JP3478520B2 - 陰極線管用積層ポリエステルフイルム - Google Patents
陰極線管用積層ポリエステルフイルムInfo
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Description
リエステルフイルムに関し、詳しくは、透明性に優れ、
擦傷が極めて少なく、且つ、ハードコート層との接着性
に優れた陰極線管用積層ポリエステルフイルムに関す
る。
ビ、コンピュータ用ディスプレー等に陰極線管、特に、
カラー陰極線管が大量に生産されている。これらの陰極
線管は、溶融ガラスを型で成型して生産されているが、
成型の際、パネルガラス面(画像投影面)に凹凸が発生
するため、パネルガラス面を研磨して平滑にした上で使
用に供されているのが現状である。斯かる研磨工程に要
するコストは、全体の20〜30%を占めており、陰極
線管製造コスト低減の対象とされている。
化するため、透明性優れ且つ擦傷がない二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを陰極線管のフェース面に貼付すること
により透明性を低下させないで平滑化することが考えら
れる。
ルフイルムは、他のプラスチックフイルムと同様に、ガ
ラス等の無機質の素材に比べて表面硬度が低く、その製
造工程中でも擦傷が付き易い。そこで、耐擦傷対策とし
て、通常、ポリエステルフイルムには微粒子が添加され
るが、その反面、ポリエステルフイルムの透明性が低下
する問題がある。従って、高透明性と耐擦傷性という両
特性が両立するポリエステルフイルムを得ることは容易
ではない。
れるポリエステルフイルムには、その表面の擦傷防止の
ため、ハードコート層の塗布が行われるが、従来のポリ
エステルフイルムは、ハードコート層との接着性が必ず
しも十分ではない。
鑑みなされたものであり、その目的は、透明性に優れ、
擦傷が極めて少なく且つ表面に形成されるハードコート
層との接着性に優れた陰極線管用積層ポリエステルフイ
ルムを提供することにある。
題に関して鋭意検討した結果、二軸配向積層ポリエステ
ルフイルムの両最外層に特定粒径の不活性粒子を特定量
含有させ、かつ、その少なくとも片面に塗布層を設ける
ことにより、上記の課題を解決することが出来ることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
01〜1.5μmでモース硬度7以上の無機粒子が0.
001〜10重量%含有されたポリエステル層を両最外
層として含む二軸配向積層ポリエステルフイルムの少な
くとも片面に塗布層を有し且つヘーズが2.0%以下で
あることを特徴とする陰極線管用積層ポリエステルフイ
ルムに存する。
本発明の陰極線管用積層ポリエステルフイルムは、不活
性微粒子を含有するポリエステル層から成る両最外層
(以下、各外層をA層と略記する)とA層以外の層(以
下、B層と略記する)とを含む二軸配向積層ポリエステ
ルフイルム(以下、単に、積層フイルムと略記する)の
少なくとも片面に塗布層を有する。
リエステルは、芳香族ジカルボン酸成分またはそのエス
テルとグリコールを主たる出発原料として得られるポリ
エステルであり、例えば、繰り返し構造単位の80%以
上がエチレンテレフタレート単位、エチレン−2,6−
ナフタレート単位または1,4−シクロヘキサンテレフ
タレート単位であるポリエステルを指す。そして、この
ポリエステルには、上記の範囲を逸脱しない範囲内で他
のエステル成分を含有していてもよい。
例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキシエトキシ安
息香酸等)等が挙げられる。また、上記のグリコール成
分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコールが挙げられる。
限粘度は、通常、0.45〜1.0であり、好ましくは
0.50〜1.0、更に好ましくは0.52〜0.80
である。極限粘度が0.45未満の場合は、フイルム製
造時の生産性が低下したり、フイルムの機械的強度が低
下する傾向がある。また、極限粘度が1.0を超える場
合は、ポリマーの溶融押出安定性が劣る傾向がある。
突起形成剤として、平均粒径が0.01〜1.5μmの
不活性微粒子が0.001〜10重量%含有される。不
活性微粒子としては、特に制限されず、公知の微粒子を
添加することが出来るが、モース硬度7以上の不活性粒
子を添加することが必要で、好ましくはモース硬度8以
上の微粒子である。フイルム中にモース硬度の高い粒子
が少量存在する場合は、全く予期せざることに、フイル
ムの耐擦傷性が著しく高まる。斯かる微粒子を含有させ
ることにより、より透明性および耐擦傷性に優れたフイ
ルムを得ることが出来る。
ク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、フッ化リ
チウム、ゼオライト、析出微粒子、架橋高分子微粒子が
挙げられるが、これらの中では、ポリエステルと比較的
親和性の良好なシリカ、析出粒子および架橋高分子微粒
子が好ましく、析出粒子および架橋高分子微粒子が更に
好ましい。
で金属化合物を微細な粒子として析出させたものであ
り、例えば、エステル交換反応またはエステル化反応の
途中またはその前後にアルカリ金属化合物またはアルカ
リ土類金属化合物を存在させ、リン化合物の存在下また
は非存在下0.05〜2μm程度の微粒子として析出さ
せたものである。
性フェノール樹脂、熱硬化性エポシキ樹脂、熱硬化性尿
素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂などの微粉
体、が挙げられる。その他、特公昭59−5216号公
報に記載されている様な共重合体、すなわち、分子中に
唯一個の脂肪族の不飽和結合を有するモノビニル化合物
と架橋剤として分子中に二個以上の脂肪族不飽和結合を
有する化合物との共重合体を挙げることが出来る。
ミナ、シリコンカーバイド、バナジウムカーバイド、チ
タンカーバイド、ボロンカーバイド、ほう化タングステ
ン等を挙げることが出来るが、中でも工業的に入手が容
易なアルミナ又はシリコンカーバイドが好ましく、アル
ミナがより好ましい。
ニウムを原料とし、火焔加水分解によって製造される。
斯かるアルミナ微粒子の平均粒径は、通常0.01〜
0.1μm程度である。また、アルミナ微粒子は、アル
コオキシドを加水分解法することによっても製造するこ
とが出来る。斯かるアルミナ微粒子は、その一部(例え
ば30重量%未満)が、Si、Ti、K、Fe、Na等
の酸化物で置換されていてもよい。
均粒径は、0.01〜1.5μmでなければならない
が、好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.5μm
以下である。微粒子の平均粒径が1.5μmを超える場
合は、表面突起が大きくなり過ぎて、フイルム表面がい
わゆる霜降り状態となったり、透明性が低下するので好
ましくない。
〜10重量%、好ましくは001〜1重量%、更に好ま
しくは0.01〜0.5重量%である。微粒子の配合量
が0.001重量%未満では、フイルムの耐擦り傷性の
改良効果が小さく、また、10重量%を超える場合、増
加による耐擦傷性の改良効果が小さく、却って透明性が
低下する。
させて使用することが好ましいが、フイルムの表面状態
に悪影響を及ぼさない限り、多少凝集した2次粒子であ
ってもよい。ただし、この場合も見かけ上の平均粒径
は、0.01〜1.5μmでなければならない。
は、フイルムの滑り性や巻き特性をより改良するため、
必要に応じ、例えば、モース硬度が異なる微粒子、粒径
が異なる微粒子を、適宜、併用することが出来る。
は、通常、0.25μm以下、好ましくは0.2μm以
下、更に好ましくは0.15μm以下である。Rmax
が0.25μmを超える場合は、フイルム表面にシモフ
リ模様や虹目模様が生じる様になり、陰極線管のパネル
ガラス面に密着させた際、画面の解像度が低下する。
が、その際、各層は実質的にポリエステル層で構成され
ていることが好ましい。また、積層フイルム全体として
の透明性を良好に維持するためには、B層に含まれる粒
子の量は少ないのが好ましい。しかしながら、本発明の
目的を損なわない範囲で必要に応じ、微粒子を含有して
いてもよい。その際、当該微量子は、A層に含有させる
粒子と同じ種類の粒子であるのが好ましい。また、B層
には、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリエステル
として再生ポリエステルを混合使用することが出来る。
50μmの範囲から選択される。また、積層フイルム全
体に対するA層の厚さ割合は、通常0.2〜10%、好
ましくは0.5〜5%である。A層の厚さ割合が0.5
%未満の場合は、フイルムの厚さコントロールが不十分
となり易く、5%を超える場合は、積層フイルムの透明
性が不足する場合がある。
電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止
剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、光線遮断剤、
紫外線吸収剤などを含有させることが出来る。
ラミネート方式、共押出方式が挙げられるが、各層を単
独で処理することが無く、製造コストや品質の安定性の
観点から、共押出方式が好ましい。
した組成のポリマーを各々別の溶融押出装置に供給し、
各々のポリマーの融点以上の温度に加熱溶融し、目的と
する層構成に対応する積層状ダイから積層溶融シートと
して押し出し、急冷固化して得られる実質的に非晶状態
の無定形シートを延伸する方式である。
場合は、例えば、以下の様になる。実質的に微粒子を含
まないB層用ポリエステル及び不活性微粒子を所定量含
有するA層用ポリエステルを各々別の溶融押出装置に供
給し、当該ポリエステルの融点以上の温度に加熱溶融し
た後、積層ダイから回転冷却ドラム表面に積層溶融シー
トとして押し出し、回転冷却ドラムによりガラス転移温
度以下に急冷固化し、実質的に無定形シートを得、この
無定形シートを二軸延伸してフイルムを得る。
面に押し出す際、溶融シートと回転冷却ドラムとの密着
性を高めるため、静電印加密着法が採用される。静電印
加密着法とは、通常、溶融シートの近傍にシートの流れ
と直交する方向に印加電極を張り、当該電極に約5〜1
0kVの直流電圧を印加することにより溶融シートに静
電荷を与え、静電気力により回転冷却ドラムとの密着性
を向上させる方法である。なお、上記静電印加密着法に
は、液体塗布密着法を併用することが出来る。液体塗布
密着法とは、回転冷却ドラム表面の全体または一部(例
えば、シート両端部が接触する部分のみ)に液体を均一
に塗布することにより、ドラムとシートとの密着性を向
上させる方法である。
常、縦方向(シートの走行方向)に70〜145℃で2
〜6倍に延伸し、縦一軸延伸フイルムとした後、横方向
(幅方向)に90〜160℃で2〜6倍に延伸し、15
0〜250℃で1〜600秒間熱処理することが好まし
い。斯かる熱処理において、得られるフイルムの横方向
および縦方向の熱収縮率を好適な範囲とするため、上記
の熱処理工程内または熱処理後に、横方向に10%以
内、好ましくは5%以内の弛緩熱処理した後、更に縦方
向に0.1〜5%延伸する方法も好ましい。
ルムは、上記の積層ポリエステルフイルムの少なくとも
片面に塗布層を有する。そして、塗布層の備えられる上
記の片面は、ハードコート層が設けられる側とされる。
そして、斯かる塗布層は、ハードコート層との接着性を
改良する機能を有する。
の主成分としては、特に限定されるものではないが、例
えば、ポリエステル系組成物、ポリウレタン系組成物、
ポリアクリル系組成物、スチレン−ブタジエン共重合体
およびアクリロニトリル−ブタジエン共重合体などが挙
げられる。
が好ましい。すなわち、積層フイルムの帯電が著しい場
合は、静電密着による作業性の低下、火花放電による発
火事故、ゴミの付着トラブルが生じる。斯かる観点か
ら、積層フイルムの表面固有抵抗は、通常、1014Ω
・cm以下、好ましくは1012Ω・cm以下である。
は、塗布剤に帯電防止剤を添加する公知の方法が適用で
きる。帯電防止剤としては、例えば、ポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム塩などの有機スルホン酸金属塩、低分
子量のアニオン性界面活性剤、高分子量のカチオン系帯
電防止剤、リン酸またはリン酸塩基を有する樹脂を含有
するポリマー、主鎖にイオン化された窒素元素を含有す
るポリマー等が挙げられる。
性、耐水性、耐溶剤性および機械的強度の改良のため、
架橋剤を含有してもよい。斯かる架橋剤としては、メチ
ロール化またはアルキロール化した尿素系、メラミン、
グアナミン系、アルキルアミド系、ポリアミド系の化合
物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン
化合物、ブロックイソシアネート化合物、シランカップ
リング剤、ジアルコールアルミネート系カップリング
剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、過酸化物、
熱または光反応性のビニル化合物や感光性樹脂などが挙
げられる。
め、粒子を含有していてもよい。斯かる粒子としては、
例えば、コロイダルシリカ、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、ニ酸化チタン等の不活性無機微粒子、ポリスチレン
系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂の微粒
子、または、これらの架橋微粒子などの有機微粒子が挙
げられる。更に、塗布剤は、必要に応じ、更に、消泡
剤、塗布性改良剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系
潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔
料などを含有してもよい。
または水分散性)液であるのが好ましい。その際、水を
主たる媒体とする限りにおいて、塗布成分の水への溶解
または分散を改良する目的あるいは造膜性能を改良する
目的で、水に溶解する程度の少量の有機溶剤を含有して
いてもよい。
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等
の脂肪族または脂環族アルコール類、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等の
グリコール類、n−ブチルセルソルブ、エチルセルソル
ブ、メチルセルソルブ、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル
等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケ
トン類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられ
る。これらの有機溶剤は、単独で使用してもよいが、必
要に応じて2種以上を併用してもよい。
塗布する方法としては、二軸延伸フイルムの製造時に塗
布する方法と二軸延伸後に塗布する方法とがあるが、工
業的には前者が好ましい。
方法の具体例としては、例えば、未延伸段階でフイルム
表面に塗布剤を塗布した後、二軸方向に延伸する方法、
一軸延伸完了段階でフイルム表面に塗布剤を塗布した
後、更に前記延伸方向と直角方向に延伸する方法、また
は、塗布剤を塗布した後二軸方向に延伸する方法が挙げ
られる。この際、塗布後に延伸することは好ましい条件
である。塗布後に延伸処理をしない場合は、形成される
塗布層とフイルムとの密着性が弱くなる傾向があり、実
用に適した接着性が得られないことがある。
採用することが出来、例えば、『コーティング方式』
(原崎勇次著、槙書店、1979年発行)に記載されて
いるリバースロールコーター、グラビアコーター、ロッ
ドコーター、エアードクターコーター等を適用すること
が出来る。なお、塗布剤のフイルムへの塗布性および接
着性を改良するため、塗布前にフイルム表面に化学処理
や放電処理を施すことも出来る。
〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.3μm、更に
好ましくは0.03〜0.2μmである。塗布層の厚さ
が0.5μmを超える場合は、得られた陰極線管用積層
ポリエステルフイルムが相互にブロッキングし易くな
り、特に、再延伸する場合には、工程中でロールに粘着
し易くなる。また、塗布層の厚さが0.02μm未満で
は、接着性の改良効果が小さくなる。塗布層面には、そ
の表面特性を改良するため放電処理を施してもよい。
ルムのヘーズは、188μmのフイルム厚さで測定した
値が2.0%以下、好ましくは1.5%以下、更に好ま
しくは1.0%以下である。フイルムヘーズが2.0%
を超える場合は、フイルム表面にシモフリ模様や虹目模
様が生じ易く、陰極線管のパネルガラス面に密着させた
際、画面の解像度が低下する。
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の
実施例によって限定されるものではない。なお、実施例
中の評価方法は下記の通りである。実施例および比較例
中、「部」とあるのは「重量部」を示す。
/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30
℃で測定した。
品「SA−CP3型」)を使用して測定した等価球形分
布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径(μ
m)とした。
ム厚さ測定器」)を使用して、平均厚さを測定した。
ミクロトームで切断し、得られた切断片の断面を透過型
電子顕微鏡にて写真撮影した。断面写真には、フイルム
表面と略平行に、明暗による内部積層構成の界面が観察
される。その界面とフイルム表面との距離を写真1枚に
ついて平均し、当該切断片のA層の厚さとした。同操作
を少なくとも50枚の写真について行い、測定値の厚い
方から10点、薄い方から10点を削除して30点の相
加平均をフイルム厚さとした。
0」)を使用し、JIS−K 7105に準じて厚さ1
88μmのフイルムの濁度を測定した。
3」)を使用して測定した。なお、使用した触針の半径
は2.0μm、荷重は3.0mg、カットオフ値は0.
08mmであった。得られた断面曲線から抜き取った基
準長さ(2.5mm)部分(以下、抜き取り部分とい
う)を任意に選択し、その部分の曲線の平均線に平行な
2直線で抜き取り部分の曲線を挟んだ時の2直線の間隔
を、断面曲線の縦倍率の方向に測定してその値をミクロ
ン単位で表したものを抜き取り部分の最大突起高さR
(μm)として測定した。この様にして、試料フイルム
の非塗布表面について10本の断面曲線を求め、これら
の断面曲線から求めた各Rの平均値を最大突起高さ(R
max)とした。
(株)製商品「16008A」内側電極50mm径、外
側電極70mm径の同心円型電極)に、23℃、50%
RHの雰囲気下で試料を設置し、100Vの電圧を印加
し、高抵抗計(横川・ヒューレット・パッカード(株)
製商品「4329A(商品名)」を使用して表面固有抵
抗を測定した。
5mm以上の傷の個数を測定し、その個数により以下の
基準により級区分した。
表面に下記組成のハードコート剤を塗布し、90℃で1
分間乾燥して溶剤を除去した後、120W/cmの高圧
水銀灯を使用し、照射距離15cm、10m/minの
条件下でハードコート塗布層を硬化させて厚さ9μmの
ハードコート層を形成した。このハードコート層に1イ
ンチ角で碁盤目が100個に成る様にクロスカットを入
れ、90度引き出し法でピールテストを行い(引張り速
度:2インチ/分)、剥離した碁盤目の数により以下の
基準により級区分した。
着させた状態で、その面を目視観察し、下記の基準で判
定した。
65のポリエステルを180℃で4時間乾燥し、285
℃に設定したメインのシングル押出機に送り込み、ま
た、A層用として、モース硬度が9、平均粒径が0.0
3μmのアルミナ粒子を0.1重量部含有する極限粘度
0.66のポリエステルを180℃で4時間乾燥し、2
85℃に設定したサブの異方向回転の二軸押出機に送り
込んだ。
路(表裏2層のA層に相当)に分岐した後、ギヤポン
プ、フィルターを経由して、メイン押出機からの溶融ポ
リマー(B層)とフィードブロックで合流させ、三層構
成のシート状に押し出し、表面温度を30℃に設定した
回転冷却ドラム表面上に溶融シートを静電印加冷却法に
より密着させて急冷固化させ、シート厚さ2515μm
の無定形シートを得た。
いて縦方向に85℃で2.5倍延伸し、更に95℃で
1.3倍延伸した。延伸後の段階におけるフイルム速度
は50.0m/分であった。得られた一軸延伸フイルム
の表面に表5に示す水性塗布剤を乾燥後の塗布厚さが
0.04μmとなる様に塗布した後、フイルムをテンタ
ーに導いて、横方向に120℃で4.2倍延伸した、そ
して、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩
し、2μm/184μm/2μmの厚さ構成で全層厚さ
188μmの陰極線管用積層二軸配向フイルムを製造し
た。得られたフイルムの極限粘度は0.58であった。
得られたフイルムの諸特性を表8に示した。
えて、モース硬度が9、平均粒径が0.03μmのアル
ミナ粒子を0.1重量部と、モース硬度が1、平均粒径
が1.2μmの架橋微粒子を0.05重量部とを含有す
る極限粘度0.66のポリエステルを使用した以外は、
実施例1と同様の方法でフイルム厚さ188μmの陰極
線管用積層二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得ら
れたフイルムの諸特性を表8に示した。
質的に粒子を含まない極限粘度0.71のポリエステ7
0重量部と実施例1で使用した極限粘度0.55のポリ
エステル30重量部とから成る混合ポリエステルを使用
した以外は、実施例1と同様の方法でフイルム厚さ18
8μmの陰極線管用積層二軸延伸ポリエステルフイルム
を得た。得られたフイルムの諸特性を表8に示した。
示す厚さ比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で
フイルム厚さ188μmの陰極線管用積層二軸延伸ポリ
エステルフイルムを得た。得られたフイルムの諸特性を
表8に示した。
リエステルに添加する微粒子として表7に示す微粒子を
使用した以外は、実施例1と同様の方法でフイルム厚さ
188μmの二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得
られたフイルムの諸特性を表9に示した。
施例1と同様の方法でフイルム厚さ188μmの二軸延
伸ポリエステルフイルムを得た。得られたフイルムの諸
特性を表9に示した。
が9、平均粒径が0.03μmのアルミナ粒子を0.1
重量部含有する極限粘度0.66のポリエステルをメイ
ンの押出機に供給し、実施例と同じ厚さの単層シートと
して溶融押出を行った以外は、実施例1と同様の方法で
フイルム厚さ188μmの二軸延伸ポリエステルフイル
ムを得た。得られたフイルムの諸特性を表9に示した
えて、モース硬度が6、平均粒径が0.03μmのシリ
カ粒子を0.1重量部含有する極限粘度0.66のポリ
エステルを使用した以外は、実施例1と同様の方法でフ
イルム厚さ188μmの陰極線管用積層二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを得た。得られたフイルムの諸特性を表
9に示した。
優れ、且つハードコート層との接着性に優れた陰極線管
用二軸配向ポリエステルフイルムが提供される。そし
て、本発明の陰極線管用二軸配向ポリエステルフイルム
は、ブラウン管製造工程を大幅に合理化することが出
来、その工業的価値が極めて高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均粒径0.01〜1.5μmでモース
硬度7以上の不活性微粒子が0.001〜10重量%含
有されたポリエステル層を両最外層として含む二軸配向
積層ポリエステルフイルムの少なくとも片面に塗布層を
有し且つヘーズが2.0%以下であることを特徴とする
陰極線管用積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項2】 モース硬度が異なる不活性微粒子を併用
する請求項1に記載の陰極線管用積層ポリエステルフイ
ルム。
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---|---|---|---|
JP27722196A JP3478520B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 陰極線管用積層ポリエステルフイルム |
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JP27722196A JP3478520B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 陰極線管用積層ポリエステルフイルム |
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