JPH11335572A - 硬化性有機樹脂組成物 - Google Patents

硬化性有機樹脂組成物

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JPH11335572A
JPH11335572A JP16433398A JP16433398A JPH11335572A JP H11335572 A JPH11335572 A JP H11335572A JP 16433398 A JP16433398 A JP 16433398A JP 16433398 A JP16433398 A JP 16433398A JP H11335572 A JPH11335572 A JP H11335572A
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organic resin
resin composition
resin
curable organic
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Application number
JP16433398A
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English (en)
Inventor
Yoshiji Morita
好次 森田
Makoto Yoshitake
誠 吉武
Hiroshi Ueki
浩 植木
Akira Iwai
亮 岩井
Haruhiko Furukawa
晴彦 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化前には流動性が優れ、硬化して基材への
密着性や接着性に優れる硬化性有機樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 (A)硬化性有機樹脂100重量部、およ
び(B)一般式: 【化1】 {式中、R1は同じか、または異なる水素原子もしくは
アルキル基であり、R2は水素原子、アルキル基、およ
び一般式:−R4−Si(OR5)x6 (3-x)(式中、R4
二価有機基であり、R5は炭素原子数1〜10のアルキ
ル基であり、R6は置換もしくは非置換の一価炭化水素
基であり、xは1、2、または3である。)で表される
アルコキシシリル基含有有機基からなる群から選択され
る、同じか、または異なる基であり、R3は置換もしく
は非置換の一価炭化水素基、炭素原子数1〜10のアル
コキシ基、グリシドキシアルキル基、オキシラニルアル
キル基、アシロキシアルキル基、およびアミノアルキル
基からなる群から選択される基である。}で表されるシ
ラトラン化合物0.01〜100重量部から少なくとも
なる硬化性有機樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性有機樹脂組成
物に関し、詳しくは、硬化前には流動性が優れ、硬化し
て基材への密着性や接着性に優れる硬化性有機樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子用途では、電気・電子素子を
封止成形するため硬化性有機樹脂組成物が使用されてい
るが、この組成物を硬化して得られる硬化樹脂の電気・
電子素子や金属部品に対する接着性が低く、また、剛直
で可撓性が乏しく、硬化時の硬化収縮率が大きいため、
電気・電子素子や金属部品との界面に大きな応力が加わ
り、電気・電子素子や金属部品との界面に隙間を生じ、
その隙間に水が侵入することにより、樹脂封止した電気
・電子素子の劣化が促進されるという問題があった。
【0003】このため、硬化性有機樹脂組成物の基材に
対する密着性や接着性を向上させるために、各種シラン
カップリング剤、特には、エポキシ基やアミノ基を含有
するシランカップリング剤を配合してなる硬化性有機樹
脂組成物について種々検討されている。
【0004】しかし、エポキシ基含有シランカップリン
グ剤を配合した硬化性有機樹脂組成物は基材に対する密
着性や接着性が十分ではなく、一方、アミノ基含有シラ
ンカップリング剤を配合した硬化性有機樹脂組成物は硬
化が早く、硬化前の流動性が悪いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明の目的は、硬化前には流動性が優
れ、硬化して基材に対する密着性や接着性が優れる硬化
性有機樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、(A)硬化性
有機樹脂 10
0重量部、および(B)一般式:
【化2】 {式中、R1は同じか、または異なる水素原子もしくは
アルキル基であり、R2は水素原子、アルキル基、およ
び一般式: −R4−Si(OR5)x6 (3-x) (式中、R4は二価有機基であり、R5は炭素原子数1〜
10のアルキル基であり、R6は置換もしくは非置換の
一価炭化水素基であり、xは1、2、または3であ
る。)で表されるアルコキシシリル基含有有機基からな
る群から選択される、同じか、または異なる基であり、
3は置換もしくは非置換の一価炭化水素基、炭素原子
数1〜10のアルコキシ基、グリシドキシアルキル基、
オキシラニルアルキル基、アシロキシアルキル基、およ
びアミノアルキル基からなる群から選択される基であ
る。}で表されるシラトラン化合物
0.01〜100重量部から少なくともなる硬化
性有機樹脂組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性有機樹脂組成物を
詳細に説明する。(A)成分の硬化性有機樹脂は、本組成
物の主剤であり、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ホル
ムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、キシレン−ホルムア
ルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、フラン
樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラミン樹脂、アルキッ
ド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アニリン樹脂、スル
ホン−アミド樹脂、これらの有機樹脂の共重合性有機樹
脂、これらの硬化性有機樹脂に部分的にオルガノシリル
基やオルガノシロキシ基が結合したシリコーン変成有機
樹脂、および、これらの有機樹脂の2種以上の混合物が
例示され、特に、エポキシ樹脂、イミド樹脂、およびフ
ェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも一種
の硬化性有機樹脂であることが好ましい。なお、(A)成
分の硬化性有機樹脂の硬化機構は限定されないが、熱に
より硬化する硬化性有機樹脂、紫外線または放射線等の
高エネルギー線により硬化する硬化性有機樹脂、湿気に
より硬化する硬化性有機樹脂が例示され、特に、熱によ
り硬化する硬化性有機樹脂であることが好ましい。
【0008】(A)成分の硬化性有機樹脂には、その他任
意の成分として、硬化剤、硬化促進剤等を配合すること
ができる。この硬化剤としては、カルボン酸やスルホン
酸等の有機酸、およびその無水物、有機ヒドロキシ化合
物、シラノール基、アルコキシ基、またはハロゲノ基等
の基を有する有機ケイ素化合物、一級または二級のアミ
ノ化合物、シラノール基を有するシリコーンレジン、シ
ラノール基を有するシリコーンオイルが例示され、これ
らの一種または二種以上を組み合わせて使用することが
できる。また、この硬化促進剤としては、三級アミン化
合物、アルミニウムやジルコニウム等の有機金属化合
物、ホスフィン等の有機リン化合物、異環型アミン化合
物、ホウ素錯化合物、有機アンモニウム塩、有機スルホ
ニウム塩、有機過酸化物、ヒドロシリル化用触媒が例示
される。
【0009】(B)成分のシラトラン化合物は、本組成物
の硬化前の流動性を悪化せず、硬化後の基材に対する密
着性や接着性を向上させるための成分であり、一般式:
【化3】 で表される。上式中のR1は同じか、または異なる水素
原子もしくはアルキル基であり、このR1のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基が例示され、特に、こ
のR1は水素原子、メチル基であることが好ましい。ま
た、上式中のR2は水素原子、アルキル基、および一般
式: −R4−Si(OR5)x6 (3-x) で表されるアルコキシシリル基含有有機基からなる群か
ら選択される、同じか、または異なる基であり、このR
2の少なくとも1個は上記一般式で示されるアルコキシ
シリル基含有有機基であることが好ましい。このR2
アルキル基としては、前記R1と同様のアルキル基が例
示される。また、このR2のアルコキシシリル基含有有
機基において、式中のR4は二価有機基であり、メチレ
ン基、エチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基、
メチルエチレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、1−メ
チルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等のア
ルキレン基;メチレンオキシプロピレン基、メチレンオ
キシペンチレン基等のアルキレンオキシアルキレン基が
例示され、特に、このR4はエチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、メチレンオキシプロピレン基、メチレ
ンオキシペンチレン基であることが好ましい。また、式
中のR5は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、前
記R1と同様のアルキル基が例示され、特に、このR5
メチル基、エチル基であることが好ましい。また、式中
のR6は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニ
ル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェネチル基等の
アラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル
基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオ
ロブチルエチル基等のハロゲン化アルキル基が例示さ
れ、特に、こののR6はメチル基であることが好まし
い。また、式中のxは1、2、または3であり、特に、
このxは3であることが好ましい。このようなR2のア
ルコキシシリル基含有有機基としては、次のような基が
例示される。 −(CH2)2Si(OCH3)3 −(CH2)2Si(OCH3)2CH3 −(CH2)3Si(OC25)3 −(CH2)3Si(OC25)(CH3)2 −CH2O(CH2)3Si(OCH3)3 −CH2O(CH2)3Si(OC25)3 −CH2O(CH2)3Si(OCH3)2CH3 −CH2O(CH2)3Si(OC25)2CH3 −CH2OCH2Si(OCH3)3 −CH2OCH2Si(OCH3)(CH3)2 また、上式中のR3は置換もしくは非置換の一価炭化水
素基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、グリシドキ
シアルキル基、オキシラニルアルキル基、アシロキシア
ルキル基、ハロアルキル基、およびアミノアルキル基か
らなる群から選択される少なくとも一種の基であり、こ
のR3の一価炭化水素基としては、前記R6と同様の一価
炭化水素基が例示され、このR3のアルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が例示さ
れ、このR3のグリシドキシアルキル基としては、3−
グリシドキシプロピル基が例示され、このR3のオキシ
ラニルアルキル基としては、4−オキシラニルブチル
基、8−オキシラニルオクチル基が例示され、このR3
のアシロキシアルキル基としては、アセトキシプロピル
基、3−メタクリロキシプロピル基が例示され、また、
このR3のアミノアルキル基としては、3−アミノプロ
ピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ル基が例示される。
【0010】このような(B)成分のシラトラン化合物を
調製する方法としては、本出願人が特願平8−3561
38号により提案したように、エポキシ基含有トリアル
コキシシランとモノあるいはジ−ヒドロキシエチルアミ
ンを反応させる方法、エポキシ基含有トリアルコキシシ
ランとその他のトリアルコキシシランとモノあるいはジ
−ヒドロキシエチルアミンを反応させる方法、また、本
出願人が特願平9−294912号により提案したよう
に、エポキシ基含有トリアルコキシシランとアンモニア
を反応させる方法、エポキシ基含有トリアルコキシシラ
ンとその他のトリアルコキシシランとアンモニウムを反
応させる方法が例示され、これらの反応はアルコールの
存在下で行うことが好ましい。
【0011】このような(B)成分のシラトラン化合物と
しては、次のような化合物が例示される。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0012】本組成物において、(B)成分の配合量は、
(A)成分100重量部に対して0.01〜100重量部
の範囲内であり、好ましくは、0.1〜50重量部の範
囲内である。これは、(B)成分の配合量が、この範囲の
下限未満であると、得られる硬化性有機樹脂組成物の基
材に対する密着性や接着性を十分に発揮できなくなる傾
向があるためであり、一方、この範囲の上限をこえる
と、得られる硬化有機樹脂の機械的特性が低下する傾向
があるためである。
【0013】本組成物には、その他任意の成分として、
光増感剤、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス、可
塑剤、可撓性付与剤、充填剤等を配合することができ
る。この可撓性付与剤としては、シリコーンオイル、シ
リコーンゴムが例示される。また、この充填剤として
は、ガラス繊維、アルミナ繊維、アルミナとシリカを成
分とするセラミック繊維、ボロン繊維、ジルコニア繊
維、炭化ケイ素繊維、金属繊維、ポリエステル繊維、ア
ラミド繊維、ナイロン繊維、フェノール繊維、天然の動
植物繊維等の繊維状充填剤、溶融シリカ、沈澱シリカ、
ヒュームドシリカ、焼成シリカ、酸化亜鉛、焼成クレ
イ、カーボンブラック、ガラスビーズ、アルミナ、タル
ク、炭酸カルシウム、クレイ、水酸化アルミニウム、硫
酸バリウム、二酸化チタン、窒化アルミニウム、炭化ケ
イ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、カオリン、
雲母、ジルコニア等の粉粒体、およびこれらの2種以上
の混合物が例示される。
【0014】本組成物は、(A)成分、(B)成分、および
必要に応じてその他の成分を均一に混合することにより
得られる。(A)成分と(B)成分を混合する方法は限定さ
れず、例えば、(A)成分に直接(B)成分を配合する方
法、(A)成分を調製する際に、(B)成分を配合してプレ
ミックスし、次いで、(A)成分に充填剤等の添加剤を配
合する方法、(B)成分に(A)成分に配合する各種の添加
剤を順次配合する方法が挙げられる。(A)成分と(B)成
分を混合するための混合装置としては、(A)成分および
(B)成分の性状が、液状、固体状、粉状等により異なる
が、一般には、一軸または二軸の連続混合機、二本ロー
ル、ロスミキサー、ニーダーミキサー等が挙げられる。
【0015】本組成物は、硬化前には流動性に優れるの
で、トランスファーモールド、インジェクションモール
ド、ポッティング、キャスティング、粉体塗装、浸漬塗
布、滴下、噴霧やコーティング等の方法により使用する
ことができる。また、本組成物は、硬化した後、接着性
に優れた硬化物を形成することができるので、電気・電
子素子を封止するための硬化性有機樹脂組成物、電気・
電子部品の接着剤や塗料、コーティング剤等に使用する
ことができる。
【0016】
【実施例】本発明の硬化性有機樹脂組成物を実施例によ
り詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃にお
いて測定した値であり、硬化性有機樹脂組成物、および
硬化有機樹脂の特性は次のようにして測定した。
【0017】○スパイラルフロー:EMMI規格に準じ
た方法により測定した。 ○ガラス転移点(Tg):熱膨張率測定により、その屈曲点
から測定した。 ○吸水率 :チップサイズ36mm2、パッケー
ジ厚さ2.0mm、42アロイのリードフレームを使用し
た樹脂封止半導体素子20個を成形し、これを温度12
1℃、湿度100%にして20時間加湿した後に、その
重量増加を測定することにより求めた。 ○接着性(A) :硬化性樹脂組成物を42アロイ板
および銅板に挟み、これを硬化させた後、硬化樹脂を剥
す際の接着性を○(良好)、×(不良)により判断し
た。 ○接着性(B) :硬化性樹脂組成物をニッケル板に
挟み、これを硬化させた後、テンシロンにて50mm/分
の速度でラップシェアによる破壊強度を測定した。 粘度変化率 :硬化性樹脂組成物を調製直後の粘
度に対する、室温/1日後の粘度の相対値(倍数)により
求めた。
【0018】また、実施例で用いた(B)成分のシラトラ
ン化合物は、次のような化合物である。 シラトラン化合物(I):
【化15】 シラトラン化合物(II):
【化16】 シラトラン化合物(III):
【化17】
【0019】また、(B)成分の代わりに、次のようなシ
ランカップリング剤を用いた。 アミノシラン: H2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3 エポキシシラン:
【化18】
【0020】[実施例1]フェノールノボラック樹脂
(軟化点80℃、水酸基当量100)35重量部、シラト
ラン化合物(I)3重量部、溶融石英粉末65重量部、ヘ
キサメチレンテトラミン4重量部、およびカルナウバワ
ックス1重量部を90℃の加熱ロールで混練して、硬化
性樹脂組成物を調製した。次いで、この硬化性有機樹脂
組成物を粉砕し、175℃、70kg/cm2の条件下で3
分間トランスファ成形した。その後、硬化樹脂を150
℃で2時間かけてポストキュアした。得られた硬化樹脂
の諸特性を表1に示した。
【0021】[比較例1]実施例1において、シラトラ
ン化合物(I)の代わりにエポキシシランを同量配合した
以外は実施例1と同様にして硬化性有機樹脂組成物を調
製した。これを実施例1と同様にして硬化させた。得ら
れた硬化樹脂の諸特性を表1に示した。
【0022】[比較例2]実施例1において、シラトラ
ン化合物(I)を配合しない以外は実施例1と同様にして
硬化性有機樹脂組成物を調製した。これを実施例1と同
様にして硬化させた。得られた硬化樹脂の諸特性を表1
に示した。
【0023】
【表1】
【0024】[実施例2]クレゾールノボラックエポキ
シ樹脂(軟化点80℃、エポキシ当量220)13重量部
に、硬化剤としての、CH3SiO3/2単位40モル%、
65(CH3)SiO2/2単位10モル%、C65SiO
3/2単位40モル%、および(C65)2SiO2/2単位1
0モル%からなり、シラノール基を5重量%含有するシ
リコーン樹脂13重量部、シラトラン化合物(II)2重量
部、溶融石英粉末74重量部、アルミニウムアセチルア
セトネート0.90重量部、およびカルナウバワックス
1重量部を90℃の加熱ロールで混練して、硬化性有機
樹脂組成物を得た。次いで、この硬化性有機樹脂組成物
を粉砕し、175℃、70kg/cm2の条件下で2分間ト
ランスファモールド成形した。その後、この硬化樹脂を
180℃で12時間かけてポストキュアした。得られた
硬化樹脂の諸特性を表2に示した。
【0025】[実施例3]実施例2において、シラトラ
ン化合物(II)の代わりにシラトラン化合物(III)を同量
配合した以外は実施例2と同様にして、硬化性有機樹脂
組成物を調製した。これを実施例2と同様にして硬化さ
せた。得られた硬化樹脂の諸特性を表2に示した。
【0026】[比較例3]実施例2において、シラトラ
ン化合物(II)の代わりにアミノシランを同量配合した以
外は実施例2と同様にして硬化性有機樹脂組成物を調製
した。これを実施例2と同様にして硬化させた。得られ
た硬化樹脂の諸特性を表2に示した。
【0027】[比較例4]実施例2において、シラトラ
ン化合物(II)を配合しない以外は実施例2と同様にして
硬化性有機樹脂組成物を調製した。これを実施例2と同
様にして硬化させた。得られた硬化樹脂の諸特性を表2
に示した。
【0028】
【表2】
【0029】[実施例4]ビスマレイミド−トリアジン
型の熱硬化性ポリイミド樹脂35重量部、シラトラン化
合物(I)4重量部、溶融石英粉末65重量部、カルナウ
バワックス1重量部、および安息香酸アルミニウム0.
32重量部とを90℃の加熱ロールで混練し、硬化性有
機樹脂組成物を調製した。次いで、この硬化性有機樹脂
組成物を粉砕して、220℃、70kg/cm2の条件下で
4分間トランスファモールド成形した。その後、この硬
化樹脂を230℃で3時間かけてポストキュアした。得
られた硬化樹脂の諸特性を表3に示した。
【0030】[比較例5]実施例4において、シラトラ
ン化合物(I)を配合しない以外は実施例4と同様にして
硬化性有機樹脂組成物を調製した。これを実施例4と同
様に硬化させた。この硬化樹脂の諸特性を表3に示し
た。
【0031】
【表3】
【0032】[実施例5]オルソクレゾールノボラック
エポキシ樹脂(軟化点80℃、エポキシ当量220)75
重量部、溶融シリカ260重量部、カルナウバワックス
1重量部、フェノールノボラック樹脂35重量部、トリ
フェニルフォスフィン0.6重量部、シラトラン化合物
(II)5重量部を90℃の加熱ロールで混練して、硬化性
有機樹脂組成物を調製した。次いで、この硬化性有機樹
脂組成物を粉砕し、150℃、70kg/cm2の条件下で
3分間トランスファモールド成形した。その後、この硬
化樹脂を180℃で4時間かけてポストキュアした。得
られた硬化樹脂の諸特性を表4に示した。
【0033】[比較例6]実施例5において、シラトラ
ン化合物(II)の代わりにエポキシシランを同量配合した
以外は実施例5と同様にして硬化性有機樹脂組成物を調
製した。これを実施例5と同様にして硬化させた。得ら
れた硬化樹脂の諸特性を表4に示した。
【0034】[比較例7]実施例5において、シラトラ
ン化合物(II)を配合しない以外は実施例5と同様にして
硬化性有機樹脂組成物を調製した。これを実施例5と同
様にして硬化させた。得られた硬化樹脂の諸特性を表4
に示した。
【0035】
【表4】
【0036】[実施例6]液状エポキシ樹脂(3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサノンカルボキシレート)20重量部、液状酸無
水物(3または4−メチルヘキサヒドロフタルサン無水
物)22重量部、オクチル酸錫0.3重量部と、シラトラ
ン化合物(I)2重量を、室温で十分混合した後、脱泡し
て、硬化性有機樹脂組成物を調製した。次いで、この硬
化性有機樹脂組成物を120℃で2時間加熱して硬化さ
せた。その後、この硬化樹脂を150℃で3時間かけて
ポストキュアした。得られた硬化樹脂の諸特性を表5に
示した。
【0037】[比較例8]実施例6において、シラトラ
ン化合物(I)の代わりにアミノシランを同量配合した以
外は実施例6と同様にして硬化性有機樹脂組成物を調製
した。これを実施例6と同様にして硬化させた。得られ
た硬化樹脂の諸特性を表5に示した。
【0038】[比較例9]実施例6において、シラトラ
ン化合物(I)の代わりにエポキシシランを同量配合した
以外は実施例6と同様にして硬化性有機樹脂組成物を調
製した。これを実施例6と同様にして硬化させた。得ら
れた硬化樹脂の諸特性を表5に示した。
【0039】[比較例10]実施例6において、シラト
ラン化合物(I)を配合しない以外は実施例6と同様にし
て硬化性有機樹脂組成物を調製した。これを実施例6と
同様にして硬化させた。得られた硬化樹脂の諸特性を表
5に示した。
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】本発明の硬化性有機樹脂組成物は、(B)
成分のシラトラン化合物を配合しているので、硬化前に
は流動性に優れ、硬化して、基材への密着性や接着性に
優れるという特徴がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 浩 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 岩井 亮 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 古川 晴彦 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)硬化性有機樹脂
    100重量部、および(B)一般式: 【化1】 {式中、R1は同じか、または異なる水素原子もしくは
    アルキル基であり、R2は水素原子、アルキル基、およ
    び一般式: −R4−Si(OR5)x6 (3-x) (式中、R4は二価有機基であり、R5は炭素原子数1〜
    10のアルキル基であり、R6は置換もしくは非置換の
    一価炭化水素基であり、xは1、2、または3であ
    る。)で表されるアルコキシシリル基含有有機基からな
    る群から選択される、同じか、または異なる基であり、
    3は置換もしくは非置換の一価炭化水素基、炭素原子
    数1〜10のアルコキシ基、グリシドキシアルキル基、
    オキシラニルアルキル基、アシロキシアルキル基、およ
    びアミノアルキル基からなる群から選択される基であ
    る。}で表されるシラトラン化合物
    0.01〜100重量部から少なくともなる硬化
    性有機樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分が熱硬化性有機樹脂であること
    を特徴とする、請求項1記載の硬化性有機樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、エポキシ樹脂、イミド樹
    脂、およびフェノール樹脂からなる群より選択される少
    なくとも一種の硬化性有機樹脂であることを特徴とす
    る、請求項1記載の硬化性有機樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分中のR2の少なくとも1個が、
    一般式: −R4−Si(OR5)x6 (3-x) (式中、R4は二価有機基であり、R5は炭素原子数1〜
    10のアルキル基であり、R6は置換もしくは非置換の
    一価炭化水素基であり、xは1、2、または3であ
    る。)で表されるアルコキシシリル基含有有機基である
    ことを特徴とする、請求項1記載の硬化性有機樹脂組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002097273A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd オルガノポリシロキサン、およびその製造方法

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