JPH1044351A - 陰極線管用ポリエステルフィルム - Google Patents

陰極線管用ポリエステルフィルム

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JPH1044351A
JPH1044351A JP8200756A JP20075696A JPH1044351A JP H1044351 A JPH1044351 A JP H1044351A JP 8200756 A JP8200756 A JP 8200756A JP 20075696 A JP20075696 A JP 20075696A JP H1044351 A JPH1044351 A JP H1044351A
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JP
Japan
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film
particles
polyester film
cathode ray
ray tube
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JP8200756A
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Kazuo Endo
一夫 遠藤
Kazuyuki Akatsu
一之 赤津
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Diafoil Co Ltd
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードコート層との接着性に優れた陰極線管
用二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 フィルムヘーズが2.0%以下であっ
て、かつ100℃で5分間処理後のフィルム縦方向の熱
収縮率が0.1〜2.0%である二軸配向ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に塗布層を有することを特徴
とする陰極線管用ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生産性および透明性
に優れ、かつハードコート層との接着性に優れた陰極線
管用二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般家庭用テレビ、工業用テレ
ビ、コンピュータ用ディスプレー等に陰極線管、特にカ
ラー陰極線管が大量に生産されている。これら陰極線管
用のパネルガラスは溶融ガラスを型で成形し生産されて
いるが、成形の時パネルガラス表面に凹凸が発生するの
で、パネルガラスの表面を研磨した上で使用に供してい
るのが現状である。
【0003】陰極線管のパネルガラスの表面が必要とさ
れる程度に平滑なものを得るには研磨工程が不可欠であ
る。そして陰極線管の製造工程の中で、この工程にかか
る時間とコストはパネルコストの20〜30%を占めて
おり、陰極線管製造コスト低減の要請に対応するために
は、この研磨工程の合理化が重要な解決すべき課題とな
っている。
【0004】機械的強度、平面性、平滑性、耐熱性、耐
薬品性、透明性等において優れた特性を有する二軸延伸
ポリエステルフィルムを陰極線管のフェース面に密着さ
せることにより、陰極線管の製造工程を簡略化する方法
が考えられる。しかしながら、ポリエステルフィルムは
このように優れた特性をもつ反面、プラスチックフィル
ム共通の問題として熱による寸法変化やガラス等の無機
質の素材に比べ表面硬度が低く傷が付きやすい等の問題
を抱えている。例えばポリエステルフィルム表面の傷防
止のためハードコート処理行われるのが一般的である
が、この処理行程でハードコート剤を乾燥する際の温度
によってはフィルムとハードコート層との収縮特性が異
なるため、ハードコート層との密着性が低下し、陰極線
管用ベースフィルムとして致命的欠陥となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハードコー
ト層との接着性に優れた陰極線管用二軸配向ポリエステ
ルフィルムを提供することを解決課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点に関して鋭意検討した結果、特定の熱収縮率を有す
るポリエステルフィルムによれば、上記課題を容易に解
決することができることを見いだし、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明の要旨は、フィルムヘーズ
が2.0%以下であって、かつ100℃で5分間処理後
のフィルム縦方向の熱収縮率が0.1〜2.0%である
二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布
層を有することを特徴とする陰極線管用ポリエステルフ
ィルムに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、例え
ば、繰り返し構造単位の80%以上がエチレンテレフタ
レート単位またはエチレン−2,6−ナフタレート単位
または1,4−シクロヘキサンテレフタレートを有する
ポリエステルを指す。そして、上記の範囲を逸脱しない
条件下であれば、他の第三成分を含有していてもよい。
【0008】芳香族ジカルボン酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン
酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキ
シエトキシ安息香酸等)等を用いることができる。グリ
コール成分としては、エチレングリコール以外に、例え
ば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を用い
ることができる。
【0009】かかるポリエステルの極限粘度は通常、
0.45〜1.0、好ましくは0.50〜1.0、さら
に好ましくは0.52〜0.80である。極限粘度が
0.45未満では、フィルム製造時の生産性が低下した
り、フィルムの機械的強度が低下することがある。極限
粘度が1.0を越えるとポリマーの溶融押出安定性が劣
るようになる傾向がある。
【0010】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ムに滑り性を与えて取扱い性を向上する目的で、ポリエ
ステルに粒子を含有させ、フィルム表面に適度な突起を
形成させてもよい。かかる粒子の例としては、炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タル
ク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カ
ルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデ
ン等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム
等の有機粒子、およびポリエステル重合時に生成させる
析出粒子を挙げることができる。
【0011】本発明において、フィルムに含有させる粒
子の平均粒径は、通常3.0μm以下、好ましくは2.
5μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下である。
平均粒径が3.0μmを超えるとフィルム表面が粗面化
し、フィルムの透明性が低下する傾向がある。また、ポ
リエステル中の粒子含有量は、通常1.0重量%以下、
好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.1
重量%以下である。粒子含有量が1.0重量%を超える
とフィルムの透明性が損なわれることがある。
【0012】フィルム中に、上記粒子を2種類以上配合
してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合して
もよい。いずれにしても、フィルムに含有する粒子全体
の平均粒径、および合計の含有量が上記した範囲を満足
することが好ましい。粒子を含むポリエステルの製造に
際して、粒子はポリエステルの合成反応中に添加しても
ポリエステルに直接添加してもよい。合成反応中に添加
する場合は、粒子をエチレングリコール等に分散させた
スラリーとして、ポリエステル合成の任意の段階で添加
する方法が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加す
る場合は、乾燥した粒子として、または、水あるいは沸
点が200℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーとし
て、2軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合す
る方法が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応
じ、事前に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施してお
いてもよい。
【0013】粒子の含有量を調節する方法としては、上
記した方法で高濃度に粒子を含有するマスター原料を作
っておき、それを製膜時に、実質的に粒子を含有しない
原料で希釈して粒子含有量を調節する方法が有効であ
る。また、上記の突起形成剤以外の添加剤として、必要
に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロ
ッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、
光線遮断剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
【0014】本発明における二軸延伸ポリエステルフィ
ルムは188μmのフィルム厚みで測定したフィルムヘ
ーズが2.0%以下、好ましくは1.5%以下、さらに
好ましくは1.0%以下である。フィルムヘーズが2.
0%を超えると、当該フィルムをガラスパネルに密着さ
せ陰極線管とした際、画面の鮮明度が低下するので好ま
しくない。
【0015】本発明の最大の特徴である縦方向の熱収縮
率は、フィルムを100℃で5分間処理したときの値が
0.1〜2.0%、好ましくは0.2〜1.0%、さら
に好ましくは0.3〜0.7%である。熱収縮率が0.
1%未満であったり、2.0%を超えると、フィルム表
面の傷防止のためのハードコート処理工程で、ハードコ
ート剤を乾燥する際の温度によってはフィルムとハード
コート層との収縮特性が異なり、ハードコート層との密
着性が低下するので好ましくない。
【0016】上記特性を有するフィルムを陰極線管用ポ
リエステルフィルムとして用いるために塗布層をフィル
ムの少なくとも片面に設けるが、パネルガラスおよびハ
ードコート層との接着性が良好な塗布層を設けることが
好ましい。塗布層形成剤としては特に限定されるもので
はなく、水溶性または水分散性のポリエステル系組成
物、ポリウレタン系組成物、ポリアクリル系組成物、ス
チレン−ブタジエン共重合体およびアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体等が好ましく挙げられる。
【0017】さらに本発明のフィルムの塗布層は、帯電
防止能を有することが好ましい。すなわちフィルムの帯
電による張り付きで作業性を低下させたり、火花放電に
よる発火事故等の問題を起こす場合があるからである。
またゴミの付着を防止するためにも重要である。帯電防
止性を付与する方法としては、有機スルホン酸金属塩等
の低分子量のアニオン性界面活性剤、例えばポリスチレ
ンスルホン酸ナトリウム塩等の帯電防止剤を前述の塗布
剤に配合し、インラインで塗布することが好ましい。ま
た、帯電防止剤として高分子量のカチオン系帯電防止剤
を用いたり、リン酸またはリン酸塩基を有する樹脂を含
有するポリマー、主鎖にイオン化された窒素元素を有す
るポリマーを配合剤として用いることも好ましい方法で
ある。
【0018】本発明のフィルムに塗布層を設ける場合、
フィルム同士の貼り付き、いわゆるブロッキングが少な
いことが好ましい。ブロッキングがあると、フィルム製
膜後に巻き取り、スリットする際にフィルムが貼り付
き、極端な場合にはフィルムが破れることもある。上記
の塗布層のブロッキング性や耐水性、耐溶剤性および機
械的強度改良のために架橋剤を含有してもよい。架橋剤
としてはメチロール化あるいはアルキロール化した尿素
系、メラミン、グアナミン系、アルキルアミド系、ポリ
アミド系の化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合
物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合
物、シランカップリング剤、ジアルコールアルミネート
系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング
剤、過酸化物、熱または光反応性のビニル化合物や感光
性樹脂等が挙げられる。
【0019】本発明のフィルムの塗布層を得るために用
いられる塗布液は、塗布層の滑り性改良のために粒子を
含有していてもよい。粒子としてはコロイダルシリカ、
アルミナ、炭酸カルシウム、二酸化チタン等の不活性無
機粒子やポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポ
リビニル系樹脂から得られる微粒子あるいはこれらの架
橋粒子に代表される有機粒子が例示される。
【0020】また、塗布液は必要に応じ、消泡剤、塗布
性改良剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系潤滑剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等を含
有していてもよい。さらに塗布液は、水を主たる媒体と
する限りにおいて、水への分散を改良する目的あるいは
造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有してい
てもよい。有機溶剤は主たる媒体である水と混合して使
用する場合、水に溶解する範囲で使用することが必要で
ある。有機溶剤としては、例えばn−ブチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪族ま
たは脂環族アルコール類、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール
類、n−ブチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチル
セルソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル
等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステ
ル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、N
−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。これらの有機溶剤は単独
で用いてもよいが、必要に応じて2種以上を併用しても
よい。
【0021】本発明のフィルムの塗布層の厚みは、最終
的な乾燥後の厚さで通常0.02〜0.5μm、好まし
くは0.01〜0.3μm、さらに好ましくは0.03
〜0.2μmである。塗布層の厚さが0.5μmを超え
るとフィルムが相互にブロッキングしやすくなったり、
特にフィルムの高強度化を目的として塗布延伸フィルム
を再延伸する場合には、工程中でロールに粘着しやすく
なる傾向がある。塗布層の厚さが0.02μm未満では
接着性の改良効果が小さくなる傾向がある。
【0022】なお、塗布剤のフィルムへの塗布性および
接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や
放電処理を施してもよい。また本発明の二軸延伸フィル
ムの塗布層の表面特性を改良するため、塗布層形成後に
塗布層面に放電処理を施してもよい。本発明のポリエス
テルフィルムは、最終的に得られる特性が本発明の構成
を満足する限り、単層構造のフィルムであっても、多層
構造(共押出し積層フィルム)のフィルムであってもよ
い。この場合、ベースフィルムに関する上記の記述は、
最表面層のポリエステルに適用される。
【0023】塗布層を形成する方法としては、二軸延伸
フィルムの製造時に形成する方法と、二軸延伸後に形成
する方法とがあるが、前者の方が好ましい。前者の具体
例としては例えば、未延伸フィルム表面に薄膜形成液を
塗布した後、二軸方法に延伸する。または一軸延伸フィ
ルム表面に薄膜形成液を塗布した後、直角方向にさらに
延伸する方法等が挙げられるが、これらを併用する方法
も好適である。
【0024】塗布後延伸処理をしない場合、形成される
塗布層とベースフィルムとの密着性が弱くなる傾向があ
り、実用に適した接着性が得られないことがある。これ
らを工業的に有利に達成するためには、二軸延伸フィル
ムの製造工程内で塗布するのが好ましいが、これらに限
定されるわけではない。上述した塗布液をポリエステル
フィルムに塗布する方法としては原崎勇次著、槇書店、
1979年発行、「コーティング方式」に示されるリバ
ースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコータ
ー、エアードクターコーター等を用いることができる。
【0025】本発明のフィルムの製造方法をさらに具体
的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以
下の例示に特に限定されるものではない。ポリエステル
原料を押出装置に供給し、ポリエステルの融点以上の温
度で溶融押出してスリット状のダイから溶融シートとし
て押し出す。次に、溶融シートを、回転冷却ドラム上で
ガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実
質的に非晶状態の未延伸シートを得る。この場合、シー
トの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラム
との密着性を高めることが好ましく、本発明においては
静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好まし
く採用される。
【0026】本発明においては、このようにして得られ
たシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条
件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ま
しくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦
一軸延伸フィルムとした後、フィルムの少なくとも片面
に塗布液を塗布し、適度な乾燥を施すか、あるいは未乾
燥で、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、
150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うことが
好ましい。この際、熱処理工程内または熱処理後に横方
向に10%以内、好ましくは5%以内の弛緩処理した
後、縦方向に0.1〜5%延伸する方法する等の手法
も、特に横方向および縦方向の熱収縮率を好適な範囲と
するために採用することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比
較例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。 (1)ポリマーの極限粘度 ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50
/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30
℃で測定した。
【0028】(2)フィルムヘーズ JIS−K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式
濁度計NDH−300Aによりフィルムの濁度を測定し
た。 (3)表面固有抵抗(ρs ) 横川・ヒューレット・パッカード(株)の、内側電極5
0mm径、外側電極70mm径の同心円型電極である1
6008A(商品名)に23℃、50%RHの雰囲気下
で試料を設置し、100Vの電圧を印加し、同社の高抵
抗計である4329A(商品名)で試料の表面固有抵抗
を測定した。
【0029】(4)熱収縮率 田葉井製作所製の熱風循環炉を用い、厚み188μmの
フィルムを無張力状態で100℃の雰囲気中で5分間熱
処理し、その前後のサンプルの長さを測定し、下記式に
て計算した。
【0030】
【数1】 熱収縮率(%)=(l1−l0)/l0×100 (上記式中、l0 は熱処理前のサンプル長さ(mm)、
1 は熱処理前のサンプル長さ(mm)を意味する)
【0031】(5)ハードコート層との接着性 ポリエステルフィルム表面に下記の組成のハードコート
剤を#20バーを用い塗布し、90℃で1分間乾燥し溶
剤を除去した後、高圧水銀灯で120w/cm、照射距
離15cm、10m/分の条件下で9μmのハードコー
ト層を形成した。得られたフィルムに1インチ幅で碁盤
目が100個に成るようクロスカットを入れ、90度引
き出し法でピールテストを行い(引張り速度:2インチ
/分)、接着性を測定した。 ○ : 碁盤目の剥離が5個以下 △ : 碁盤目が5〜20個剥離 × : 碁盤目が20個以上剥離 [ハードコート剤組成] コーエイハードZT−102(広栄化学工業(株)製) 30部 メチルエチルケトン 35部 トルエン 35部
【0032】(6)画面の状態 ポリエステルシートを密着させたパネルガラスを目視観
察し、下記の基準で判定した。 ○ : パネルガラス表面に全く異常は見られない。 △ : パネルガラスの表面に虹むらが見える。 × : パネルガラスの表面にキズが目立つ。
【0033】(塗布剤の調整)下記表1に示す配合比で
水性塗料原液を調整した。
【0034】
【表1】 *固形分濃度
【0035】実施例1 平均粒子径1.1μmのシリカ粒子0.01部を含有す
る極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを常
法により乾燥して押出機に供給し、290℃で溶融して
シート状に押出し、静電印加密着法を用いて冷却ロール
上で急冷し、シート厚み2566μmの無定形シートを
得た。得られた未延伸シートをロール延伸法を用いて縦
方向に85℃で2.5倍延伸し、さらに95℃で1.3
倍延伸した。この際の生産速度は50.0m/分であっ
た。得られた1軸延伸フィルムをテンターにより横延伸
する前に、表1に示す水性塗料を塗布し、フィルムをテ
ンターに導いて、横方向に120℃で4.2倍延伸し、
225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、5
0.2m/分の生産速度でフィルムをロール状に巻き上
げ、フィルム厚み188μmの二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの極限粘度は0.58
3であった。
【0036】実施例2〜3および比較例1〜3 実施例1においてシリカ粒子の粒径、含有量を下記表2
に示す組成に変える以外は実施例1と同様の方法でフィ
ルム厚み188μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを
得た。 比較例4 実施例1において50.0m/分の生産速度でフィルム
をロール状に巻き上げた以外は実施例1と同様の方法で
フィルム厚み188μmの二軸延伸ポリエステルフィル
ムを得た。
【0037】比較例5 実施例1において横延伸後の熱処理温度を180℃とす
る以外は実施例1と同様の方法でフィルム厚み188μ
mの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二
軸延伸ポリエステルフィルムの特性をまとめて下記表2
に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明のフィルムは生産性および透明性
に優れ、かつハードコート層との接着性に優れた陰極線
管用二軸配向ポリエステルフィルムを安定して製造で
き、かつブラウン管製造工程を大幅に合理化し、その工
業的価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 C08L 67:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムヘーズが2.0%以下であっ
    て、かつ100℃で5分間処理後のフィルム縦方向の熱
    収縮率が0.1〜2.0%である二軸配向ポリエステル
    フィルムの少なくとも片面に塗布層を有することを特徴
    とする陰極線管用ポリエステルフィルム。
JP8200756A 1996-07-30 1996-07-30 陰極線管用ポリエステルフィルム Pending JPH1044351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006134893A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 光学フィルム及び光学フィルム用支持体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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