JP2003025138A - 産業廃棄物切断装置及びその切断方法 - Google Patents

産業廃棄物切断装置及びその切断方法

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JP2003025138A
JP2003025138A JP2001220696A JP2001220696A JP2003025138A JP 2003025138 A JP2003025138 A JP 2003025138A JP 2001220696 A JP2001220696 A JP 2001220696A JP 2001220696 A JP2001220696 A JP 2001220696A JP 2003025138 A JP2003025138 A JP 2003025138A
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penetrating
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JP2001220696A
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English (en)
Inventor
Seiichi Sakado
誠一 坂戸
Masayuki Sakado
正幸 坂戸
Minoru Nakano
穰 中野
Katsumori Nakao
勝守 中尾
Nobuaki Watanabe
伸明 渡辺
Masao Miyamoto
昌男 宮本
Hiroyuki Moriwaki
弘幸 森脇
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Sakato Kosakusho KK
Original Assignee
Sakato Kosakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟質又は硬質の如何を問わず、極めて広範囲
の種類の産業用品,古材料,古家具等の生活用品等の産
業廃棄物を処分し易いように、細かく切断するもので、
特に困難な、軟質材の切断作業を極めて効率的に行うこ
と。 【解決手段】 貫通部2を設けた固定顎Aと、前記貫通
部2の深さ方向途中まで貫入する刃渡り方向に沿って略
中央が凹む凹状刃部6を備え,且つ前記固定顎Aに対し
て揺動自在な可動切断体Bとからなり、前記貫通部2の
幅方向両側の内壁面2aには、前記凹状刃部6の貫入動
作にて柔軟な被切断材Wの一部が一時的に付着可能とし
てなること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質又は硬質の如
何を問わず、極めて広範囲の種類の産業用品,古材料,
古家具等の生活用品等の産業廃棄物を処分し易いよう
に、細かく切断するもので、特に困難な、軟質材の切断
作業を極めて効率的に行うことができる産業廃棄物切断
装置及びその切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物は、極めて広範囲の種
類となり、産業用品,古材料,古家具等の生活用品等が
存在し、これらが大量に廃棄されるようになっている。
これらの産業廃棄物を効率良く処分するためには、幾つ
かの細かい部分となるように切断する必要がある。この
ように産業廃棄物を細かく切断するために、種々のタイ
プの切断装置が開発されているが、その多くは比較的硬
質な廃棄物を切断するものである。たとえば、建設用の
金属材又は金属板材等は形状が安定しており切断し易い
ものといえる。また、プラスチック等の合成樹脂製品の
切断も比較的容易にできる。特に硬質の被切断材であっ
ても、切断刃の強度を向上させることにより、切断作業
を極めて効率的に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、プラ
スチック材等の合成樹脂や,金属材又は金属板材等のよ
うに比較的硬質な廃棄物の切断は、形状が安定している
ことにより、これらを切断することは、簡単にできる。
しかし、産業廃棄物の中には、軟質な素材から構成され
たものも決して少なくはない。たとえば、ビニール,ゴ
ム材,ガラスウール,石綿等から形成されたもので、ホ
ース,産業用シート,産業用ネット,タイヤ等がある。
このように、被切断材となるものは、大きく分類する
と、硬質で厚い物,硬質で薄い物,軟質で厚い
物,軟質で薄い物がある。上記での硬質で厚い物
は、前述したように最も切断を行い易いといえる。
【0004】前記硬質で厚い物としては、厚めのプレ
ート,壁板材,家具等である。また硬質で薄い物とし
ては、薄板金属材等から製造されたもので、ロッカーや
キャビネット等が存在する。これらは、薄板金属材から
なるもので、切断作業時に切断されず、切断刃の外形形
状と略同一となるように折り曲げられるだけである。そ
して、軟質で厚い物としては、ゴム板,ガラスウール
材等からなる断熱材等であり、軟質で薄い物として
は、ネット,シート等である。
【0005】上記,及びに属する物は、切断しに
くいものといえる。これは、軟質の物(或いは硬質であ
っても薄い物)では、切断作業時に、切断刃の外形と略
同一形状に変形し易く、切断刃にまとわり付き易くな
る。そのために、軟質素材からなる産業廃棄物は、著し
く切断しにくいもとなる。そして、このような軟質素材
の廃棄物の切断を行っているうちに、切断装置の切断刃
に切断されない軟質材が次々に付着したり絡みついたり
して、この被切断材がやがて切断刃を覆ってしまい、最
悪の場合には、切断作業が続行できなくなることもあり
うる。本発明の目的は、このように軟質な素材の廃棄物
の切断作業において、切断刃に付着したり、絡みついた
りして切断能力を低下させる事態を防止することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、上記
課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明
を、貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部に貫入する凹
状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺動自在な可動
切断体とからなり、前記貫通部には前記凹状刃部の貫入
により切断された被切断材の一部が詰り状に付着可能と
してなる産業廃棄物切断装置及びその切断法としたこと
により、軟質又は硬質の如何を問わず、廃棄物を処分し
易いように、細かく切断するもので、特に軟質材の切断
作業を極めて効率的に行うことができるようにして、上
記課題を解決したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず本発明の第1実施形態について
図1乃至図18に基づいて説明する。その第1実施形態
は、図1(A),(B),図2等に示すように、主に固
定顎Aと可動切断体Bと駆動部筺体Cとから構成され
る。前記固定顎Aは、駆動部筺体Cと接続しており、ま
た可動切断体Bは前記駆動部筺体Cに揺動自在に枢支さ
れ、前記可動切断体Bが前記固定顎A上を開閉自在な構
造となっている。その可動切断体Bの揺動操作の動力源
としては、駆動部筺体C内に装着された油圧シリンダ1
2であり、該油圧シリンダ12のピストンロッド12b
の先端が前記可動切断体Bと連結している〔図1(B)
参照〕。
【0008】この産業廃棄物切断装置は、油圧ショベル
等の建設車両のブーム22先端に装着され、操作され
る。なお、ここで産業廃棄物とは、工場等の製造現場或
いは建築現場等から出される廃棄物のみではなく、一般
家庭や、一般の事業所から出される電化製品や家具等の
粗大ゴミ類も含まれる。その一例を示すと、かべ紙,配
管ホース,断熱材,カーペット,ネット,電線,タイ
ヤ,たたみ,ブリキ板,グラスウール等である。
【0009】まず固定顎Aは、主に顎部1と,貫通部2
とから構成されたものである。その顎部1の形状は、前
記駆動部筺体Cとの接続側から、先端に向かうにしたが
い、次第に断面積が小さくなって、細くなるように形成
されたものである。その顎部1において、可動切断体B
との対向する面,即ち前記可動切断体Bとともに被切断
材Wを切断する面を切断作業面1aと称する〔図3
(A)参照〕。
【0010】次に、貫通部2は、前記顎部1の長手方向
に沿って長孔又は溝孔状に形成されたものであり、具体
的には顎部1の長手方向に延びる略長方形状としたもの
であって、後述する可動切断体Bが閉じた状態のときに
凹状刃部6が貫入する。その貫通部2の幅方向両側の内
側面は、図4に示すように、内壁面2a,2aと称す
る。両内壁面2a,2aは平行な面であり、両内壁面2
a,2a間に前記凹状刃部6が入り込む〔図4(A)参
照〕。
【0011】両内壁面2a,2aには、それぞれ抵抗面
2a1 ,2a1 が形成される実施形態が存在する。該抵
抗面2a1 ,2a1 は、後述する被切断材W,W,…が
貫通部2に詰め込まれたときに、抵抗を大きくして被切
断材Wが貫通部2内に留まり易いようになるようにした
ものであり、また被切断材Wが前記貫通部2から脱落し
にくいようにすることを目的としたものである。その抵
抗面2a1 ,2a1 は、その断面形状が連続する多数の
三角山形状から形成されたものとしたり〔図16(A)
参照〕、鋸歯に形成されたものが存在する〔図16
(B)参照〕。或いは、前記両内壁面2a,2aに板片
が固着され、その内壁面2aの断面形状を凹凸状として
抵抗面2a1 とする実施形態も存在する〔図16(C)
参照〕。
【0012】両内壁面2a,2aは、前述したように、
平行に形成されているが、別の実施形態として、図14
(A),(B)に示すように、両内壁面2a,2aが前
記凹状刃部6の貫入側,即ち切断作業面1aから固定顎
Aの下方(外方とも言う。)に向かって僅かに広くなる
角度θ1 のテーパが付されていたり、或いは図15
(A),(B)等に示すように、切断作業面1aから固
定顎Aの下方(外方とも言う。)に向かって僅かに狭く
なるように角度θ2 のテーパが付される実施形態が存在
する。
【0013】前記切断作業面1a上で、且つ前記貫通部
2の幅方向両側箇所に切断支持材3,3が形成されてい
る。該切断支持材3,3は、前記貫通部2の長手方向に
沿って、該貫通部2の長さと略同等長さとしたものであ
る。両切断支持材3,3は、固定顎Aと可動切断体Bと
を閉じて、切断作業を行う場合に被切断材Wに食い込ん
で、被切断材Wがずれたり、不意に動いたりして切断が
行いにくくなることを防止するものである。両切断支持
材3,3は、長手方向に沿ってその中央が偏平状の略円
弧状に凹んでいる。なお、両切断支持材3,3の対向す
る面は、前記内壁面2a,2aとなっている。
【0014】さらに、前記顎部1の先端箇所には、固定
先端刃4が形成されている。該固定先端刃4は、前記顎
部1の長手方向に略直交して装着された板状材であり、
その幅方向中央箇所は、可動切断体B側に向かって略V
字形状に切除された切欠溝4aが形成されている〔図3
(A)参照〕。また、固定先端刃4の頂部付近は先鋭状
に尖っている〔図1(A),図3(A)参照〕。該固定
先端刃4は、前記固定顎Aと可動切断体Bとで切断作業
を行うときに、被切断材Wが固定顎Aと可動切断体Bと
の間からこぼれ落ちることを防止するものである。
【0015】次に、可動切断体Bは、図1,図2及び図
3(B)等に示すように、切断本体部5,凹状刃部6と
補助刃部7及び揺動フレーム8等から構成されている。
また、前記切断本体部5には、厚さ方向に偏平溝状の凹
みを形成して補強部としたり、或いは必要に応じてリブ
等の補強材が形成されることもある。その切断本体部5
には、凹状刃部6及び補助刃部7とを一体的且つ連続的
に形成されており、これらによって切断の役目をなす部
位を構成している。その切断本体部5の外周箇所は、揺
動フレーム8のフレーム本体部8aにより囲まれてい
る。その揺動フレーム8は、切断作業に十分に耐えうる
ように、極めて強固に形成されており、該揺動フレーム
8に形成された揺動基部8bが前記駆動部筺体Cに枢支
連結される。その枢支箇所を枢支部S1 と称する〔図1
(A),(B)参照〕。
【0016】また、前記揺動フレーム8には、シリンダ
連結部8cが形成されており、該シリンダ連結部8cが
油圧シリンダ12に枢支連結し、該油圧シリンダ12を
駆動源として可動切断体Bが揺動操作される。そのシリ
ンダ連結部8cと油圧シリンダ12との連結箇所を枢支
部S2 と称する。さらに、揺動フレーム8の自由先端に
は、先端爪部8dが形成され、該先端爪部8dによって
切断作業時に、固定顎Aと可動切断体Bとの間から被切
断材Wが脱落することを防止する。
【0017】また、前記固定顎Aと可動切断体Bとの枢
支部S1 箇所には、図17(A),(B)等に示すよう
に、補助カッタ13が装着され、鉄筋等の硬質材が切断
することができるようになっている。該補助カッタ13
は、固定顎A側に形成された固定カッタ部13aと、可
動切断体B側に形成された揺動カッタ部13bとからな
り、可動切断体Bが揺動することにより、固定カッタ部
13aと揺動カッタ部13bとが交差して、鉄筋,鉄骨
等を切断するものである。
【0018】次に凹状刃部6は、図1(A),図2
(A)等に示すように、前記可動切断体Bから固定顎A
側に向かって突出するように形成されたものであり、且
つ前述したように前記貫通部2に貫入する部位である。
その凹状刃部6の形状は、刃渡り方向の中央箇所が凹み
状に形成された略アーチ形状をなしている。また、その
凹状刃部6の刃先縁6tは、刃先に向かって次第に厚さ
が薄くなるように形成されているが、その刃先縁6t,
即ち先端箇所の形状は、刃渡り方向に直交する断面形状
が略半円状となるように形成されている。
【0019】その刃先縁6t箇所の厚さ方向の両面を構
成する両刃先面6t1 ,6t1 は、同一傾斜角度となる
ように形成されており、両刃先面6t1 ,6t1 のなす
角度θは、約20度乃至約40度としている。さらに具
体的には、前記刃先角度θは、30度が好適である。ま
た、固定顎Aと可動切断体Bとが閉じた状態で、前記凹
状刃部6が貫通部2に貫入するとともに、その刃渡り方
向の外端付近は、前記固定先端刃4の切欠溝4aに貫入
するものである。
【0020】その凹状刃部6には、形状に複数のタイプ
があり、その第1タイプは、弧状とした弧状凹状刃部6
aである。具体的には刃渡り方向に沿って、その中央箇
所が最も凹むように略アーチ状の偏平弧状に形成された
ものである。このタイプの凹状刃部6は、刃渡り方向に
沿って弧状であるために、刃渡り方向に沿って角が存在
せず、刃渡り方向のいずれの箇所でもその切れ具合は均
一となる。
【0021】次に、凹状刃部6の形状の第2タイプは、
図17(A),(B)等に示すように、その凹み形状が
略半月多角形に形成された多角凹状刃部6bである。該
多角凹状刃部6bは、異なる傾斜の直線刃先部が複数連
続したものである。このタイプの凹状刃部6は、隣り合
う直線刃先部6b1 ,6b1 同士が適宜の角度をなして
連続するものである。図示された実施例では、4つの直
線刃先部6b1 ,6b 1 ,…が連続形成されており、3
個の角部が存在する。この多角凹状刃部6bは、複数の
直線刃先縁6b1 ,6b1 ,…と、これらがなす複数の
角部との構成により、被切断材Wの切断を行うものであ
る。
【0022】次に、凹状刃部6の形状の第3タイプは、
図18(A),(B)等に示すように、略三角屋根形の
凹状に形成された三角凹状刃部6cとしたものである。
このタイプは、刃渡り方向の中央箇所で、傾斜の異なる
刃先縁6t,6t同士が適宜の角度で隣接し、最も鋭利
な部分となっており、他のタイプの凹状刃部6よりも被
切断材Wに対して食い込み易くなっている。
【0023】ここで、凹状刃部6と前記貫通部2におけ
る寸法の関係について述べておくと、貫通部2の幅方向
内法寸法は、前記凹状刃部6の最も厚い部分が適宜の余
裕を有して貫入することができる程度となっている。具
体的な寸法を示すと凹状刃部6の板厚を60mmとする
と、貫通部2の幅方向内法寸法は略70mm程度である。
この寸法の関係は、凹状刃部6の厚さを基準として決め
られるものであり、その凹状刃部6の厚さが変化すれ
ば、その貫通部2の幅方向の内法寸法も適正に変化する
ものである。
【0024】また、前記凹状刃部6が貫通部2に貫入す
る動作については、前記凹状刃部6の刃先縁6tがその
貫通部2の深さ方向途中まで到達するように入り込む、
又は詰り状態で付着した被切断材W,W,…に食い込む
ものである〔図1(B)等参照〕。しかし、取り扱う産
業廃棄物の種類や状況によっては、凹状刃部6の刃先縁
6tが貫通部2の固定顎A外部側開口付近にまで到達す
る構造とすることもある。
【0025】その切断本体部5には、前記凹状刃部6と
ともに、該凹状刃部6と隣接し且つ可動切断体Bの揺動
中心側寄りの位置に補助刃部7が形成されている。該補
助刃部7は、刃渡り方向に沿って直線状の刃先縁を有し
ており、前記可動切断体Bに貫入するものではないが、
前記切断作業面1aにおいて貫通部2以外の箇所に、は
み出した被切断材Wの切断を行うものである。
【0026】次に、駆動部筺体Cは、筺体部9と、連結
部10とから構成される。前記筺体部9内には、油圧シ
リンダ12が装着されている。また連結部10は、油圧
ショベル等の建設用車両ブーム22の先端に装着する役
目をなすものである。前記固定顎Aに対する可動切断体
Bの揺動動作は、油圧シリンダ12によって行われる。
具体的には、前記駆動部筺体Cに油圧シリンダ12のシ
リンダ部12aとが揺動自在に枢支部S1 にて枢支連結
されている。また、前記可動切断体Bの揺動フレーム8
に形成されたシリンダ連結部8cが前記油圧シリンダ1
2のピストンロッド12b側が枢支部S2 にて枢支連結
され、油圧シリンダ12のシリンダ部12aからピスト
ンロッド12bが突出入することにより、前記固定顎A
に対して前記可動切断体Bが揺動する〔図1(A),
(B)参照〕。
【0027】次に、本発明の産業廃棄物切断装置によ
り、産業廃棄物である被切断材を切断する方法について
図5乃至図13に基づいて説明する。まず産業廃棄物切
断装置が油圧ショベル等の建設用車両のブーム先端に装
着される。固定顎Aに対する可動切断体Bの揺動操作
は、建設用車両から作業員が操作することができる。ま
ず、シート材,ホース,ネット,グラスウールマット,
ゴム材等の素材からなる軟質で厚さのある産業廃棄物の
被切断材Wを切断する作業の場合について述べる。
【0028】最初に前記固定顎Aと可動切断体Bにて上
記被切断材Wを挟み、可動切断体Bを揺動させて、固定
顎A側に向かって閉じる。まず最初に、被切断材Wは、
凹状刃部6に絡みつくようにして、切断されずに貫通部
2に詰め込まれ、その被切断材Wが貫通部2の内壁面2
a,2aに付着する(図5,図6参照)。このとき、両
内壁面2a,2aに抵抗面2a1 ,2a1 が形成されて
いる場合には、両抵抗面2a1 ,2a1 に、被切断材W
が強固に付着することができる。
【0029】さらに、次位の被切断材W(既に貫通部2
内に詰め込まれた被切断材Wとは別の被切断材W)を固
定顎Aと可動切断体Bにて挟み、可動切断体Bを揺動さ
せて、固定顎A側に向かって閉じ、前位の被切断材Wが
詰め込まれた貫通部2に次位の被切断材Wを詰め込む。
このようにして、次位の被切断材Wが前位の被切断材W
とともに貫通部2に詰め込まれ付着してゆく(図7参
照)。さらに、次位の被切断材Wも貫通部2に詰め込
み、これを数回に亘り、繰り返すとやがて、貫通部2内
は、詰め込まれた被切断材W,W,…でいっぱいにな
り、且つ充満した状態となる(図8参照)。
【0030】この貫通部2に被切断材W,W,…が一杯
に詰った状態で、新たなる被切断材Wn を固定顎Aと可
動切断体Bとで挟み、該可動切断体Bを固定顎A側に閉
じて、前記凹状刃部6にて被切断材Wを剪断力Fにて切
断しようとすると、貫通部2内に詰め込まれた被切断材
W,W,…からの反力Rが生じる(図9,図10参
照)。さらに、凹状刃部6が貫通部2内に入り込むと、
剪断力Fに対して前記反力Rも増加し、前記貫通部2内
に詰り状態の被切断材W,W,…と、(切断されようと
する)新たなる被切断材Wn との間に摩擦が作用し、新
たなる被切断材Wnに引張力が作用する。
【0031】これによって、凹状刃部6の刃先縁6t
は、新たなる被切断材Wn に対して剪断力Fが集中し、
新たなる被切断材Wn を圧縮し、切断することができる
(図11,図12参照)。なお、凹状刃部6の剪断力F
に対して、前記貫通部2内に詰り状態の被切断材W,
W,…からの反力は、刃先縁6tの周囲に分布荷重r,
r,…として作用するものであるが、これら分布荷重
r,r,…が刃先縁6tに集中したものとして反力Rが
図示されている。
【0032】そして、上述した切断作業において、新た
なる被切断材Wn を切断するごとに、貫通部2内に詰り
状態に存在する被切断材W,W,…は、凹状刃部6の剪
断力Fによる押圧にて、貫通部2から固定顎Aの外部へ
少しずつ排出されるようになる。したがって、切断作業
が連続しても、貫通部2内の被切断材W,W,…の詰ま
りが一定量以上増加することがなく、被切断材W,W,
…は常時、均一した詰り状態を維持するものである。
【0033】なお、貫通部2は、図14(A),(B)
に示すように、固定顎Aの下方に向かうにしたがい、次
第に幅広となるように設定することで、詰り状態の被切
断材W,W,…を排出し易くすることができ、凹状刃部
6による剪断力Fを少し弱めにすることができる。ま
た、図15(A),(B)に示すように、固定顎Aの下
方に向かうにしたがい、次第に幅が狭くなるように設定
することで、詰り状態の被切断材W,W,…の排出を抑
制し、凹状刃部6による剪断力Fに対する反力Rを強く
し、ひいては剪断力Fを僅かに増加させることも可能で
ある。
【0034】これによって、貫通部2に被切断材W,
W,…が詰まりすぎて凝縮され、固くなり、その凹状刃
部6が貫通部2内に貫入することができなくなり、新た
なる被切断材Wn の切断が不可能となることを防止する
ものである。このように、貫通部2内に詰り状態となる
被切断材W,W,…の量が常時、一定に維持されるの
は、貫通部2が固定顎Aの切断作業面1aから固定顎A
の外部に向かって貫通した形状にしたからである。
【0035】以上述べたような凹状刃部6と,貫通部2
に詰り状態となった被切断材W,W,…による切断構造
の概略は、図13に示されている。即ち、この図面は、
貫通部2内に詰り状態とした被切断材W,W,…が凹状
刃部6の切断作業における切断用のベースとしての役目
をなすことが開示されたもので、新たなる被切断材W n
を凹状刃部6で剪断する際の状態及び各部分にかかる応
力を記載した作用図である。
【0036】図13(A)では、新たなる被切断材Wn
が凹状刃部6によって、切断されようとするときに、貫
通部2内に詰り状態の被切断材W,W,…にある程度食
い込み、図13(B)にて、各部位に生じる応力によ
り、凹状刃部6の刃先縁6tが新たなる被切断材Wn
集中的に圧縮応力をかけて切断するに至るものである。
【0037】なお、上記切断作用については、被切断材
Wが軟質で厚い物について説明したが、その被切断材W
が軟質で且つ薄いものについても、その切断工程は略同
一である。即ち、図15(B)に示すように、前記凹状
刃部6の剪断力Fが刃先縁6tに集中し、該刃先縁6t
と貫通部2に詰り状態となった被切断材W,W,…との
反力Rによる圧縮応力にて、切断しようとする新たなる
被切断材Wn を切断するものである。
【0038】次に、被切断材Wが、金属材,合成樹脂,
硬質ゴム等から製造されたもので、例えばプレート材,
家具,家電製品,たたみ等の場合には、被切断材Wが比
較的硬質で、変形しにくい安定形状のものであるため
に、切断作業において凹状刃部6に絡みつくことなく、
安定した状態で切断することができ、略一回の切断作業
にて切断してゆくことができる。
【0039】次に、本発明の第2実施形態を図19乃至
図25に基づいて説明する。この第2実施形態では、前
述の第1実施形態と同様に、固定顎A,可動切断体B及
び駆動部筺体C等を主要構成としており、さらにこれら
に詰物材WO が主要構成部材として加えられたものであ
る。該詰物材WO は、図19,図20,図21等に示す
ように、前記貫通部2に予め、詰め込みそこに付着さ
せ、被切断材Wの切断作業を行うものである。
【0040】その詰物材WO は、前記貫通部2に貫入し
た凹状刃部6に対して、該凹状刃部6に反力Rを与える
もので、具体的には、刃先両面箇所を適宜の押圧力にて
押圧する状態となる(図22,図23参照)。その詰物
材WO に要求される性能は、圧縮強度,摩擦係数,耐磨
耗性の以上の性質が大なるもので、伸び及び硬さは小な
るものが好ましい。実際には、ゴム,紙,ポリエチレ
ン,ポリエステル,エポキシ及びケプラー等が好適であ
る。また、その詰物材WO に好ましい材質の性能が図2
4の表及び図25のグラフに示している。なおケプラー
は、防弾チョッキ等に使用される素材で、極めて強固に
なっている。
【0041】また、詰物材WO は、図20(A),図2
1(B)等に示すように、その断面形状が略T字形状を
なしている。具体的には、その詰物材WO の上部箇所が
幅方向両側に突出するように露出部WOrが形成されてい
る。そして、図21(B)等に示すように、前記詰物材
O を貫通部2に詰め込んだときに、前記露出部WOr
切断作業面1a,1a(具体的には前記切断支持材3,
3)上に載置され、詰物材WO が貫通部2に安定した状
態に装着され、且つ簡単に脱落することを防止し、切断
作業を良好にするものである。
【0042】また、詰物材WO として要求されるものと
して、適正な比率の空隙を有していることが好ましい。
すなわち、適正な空隙率を有していることが必要であ
る。空隙率は、その材質に圧力等の外部負荷をかけたと
きに、圧縮され易さを示すものである。これによって、
切断作業を行うにあたり、貫通部2に詰め込まれた詰物
材WO を凹状刃部6の切断ベースとしたときに、詰物材
O に適正な空隙率を有していると、凹状刃部6が貫通
部2内の詰物材WO に凹状刃部6がある程度貫入する
と、その反力Rの増加率が大きくなるものである。その
空隙率は、通常約3%乃至30%程度が好ましい。図2
5のグラフは、詰物材WO の歪みと圧縮との関係を示す
もので、空隙率の大きなものとしてケプラー,木材
(紙),プラスチック等が示されている。
【0043】また詰物材WO の、力学的性能としては、
圧縮強度が300N/mm2 乃至1000N/mm2 とし、縦弾
性係数を300N/mm2 乃至5000N/mm2 とすることが
好ましい。このような物質としては紙,プラスチックシ
ート,布類である。そして、このような性質の詰物材W
O では、凹状刃部6の食い込みに対してフレキシブルに
変形し、ある程度,凹状刃部6の圧入が進んだところで
は、それ以上の変形をせず(図25参照)、凹状刃部6
からの剪断力Fを受け止めて、被切断材Wの切断を行う
ため、極めて効率的な切断作業とすることができる。
【0044】特に、詰物材WO は、具体的には、摩擦係
数の大なる性質を有することが好ましい。また、シート
状部材とすることで、種々の形状にすることができ、前
記貫通部2に詰め込むには好適である。さらに、詰物材
O は、貫通部2内で付着した状態で、簡単に脱落しな
いようになっている。このような材質としては、ゴム,
ビニル等の合成樹脂材,布,紙等である。実際には、
紙,ウエス等は、作業場にはたいてい常備されているの
で、都合がよい。なお詰物材WO は、適正な摩擦及び弾
性を有するものが、部品として提供されるものである
が、作業場で、適当なシート材のような廃棄物を使用す
ることもできる。
【0045】次に、第2実施形態による産業廃棄物(被
切断材)の切断方法を、シート材,ホース,ネット,グ
ラスウールマット,ゴム材等の素材からなる軟質で厚さ
のある産業廃棄物(被切断材)の切断する作業の場合に
ついて述べる。まず、最初に図21(A),(B)等に
示すように、固定顎Aの貫通部2内に詰物材WO が詰め
込まれる。該詰物材WO は、貫通部2の切断作業面1a
表面付近まで十分に入り込んでいる。また、詰物材WO
の露出部WOrが切断支持材3,3の頂部に載置される。
そして、貫通部2の幅方向両内壁面2a,2aから抵抗
を受けて付着する構造としている。すなわち、ある一定
の押圧力に対して貫通部2から脱落することがないよう
にしている。このとき、両内壁面2a,2aに前記抵抗
面2a1,2a1 が形成されている場合には、両抵抗面
2a1 ,2a1 に、被切断材Wが強固に付着することが
できる。
【0046】次に、前記固定顎Aと可動切断体Bにて切
断しようとする被切断材Wを挟み、可動切断体Bを揺動
させて、固定顎A側に向かって閉じる。その被切断材W
は、凹状刃部6によって、貫通部2内の前記詰物材WO
上で該詰物材WO からの反力Rを受けて、被切断材Wが
切断されることになる。具体的には、凹状刃部6が貫通
部2内に入り込むと、剪断力Fに対して前記反力Rも増
加し、前記貫通部2内の詰物材WO と、(切断されよう
とする)被切断材Wとの間に摩擦が作用し、被切断材W
に引張力が作用する。
【0047】これによって、凹状刃部6の刃先縁6t
は、被切断材Wに対して剪断力Fが集中し、被切断材W
を圧縮し、切断することができる(図22,図23参
照)。なお、凹状刃部6の剪断力Fに対して、前記貫通
部2内に詰り状態の被切断材W,W,…からの反力R
は、刃先縁6tの周囲に分布荷重r,r,…として作用
するものであるが、これら分布荷重r,r,…が刃先縁
6tに集中したものとして反力Rが図示されている。
【0048】そして、上述した切断作業において、被切
断材Wを切断するごとに、貫通部2内の詰物材WO は、
凹状刃部6の剪断力Fによる押圧にて、貫通部2から固
定顎Aの外部へ少しずつ排出されるようになる。したが
って、切断作業が連続しても、貫通部2内の詰物材WO
が一定量以上増加することがなく、常時均一した詰り状
態を維持するものである。
【0049】そして貫通部2内の詰物材WO は、何度か
の被切断材W,W,…の切断作業によって、前記貫通部
2から徐々に排出されてゆく。そのあとは被切断材W,
W,…が、切断されるたびに前記貫通部2内にも徐々に
入り込み、これらが新たなる詰物材WO の役目をなして
ゆくものである。
【0050】次に、本発明の第3実施形態を図26乃至
図31に基づいて説明する。この第3実施形態も、前述
の第1実施形態と同様に、固定顎A,可動切断体B及び
駆動部筺体C等を主要構成としており、さらにこれらに
補助押面部20が主要構成部材として加えられたもので
ある。まず、前記貫通部2の両内壁面2a,2aに、図
27に示すように、補助押面部20,20が装着された
ものである。該補助押面部20,20は、ゴム,合成樹
脂或いは金属材から形成される。前記内壁面2a,2a
に装着された両補助押面部20,20の対向する面はそ
れぞれ補助壁面20a,20aと称する。その対向する
補助壁面20a,20aは、通常は平行である。両補助
押面部20,20は、前記貫通部2の両内壁面2a,2
aに対して着脱自在なる装着構造とすることもできる。
【0051】この場合には、補助押面部20,20に
は、貫通部2にボルト等の固着具21,21,…にて固
着するものであり、その補助押面部20,20には、ボ
ルト頭部用の収納部20c,20c,…が形成されてい
る〔図28(A),(B)参照〕。また、着脱自在とし
ない場合は、補助押面部20,20が金属材から形成さ
れた場合には溶接による固着としてもよい。或いは、補
助押面部20,20がゴム材,合成樹脂材からなるもの
であれば、強力な接着剤による固着でもよい。
【0052】さらに、前記補助押面部20には、切断支
持片20b,20bが形成されている。該切断支持片2
0b,20bは、前記貫通部2に補助押面部20,20
を装着した状態で、切断作業面1aから突出した状態に
設定される〔図27(C),図28(B)等参照〕。前
記貫通部2の長手方向に沿って、該貫通部2の長さと略
同等長さとしたものである。両切断支持片20b,20
bは、固定顎Aと可動切断体Bとを閉じて、切断作業を
行う場合に被切断材Wに食い込んで、被切断材Wがずれ
たり、不意に動いたりして切断が行いにくくなることを
防止するものである。両切断支持片20b,20bは、
長手方向に沿ってその中央が偏平状の略円弧状に凹んで
いる。
【0053】前記両補助壁面20a,20aには、それ
ぞれ抵抗面20a1 ,20a1 が形成される実施形態が
存在する。該抵抗面20a1 ,20a1 は、前述した内
壁面2aに形成される抵抗面2a1 に相当する部位であ
り、両補助壁面20a,20aにて貫通部2に詰め込ま
れた被切断材Wが前記貫通部2から脱落しにくいように
することを目的としたものである。
【0054】その抵抗面20a1 ,20a1 は、前記抵
抗面2a1 ,2a1 の形状と同様にその断面形状が、連
続する多数の三角山形状から形成されたものや〔図31
(A)参照〕、鋸歯に形成されたものや〔図31(B)
参照〕、或いは、前記両補助壁面20a,20aに板片
が固着され、その内壁面2aの断面形状を凹凸状として
もの〔図31(C)参照〕等が存在する。
【0055】また、両補助押面部20,20の内補助壁
面20a,20aにも、前記内壁面2a,2aと同様に
両補助壁面20a,20aが前記凹状刃部6の貫入側,
即ち切断作業面1aから固定顎Aの下方(外方とも言
う。)に向かって僅かに広くなる構成としたり、或いは
切断作業面1aから固定顎Aの下方(外方とも言う。)
に向かって僅かに狭くなるようにしたものが存在する。
【0056】前記切断作業面1a上で、且つ前記貫通部
2の幅方向両側箇所に切断支持片20b,20bが形成
されている。該切断支持片20b,20bは、前記貫通
部2の長手方向に沿って、該貫通部2の長さと略同等長
さとしたものである。両切断支持片20b,20bは、
固定顎Aと可動切断体Bとを閉じて、切断作業を行う場
合に被切断材Wに食い込んで被切断材Wがずれたり、不
意に動いたりして切断が行いにくくなることを防止する
ものである。両切断支持片20b,20bは、長手方向
に沿ってその中央が偏平状の略円弧状に凹んでいる。な
お、両切断支持片20b,20bの対向する面は、前記
補助壁面20a,20aとなっている。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明は、貫通部2を設けた固
定顎Aと、前記貫通部2の深さ方向途中まで貫入する刃
渡り方向に沿って略中央が凹む凹状刃部6を備え,且つ
前記固定顎Aに対して揺動自在な可動切断体Bとからな
り、前記貫通部2の幅方向両側の内壁面2aには、前記
凹状刃部6の貫入動作にて柔軟な被切断材の一部が一時
的に付着可能としてなる産業廃棄物切断装置としたこと
により、軟質又は硬質の如何を問わず、極めて広範囲の
種類の産業用品,古材料,古家具等の生活用品等の廃棄
物を処分し易いように、細かく切断することができる。
【0058】上記効果を詳述すると、固定顎Aの貫通部
2には、押し込まれた軟質且つ柔軟な被切断材Wの一部
が詰まり状に付着することができるようにしたものであ
る。したがって、被切断材Wを固定顎Aと可動切断体B
とで挟み、可動切断体Bを固定顎Aの方向に閉じるよう
に操作することで、最初の数回に亘る可動切断体Bの揺
動動作では、被切断材Wは、貫通部2に詰め込まれるこ
とが繰り返され、切断には至らないが、前記貫通部2に
被切断材Wの一部が十分に詰め込まれることにより、そ
の詰め込まれた被切断材W,W,…は凹状刃部6の剪断
力Fに対して反力Rを生じることになり、新たなる被切
断材Wn の切断を容易に行うことができる。
【0059】さらに、前記貫通部2は、新たなる被切断
材Wn を切断するごとに、前記貫通部2内に詰り状態に
存在する被切断材W,W,…が凹状刃部6の剪断力Fに
よる押圧にて、貫通部2から固定顎Aの外部へ少しずつ
排出されるようになる。したがって、切断作業が連続し
ても、貫通部2内の被切断材W,W,…の詰まり量が増
加して、固くなり凹状刃部6が貫通部2内に貫入できな
くなることがなく、常時一定した切断作業性とすること
ができる。
【0060】上述したように、切断しようとする被切断
材が軟質材であれば、貫通部2に詰り状態となった被切
断材W,W,…が凹状刃部6の切断における受けベース
となり、新たなる被切断材Wn の切断作業を良好に行う
ことができる。また、被切断材が硬質材からなるもので
あれば、その形状は安定しているので、凹状刃部6の通
常の切断により切断することができるものである。この
ように、本発明によれば、殆どあらゆる種類の産業廃棄
物の切断に適用することができ、良好なる作業性を発揮
することができる。さらに、凹状刃部6は、刃渡り方向
に沿ってその中央箇所が凹むアーチ形状としたものであ
り、切断作業を行うときには、固定顎A上で被切断材W
が、凹状刃部6の凹み領域内に納まる状態となり、切断
動作で被切断材Wが固定顎Aと可動切断体Bとからはみ
だしてしまったり、脱落することがなく、良好なる切断
作業を行うことができる。
【0061】請求項2の発明は、貫通部2を設けた固定
顎Aと、前記貫通部2の深さ方向の途中まで貫入する刃
渡り方向に沿って略中央が凹む凹状刃部6を備え,且つ
前記固定顎Aに対して揺動自在な可動切断体Bと、前記
貫通部2に詰め込まれ,且つ該貫通部2に前記凹状刃部
6が貫入するとともに,該凹状刃部6の刃先両面箇所を
適宜の押圧力にて押圧可能な詰物材WO とからなる産業
廃棄物切断装置としたことにより、軟質な廃棄物の切断
作業を効率的に行うことができる。
【0062】上記効果を詳述すると、産業廃棄物切断装
置には、貫通部2に詰め込むための詰物材WO が予め用
意され、該詰物材WO が固定顎Aの貫通部2内に詰まり
状に付着させておくものである。これによって、貫通部
2内に詰り状態で付着した詰物材WO が切断作業におけ
るベースの役割をなし、凹状刃部6による切断に対して
詰物材WO が適当な抵抗となり、軟質な被切断材Wであ
っても、良好なる切断性を発揮し、作業性を良好にする
ものである。したがって、被切断材Wの切断作業では、
前記可動切断体Bは初期の少ない揺動回数で被切断材W
を切断することが可能であるし、また詰物材WO 自体が
有する摩擦係数の大きさや弾性の質を変化させることに
よって、前記可動切断体Bの初動作から被切断材Wの切
断を行うことも可能となる。
【0063】請求項3の発明は、貫通部2を設けた固定
顎Aと、前記貫通部2の幅方向両壁面に装着された補助
押面部20,20と、前記貫通部2の深さ方向途中まで
で,且つ両補助押面部20,20間に貫入する刃渡り方
向に沿って略中央が凹む凹状刃部6を備え,前記固定顎
Aに対して揺動自在な可動切断体Bとからなり、前記両
補助押面部20,20間には前記凹状刃部6の貫入動作
にて,柔軟なる被切断材の一部が一時的に付着可能とし
てなる産業廃棄物切断装置としたことにより、固定顎A
及び可動切断体Bの耐久性を良好にすることができるも
のである。
【0064】上記効果を詳述すると、補助押面部20,
20は貫通部2に装着し、両補助押面部20,20間に
被切断材W,W,…が詰り状態で付着するようにしたも
のである。そのために、補助押面部20,20が損傷し
た場合や、耐用年数に達した場合に、その補助押面部2
0,20を交換することが可能になり、また補助押面部
20,20の材質も適宜に選択することができ、たとえ
ば硬質ゴム材として詰め込まれた被切断材W,W,…が
補助押面部20,20の表面に付着し易くすること等が
可能となる。さらに、該補助押面部20が合成樹脂材に
て形成されることにより適度な柔らかさとなり、硬質な
被切断材Wを切断するときに過負荷がかかっても、固定
顎A及び凹状刃部6にかかる負担を減少させ、主要機
器,構成部材等が損傷することを防止することができ
る。
【0065】請求項4の発明は、請求項1において、前
記貫通部2の幅方向両内壁面2a,2aは前記凹状刃部
6の貫入側から固定顎Aの下方に向かって僅かに広くな
るように形成されてなる産業廃棄物切断装置としたこと
により、貫通部2に詰り状態で付着した被切断材W,
W,…を除去することが容易にできるものである。すな
わち、切断作業が終了し、産業廃棄物切断装置を手入
れ、清掃するときに、貫通部2は、固定顎Aの下方側が
広くなっているので、貫通部2内に詰り状態で付着した
被切断材W,W,…を固定顎Aの下方から取り出すこと
ができるので、保守作業が容易にできる。
【0066】請求項5の発明は、請求項1において、前
記貫通部2の幅方向両内壁面2a,2aは前記凹状刃部
6の貫入側から固定顎Aの下方に向かって僅かに狭くな
るように形成されてなる産業廃棄物切断装置としたこと
により、貫通部2内に詰り状態で付着した被切断材W,
W,…は、凹状刃部6の切断性能をより一層向上させる
ことができる。
【0067】上記効果を詳述すると、前記貫通部2は、
その幅方向内面が凹状刃部6が貫入する側から固定顎A
の下方側に向かって次第に狭くなるように形成したこと
で、詰り状態で付着した被切断材W,W,…は、凹状刃
部6が貫通部2内に貫入した状態でも脱落しにくくなる
とともに、凹状刃部6に対する反力Rがより一層大きく
なり、凹状刃部6が新たなる被切断材Wn を切断しよう
とするときには、貫通部2内に詰り状態で付着した被切
断材W,W,…が良好なクッション材の役目をなし、凹
状刃部6の切れ味が良好となり、新たなる被切断材Wn
に対する切断性能を向上させることができるものであ
る。
【0068】請求項6の発明は、請求項1,2又は3に
おいて、前記凹状刃部6の刃先縁6tの断面形状は幅方
向両刃先面6t1 が同一の傾斜角度で鋭利に形成されて
なる産業廃棄物切断装置としたことにより、柔軟な被切
断材Wのみでなく、硬質な被切断材Wの切断も効率的に
行うことができるものである。
【0069】請求項7の発明は、請求項1,2,3又は
4において、前記貫通部2の両内壁面2a,2aは、抵
抗面2a1 ,2a1 としてなる産業廃棄物切断装置とし
たことにより、貫通部2内部に柔軟且つ弾性のある被切
断材W,W,…を詰め込んだときに、内壁面2a,2a
に付着し易すくすることができる。
【0070】請求項8の発明は、請求項1,2,3,4
又は5において、前記揺動切断刃と固定顎Aの枢支部付
近には補助カッタ13が設けられてなる産業廃棄物切断
装置としたことにより、凹状刃部6により切断すること
ができない極めて硬質な物を切断することができる。た
とえば、鉄筋,小鉄骨等の比較的硬質な被切断材Wの切
断を行うことができるものである。
【0071】請求項9の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記凹状刃部6は、その刃渡り
方向に沿って略中央箇所が最も凹む弧状に形成されてな
る産業廃棄物切断装置としたことにより、刃渡り方向に
おいて、いずれの位置においても均一な切れ具合を得る
ことができる。特に刃渡り方向に沿って略中央箇所が最
も凹む弧状に形成することで、被切断材Wを切断すると
きには、その凹部分と固定顎A側とで被切断材を囲む状
態となり、切断動作において被切断材が固定顎Aと可動
切断体Bとから脱落することを防止でき、作業効率を向
上させることができる。
【0072】請求項10の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記凹状刃部6は、その刃渡り
方向に沿って略中央箇所が最も凹み,且つ略多角形状に
形成されてなる産業廃棄物切断装置としたことにより、
刃渡り方向に沿って刃先縁に複数の角部が存在すること
になり、これらの角部により、被切断材Wへの切り込み
が良好となり、切断作業を向上させることができる。
【0073】請求項11の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6において、前記凹状刃部6は、その刃渡り
方向に沿って略中央箇所が最も凹み,且つ三角屋根形状
に形成されてなる産業廃棄物切断装置としたことによ
り、特に三角屋根形状とした凹状刃部6の頂部箇所は、
二つの傾斜の異なる刃先同士が隣接した箇所であり、最
も鋭利な角部を形成し、これによって、被切断材Wへの
切り込みをより一層,鋭く良好にすることができ、極め
て柔軟な被切断材Wの切断を効率的に行うことができ
る。
【0074】請求項12の発明は、貫通部2を設けた固
定顎Aと、前記貫通部2の深さ方向途中まで貫入する凹
状刃部6を備え,且つ前記固定顎Aに対して揺動自在な
可動切断体Bとからなる産業廃棄物切断装置における固
定顎Aと可動切断体Bで、軟質且つ柔軟な被切断材Wを
挟み、凹状刃部6を前記貫通部2に貫入するとともに、
前記被切断材Wを前記貫通部2に押し込み、次位の被切
断材Wを前記凹状刃部6にて前記貫通部2に押し込み、
これを順次繰り返して前記貫通部2内に被切断材W,
W,…を詰り状態とし、その詰り状態の被切断材W,
W,…上で新たなる被切断材Wn を凹状刃部6にて切断
してなる産業廃棄物切断装置の切断方法としたことによ
り、特に軟質(柔軟)な素材からなる被切断材Wの切断
を極めて効率的に行うことができるものである。
【0075】上記効果を詳述すると、まず固定顎Aと可
動切断体Bとで被切断材Wを挟み、凹状刃部6を貫通部
2に貫入させ、さらに次位の被切断材Wも同様に貫通部
2に貫入させて行くうちに、被切断材W,W,…は、貫
通部2に次第に詰り状態となって溜まり、やがて、これ
が十分に詰まると、この詰り状態の被切断材W,W,…
が新たなる被切断材Wn を固定顎A側で支持する役目を
なすようになり、軟質なる被切断材Wの切断を行うこと
ができる。これによって、極めて効率的に被切断材W,
W,…の切断作業を行うことができる。
【0076】請求項13の発明は、貫通部2を設けた固
定顎Aと、前記貫通部2の深さ方向の途中まで貫入する
刃渡り方向に沿って中央箇所が凹む凹状刃部6を備え,
且つ前記固定顎Aに対して揺動自在な可動切断体Bとか
らなる産業廃棄物切断装置の前記貫通部2に前記凹状刃
部6が貫入するとともに、該凹状刃部6の刃先両面箇所
を適宜の押圧力にて押圧可能な詰物材WO を詰め込み、
被切断材を前記固定顎Aと可動切断体Bで挟持し、凹状
刃部6を前記貫通部2に貫入し、前記詰物材W O 上に被
切断材を載置し、凹状刃部6にて前記被切断材を切断し
てなる産業廃棄物切断装置の切断方法としたことによ
り、特に軟質(柔軟)な素材からなる被切断材Wの切断
を極めて効率的に行うことができるものである。
【0077】まず、被切断材Wの切断作業を行う前に予
め貫通部2に詰物材WO を詰め込むことにより、該詰物
材WO が揺動する凹状刃部6のベース的役割をなすもの
である。そして、前記固定顎Aと揺動切断体Bとで切断
しようとする被切断材Wを挟み、凹状刃部6を前記貫通
部2の両内壁面2a,2aに貫入させることで、前記可
動切断体Bは初期の少ない揺動回数で被切断材Wを切断
することが可能となる。また前記詰物材WO 自体が有す
る摩擦係数の大きさや弾性等の質を適宜に変化させるこ
とで、前記可動切断体Bの初動作から被切断材Wの切断
を行うことも可能となり、軟質な被切断材Wであって
も、極めて効率的に切断作業を行うことができる。
【0078】請求項14の発明は、貫通部2を設けた固
定顎Aと、前記貫通部2の幅方向両壁面に装着された補
助押面部20,20と、前記貫通部2の深さ方向途中ま
でで,且つ両補助押面部20,20間に貫入する刃渡り
方向に沿って中央箇所が凹む凹状刃部6を備え,前記固
定顎Aに対して揺動自在な可動切断体Bとからなる産業
廃棄物切断装置における固定顎Aと可動切断体Bで、軟
質且つ柔軟な被切断材を挟み、凹状刃部6を前記両補助
押面部20,20間に貫入すると共に、前記被切断材を
前記補助押面部20,20間に押し込み、次位の被切断
材を前記凹状刃部6にて前記補助押面部20,20間に
押し込み、これを順次繰り返して前記貫通部2内に被切
断材を詰り状態とし、その詰り状態の被切断材上で新た
なる被切断材を凹状刃部6にて切断してなる産業廃棄物
切断装置の切断方法としたことにより、特に軟質(柔
軟)な素材からなる被切断材の切断を極めて効率的に行
うことができるものである。
【0079】上記効果を詳述すると、まず固定顎Aと可
動切断体Bとで被切断材Wを挟み、凹状刃部6を両補助
押面部20,20に貫入させ、さらに次位の被切断材W
も同様に両補助押面部20,20間(貫通部2の通路で
もある)に貫入させて行くうちに、被切断材W,W,…
は、貫通部2に次第に詰り状態となって溜まり、やが
て、これが十分に詰まると、この詰り状態の被切断材
W,W,…が新たなる被切断材Wn を固定顎A側で支持
する役目をなすようになり、軟質なる被切断材Wの切断
を行うことができるものである。これによって、極めて
効率的に被切断材W,W,…の切断作業を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態における可動切
断体が固定顎に対して開いた状態の本発明の側面図 (B)は第1実施形態の可動切断体が閉固定顎に対して
閉じた状態の一部断面にした本発明の側面図
【図2】(A)は本発明の第1実施形態における斜視図 (B)は第1実施形態の使用状態を示す斜視図
【図3】(A)は固定顎の斜視図 (B)は可動切断体の斜視図
【図4】(A)は本発明の要部断面略示図 (B)は凹状刃部が固定顎から離間した状態の断面略示
図 (C)は固定顎の要部拡大断面図
【図5】本発明の第1実施形態において貫通部に凹状刃
部によって被切断材が詰め込まれようとしている状態を
示す断面図
【図6】貫通部に被切断材が詰め込まれた状態を示す断
面図
【図7】貫通部に詰め込まれた被切断材に次位の被切断
材が詰め込まれる状態を示す断面図
【図8】貫通部に被切断材が十分に詰め込まれた状態を
示す断面図
【図9】貫通部に詰め込まれた被切断材上で新たなる被
切断材が切断されようとしている状態を示す断面図
【図10】貫通部に詰め込まれた被切断材に新たなる被
切断材が凹状刃部によって押し込まれ凹状刃部の剪断力
に対して反力が生じている状態を示す断面図
【図11】新たなる被切断材がさらに貫通部に食い込
み,凹状刃部の刃先縁と貫通部に詰め込まれた被切断材
との間で生じた圧縮応力で切断される状態を示す断面図
【図12】新たなる被切断材が凹状刃部の刃先縁と,貫
通部に詰め込まれた被切断材との間に生じた圧縮応力で
切断された状態を示す断面図
【図13】(A)は本発明の第1実施形態において新た
なる被切断材の切断状態を示す略示作用図 (B)は切断時において各部分に生じる応力を示す略示
作用図
【図14】(A)は貫通部が固定顎の切断作業面から下
方に向かって次第に広がる実施形態の断面図 (B)は(A)の実施形態の貫通部に被切断材が詰め込
まれた状態の断面図
【図15】(A)は貫通部が固定顎の切断作業面から下
方に向かって次第に狭くなる実施形態の断面図 (B)は(A)の実施形態の貫通部に被切断材が詰め込
まれた状態の断面図
【図16】(A)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面
の実施形態の断面略示図 (B)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面の別の実施
形態の断面略示図 (C)は貫通部の内壁面に形成された抵抗面のさらに別
の実施形態の断面略示図
【図17】(A)は本発明の第1実施形態における別の
タイプの凹状刃部であって可動切断体が固定顎に対して
開いた状態の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした側面図
【図18】(A)は本発明の第1実施形態におけるさら
に別のタイプの凹状刃部であって固定顎に対して開いた
状態の本発明の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした本発明の側面図
【図19】(A)は本発明の第2実施形態における可動
切断体が固定顎に対して開いた状態の本発明の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした本発明の側面図
【図20】(A)は本発明の第2実施形態における固定
顎と詰物材の斜視図 (B)は第2実施形態の要部断面略示図 (C)は貫通部に詰物材が詰め込まれた状態の固定顎の
要部拡大断面図
【図21】(A)貫通部に詰物材が詰め込まれようとし
ている状態の断面図 (B)は貫通部に詰物材が詰め込まれた状態の断面図
【図22】第2実施形態において山形状刃部の刃先縁と
詰物材との間で被切断材が剪断力と反力を受けている状
態を示す断面図
【図23】第2実施形態において被切断材が山形状刃部
の刃先縁と詰物材との間で切断されようとしている状態
を示す状態を示す拡大断面図
【図24】詰め物の候補材質の物性及び評価を示す表
【図25】刃部圧入時の詰物候補材の挙動(歪と圧縮と
の関係)を示すグラフ
【図26】(A)は本発明の第3実施形態における可動
切断体が固定顎に対して開いた状態の本発明の側面図 (B)は可動切断体が閉固定顎に対して閉じた状態の一
部断面にした本発明の側面図
【図27】(A)は第3実施形態において固定顎と補助
押面部の斜視図 (B)は第3実施形態の要部断面略示図 (C)は固定顎の要部拡大断面図
【図28】(A)は第3実施形態において両内壁面と両
補助押面部とを分離した状態の断面略示図 (B)は両内壁面に両補助押面部を装着した状態の断面
略示図
【図29】第3実施形態において山形状刃部の刃先縁と
詰物材との間で被切断材が剪断力と反力を受けている状
態を示す断面図
【図30】第3実施形態において被切断材が山形状刃部
の刃先縁と詰物材との間で切断されようとしている状態
を示す状態を示す拡大断面図
【図31】(A)は両補助押面部間の内壁面に抵抗面が
形成された断面略示図 (B)は両補助押面部間の内壁面に別のタイプの抵抗面
が形成された断面略示図 (C)は両補助押面部間の内壁面にさらに別のタイプの
抵抗面が形成された断面略示図
【符号の説明】
A…固定顎 B…可動切断体 2…貫通部 2a…内壁面 2a1 …抵抗面 6…凹状刃部 6t…刃先縁 13…補助カッタ 20…補助押面部 W…被切断材 WO …詰物材 Wn …新たなる被切断材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B26D 1/30 B26D 1/30 501L ZAB ZAB (72)発明者 中野 穰 鹿児島県鹿児島市和田町1016−6 (72)発明者 中尾 勝守 兵庫県尼崎市西本町6丁目37番地 株式会 社中尾組内 (72)発明者 渡辺 伸明 兵庫県尼崎市西本町6丁目37番地 株式会 社中尾組内 (72)発明者 宮本 昌男 大阪市福島区海老江5丁目2番7号 株式 会社西日本コンプレッサー内 (72)発明者 森脇 弘幸 大阪市福島区海老江5丁目2番7号 株式 会社西日本コンプレッサー内 Fターム(参考) 3C039 EA43 3C051 AA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部の
    深さ方向途中まで貫入する刃渡り方向に沿って略中央が
    凹む凹状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺動自在
    な可動切断体とからなり、前記貫通部の幅方向両側の内
    壁面には、前記凹状刃部の貫入動作にて柔軟な被切断材
    の一部が一時的に付着可能としてなることを特徴とする
    産業廃棄物切断装置。
  2. 【請求項2】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部の
    深さ方向の途中まで貫入する刃渡り方向に沿って略中央
    が凹む凹状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺動自
    在な可動切断体と、前記貫通部に詰め込まれ,且つ該貫
    通部に前記凹状刃部が貫入するとともに,該凹状刃部の
    刃先両面箇所を適宜の押圧力にて押圧可能な詰物材とか
    らなることを特徴とする産業廃棄物切断装置。
  3. 【請求項3】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部の
    幅方向両壁面に装着された補助押面部と、前記貫通部の
    深さ方向途中までで,且つ両補助押面部間に貫入する刃
    渡り方向に沿って略中央が凹む凹状刃部を備え,前記固
    定顎に対して揺動自在な可動切断体とからなり、前記両
    補助押面部間には前記凹状刃部の貫入動作にて,柔軟な
    る被切断材の一部が一時的に付着可能としてなることを
    特徴とする産業廃棄物切断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、前記貫通部の
    幅方向両内壁面は前記凹状刃部の貫入側から固定顎の下
    方に向かって僅かに広くなるように形成されてなること
    を特徴とする産業廃棄物切断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2において、前記貫通部の
    幅方向両内壁面は前記凹状刃部の貫入側から固定顎の下
    方に向かって僅かに狭くなるように形成されてなること
    を特徴とする産業廃棄物切断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、
    前記凹状刃部の刃先縁の断面形状は幅方向両刃先面が同
    一の傾斜角度で鋭利に形成されてなることを特徴とする
    産業廃棄物切断装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2において、前記貫通部の
    両内壁面は、抵抗面としてなることを特徴とする産業廃
    棄物切断装置。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7に
    おいて、前記可動切断体と固定顎の枢支部付近には補助
    カッタが設けられてなることを特徴とする産業廃棄物切
    断装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
    て、前記凹状刃部は、その刃渡り方向に沿って略中央箇
    所が最も凹む弧状に形成されてなることを特徴とする産
    業廃棄物切断装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5又は6にお
    いて、前記凹状刃部は、その刃渡り方向に沿って略中央
    箇所が最も凹み,且つ略多角形状に形成されてなること
    を特徴とする産業廃棄物切断装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5又は6にお
    いて、前記凹状刃部は、その刃渡り方向に沿って略中央
    箇所が最も凹み,且つ三角屋根形状に形成されてなるこ
    とを特徴とする産業廃棄物切断装置。
  12. 【請求項12】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部
    の深さ方向途中まで貫入する刃渡り方向に沿って中央箇
    所が凹む凹状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺動
    自在な可動切断体とからなる産業廃棄物切断装置におけ
    る固定顎と可動切断体で、軟質且つ柔軟な被切断材を挟
    み、凹状刃部を前記貫通部に貫入するとともに、前記被
    切断材を前記貫通部に押し込み、次位の被切断材を前記
    凹状刃部にて前記貫通部に押し込み、これを順次繰り返
    して前記貫通部内に被切断材を詰り状態とし、その詰り
    状態の被切断材上で新たなる被切断材を凹状刃部にて切
    断してなることを特徴とする産業廃棄物切断装置の切断
    方法。
  13. 【請求項13】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部
    の深さ方向の途中まで貫入する刃渡り方向に沿って中央
    箇所が凹む凹状刃部を備え,且つ前記固定顎に対して揺
    動自在な可動切断体とからなる産業廃棄物切断装置の前
    記貫通部に前記凹状刃部が貫入するとともに、該凹状刃
    部の刃先両面箇所を適宜の押圧力にて押圧可能な詰物材
    を詰め込み、被切断材を前記固定顎と可動切断体で挟持
    し、凹状刃部を前記貫通部に貫入し、前記詰物材上に被
    切断材を載置し、凹状刃部にて前記被切断材を切断して
    なることを特徴とする産業廃棄物切断装置の切断方法。
  14. 【請求項14】 貫通部を設けた固定顎と、前記貫通部
    の幅方向両壁面に装着された補助押面部と、前記貫通部
    の深さ方向途中までで,且つ両補助押面部間に貫入する
    刃渡り方向に沿って中央箇所が凹む凹状刃部を備え,前
    記固定顎に対して揺動自在な可動切断体とからなる産業
    廃棄物切断装置における固定顎と可動切断体で、軟質且
    つ柔軟な被切断材を挟み、凹状刃部を前記両補助押面部
    間に貫入すると共に、前記被切断材を前記補助押面部間
    に押し込み、次位の被切断材を前記凹状刃部にて前記補
    助押面部間に押し込み、これを順次繰り返して前記貫通
    部内に被切断材を詰り状態とし、その詰り状態の被切断
    材上で新たなる被切断材を凹状刃部にて切断してなるこ
    とを特徴とする産業廃棄物切断装置の切断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010196381A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 作業機械用圧砕機

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