JP3464524B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
ンを生成させる化合物と電離基を有する粘度調整剤等を
同時に配合しても収れん効果及び粘度が低下せず、分
離、クリーミング等を生じない安定な化粧料に関する。
どの乳化型化粧料は、洗顔料等により皮膚に付着した汚
垢を充分に取り去った後に塗布し、皮膚の角質層に適度
な水分や保湿成分を供給して皮膚の生理活性を整える目
的で用いられている。
の多用化に伴ない、使用者の肌質、その肌の状態、季節
又は用途等に合わせて、保湿効果のみならず、清涼感、
紫外線防御、収れん性又は洗浄性等々の種々の効果が付
与されている。
配合されている収れん剤によって皮膚の過剰な油分の分
泌を抑えるか、あるいは水分量を整えることによって、
皮膚をひきしめる効果を目的とするものである。
に、亜鉛に代表される二価金属類の塩化合物が収れん剤
として配合されてきた。
中で亜鉛イオンを生成するこのような化合物と−COO
-等の電離基を有する粘度調整剤を同時に化粧料に配合
した場合、電離基と亜鉛イオンが結合し、化粧料の粘度
の著しい低下を招き、特に乳化系の場合は安定性が損な
われ、分離、クリーミングを生じ、更に収れん効果が充
分に得られないという問題があった。
成する化合物と電離基を有する粘度調整剤を同時に配合
しても、粘度低下、分離、クリーミング等を起こさず安
定で、しかも優れた収れん作用を有する化粧料を提供す
ることにある。
明者らは鋭意研究を行った結果、亜鉛イオンを生成する
化合物と電離基を有する粘度調整剤とを含有する化粧料
に亜鉛イオンとキレート定数が特定の値であるカルボン
酸又はその塩を加えて、亜鉛イオンをキレートすれば、
該粘度調整剤による粘度が維持され、安定性が良好で、
かつ優れた収れん効果を維持する化粧料が得られること
を見出し本発明を完成した。
(b)、(c)及び(d) (a)水溶液中で亜鉛イオンを生成する亜鉛塩 (b)ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポ
リマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサ
ンタンガム、カラギーナン、ペクチン、アルギン酸及び
アルギン酸ナトリウムから選ばれる粘度調整剤 (c)亜鉛イオンとのキレート定数が10-2〜10-6と
なる量のクエン酸、マロン酸又はそのナトリウムもしく
はカリウム塩 (d)水を含有する化粧料を提供するものである。
(1)に示す反応によってキレート(ApBq)が生成す
るときに、(2)で示される式によって導かれるキレー
トの生成定数を意味する。
子であるカルボン酸を示し、Kはキレート定数を示す〕
鉛イオンを生成する化合物としては、従来より化粧料等
に収れん剤として配合されてきたものであれば特に限定
されず、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウ
リン酸亜鉛、p−フェノールスルホン酸亜鉛等の無機酸
又は有機酸の亜鉛塩や酸化亜鉛などが挙げられる。これ
らのうち、p−フェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛や
酸化亜鉛が特に好ましい。
意に選択したものの一種を単独で又は二種以上を組み合
わせて用いることができ、その配合量は化粧料全量中に
0.001〜5重量%、特に0.01〜1.0重量%と
することが好ましい。
整剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシ
ビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、アルギ
ン酸、アルギン酸ナトリウム等が挙げられるが、就中、
ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。(b)成分は一
種でも二種以上を混合して用いてもよく、その配合量は
化粧料全量中に0.01〜5.0重量%、特に0.01
〜1.0重量%が好ましい。
ロン酸又はその塩は、亜鉛イオンとのキレート定数が1
0-2〜10-6となるように配合される。ここでキレート
定数は前述した通りであり、錯体の安定度定数測定法
(安田,無機溶液化学,山崎,松浦,田中,玉文編,p
191〜p194,南江堂,1968年発行)によって
測定できる。具体的には、本発明の亜鉛イオンを生成す
る化合物及びクエン酸、マロン酸又はその塩を含む水溶
液を本発明の化粧料と同一のpHとなるよう調製し、20
℃で測定を行う。キレート定数が10-2を超えるもので
は、上記(a)成分と(b)成分が反応して著しく粘度
が低下し、分離、クリーミング等が生じ本発明の効果が
達成し得ない。一方、キレート定数が10-6未満である
と亜鉛イオンによる収れん効果が損なわれてしまう。特
に10-3〜10-6の範囲が好ましい。
塩は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いるこ
とができ、その配合量は化粧料全量中に0.01〜5重
量%とすることが好ましい。また、(c)成分のカルボ
ン酸又はその塩は(a)成分に対して重量モル比で
(c)/(a)=1/1〜20/1、特に1/1〜10
/1となる量配合するのが好ましい。
ず、目的に応じて適宜決定すればよく、0.1〜99.
9重量%の範囲が好ましい。また本発明化粧料は乳化型
であるのが好ましく、乳化型化粧料の場合の水の配合量
は20〜90重量%、特に油中水型のものは20〜70
重量%、水中油型のものは50〜90重量%とすること
が好ましい。本発明化粧料を乳化型化粧料として用いる
場合は、通常更に(e)成分として界面活性剤及び
(f)成分として油性基剤を配合する。
化粧料の配合成分として用いられるものであれば特に限
定されず、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレングルタミン酸、ポリオキシエチ
レンイソステアリン酸ジエステル、α−モノイソステア
リルグリセリルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセラ
イドなどのノニオン界面活性剤;及びアルキル硫酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナ
トリウム、モノアルキルリン酸塩、N−ステアロイルメ
チルタウリン酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤な
どが例示される。
以上を組み合わせても用いることができ、その配合量は
化粧料全量中0.1〜8.0重量%、特に0.1〜5.
0重量%が好ましい。
配合成分として用いられるものであれば、特に限定され
ず、例えば、植物油、動物油、合成油、鉱物油、シリコ
ーン油、脂肪酸、高級アルコール更に天然又は合成のグ
リセライド及び細胞間脂質成分などが挙げられる。具体
的には、植物油としては、アーモンド油、オリーブ油、
カカオ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、
パーシック油、ヒマシ油、アマニ油、綿実油、モクロ
ウ、ヤシ油、マカダミアンナッツ油、ヒマワリ油、ホホ
バ油、月見草油などが挙げられ、
肝油、タートル油、スクワラン油などが挙げられる。
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウ
リン酸、カプリン酸、カプリル酸などと、メチル、エチ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−オク
チル、2−エチルヘキシル、n−デシル、イソデシル、
ラウリル、イソトリデシル、ミリスチル、セチル、ステ
アリル、オレイル、ベヘニル、ヘキシルデシル、オクチ
ルドデシルなどとのエステル化合物、更にトリ(カプリ
ル・カプリン酸)グリセリン、トリオクタン酸グリセリ
ル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ
オクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオ
ペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、アジ
ピン酸ジ(2−ヘプチルウンデシル)、イソノナン酸イ
ソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸オクチル
ドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、ヒドロキシス
テアリン酸コレステリル、セスキオレイン酸ソルビタ
ン、オキシステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸
ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリ
イソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン
酸ジグリセリル、1−イソステアロイル−3−ミリスト
イル−グリセロールなどが挙げられる。
ン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセ
リンなどが挙げられる。
サン、メチルポリシクロシロキサン、メチルフェニルポ
リシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、
デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルポリシクロ
シロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシ
プロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン
・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル
(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、高重合メチルポリシロ
キサン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリ
コーン、アルキルアラルキル変性シリコーン、アミノ変
性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変
性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フロロアル
キル変性シリコーン、フッ素変性シリコーンなどが挙げ
られる。
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン
酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン
酸などが挙げられる。
ール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルア
ルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコー
ル、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノールなどが
挙げられる。
皮膚及び角層中に存在するセラミド類、コレステロール
類、脂肪酸類などが挙げられ、合成物としては、特開昭
63−192703号公報に記載される合成方法にて合
成された、セラミド類似物などが挙げられる。(f)成
分の油性基剤は、一種又は二種以上を組み合わせて用い
ることができ、その配合量は、化粧料全量中に0.01
〜90重量%、特に0.1〜50重量%が好ましい。
尚、本発明の化粧料には必要に応じ、本発明の効果を損
なわない範囲において、上記必須成分以外の通常化粧
品、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種任意成分を
配合することができる。
アルコール、保湿剤、皮膚軟化剤、薬効剤、褪色防止
剤、色素、香料、防腐剤、感触改善剤、紫外線吸収剤、
粉体、消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、ホルモン剤、pH調
整剤、吸油性担体等が挙げられる。
種々の形態、例えば、油中水型又は水中油型のクリー
ム、化粧乳液又は化粧水等とすることができる。
レートされているため、電離基を持つ粘度調整剤と亜鉛
イオンとの結合が防止され、乳化物の粘度の低下、分
離、クリーミング等が起こらず、長期間保存しても安定
であり、優れた収れん効果を有する。
明するが、本発明は、これらによって何ら限定されるも
のではない。
し、下記評価方法により評価した。これらの結果も表3
に示す。
(4)〜(7)からなる油相中に、同温度に加熱溶解し
た成分(1)〜(3)及び(8)〜(12)からなる水
相を加え、ホモジナイズして乳化させた。その後、攪拌
しながら、室温まで冷却し、O/W型乳化物を得た。
者の目元に塗布し、ひきしめ感の有無を次の3段階の評
価基準に従って官能評価した。
40℃にて、1週間保存した際の、乳化状態を目視で観
察し、次の3段階の評価基準に従って評価した。
及び安定性の双方において優れていることが判る。
し、実施例1と同様の方法で収れん効果及び安定性の評
価を行った。結果を表4に示す。
(7)〜(10)からなる油相中に、同温度に加熱溶解
した成分(1)〜(6)及び(11)〜(15)からな
る水相を加え、ホモジナイズして乳化させた。その後攪
拌しながら室温まで冷却し、O/W型乳化物を得た。
果、安定性ともに優れるのに反し、キレート定数が10
-6より小さなカルボン酸を配位子にした場合は、安定性
は良好であるが、収れん効果が得られなくなることが判
る。
実施例1と同様の方法により、収れん効果、安定性を評
価した。その結果を表5に示す。
3量に加え、完全に溶解したものに(5)〜(9)と
(11)、(12)を混合する。次いで、(13)の1
/3量に(4)と(10)を加え完全に溶解し、先に混
合したものに添加して完全に溶解した。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
(d) (a)水溶液中で亜鉛イオンを生成する亜鉛塩 (b)ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポ
リマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサ
ンタンガム、カラギーナン、ペクチン、アルギン酸及び
アルギン酸ナトリウムから選ばれる粘度調整剤 (c)亜鉛イオンとのキレート定数が10-2〜10-6と
なる量のクエン酸、マロン酸又はそのナトリウムもしく
はカリウム塩 (d)水を含有する化粧料。 - 【請求項2】 化粧料が乳化型である請求項1記載の化
粧料。
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JPH07291821A JPH07291821A (ja) | 1995-11-07 |
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Family Applications (1)
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JP09131394A Expired - Fee Related JP3464524B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 化粧料 |
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JP5124099B2 (ja) * | 2006-04-10 | 2013-01-23 | ポーラ化成工業株式会社 | 水中油乳化剤形の化粧料 |
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JP6005967B2 (ja) * | 2012-03-29 | 2016-10-12 | 株式会社コーセー | 紫外線防御化粧料 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP09131394A patent/JP3464524B2/ja not_active Expired - Fee Related
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