JPH086318B2 - 木杭の埋設方法 - Google Patents

木杭の埋設方法

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JPH086318B2
JPH086318B2 JP3269455A JP26945591A JPH086318B2 JP H086318 B2 JPH086318 B2 JP H086318B2 JP 3269455 A JP3269455 A JP 3269455A JP 26945591 A JP26945591 A JP 26945591A JP H086318 B2 JPH086318 B2 JP H086318B2
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JP
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solidified
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聰 菅原
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清水 侑一
上村 忠
加藤 進哉
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  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は木杭の常水位以上での
使用を可能にする、木杭の埋設方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】木杭は木
材資源の枯渇化やコンクリート杭の普及に伴い、現在で
は使用される頻度が低下しているが、取り扱いが簡便
で、コストが低い等の利点を持つことから、大きな支持
力を必要としない住宅規模の建物の杭基礎にはなお、使
用される場合が少なくない。
【0003】木杭は地下水位以上に埋設された場合に細
菌や微生物の発生等により容易に腐朽し、支持力が失わ
れるため適用深度は常水位以下に特定されている。
【0004】しかしながら、地下水位は環境の変化によ
って変動があることから、木杭を完全に常水位以下に埋
設するには基礎の底面を深く位置させる必要があり、そ
のためにはフーチング基礎の場合はその高さを必要耐力
に対して不必要に大きく取る、またべた基礎の場合は構
造上の要求に反しながら地下室を設ける等、木杭の使用
には従来、常に基礎の不経済な設計を伴う。
【0005】基礎の底面を深くすることに代え、防腐剤
や防蝕剤を含浸,あるいは塗布することにより木杭自身
に耐蝕性を持たせる方法もあるが、防腐剤や防蝕剤が地
下水中に溶解し、公害発生の原因となる恐れがあり、木
杭の使用は実質的に困難な状況にあるのが実情である。
【0006】この発明はこうした木杭を用いる場合の実
情を踏まえてなされたもので、不経済な基礎を要せず、
また公害を発生することなく木杭を活用する埋設方法を
新たに提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では地盤改良工法
の、掘削土砂と防蝕剤を含む固化材の攪拌,混合により
造成される固結体中に木杭を埋設して木抗を固結体で被
覆することにより、もしくは穿設された削孔中に固化材
と防蝕剤を含む固定液を充填し、この固定液中に木杭を
埋設して木抗を固定液で被覆することにより、従来の不
必要に深い基礎の構築を要することなく、地下水位の深
さに支配されずに木抗を有効に活用する。
【0008】固結体を造成する場合は、周面に攪拌翼が
突設された掘削ロッドの掘進時に切削された掘削土砂
と、掘削ロッドの先端より吐出される、防蝕剤を含む固
化材を攪拌,混合して地中に固結体を造成した後、この
固結体中にその硬化前に木抗を打ち込み、その周囲を全
長に亘って固結体で被覆した状態で固結体を硬化させ、
木抗を定着させる。固化材中に含まれる防蝕剤は固結体
の硬化によって固結体中に固められ、閉じ込められるた
め地下水中への流出はなく、公害発生の原因にはならな
い。
【0009】削孔中に埋設する場合は、掘削ロッドを目
標深度まで掘進させて地盤中に削孔を穿設し、削孔中に
固化材と防蝕剤を含む固定液を充填した後、この固定液
中にその硬化前に木抗を打ち込み、その周囲を固定液で
被覆した状態で固定液を硬化させ、木抗を定着させる。
この場合も固定液中に含まれる防蝕剤は固定液の硬化に
よってその硬化体中に固められるため地下水中への流出
はない。
【0010】固化材はセメント系材料であることから、
硬化時に収縮することにより木杭の周面を被覆して保護
し、またセメントの硬化体である固結体や固定液の硬化
体が主にカルシウムイオンにより高いアルカリ性を示す
ことから、微生物や細菌,害菌類に対する抵抗力、すな
わち防蝕効果が高く、地下水位の深さに拘わらず木杭は
建物の耐用年限の間腐食や腐朽に至ることなく支持力を
維持する。
【0011】木抗は全長がセメント硬化体に被覆され、
保護されることにより地下水位の影響を受けることがな
くなるため、深い基礎を必要とせず、その経済的な設計
を可能にし、また防蝕剤が地下水中へ流出することがな
いため公害の発生が防止される。
【0012】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0013】この発明は掘削土砂と固化材を攪拌,混合
して造成される固結体S中に木杭Pを打ち込むことによ
り、もしくは削孔H内に充填された固化材を含む固定液
7中に木杭Pを打ち込むことにより地下水位の深さに関
係なく、木杭Pを保護した状態で埋設する方法である。
【0014】初めに請求項1記載の発明を説明する。こ
の方法は地盤の掘削と共に、掘削土砂と、防蝕剤を含む
固化材の混合を行う地盤改良工法により地中に固結体S
を造成した後、その硬化前に木抗Pを挿入して埋設する
方法である。
【0015】まず図1に示すように固結体Sの造成位置
に掘削機Mを設置する。掘削機Mは掘削ロッド1の周面
に攪拌翼2を持ち、掘削ロッド1の掘進によって掘削
と、掘削土砂と固化材の攪拌,混合を行う地盤改良機で
あり、その掘削ロッド1を、図2に示すように先端から
防蝕剤を含む固化材を吐出し、掘削土砂と共に攪拌しな
がら掘進させる。固化材の吐出、すなわち固化材と掘削
土砂の攪拌,混合は掘削ロッド1の先端が目標深度まで
到達し、一旦掘削が終了した後から行う場合もある。固
化材はセメントに水や原地盤の土を混合したソイルセメ
ント,あるいはモルタルやセメントミルク等のスラリー
であり、これこ硫酸銅やクレオソート等の防蝕剤が加え
られる。
【0016】掘削ロッド1の先端の掘削ビット3が目標
の深度に到達した後、引き続き、固化材を吐出しながら
図3に示すように掘削ロッド1を引き抜き、固化材と掘
削土砂の混合を行う。
【0017】一往復で攪拌,混合が不足する場合は更に
図4,図5に示すように再度掘削ロッド1によって二次
掘削と引き抜きによって混合を入念に行う。
【0018】以上の工程は掘削土砂と固化材の攪拌,混
合により地盤を改良して地中に固結体Sを造成する、通
常の地盤改良工法の要領と同じである。
【0019】攪拌,混合が終了した後、図6に示すよう
に木杭Pを削孔H上に吊り込み、掘削ロッド1を利用
し、木杭Pの鉛直性を保持しながら木杭Pを孔底まで押
し込み、木杭Pを全長に亘って固結体Sに被覆させた状
態でその中に定着させる。そのまま固結体Sを硬化させ
て木杭Pの埋設は完了する。
【0020】固結体Sによる木杭Pの被覆層、すなわち
木杭Pの外周と削孔Hの内周との間の距離は少なくとも
10mm程度以上確保されることが好ましく、削孔Hはこの
被覆層を見込んだ径で穿設される。
【0021】この発明を、径800mm,長さ5m, 圧縮強度5.
3kg/cm2,固化材配合量250kg/m3, 水セメント比80%の固
結体Sに対し、径200mm,長さ5.5mの木杭Pを埋設して実
施し、6ヶ月経過後、土砂と固結体Sを掘り起こして木
杭Pを検査した結果、木杭Pに腐食の発生が全く認めら
れないことが確認されている。
【0022】次に図7〜図12により請求項2記載発明
の、削孔Hを穿設した後に固化材と防蝕剤を含む固定液
7を充填し、ここに木抗Pを挿入する方法を説明する。
【0023】まず図7に示すようにアースオーガー4で
地盤を排土しながら掘削する。掘進はベントナイト泥水
等の孔壁安定液5を削孔H内に注入しながら行われる。
【0024】図8に示すように先端が目標の深度に到達
した後、図9に示すようにアースオーガー4の先端から
孔壁安定液5に代え、孔底を固める根固め液6を吐出
し、削孔H内に充填しながらアースオーガー4を引き抜
く。孔底への根固め液6の注入は支持層での支持力確保
のためその砂や砂利を混合させながら行われる。
【0025】削孔Hの下方に充填される根固め液6は主
としてセメントに水を加えたもので、図10に示すよう
にアースオーガー4引き抜き時の中途からは防蝕効果を
持ちながら木抗Pの打ち込みまでの間、軟弱さを保ち、
アルカリ度の高い固定液7に切り替えられる。この固定
液7は具体的には高アルミナ質の特殊クリンカーを配合
したセメント系固化材を原地盤の土と混合したソイルセ
メントや、それに水を加えたソイルセメントスラリー等
であり、防蝕の効果を上げるために硫酸銅やクレオソー
ト等の防蝕剤が加えられる。
【0026】アースオーガー4の引き抜き後、図11に示
すように杭打ち機により木杭Pを鉛直性を保ちながら削
孔H内に打ち込み、図12に示すように孔底まで圧入す
る。そのまま固定液7の硬化によりその硬化体に全長が
被覆された状態で木杭Pを削孔H中に定着させ、木杭P
の埋設が完了する。
【0027】この発明でも木杭Pの外周と削孔Hの内周
間には10mm程度以上の被覆層が確保される。
【0028】この発明もまた、削孔径500mm,削孔長さ10
m,セメント量640kg,水セメント比70%の根固め液6、及
び硬化後の圧縮強度5kg/cm2 以上の固定液7中に木杭P
を埋設して実施し、6ヶ月経過後に腐食の発生のないこ
とが確認されている。
【0029】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、掘削土砂
と防蝕剤を含む固化材の攪拌,混合により造成される固
結体中に、もしくは削孔中に充填された、固化材と防蝕
剤を含む固定液中に木抗を打ち込むことにより全長を固
結体や固定液の硬化体で被覆し、保護した状態で木抗を
削孔中に定着させる方法であるため、地下水位の深さに
支配されることなく、また防蝕剤の流出を生ずることな
く木抗を埋設することができ、木抗を有効に活用でき
る。
【0030】また不必要に深い基礎を構築する必要がな
くなるため基礎の経済的,且つ合理的な設計が可能にな
ると同時に、防蝕剤を固結体,または固定液の硬化体中
に固めることができるため公害の発生を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載発明の最初の工程を示した立面図
である。
【図2】図1の次の工程を示した立面図である。
【図3】図2の次の工程を示した立面図である。
【図4】図3の次の工程を示した立面図である。
【図5】図4の次の工程を示した立面図である。
【図6】図5の次の工程を示した立面図である。
【図7】請求項2記載発明の最初の工程を示した立面図
である。
【図8】図7の次の工程を示した立面図である。
【図9】図8の次の工程を示した立面図である。
【図10】図9の次の工程を示した立面図である。
【図11】図10の次の工程を示した立面図である。
【図12】図11の次の工程を示した立面図である。
【符号の説明】
P……木杭、H……削孔、S……固結体、M……掘削
機、1……掘削ロッド、2……攪拌翼、3……掘削ビッ
ト、4……アースオーガー、5……孔壁安定液、6……
根固め液、7……固定液。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に攪拌翼が突設された掘削ロッドの
    掘進時に切削された掘削土砂と、掘削ロッドの先端より
    吐出される、防蝕剤を含む固化材を攪拌,混合して地中
    に固結体を造成した後、この固結体中にその硬化前に木
    抗を打ち込み、その周囲に全長に亘って固結体て被覆し
    た状態で固結体を硬化させ、木抗を固結体中に定着させ
    る木抗の埋設方法。
  2. 【請求項2】 地盤を掘削して地中に削孔を穿設し、こ
    の削孔中に固化材と防蝕剤を含む固定液を充填した後、
    この固定液中にその硬化前に木抗を打ち込み、その周囲
    を全長に亘って固定液で被覆した状態で固定液を硬化さ
    せ、木抗を固定液の硬化体中に定着させる木抗の埋設方
    法。
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