JP3464541B2 - 成形用樹脂組成物およびその成形物 - Google Patents

成形用樹脂組成物およびその成形物

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JP3464541B2 JP25305594A JP25305594A JP3464541B2 JP 3464541 B2 JP3464541 B2 JP 3464541B2 JP 25305594 A JP25305594 A JP 25305594A JP 25305594 A JP25305594 A JP 25305594A JP 3464541 B2 JP3464541 B2 JP 3464541B2
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正之 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形用樹脂組成物および
その成形物に関し、詳しくは、流動性および成形性が優
れる成形用樹脂組成物、および該組成物を硬化させてな
る、耐湿性が優れる成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI、トランジスタ、サイリス
タ、ダイオード等の半導体装置を樹脂封止したり、電気
回路基板を形成したりするための成形用樹脂組成物に
は、これを硬化させてなる成形物の熱膨張率や熱衝撃に
より生じる内部応力を低下させるために無機質充填剤が
25〜95重量%と比較的多く配合されている。
【0003】しかし、このような成形用樹脂組成物は一
般に流動性および成形性が悪いという問題があった。ま
た、これを硬化させてなる成形物は耐湿性が乏しく、高
温多湿の条件下では曲げ弾性率や曲げ強度が著しく低下
するという問題があった。
【0004】これらの成形用樹脂組成物の流動性および
成形性を向上し、また、これを硬化させてなる成形物の
耐湿性を向上させるため、例えば、ヘキサメトキシジシ
リルエタン等の両末端アルコキシシランとアミノ基含有
アルコキシシランを配合した成形用樹脂組成物(特開平
5−262853号公報参照)、エポキシ基含有アルコ
キシシランにより表面処理された不定形状無機質充填剤
とアミノ基またはイミノ基含有アルコキシシランにより
表面処理された球状無機質充填剤を配合した成形用樹脂
組成物(特開平5−279553号公報参照)、N,N
−ジ(ジメトキシメチルシリルプロピル)アミンを配合
した成形用樹脂組成物(特公平6−27242号公報参
照)が提案されている。
【0005】しかし、これらの成形用樹脂組成物といえ
ども、その流動性および成形性が十分満足できるもので
はなく、また、該組成物を硬化させてなる成形物の耐湿
性が十分満足できるものでなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題について鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明の目的は、流動性および成形性が優れる成
形用樹脂組成物を提供することにあり、また、耐湿性が
優れる成形物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明の
成形用樹脂組成物は、(A)硬化性樹脂、(B)無機質充填
剤および(C)一般式(I):
【化2】 (式中、R1、R2は同種もしくは異種の二価炭化水素基
であり、R3は一価炭化水素基であり、R4はアルコキシ
基であり、nは0、1または2であり、aは0、1また
は2である。)で表されるアミノ基含有アルコキシシラ
ンまたはその部分加水分解縮合物と一般式(II): R5−CHO (式中、R5は水素原子または一価炭化水素基であ
る。)で表されるアルデヒドとを脱水縮合反応させてな
る有機ケイ素化合物もしくはその部分加水分解縮合物、
またはその反応混合物からなり、該(B)成分の配合量が
25〜95重量%であり、該(C)の配合量が該(B)成分
100重量部に対して0.01〜10重量部であること
を特徴とする。また、本発明の成形物は、上記の成形用
樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする。
【0008】はじめに、本発明の成形用樹脂組成物につ
いて詳細に説明する。(A)成分の硬化性樹脂は本組成物
の主剤である。(A)成分の硬化性樹脂は特に限定され
ず、その主成分の樹脂としては、例えば、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、ホルムアルデヒド樹
脂、キシレン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、
ケトン・ホルムアルデヒド樹脂、フラン樹脂、ユリア樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、アニリン樹脂、スルホンアミド樹脂、これらの
共重合体、これらの二種以上の混合物が挙げられ、特
に、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂が好ま
しい。このエポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル
型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、
ハロゲン化エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂が挙げられる。また、このフェノール樹脂と
しては、例えば、フェノール、3,5−キシレノール、
m−クレゾール、2,3,5−トリメチルフェノール、
3,4−キシレノール、2,5−キシレノール、p−ク
レゾール、サリゲニン、o−クレゾール、2,6−キシ
レノール等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド等のアルデヒド類とを縮合反応して得られる
ノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノー
ル樹脂;フェノールとヘキサメチレンテトラミンとの縮
合反応により得られるフェノール樹脂、フェノールとト
リメチロールホスフィノキシドとを縮合反応して得られ
るフェノール樹脂、さらには、これらをエポキシ変性し
たフェノール樹脂、アニリン変性したフェノール樹脂、
フラン変性したフェノール樹脂が挙げられる。(A)成分
は熱硬化性、光硬化性、湿気硬化性等のいずれの方法よ
って硬化してもよいが、速やかに成形物を形成できるこ
とから熱硬化性であることが好ましい。
【0009】また、本組成物において、必要に応じて
(A)成分に硬化剤を配合することができる。この硬化剤
は、主成分の樹脂により適宜選択され、エポキシ樹脂を
主成分とする場合の硬化剤としては、例えば、レゾルシ
ン、カテコール、ハイドロキノン等の多価フェノール;
フェノール、クレゾール、キシロール等のフェノールと
ホルムアルデヒドとを縮合反応してなるノボラック型フ
ェノール樹脂;多価フェノールとホルムアルデヒドとの
縮合反応物;多価フェノールとアクロレイン、グリオキ
ザール等の多価アルデヒドとの縮合反応物;無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメ
リット酸等の多塩基酸無水物、これらの多塩基酸の共融
混合物、これらの多塩基酸とポリオールとの多塩基酸誘
導体;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニル
スルホン、メタフェニレンジアミン等の多価アミン;シ
ラノール基、アルコキシ基またはハロゲノ基を有する有
機ケイ素化合物、スルホン酸、有機ヒドロキシ化合物、
アミド化合物が挙げられ、好ましくは、ノボラック型フ
ェノール樹脂、多塩基酸の無水物、多価アミンである。
また、フェノール樹脂を主成分とする場合の硬化剤とし
ては、例えば、上記のエポキシ樹脂、上記の多塩基酸ま
たはその無水物、無機または有機の塩基が挙げられる。
(A)成分において、これらの硬化剤は一種もしくは二種
以上の混合物として配合することができる。(A)成分
中、これらの硬化剤の配合量はその種類また主成分の樹
脂により異なるため特に限定されず、本組成物を硬化さ
せるに十分な量であることが好ましい。
【0010】さらに、(A)成分には、その他任意の成分
として、例えば、トリエチルアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−ア
ミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリ
レンアミン、メタンジアミン、3,9−ビス(3−アミ
ノプロピル)−2,4,8、10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン等のアミン;イミダゾール、2−
メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2,4
−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4メチルイミダ
ゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4
−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;アルミニウ
ムやジルコニウム等の有機金属化合物;トリフェニルホ
スフィン等の有機リン化合物;トリエチルアミンとフッ
化ほう素との錯化合物;アミン系化合物と酸無水物との
付加物;t−ブチルクミルパーオキサイド等の有機過酸
化物、有機スルホニウム塩等の硬化促進剤;臭素化エポ
キシ樹脂、三酸化アンチモン、水和アルミナ等の難燃性
付与剤;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール等
の高級アルコール;パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、これら高級脂肪酸
の金属塩、これら高級脂肪酸と低級アルコールまたはグ
リセリンとのエステル、これら高級脂肪酸のアミド;カ
ルナウバワックス等の天然ワックス;ポリエチレンクリ
スタリンワックス等の合成ワックス;高級脂肪酸のアミ
ド化合物等の離型剤;ポリブタジエン、ポリスチレン等
の可撓性付与剤;カーボンブラック、酸化チタン等の着
色剤;低分子量で液状のエポキシ化合物等の反応性希釈
剤;可塑剤、顔料、無機または有機系イオン捕捉剤を配
合することができる。
【0011】(B)成分の無機質充填剤は、本組成物を硬
化させてなる成形物の熱膨張率を低下させ、熱衝撃によ
り生じる内部応力を低下させるための成分である。(B)
成分の無機質充填剤は特に限定されず、例えば、ガラ
ス、石英、セラミック、溶融シリカ、沈澱シリカ、焼成
シリカ(ヒュームドシリカ)、ガラス繊維、石綿、アル
ミナ繊維、アルミナとシリカを成分とするセラミック繊
維、ボロン繊維、ジルコニア繊維、炭化ケイ素繊維、金
属繊維、酸化亜鉛、タルク、マイカ、焼成クレイ、水酸
化アルミニウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、窒化ア
ルミニウム、炭化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ベリ
ウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、炭酸カルシウム、カ
オリン、雲母、ジルコニアが挙げられる。(B)成分の形
状は特に限定されず、例えば、球状、フレーク状、針
状、不定形状、繊維状が挙げられ、好ましくは、球状で
ある。本組成物において、(B)成分として、これらの無
機質充填剤を一種もしくは二種以上の混合物として配合
することができる。本組成物において(B)成分の配合量
は25〜95重量%であることが必要である。これは、
本組成物において(B)成分の配合量が25重量%未満で
あると、得られる成形物の熱膨張率が十分に低下しない
ためであり、また、これが95重量%をこえると、得ら
れる組成物の流動性および成形性が著しく低下するため
である。
【0012】(C)成分の有機ケイ素化合物もしくはその
部分加水分解縮合物、またはその反応混合物は、本組成
物の流動性および成形性を向上させ、かつ、本組成物を
硬化させてなる成形物の耐湿性を向上させるための成分
である。このような(C)成分は、一般式(I):
【化3】 で表されるアミノ基含有アルコキシシランまたはその部
分加水分解縮合物と一般式(II): R5−CHO で表されるアルデヒドとを脱水縮合反応させることによ
り調製される。
【0013】一般式(I)で表されるアミノ基含有アルコ
キシシランにおいて、式中、R1、R2は同種もしくは異
種の二価炭化水素基であり、例えば、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘ
キシレン基等のアルキレン基;メチレンフェニレン基、
エチレンフェニレン基、プロピレンフェニレン基、フェ
ニレンメチレン基、フェニレンエチレン基、フェニレン
プロピレン基等のアルキレンアリーレン基またはアリー
レンアルキレン基が挙げられ、好ましくは、アルキレン
基であり、特に好ましくは、R1がエチレン基であり、
2がプロピレン基である。また、R3は一価炭化水素基
であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェ
ニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ビニル
基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基等のアルケニル基;ベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、フェニ
ル基である。また、R4はアルコキシ基であり、例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基、メトキシエトキシ基が挙げられ、好
ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。また、式
中、nは0、1または2であり、aは0、1または2で
ある。
【0014】このような一般式(I)で表されるアミノ基
含有アルコキシシランとしては、例えば、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、p−トリメトキシシリルアニリ
ン、N−(m−アミノフェニル)−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−{N−(2
−アミノエチル)−2−アミノエチル}−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシランが挙げられ、好ましくは、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリメトキシシランである。
【0015】また、一般式(II)で表されるアルデヒド
において、式中、R5は水素原子または一価炭化水素基
であり、R5の一価炭化水素基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キ
シリル基等のアリール基;ビニル基、アリル基、ブテニ
ル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;
ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げら
【0016】このような一般式(II)で表されるアルデ
ヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ア
クロレイン、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、
トルアルデヒド、ビニルベンズアルデヒドが挙げられ、
好ましくは、ベンズアルデヒド、ビニルベンズアルデヒ
ドである。
【0017】このようにして得られた(C)成分は、
式:〉C=N−で表される結合を有する有機ケイ素化合
物もしくはその部分加水分解物、またはその有機ケイ素
化合物を主成分とする反応混合物として得られ、その結
合は赤外線分光分析および13C−核磁気共鳴スペクトル
分析により確認することができる。このような(C)成分
としては、例えば、N−ベンジリデン−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−ベンジリデン−3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(N−ベンジリデ
ン−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−ビニルベンジリデン−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジリデン−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(N−ビニ
ルベンジリデン−2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、これらの有機ケイ素化合物の
部分加水分解縮合物、これらの有機ケイ素化合物を主成
分とする反応混合物、これらの有機ケイ素化合物と原料
のアミノ基含有アルコキシシランとの部分加水分解縮合
物が挙げられる。
【0018】(C)成分を調製する方法は特に限定され
ず、例えば、上記のアミノ基含有アルコキシシランまた
はその部分加水分解縮合物と上記のアルデヒドとを、好
ましくはアルゴンガス、ヘリウムガス、窒素等の不活性
ガス雰囲気下、常圧において室温〜150℃に加熱する
ことにより脱水縮合反応する方法が挙げられる。また、
この方法において、一方の原料を加熱した状態で、この
系に他方の原料を徐々に滴下して反応を行なうことが一
般に好ましい。この反応において、上記のアミノ基含有
アルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物と上記
のアルデヒドとの仕込量は特に限定されず、好ましく
は、上記のアミノ基含有アルコキシシランまたはその部
分加水分解縮合物中の窒素原子1モルに対して、上記の
アルデヒドが0.1〜10モルとなる量である。また、
この反応により生成する水を反応系外に除去することに
よりこの反応を促進することができる。生成する水を反
応系外に除去する方法としては、例えば、脱水剤を反応
系中に配合する方法、生成する水を有機溶媒により共沸
させて反応系外に除去する方法が挙げられる。また、こ
の反応は無溶剤で行なうことができるが、反応系を有機
溶剤により希釈して行なうこともできる。使用できる有
機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、i
−プロパノール、t−ブタノール等のアルコール系溶
剤;トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等の炭化水素系溶剤;クロロホルム、
四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水
素系溶剤;エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶
剤、およびこれらの混合物が挙げられる。この反応の進
行は、反応混合物を赤外線分光分析および13C−核磁気
共鳴スペクトル分析することにより、式:〉C=N−で
表される結合により確認することができる。このように
して得られた(C)成分は同定可能な有機ケイ素化合物で
あってもよく、またその有機ケイ素化合物が部分的に加
水分解および縮合反応してなる有機ケイ素化合物であっ
てもよく、さらに、このような有機ケイ素化合物または
その部分加水分解縮合物と未反応の原料からなる反応混
合物であってもよい。この有機ケイ素化合物が部分的に
加水分解および縮合反応したことは、29Si−核磁気共
鳴スペクトル分析による、式:Si−O−Siで表され
る結合および式:Si−OHで表される結合により確認
することができる。
【0019】本組成物において、(C)成分の配合量は
(B)成分100重量部に対して0.01〜10重量部で
あり、好ましくは、0.05〜5重量部である。これ
は、(C)成分の配合量が(B)成分100重量部に対して
0.01重量部未満であると、得られる組成物の流動性
および成形性が悪化するためであり、また、これが10
重量部をこえると、過剰の(C)成分により得られる組成
物の貯蔵安定性が低下するためである。
【0020】本組成物は(A)成分、(B)成分および(C)
成分を均一に混合することにより調製される。本組成物
を調製する方法は特に限定されず、例えば、(A)成分、
(B)成分および(C)成分を同時に混合する方法、(C)成
分を(B)成分に担持または被覆した状態で(A)成分に混
合する方法が挙げられる。前者の方法は一般にインテグ
ラルブレンドと呼ばれ、しばしば良い結果をもたらす。
この方法としては、例えば、(A)成分、(B)成分および
(C)成分をミキサーにより予備混合した後、二本ロー
ル、ロスミキサー、ニーダミキサー等の混合装置により
溶融混合する方法が挙げられる。また、後者の方法にお
いて、(B)成分の表面に予め(C)成分を担持または被覆
する方法としては、例えば、(B)成分に(C)成分を均一
にスプレー塗布する方法、(B)成分と(C)成分をヘンシ
ェルミキサー、ロスミキサー、プラネタリーミキサー等
の混合装置により均一に混合する方法が挙げられ、さら
に、得られた無機質充填剤を加熱処理することにより、
(B)成分の表面に(C)成分を十分に担持または被覆する
ことができる。後者の方法としては、例えば、このよう
にして得られた無機質充填剤と(A)成分とをミキサーに
より予備混合した後、溶融混合する方法が挙げられる。
また、(C)成分が粘稠な液体である場合には、これを有
機溶剤により希釈して用いることができる。この有機溶
剤としては、(C)成分を調製する方法において例示した
と同様の有機溶剤を用いることができる。
【0021】また、(A)成分、(B)および(C)成分を混
合する際、または(C)成分により(B)成分を処理する
際、(C)成分と従来公知のシランカップリング剤とを併
用することができる。このシランカップリング剤として
は、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(2−エチルアミノ)−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、ヘキサメトキシジシリルエタン、ヘ
キサメトキシジシリルヘキサンが挙げられる。また、
(C)成分が粘稠液体である場合には、(C)成分をこれら
のシランカップリング剤により希釈して使用することが
できる。
【0022】続いて、本発明の成形物について詳細に説
明する。本発明の成形物は、上記の組成物を硬化させる
ことにより得られる。この成形物を硬化させる方法は特
に限定されず、例えば、トランスファー成形法、インジ
ェクション成形法、注型法が挙げられる。また、この組
成物を硬化させるための条件も特に限定されず、好まし
くは、成形温度150〜180℃で硬化させた後、さら
に加熱温度150〜200℃で2〜16時間加熱する方
法が挙げられる。
【0023】このようにして得られる本発明の成形物
は、高温多湿下においても、その曲げ弾性率および曲げ
強さの低下が少なく、また、熱膨張率が小さいので、こ
れが熱衝撃を受けてもクラックの発生がないので、I
C、LSI、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等
の半導体装置の低応力の封止用樹脂や電気回路基板の形
成用樹脂として適用することができる。
【0024】
【実施例】本発明の成形用樹脂組成物およびその成形物
を実施例により詳細に説明する。なお、成形用樹脂組成
物およびその成形物の特性は次のようにして測定した。 (成形用樹脂組成物の流動性および成形性)EMMI規
格に準じた方法によりスパイラルフロー(インチ)を測
定した。また、得られた成形物の外観を観察し、その成
形性を評価した。 (成形物の曲げ弾性率、曲げ強さ)長さ80mm×幅10
mm×高さ4mmの成形物の曲げ弾性率および曲げ強さをJ
IS K 6911に規定された方法に準じて測定し
た。 (成形物の耐湿性)長さ80mm×幅10mm×高さ4mmの
成形物を121℃、2気圧、100%RHの条件下で2
4時間放置し、次いで、これを室温まで冷却した後、こ
の成形物の曲げ弾性率および曲げ強さを上記の方法と同
様にして測定した。
【0025】[実施例1]温度計、攪拌機、冷却器を備
えた4つ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン67.6gを投入し、次いで、室温下、これにベ
ンズアルデヒド32.4gを滴下しながら反応を行っ
た。その後、生成した水を分離した後、反応混合物を加
熱して、蒸留により透明な液体を得た。この液体を赤外
線分光分析(以下、IR)、13C−核磁気共鳴スペクト
ル分析(以下、NMR)および29Si−NMRにより分
析したところ、式:〉C=N−で表される結合が確認さ
れ、この液体がN−ベンジリデン−3−アミノプロピル
トリエトキシシランであると同定された。
【0026】次いで、ヘンシェルミキサーに球状溶融シ
リカ微粉末100重量部およびN−ベンジリデン−3−
アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を投入し、
回転数2000rpmで3分間混合した後、該ミキサー内
壁に付着した球状溶融シリカ微粉末を掻き落とし、再
び、回転数2000rpmで2分間混合した。その後、こ
の球状溶融シリカ微粉末を120℃の熱風循環式オーブ
ン中で3時間加熱して、N−ベンジリデン−3−トリエ
トキシシリルプロピルアミンを担持または被覆した球状
溶融シリカ微粉末を調製した。
【0027】次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶
融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。
続いて、これを粉砕し、175℃、70Kgf/cm2の条件
下で3分間トランスファー成形した後、180℃の熱封
循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。
この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に
示した。
【0028】[実施例2]ビフェニル型エポキシ樹脂
(エポキシ当量=188、融点=106℃)40重量
部、ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量=10
6、軟化点=97℃)37重量部、カルナウバワックス
1.0重量部、トリフェニルホスフィン0.60重量
部、実施例1で調製したN−ベンジリデン−3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン4.4重量部、球状溶融シ
リカ微粉末435.6重量部を予備混合し、次いで、こ
れを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶融混合し
た後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。続いて、
これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2の条件下で3分
間トランスファー成形した後、180℃の熱風循環式オ
ーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。この成形
用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に示した。
【0029】[実施例3]温度計、攪拌機、冷却器を備
えた4つ口フラスコに、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン67.7gを投入
し、室温下、これにベンズアルデヒド32.3gを投入
した。次いで、これを40℃で5時間攪拌して淡黄色透
明な粘稠液体を調製した。この粘稠液体をIR、13C−
NMRおよび29Si−NMRにより分析したところ、
式:〉C=N−で表される結合および式:Si−O−S
iで表される結合が確認され、この粘稠液体はN−(N
−ベンジリデン−2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシランを主成分とする有機ケイ素化合
物およびその部分加水分解縮合物であることが確認され
た。
【0030】次いで、ヘンシェルミキサーに球状溶融シ
リカ微粉末100重量部および淡黄色透明な粘稠液体1
重量部を投入し、回転数2000rpmで3分間混合した
後、該ミキサー内壁に付着した球状溶融シリカ微粉末を
掻き落とし、再び、回転数2000rpmで2分間混合し
た。その後、この球状溶融シリカ微粉末を120℃の熱
風循環式オーブン中で3時間加熱して、N−(N−ベン
ジリデン−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リメトキシシランを主成分とする有機ケイ素化合物およ
びその部分加水分解縮合物を担持または被覆した球状溶
融シリカ微粉末を調製した。
【0031】次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱された二本ロールで均一に
溶融混練した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製し
た。続いて、これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2
条件下で3分間トランスファー成形した後、180℃の
熱風循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成し
た。この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表
1に示した。
【0032】[実施例4]温度計、攪拌機、冷却器を備
えた4つ口フラスコに、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン25.0gを投入し、次いで、室温下、これに
ビニルベンズアルデヒド15.0gを投入した。その
後、これを40℃で5時間攪拌して淡黄色透明な粘稠液
体を得た。この粘稠液体をIR、13C−NMRおよび29
Si−NMRにより分析したところ、式:〉C=N−で
表される結合および式:Si−O−Siで表される結合
が確認され、この粘稠液体はN−ビニルベンジリデン−
3−アミノプロピルトリエトキシシランを主成分とする
有機ケイ素化合物およびその部分加水分解縮合物である
ことが確認された。次いで、この粘稠液体にメタノール
60.0gを加えてメタノール溶液を調製した。
【0033】次いで、ヘンシェルミキサーに球状溶融シ
リカ微粉末100重量部およびこの粘稠液状のメタノー
ル溶液2.5重量部を投入し、回転数2000rpmで3
分間混合した後、該ミキサー内壁に付着した球状溶融シ
リカ微粉末を掻き落とし、再び、回転数2000rpmで
2分間混合した。その後、この球状溶融シリカ微粉末を
120℃の熱風循環式オーブン中で3時間加熱して、N
−ビニルベンジリデン−3−アミノプロピルトリエトキ
シシランを主成分とする有機ケイ素化合物およびその部
分加水分解縮合物を担持または被覆した球状溶融シリカ
微粉末を調製した。
【0034】次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶
融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。
続いて、これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2の条件
下で3分間トランスファー成形した後、180℃の熱風
循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。
この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に
示した。
【0035】[実施例5] 温度計、攪拌機、冷却器を備えた4つ口フラスコに、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン25.1gを投入し、次いで、室温下、これ
にビニルベンズアルデヒド14.9gを投入し、これを
40℃で5時間攪拌して淡黄色透明な粘稠液体を得た。
この粘稠液体をIR、13C−NMRおよび 29 Si−NM
Rにより分析したところ、式:〉C=N−で表される結
合および式:Si−O−Siで表される結合が確認さ
れ、この粘稠液体はN−(N−ビニルベンジリデン−2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ランを主成分とする有機ケイ素化合物およびその部分加
水分解縮合物であることが確認された。次いで、この粘
稠液体にメタノール60.0gを加えてメタノール溶液
を調製した。
【0036】次いで、ヘンシェルミキサーに球状溶融シ
リカ微粉末100重量部およびこの粘稠液体のメタノー
ル溶液2.5重量部を投入し、回転数2000rpmで3
分間混合した後、該ミキサー内壁に付着した球状溶融シ
リカ微粉末を掻き落とし、再び、回転数2000rpmで
2分間混合した。その後、この球状溶融シリカ微粉末を
120℃の熱風循環式オーブン中で3時間加熱して、N
−(N−ビニルベンジリデン−2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシランを主成分とする有
機ケイ素化合物およびその部分加水分解縮合物を担持ま
たは被覆した球状溶融シリカ微粉末を調製した。
【0037】次に、ビフェニ型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶
融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。
続いて、これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2の条件
下で3分間トランスファー成形した後、180℃の熱風
循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。
この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に
示した。
【0038】[比較例1]ビフェニル型エポキシ樹脂
(エポキシ当量=188、融点=106℃)40重量
部、ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量=10
6、軟化点=97℃)37重量部、カルナウバワックス
1.0重量部、トリフェニルホスフィン0.60重量部
および未処理の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予
備混合し、次いで、これを100℃に加熱した二本ロー
ルで均一に溶融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物
を調製した。続いて、これを粉砕し、175℃、70kg
f/cm2の条件下で3分間トランスファー成形した後、1
80℃の熱風循環式オーブン中で4時間加熱して成形物
を作成した。この成形用樹脂組成物およびその成形物の
特性を表1に示した。
【0039】[比較例2]ヘンシェルミキサーに球状溶
融シリカ微粉末100重量部および3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン1重量を投入し、回転数20
00rpmで3分間混合した後、該ミキサー内壁に付着し
た球状溶融シリカ微粉末を掻き落とし、再び、回転数2
000rpmで2分間混合した。その後、この球状溶融シ
リカ微粉末を120℃の熱風循環式オーブン中で3時間
加熱して、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを担持または被覆した球状溶融シリカ微粉末を調製し
た。
【0040】次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶
融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。
続いて、これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2の条件
下で3分間トランスファー成形した後、180℃の熱風
循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。
この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に
示した。
【0041】[比較例3]ヘンシェルミキサーに球状溶
融シリカ微粉末100重量部および3−アミノプロピル
トリエトキシシラン1重量部を投入し、回転数2000
rpmで3分間混合した後、該ミキサー内壁に付着した球
状溶融シリカ微粉末を掻き落とし、再び、回転数200
0rpmで2分間混合した。その後、この球状溶融シリカ
微粉末を120℃の熱風循環式オーブン中で3時間加熱
して、3−アミノプロピルトリエトキシシランを担持も
しくは被覆した球状溶融シリカ微粉末を調製した。
【0042】次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量=188、融点=106℃)40重量部、ノボラ
ック型フェノール樹脂(水酸基当量=106、軟化点=
97℃)37重量部、カルナウバワックス1.0重量
部、トリフェニルホスフィン0.60重量部および上記
の球状溶融シリカ微粉末440重量部を予備混合し、次
いで、これを100℃に加熱した二本ロールで均一に溶
融混合した後、冷却して成形用樹脂組成物を調製した。
続いて、これを粉砕し、175℃、70kgf/cm2の条件
下で3分間トランスファー成形した後、180℃の熱風
循環式オーブン中で4時間加熱して成形物を作成した。
この成形用樹脂組成物およびその成形物の特性を表1に
示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の成形用樹脂組成物は流動性およ
び成形性が優れ、また、この組成物を硬化させてなる本
発明の成形物は耐湿性が優れるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)硬化性樹脂、(B)無機質充填剤および
    (C)一般式(I): 【化1】 (式中、R1、R2は同種もしくは異種の二価炭化水素基
    であり、R3は一価炭化水素基であり、R4はアルコキシ
    基であり、nは0、1または2であり、aは0、1また
    は2である。)で表されるアミノ基含有アルコキシシラ
    ンまたはその部分加水分解縮合物と一般式(II): R5−CHO (式中、R5は水素原子または一価炭化水素基であ
    る。)で表されるアルデヒドとを脱水縮合反応させてな
    る有機ケイ素化合物もしくはその部分加水分解縮合物、
    またはその反応混合物からなり、該(B)成分の配合量が
    25〜95重量%であり、該(C)成分の配合量が該(B)
    成分100重量部に対して0.01〜10重量部である
    成形用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(C)成分が(B)成分に担持もしくは被覆さ
    れた状態で(A)成分に配合されてなることを特徴とする
    請求項1記載の成形用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分がエポキシ樹脂および/またはフ
    ェノール樹脂を主剤とする硬化性樹脂であることを特徴
    とする請求項1または2記載の成形用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1、2および3のいずれか1項記載
    の成形用樹脂組成物を硬化させてなる成形物。
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