JP3471555B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置の製造方法

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JP3471555B2
JP3471555B2 JP6148397A JP6148397A JP3471555B2 JP 3471555 B2 JP3471555 B2 JP 3471555B2 JP 6148397 A JP6148397 A JP 6148397A JP 6148397 A JP6148397 A JP 6148397A JP 3471555 B2 JP3471555 B2 JP 3471555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AV(オーディオ
ビジュアル)機器やOA(オフィスオートメーション)
機器に使用される、大画面の表示装置の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、AV機器として用いられる家庭用
のテレビ、OA機器に用いられる表示装置は、軽量化、
薄型化、低消費電力化、高精細化および画面の大型化が
要求されている。このため、CRT、液晶表示装置(L
CD)、プラズマ表示装置(PDP)、EL(electrolu
minescent)表示装置、LED(light emitting display)
等の表示装置においても大画面化の開発・実用化が進め
られている。
【0003】なかでも液晶表示装置は、他の表示装置に
比べ、厚さ(奥行き)が格段に薄くできること、消費電
力が小さいこと、フルカラー化が容易なこと等の利点を
有するので、近年においては種々の分野で用いられつつ
あり、画面の大型化への期待も大きい。
【0004】ところがその反面、液晶表示装置は、画面
の大型化を図ると、製造工程において信号線の断線、画
素欠陥等による不良率が急激に高くなり、ひいては液晶
表示装置の価格上昇をもたらすといった問題が生じる。
そこでこれを解決するために、複数の液晶表示装置を継
ぎ合わせて、全体で1台のマルチパネル方式の液晶表示
装置とすることで、画面の大型化を図ることが行われて
いる。
【0005】上記のようなマルチパネル方式の液晶表示
装置に、本発明の説明図である図2に示すものがある。
【0006】上記のマルチパネル方式の液晶表示装置1
は、1枚の大型の補強基板3の同一平面上に、2枚のア
クティブマトリクス型の液晶パネル2・2を隣接配置し
て構成されている。そして、上記の2枚の液晶パネル2
・2の端面同士を継ぎ合わせて形成された大型パネルの
表裏両面のそれぞれのほぼ全面に、互いに偏光軸が直交
する方向に、偏光板10が設置されている。なお、表示
に必要なバックライトおよび駆動回路は図2では省略し
ている。
【0007】ここで、上記のマルチパネル方式の液晶表
示装置1を製造する、従来の方法を、図6を用いて説明
する。
【0008】まず、図6(a)に示すように、ガラス基
板よりなる2枚の液晶パネル2・2の端面同士を、屈折
率を調整した紫外線硬化型の継ぎ目用接着剤11を塗布
後、継ぎ合わせ、該継ぎ目用接着剤11を硬化させて、
大画面化された1枚の液晶パネルを形成する。
【0009】つぎに、図6(b)に示すように、上記の
継ぎ合わされた2枚の液晶パネル2の基板面のほぼ全面
に、100〜1,000cP程度の低粘度の紫外線硬化
型の貼り合わせ用接着剤12を多量に塗布する。
【0010】つづいて、図6(c)に示すように、1枚
の大型の補強基板3を、2枚の継ぎ合わされた上記の液
晶パネル2の基板面の一端から徐々に密着させることに
より、上記の貼り合わせ用接着剤12を介して、該液晶
パネル2と補強基板3を貼り合わせる。
【0011】さらに、図6(d)に示すように、上記の
液晶パネル2と補強基板3を密着させる。このとき、余
分な上記の貼り合わせ用接着剤12は、液晶パネル2と
補強基板3との間から、接着剤の液だれ30として排出
される。
【0012】最後に、図6(e)に示すように、紫外線
を照射することにより、密着させた上記の液晶パネル2
と補強基板3の間の、紫外線硬化型の貼り合わせ用接着
剤12を硬化させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の液晶表示装置の製造方法では、互いに端面同士で
継ぎ合わされた2枚の上記の液晶パネル2を、上記の1
枚の大型の補強基板3に貼り合わせる工程において、上
記の貼り合わせ用接着剤12に気泡を巻き込まないよう
にするために、予め先の工程において、継ぎ合わされた
該液晶パネル2に100〜1,000cP程度の低粘度
の貼り合わせ用接着剤12を多量に塗布する必要があ
る。このため、上述したように、上記の液晶パネル2と
補強基板3を貼り合わせた後、該液晶パネル2と補強基
板3を密着させることにより、余分な上記の貼り合わせ
用接着剤12が接着剤の液だれ30として、該液晶パネ
ル2と補強基板3との間から排出される。したがって、
上記の接着剤の液だれ30の分量だけ、上記の貼り合わ
せ用接着剤12が無駄となっていた。
【0014】特に、上記の従来の液晶表示装置の製造方
法では、使用する紫外線硬化型の貼り合わせ用接着剤1
2のうち、実際に硬化させる量は、塗布した量の1/1
0以下であり、残り9/10以上の貼り合わせ用接着剤
12は接着剤の液だれ30として排出され、廃棄あるい
は再精製する必要がある。
【0015】また、余分な上記の貼り合わせ用接着剤1
2を接着剤の液だれ30として、上記の液晶パネル2と
補強基板3との間から排出する際に、該液晶パネル2と
補強基板3の間から該貼り合わせ用接着剤12が周囲に
あふれるため、それを除去する工程が必要となる。つま
り、1組の上記の液晶パネル2を継ぎ合わすごとに、接
着剤の液だれ30が排出されることにより、液晶パネル
2自身に付着した余分な貼り合わせ用接着剤12を除去
する工程と、周囲にあふれ出た貼り合わせ用接着剤12
を除去する工程が必要となる。
【0016】したがって、上記の従来の液晶表示装置の
製造方法では、つぎの2つの問題が生じる。第1に、上
記の余分な貼り合わせ用接着剤12が接着剤の液だれ3
0として排出され、廃棄あるいは再精製する必要がある
ために、製造されたマルチパネル方式の液晶表示装置の
価格が上昇するという問題が生じる。第2に、上記のあ
ふれた貼り合わせ用接着剤12が接着剤の液だれ30と
して排出され、上記の液晶パネル2とその周辺から除去
する工程が必要となるために、作業性が非常に悪化し、
優れた量産性の実現を困難にするという問題が生じる。
【0017】以上では、マルチパネル方式の表示装置の
従来の製造方法における問題点を、液晶表示装置を例に
して説明したが、上記の問題はマルチパネル方式の液晶
表示装置に限ったものではなく、2枚以上の表示用パネ
ルを接続して得られる他の表示装置、例えばPDP、E
L、LED等においても生じる問題である。
【0018】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、互いに端面同士で接続さ
れた複数枚の表示用パネルと1枚の大型の補強用パネル
を、気泡を巻き込むことなく、両者の接着に必要な最小
限の量の接着剤しか使用せず、両者を貼り合わせること
により、マルチパネル方式の表示装置を安価、かつ優れ
た量産性でもって生産することができる表示装置の生産
方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の表示装置の製
造方法は、上記の課題を解決するために、1枚の補強用
パネルの同一面上に、複数枚の表示用パネルを互いに端
面同士が隣接するように接続配置された表示装置の製造
方法において、複数枚の表示用パネルを互いに端面同士
が隣接するように接続する第1の工程と、第1の工程で
接続された複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルと
の何れか一方に、上記表示用パネルの表示エリアに相当
する領域を囲むように、第1の接着剤としての高粘度接
着剤を塗布する第2の工程と、第1の工程で接続された
複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルとの何れか一
方に、上記表示用パネルの表示エリアに相当する領域内
に、上記第1の接着剤よりも粘度の低い第2の接着剤
しての貼り合わせ用接着剤を滴下する第3の工程と、第
1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補強
用パネルとを、大気圧より減圧した状態で、上記第1の
接着剤および第2の接着剤を挟み込む形に、貼り合わせ
る第4の工程とを少なくとも含むことを特徴としてい
る。
【0020】上記第4の工程において、第1の工程で接
続された複数枚の表示用パネルと上記の補強用パネルと
を貼り合わせる際に、表示エリア内に広がる第2の接着
剤は、該表示用パネルの表示エリアに相当する領域を囲
むように塗布された第1の接着剤によってせき止められ
るので、該両パネルの間から外へあふれ出さない。しか
も、複数枚の表示用パネルと上記の補強用パネルとは、
大気圧より減圧した状態で貼り合わされるので、該両パ
ネルが貼り合わされる際に、第1および第2の接着剤に
気泡が巻き込まれても、該両パネルの貼り合わせ後、常
圧(大気圧)に戻すことで気泡を無くすことができる。
【0021】これにより、従来のように、複数枚の表示
用パネルと上記の補強用パネルとの貼り合わせ時の接着
剤の気泡巻き込みをなくすために、多量に接着剤を塗布
する必要がなくなる。したがって、上記第2の接着剤の
滴下量が、上記の両パネルの貼り合わせに必要な最小限
で済むようになる。
【0022】以上のことから、無駄な接着剤の使用を省
くとともに、あふれた接着剤を除去清掃する工程を省く
ことができるため、マルチパネル方式の表示装置を安
価、かつ優れた量産性でもって生産することができる。
【0023】請求項2の表示装置の製造方法は、上記の
課題を解決するために、請求項1の構成に加えて、1枚
の補強用パネルの同一面上に、複数枚の表示用パネルを
互いに端面同士が隣接するように接続配置された表示装
置の製造方法において、複数枚の表示用パネルを互いに
端面同士が隣接するように接続する第1の工程と、第1
の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補強用
パネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示エリ
アに相当する領域を囲むように、第1の接着剤としての
高粘度接着剤を塗布する第2の工程と、第1の工程で接
続された複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルとの
何れか一方に、上記表示用パネルの表示エリアに相当す
る領域内に、上記第1の接着剤よりも粘度の低い第2の
接着剤としての貼り合わせ用接着剤を滴下する第3の工
程と、第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと
上記補強用パネルとを、該補強用パネルが表示エリアに
相当する領域と第2の工程で第1の接着剤を塗布した領
域に挟まれる領域に少なくとも1か所穿孔された状態
で、上記第1の接着剤および第2の接着剤を挟み込む形
に、貼り合わせる第4の工程とを少なくとも含むことを
特徴としている。
【0024】上記第4の工程において、第1の工程で接
続された複数枚の表示用パネルと上記の補強用パネルと
を貼り合わせる際に、表示エリア内に広がる第2の接着
剤は、該表示用パネルの表示エリアに相当する領域を囲
むように塗布された第1の接着剤によってせき止められ
るので、該両パネルの間から外へあふれ出さない。しか
も、複数枚の表示用パネルと上記の補強用パネルとが貼
り合わされる際に、第1および第2の接着剤に巻き込ま
れる気泡が、該補強用パネルに穿孔された排気穴から排
出されるので、第1および第2の接着剤に気泡が巻き込
まれないようにすることができる。
【0025】これにより、従来のように、複数枚の表示
用パネルと上記の補強用パネルとの貼り合わせ時の接着
剤の気泡巻き込みをなくすために、多量に接着剤を塗布
する必要がなくなる。したがって、上記の第2の接着剤
の滴下量が、上記の両パネルの貼り合わせに必要な最小
限で済むようになる。
【0026】以上のことから、無駄な接着剤の使用を省
くとともに、あふれた接着剤を除去清掃する工程を省く
ことができるため、マルチパネル方式の表示装置を安
価、かつ優れた量産性でもって生産することができる。
【0027】請求項3の表示装置の製造方法は、上記の
課題を解決するために、請求項1または2の構成におい
て、上記第1の接着剤および上記第2の接着剤の少なく
とも何れか一方が、紫外線硬化型接着剤であることを特
徴としている。
【0028】上記の構成により、請求項1または2の作
用に加えて、複数枚の表示用パネルと上記補強用パネル
との間の接着剤が紫外線硬化型であることにより、紫外
線を照射することによって、該接着剤をほぼ一様に硬化
することができる。
【0029】これにより、複数枚の表示用パネルと上記
補強用パネルの接着工程の制御が容易となる。加えて、
複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルの間の接着剤
の、接着場所による硬化時間の差が小さいため、硬化後
の接着剤に歪みが生じにくい。したがって、表示品位の
優れた大画面のマルチパネル方式の表示装置を製造する
ことができる。
【0030】請求項4の表示装置の製造方法は、上記の
課題を解決するために、請求項1または2の構成におい
て、上記第1の接着剤および上記第2の接着剤がともに
紫外線硬化型接着剤であり、紫外線照射によって同時
に、硬化することを特徴としている。
【0031】上記の構成により、請求項1または2の作
用に加えて、上記の第1の接着剤と第2の接着剤とし
て、両接着剤共に紫外線硬化型の接着剤を使用すること
により、両接着剤を同一工程で同時に硬化させることが
できる。
【0032】これにより、製造の工程数を削減すること
ができるため、マルチパネル方式の表示装置を安価、か
つ優れた量産性でもって生産することができる。
【0033】請求項5の表示装置の製造方法は、上記の
課題を解決するために、請求項1ないし4の何れかの構
成において、上記第1の接着剤および上記第2の接着剤
の少なくとも何れか一方が、スペーサを含有しているこ
とを特徴としている。
【0034】上記の構成により、請求項1ないし4の何
れかの作用に加えて、上記の第1の接着剤と第2の接着
剤によって貼り合わされた表示用パネルと補強用パネル
の厚みを均一に保持することができる。
【0035】これにより、上記の表示用パネルと補強用
パネルの間隔を制御することができ、表示品位の優れた
マルチパネル方式の表示装置を生産することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の一実施の形態について図1な
いし図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
なお、本実施の形態については、複数枚の表示用パネル
で構成された表示装置として、2枚の表示用パネルとし
ての液晶パネル2・2を継ぎ合わすことによって、対角
28インチの表示エリアを有する大画面アクティブマト
リクス型の液晶表示装置を製造する際の具体的な製造方
法を説明する。
【0037】図2に示すように、本実施の形態にかかる
液晶表示装置1は、直視型の液晶表示装置である。上記
の液晶表示装置1は、1枚の大型の補強用パネルとして
の補強基板3の同一平面上に、2枚のアクティブマトリ
クス型の液晶パネル2・2を隣接配置して構成されてい
る。そして、上記の2枚の液晶パネル2・2を継ぎ合わ
せて形成された大型パネルの表裏両面のそれぞれのほぼ
全面に、互いに偏光軸が直交する方向に、偏光板10・
10が設置されている。さらに、上記の偏光板10の背
面(図中下側)に、冷陰極管等のバックライトを備える
ことによって、液晶表示装置本体が構成されている。な
お、表示に必要なバックライトおよび駆動回路は同図で
は省略している。上記の液晶パネル2が画像情報に応じ
て上記のバックライトの光を変調することによって、該
液晶パネル2に入力された画像情報を観察者が観察する
ことができるようになっている。
【0038】上記の液晶パネル2は、TFT基板4およ
びカラーフィルタ基板5を、該TFT基板4上に形成さ
れた画素電極と、該カラーフィルタ基板5上に形成され
た共通電極とが対向するように、シール材8を介して貼
り合わせ、該TFT基板4およびカラーフィルタ基板5
の間に液晶9を封入することによって形成される。
【0039】図3は、前記のように形成された液晶パネ
ル2を、1枚の大型の補強基板3(図示せず)上に配置
する際の液晶パネル2・2の配置図である。同図に示す
ように、上記のそれぞれの液晶パネル2は、接続部20
において継ぎ合わせた状態で、大型の補強基板3上に貼
り付けられる。
【0040】また、カラー表示を行う場合、図2に示し
たように、上記のカラーフィルタ基板5上には、各画素
電極に対応したR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー
フィルタ6と、各画素21(図3)を分離するブラック
マトリクス7とが形成される。なお、上記のブラックマ
トリクス7は、上記のカラーフィルタ基板5側に限ら
ず、上記のTFT基板4側に設けてもよい。
【0041】ここで、図2に示したように、2枚の液晶
パネル2・2を継ぎ合わせる際、接続部20において基
板端面の凹凸を原因とする光の屈折・散乱を防止するた
めに、該液晶パネル2・2の接続部20に、硬化後の屈
折率を調整した紫外線硬化型の継ぎ目用接着剤11が充
填されている。
【0042】なお、本実施の形態では、上記のTFT基
板4とカラーフィルタ基板5とに屈折率1.53のガラ
ス基板(コーニング7059)を用いているので、上記
の継ぎ目用接着剤11としては、硬化後の屈折率を1.
53に調整した材料を使用する必要がある。例えば、ア
クリル系等の二重結合した部位を持ち、紫外線が照射さ
れることにより二重結合が開裂して重合が進行する紫外
線硬化樹脂で、硬化後の屈折率が1.53である樹脂を
使用するとよい。また、屈折率が1.53のシリコンオ
イル等の屈折率調整液を使用することもできる。
【0043】また、硬化後の屈折率を調整した上記の継
ぎ目用接着剤11は、上記の液晶パネル2を補強基板3
上に貼り合せる際の、第2の接着剤としての貼り合わせ
用接着剤12としても使用することができる。この場
合、上記の補強基板3とカラーフィルタ基板5との界面
において光の反射が起こると、表示のコントラストが低
下するので、貼り合わせ用接着剤12としても、該補強
基板3およびカラーフィルタ基板5と同じ屈折率の接着
剤を使用することが好ましい。
【0044】また、前述のように、本実施の形態では液
晶パネル2として、TFTを利用したアクティブマトリ
クス型の液晶パネルを用いたが、アクティブマトリクス
型の液晶パネルとしては、他に、ダイオード(MIM、
metal insulator metal)を用いたものも有効である。ま
た、アクティブマトリクス型以外の液晶パネルとして、
デューティ駆動型の液晶パネルも有効である。但し、ク
ロストークが少なく、より表示品位の高い画像を得るこ
とができる点から、アクティブマトリクス型の液晶パネ
ルを利用することが望ましい。
【0045】つぎに、上記の構成の液晶表示装置の製造
方法について、図1を用いて説明する。
【0046】まず、図1(a)に示すように、上記の2
枚の液晶パネル2・2の端面に継ぎ目用接着剤11を塗
布後、継ぎ合わせ、該継ぎ目用接着剤11を硬化させ
て、大画面化された1枚の液晶パネルを形成する。な
お、上記の液晶パネル2は、ガラス基板よりなってい
る。そして、上記の継ぎ目用接着剤11には、硬化後の
屈折率が上記のガラス基板の屈折率とほぼ同等であるよ
うな透明な紫外線硬化型の接着剤を用いる。例えば、上
記の液晶パネル2がコーニング社製7059ガラスで形
成されている場合、継ぎ目用接着剤11には硬化後の屈
折率が1.53のものを用いる。
【0047】この際、上記の液晶パネル2同士の接続部
20における表面の段差は、小さければ小さい程よく、
具体的には50μm以下が望ましい。これは、上記の段
差が50μm以上あると、後の工程において、上記の液
晶パネル2と補強基板3(図1(d))を貼り合わせる
際に、貼り合わせ用接着剤12(図1(c))の厚みに
よって、該段差を覆い被せることが困難になるためであ
る。
【0048】つぎに、図1(b)に示すように、上記の
継ぎ目用接着剤11によって、互いに端面同士が継ぎ合
わされ大画面化された上記の液晶パネル2の表面に、そ
の外周に沿うようなパターンで、第1の接着剤としての
高粘度接着剤13をパターン塗布する。このとき、上記
の高粘度接着剤13のパターンは、上記の液晶パネル2
の表示エリアの外周部分に設けるようにする。上記の高
粘度接着剤13には、粘度が10,000〜100,0
00cPである紫外線硬化型の接着剤を用いる。そし
て、上記の高粘度接着剤13のパターン塗布には、スク
リーン印刷やディスペンサ描画方式を用いるとよい。ま
た、上記の高粘度接着剤13には、液晶パネル2と補強
基板3(図1(d))の間隔を保持するために、後述す
るファイバ状や球状のスペーサを混入しておくとよい。
【0049】つづいて、図1(c)に示すように、上記
の高粘度接着剤13が表示エリアの外周部分にパターン
塗布された液晶パネル2上に、貼り合わせ用接着剤12
を必要量だけ滴下する。例えば、本実施の形態の場合、
対角28インチ(442mm×563mm)の表示エリ
アに、後述する工程で、貼り合わせ用接着剤12を均一
に0.1mm厚で広げるためには、約25ccの貼り合
わせ用接着剤12を滴下するとよい。上記の貼り合わせ
用接着剤12の滴下量はこれに限らず、液晶パネル2の
サイズ、すなわち表示エリアおよび、上記の液晶パネル
2と補強基板3(図1(d))の貼り合わせ後の間隔、
すなわち貼り合わせ用接着剤12の厚みに応じて、必要
とされる該貼り合わせ用接着剤12の体積を計算した上
で決定すればよい。また、上記の貼り合わせ用接着剤1
2は紫外線硬化型の接着剤を用い、後述する理由によ
り、粘度が100〜1,000cPの接着剤を用いると
よい。
【0050】つぎに、図1(d)に示すように、上述し
た工程において、高粘度接着剤13および貼り合わせ用
接着剤12が塗布された液晶パネル2と補強基板3を、
減圧装置14を用いて、圧力が10〜100Torr程
度の真空下(減圧下)で貼り合わせる。このとき、上記
の高粘度接着剤13の粘度を貼り合わせ用接着剤12の
粘度より大きくしておくと、表示エリア外周部に設けら
れた該高粘度接着剤13が、該貼り合わせ用接着剤12
に対して土手の役目を果たすため、該貼り合わせ用接着
剤12は、該高粘度接着剤13で囲まれた領域外にあふ
れ出すことはない。したがって、上記の液晶パネル2の
表示エリア全面に、上記の貼り合わせ用接着剤12を均
一に広げることが可能となる。
【0051】具体的には、上記の高粘度接着剤13に
は、粘度が10,000〜100,000cPのものを
使用し、上記の貼り合わせ用接着剤12には、後述する
理由で粘度が100〜1,000cPの接着剤を使用す
るとよい。本実施の形態においては、上記の高粘度接着
剤13には粘度が30,000cPの接着剤を使用し、
上記の貼り合わせ用接着剤12には粘度が300cPの
接着剤を使用することで、対角28インチの液晶パネル
2の表示エリア全面に、該貼り合わせ用接着剤12を均
一に広げることができる。
【0052】なお、上記の液晶パネル2と補強基板3を
真空下で貼り合わせるため、仮に、貼り合わせ時に直径
1mm程度の小さな気泡を巻き込んだとしても、上記の
高粘度接着剤13が補強基板3と完全に接してから、環
境を常圧(大気圧)に戻すことで気泡が消滅することが
確認できた。ただし、大きな気泡に関しては、完全に消
滅できずに、小さな気泡として残ることがある。これを
防ぐためには、上記の貼り合わせ用接着剤12の粘度
を、気泡を巻き込みにくい粘度に調整しておくとよい。
具体的には100cP以上が望ましい。ただし、粘度が
1,000cP以上であると大面積に均一に広がりにく
いという欠点を有するため、上記の貼り合わせ用接着剤
12の粘度は100〜1,000cPが望ましい。ま
た、上記の貼り合わせ用接着剤12には、液晶パネル2
と補強基板3の間隔を保持するために、後述するファイ
バ状や球状のスペーサを混入しておくとよい。
【0053】最後に、図1(e)に示すように、上記の
高粘度接着剤13と貼り合わせ用接着剤12によって、
減圧装置14を用いて貼り合わされた液晶パネル2と補
強基板3を、常圧(大気圧)環境に戻し、全面に紫外線
を照射することで各紫外線硬化型の接着剤を硬化させ
る。上記の高粘度接着剤13と貼り合わせ用接着剤12
は、ともに紫外線硬化型の接着剤であるため、両者を同
一工程において同時に硬化させることができる。
【0054】ただし、紫外線照射強度の面内分布が大き
いと、上記の貼り合わせ用接着剤12に硬化ムラが生じ
る。そして、そこで複屈折等の光学変化が生じるため、
照射強度分布は±10%以内に抑えておく。また、常圧
(大気圧)環境に戻した際、上記の高粘度接着剤13お
よび貼り合わせ用接着剤12に混入されているスペーサ
で各接着剤の厚みは均一に保持される。例えば、各接着
剤の厚みを0.1mmに設定するときは、直径が0.1
mmのスペーサを混入させておくとよい。ただし、上記
の貼り合わせ用接着剤12に混入するスペーサに限って
は、硬化後の該貼り合わせ用接着剤12の屈折率とスペ
ーサ自身の屈折率を合わせておく必要がある。これは表
示エリアに分散されるスペーサでの光の散乱・屈折を防
止し、表示に悪影響を与えないようにするためである。
【0055】さらに、上記の液晶パネル2と補強基板3
の貼り合わせ時に巻き込んだ気泡を、効率よく除去する
ために、高粘度接着剤13に小さな開口部を設けておく
ことができる。例えば、図1(b)で示した工程におい
て、図4(a)に示すように、表示エリアの4つの角の
近傍に、それぞれ小さな枠シールパターン開口部31を
設けるように、高粘度接着剤13をパターン塗布すると
よい。
【0056】そして、図1(d)で示した工程におい
て、図4(b)に示すように、上記の枠シールパターン
開口部31が設けられた高粘度接着剤13および貼り合
わせ用接着剤12が塗布された液晶パネル2と補強基板
3を、減圧装置14を用いて貼り合わせる。このとき、
液晶パネル2と補強基板3の間の気体が、上記の枠シー
ルパターン開口部31を通して排気される。したがっ
て、液晶パネル2と補強基板3の間に巻き込んだ気泡
を、上記の枠シールパターン開口部31から、効率よく
除去することができる。
【0057】〔実施の形態2〕つぎに、上述した実施の
形態1では、上記の減圧装置14を用いたが、その代わ
りに排気装置を用いる方法を、他の構成の液晶表示装置
の製造方法として、図5を用いて説明する。
【0058】まず、図5(a)に示すように、上記の2
枚の表示用パネルとしての液晶パネル2・2の端面に継
ぎ目用接着剤11を塗布後、継ぎ合わせ、該継ぎ目用接
着剤11を硬化させて、大画面化された1枚の液晶パネ
ルを形成する。なお、上記の液晶パネル2は、ガラス基
板よりなっている。そして、上記の継ぎ目用接着剤11
には、硬化後の屈折率が上記のガラス基板の屈折率とほ
ぼ同等であるような透明な紫外線硬化型の接着剤を用い
る。例えば、上記の液晶パネル2がコーニング社製70
59ガラスで形成されている場合、上記の継ぎ目用接着
剤11には硬化後の屈折率が1.53のものを用いる。
【0059】この際、上記の液晶パネル2同士の接続部
20における表面の段差は、小さければ小さい程よく、
具体的には50μm以下が望ましい。これは、上記の段
差が50μm以上であると、後の工程において、上記の
液晶パネル2と補強用パネルとしての補強基板3(図5
(d))を貼り合わせる際に、後述する第2の接着剤
しての貼り合わせ用接着剤12の厚みによって、該段差
を覆い被せることが困難になるためである。
【0060】つぎに、図5(b)に示すように、上記の
継ぎ目用接着剤11によって、互いに端面同士が継ぎ合
わされ大画面化された上記の液晶パネル2の表面に、そ
の外周に沿うようなパターンで第1の接着剤としての高
粘度接着剤13をパターン塗布する。このとき、上記の
補強基板3(図5(d))の表示エリアに相当する領域
の外側に排気穴15(図5(d))が少なくとも1か所
穿孔されているので、上記の高粘度接着剤13は表示エ
リア領域内のうち、該排気穴15のさらに外側に塗布す
る。なお、上記の高粘度接着剤13には、10,000
〜100,000cPの粘度を有する紫外線硬化型の接
着剤を用いる。また、上記の高粘度接着剤13には、上
記の液晶パネル2と補強基板3の間隔を保持するため
に、後述するファイバ状や球状のスペーサを混入してお
くとよい。そして、上記の高粘度接着剤13のパターン
塗布には、スクリーン印刷やディスペンサ描画方式を用
いるとよい。
【0061】つづいて、図5(c)に示すように、上記
の高粘度接着剤13が表示エリアの外周部分にパターン
塗布された液晶パネル2上に、貼り合わせ用接着剤12
を必要量だけ滴下する。例えば、本実施の形態の場合、
対角28インチ(442mm×563mm)の表示エリ
アに、後述する工程で、貼り合わせ用接着剤12を均一
に0.1mm厚で広げるためには、約25ccの貼り合
わせ用接着剤12を滴下するとよい。上記の貼り合わせ
用接着剤12の滴下量はこれに限らず、液晶パネル2の
サイズ、すなわち表示エリアおよび、上記の液晶パネル
2と補強基板3の貼り合わせ後の間隔、すなわち貼り合
わせ用接着剤12の厚みに応じて、必要とされる該貼り
合わせ用接着剤12の体積を計算した上で決定すればよ
い。また、上記の貼り合わせ用接着剤12は紫外線硬化
型の接着剤を用い、後述する理由により、100〜1,
000cPの粘度の接着剤を用いるとよい。
【0062】つぎに、図5(d)に示すように、上記の
高粘度接着剤13および貼り合わせ用接着剤12が塗布
された液晶パネル2と補強基板3とを貼り合わせ、上記
の液晶パネル2と補強基板3の間に貼り合わせ用接着剤
12を広げる。ここで、上述したように、気泡17を排
出するために、上記の補強基板3の表示エリア外に、直
径1mm程度の排気穴15が開孔されている。
【0063】このとき、上記の高粘度接着剤13の粘度
を貼り合わせ用接着剤12の粘度より大きくしておくこ
とで、表示エリア外に塗布された該高粘度接着剤13
が、該貼り合わせ用接着剤12に対して土手の役目を果
たすため、該貼り合わせ用接着剤12は高粘度接着剤1
3で囲まれた領域外に流出することはない。したがっ
て、上記の液晶パネル2の表示エリア全面に、上記の貼
り合わせ用接着剤12を均一に広げることが可能とな
る。
【0064】具体的には、上記の高粘度接着剤13に
は、10,000〜100,000cPの粘度のものを
使用し、上記の貼り合わせ用接着剤12には、後述する
理由で100〜1,000cPの粘度の接着剤を使用す
るとよい。本実施の形態においては、上記の高粘度接着
剤13には30,000cPの粘度の接着剤を使用し、
上記の貼り合わせ用接着剤12には300cPの粘度の
接着剤を使用することで、対角28インチの液晶パネル
2の表示エリア全面に、該貼り合わせ用接着剤12を均
一に広げることができる。
【0065】つづいて、図5(e)に示すように、上記
の高粘度接着剤13および貼り合わせ用接着剤12が塗
布された液晶パネル2と補強基板3とを貼り合わせ、該
液晶パネル2と補強基板3の間に貼り合わせ用接着剤1
2を広げるときに、該高粘度接着剤13で囲まれた領域
の角部に気泡17が残った場合、該気泡17を排気穴1
5より排出除去する。
【0066】実際に、上記の排気穴15に真空ポンプ等
の排気装置16を接続し、徐々に引くことで完全に気泡
17を取り除くことが可能であった。本実施の形態の方
法では、上記の排気穴15および排気装置16を用いる
ことにより、気泡17が残る心配がないため、常圧環境
下でも、上記の液晶パネル2と補強基板3を貼り合わせ
る作業が可能である。なお、上記の補強基板3に開孔す
る排気穴15は、表示エリア外に設けておく必要があ
り、4か所の角部のすべてに開孔することが望ましい。
【0067】最後に、図5(f)に示すように、上記の
高粘度接着剤13と貼り合わせ用接着剤12によって、
排気穴15より気泡17を取り除きながら、貼り合わさ
れた液晶パネル2と補強基板3の全面に紫外線を照射す
る。これによって、上記の高粘度接着剤13と貼り合わ
せ用接着剤12を硬化する。上記の高粘度接着剤13と
貼り合わせ用接着剤12は、ともに紫外線硬化型の接着
剤であるため、両者を同一工程において同時に硬化させ
ることができる。
【0068】ただし、紫外線全面照射によって、上記の
貼り合わせ用接着剤12および高粘度接着剤13を硬化
する際、紫外線照射強度の面内分布が大きいと、上記の
貼り合わせ用接着剤12に硬化ムラが生じ、そこで複屈
折等の光学変化が生じるため、照射強度分布は±10%
以内に抑えておくとよい。
【0069】また、上記の高粘度接着剤13および貼り
合わせ用接着剤12に混入されているスペーサで各接着
剤の厚みは均一に保持される。例えば、各接着剤の厚み
を0.1mmに設定するときは、直径0.1mmのスペ
ーサを混入させておくとよい。ただし、上記の貼り合わ
せ用接着剤12に混入するスペーサに限っては、硬化後
の該貼り合わせ用接着剤12の屈折率とスペーサ自身の
屈折率を合わせておく必要がある。これは表示エリアに
分散されるスペーサでの光の散乱・屈折を防止し、表示
に悪影響を与えないようにするためである。
【0070】上述したように、実施の形態1および2の
構成による製造方法によってマルチパネル方式の表示装
置を製造することにより、互いに端面同士で継ぎ合わさ
れた複数枚の液晶パネル2…と、1枚の大型の補強基板
3を貼り合わせる際、両者の接着に必要な最小限の貼り
合わせ用接着剤12しか使用せずに済み、従来の製造方
法のように余分な接着剤を廃棄あるいは再精製する必要
がなく、価格の上昇を抑えることができる。また、上記
の液晶パネル2と補強基板3の隙間から余分な接着剤が
周辺にあふれることがなく、従来必要であった液晶パネ
ル2自体に付着した余分な接着剤を除去する工程、該液
晶パネル2の周辺にあふれ出た接着剤を除去する工程を
省くことができる。
【0071】これによって、作業性がよく優れた量産性
を実現することができる。なお、実際に対角28インチ
の大画面液晶表示装置を上記の工程を通して製造し、上
記の効果を確認することができた。
【0072】なお、実施の形態1および2では、互いに
継ぎ合わされた2枚の液晶パネル2側に高粘度接着剤1
3と貼り合わせ用接着剤12を塗布する方法を示した
が、これに限るものではなく、補強基板3側に塗布して
もよい。
【0073】また、実施の形態1および2では、互いに
継ぎ合わされた2枚の液晶パネル2の片面に、補強基板
3を貼り合わせた構造の液晶表示装置の製造方法を説明
した。しかし、さらに反対の面にも、もう1枚の補強基
板3を貼り合わせ、2枚の補強基板3の間に液晶パネル
2を挟み込む構造でもよい。また、液晶パネル2を4枚
あるいはそれ以上継ぎ合わす場合も、同様の製造方法が
適用できることはもちろんである。
【0074】また、実施の形態1および2では、継ぎ目
用接着剤11、高粘度接着剤13、貼り合わせ用接着剤
12に紫外線硬化型の接着剤を使用したが、その具体的
な例としては、オプトクレーブ((株)アーデル)があ
る。なお、実施の形態1および2において、紫外線硬化
型の接着剤の代わりに、熱硬化型のエポキシ接着剤を使
用することができる。
【0075】また、上述した本発明の表示装置の製造方
法は、液晶パネルに限らず、PDP、FED等の他のフ
ラットパネルディスプレイを複数枚継ぎ合わして大画面
化を図る場合にも適用できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1の発明の表示装置の製造方法
は、以上のように、複数枚の表示用パネルを互いに端面
同士が隣接するように接続する第1の工程と、第1の工
程で接続された複数枚の表示用パネルと1枚の補強用パ
ネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示エリア
に相当する領域を囲むように、第1の接着剤としての高
粘度接着剤を塗布する第2の工程と、第1の工程で接続
された複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルとの何
れか一方に、上記表示用パネルの表示エリアに相当する
領域内に、上記第1の接着剤よりも粘度の低い第2の接
着剤としての貼り合わせ用接着剤を滴下する第3の工程
と、第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上
記補強用パネルとを、大気圧より減圧した状態で、上記
第1の接着剤および第2の接着剤を挟み込む形に、貼り
合わせる第4の工程とを少なくとも含む構成である。
【0077】それゆえ、従来のように、複数枚の表示用
パネルと上記の補強用パネルとの貼り合わせ時の接着剤
の気泡の巻き込みをなくすために、多量に接着剤を塗布
する必要がなくなる。したがって、上記第2の接着剤の
滴下量が、パネルの貼り合わせに必要な最小限で済むよ
うになる。
【0078】以上のことから、無駄な接着剤の使用を省
くとともに、あふれた接着剤を除去清掃する工程を省く
ことができるため、マルチパネル方式の表示装置を安
価、かつ優れた量産性でもって生産することができると
いう効果を奏する。
【0079】請求項2の発明の表示装置の製造方法は、
以上のように、複数枚の表示用パネルを互いに端面同士
が隣接するように接続する第1の工程と、第1の工程で
接続された複数枚の表示用パネルと1枚の補強用パネル
との何れか一方に、上記表示用パネルの表示エリアに相
当する領域を囲むように、第1の接着剤としての高粘度
接着剤を塗布する第2の工程と、第1の工程で接続され
た複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルとの何れか
一方に、上記表示用パネルの表示エリアに相当する領域
内に、上記の接着剤よりも粘度の低い第2の接着剤とし
ての貼り合わせ用接着剤を滴下する第3の工程と、第1
の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補強用
パネルとを、該補強用パネルが表示エリアに相当する領
域と第2の工程で第1の接着剤を塗布した領域に挟まれ
る領域に少なくとも1か所穿孔された状態で、上記第1
の接着剤および第2の接着剤を挟み込む形に、貼り合わ
せる第4の工程とを少なくとも含む構成である。
【0080】それゆえ、従来のように、複数枚の表示用
パネルと上記の補強用パネルとの貼り合わせ時の接着剤
の気泡の巻き込みをなくすために、多量に接着剤を塗布
する必要がなくなる。したがって、上記の第2の接着剤
の滴下量をパネルの貼り合わせに必要な最小限で済むよ
うになる。
【0081】以上のことから、無駄な接着剤の使用を省
くとともに、あふれた接着剤を除去清掃する工程を省く
ことができるため、マルチパネル方式の表示装置を安
価、かつ優れた量産性でもって生産することができると
いう効果を奏する。
【0082】請求項3の発明の表示装置の製造方法は、
以上のように、請求項1または2の構成に加えて、上記
第1の接着剤および上記第2の接着剤の少なくとも何れ
か一方が、紫外線硬化型接着剤である構成である。
【0083】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、複数枚の表示用パネルと上記補強用パネ
ルとの間の接着剤が紫外線硬化型であることにより、紫
外線を照射することによって、該接着剤をほぼ一様に硬
化することができる。
【0084】これにより、複数枚の表示用パネルと上記
補強用パネルの接着工程の制御が容易となる。加えて、
複数枚の表示用パネルと上記補強用パネルの間の接着剤
の、接着場所による硬化時間の差が小さいため、硬化後
の接着剤に歪みが生じにくい。したがって、表示品位の
優れた大画面のマルチパネル方式の表示装置を製造する
ことができるという効果を奏する。
【0085】請求項4の発明の表示装置の製造方法は、
以上のように、請求項1または2の構成に加えて、上記
第1の接着剤および上記第2の接着剤がともに紫外線硬
化型接着剤であり、紫外線照射によって同時に、硬化す
る構成である。
【0086】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、製造の工程数を削減することができるた
め、マルチパネル方式の表示装置を安価、かつ優れた量
産性でもって生産することができるという効果を奏す
る。
【0087】請求項5の発明の表示装置の製造方法は、
以上のように、請求項1ないし4の何れかの構成に加え
て、上記第1の接着剤および上記第2の接着剤の少なく
とも何れか一方が、スペーサを含有している構成であ
る。
【0088】それゆえ、請求項1ないし4の何れかの構
成による効果に加えて、上記の表示用パネルと補強用パ
ネルの間隔を制御することができ、表示品位の優れたマ
ルチパネル方式の表示装置を生産することができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液晶表示装置の製造方
法の概略を示す説明図である。
【図2】上記の液晶表示装置の構成の概略を示す断面図
である。
【図3】上記の液晶パネルを1枚の大型の補強基板上に
配置する様子を示す平面図である。
【図4】図1に示した液晶表示装置の製造方法におけ
る、高粘度接着剤をパターン塗布する工程の他の例の概
略を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の液晶表示装置の製造
方法の概略を示す説明図である。
【図6】従来の液晶表示装置の製造方法の概略を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置 2 液晶パネル(表示用パネル) 3 補強基板(補強用パネル) 4 TFT基板 5 カラーフィルタ基板 6 カラーフィルタ 7 ブラックマトリクス 8 シール材 9 液晶 10 偏光板 11 継ぎ目用接着剤 12 貼り合わせ用接着剤(第2の接着剤) 13 高粘度接着剤(第1の接着剤) 14 減圧装置 15 排気穴 16 排気装置 17 気泡 20 接続部 21 画素 30 接着剤の液だれ 31 枠シールパターン開口部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1枚の補強用パネルの同一面上に、複数枚
    の表示用パネルを互いに端面同士が隣接するように接続
    配置された表示装置の製造方法において、 複数枚の表示用パネルを互いに端面同士が隣接するよう
    に接続する第1の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示
    エリアに相当する領域を囲むように、第1の接着剤とし
    ての高粘度接着剤を塗布する第2の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示
    エリアに相当する領域内に、上記第1の接着剤よりも粘
    度の低い第2の接着剤としての貼り合わせ用接着剤を滴
    下する第3の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとを、大気圧より減圧した状態で、上記第1
    の接着剤および第2の接着剤を挟み込む形に、貼り合わ
    せる第4の工程とを少なくとも含むことを特徴とする表
    示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】1枚の補強用パネルの同一面上に、複数枚
    の表示用パネルを互いに端面同士が隣接するように接続
    配置された表示装置の製造方法において、 複数枚の表示用パネルを互いに端面同士が隣接するよう
    に接続する第1の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示
    エリアに相当する領域を囲むように、第1の接着剤とし
    ての高粘度接着剤を塗布する第2の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとの何れか一方に、上記表示用パネルの表示
    エリアに相当する領域内に、上記第1の接着剤よりも粘
    度の低い第2の接着剤としての貼り合わせ用接着剤を滴
    下する第3の工程と、 第1の工程で接続された複数枚の表示用パネルと上記補
    強用パネルとを、該補強用パネルが、表示エリアに相当
    する領域と第2の工程で第1の接着剤を塗布した領域に
    挟まれる領域に、少なくとも1か所穿孔された状態で、
    上記第1の接着剤および第2の接着剤を挟み込む形に、
    貼り合わせる第4の工程とを少なくとも含むことを特徴
    とする表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】上記第1の接着剤および上記第2の接着剤
    の少なくとも何れか一方が、紫外線硬化型接着剤である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の表示装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】上記第1の接着剤および上記第2の接着剤
    がともに紫外線硬化型接着剤であり、紫外線照射によっ
    て同時に、硬化することを特徴とする請求項1または2
    記載の表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】上記第1の接着剤および上記第2の接着剤
    の少なくとも何れか一方が、スペーサを含有しているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の表示
    装置の製造方法。
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