JP3472673B2 - 防水コネクタ - Google Patents

防水コネクタ

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JP3472673B2
JP3472673B2 JP00034397A JP34397A JP3472673B2 JP 3472673 B2 JP3472673 B2 JP 3472673B2 JP 00034397 A JP00034397 A JP 00034397A JP 34397 A JP34397 A JP 34397A JP 3472673 B2 JP3472673 B2 JP 3472673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ワイヤハ
ーネス等に使用する防水コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のコネクタには、例えば特
開平4−351865号公報に図5(a),(b)に示
すようなものが記載されている。
【0003】このコネクタ101は、電線103に嵌着
したゴム栓105外周のシール条を端子収容室107の
内周に圧接して端子収容室107をシールする(図5
(b)参照)と共に、合体・解放自在の一対のハーフカ
バー109A,109Bからなる防水カバー109を備
えている(図5(a)参照)。ハーフカバー109A,
109Bはそれぞれヒンジ部111を介して開閉自在に
され、前縁113を接合して一体化し閉鎖状態にする
と、電線103は引き出し孔115から引き出される。
そして、ハーフカバー109A,109B内部の空洞部
117と外部とを連通する水抜き孔119が設けられて
いる。
【0004】こうして、例えば高圧水が引き出し孔11
5からハーフカバー109A,109B内部に侵入して
も、防水条121により端子収容室107への進行を抑
制しつつ水抜き孔119から排水し、端子収容室107
のシール性を確保する構成である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、車両の洗浄
時にハーフカバー109A,109Bの水抜き孔119
から逆に高圧水が浸水する可能性もあり、その場合には
ゴム栓105部を直撃し防水性を損なう恐れがある。
【0006】そこで、本発明は、端子収容室内の防水部
材を十分に防護可能なコネクタの提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、ハウジングの端子収容室
の内周に、電線に外嵌したシール栓を圧接し、前記ハウ
ジングの後部から前記電線を引き出す防水コネクタにお
いて、前記ハウジングの後部に係止されると共に、前記
ハウジングの後部および電線を内包し、かつ前記電線を
後方へ引き出す防水カバーを設け、前記防水カバーの前
記ハウジングの後部を内包する部分に該防水カバー内外
を連通する水抜き孔を設け、前記防水カバーの前記ハウ
ジングの後部を内包する部分の内面の形状と前記ハウジ
ングの後部の外面の形状とは、両者間に前記防水カバー
の水抜き孔に連通する排水路が形成される形状としたこ
とを特徴とする。
【0008】したがって、例えば、洗車時等に電線引き
出し端から高圧の洗浄水が浸入した場合には、前記従来
例のような浸入水の進行を抑制する防水条がないので、
浸入水は防水カバーとハウジングとの間の排水路を経て
防水カバーの水抜き孔から容易に外部に排水されるの
で、端子収容室内のシール栓が損傷を受ける恐れは軽減
される。
【0009】また、逆に防水カバーの水抜き孔から高圧
の洗浄水が浸入する場合には、シール栓は端子収容室周
囲のハウジング後部により衝撃から保護されているの
で、損傷を受ける恐れは軽減される。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の防水コネクタであって、前記排水路は、前記防水カバ
ーの内面と前記ハウジングの後部の外面とのいずれか一
方を平坦面に形成すると共に、他方を凹凸面に形成する
ことにより構成されることを特徴とする。
【0011】したがって、防水カバーとハウジングのい
ずれかに形成される凹面部が排水路となるので、請求項
1の発明と同等の作用・効果が得られる。
【0012】また、防水カバーの型の製作が、前記従来
例の防水条を設ける防水カバーよりも容易になり、コス
ト上大幅に有利となる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の防水コネクタであって、前記ハウジングの後部の外面
に形成する凹凸面は、端子収容室の形状に倣う円弧が連
続した形状に形成されることを特徴とする。
【0014】したがって、電線引き出し端から高圧の洗
浄水が浸入する場合には、防水カバーとハウジングとの
間に形成される断面ほぼ三角形の排水路を経て防水カバ
ーの水抜き孔から容易に外部に排水されるので、端子収
容室内のシール栓が損傷を受ける恐れは軽減される。
【0015】また、逆に防水カバーの水抜き孔から高圧
の洗浄水が浸入する場合には、シール栓は端子収容室周
囲のハウジング後部により衝撃から保護されているの
で、損傷を受ける恐れは軽減される。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の防水コネクタであって、前記防水カバ
ーは、2つ割りの合せ構造の一対のハーフカバーからな
り、該ハーフカバーの一端はヒンジを介して前記ハウジ
ングに結合され、両ハーフカバーを合せた状態にロック
する係止部および係合部を有してなることを特徴とす
る。
【0017】したがって、請求項1〜3のいずれかの発
明と同等の作用・効果に加え、防水カバーを開くことに
より、容易に端子収容室へのシール栓の圧接を行うこと
ができると共に、シール栓の防水保護ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1、図2
により説明する。図1は本実施形態の防水コネクタ1の
構成を示す斜視図であり、図2は図1のX−X断面図で
ある。
【0019】図1、図2に示すように、コネクタハウジ
ング(ハウジング)3の後部3aには端子収容孔(端子
収容室)5が配設され(本実施形態では9個)、各端子
収容孔5の内部に、電線に外嵌されたシール栓13が圧
接されて端子部を防水している。そして、電線は端子収
容孔5からコルゲートチューブ11内に引き出される。
【0020】コネクタハウジング3の後部3aの外面は
各端子収容孔5の形状に倣ってほぼ均一な壁厚で周囲を
囲み、図2に示すように、円弧が連続する形状に形成さ
れている。
【0021】また、コネクタハウジング3の後部3aの
外面には、2つ割りの合せ構造の一対のハーフカバー8
A,8Bからなる防水カバー8が、電線引き出し側端部
から離間した一端をヒンジ7を介して結合されている。
防水カバー8を合せるとハーフカバー8A,8Bの係止
部8A2 および係合部8B2 により両ハーフカバー8
A,8Bの開口端8A1 ,8B1 が当接しロックされ
る。
【0022】防水カバー8を合せたとき、内面の形状は
四角形状となる。したがって、図2に示すように、コネ
クタハウジング3の後部3aの外面形状との間にほぼ三
角柱状のすきま(排水路)15が生じる。そして、防水
カバー8のヒンジ7部近傍には、上記三角柱状のすきま
15と外部とを連通する水抜き孔17が形成されてい
る。
【0023】つぎに、この防水コネクタの作用を説明す
る。
【0024】例えば、洗車時にコルゲートチューブ11
と防水カバー8との間から高圧水が浸入すると、高圧水
は三角柱状のすきま15を通って、これに連通した水抜
き孔17から外部に排水される。こうして、浸入した高
圧水が容易に外部に排水されるので、各端子収容孔5内
のシール栓13が損傷を受ける恐れは軽減される。
【0025】また、逆に水抜き孔17が高圧水の噴射を
受けた場合には各端子収容孔5を取り巻くコネクタハウ
ジング3の後部3aの壁厚による保護およびすきま15
による衝撃の緩和作用により各端子収容孔5内のシール
栓13は保護される。
【0026】また、防水カバー8を開くことにより、容
易に端子収容室(5)へのシール栓13の圧接を容易に
行うことができると共に、シール栓13部の防水保護が
できる。
【0027】こうして、本実施形態によれば、コルゲー
トチューブ11と防水カバー8とのすきまから高圧の洗
浄水が浸入した場合は三角柱状のすきま15を経て水抜
き孔17から容易に外部に排水され、端子収容孔5内の
シール栓13が損傷を受ける恐れは軽減される。
【0028】また、逆に防水カバー8の水抜き孔17か
ら高圧の洗浄水が浸入する場合には、端子収容孔5周囲
のハウジング3の後部3aにより保護されているので、
端子収容孔5内のシール栓13が損傷を受ける恐れは軽
減される。
【0029】なお、各端子収容孔5を取り巻くコネクタ
ハウジング3の後部3aの外面の形状およびその外側を
取り囲む防水カバー8の内面の形状は、上記実施形態の
形状に限定されるものではなく、図3、図4に示すよう
な形状に形成してもよい。以下、上記と同符号を一部に
用いてこれらの変形構成例を説明する。
【0030】図3に示すものは、各端子収容孔5を取り
巻くコネクタハウジング3の後部3aの外面を平坦面を
もつ四角形に形成し、コネクタハウジング3の周囲に所
定のすきま(排水路)21を設けると共に防水カバー8
の内面に端子収容孔5の長手方向に沿って延びる溝(排
水路)23を設ける構造にしたものである。溝23とす
きま21はヒンジ7部近傍にて水抜き孔17に連通して
いる。
【0031】また、図4に示すものは、コネクタハウジ
ング3の周囲に所定のすきま31を設けると共に各端子
収容孔5を取り巻くコネクタハウジング3の後部3aの
外面に各端子収容孔5の長手方向に沿って延びる溝(排
水路)33を設け、防水カバー8の内面を平坦面をもつ
四角形に形成した場合である。溝33とすきま31はヒ
ンジ7部近傍にて水抜き孔17に連通している。
【0032】図3、図4のいずれの場合も上記実施形態
と同様の作用・効果が得られるうえに、前記従来例の防
水条121を設ける防水カバー109(図5参照)より
も防水カバー8の型の製作が容易になり、コスト上大幅
に有利となる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、例えば、洗車時等に電線引き
出し端から高圧の洗浄水が浸入した場合には、前記従来
例のような浸入水の進行を抑制する防水条がないので、
浸入水は防水カバーとハウジングとの間の排水路を経て
防水カバーの水抜き孔から容易に外部に排水されるの
で、端子収容室内のシール栓が損傷を受ける恐れは軽減
される。
【0034】また、逆に防水カバーの水抜き孔から高圧
の洗浄水が浸入する場合には、シール栓は端子収容室周
囲のハウジング後部の壁厚により衝撃から保護されてい
るので、損傷を受ける恐れは軽減される。
【0035】請求項2に記載の発明によれば、防水カバ
ーとハウジングのいずれかに形成される凹面部が排水路
となるので、請求項1の発明と同等の効果が得られる。
【0036】また、防水カバーの型の製作が、前記従来
例の防水条を設ける防水カバーよりも容易になり、コス
ト上大幅に有利となる。
【0037】請求項3に記載の発明によれば、電線引き
出し端から高圧の洗浄水が浸入する場合には、防水カバ
ーとハウジングとの間に形成される断面ほぼ三角形の排
水路を経て防水カバーの水抜き孔から容易に外部に排水
されるので、端子収容室内のシール栓が損傷を受ける恐
れは軽減される。
【0038】また、逆に防水カバーの水抜き孔から高圧
の洗浄水が浸入する場合には、シール栓は端子収容室周
囲のハウジング後部の壁厚により衝撃から保護されてい
るので、損傷を受ける恐れは軽減される。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3のいずれかの発明と同等の効果に加え、防水カバー
を開くことにより、容易に端子収容室へのシール栓の圧
接を行うことができると共に、シール栓の防水保護がで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の構成を示す斜視図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】一実施形態の一変形例を示す図2相当の断面図
である。
【図4】一実施形態の他の変形例を示す図2相当の断面
図である。
【図5】従来例の断面図である。
【符号の説明】
3 コネクタハウジング(ハウジング) 3a コネクタハウジングの後部 5 端子収容孔(端子収容室) 7 ヒンジ 8 防水カバー 8A,8B ハーフカバー 8A1 ,8B1 ハーフカバー8A,8Bの各開口端 8A2 ハーフカバー8Aの係止部 8B2 ハーフカバー8Bの係合部 11 コルゲートチューブ 13 シール栓 15 三角柱状のすきま(排水路) 17 水抜き孔 21 すきま(排水路) 23,33 溝(排水路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/52 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの端子収容室の内周に、電線
    に外嵌したシール栓を圧接し、前記ハウジングの後部か
    ら前記電線を引き出す防水コネクタにおいて、 前記ハウジングの後部に係止されると共に、前記ハウジ
    ングの後部および電線を内包し、かつ前記電線を後方へ
    引き出す防水カバーを設け、 前記防水カバーの前記ハウジングの後部を内包する部分
    に該防水カバー内外を連通する水抜き孔を設け、 前記防水カバーの前記ハウジングの後部を内包する部分
    の内面の形状と前記ハウジングの後部の外面の形状と
    は、両者間に端子収容室に沿って延びると共に前記防水
    カバーの水抜き孔に連通する排水路が形成される形状と
    したことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防水コネクタであっ
    て、 前記排水路は、前記防水カバーの内面と前記ハウジング
    の後部の外面とのいずれか一方を平坦面に形成すると共
    に、他方を凹凸面に形成することにより構成されること
    を特徴とする防水コネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の防水コネクタであっ
    て、 前記ハウジングの後部の外面に形成する凹凸面が、端子
    収容室の形状に倣う円弧が連続した形状に形成されるこ
    とを特徴とする防水コネクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の防水コ
    ネクタであって、 前記防水カバーは、2つ割りの合せ構造の一対のハーフ
    カバーからなり、該ハーフカバーの一端はヒンジを介し
    て前記ハウジングに結合され、両ハーフカバーを合せた
    状態にロックする係止部および係合部を有してなること
    を特徴とする防水コネクタ。
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