JP3473105B2 - カメラのパンチルト判別装置及びカメラ装置 - Google Patents

カメラのパンチルト判別装置及びカメラ装置

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JP3473105B2
JP3473105B2 JP11126494A JP11126494A JP3473105B2 JP 3473105 B2 JP3473105 B2 JP 3473105B2 JP 11126494 A JP11126494 A JP 11126494A JP 11126494 A JP11126494 A JP 11126494A JP 3473105 B2 JP3473105 B2 JP 3473105B2
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正俊 山際
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手振れ検出機能が設け
られたカメラ装置に適用されるカメラのパンチルト判別
装置、及び、手振れであるかパンニング或いはチルティ
ングであるかの判別出力に応じて応答特性を切り換える
ことにより、良好な撮像を行えるようにしたカメラ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日において、軽量小型で持ち運び簡単
なことから、携帯用のビデオカメラ装置が普及しつつあ
る。このビデオカメラ装置で撮像を行う場合、ユーザ
は、該ビデオカメラ装置を片手で保持し、電子ビューフ
ァインダを介して被写体を覗きながら撮像を行う。
【0003】ここで、上記携帯用のビデオカメラ装置
は、上述のように片手で保持でき簡単に撮像することが
できるのはよいが、軽量小型であるがゆえに安定性が悪
く、いわゆる手振れを生じ、画像に揺れが生ずる問題が
ある。
【0004】このため、近年においては、携帯用のビデ
オカメラ装置に手振れ補正回路が設けられるようになっ
た。この手振れ補正回路は、例えばCCDイメージセン
サの前段に設けられ被写体の光軸補正を行うアクティブ
プリズムと、縦方向の手振れ及び横方向の手振れを検出
する角速度センサと、上記角速度センサの検出出力に応
じて上記アクティブプリズムを駆動して被写体の光軸補
正を行うマイクロコンピュータ(マイコン)とで構成さ
れている。
【0005】このような手振れ補正回路が設けられたカ
メラ装置では、上記角速度センサが手振れに応じて縦方
向及び横方向の角速度信号を形成し、これをA/D変換
器に供給する。上記A/D変換器は、上記角速度信号を
デジタル化することにより角速度データを形成し、これ
を上記マイコンに供給する。
【0006】上記マイコンは、ハイパスフィルタ及び積
分回路を有しており、該ハイパスフィルタにより上記角
速度データから直流成分を除去し、積分回路により角速
度を示す角速度データを手振れの角度を示す角度データ
に変換して上記アクティブプリズムに供給する。
【0007】上記アクティブプリズムは、上記角度デー
タに応じて撮像光の光軸を可変する。これにより、手振
れに拘らず例えば上記CCDイメージセンサのセンタ位
置に、常に被写体が位置するように撮像光を照射するこ
とができる。従って、手振れを補正することができ、揺
れの生じていない良好な再生画像を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手振れ
補正回路が設けられているビデオカメラ装置は、上記手
振れ補正が行えるのはよいが、パンニング或いはチルテ
ィングを行ったときでも上述の手振れ補正を行うため、
該ビデオカメラ装置を意図的に動かしているにも拘らず
被写体が画面の中央に位置するように撮像されてしまう
等のように、該ビデオカメラ装置を向けている方向と実
際に撮像される被写体にずれを生じ、所望の撮像画像が
得られないという問題があった。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、手振れ時とパンニング,チルティング時と
の判別を行うパンチルト判別装置、及び、このパンチル
ト判別装置の判別結果に応じて手振れ補正を行うことに
より、ビデオカメラ装置を向けている方向と実際に撮像
される被写体にずれを生ずるような不都合を防止するこ
とができるようなカメラ装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明は、カメラ本体
の移動を検出する角速度センサと、上記角速度センサの
検出出力レベルが一定時間以上閾値を越えているか否か
を判別する判別手段とからなり、上記角速度センサの検
出出力レベルが一定時間以上閾値を越えているときには
パンニング又はチルティングであると判別し、上記角速
度センサの検出出力レベルが一定時間未満で閾値を越え
ているときには手振れであると判別するカメラのパンチ
ルト判別装置であって、上記判別手段が、複数の閾値を
有し、パンニング又はチルティングの判別出力とともに
速度情報を出力することを特徴とする。
【0011】
【0012】 また、本発明は、手振れ検出手段により
手振れ量を検出し、この手振れ検出出力に基づいて制御
手段が手振れ補正を行うカメラ装置において、上記手振
れ検出出力に基づいて、手振れ及びパンニング,チルテ
ィングの判別を行うパンチルト判別手段を有し、上記制
御手段が、上記パンチルト判別手段からの判別出力に応
じて所定時間かけて応答特性を切り換えて手振れ補正を
行うことを特徴とする。
【0013】また、本発明に係るカメラ装置は、上記制
御手段が、上記手振れ検出出力の帯域制御を行うための
ハイパスフィルタを有しており、上記パンチルト判別手
段からの判別出力に応じて上記ハイパスフィルタの回路
特性を切り換えて手振れ補正を行うことを特徴とする。
【0014】また、本発明に係るカメラ装置は、上記パ
ンチルト判別手段が、所定の閾値を有しており、上記手
振れ検出出力のレベルがこの閾値以上の場合にパンニン
グ又はチルティングであると判別し、上記手振れ検出出
力のレベルがこの閾値以下であった場合に手振れである
と判別することを特徴とする。
【0015】また、本発明に係るカメラ装置は、上記パ
ンチルト判別手段が、複数の閾値を有し、パンニング又
はチルティングの判別出力とともに速度情報も出力する
ことを特徴とする。
【0016】
【0017】さらに、本発明に係るカメラ装置は、上記
制御手段が、上記手振れ検出手段による手振れ検出出力
の帯域制限を行うフィルタ特性が可変制御可能なハイパ
スフィルタを備え、上記パンチルト判別手段から供給さ
れる速度情報に応じて、上記ハイパスフィルタのフィル
タ特性を所定時間かけて切り換えて手振れ補正を行うこ
とを特徴とする。
【0018】
【作用】 本発明に係るカメラのパンチルト判別装置で
は、角速度センサによりカメラ本体の移動を検出する角
速度センサの検出出力に基づいて、判別手段により手振
れ及びパンニング,チルティングの判別を行う。上記判
別手段は、上記角速度センサの検出出力レベルが一定時
間以上閾値を越えているときにはパンニング又はチルテ
ィングであると判別し、上記角速度センサの検出出力レ
ベルが一定時間未満で閾値を越えているときには手振れ
であると判別する。また、上記判別手段は、複数の閾値
を持って手振れ及びパンニング,チルティングの判別を
行い、パンニング又はチルティングの判別出力とともに
速度情報を出力する。
【0019】
【0020】 また、本発明カメラ装置では、手振れ量
を検出する手振れ検出手段の手振れ検出出力に基づい
て、手振れ及びパンニング,チルティングの判別を行
い、このパンチルト判別手段からの判別出力に応じて制
御手段により応答特性を切り換えて手振れ補正を行う。
上記制御手段は、上記パンチルト判別手段からの判別出
力に応じて所定時間かけて応答特性を切り換えて手振れ
補正を行う。
【0021】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
制御手段により、上記パンチルト判別手段からの判別出
力に応じて上記手振れ検出出力の帯域制御を行うための
ハイパスフィルタの回路特性を切り換えて手振れ補正を
行う。
【0022】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
パンチルト判別手段が、所定の閾値を有しており、上記
手振れ検出出力のレベルがこの閾値以上の場合にパンニ
ング又はチルティングであると判別し、上記手振れ検出
出力のレベルがこの閾値以下であった場合に手振れであ
ると判別する。
【0023】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
パンチルト判別手段が、複数の閾値を持って手振れ及び
パンニング,チルティングの判別を行い、パンニング又
はチルティングの判別出力とともに速度情報を出力す
る。
【0024】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
制御手段が、上記パンチルト判別手段からの判別出力に
応じて所定時間かけて応答特性を切り換えて手振れ補正
を行う。
【0025】さらに、本発明に係るカメラ装置では、上
記制御手段が、上記手振れ検出手段による手振れ検出出
力の帯域制限を行うフィルタ特性が可変制御可能なハイ
パスフィルタを備え、上記パンチルト判別手段から供給
される速度情報に応じて、上記ハイパスフィルタのフィ
ルタ特性を所定時間かけて切り換えて手振れ補正を行
う。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係るカメラのパンチルト判別
装置及びカメラ装置の好ましい実施例について図面を参
照しながら説明する。まず、本発明の第1の実施例に係
るカメラ装置は、図1に示すように撮像光の光軸を手振
れ量に応じて可変するアクティブプリズム1と、手振れ
のうち縦方向(ピッチング方向)の手振れ量を検出する
ピッチング方向角速度センサ2と、手振れのうち横方向
(ヨーイング方向)の手振れ量を検出するヨーイング方
向角速度センサ3と、上記ピッチング方向角速度センサ
2及びヨーイング方向角速度センサ3からの検出出力に
基づいて上記アクティブプリズム1を駆動するための駆
動信号を出力するマイクロコンピュータ(マイコン)
9,比較回路10と、上記駆動信号に応じて上記アクテ
ィブプリズム1を駆動するヨーイング方向駆動系11,
ピッチング方向駆動系12とを有している。
【0027】上記アクティブプリズム1は、透明の第
1,第2の光学板1a,1bの外周部どおしを蛇腹状の
部材を介して接続し、その中に透明溶液を注入すること
により形成されている。第1の光学板1aの右側面部に
は、該第1の光学板1aを駆動するための第1の駆動軸
1cが設けられており、この第1の駆動軸1cを回転駆
動することにより該第1の光学板1cが駆動するように
なっている。また、上記第2の光学板1bの上側面部に
は、該第2の光学板1bを駆動するための第2の駆動軸
1dが設けられており、この第2の駆動軸1dを回転駆
動することにより該第2の光学板1bが駆動するように
なっている。
【0028】 上記ピッチング方向角速度センサ2は、
フィルタ4,増幅回路6,A/D変換器8に接続されて
おり、該A/D変換器8に、上記ピッチング方向角速度
センサ2で検出されたピッチング方向の検出出力が供給
されるようになっている。
【0029】上記ヨーイング方向角速度センサ3は、フ
ィルタ5,増幅回路7,A/D変換器8に接続されてお
り、該A/D変換器8に、上記ヨーイング方向角速度セ
ンサ3で検出されたヨーイング方向の検出出力が供給さ
れるようになっている。
【0030】上記A/D変換器8は、デジタル化された
上記ピッチング方向の検出出力が供給される第1のハイ
パスフィルタ(HPF)14a,デジタル化された上記
ヨーイング方向の検出出力が供給される第2のハイパス
フィルタHPF14bに接続されるとともに、上記各検
出出力に基づいてそれが手振れであるか,パンニングで
あるか或いはチルティングであるかを判別するパンチル
ト判別回路13に接続されている。
【0031】上記第1のHPF14aは、上記ピッチン
グ方向の角速度の検出出力を角度の検出出力に変換する
第1の積分回路15に接続されており、上記第2のHP
F14bは、上記ヨーイング方向の角速度の検出出力を
角度の検出出力に変換する第2の積分回路16に接続さ
れている。上記各積分回路15,16は、比較回路10
に接続されている。
【0032】上記パンチルト判別回路13は、その出力
端子が上記第1,第2のHPF14a,14bに接続さ
れており、該パンチルト判別回路13の判別出力により
該第1,第2のHPF14a,14bのフィルタ特性を
可変制御するようになっている。
【0033】上記アクティブプリズム1の第2の駆動軸
1dは、駆動コイル18及び駆動回路17を介して上記
比較回路10に接続されており、該比較回路10からの
比較出力に応じて駆動されるようになっている。このア
クティブプリズム1のヨーイング方向の動きは、制動コ
イル19,速度検出回路20及びフォトセンサ21,位
置検出回路22により検出されるようになっており、上
記速度検出回路20及び位置検出回路22の各検出出力
は、それぞれ比較回路10に供給されるようになってい
る。
【0034】上記比較回路10は、上記ヨーイング方向
の各検出出力と、上記ヨーイング方向角速度センサ3に
より検出された検出出力とを比較しながら上記アクティ
ブプリズム1の第2の駆動軸1dを駆動するための駆動
信号を上記駆動回路17に供給するようになっている。
【0035】上記アクティブプリズム1の第1の駆動軸
1cは、駆動コイル24及び駆動回路23を介して上記
比較回路10に接続されており、該比較回路10からの
比較出力に応じて駆動されるようになっている。このア
クティブプリズム1のピッチング方向の動きは、制動コ
イル25,速度検出回路26及びフォトセンサ27,位
置検出回路28により検出されるようになっており、上
記速度検出回路26及び位置検出回路28の各検出出力
は、それぞれ比較回路10に供給されるようになってい
る。
【0036】上記比較回路10は、上記ピッチング方向
の各検出出力と、上記ピッチング方向角速度センサ2に
より検出された検出出力とを比較しながら上記アクティ
ブプリズム1の第1の駆動軸1cを駆動するための駆動
信号を上記駆動回路23に供給するようになっている。
【0037】次に、この第1の実施例に係るカメラ装置
の動作説明をする。まず、撮像が開始されると、ピッチ
ング方向角速度センサ2及びヨーイング方向角速度セン
サ3によりピッチング方向及びヨーイング方向の手振れ
量が検出される。
【0038】上記各角速度センサ2,3は、当該カメラ
装置の静止時の出力(センタ値)を基準として手振れの
方向の正負を検出して角速度の大きさ(手振れ量)に応
じた検出出力を出力する。この各検出出力は、それぞれ
フィルタ4,5に供給される。
【0039】上記各角速度センサ2,3の検出出力に
は、共振周波数等の不要帯域の信号が含まれているた
め、上記各フィルタ4,5はこれを除去し、増幅回路
6,7を介してA/D変換器8に供給する。
【0040】上記A/D変換器8は、上記ピッチング方
向の検出出力をデジタル化することによりピッチング方
向の検出データを形成し、これを第1のHPF14a及
びパンチルト判別回路13に供給する。また、上記ヨー
イング方向の検出出力をデジタル化することによりヨー
イング方向の検出データを形成し、これを第2のHPF
14b及び上記パンチルト判別回路13に供給する。
【0041】ここで、図2(a)に示すパンニング時の
上記各角速度センサ2,3の検出出力と、同図(b)に
示す手振れ時の各角速度センサ2,3の検出出力とで
は、該パンニング時及びチルティング時の各角速度セン
サ2,3の検出出力のほうが周波数が低く、角速度が大
きいという特徴を有している。すなわち、上記パンニン
グ時には、センター出力(0レベル)に対して、正方向
或いは負方向の一方向のみの出力が手振れ時と比較して
長時間、上記各角速度センサ2,3の検出出力から出力
され続ける。
【0042】なお、これはチルティング時でも同じであ
る。
【0043】このため、上記パンチルト判別回路13
は、上記各角速度センサ2,3の検出出力のレベルを、
一定時間、閾値と比較し、該検出出力が一定時間以上閾
値を越えた場合はパンニング或いはチルティングと判断
し、該検出出力のレベルが閾値を越えた時間が一定時間
以下である場合は手振れと判断するようになっている。
【0044】具体的には、図3(a)に示すように上記
パンチルト判別回路13には、正方向の閾値(+S)及
び負方向の閾値(−S)が設けられており、上記正方向
の閾値(+S)或いは負方向の閾値(−S)を越えるレ
ベルの検出出力が供給されると、タイマのカウントを開
始し、該正方向の閾値(+S)を越えるレベルの検出出
力が何秒間出力され続けたかを検出する(サンプル期間
T)。そして、上記検出出力が閾値を越えた時間が、例
えば100msec以上であった場合、同図(b)に示
すようにパンニング(或いはチルティング)であると判
断し、上記検出出力が閾値を越えた時間が、例えば10
0msec以下であった場合、手振れであると判断す
る。
【0045】すなわち、上記閾値をS,サンプル期間を
T,検出出力をPOUT ,検出出力のレベルが閾値以上で
あった時間をPtとすると、上記パンチルト判別回路1
3は、 POUT ≧S 且つ Pt≧T のときにパンニング或いはチルティングと判断する。
【0046】なお、人間の手振れは、約3〜15Hz程
度の範囲内であるため、上記閾値とサンプル期間Tの値
は、パンニング(或いはチルティング)と手振れとの境
界付近の値となるように設定されている。
【0047】このような手振れ,パンチルト判別によ
り、上記パンチルト判別回路13は、図4(a)に示す
ような上記各角速度センサ2,3からの検出出力が供給
された場合、閾値(0レベル)を一定時間越えたときに
パンニング(或いはチルティング)であることを示す同
図(b)に示すようなハイレベルの判断出力を上記第
1,第2のHPF14a,14bに供給し、該閾値(0
レベル)を越えた時間が一定時間に満たない場合は、手
振れであることを示す同図(b)に示すようなローレベ
ルの判断出力を上記マイコン9内の第1,第2のHPF
14a,14bに供給する。
【0048】上記第1,第2のHPF14a,14b
は、上記各角速度センサ2,3からの各検出出力からそ
れぞれ直流成分を除去するが、そのカットオフ周波数が
上記パンチルト判別回路13からの判断出力に応じて可
変されるようになっている。
【0049】上記パンチルト判別回路13がパンニング
(或いはチルティング)と判断しハイレベルの判断出力
が供給されると、上記第1,第2のHPF14a,14
bは、カットオフ周波数を上げるように制御される。ま
た、逆に、上記パンチルト判別回路13が手振れである
と判断しローレベルの判断出力が供給されると、上記第
1,第2のHPF14a,14bは、カットオフ周波数
を下げるように制御される。
【0050】すなわち、上記各HPF14a,14b
は、例えば1−Z-1/1−KZ-1のフィルタ特性を有し
ており、上記係数Kの値を上記判断出力に応じて可変制
御することにより、パンニング時(或いはチルティング
時)には、上記各角速度センサ2,3からの検出出力の
ゲインを下げて手振れ補正能力を低減させ、手振れ時に
は該検出出力のゲインを上げて手振れ補正能力を上げる
制御を行う。
【0051】なお、上記パンニング時(或いはチルティ
ング時)には、上記検出出力のゲインが下げられること
により手振れ補正能力が低減されるが、該パンニング時
には画面全体が左右に動いているため、該手振れ補正は
殆ど必要がなく問題にはならない。このようなゲイン制
御されたHPF14a,14bを介した検出出力は、そ
れぞれ第1の積分回路15,第2の積分回路16に供給
される。
【0052】上記第1の積分回路15は、上記ピッチン
グ方向の角速度の検出出力を角度の検出出力に変換して
比較回路10に供給し、上記第2の積分回路16は、上
記ヨーイング方向の角速度の検出出力を角度の検出出力
に変換して比較回路10に供給する。
【0053】上記比較回路10は、上記各角度の検出出
力に基づいて、上記アクティブプリズム1をヨーイング
方向に駆動するための駆動信号及びピッチング方向に駆
動するための駆動信号を形成し、これらをヨーイング方
向駆動系11の駆動回路17、ピッチング方向駆動系1
2の駆動回路23にそれぞれ供給する。
【0054】上記ヨーイング方向駆動系11の駆動回路
17は、上記駆動信号に応じた電圧を駆動コイル18に
印加する。これにより、上記第2の駆動軸1dを回転駆
動することができ、上記アクティブプリズム1の第2の
光学板1bを、上記ヨーイング方向角速度センサ3の検
出出力に応じてヨーイング方向に駆動することができ
る。
【0055】また、上記ピッチング方向駆動系12の駆
動回路23は、上記駆動信号に応じた電圧を駆動コイル
24に印加する。これにより、上記第1の駆動軸1cを
回転駆動することができ、上記アクティブプリズム1の
第1の光学板1aを、上記ピッチング方向角速度センサ
2の検出出力に応じてピッチング方向に駆動することが
できる。
【0056】このようなアクティブプリズム1の動きの
うち、ヨーイング方向の動きは制動コイル19及びフォ
トセンサ21により検出される。上記制動コイル19
は、上記ヨーイング方向の動きに応じた電圧値を検出
し、これを速度検出回路20に供給する。上記速度検出
回路20は、上記検出された電圧値から、上記ヨーイン
グ方向の動き速度を検出し、この検出出力を比較回路1
0に帰還する。また、上記フォトセンサ21は、上記ヨ
ーイング方向の動きを光により検出し、この検出出力を
位置検出回路22に供給する。上記位置検出回路22
は、上記検出出力に基づいて上記アクティブプリズム1
の位置を検出し、この検出出力を上記比較回路10に帰
還する。
【0057】また、上記アクティブプリズム1のピッチ
ング方向の動きは制動コイル25及びフォトセンサ27
により検出される。上記制動コイル25は、上記ピッチ
ング方向の動きに応じた電圧値を検出し、これを速度検
出回路26に供給する。上記速度検出回路26は、上記
検出された電圧値から、上記ピッチング方向の動き速度
を検出し、この検出出力を比較回路10に帰還する。ま
た、上記フォトセンサ27は、上記ピッチング方向の動
きを光により検出し、この検出出力を位置検出回路28
に供給する。上記位置検出回路28は、上記検出出力に
基づいて上記アクティブプリズム1の位置を検出し、こ
の検出出力を上記比較回路10に帰還する。
【0058】上記比較回路10は、上記ヨーイング方向
駆動系11の速度検出回路20,位置検出回路22から
の各検出出力と、上記第2の積分回路16からのピッチ
ング方向の検出出力とを比較し、その誤差が零となるよ
うな駆動信号を上記駆動回路17に供給する。また、上
記比較回路10は、上記ピッチング方向駆動系12の速
度検出回路26,位置検出回路28からの各検出出力
と、上記第1の積分回路15からのピッチング方向の検
出出力とを比較し、その誤差が零となるような駆動信号
を上記駆動回路23に供給する。
【0059】これにより、上記各角速度センサ2,3か
らの検出出力に応じて正確に、上記アクティブプリズム
1を駆動することができる。
【0060】上述のようなHPFのカットオフ周波数を
可変制御しないと、図5(a)に示すようなパンニング
時(或いはチルティング時)の角速度センサの検出出力
に対して、同図(b)に示すような一方向に張り付いた
駆動信号が上記各駆動回路17,23に供給される。こ
れにより、パンニング(或いはチルティング)であるの
にも関わらず、上記アクティブプリズム1が駆動されて
続けて傾き続け、撮像方向にズレを生じてしまう。
【0061】しかし、本実施例に係るカメラ装置は、手
振れであるか否かに応じて上記HPF14a,14bの
カットオフ周波数を可変制御しているため、図6(a)
に示すようなパンニング時(或いはチルティング時)の
角速度センサの検出出力に対して、同図(b)に示すよ
うに、最初はアクティブプリズム1を駆動させるレベル
の駆動信号を上記各駆動回路17,23に供給してしま
うが、すぐに略々0レベルの駆動信号を上記各駆動回路
17,23に供給することができる。このため、上記ア
クティブプリズム1は、最初は多少駆動されるが、すぐ
にもとの位置(センタ位置)に戻る。従って、上記撮像
方向にズレを防止することができる。
【0062】ここで、上述の第1の実施例に係るカメラ
装置は、それまで手振れが生じており次にパンニング
(或いはチルティング)を行った場合、図7(a)に点
線で示す上記手振れとパンニングとの境目で、上記各H
PF14a,14bのカットオフ周波数が、同図に一点
鎖線で示すように急激に高くなる。逆に、それまでパン
ニング(或いはチルティング)を行っており次に手振れ
が生じた場合、図7(b)に点線で示す上記パンニング
と手振れとの境目で、上記各HPF14a,14bのカ
ットオフ周波数が、同図に一点鎖線で示すように急激に
低くなる。
【0063】このように、上記各HPF14a,14b
のカットオフ周波数が急激に切り換わった場合、上記各
角速度センサ2,3の検出出力が高調波成分を多く含む
ものとなり、上記各HPF14a,14bの出力レベル
が上がり、上記マイコン9から、上記アクティブプリズ
ム1をパンニング時(或いはチルティング時)とは逆の
方向に傾斜させる駆動信号が出力され、該アクティブプ
リズム1が上記逆方向に大きく傾斜される。その後、上
記アクティブプリズム1をセンタ位置に戻そうとする力
が働くため、当該カメラ装置を静止させているにも関わ
らず画面が動いてしまう揺り戻し現象が生ずる。
【0064】すなわち、上記角速度センサ2,3から、
例えば図8(a)に示すような検出出力が出力された場
合、上記第1の実施例に係るカメラ装置のパンチルト判
別回路13は、同図(b)に示すようにサンプル期間が
過ぎるまでは手振れであると判断し、上記サンプル期間
を過ぎて上記検出出力が閾値以下となるまではパンニン
グと判断し、上記検出出力か閾値以下となった後は手振
れと判断する。また、上記各HPF14a,14bのカ
ットオフ周波数は、図8(c)に示すように上記サンプ
ル期間が過ぎるまでは低く設定され、上記サンプル期間
を過ぎて上記検出出力が閾値以下となるまでは高く設定
され、上記検出出力か閾値以下となった後は低く設定さ
れる。
【0065】これにより、上記アクティブプリズム1
は、図8(d)に示すように、上記手振れであると判断
されているときにはセンタ位置となるように駆動され、
手振れからパンニング(或いはチルティング)であると
判断されるまでのサンプル期間は上記各角速度センサ
2,3の出力に応じて駆動され、上記パンニング(或い
はチルティング)であると判断されているときにはセン
タ位置となるように駆動され、上記検出出力のレベルが
閾値以下となりパンニング(或いはチルティング)が終
了するまでの間(遷移期間T1)は手振れであると判断
されて上記各角速度センサ2,3の出力に応じて駆動さ
れる。そして、上記遷移期間T1後に、上記各HPF1
4a,14bのカットオフ周波数が急激に切り換わり、
上記各角速度センサ2,3の検出出力が高調波成分を多
く含むものとなり、急に手振れ補正能力が回復し、上記
アクティブプリズム1が上記遷移期間T1のレベルで駆
動された後、手振れのレベルで駆動されるため、当該カ
メラ装置を静止させているにも関わらず画面が動いてし
まう揺り戻し現象が生ずる。
【0066】本発明の第2の実施例に係るカメラ装置
は、このような揺り戻し現象を防止すべく、上記パンチ
ルト判別回路13が手振れからパンニング(或いはチル
ティング)と判断としたとき、或いは、パンニング(或
いはチルティング)から手振れと判断したときに、すぐ
には各HPF14a,14bのカットオフ周波数を切り
換えず、ある程度時間をおいてから該カットオフ周波数
の切り換え制御を行うことにより、上記各HPF14
a,14bのフィルタ特性にヒステリシス性を持たせる
ようにした。
【0067】なお、この第2の実施例に係るカメラ装置
は、このパンチルト判別回路13の制御動作以外は上述
の第1の実施例に係るカメラ装置と同じであるため、該
パンチルト判別回路13の制御動作のみ説明し、他の部
分の詳細な動作説明は省略する。
【0068】すなわち、この第2の実施例に係るカメラ
装置は、上記パンチルト判別回路13が、それまで手振
れと判断しており、次にパンニング(或いはチルティン
グ)と判断した場合に、図7(a)に実線で示すように
手振れとパンニングとの境目から所定時間おいてカット
オフ周波数を上げるように上記各HPF14a,14b
を制御する。また、それまでパンニング(或いはチルテ
ィング)と判断しており、次に手振れと判断した場合
に、図7(b)に実線で示すようにパンニングと手振れ
との境目から所定時間おいてカットオフ周波数を下げる
ように上記各HPF14a,14bを制御する。
【0069】これにより、上記各角速度センサ2,3か
ら図9(a)に示すようなの検出出力が出力された場
合、上記比較回路10から各駆動回路17,23に供給
される駆動信号を、同図(b)に示すようにパンニング
(或いはチルティング)が終了した時点から即座に収束
させることができる。
【0070】このため、図8(e)に示すようにパンニ
ングが終了しカットオフ周波数を切り換えたときに、上
記遷移期間T1の閾値から手振れレベルまでの検出出力
でアクティブプリズム1を駆動することがなく、手振れ
レベルの検出出力でアクティブプリズム1を駆動するこ
とができるため、上記揺り戻し現象を防止することがで
き、同図(f)に示すように該アクティブプリズム1を
センタ位置に制御することができる。従って、上記揺り
戻し現象によりカメラ装置が静止しているにも関わらず
画面が動いてしまうような不都合を防止することができ
る。
【0071】ここで、このように上記カットオフ周波数
の切り換えにヒステリシス性を持たせると、図8(e)
の期間T2は手振れ期間であるのにも関わらず上記各H
PF14a,14bのカットオフ周波数が高く維持さ
れ、手振れ信号のゲインが下がり、手振れ補正能力が低
下する問題が生ずる。
【0072】このため、本発明の第3の実施例に係るカ
メラ装置では、上記パンチルト判別回路13のカットオ
フ周波数の切り換えに暫時性を持たせるようにした。な
お、この第2の実施例に係るカメラ装置は、このパンチ
ルト判別回路13の制御動作以外は上述の第1の実施例
に係るカメラ装置と同じであるため、該パンチルト判別
回路13の制御動作のみ説明し、他の部分の詳細な動作
説明は省略する。
【0073】すなわち、この第3の実施例に係るカメラ
装置に設けられているパンチルト判別回路13は、それ
まで手振れと判断しており、次にパンニング(或いはチ
ルティング)と判断した場合に、図10(a)に示すよ
うに手振れとパンニングとの境目から徐々にカットオフ
周波数を高くするように上記HPF14a,14bを制
御する。また、それまでパンニング(或いはチルティン
グ)と判断しており、次に手振れと判断した場合に、図
10(b)に示すようにパンニングと手振れとの境目か
ら徐々にカットオフ周波数を低くするように上記HPF
14a,14bを制御する。
【0074】このように、カットオフ周波数の切り換え
制御に暫時性を持たせることにより、上記揺り戻し現象
を防止することができるうえ、手振れ補正機能を徐々に
回復させることができ、上記図8(e)に示す期間T2
のような手振れ補正能力が低下する期間を最小限に止め
ることができる。
【0075】なお、上述の各実施例の説明では、パンチ
ルト判別回路13の判別出力に応じて各HPF14a,
14bのカットオフ周波数を可変制御することとした
が、これは、例えば図11に示すように上記各HPF1
4a,14bと各積分回路15,16との間に増幅回路
41を設け、上記パンチルト判別回路13の判別出力に
応じて上記増幅回路41の利得を可変制御するようにし
ても上述と同じ効果を得ることができる。
【0076】また、図11中点線で示すように上記増幅
回路41の代わりに各積分回路15,16の後段に増幅
回路42を設け、この増幅回路42の利得を上記パンチ
ルト判別回路13からの判別出力に応じて可変制御する
ようにしてもよい。
【0077】また、上記パンチルト判別回路13からの
判別出力に応じて、上記各積分回路15,16の積分特
性を可変制御するようにしてもよい。
【0078】また、上記パンチルト判別回路13からの
判別出力に応じて、上記図1に示すヨーイング方向駆動
系11の駆動回路17及びピッチング方向駆動系12の
駆動回路23の回路特性を可変制御するようにしてもよ
い。
【0079】また、上記パンチルト判別回路13からの
判別出力に応じて、上記図1に示す比較回路10の回路
特性を可変制御するようにしてもよい。
【0080】さらに、第4の実施例に係るカメラ装置で
は、上記マイコン9内のパンチルト判別回路13におい
て2段階の閾値を持って手振れとパンニング又はチルテ
ィングの判別を行い、図12に示すように、その判別出
力によりカットオフ周波数セレクタ29を介して上記第
1,第2のHPF14a,14bのカットオフ周波数を
2段階切り換えするようになっている。
【0081】なお、上記第1,第2のHPF14a,1
4bのカットオフ周波数の2段階切り換え制御動作以外
は上述の第3の実施例に係るカメラ装置と同じであるた
め、この制御動作のみ説明し、他の部分の詳細な動作説
明は省略する。
【0082】すなわち、この第4の実施例に係るカメラ
装置では、図13(a)に示すように上記パンチルト判
別回路13には、正方向に2種類の閾値(+S1),
(+S2)及び負方向に2種類の閾値(−S1),(−
S2)が設けられており、上記正方向の閾値(+S
1),(+S2)或いは負方向の閾値(−S1),(−
S2)を越えるレベルの検出出力が供給されると、タイ
マのカウントを開始し、該正方向の閾値(+S1),
(+S2)を越えるレベルの検出出力が何秒間出力され
続けたかを検出する(サンプル期間T)。そして、上記
検出出力が閾値を越えた時間が、例えば100msec
以上であった場合、同図(b)に示すようにパンニング
(或いはチルティング)であると判断し、上記検出出力
が閾値を越えた時間が、例えば100msec以下であ
った場合、手振れであると判断して、パンニング又はチ
ルティングの判別出力とともに速度情報を出力する。
【0083】すなわち、上記閾値をS1,サンプル期間
をT,検出出力をPOUT ,検出出力のレベルが閾値以上
であった時間をPtとすると、上記パンチルト判別回路
13は、 S2≧POUT ≧S1 且つ Pt≧T のときに比較的に速度の遅いパンニング或いはチルティ
ングと判断して、パンニング又はチルティングの判別出
力とともに第1の速度情報を出力し、また、 POUT ≧S2 且つ Pt≧T のときに比較的に速度の早いパンニング或いはチルティ
ングと判断して、パンニング又はチルティングの判別出
力とともに第2の速度情報を出力する。
【0084】そして、この第4の実施例に係るカメラ装
置では、上記パンチルト判別回路13が、それまで手振
れと判断しており、次にパンニング(或いはチルティン
グ)と判断した場合に、図14(a)に実線で示すよう
に手振れとパンニングとの境目から所定時間おいてカッ
トオフ周波数を上記第1又は第2の速度情報に応じた周
波数に上げるように上記各HPF14a,14bを制御
する。また、それまでパンニング(或いはチルティン
グ)と判断しており、次に手振れと判断した場合に、図
14(b)に実線で示すようにパンニングと手振れとの
境目から所定時間おいてカットオフ周波数を下げるよう
に上記各HPF14a,14bを制御する。
【0085】このようにパンニング(或いはチルティン
グ)の速度に応じて上記各HPF14a,14bのカッ
トオフ周波数を下げることにより、上記揺り戻し現象の
発生を的確に防止することができる。
【0086】なお、上述の角実施例の説明では、手振れ
検出を各角速度センサ2,3で行うこととしたが、これ
は、例えばいわゆる圧電ジャイロや電界効果素子(MR
素子)等、手振れを検出できるものであれば何でもよ
い。
【0087】また、当該カメラ装置を、検出した手振れ
量に応じてアクティブプリズム1を駆動して撮像光の光
軸を補正することにより手振れ補正をするカメラ装置に
適用することとしたが、これは、例えば手振れ結果に応
じてCCDイメージセンサの読み出し領域を可変するカ
メラ装置や、CCDイメージセンサからの撮像信号をメ
モリに一旦記憶し、手振れ結果に応じて上記メモリの読
み出し領域を可変するカメラ装置等にも適用可能であ
る。
【0088】この他、本発明に係る技術思想である、上
記パンチルト判別回路13の判別結果に応じて当該カメ
ラ装置の回路特性を可変制御するという技術的思想を逸
脱しない範囲であれば種々の変更が可能であることは勿
論である。
【0089】
【発明の効果】本発明に係るカメラのパンチルト判別装
置では、角速度センサによりカメラ本体の移動を検出す
る角速度センサの検出出力レベルが一定時間以上閾値を
越えているときにはパンニング又はチルティングである
と判別し、上記角速度センサの検出出力レベルが一定時
間未満で閾値を越えているときには手振れであると判別
することによって、手振れ及びパンニング,チルティン
グの判別を判別手段により的確に行うことができる。す
なわち、手振れに対する上記角速度センサの検出出力
は、周波数が高くレベルは低いが、パンニング又はチル
ティングに対する上記角速度センサの検出出力は、周波
数が低くレベルが高いという特徴を有している。このた
め、この特徴を考慮した上記閾値と、上記検出出力とを
比較することにより、その手振れ検出出力が、手振れに
より生じたものか或いはパンニング,チルティングによ
り生じたものかを簡単に判別することができる。しか
も、上記判別手段が、複数の閾値を持って手振れ及びパ
ンニング,チルティングの判別を行うことにより、パン
ニング又はチルティングの判別出力とともにその速度情
報を出力することができる。
【0090】
【0091】 また、本発明カメラ装置では、手振れ量
を検出する手振れ検出手段の手振れ検出出力に基づい
て、手振れ及びパンニング,チルティングの判別を行
い、このパンチルト判別手段からの判別出力に応じて制
御手段により応答特性を切り換えて適切に手振れ補正を
行うことができ、パンニング,チルティング時にカメラ
装置を意図的に動かしているにも拘らず被写体が画面の
中央に位置するように撮像されてしまう等のように、該
カメラ装置を向けている方向と実際に撮像される被写体
の方向とにずれを生ずるような不都合を防止して良好な
撮像画像を得ることができる。しかも、上記制御手段が
上記パンチルト判別手段からの判別出力に応じて所定時
間かけて応答特性を切り換えて手振れ補正を行うことに
より、揺り戻し現象を防止することができ、良好な手振
れ補正を行うことができる。
【0092】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
制御手段により、上記パンチルト判別手段からの判別出
力に応じて上記手振れ検出出力の帯域制御を行うための
ハイパスフィルタの回路特性を切り換えて手振れ補正を
行うことができる。
【0093】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
パンチルト判別手段が、所定の閾値を有しており、上記
手振れ検出出力のレベルがこの閾値以上の場合にパンニ
ング又はチルティングであると判別し、上記手振れ検出
出力のレベルがこの閾値以下であった場合に手振れであ
ると判別することにより、手振れ及びパンニング,チル
ティングの判別を上パンチルト判別手段で的確に行っ
て、手振れ補正を行うことができる。
【0094】また、本発明に係るカメラ装置では、上記
パンチルト判別手段が、複数の閾値を持って手振れ及び
パンニング,チルティングの判別を行い、パンニング又
はチルティングの判別出力とともに速度情報を出力する
ので、制御手段により上記速度情報に応じて応答特性を
切り換えて適切に手振れ補正を行うことができる。
【0095】
【0096】さらに、本発明に係るカメラ装置では、上
記制御手段が、上記手振れ検出手段による手振れ検出出
力の帯域制限を行うフィルタ特性が可変制御可能なハイ
パスフィルタを備え、上記パンチルト判別手段から供給
される速度情報に応じて、上記ハイパスフィルタのフィ
ルタ特性を所定時間かけて切り換えて手振れ補正を行う
ことにより、揺り戻し現象を防止することができ、良好
な手振れ補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るカメラ装置のブロ
ック図である。
【図2】上記第1の実施例に係るカメラ装置に設けられ
ている角速度センサのパンニング時及び手振れ時の検出
出力を示す波形図である。
【図3】上記第1の実施例に係るカメラ装置の動作を説
明するための図である。
【図4】上記第1の実施例に係るカメラ装置に設けられ
ている角速度センサ及びパンチルト判別回路の出力波形
図である。
【図5】上記第1の実施例に係るカメラ装置に設けられ
ているハイパスフィルタのカットオフ周波数を固定にし
たときの角速度センサの出力及び駆動回路に印加される
電圧を示す波形図である。
【図6】上記第1の実施例に係るカメラ装置に設けられ
ているハイパスフィルタのカットオフ周波数を可変とし
たときの角速度センサの出力及び駆動回路に印加される
電圧を示す波形図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係るカメラ装置に設け
られているパンチルト判別回路が行うハイパスフィルタ
のカットオフ周波数の可変制御を説明するための図であ
る。
【図8】上記第2の実施例に係るカメラ装置の動作を説
明するための図である。
【図9】上記第2の実施例に係るカメラ装置に設けられ
ているパンチルト判別回路が行うハイパスフィルタのカ
ットオフ周波数の可変制御にヒステリシス性を持たせた
場合における角速度センサの出力及び駆動回路に印加さ
れる電圧の波形図である。
【図10】本発明の第3の実施例に係るカメラ装置に設
けられているパンチルト判別回路の特性を説明するため
の図である。
【図11】本発明の各実施例に係るカメラ装置の変形例
を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係るカメラ装置の要
部構成を示すブロック図である。
【図13】上記第4の実施例に係るカメラ装置の動作を
説明するための図である。
【図14】上記第4の実施例に係るカメラ装置に設けら
れているパンチルト判別回路が行うハイパスフィルタの
カットオフ周波数の可変制御を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 アクティブプリズム 1a アクティブプリズムの第1の光学板 1b アクティブプリズムの第2の光学板 1c アクティブプリズムの第1の駆動軸 1d アクティブプリズムの第2の駆動軸 2 ピッチング方向角速度センサ 3 ヨーイング方向角速度センサ 4,5 フィルタ 6,7 増幅回路 8 A/D変換器 9 マイクロコンピュータ(マイコン) 10 比較回路 11 ヨーイング方向駆動系 12 ピッチング方向駆動系 13 パンチルト判別回路 14a,14b ハイパスフィルタ(HPF) 15,16 第1,第2の積分回路 17,23 駆動回路 18,24 駆動コイル 19,25 制動コイル 20,26 速度検出回路 21,27 フォトセンサ 22,28 位置検出回路 41,42 増幅回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ本体の移動を検出する角速度セン
    サと、上記角速度センサの検出出力レベルが一定時間以
    上閾値を越えているか否かを判別する判別手段とからな
    り、上記角速度センサの検出出力レベルが一定時間以上
    閾値を越えているときにはパンニング又はチルティング
    であると判別し、上記角速度センサの検出出力レベルが
    一定時間未満で閾値を越えているときには手振れである
    と判別するカメラのパンチルト判別装置であって、 上記判別手段は、複数の閾値を有し、パンニング又はチ
    ルティングの判別出力とともに速度情報を出力すること
    を特徴とするカメラのパンチルト判別装置。
  2. 【請求項2】 手振れ検出手段により手振れ量を検出
    し、この手振れ検出出力に基づいて制御手段が手振れ補
    正を行うカメラ装置において、 上記手振れ検出出力に基づいて、手振れ及びパンニン
    グ,チルティングの判別を行うパンチルト判別手段を有
    し、 上記制御手段は、上記パンチルト判別手段からの判別出
    力に応じて所定時間かけて応答特性を切り換えて手振れ
    補正を行うことを特徴とするカメラ装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記手振れ検出出力の
    帯域制御を行うためのハイパスフィルタを有しており、
    上記パンチルト判別手段からの判別出力に応じて上記ハ
    イパスフィルタの回路特性を切り換えて手振れ補正を行
    うことを特徴とする請求項2記載のカメラ装置。
  4. 【請求項4】 上記パンチルト判別手段は、所定の閾値
    を有しており、上記手振れ検出出力のレベルがこの閾値
    以上の場合にパンニング又はチルティングであると判別
    し、上記手振れ検出出力のレベルがこの閾値以下であっ
    た場合に手振れであると判別することを特徴とする請求
    項2記載のカメラ装置。
  5. 【請求項5】 上記パンチルト判別手段は、複数の閾値
    を有し、パンニング又はチルティングの判別出力ととも
    に速度情報も出力することを特徴とする請求項4記載の
    カメラ装置。
  6. 【請求項6】 上記制御手段は、上記手振れ検出手段に
    よる手振れ検出出力の帯域制限を行うフィルタ特性が可
    変制御可能なハイパスフィルタを備え、上記パンチルト
    判別手段から供給される速度情報に応じて、上記ハイパ
    スフィルタのフィルタ特性を所定時間かけて切り換えて
    手振れ補正を行うことを特徴とする請求項2記載のカメ
    ラ装置。
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