JP3478478B2 - 自動車ドアの給電用接続構造 - Google Patents

自動車ドアの給電用接続構造

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JP3478478B2 JP23664998A JP23664998A JP3478478B2 JP 3478478 B2 JP3478478 B2 JP 3478478B2 JP 23664998 A JP23664998 A JP 23664998A JP 23664998 A JP23664998 A JP 23664998A JP 3478478 B2 JP3478478 B2 JP 3478478B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のバックド
ア等に配設された補機に車両ボディ側の電源を供給する
ための自動車ドアの給電用接続構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のバックドアにはリヤワイパモー
タやデフォッガやドアロックといった各種の補機が装着
されており、これらの補機に電源を供給するために種々
の自動車ドアの給電用接続構造が提案されている。
【0003】図14は、実開昭57−47444号公報
に記載された従来の自動車ドアの給電用接続構造を示す
ものであり、自動車のバックドア120側にピン状の可
動端子121がコイルばね122の付勢のもとで進退自
在に設けられ、車両ボディ123側に、可動端子121
の先端部121aに対向して接触端子124が設けられ
ている。
【0004】可動端子121は先端部121aのみが露
出され、他の部位は絶縁性のホルダ125で覆われてい
る。接触端子124の一つ(1241 )はコイルばね1
26で付勢されてドア開状態において接点に非接触なキ
ャンセルスイッチ機構127を備えている。ドア閉時に
各接触端子124が可動端子121に押圧接続され、且
つ接触端子1211 が接点128に接触して、電源側の
回路130と補機側の回路(図示せず)とが接続され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バック
ドア120は荷室に通じるために頻繁に開閉が行われる
部位であり、上記従来の構造にあっては、各端子12
1,124の接触面が露出しているために、荷物が接触
面に干渉したり、あるいは端子相互の接触面に砂や埃や
異物す水滴等が入り込み、導通不良を起こすという懸念
があった。すなわち、各端子121,124は対向して
接する構造であるために、接触面が腐食したり接触面に
異物等が付着した際に、クリーニングがなされず、塵等
が蓄積されて接触障害を起こすという懸念があった。ま
た、特に車両ボディ側の接触端子124が露出し、且つ
常時電圧がかかった状態であるために、導電性の異物の
接触によるショートを防ぐ電源カット機構(キャンセル
スイッチ機構等)を設ける必要があり、そのために構造
が複雑化した。また、可動端子121が長いために接触
時に径方向に心ずれして傾きやすく、その場合でも良好
な接触を得るために接触端子124の面積を大きくして
おく必要があった。また、キャンセルスイッチ機構12
7は、接点129が傾いて心ずれした場合に接触性が悪
化し、接触不良を起こす懸念があった。また、バックド
ア120を勢い良く閉めた場合のオーバーストロークに
対処するため、可動端子121のストロークに余裕を持
たせる必要があり、スペースが多く必要で、構造が肥大
化するという問題があった。
【0006】本発明は、上記した点に鑑み、接触面に塵
や水滴等が付着したり蓄積されたりすることがなく、接
触面が常に良好な状態に保たれると共に、接触面が外部
との干渉から保護され、且つオーバーストロークに対処
して構造が肥大化することがなく、しかも接触部の心ず
れによる接触不良を起こすことのない自動車ドアの給電
用接続構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ドア側コネクタとボディ側コネクタとが
接合してドア側とボディ側の回路が接続される自動車ド
アの給電用接続構造において、該ドア側コネクタとボデ
ィ側コネクタとの何れか一方に雌端子が設けられ、何れ
か他方に雄端子が設けられ、該雌端子が、ばね部材で閉
じ方向に付勢された一対の接触部を有する接触部材で成
り、該一対の接触部の先端側に絶縁樹脂製のシャッタが
設けられ、該一対の接触部が水平方向に開き可能で、該
一対の接触部の間に該雄端子が挿入され、該雄端子の非
挿入時における該一対の接触部の閉時に一対のシャッタ
が閉止し、且つ該一対のシャッタが雌端子側のコネクタ
の雄端子挿入用の開口を塞ぐことを特徴とする(請求項
1)。前記接触部及びシャッタの下側において前記コネ
クタに水抜き兼塵等除去用の孔が設けられたことも有効
である(請求項)。また、前記雌端子が支軸で回動自
在に支持されたことも有効である(請求項)。また、
前記支軸を貫通した前記雌端子のヒンジ部がばね付勢に
よりコネクタ内の電極部に押接され、該電極部がドア側
又はボディ側の回路に接続されることも有効である(請
求項)。また、前記雄端子が、前記雌端子に対する挿
入力よりも大きな力で突出方向にばね付勢され、干渉時
に後退可能であることも有効である(請求項)。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図10は、本
発明に係る自動車ドアの給電用接続構造の第1実施例を
示すものである。図1において、1は車両ボディ、2は
自動車のバックドア、3は車両ボディに設けたボディ側
コネクタ(ボディ側スイッチ)、4はバックドアに設け
たドア側コネクタ(ドア側スイッチ)、5は防水用のウ
ェザストリップを示す。
【0009】雄型のボディ側コネクタ3は合成樹脂製の
ケース6と、ケース6内に収容された雌端子9と、ケー
ス6の前部に合体する合成樹脂製のカバー7とを備え
る。ケース6とカバー7とでハウジング8が構成され
る。ボディ側コネクタ3の後半下部には電源線接続用の
雌コネクタ部10が一体に設けられている。
【0010】図2の如く、ボディ側コネクタ3は複数の
雄端子挿入用の開口11を並列に有し、各開口11の内
側に各雌端子9(図1)が収容されている。各開口11
は後述するシャッタ12で閉止されている。ハウジング
8は傾斜状のフランジ13で車両ボディ1(図1)に固
定される。
【0011】図3に示す如く、雌端子9は左右一対の開
閉自在な接触部材14,14で構成されている。各接触
部材14は一方に湾曲形状の接触部15、他方にばね受
け部16、中間にヒンジ部17をそれぞれ有している。
各接触部15はヒンジ部17を支点として対向方向(水
平方向)に接離自在である。各接触部15の先端には絶
縁樹脂製のシャッタ12が設けられている。
【0012】接触部15は傾斜部18を経て垂直な側板
部19に続き、側板部19の上下両端から水平方向にヒ
ンジ部17が縦断面コの字状に突設されている(下端側
のヒンジ部は図示されていない)。各ヒンジ部17は上
下に重なり、中央の軸孔20に、好ましくは導電金属製
の支持ピン(支軸)21(図1)が挿通される。下側の
各ヒンジ部17(図1)も上側のヒンジ部17と同様な
形状で重なっている。すなわち左右の接触部材14,1
4は同一形状のものを共用している。
【0013】側板部19(図3)の後方に側板部19よ
りも幅広にばね受け部16が形成され、左右のばね受け
部16,16の間に図1,図6の如く圧縮コイルばね2
2(ばね部材)が横置きに弾設される。左右のばね受け
部16,16は圧縮コイルばね22で外側に付勢され、
それにより先端側の左右の接触部15,15が雄端子挟
持方向に密着する。圧縮コイルばね22は、図1の如く
例えばばね受け部16の切り起こし片23に内径部を係
合させて支持される。
【0014】図3において一対のシャッタ12,12は
各接触部15,15の先端側に固定され、接触部15と
一体に開閉自在である。接触部15の先端側は図6の如
く直角に屈曲して前方へ突出し、この屈曲部24にシャ
ッタ12が係止されている。図3の如く各シャッタ12
は幅狭な先端面25と、先端面25から内向きにテーパ
状に傾斜したガイド面26と、ガイド面26の内側端で
密着する閉止面27とを有している。先端面25はやや
外向きに傾斜している。両接触部15の接触状態で閉止
面27同士が密着し、ハウジング8(図2)の開口11
から接触部15に塵や水滴等が侵入することが阻止され
る。ガイド面26を経て接触部15に雄端子28が挿入
される。
【0015】接触部15は上下方向(垂直方向)ではな
く左右方向(水平方向)に開くから、塵や磨耗粉等が接
触部15内側の接触面から垂直方向に落下し、且つ雄端
子28で接触面が挿入及び離脱方向に摺接されてクリー
ニングされる。これにより接触面が常に清潔に保たれ
る。
【0016】図1の如くシャッタ12はハウジング8の
開口11よりも大きく形成されて、開口11を確実に塞
ぐ。また、支持ピン21は上下のヒンジ部17を貫通
し、ケース6の上下各壁の軸孔29で支持される。支持
ピン21は一端に頭部21aを有し、他端は挿入後に加
締加工や折曲げ加工される。雌端子9は前側のカバー7
を外した状態でケース6内にセットされる。
【0017】支持ピン21の頭部21a側でヒンジ部1
7とケース6の壁部との間に皿ばね30が弾設されてい
る。それによりヒンジ部17が下向きに付勢され、下側
のヒンジ部17がケース6の電極部31に十分な接圧で
接触している。電極部31はケース6の下壁部の溝32
内に係合固定されている。ヒンジ部17に、電極部31
に対する接点33を突設することも可能である。電極部
31は直角に屈曲されて雌コネクタ部10内のタブ端子
34へと続いている。タブ端子34は一体モールド成形
や圧入によってケース6内に組み込まれる。
【0018】図1において雌型のドア側コネクタ4は合
成樹脂製のケース36と、ケース36内に後方から挿着
される雄端子28と、ケース36の後部に合体するカバ
ー37とを備えている。ケース36とカバー37とでハ
ウジング38が構成される。ハウジング38は前記ボデ
ィ側のハウジング8に対して十分大きな挿入開口40を
有して、バックドア2の回動に伴うハウジング8,38
相互の干渉を防止している。雄端子28は、コネクタ挿
入室41に突出する平板状の一方の電気接触部42と、
電気接触部42の基部側から直角に屈曲して上方へ延び
る平板状の略くの字状の他方の電気接触部43とを有し
ている。一方の電気接触部42は前記雌端子9に接続
し、他方の電気接触部43はドア側の電線付端子44に
接続される。
【0019】雄端子28はケース36に一体モールド成
形してもよく、電気接触部42は円柱状であってもよ
い。カバー37は小ネジ45でケース36に固定され
る。コネクタ挿入室41内には、ボディ側コネクタ3に
対するウレタンゴム等の衝撃吸収用のクッション46が
装着されている。クッション46はボディ側コネクタ3
の開口11よりやや大径の中空部47を有し、中空部4
7内にケース36のボス部48が位置し、ボス部48か
ら雄端子28の電気接触部42がクッション46より前
方に突出して位置する。
【0020】図4〜図5は、図1の状態からバックドア
2を閉めた時の状態を示すものであり、図4は通常の閉
位置、図5は図4の状態から慣性力でオーバーストロー
クした状態である。図5の状態からウェザストリップ5
やクッション46の反力で直ぐに図4の状態に復帰す
る。閉止状態でクッション46はボディ側コネクタ3の
前端に密着して開口11内への塵や水滴等の侵入を防止
する。
【0021】図4の通常閉止状態で雄端子28の一方の
電気接触部42の先端は雌端子9の前端から支持ピン2
1までの距離のほぼ中間に位置する。図5のオーバース
トローク時に電気接触部42の先端42aは支持ピン2
1の手前で停止する。そのように支持ピン21の位置
(接触部15から支持ピン21までの距離)が設定され
ている。従来(図14)においてはドア側の可動端子が
コイルばねを圧縮して後退することでオーバーストロー
クに対処していたが、本例においては何ら可動機構が必
要なく、従来の端子のストロークスペースが不要で、ド
アやボディ内における省スペース化が達成されている。
【0022】図6(a) 〜(d) はバックドアの閉止動作に
伴う雄端子と雌端子の接続状態を順に示す平面図であ
る。図6(a) の非接続状態(ドア開時)においてシャッ
タ12の先端面25がカバー7の開口11の縁部に接し
て外部からの塵等の侵入が防止されている。雌端子9の
一対のばね受け部16は圧縮コイルばね22で外向きに
付勢されてケース6の突出壁部49に当接し、これによ
り余計な力が接触部15やシャッタ12にかからない
(閉じ力として作用しない)ようになっている。このた
め、端子挿入力が必要以上に要らず、雌端子9に対する
雄端子28の電気接触部42の挿入性が良い。各一対の
接触部15や特にシャッタ12は密着して閉じ、接触部
15への塵等の侵入を防いでいる。
【0023】図6(b) の如くバックドアの閉止に伴って
雄端子28の電気接触部42の先端がシャッタ12の傾
斜ガイド面26に接して雌端子9内へ案内される。そし
て図6(c) の如く支持ピン21を支点として一対の接触
部15,15が開いて電気接触部42が接触部15,1
5内に挿入され、同時に一対のばね受け部16,16が
圧縮コイルばね22を圧縮しつつ閉じ方向に移動する。
電気接触部42は圧縮コイルばね22の付勢力により左
右の接触部15,15で挟持され、接触面15aとの間
で十分な接圧を得る。各ばね受け部16はケース6の突
出壁部49に対して十分な隙間50を存して離間して位
置する。
【0024】雄・雌端子28,9が相互に接触した状態
で、シャッタ12の閉止面27は電気接触部42に非接
触であり、無駄な摺動による挿入力の増加やシャッタ1
2の磨耗が防止される。図6(d) のオーバーストローク
時において電気接触部42の先端42aは支持ピン21
の直前まで挿入され、支持ピン21に当接することはな
い。そのように各部の寸法が設定されている。
【0025】図7の如く、雄端子28の電気接触部42
と雌端子9との心ずれθが生じている場合には、雌端子
9が支持ピン21を支点として回動することで、心ずれ
θが吸収され、両端子9,28が確実に接続される。ケ
ース6の左右の両壁部51,51には、シャッタ12,
12に対する逃がし孔52,52が形成され、シャッタ
12,12の大きな回動角が確保されている。端子接続
状態においてばね受け部16とケース6の突出壁部49
との間には十分な隙間50が構成されているから、ばね
受け部側16の回動角も十分に確保される。
【0026】また、コイルばね22がケース6の壁部4
9に当接せず、ばね受け部16,16内に保持されてい
るから、雌端子9の回動が抵抗なく容易に行われ、両端
子9,28の心合わせがこじりなく確実に行われる。な
お、支持ピン21を水平に位置させ、一対の接触部1
5,15を左右にではなく上下方向に開閉自在とした場
合でも、この心合わせ機構によってドアの揺動角が吸収
され、スムーズな接続が可能である。
【0027】図8〜図10は、図2と同様な複数の端子
収容部を有するボディ側コネクタ3とドア側コネクタ4
との接続状態を順に示すものである。本例では図8(ド
ア開状態)の如くボディ側のハウジング8内に雌端子9
が7つ並列に等ピッチで配置され、各雌端子9に対して
雄端子28の電気接触部42がドア側のケース36内に
同様に配列されている。ハウジング8内には各雌端子9
を隔てる仕切壁51が形成されている。仕切壁51は図
7のケース壁部51に相当するもので、仕切壁51の前
端側に、シャッタ12′に対する逃がし孔52及びハウ
ジング8の両端部において逃がし溝53がそれぞれ形成
されている。仕切壁51の前端51aは接触部15の接
触面に並ぶ位置まで延びている。
【0028】本例で各雌端子9のばね受け部16は、ハ
ウジング8の両側壁54及び各仕切壁51から突設され
た支持突部55に当接して正確に位置決め支持されてい
る。また、シャッタ12′の先端面25′は、支持ピン
21を中心とした半径で円弧状に形成され、ハウジング
8の開口11の縁部にスムーズに摺接するようになって
いる。各雄端子28の電気接触部42は前例同様にケー
ス36のボス部48から突出し、ケース36の後部にカ
バー37が小ネジ45で固定されている。
【0029】図8の状態からバックドアを閉めること
で、図9の如く、各雌端子9に各雄端子28の電気接触
部42が接続する。これによりバックドアの図示しない
各補機と車両ボディ側の電源とが電気的に接続され、補
機が作動可能となる。シャッタ12′は外向きに開く
が、円弧状の先端面25′は開口縁11aに接触してお
り、開口縁11aからコネクタ3内への塵等の侵入が防
止される。雄端子28の挿入によってコイルばね22は
圧縮され、雌端子9のばね受け部16は支持突部55か
ら離間する。ドア側コネクタ4の電気接触部42の付け
根側のボス部48は開口11の直前に位置する。
【0030】図10の如くオーバーストロークした際に
はボス部48が開口11内に進入し、シャッタ12のガ
イド面26′の直前で停止する。電気接触部42の先端
は支持ピン21の直前で停止する。図9及び図10にお
いて雄端子28の電気接触部42は雌端子9の接触面1
5aに摺接し、接触面15aにおける塵や磨耗粉を除去
する。図10においてもシャッタ12′は開口11を閉
止している。ばね受け部16の移動量は雄端子28のス
トロークとは関係なく一定であり、接触部15における
接圧も一定である。
【0031】図11〜図13は、本発明に係る自動車ド
アの給電用接続構造の第2実施例を示すものである。本
例の主要部は基本的に前例と同様であるので、本例では
主に相違点を説明する。図11,図12において61は
車両ボディ、62はバックドア、63はボディ側コネク
タ、64はドア側コネクタを示す。ボディ側コネクタ6
3内の雌端子64すなわち各一対の接触部材65,65
は金属製の円筒軸(支軸)66で開閉自在に支持され、
且つ円筒軸66の周りの捩りコイルばね(ばね部材)6
7で閉じ方向に付勢されている。
【0032】また、ドア側コネクタ64の雄端子68は
圧縮コイルばね69で端子挿入方向に強く付勢され、板
状の電気接触部70が外部と強く干渉した場合には後退
可能となっている。コイルばね69の強さは、雌端子6
4に対する電気接触部70の挿入力よりも大きく設定さ
れている。
【0033】ボディ側コネクタ63においては合成樹脂
製のケース72とカバー71とが上下に合体してハウジ
ング73を構成している。ケース72とカバー71とは
各々のボス部74,75が接合した状態でボス部74,
75の中心を小ボルト117で固定されている。両ボス
部74,75の外側に前記円筒軸66が嵌合している。
【0034】図13の如く、円筒軸66はケース72の
各端子収容室におけるボス部75に嵌合する。ボス部7
5の周囲においてケース72に電極部76が設けられ、
電極部76は雌コネクタ部77(図11)のタブ端子7
8に続いている。円筒軸66の外側に雌端子64の軸孔
80が係合する。円筒軸66はボス部75と軸孔80の
摺動磨耗や変形を防止する。軸孔80は各接触部材65
の水平方向のヒンジ部79に設けられている。
【0035】円筒軸66の周囲に捩りコイルばね67の
コイル巻き部67aが係合し、捩りコイルばね67の左
右一対の脚部67bは図12の如く各接触部材65の側
板部(ばね受け部)81に押接している。ハウジング7
3(ケース72)の後壁82からは仕切壁83が突出
し、仕切壁83で区画された収容室84内に各雌端子6
4が位置する。仕切壁83の前端は、シャッタ85に対
する逃がし孔86に続いている。
【0036】捩りコイルばね67の脚部67bは各接触
部材65の側板部81を外側に付勢し、接触部87及び
シャッタ85を閉じ方向に適切な(強過ぎない)力で付
勢している。図12,図13の如く合成樹脂製のシャッ
タ85は接触部87の先端側傾斜部88に挿入されて係
止爪89で係止されている。シャッタ85はハウジング
73の開口90の両側の内側湾曲面91に沿って摺動
し、開口90を常時塞いでいる。
【0037】雌端子64と雄端子68の電気接触部70
との心ずれがある場合には、雌端子64が仕切壁83の
内側で円筒軸66を支点に回動して心ずれを吸収する。
ボディ側およびドア側の各コネクタ63,64相互の心
がずれている場合には各雌端子64は仕切壁83の内側
で同期して回動する。
【0038】図13において雌端子64の各接触部材6
5は水平方向のヒンジ部79と、ヒンジ部79から垂直
に立ち上がった側板部81と、側板部81から前方に向
けて傾斜した傾斜部91と、傾斜部91に続く接触部8
7とで構成され、各ヒンジ部79が重なり合って捩りコ
イルばね67のコイル巻き部67aで電極部76に押接
される。
【0039】図13において雌端子64の一対の接触部
87は前例同様に水平方向に開き可能で、一対の接触部
87間の塵等が容易に落下するようになっている。本例
では雌端子64の下側においてケース72の底壁119
に水抜き兼塵等除去用の孔118が設けられている。孔
118の前部側はシャッタ85の形状に沿って拡幅して
おり、シャッタ85で受けた水滴や塵及び雄端子挿入時
の摩擦で掻き落とされた塵等がそのまま孔118から下
へ落下し、ハウジング73内に溜まらないようになって
いる。
【0040】図11の如くコイル巻き部67aはカバー
71のボス部74の外側の座部92で押圧される。ボス
部74と座部92との間には円筒軸挿入溝93が形成さ
れている。上側のヒンジ部79と電極部76には接点9
4が突設され、下側のヒンジ部76が電極部76に接触
している。ハウジング73は図2と同様にフランジ95
で車両ボディ61に固定されている。本例では捩りコイ
ルばね67が接触部87の付勢と電極部76に対するヒ
ンジ部79の付勢とを同時に行っているから、前例の皿
ばね30は不要であり、経済的である。
【0041】図11,図12においてドア側コネクタ6
4には、ケース96の前部にボディ側コネクタ63に対
するクッション99が設けられ、クッション99の中空
部100に雄端子68の電気接触部70が挿通し、電気
接触部70の先端側がクッション99から外部に突出し
ている。電気接触部70はケース96のボス部101か
ら突出し、ボス部101の外側にクッション99の中空
部100が嵌合している。クッション99の外側におい
てボディ側ハウジング73の前部を覆うフード部96a
がケース96と一体に設けられている。
【0042】電気接触部70の基部側にばね受け突起1
02とばね挿通用切欠103とが設けられ、ばね受け突
起102とカバー97のばね受け突起104との間に圧
縮コイルばね69が弾設されている。雄端子68は電気
接触部70が不意な外力を受けた場合にコイルばね69
を圧縮してクッション99の内側に引っ込む。それによ
り電気接触部70の変形や破損等が防止される。
【0043】雄端子68は電気接触部70の基部側から
上向きに延びた接続部105を有し、接続部105に電
線付端子106(ワイヤハーネス)がねじ止め等の手段
で接続されている。カバー97は係合孔107をケース
96の係止突起108に係合させて固定されている。ハ
ウジング98はフランジ部109でバックドア62に固
定されている。
【0044】上記各実施例の構造においてドア側コネク
タ64(図11)とボディ側コネクタ63とを入れ換え
て、ドア側コネクタ64をボディ側に、ボディ側コネク
タ63をドア側に用いることも可能である。また、第1
実施例と第2実施例の各特徴部分を入れ換えて構成する
ことも可能である。上記各構成はバックドアのみなら
ず、フロント・リヤの各ドアにも適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、一対の接触部の間に雄端子が挿入される構造である
から、雄端子の挿入及び離脱時に接触面がクリーニング
され、且つ一対の接触部が水平方向に開く構造であるか
ら、一対の接触部の間の塵や磨耗粉等が容易に落下して
接触面のクリーニングが促進される。また、一対の接触
部の間に雄端子が挿入される構造であるゆえに、従来の
ようなオーバーストローク時の可動機構が不要であり、
可動機構に伴う肥大化が防止される。また、ドア開時に
一対のシャッタが閉じ、且つコネクタの開口を塞ぐか
ら、コネクタ内への塵や水滴等の侵入が防止されると共
に、接触部と外部との干渉やショートが防止され、従来
の複雑な電源カット機構が不要となる。また、請求項
記載の発明によれば、一対の接触部から落ちた塵や、シ
ャッタ開時に侵入してしまった水滴等がコネクタから外
部に排除され、コネクタ内が清潔に保たれ、コネクタ内
の雌端子や電極部の酸化が防止される。また、請求項
記載の発明によれば、雌端子と雄端子の心位置がずれた
場合に、雌端子が雄端子に合わせて回動し、スムーズで
確実な接続が可能となる。また、請求項記載の発明に
よれば、ヒンジ部が常時電極に接触し、且つばね付勢に
よる接圧で確実に接触しているから、雌端子が揺動自在
であるのも係わらず、雌端子とドア側又はボディ側の回
路とが確実に接続される。また、請求項記載の発明に
よれば、雄端子が外部から不意な強い衝撃を受けた場合
でも、雄端子がばね付勢に抗して引っ込むから、雄端子
の変形や破損等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車ドアの給電用接続構造の第
1実施例を示す縦断面図である。
【図2】車両ボディ側のコネクタを示す斜視図である。
【図3】コネクタ内に装着される雌端子と相手側雄端子
を示す分解斜視図である。
【図4】バックドア閉時における接続構造を示す縦断面
図である。
【図5】オーバーストローク時の接続状態を示す縦断面
図である。
【図6】(a) 〜(d) はコネクタ内の雌端子に相手側コネ
クタの雄端子が接続される状態を順に示す平面図(横断
面図)である。
【図7】両端子が心ずれした場合の接続状態を示す平面
図(横断面図)である。
【図8】複数の端子を備える各コネクタの接続前(ドア
開時)の状態を示す横断面図である。
【図9】同じくドア閉時における両コネクタの接続状態
を示す横断面図である。
【図10】オーバーストローク時の両コネクタの接続状
態を示す横断面図である。
【図11】自動車ドアの給電用接続構造の第2実施例を
示す縦断面図である。
【図12】同じく給電用接続構造を示す横断面図であ
る。
【図13】ボディ側コネクタの内部構造を示す分解斜視
図である。
【図14】従来例を示す横断面図である。
【符号の説明】
3,63 ボディ側コネクタ 4,64 ドア側コネクタ 9,64 雌端子 11,90 開口 12,85 シャッタ 14,65 接触部材 15,87 接触部 17,79 ヒンジ部 21 支持ピン(支軸) 22,69 圧縮コイルばね(ばね部材) 28,68 雄端子 30 皿ばね 31,76 電極部 66 円筒軸(支軸) 67 捩りコイルばね(ばね部材) 118 孔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア側コネクタとボディ側コネクタとが
    接合してドア側とボディ側の回路が接続される自動車ド
    アの給電用接続構造において、該ドア側コネクタとボデ
    ィ側コネクタとの何れか一方に雌端子が設けられ、何れ
    か他方に雄端子が設けられ、該雌端子が、ばね部材で閉
    じ方向に付勢された一対の接触部を有する接触部材で成
    り、該一対の接触部の先端側に絶縁樹脂製のシャッタが
    設けられ、該一対の接触部が水平方向に開き可能で、該
    一対の接触部の間に該雄端子が挿入され、該雄端子の非
    挿入時における該一対の接触部の閉時に一対のシャッタ
    が閉止し、且つ該一対のシャッタが雌端子側のコネクタ
    の雄端子挿入用の開口を塞ぐことを特徴とする自動車ド
    アの給電用接続構造。
  2. 【請求項2】 前記接触部及びシャッタの下側において
    前記コネクタに水抜き兼塵等除去用の孔が設けられたこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動車ドアの給電用接続
    構造。
  3. 【請求項3】 前記雌端子が支軸で回動自在に支持され
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の自動車ドアの
    給電用接続構造。
  4. 【請求項4】 前記支軸を貫通した前記雌端子のヒンジ
    部がばね付勢によりコネクタ内の電極部に押接され、該
    電極部がドア側又はボディ側の回路に接続されることを
    特徴とする請求項3記載の自動車ドアの給電用接続構
    造。
  5. 【請求項5】 前記雄端子が、前記雌端子に対する挿入
    力よりも大きな力で突出方向にばね付勢され、干渉時に
    後退可能であることを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載の自動車ドアの給電用接続構造。
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