JPH082941B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH082941B2 JP10078990A JP10078990A JPH082941B2 JP H082941 B2 JPH082941 B2 JP H082941B2 JP 10078990 A JP10078990 A JP 10078990A JP 10078990 A JP10078990 A JP 10078990A JP H082941 B2 JPH082941 B2 JP H082941B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、成形材料、半導体の封止等に好適に用いら
れるエポキシ樹脂組成物に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 半導体装置のパッケージとしては、従来から良好な電
気特性,機械特性,耐薬品性,耐湿性等を有する硬化物
を与えるエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。な
かでも、ノボラック型エポキシ樹脂にフェノール樹脂を
硬化剤として配合し、これにさらに無機質充填剤を加え
た樹脂組成物が、現在、半導体装置の樹脂封止の主流と
なっている。
このエポキシ樹脂組成物には、成形時の樹脂の硬化を
促進するための触媒として硬化促進剤を配合することが
一般的であり、硬化促進剤として例えば含窒素,含燐化
合物などが用いられている。
しかしながら、一般に使用される硬化促進剤は、その
種類によっては比較的低温でも触媒作用を示すため、エ
ポキシ樹脂と硬化剤その他の成分との加熱混合の際やそ
の後の保管時において、徐々に硬化が進行して組成物の
成形時の流動性の低下や粘度の上昇など、成形性の低下
を起こすことがある。このため、従来のエポキシ樹脂組
成物は、硬化性がばらついて成形品の電気的,機械的,
化学的特性が低下し易く、保存安定性に劣る。それ故、
混合時や保管時の温度管理を厳重にしなければならず、
取扱いが面倒であるという欠点があり、これらの欠点の
解決が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、保存安定
性に優れ、かつ、加熱成形時には迅速に硬化し、電気
的,機械的,化学的特性の良好な硬化物を与え、成形材
料、半導体の封止等に有用なエポキシ樹脂組成物を提供
することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、エポキシ樹脂、無機質充填剤を含有するエポキシ
樹脂組成物に下記一般式(I) (但し、式中R1は水素原子又は炭素数1〜7の一価の有
機基、R2は炭素数1〜10の二価の有機基、R3,R4はそれ
ぞれ炭素数1〜7の一価の有機基であり、nは1〜3の
整数である。) で示される化合物を硬化促進剤として配合した場合、こ
の硬化促進剤は常温で安定で、しかも、成形時の加熱温
度で初めて十分な触媒作用を示し、それ故、エポキシ樹
脂と硬化剤その他の成分との加熱混合の際やその後の保
管時には硬化が進むことがなくて保存安定性に優れ、か
つ、加熱成形時には迅速に硬化して電気的,機械的,化
学的特性の良好な硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物が
得られることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、 (1) エポキシ樹脂、 (2) 硬化剤、 (3) 上記(I)で示される硬化促進剤、 (4) 無機質充填剤、 を必須成分として配合してなるエポキシ樹脂組成物を提
供する。
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用する第1必須成分
のエポキシ樹脂は、1分子中に1個以上のエポキシ基を
有するものであれば特に制限はなく、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂等が好適に使用されるが、特にクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂を使用することが望ましい。
なお、上記エポキシ樹脂は、組成物の耐湿性の点から
加水分解性塩素の含有量が500ppm以下、遊離のNa,Clイ
オンが各々2ppm以下、有機酸含有量が100ppm以下のもの
を用いることが望ましい。
更に、本発明では、エポキシ樹脂として、アルケニル
基含有エポキシ樹脂又はアルケニル基含有フェノール樹
脂、より好適には下記式(III) (但し、式中R6または水酸基であり、p,qは0≦p≦10,1≦q≦3で示
される整数である。R7は水素原子又はメチル基であ
る。) で示されるアルケニル基含有エポキシ樹脂又はフェノー
ル樹脂と、下記一般式(II) (但し、式中R5は置換もしくは非置換の一価炭化水素基
を示し、好ましくはメチル基、エチル基等の炭素数1〜
8のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜10のアリー
ル基、これらの基の1以上の水素原子をハロゲン原子で
置換したClC3H6−, 等の基、水素原子の一部をアルコキシシリル基で置換し
た−C2H4Si(OCH3)3,−C3H6Si(OCH3)3,−C2H4Si(OC
2H5)3等の基であり、a,bは0.01≦a≦1、好ましくは0.03≦
a≦0.5、1≦b≦3、好ましくは1.95≦b≦2.05、1
≦a+b<4、好ましくは1.8≦a+b<2.4を満足する
正数である。また、1分子中のけい素原子の数は20〜40
0の整数であり、1分子中のけい素原子に直結した水素
原子の数は1以上、好ましくは1〜5の整数である。) で表される有機けい素化合物との付加重合体(シリコー
ン変性エポキシ樹脂又はシリコーン変性フェノール樹
脂)を配合することが好ましい。なお、この(II)式の
有機けい素化合物は、そのSiH基が上記(III)式のエポ
キシ樹脂のアルケニル基に付加して付加重合体となるも
のである。
またこの場合、上述したシリコーン変性エポキシ樹脂
又はフェノール樹脂は、加水分解性塩基の含有量が500p
pm以下で、遊離のNa,Clイオンが各々2ppm以下、有機酸
含有量が100ppm以下であることが好ましく、加水分解性
塩基、遊離のNa,Clイオン、有機酸の含有量が上記値を
越えると、封止した半導体装置の耐熱性が悪くなること
がある。
上記シリコーン変性エポキシ樹脂又はフェノール樹脂
は単独でもあるいは2種以上を混合して配合してもよ
く、さらに配合量は、組成物に配合するエポキシ樹脂と
硬化剤との合計量100部(重量部、以下同様)に対して
5〜70部、特に8〜50部とすることが好ましい。シリコ
ーン変性エポキシ樹脂又はフェノール樹脂の配合量が5
部より少ないと十分な低応力性を得にくく、70部を越え
ると成形品の機械的強度が低下する場合がある。
次に、第2必須成分の硬化剤はエポキシ樹脂に応じた
ものが使用され、例えば無水トリメリット酸、無水テト
ラヒドロフタル酸等の酸無水物やフェノールノボラック
樹脂などが用いられるが、中でもフェノールノボラック
樹脂を用いることが最適である。なお、硬化剤として使
用するフェノールノボラック樹脂は、含有する遊離のN
a,Clイオンが各々2ppm以下、モノマーのフェノール量が
1%以下であると共に、製造時に残存する微量のホルム
アルデヒドのカニツァロ反応で生じる蟻酸等の有機酸が
100ppm以下であることが望ましく、遊離のNa,Clイオン
や有機酸の含有量が上記量より多いと、組成物で封止し
た半導体装置の耐湿特性が低下する場合があり、モノマ
ーのフェノール量が1%より多いと、組成物で作った成
形品にボイド、未充填、ひけ等の欠陥が発生する場合が
ある。さらにフェノールノボラック樹脂の軟化点は50〜
120℃が好適であり、50℃未満であると組成物の二次転
移温度が低くなって耐熱性が悪くなる場合があり、120
℃を越えると組成物の溶融粘度が高くなり過ぎて作業性
に劣る場合が生じる。
ここで、硬化剤の配合量は別に制限されないが、上記
エポキシ樹脂のエポキシ基と上記硬化剤のフェノール性
水酸基または酸無水物とのモル比を0.8〜2、特に1〜
1.5の範囲にすることが好適である。両基のモル比が0.8
より小さくなると組成物の硬化特性や成形品の二次転移
温度が低くなって耐熱性が低下する場合があり、2より
大きくなると成形品の二次転移温度や電気特性が悪くな
ることがある。
本発明では、第3の必須成分として下記一般式(I) (但し、式中R1は水素原子又は炭素数1〜7の一価の有
機基、R2は炭素数1〜10の二価の有機基、R3,R4はそれ
ぞれ炭素数1〜7の一価の有機基であり、nは1〜3の
整数である。) ここで、(I)式の置換基R1は水素原子又は炭素数1
〜7の一価の有機基であり、例えば水素原子、メチル
基,エチル基,プロピル基,ブチル基などのアルキル
基、ビニル基,アリル基などのアルケニル基、フェニル
基,トリル基などのアリール基等の1価炭化水素基、メ
トキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,メ
トキシエトキシ基,エトキシエトキシ基,イソプロペノ
キシ基などのアルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ
基、アルケノキシ基等を挙げることができる。
また、R2は炭素数1〜10の二価の有機基であり、例え
ばメチレン基,エチレン基,プロピレン基などのアルキ
レン基のほかに芳香族基を含む以下のようなアルキレン
アリーレン基等が挙げられる。
-C2H4C6H4CH2−,-C6H4CH2−,-C6H4C2H4− 更に、R3,R4はそれぞれ炭素数1〜7の一価の有機基
であり、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチ
ル基などのアルキル基、フェニル基,トリル基などのア
リール基等の1価炭化水素基等が挙げられるが、なかで
もブチル基、フェニル基がより一般的である。また、n
は1〜3の整数であるが、原料の入手し易さ等の点から
nは1であることが一般的である。
このような(I)式の化合物として具体的には、下記
式で示される化合物が例示される。
(CH3)3SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 C6H5(CH3)2SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 (CH3)3Si(CH2)2C6H4CH2P+(C4H9)3B-(C6H5)4 (CH3)3SiCH2P+(C5H5)3B-(C4H3)4 (CH3)3SiCH2P+(C6H5)3B-(C4H9)4 C2H5(CH3)2SiCH2P+(C4H9)3B-(C6H5)4 (CH3)3Si(CH2)3P+(C6H5)3B-(C6H5)4 (CH3)3SiC6H4CH2P+(C4H9)3B-(C4H9)4 CH2=CH(CH3)2SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 (CH3)3SiCH2P+(C6H5)3B-(C2H5)4 C2H5(CH3)3SiCH2P+(C4H9)3B-C2H5(C6H5)3 CH3(C2H5O)2SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 〔(CH3)3SiCH22P+(C6H5)2B-(C6H5)4 〔(CH3)3SiCH23P+C6H5B-(C6H5)4 なお、上記(I)式の化合物は、対応する有機けい素
化合物のグリニャール試薬と有機燐のハロゲン化物との
反応生成物を更に有機ハロゲン化物と反応させるか、あ
るいは対応する有機けい素含有のハロゲン化物と第三級
ホスフィン又はアルキレンホスホランとを反応させて得
られる有機けい素基含有の有機燐ハロゲン化物を、対応
する硼素化合物(第四級ボレート・アルカリ金属塩等)
と反応させるなど、公知の反応(Chem.Ber.92,2756(19
56),J.Am.Chem.Soc.82,3919(1960)、J.Am.Chem.Soc.
87,4156(1965)等に記載)を利用して合成することが
でき、例えばトリメチルブロモシラン,フェニルジメチ
ルクロロシランとメチレントリフェニルホスホランとの
反応やクロロメチルトリメチルシラン,臭化4−(2−
トリメチルシリルエチル)ベンジルなどとトリフェニル
ホスフィン,トリブチルホスフィンとの反応の後、更に
ソジウムテトラフェニルボレート等と反応させるなどし
て合成することができる。
本発明では、硬化促進剤として(I)式の化合物を単
独で使用してもよいが、他の硬化促進剤と併用して用い
ることもでき、他の硬化促進剤として特に1,8−ジアザ
ビシクロ−7−ウンデセンとの併用が組成物の耐湿性の
点から望ましい。
また、(I)式の化合物の配合量は第1成分としての
エポキシ樹脂100部に対して0.1〜10部、特に0.3〜5部
が好ましく、配合量が0.1部に満たないと硬化性が悪く
なる場合があり、一方10部を越えると保存安定性、耐湿
特性が悪くなる場合がある。また、その他の硬化促進剤
として併用する場合の1,8−ジアザビシクロ−7−ウン
デセンは、(I)式で示される化合物1部に対し0.02〜
2部の配合割合で併用することが望ましい。
次いで、第4必須成分の無機質充填材としては、例え
ば溶融シリカや結晶シリカの他、窒化珪素、アルミナ、
窒化アルミニウム、窒化硼素、酸化マグネシウム、炭酸
カルシウム、けい酸カルシウム、ジルコニウム、タル
ク、クレー、マイカ、ガラス繊維粉などが用いられる。
本発明において使用される無機質充填剤は、無定形、
結晶形、焼結、粉砕、球状等、種々のものを用いること
ができるが、封止材料としては特に球状または球状に近
い形状のものが特に充填性の点から好ましい。その平均
粒径は好ましくは5〜75ミクロンであるが、全無機質充
填剤量の30%を越えない範囲で平均粒径が0.1〜5ミク
ロンのものを用いても良い。
なお、組成物中に含まれる無機質充填剤量は特に限定
されるものではないが、組成物全体の60重量%以上であ
ることが好ましい。
更に、無機質充填剤はシランカップリング剤等であら
かじめ処理してもよい。この場合、処理に用いるシラン
カップリング剤としては、構造式が下記式(IV) ▲RR8 4-C▼Si(OR9)C ……(IV) で表されるような加水分解性残基含有シラン類が好まし
く用いられる。
ここで、(IV)式中の置換基R8としては、水素原子、
メチル基、エチル基、プロピル基、γ−クロロプロピル
基、γ−メルカプトプロピル基等の置換又は非置換基の
アルキル基、フェニル基などのアリール基や、エポキ
シ、アクリル、アルケニル、カルボキシル官能性である
ような下記に示すものが挙げられる。
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2− HR10NCH2CH2CH2− R10=H又はCdH2d+1(d=1〜4の整数) CH2=C(R11)COO(CH2)m− R11=H又はCH3(m=1〜3の整数) CH2=CH(CH2)l-(l=0〜4の整数) HOCO(CH2)k-(l=2〜18の整数) 一方、R9としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル
基等の置換又は非置換のアルキル基、ビニル基、アリル
基、イソプロペニル基等のアルケニル基、フェニル基等
のアリール基、アセチル基、プロピオニル基、ブチニル
基等のアシル基などが挙げられるが、その内メチル基、
エチル基、イソプロペニル基などが一般的であり、また
cは1〜4の整数であるが、cが3又は4であることが
より好ましい。
なお、上述したシランカップリング剤は単独で使用し
てもあるいは2種類以上を併用してもよく、更には、こ
れらをあらかじめ一部加水分解したものを用いてもよ
い。
また、シランカップリング剤の量は無機質充填剤100
部に対して0.001〜8部、より好ましくは0.01〜5部の
範囲であることが好ましい。シランカップリング剤が少
なすぎると処理をした効果、即ち耐湿性の向上等があら
われない場合があり、多すぎるとバリ特性などがかえっ
て悪化してしまうことがある。
シランカップリング剤による処理方法としては、乾
式、湿式のどちらを用いても良く、シリカ、アルミナ、
窒化アルミニウム、窒化硼素、酸化マグネシウムを処理
する場合、乾式法はヘンシェルミキサー等で、湿式法は
溶剤中でそれぞれ無機質充填剤にシランカップリング剤
を混合,撹拌することによって行うことができる。この
場合、溶剤としては、例えばトルエン,キシレンなどの
炭化水素系、メタノール,エタノール,イソプロピルア
ルコールなどのアルコール系、アセトン,2−ブタノンな
どのケトン系、イソプロピルエーテル,テトラヒドロフ
ランなどのエーテル系等が挙げられ、水および加水分解
促進剤としての錫系、チタン系、あるいはアミン化合物
を併用することもできる。このようにして処理した後に
400〜1200℃程度の加熱炉で焼結することもよい。
本発明の組成物には、さらに必要により各種の添加剤
を添加することができ、例えばカルナバワックス等のワ
ックス類、ステアリン酸等の脂肪酸やその金属塩などの
離型剤(なかでも接着性,離型性の面からカルナバワッ
クスが好適に用いられる)、カーボンブラック,コバル
トブルー,ベンガラ等の顔料、酸化アンチモン,ハロゲ
ン化合物等の難燃化剤、老化防止剤、シランカップリン
グ剤、イオウ交換物質などを適宜配合することもでき
る。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造に際
し、上述した成分の所定量を均一に撹拌,混合し、あら
かじめ60〜95℃に加熱してあるニーダー,ロール,エク
ストルーダー等で混練、冷却し、粉砕するなどの方法で
得ることができる。
本発明で得られるエポキシ樹脂組成物は、IC、LSI、
トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等の半導体の樹
脂封止やプリント回路板の製造などにも有効に使用でき
る。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体装置の樹
脂封止を行なう場合、従来より採用されている成形法、
すなわちトランスファ成形、インジェクション成形、注
型法などを用いて行なうことができる。成形条件は温度
150〜180℃、ポストキュアは150〜180℃で2〜16時間程
度行なうことが好ましい。
発明の効果 本発明のエポキシ樹脂組成物は、保存安定性に優れて
いる上、加熱成形時には迅速に硬化し、電気的,機械的
特性の良好な硬化物を与えるもので、成形材料、半導体
の封止材等として好適に使用することができる。
〈実施例、比較例〉 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例1〕 α−アルミナ(平均粒径22μm)600重量部(以下単
に部と表わす)を500部のトルエンに分散させた。1.0部
のテトラメトキシシランを添加すると共に、純水0.6部
を加えて加熱し、トルエン還流下に5時間攪拌を続け
た。その後、減圧下に150℃にて溶媒を留去することに
より処理を行なった。このものと、下記式 で示される化合物と下記式 で示される化合物との付加反応物であるシリコーン変性
エポキシ樹脂(式中の添字は平均値)50部、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量280)13部、
臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量280)5部、フェノ
ールノボラック樹脂(フェノール当量100)32部、カル
ナバワックス1.5部、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン1.5部、球状の溶融シリカ(平均粒径1.2μ
m)100部、カーボンブラック2部、更に下記式で示さ
れる化合物(A)1.25部、 (CH3)3SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 ……(A) 1,8−ジアザビシクロ−7−ウンデセン0.12部を70〜80
℃の熱ロールにかけて混練し、冷却粉砕して、エポキシ
樹脂組成物を得た。
〔実施例2〕 実施例1における化合物(A)1.25部を下記式で示さ
れる化合物(B) C6H5(CH3)2SiCH2P+(C6H5)3B-(C6H5)4 ……(B) 1.40部に代えた以外は同様の条件で処理を行ない、同様
の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
〔実施例3〕 実施例1における化合物(A)1.25部を下記式で示さ
れる化合物(C) (CH3)3Si(CH2)2C6H4CH2P+(C4H9)3B-(C6H5)4 ……(C) 1.37部に代えた以外は同様の条件で処理を行ない、同様
の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
〔実施例4〕 実施例1における化合物(A)1.25部を下記式で示さ
れる化合物(D) (CH3)3SiCH2P+(C6H5)3B-(C4H9)4 ……(D) 1.17部に代えた以外は同様の条件で処理を行ない、同様
の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
〔実施例5〕 実施例1における化合物(A)1.25部、1,8−ジアザ
ビシクロ−7−ウンデセン0.12部を化合物(A)のみ2.
28部に代え、同様の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
〔実施例6〕 実施例1における無機質充填剤を結晶性シリカ(平均
粒径28μm)のみ500重量部に代え、同様の配合でエポ
キシ樹脂組成物を得た。
〔実施例7〕 実施例1における無機質充填材を溶融シリカ(平均粒
径24μm)のみ370重量部に代え、同様の配合でエポキ
シ樹脂組成物を得た。
〔比較例1〕 実施例1における化合物(A)1.25部を2−フェニル
イミダゾール0.56部に代え、同様の配合でエポキシ樹脂
組成物を得た。
〔比較例2〕 実施例1における化合物(A)1.25部をトリフェニル
ホスフィン0.60部に代え、同様の配合でエポキシ樹脂組
成物を得た。
〔比較例3〕 実施例1における化合物(A)1.25部をトリフェニル
ホスフィン・トリフェニルボレート1.07部に代え、同様
の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
〔比較例4〕 実施例6における化合物(A)1.25部を2−フェニル
イミダゾール0.52部に代え、同様の配合でエポキシ樹脂
組成物を得た。
〔比較例5〕 実施例6における化合物(A)1.25部をテトラフェニ
ルホスホニウムテトラフェニルボレート1.33部に代え、
同様の配合でエポキシ樹脂組成物を得た。
これらのエポキシ樹脂組成物について、成形時の硬化
性、保存安定性およびパワーICの耐湿性(アルミ腐食試
験)について下記方法で評価した。結果を第1表に示
す。
スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃,70kg/cm2
条件で測定した。
硬度 バーコール硬度計935を用いて測定した。
アルミニウム配線腐食率 アルミニウム金属電極の腐食を検討するために設計し
た14ピンICにエポキシ樹脂組成物をトランスファーモー
ルド法で成形し、121℃,湿度100%の高圧釜に2000時間
入れ、配線のオープン不良率を調べた。
第1表の結果より、本発明のエポキシ樹脂組成物(実
施例1〜7)は、硬化促進剤として上記(I)式の化合
物以外のものを配合したエポキシ樹脂組成物(比較例1
〜5)に比べ、保存安定性に優れ、かつ、電気的,機械
的,化学的特性が極めて良好な硬化物を与えることが確
認された。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31 (72)発明者 片山 誠司 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 伊藤 邦雄 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (56)参考文献 特開 昭64−59837(JP,A) 特開 昭63−245949(JP,A) 特開 昭61−269341(JP,A) 特開 昭61−188415(JP,A) 特開 昭56−84717(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) エポキシ樹脂、 (2) 硬化剤、 (3) 下記一般式(I)で示される硬化促進剤、 (但し、式中R1は水素原子又は炭素数1〜7の一価の有
    機基、R2は炭素数1〜10の二価の有機基、R3,R4はそれ
    ぞれ炭素数1〜7の一価の有機基であり、nは1〜3の
    整数である。) (4) 無機質充填剤、 を必須成分として配合してなることを特徴とするエポキ
    シ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】アルケニル基含有エポキシ樹脂又はアルケ
    ニル基含有フェノール樹脂のアルケニル基に下記一般式
    (II) (但し、式中R5は置換もしくは非置換の一価炭化水素基
    を示し、a,bは0.01≦a≦1、1≦b≦3,1≦a+b<4
    を満足する正数である。また、1分子中のけい素原子の
    数は20〜400の整数であり、1分子中のけい素原子に直
    結した水素原子の数は1以上の整数である。) で表される有機けい素化合物のSiH基が付加されてなる
    重合体であるシリコーン変性エポキシ樹脂又はシリコー
    ン変性フェノール樹脂が配合されてなる請求項1記載の
    エポキシ樹脂組成物。
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