JP3468758B2 - 産業廃棄物切断装置及びその切断方法 - Google Patents

産業廃棄物切断装置及びその切断方法

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弘幸 森脇
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質又は硬質の如
何を問わず、極めて広範囲の種類の産業用品,古材料,
古家具等の生活用品等の産業廃棄物を処分し易いよう
に、細かく切断するもので、特に困難な、軟質材の切断
作業を極めて効率的に行うことができる産業廃棄物切断
装置及びその切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物は、極めて広範囲の種
類となり、産業用品,古材料,古家具等の生活用品等が
存在し、これらが大量に廃棄されるようになっている。
これらの産業廃棄物を効率良く処分するためには、幾つ
かの細かい部分となるように切断する必要がある。この
ように産業廃棄物を細かく切断するために、種々のタイ
プの切断装置が開発されているが、その多くは比較的硬
質な廃棄物を切断するものである。たとえば、建設用の
プレート材等は形状が安定しており切断しやすいものと
いえる。また、プラスチック等の合成樹脂製品の切断も
比較的容易にできる。特に硬質の被切断材であっても、
切断刃の強度を向上させることにより、切断作業を極め
て効率的に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、プラ
スチック材等の合成樹脂や,金属材等の比較的硬質な廃
棄物の切断は、形状が安定していることにより、これら
を切断することは、簡単にできる。しかし、産業廃棄物
の中には、軟質な素材から構成されたものも決して少な
くはない。たとえば、ビニール、ゴム材、ガラスウー
ル、石綿等から形成されたもので、ホース,産業用シー
ト、産業用ネット、タイヤ等がある。このように、被切
断材となるものは、大きく分類すると、硬質で厚い
物,硬質で薄い物,軟質で厚い物,軟質で薄い物
がある。上記での硬質で厚い物は、前述したように最
も切断を行いやすいといえる。
【0004】前記硬質で厚い物としては、厚めのプレ
ート,壁板材,家具等である。また硬質で薄い物とし
ては、薄板金属材等から製造されたもので、ロッカーや
キャビネット等が存在する。これらは、薄板金属材から
なるもので、切断作業時に切断されず、切断刃の外形形
状と略同一となるように折り曲げられるだけである。そ
して、軟質で厚い物としては、ゴム板,ガラスウール
材等からなる断熱材等であり、軟質で薄い物として
は、ネット,シート等である。
【0005】上記,及びに属する物は、切断しに
くいものといえる。これは、軟質の物(或いは硬質であ
っても薄い物)では、切断作業時に、切断刃の外形と略
同一形状に変形しやすく、切断刃にまとわり付きやすく
なる。そのために、軟質素材からなる産業廃棄物は、著
しく切断しにくいもとなる。そして、このような軟質素
材の廃棄物の切断を行っているうちに、切断装置の切断
刃に切断されない軟質材が次々に付着したり絡みついた
りして、この被切断材がやがて切断刃を覆ってしまい、
最悪の場合には、切断作業が続行できなくなることもあ
りうる。本発明の目的は、このように軟質な素材の廃棄
物の切断作業において、切断刃に付着したり、絡みつい
たりして切断能力を低下させる事態を防止することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、上記
課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明
を、長孔又は溝孔状に形成された貫通部を設けた固定顎
と、前記貫通部の深さ方向途中まで貫入する山形状刃部
を備え,且つ前記固定顎に対して揺動自在な可動切断体
とからなり、前記貫通部の幅方向両側には、詰め込まれ
る柔軟且つ軟質なる被切断材を付着させ得る内壁面を有
してなる産業廃棄物切断装置及びその切断方法としたこ
とにより、軟質又は硬質の如何を問わず、廃棄物を処分
し易いように、細かく切断するもので、特に軟質材の切
断作業を極めて効率的に行うことができるようにして、
上記課題を解決したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明の構成は、図1(A),
(B),図2等に示すように、主に固定顎Aと可動切断
体Bと駆動部筺体Cとから構成される。前記固定顎A
は、駆動部筺体Cと接続しており、また可動切断体Bは
前記駆動部筺体Cに揺動自在に枢支され、前記可動切断
体Bが前記固定顎A上を開閉自在な構造となっている。
その可動切断体Bの揺動操作の動力源としては、駆動部
筺体C内に装着された油圧シリンダ12であり、該油圧
シリンダ12のピストンロッド12bの先端が前記可動
切断体Bと連結している〔図1(B)参照〕。
【0008】この産業廃棄物切断装置は、油圧ショベル
等の建設車両のブーム22先端に装着され、操作され
る。なお、ここで産業廃棄物とは、工場等の製造現場或
いは建築現場等から出される廃棄物のみではなく、一般
家庭や、一般の事業所から出される電化製品や家具等の
粗大ゴミ類も含まれる。その一例を示すと、かべ紙,配
管ホース,断熱材,カーペット,ネット,電線,タイ
ヤ,タタミ,ブリキ板,グラスウール等である。
【0009】まず固定顎Aは、主に顎部1と,貫通部2
とから構成されたものである。その顎部1の形状は、前
記駆動部筺体Cとの接続側から、先端に向かうにしたが
い、次第に断面積が小さくなって、細くなるように形成
されたものである。その顎部1において、可動切断体B
との対向する面,即ち前記可動切断体Bとともに被切断
材Wを切断する面を切断作業面1aと称する〔図3
(A)参照〕。
【0010】次に、貫通部2は、前記顎部1の長手方向
に沿って長孔又は溝孔状に形成されたものであり、具体
的には顎部1の長手方向に延びる略長方形状としたもの
であって、後述する可動切断体Bが閉じた状態のときに
山形状刃部6が貫入する。その貫通部2の幅方向両側の
内側面は、図4に示すように、内壁面2a,2aと称す
る。両内壁面2a,2aは平行な面であり、両内壁面2
a,2a間に前記山形状刃部6が入り込む〔図4(A)
参照〕。
【0011】両内壁面2a,2aには、それぞれ抵抗面
2a1 ,2a1 が形成される実施形態が存在する。該抵
抗面2a1 ,2a1 は、後述する被切断材W,W,…が
貫通部2に詰め込まれたときに、抵抗を大きくして被切
断材Wが貫通部2内に留まり易いようになるようにした
ものであり、また被切断材Wが前記貫通部2から脱落し
にくいようにすることを目的としたものである。その抵
抗面2a1 ,2a1 は、その断面形状が、連続する多数
の三角山形状から形成されたものとしたり〔図16
(A)参照〕、鋸歯に形成されたものが存在する〔図1
6(B)参照〕。或いは、前記両内壁面2a,2aに板
片が固着され、その内壁面2aの断面形状を凹凸状とし
て抵抗面2a1 とする実施形態も存在する〔図16
(C)参照〕。
【0012】両内壁面2a,2aは、前述したように、
平行に形成されているが、別の実施形態として、図14
(A),(B)に示すように、両内壁面2a,2aが前
記山形状刃部6の貫入側,即ち切断作業面1aから固定
顎Aの下方(外方とも言う。)に向かって僅かに広くな
る角度θ1 のテーパが付されていたり、或いは図15
(A),(B)等に示すように、切断作業面1aから固
定顎Aの下方(外方とも言う。)に向かって僅かに狭く
なるように角度θ2 のテーパが付される実施形態が存在
する。
【0013】前記切断作業面1a上で、且つ前記貫通部
2の幅方向両側箇所に切断支持材3,3が形成されてい
る。該切断支持材3,3は、前記貫通部2の長手方向に
沿って、該貫通部2の長さと略同等長さとしたものであ
る。両切断支持材3,3は、固定顎Aと可動切断体Bと
を閉じて、切断作業を行う場合に被切断材Wに食い込ん
で、被切断材Wがずれたり、不意に動いたりして切断が
行いにくくなることを防止するものである。両切断支持
材3,3は、長手方向に沿ってその中央が偏平状の略円
弧状に凹んでいる。なお、両切断支持材3,3の対向す
る面は、前記内壁面2a,2aとなっている。
【0014】さらに、前記顎部1の先端箇所には、固定
先端刃4が形成されている。該固定先端刃4は、前記顎
部1の長手方向に略直交して装着された板状材であり、
その幅方向中央箇所は、可動切断体B側に向かって略V
字形状に切除された切欠溝4aが形成されている〔図3
(A)参照〕。また、固定先端刃4の頂部付近は先鋭状
に尖っている〔図1(A),図3(A)参照〕。該固定
先端刃4は、前記固定顎Aと可動切断体Bとで切断作業
を行うときに、被切断材Wが固定顎Aと可動切断体Bと
の間からこぼれ落ちることを防止するもである。
【0015】次に、可動切断体Bは、図1,図2及び図
3(B)等に示すように、切断本体部5,山形状刃部6
と補助刃部7及び揺動フレーム8等から構成されてい
る。また、前記切断本体部5には、厚さ方向に偏平溝状
の凹みを形成して補強部としたり、或いは必要に応じて
リブ等の補強材が形成されることもある。その切断本体
部5には、山形状刃部6及び補助刃部7とを一体的且つ
連続的に形成されており、これらによって切断の役目を
なす部位を構成している。その切断本体部5の外周箇所
は、揺動フレーム8のフレーム本体部8aにより囲まれ
ている。その揺動フレーム8は、切断作業に十分に耐え
うるように、極めて強固に形成されており、該揺動フレ
ーム8に形成された揺動基部8bが前記駆動部筺体Cに
枢支連結される。その枢支箇所を枢支部S1 と称する
〔図1(A),(B)参照〕。
【0016】また、前記揺動フレーム8には、シリンダ
連結部8cが形成されており、該シリンダ連結部8cが
油圧シリンダ12に枢支連結し、該油圧シリンダ12を
駆動源として可動切断体Bが揺動操作される。そのシリ
ンダ連結部8cと油圧シリンダ12との連結箇所を枢支
部S2 と称する。さらに、揺動フレーム8の自由先端に
は、先端爪部8dが形成され、該先端爪部8dによって
切断作業時に、固定顎Aと可動切断体Bとの間から被切
断材Wが脱落することを防止する。
【0017】また、前記固定顎Aと可動切断体Bとの枢
支部S1 箇所には、図17(A),(B)等に示すよう
に、補助カッタ13が装着され、鉄筋等の硬質材が切断
することができるようになっている。該補助カッタ13
は、固定顎A側に形成された固定カッタ部13aと、可
動切断体B側に形成された揺動カッタ部13bとからな
り、可動切断体Bが揺動することにより、固定カッタ部
13aと揺動カッタ部13bとが交差して、鉄筋,鉄骨
等を切断するものである。
【0018】次に山形状刃部6は、図1(A),図2
(A)等に示すように、前記固定顎A側に向かって突出
状に形成されたものであり、且つ前述したように前記貫
通部2に貫入する部位である。その山形状刃部6の刃先
縁6tは、刃先に向かって次第に厚さが薄くなるように
形成されているが、その刃先縁6t,即ち先端箇所の形
状は、刃渡り方向に直交する断面形状が略半円状となる
ように形成されている。
【0019】その刃先縁6t箇所の厚さ方向の両面を構
成する両刃先面6t1 ,6t1 は、同一傾斜角度となる
ように形成されており、両刃先面6t1 ,6t1 のなす
角度θは、約20度乃至約40度としている。さらに具
体的には、前記刃先角度θは、30度が好適である。ま
た、固定顎Aと可動切断体Bとが閉じた状態で、前記山
形状刃部6が貫通部2に貫入するとともに、その刃渡り
方向の外端付近は、前記固定先端刃4の切欠溝4aに貫
入するものである。
【0020】その山形状刃部6には、形状に複数のタイ
プがあり、その第1タイプは、弧状とした弧状山形状刃
部6aである。具体的には、刃渡り方向(刃の長手方
向)に沿って、その中央箇所が最も膨らむように偏平弧
状に形成されたものである〔図1(A),図3(B)等
参照〕。このタイプの山形状刃部6は、刃渡り方向に沿
って弧状であるために、刃渡り方向に沿って角部が存在
せず、刃渡り方向のいずれの箇所でもその剪断力は均一
となる。
【0021】次に、山形状刃部6の形状の第2タイプ
は、図17(A),(B)等に示すように、略半月多角
形状に形成された多角山形状刃部6bである。該多角山
形状刃部6bは、異なる傾斜の直線刃先部が複数連続し
たものである。このタイプの山形状刃部6は、隣り合う
直線刃先部6b1 ,6b1 同士が適宜の角度をなして連
続するものである。図示された実施形態では、4つの直
線刃先部6b1 ,6b1 ,…が連続形成されており、そ
れぞれの隣接する直線刃先部6b1 ,6b1 間に3個の
角部が存在する。この多角山形状刃部6bは、複数の直
線刃先部6b1 ,6b1 ,…と、これらがなす複数の角
部との構成により、被切断材Wの切断を行うものであ
る。
【0022】次に、山形状刃部6の形状の第3タイプ
は、図18(A),(B)等に示すように、略三角形状
に形成された三角山形状刃部6cとしたものである。該
三角山形状刃部6cは、その頂角6c1 箇所における刃
先縁6tが最も鋭利となっており、その頂角6c1 箇所
の刃先縁6tによって、上記他の2タイプの山形状刃部
6よりも被切断材Wに対して食い込み易くなっている。
【0023】ここで、山形状刃部6と前記貫通部2にお
ける寸法の関係について述べておくと、貫通部2の幅方
向内法寸法は、前記山形状刃部6の最も厚い部分が適宜
の余裕を有して貫入することができる程度となってい
る。具体的な寸法を示すと山形状刃部6の板厚を60mm
とすると、貫通部2の幅方向内法寸法は略70mm程度で
ある。この寸法の関係は、山形状刃部6の厚さを基準と
して決められるものであり、その山形状刃部6の厚さが
変化すれば、その貫通部2の幅方向の内法寸法も適正に
変化するものである。
【0024】ここで、山形状刃部6が貫通部2に貫入す
る動作については、前記山形状刃部6の刃先縁6tがそ
の貫通部2の深さ方向途中まで到達するように入り込
む、又は詰り状態で付着した被切断材W,W,…に食い
込むものである〔図1(B)等参照〕。しかし、取り扱
う産業廃棄物の種類や状況によっては、山形状刃部6の
刃先縁6tが貫通部2の固定顎A外部側開口付近にまで
到達する構造とすることもある。
【0025】その切断本体部5には、前記山形状刃部6
とともに、該山形状刃部6と隣接し且つ可動切断体Bの
揺動中心側寄りの位置に補助刃部7が形成されている。
該補助刃部7は、刃渡り方向に沿って直線状の刃先縁を
有しており、前記可動切断体Bに貫入するものではない
が、前記切断作業面1aにおいて貫通部2以外の箇所に
はみ出した被切断材Wの切断を行うものである。
【0026】次に、駆動部筺体Cは、筺体部9と、連結
部10とから構成される。前記筺体部9内には、油圧シ
リンダ12が装着されている。また連結部10は、油圧
ショベル等の建設用車両ブーム22の先端に装着する役
目をなすものである。前記固定顎Aに対する可動切断体
Bの揺動動作は、油圧シリンダ12によって行われる。
具体的には、前記駆動部筺体Cに油圧シリンダ12のシ
リンダ部12aとが揺動自在に枢支部S1 にて枢支連結
されている。また、前記可動切断体Bの揺動フレーム8
に形成されたシリンダ連結部8cが前記油圧シリンダ1
2のピストンロッド12b側が枢支部S2 にて枢支連結
され、油圧シリンダ12のシリンダ部12aからピスト
ンロッド12bが突出入することにより、前記固定顎A
に対して前記可動切断体Bが揺動する〔図1(A),
(B)参照〕。
【0027】次に、本発明の産業廃棄物切断装置によ
り、被切断材Wを切断する方法について図5乃至図13
に基づいて説明する。まず、産業廃棄物切断装置が油圧
ショベル等の建設用車両のブーム先端に装着される。固
定顎Aに対する可動切断体Bの揺動操作は、建設用車両
から作業員が操作することができる。まず、シート材,
ホース,ネット,グラスウールマット,ゴム材等の素材
からなる軟質で厚さのある産業廃棄物の被切断材Wを切
断する作業の場合について述べる。
【0028】最初に前記固定顎Aと可動切断体Bにて上
記被切断材Wを挟み、可動切断体Bを揺動させて、固定
顎A側に向かって閉じる。まず最初に、被切断材Wは、
山形状刃部6に絡みつくようにして、切断されずに貫通
部2に詰め込まれ、その被切断材Wが貫通部2の内壁面
2a,2aに付着する(図5,図6参照)。このとき、
両内壁面2a,2aに抵抗面2a1 ,2a1 が形成され
ている場合には、両抵抗面2a1 ,2a1 に、被切断材
Wが強固に付着することができる。
【0029】さらに、次位の被切断材W(既に貫通部2
内に詰め込まれた被切断材Wとは別の被切断材W)を固
定顎Aと可動切断体Bにて挟み、可動切断体Bを揺動さ
せて、固定顎A側に向かって閉じ、前位の被切断材Wが
詰め込まれた貫通部2に次位の被切断材Wを詰め込む。
このようにして、次位の被切断材Wが前位の被切断材W
とともに貫通部2に詰め込まれ付着してゆく(図7参
照)。さらに、次位の被切断材Wも貫通部2に詰め込
み、これを数回に亘り、繰り返すとやがて、貫通部2内
は、詰め込まれた被切断材W,W,…でいっぱいにな
り、且つ充満した状態となる(図8参照)。
【0030】この貫通部2に被切断材W,W,…が一杯
に詰った状態で、新たなる被切断材Wn を固定顎Aと可
動切断体Bとで挟み、該可動切断体Bを固定顎A側に閉
じて、前記山形状刃部6にて被切断材Wを剪断力Fにて
切断しようとすると、貫通部2内に詰め込まれた被切断
材W,W,…からの反力Rが生じる(図9,図10参
照)。さらに、山形状刃部6が貫通部2内に入り込む
と、剪断力Fに対して前記反力Rも増加し、前記貫通部
2内に詰り状態の被切断材W,W,…と、(切断されよ
うとする)新たなる被切断材Wn との間に摩擦が作用
し、新たなる被切断材Wn に引張力Tが作用する。これ
によって、山形状刃部6の刃先縁6tは、新たなる被切
断材Wn に対して剪断力Fが集中し、新たなる被切断材
n を圧縮し、切断することができる(図11,図12
参照)。なお、山形状刃部6の剪断力Fに対して、前記
貫通部2内に詰り状態の被切断材W,W,…からの反力
は、刃先縁6tの周囲に分布荷重r,r,…として作用
するものであるが、これら分布荷重r,r,…が刃先縁
6tに集中したものとして反力Rが図示されている。
【0031】そして、上述した切断作業において、新た
なる被切断材Wn を切断するごとに、貫通部2内に詰り
状態に存在する被切断材W,W,…は、山形状刃部6の
剪断力Fによる押圧にて、貫通部2から固定顎A外部へ
少しずつ排出されるようになる。したがって、切断作業
が連続しても、貫通部2内の被切断材W,W,…の詰ま
りが一定量以上増加することがなく、被切断材W,W,
…は常時、均一した詰り状態を維持するものである。
【0032】なお、貫通部2は、図14(A),(B)
に示すように、固定顎Aの下方に向かうにしたがい、次
第に幅広となるように設定することで、詰り状態の被切
断材W,W,…を排出し易くすることができ、山形状刃
部6による剪断力Fを少し弱めにすることができる。ま
た、図15(A),(B)に示すように、固定顎Aの下
方に向かうにしたがい、次第に幅が狭くなるように設定
することで、詰り状態の被切断材W,W,…の排出を抑
制し、山形状刃部6による剪断力Fに対する反力Rを強
くし、ひいては剪断力Fを僅かに増加させることも可能
である。
【0033】これによって、貫通部2に被切断材W,
W,…が詰まりすぎて凝縮され、固くなり、その山形状
刃部6が貫通部2内に貫入することができなくなり、新
たなる被切断材Wn の切断が不可能となることを防止す
るものである。このように、貫通部2内に詰り状態とな
る被切断材W,W,…の量が常時、一定に維持されるの
は、貫通部2が固定顎Aの切断作業面1aから固定顎A
の外部に向かって貫通した形状にしたからである。
【0034】以上述べたような山形状刃部6と,貫通部
2に詰り状態となった被切断材W,W,…による切断構
造の概略は、図13に示されている。即ち、この図面
は、貫通部2内に詰り状態とした被切断材W,W,…が
山形状刃部6の切断作業における切断用のベースとして
の役目をなすことが開示されたもので、新たなる被切断
材Wn を山形状刃部6で剪断する際の状態及び各部分に
かかる応力を記載した作用図である。
【0035】図13(A)では、新たなる被切断材Wn
が山形状刃部6によって、切断されようとするときに、
貫通部2内に詰り状態の被切断材W,W,…にある程度
食い込み、図13(B)にて、各部位に生じる応力によ
り、山形状刃部6の刃先縁6tが新たなる被切断材Wn
に集中的に圧縮応力をかけて切断するに至ものである。
【0036】なお、上記切断作用については、被切断材
Wが軟質で厚い物について説明したが、その被切断材W
が軟質で且つ薄いものについても、その切断工程は略同
一である。即ち、図15(B)に示すように、前記山形
状刃部6の剪断力Fが刃先縁6tに集中し、該刃先縁6
tと貫通部2に詰り状態となった被切断材W,W,…と
の反力Rによる圧縮応力にて、切断しようとする新たな
る被切断材Wn を切断するものである。
【0037】次に、被切断材Wが、金属材、合成樹脂,
硬質ゴム等から製造されたもので、例えばプレート材,
家具,家電製品,たたみ等の場合には、被切断材Wが比
較的硬質で、変形しにくい安定形状のものであるため
に、切断作業において山形状刃部6に絡みつくことな
く、安定した状態で切断することができ、略一回の切断
作業にて切断してゆくことができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明は、長孔又は溝孔状に形
成された貫通部2を設けた固定顎Aと、前記貫通部2の
深さ方向途中まで貫入する山形状刃部6を備え,且つ前
記固定顎Aに対して揺動自在な可動切断体Bとからな
り、前記貫通部2の幅方向両側には、詰め込まれた柔軟
且つ軟質なる被切断材Wを付着させ得る内壁面2a,2
aを有してなる産業廃棄物切断装置としたことにより、
軟質又は硬質の如何を問わず、極めて広範囲の種類の産
業用品,古材料,古家具等の生活用品等の廃棄物を処分
し易いように、細かく切断することができる。
【0039】上記効果を詳述すると、固定顎Aの貫通部
2には、押し込まれた軟質且つ柔軟な被切断材Wの一部
が詰まり状に付着することができるようにしたものであ
る。したがって、被切断材Wを固定顎Aと可動切断体B
とで挟み、可動切断体Bを固定顎Aの方向に閉じるよう
に操作することで、最初の数回に亘る可動切断体Bの揺
動動作では、被切断材Wは、貫通部2に詰め込まれるこ
とが繰り返され、切断には至らないが、前記貫通部2に
被切断材Wの一部が十分に詰め込まれることにより、そ
の詰め込まれた被切断材W,W,…は山形状刃部6の剪
断力Fに対して反力Rを生じることになり、新たなる被
切断材Wn の切断を容易に行うことができる。
【0040】さらに、前記貫通部2は、新たなる被切断
材Wn を切断するごとに、前記貫通部2内に詰り状態に
存在する被切断材W,W,…が山形状刃部6の剪断力F
による押圧にて、貫通部2から固定顎A外部へ少しずつ
排出されるようになる。したがって、切断作業が連続し
ても、貫通部2内の被切断材W,W,…の詰まり量が増
加して、固くなり山形状刃部6が貫通部2内に貫入でき
なくなることがなく、常時一定した切断作業性とするこ
とができる。
【0041】上述したように、切断しようとする被切断
材が軟質材であれば、貫通部2に詰り状態となった被切
断材W,W,…が山形状刃部6の切断における受けベー
スとなり、新たなる被切断材Wn の切断作業を良好に行
うことができる。また、被切断材が硬質材からなるもの
であれば、その形状は安定しているので、山形状刃部6
の通常の切断により切断することができるものである。
このように、本発明によれば、殆どあらゆる種類の産業
廃棄物の切断に適用することができ、良好なる作業性を
発揮することができる。
【0042】請求項2の発明は、貫通部2を設けた固定
顎Aと、前記貫通部2の深さ方向途中まで貫入する山形
状刃部6を備え,且つ前記固定顎Aに対して揺動自在な
可動切断体Bとからなり、前記貫通部2の幅方向両側の
内壁面2a,2aには、前記山形状刃部6の貫入動作に
て柔軟且つ軟質なる被切断材Wの一部が一時的に付着可
能とし、前記貫通部2の幅方向両内壁面2a,2aは前
記山形状刃部6の貫入側から固定顎Aの下方に向かって
僅かに広くなるように形成されてなる産業廃棄物切断装
置としたことにより、貫通部2に詰り状態で付着した被
切断材W,W,…を除去することが容易にできるもので
ある。すなわち、切断作業が終了し、産業廃棄物切断装
置を手入れ、清掃するときに、貫通部2は、固定顎Aの
下方側が広くなっているので、貫通部2内に詰り状態で
付着した被切断材W,W,…を固定顎Aの下方から取り
出すことができるので、保守作業が容易にできる。
【0043】請求項3の発明は、貫通部2を設けた固定
顎Aと、前記貫通部2の深さ方向途中まで貫入する山形
状刃部6を備え,且つ前記固定顎Aに対して揺動自在な
可動切断体Bとからなり、前記貫通部2の幅方向両側の
内壁面2a,2aには、前記山形状刃部6の貫入動作に
て柔軟且つ軟質なる被切断材Wの一部が一時的に付着可
能とし、前記貫通部2の幅方向両内壁面2a,2aは前
記山形状刃部6の貫入側から固定顎Aの下方に向かって
僅かに狭くなるように形成されてなる産業廃棄物切断装
置としたことにより、貫通部2内に詰り状態で付着した
被切断材W,W,…は、山形状刃部6の切断性能をより
一層向上させることができる。
【0044】上記効果を詳述すると、前記貫通部2は、
その幅方向内面が山形状刃部6が貫入する側から固定顎
Aの下方側に向かって次第に狭くなるように形成したこ
とで、詰り状態で付着した被切断材W,W,…は、山形
状刃部6が貫通部2内に貫入した状態でも脱落しにくく
なるとともに、山形状刃部6に対する反力がより一層大
きくなり、山形状刃部6が新たなる被切断材Wn を切断
しようとするときには、貫通部2内に詰り状態で付着し
た被切断材W,W,…が良好なクッション材の役目をな
し、山形状刃部6の切れ味が良好となり、新たなる被切
断材Wn に対する切断性能を向上させることができるも
のである。
【0045】請求項4の発明は、請求項1,2又は3に
おいて、前記山形状刃部6の刃先縁6tの断面形状は幅
方向両刃先面6t1が同一の傾斜角度で鋭利に形成され
てなる産業廃棄物切断装置としたことにより、柔軟な被
切断材Wのみでなく、硬質な被切断材Wの切断も効率的
に行うことができるものである。
【0046】請求項5の発明は、請求項1,2,3又は
4において、前記貫通部2の両内壁面2a,2aは、抵
抗面2a1 ,2a1 としてなる産業廃棄物切断装置とし
たことにより、貫通部2内部に柔軟且つ弾性のある被切
断材W,W,…を詰め込んだときに、内壁面2a,2a
に付着し易すくすることができる。
【0047】請求項6の発明は、請求項1,2,3,4
又は5において、前記可動切断体Bと固定顎Aの枢支部
付近には補助カッタ13が設けられてなる産業廃棄物切
断装置としたことにより、山形状刃部6により切断する
ことができない極めて硬質な物を切断することができ
る。たとえば、鉄筋,小鉄骨等の比較的硬質な被切断材
Wの切断を行うことができるものである。
【0048】請求項7の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記山形状刃部6は、その刃渡
り方向に沿って略弧状に形成されてなる産業廃棄物切断
装置としたことにより、刃渡り方向において、いずれの
位置においても均一な切れ具合を得ることができる。
【0049】請求項8の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記山形状刃部6は、その刃渡
り方向に沿って略多角形状に形成されてなる産業廃棄物
切断装置としたことにより、刃渡り方向に沿って刃先縁
に複数の角部が存在することになり、これらの角部によ
り、被切断材Wへの切り込みが良好となり、切断作業を
向上させることができる。
【0050】請求項9の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記山形状刃部6は、その刃渡
り方向に沿って略三角形状に形成されてなる産業廃棄物
切断装置としたことにより、特に三角形状とした山形状
刃部6の刃先縁頂部は、最も鋭利な角部を形成し、これ
によって、被切断材Wへの切り込みをより一層良好にす
ることができ、極めて柔軟な被切断材Wの切断ができる
ものである。
【0051】請求項10の発明は、貫通部2を設けた固
定顎Aと、前記貫通部2の深さ方向途中まで貫入する山
形状刃部6を備え,且つ前記固定顎Aに対して揺動自在
な可動切断体Bとからなる産業廃棄物切断装置における
固定顎Aと可動切断体Bで、軟質且つ柔軟な被切断材W
を挟み、山形状刃部6を前記貫通部2に貫入するととも
に、前記被切断材Wを前記貫通部2に押し込み、次位の
被切断材Wを前記山形状刃部6にて前記貫通部2に押し
込み、これを順次繰り返して前記貫通部2内に被切断材
W,W,…を詰り状態とし、その詰り状態の被切断材
W,W,…上で新たなる被切断材Wn を山形状刃部6に
て切断してなる産業廃棄物切断装置の切断方法としたこ
とにより、特に軟質(柔軟)な素材からなる被切断材W
の切断を極めて効率的に行うことができるものである。
【0052】上記効果を詳述すると、まず固定顎Aと可
動切断体Bとで被切断材Wを挟み、山形状刃部6を貫通
部2に貫入させ、さらに次位の被切断材Wも同様に貫通
部2に貫入させて行くうちに、被切断材W,W,…は、
貫通部2に次第に詰り状態となって溜まり、やがて、こ
れが十分に詰まると、この詰り状態の被切断材W,W,
…が新たなる被切断材Wn を固定顎A側で支持する役目
をなすようになり、軟質なる被切断材Wの切断を行うこ
とができる。これによって、極めて効率的に被切断材
W,W,…の切断作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は可動切断体が固定顎に対して開いた状
態の本発明の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした本発明の側面図
【図2】(A)は本発明の斜視図 (B)は本発明の使用状態を示す斜視図
【図3】(A)は固定顎の斜視図 (B)は可動切断体の斜視図
【図4】(A)は本発明の要部断面略示図 (B)は山形状刃部が固定顎から離間した状態の断面略
示図 (C)は固定顎の要部拡大断面図
【図5】山形状刃部によって貫通部に被切断材が詰め込
まれようとしている状態を示す断面図
【図6】貫通部に被切断材が詰め込まれた状態を示す断
面図
【図7】貫通部に詰め込まれた被切断材に次位の被切断
材が詰め込まれる状態を示す断面図
【図8】貫通部に被切断材が十分に詰め込まれた状態を
示す断面図
【図9】貫通部に詰め込まれた被切断材上で新たなる被
切断材が切断されようとしている状態を示す断面図
【図10】貫通部に詰め込まれた被切断材に新たなる被
切断材が山形状刃部によって押し込まれ山形状刃部の剪
断力に対して反力が生じている状態を示す断面図
【図11】新たなる被切断材がさらに貫通部に食い込
み,山形状刃部の刃先縁と貫通部に詰め込まれた被切断
材との間で生じた圧縮応力で切断される状態を示す断面
【図12】新たなる被切断材が山形状刃部の刃先縁と,
貫通部に詰め込まれた被切断材との間に生じた圧縮応力
で切断された状態を示す断面図
【図13】(A)は本発明において新たなる被切断材の
切断状態を示す略示作用図 (B)は切断時において各部分に生じる応力を示す略示
作用図
【図14】(A)は貫通部が固定顎の切断作業面から下
方に向かって次第に広がる実施形態の断面図 (B)は(A)の実施形態の貫通部に被切断材が詰め込
まれた状態の断面図
【図15】(A)は貫通部が固定顎の切断作業面から下
方に向かって次第に狭くなる実施形態の断面図 (B)は(A)の実施形態の貫通部に被切断材が詰め込
まれた状態の断面図
【図16】(A)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面
の実施形態の断面略示図 (B)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面の別の実施
形態の断面略示図 (C)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面のさらに別
の実施形態の断面略示図
【図17】(A)は別の実施形態の山形状刃部を設けた
可動切断体が固定顎に対して開いた状態の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした側面図
【図18】(A)はさらに別の実施形態の山形状刃部を
設けた可動切断体が固定顎に対して開いた状態の本発明
の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした本発明の側面図
【符号の説明】
A…固定顎 B…可動切断体 2…貫通部 2a…内壁面 2a1 …抵抗面 6…山形状刃部 6t…刃先縁
フロントページの続き (72)発明者 中尾 勝守 兵庫県尼崎市西本町6丁目37番地 株式 会社中尾組内 (72)発明者 渡辺 伸明 兵庫県尼崎市西本町6丁目37番地 株式 会社中尾組内 (72)発明者 宮本 昌男 大阪市福島区海老江5丁目2番7号 株 式会社西日本コンプレッサー内 (72)発明者 森脇 弘幸 大阪市福島区海老江5丁目2番7号 株 式会社西日本コンプレッサー内 (56)参考文献 特開 昭60−842(JP,A) 実開 平6−35524(JP,U) 実用新案登録3021297(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26D 1/26 - 1/30

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長孔又は溝孔状に形成された貫通部を設
    けた固定顎と、前記貫通部の深さ方向途中まで貫入する
    山形状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺動自在な
    可動切断体とからなり、前記貫通部の幅方向両側には、
    詰め込まれる柔軟且つ軟質なる被切断材を付着させ得る
    内壁面を有してなることを特徴とする産業廃棄物切断装
    置。
  2. 【請求項2】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部の
    深さ方向途中まで貫入する山形状刃部を備え,且つ前記
    固定顎に対して揺動自在な可動切断体とからなり、前記
    貫通部の幅方向両側の内壁面には、前記山形状刃部の貫
    入動作にて柔軟且つ軟質なる被切断材の一部が一時的に
    付着可能とし、前記貫通部の幅方向両内壁面は前記山形
    状刃部の貫入側から固定顎の下方に向かって僅かに広く
    なるように形成されてなることを特徴とする産業廃棄物
    切断装置。
  3. 【請求項3】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部の
    深さ方向途中まで貫入する山形状刃部を備え,且つ前記
    固定顎に対して揺動自在な可動切断体とからなり、前記
    貫通部の幅方向両側の内壁面には、前記山形状刃部の貫
    入動作にて柔軟且つ軟質なる被切断材の一部が一時的に
    付着可能とし、前記貫通部の幅方向両内壁面は前記山形
    状刃部の貫入側から固定顎の下方に向かって僅かに狭く
    なるように形成されてなることを特徴とする産業廃棄物
    切断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3において、前記山形
    状刃部の刃先縁の断面形状は幅方向両刃先面が同一の傾
    斜角度で鋭利に形成されてなることを特徴とする産業廃
    棄物切断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4において、前記
    貫通部の両内壁面は、抵抗面としてなることを特徴とす
    る産業廃棄物切断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、
    前記可動切断体と固定顎の枢支部付近には補助カッタが
    設けられてなることを特徴とする産業廃棄物切断装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
    て、前記山形状刃部は、その刃渡り方向に沿って略弧状
    に形成されてなることを特徴とする産業廃棄物切断装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
    て、前記山形状刃部は、その刃渡り方向に沿って略多角
    形状に形成されてなることを特徴とする産業廃棄物切断
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
    て、前記山形状刃部は、その刃渡り方向に沿って略三角
    形状に形成されてなることを特徴とする産業廃棄物切断
    装置。
  10. 【請求項10】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部
    の深さ方向途中まで貫入する山形状刃部を備え,且つ前
    記固定顎に対して揺動自在な可動切断体とからなる産業
    廃棄物切断装置における固定顎と可動切断体で、軟質且
    つ柔軟な被切断材を挟み、山形状刃部を前記貫通部に貫
    入するとともに、前記被切断材を前記貫通部に押し込
    み、次位の被切断材を前記山形状刃部にて前記貫通部に
    押し込み、これを順次繰り返して前記貫通部内に被切断
    材を詰り状態とし、その詰り状態の被切断材上で新たな
    る被切断材を山形状刃部にて切断してなることを特徴と
    する産業廃棄物切断装置の切断方法。
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