JP3463847B2 - 建築物間の可動連絡通路 - Google Patents

建築物間の可動連絡通路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二つの独立した建
築物の歩廊・通路等を上層階で連絡する部分に用いら
れ、二つの建築物が地震時等に相対変位を生じても、こ
れらの建築物の衝突や過大な応力の発生を防止するとと
もに、相互間の往来を確保することができる建築物間の
可動連絡通路を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】互いに独立した基礎に支持された二つの
建築物が近接して設けられている場合に、上層階で双方
の歩廊または通路が連絡する構造が採用されることがあ
る。このような連絡通路を設けることにより、建築物相
互間の往来の便宜が図られるとともに、非常時の退避路
とすることができる。このような連絡通路では、地震時
等に二つの建築物が独立して挙動するために、これらの
相対変位を許容する構造としておかなければならず、可
動伸縮装置(エキスパンションジョイント)が用いられ
ている。
【0003】従来から知られている可動伸縮装置であっ
て、一般に大変位に対応可能とされているものは、床部
分に複数の板状部材または梁部材を建築物間に架け渡
し、一方の支持端を移動可能として水平方向の相対変位
に対応するようにしている。また、通路の手摺または腰
壁の部分は鉛直方向の軸線回りに回動可能なヒンジで接
合された板状部材もしくは蛇腹状の部材またはこれらの
組合せによって、建築物の相対変位に追従するようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来から知られている可動伸縮装置を用いた連絡
通路では、次のような問題点がある。近年においては建
築物に高い耐震性が要求され、免震構造物が普及しつつ
あるが、免震構造物は基礎地盤との相対変位が大きくな
るため、独立した近接する建築物間の相対変位も、従来
の構造に比べて著しく大きくなる。また、建築物が高層
化することによっても相対変位は大きくなり、1m以上
の相対変位にも追従できる可動伸縮装置が要求される。
しかし、従来の装置では、このような大きな相対変位に
対応しようとすると、複数の床部材間に隙間が生じた
り、床部分と腰壁または手摺の部分との間に大きな隙間
が生じたりする。また、腰壁または手摺部分は大きな相
対変位に追従可能とするために複雑な構造となり、多大
な費用を要することになる。
【0005】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、簡単な構造で、二つの
建築物間の大きな相対変位にも追従することができる可
動連絡通路を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 二つの独立した建築
物間に架け渡される構造部材と、 前記二つの建築物の
うちの第1の建築物上に設けられ、前記構造部材の一方
の端部を一方向の直線的な移動のみを許容するように支
持する第1の可動支承装置と、 第2の建築物上に設け
られ、前記構造部材の他の端部を、前記第1の可動支承
装置の移動許容方向と異なる方向に直線的な移動を許容
するように支持する第2の可動支承装置とを有し、 前
記第1の 可動支承装置及び第2の可動支承装置は、前記
第1の建築物及び第2の建築物の通路の脇に各々立ち上
げられた立設部材の頂部に設けられ、 前記構造部材
は、前記立設部材の頂部に設けられた可動支承装置上に
支持される頂部部材と、この頂部部材に固着され、下方
へほぼ鉛直に設けられた鉛直部材と、この鉛直部材の下
端部に接合され、前記通路の路面付近で吊り支持される
床部材とを有する建築物間の可動連絡通路を提供する。
【0007】上記構造部材は、連絡通路に作用する荷重
を支持する部材であり、通路の床部分を構成する部材、
およびこの部材と接合されたほぼ鉛直方向の部材、この
鉛直方向の部材と接合された部材であって手摺の一部と
して機能する部材等をも含むものである。したがって、
上記第1の可動支承装置および第2の可動支承装置は床
を構成する部材を直接に支持するものであってもよい
し、この床部分と接合され、手摺の一部を構成する部材
を支持するものであってもよい。また、これらの可動支
承装置は構造部材を一方向の直線的な移動を許容するよ
うに支持するものであれば、それ自体が他の方向への移
動を拘束する構造となっていてもよいし、構造部材が他
の部分で他方向への移動が拘束されるようになっていて
もよい。そして、上記第1の可動支承装置又は第2の可
動支承装置は、それぞれが複数の装置からなるものであ
ってもよい。つまり、構造部材のそれぞれの端部を複数
の位置で支持するするように可動支承装置が設けられて
いるものとすることができる。
【0008】このような建築物間の可動連絡通路では、
二つの建築物間に架け渡された構造部材が、両端部で可
動支承装置によりそれぞれ水平方向の異なる方向へ移動
可能に支持されているので、二つの建築物間にいかなる
方向の相対変位が生じても、二つの可動支承装置がこれ
に追従し、構造部材には過大な変形や応力を生じること
なく、二つの建築物に架け渡された状態が維持される。
また、これらの可動支承装置の移動可能範囲を適切に設
定することにより、二つの建築物間の相対変位が大きく
なる場合にも、容易に対応が可能となる。また、構造部
材はヒンジや蛇腹構造を含む必要はなく、簡単な構造と
することができ、少ない費用で製作が可能となる。
【0009】そして、上記構造部材は、上記の構成によ
って次のように作用する。一般に、建築物の通路、特に
外部に面して設けられた通路には、片側または両側に手
摺または腰壁が設けられることが多い。上記可動連絡通
路は、このような手摺、または腰壁を利用するものであ
り、その頂部に可動支承装置を設け、これによって支持
される頂部部材から鉛直部材を介して床部材を吊支持す
る。したがって、二つの建築物間の通路となる床部材
を、建築物の床から直接に支持する必要がなく、床部材
は建築物の床面上にわずかの間隙をおいて吊支持するこ
とができる。このため、連絡通路の部分で床面に大きな
段差が生じるのを回避することができる。また、大きな
荷重を負担する床部分に可動支承装置を設置する必要が
なく、断面の欠損等を生じることがなく施工性が良好と
なる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
した建築物間の可動連絡通路において、 前記立設部材
と、この立設部材と対向する鉛直部材との間に、前記可
動支承装置の移動方向と直角方向の水平力を伝達すると
ともに、前記可動支承装置の移動方向へは容易に移動を
許容する水平力伝達装置が設けられているものとする。
【0011】上記のように水平力伝達装置を設けること
により、構造部材の両端部は可動支承装置による所定の
方向へ確実に移動するとともに、これと直角方向の力が
一方の建築物から適切に構造部材に伝達され、他方の建
築物との間に介挿されている可動支承装置で適切な相対
移動が生じる。つまり、二つの建築物間に架け渡された
構造部材の一方の端部は、これを支持する建築物に対し
て、水平な一方向にのみ移動し、この移動方向と直角の
方向への変位に対しては上記水平力伝達装置を介して構
造部材に水平力が作用し、他方の端部を可動支承装置上
で移動させる。このため、二つの建築物間に地震動等に
よる複雑な相対変位が生じた場合にも、構造部材は適切
に移動し、連絡通路が機能を失うことなく維持される。
特に、二つの建築物にそれぞれ設けられた可動支承装置
の移動方向が互いに直角ではなく、これより小さい角度
に設定される場合に有効に作用し、任意の方向の相対変
位に対して構造部材を適切に挙動させることが可能とな
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載した建築物間の可動連絡通路において、
第1の建築物の通路の中間部に第2の建築物の通路が
連結される部分に設けられ、 前記第1の可動支承装置
は、前記第1の建築物の通路の第2の建築物に面する側
の手摺の上で、第2の建築物の通路と接合される部分の
両側に対となるように設置され、第1の建築物の通路の
方向への移動を許容するものであり、 前記第2の可動
支承装置は、前記第2の建築物の通路の両側に立設され
た手摺の各々の頂部に設けられ、該通路の方向に移動を
許容するものであり、 前記構造部材は、 前記第2の
可動支承装置の上部からその移動方向に延長され、第1
の可動支承装置の一つの上部まで連続する頂板と、この
頂板の側縁から下方に垂下するように設けられ、第1の
建築物の通路の手摺の内側面に沿った部分から第2の建
築物の通路の手摺の内側面に沿っ部分に連続するように
設けられる鉛直部材と、前記第2の建築物の通路の床面
上から第1の建築物の床面上にかけて連続し、両側縁が
前記鉛直部材の下端と接合されて吊り支持される床部材
とを有するものとする。
【0013】このような建築物間の可動連絡通路では、
二つの建築物間に架け渡すように設けられた構造部材
は、建築物の通路の片側または両側に設けられた手摺上
で支持され、これらの通路の方向につまり手摺の方向に
相対移動するようになっているので、構造部材は、二つ
の建築物の通路部分の構造にほぼ連続した形状とするこ
とができ、外観を損うことなく、大きな相対変位にも対
応可能とすることができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1、請求
項2又は請求項3に記載の建築物間の可動連絡通路にお
いて、 前記可動支承装置は、一定の方向に転がる転動
体を介して前記構造部材を支持するものとする。
【0015】このような建築物間の可動連絡通路では、
二つの建築物間に架け渡される構造部材が転動体を用い
た可動支承装置に支持され、きわめて小さい力で移動が
可能となる。したがって地震時等において、建築物間に
複雑で大きな相対変位が生じても、構造部材が適切に挙
動し、連絡通路の機能が維持される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、請求項1、請求項
3または請求項4に記載の発明の一実施形態である建築
物間の可動連絡通路を示す概略斜視図である。また、図
2はこの可動連絡通路の平断面図、図3は立断面図であ
る。この可動連絡通路は、図4に示すように、近接して
建てられた二棟の集合住宅の通路を上層階で連結するも
のであり、A棟の側面に沿って設けられた通路1の中間
部とB棟からA棟の通路1に向かってほぼ直角に突き出
した張り出し通路2との間に設けられている。
【0017】上記張り出し通路2の先端2aは、A棟と
B棟との間に相対変位が生じても衝突して、コンクリー
トからなる通路の構造を損傷することがないように、十
分離れた位置となるように設定されている。この間隔
は、予想される地震動、建築物の構造、基礎地盤の状況
等に応じて適切に定められるものであるが、本例の建築
物は基礎構造と上部構造との間に積層ゴムを有する免震
装置を介挿したものであり、地震に対する上部構造の相
対変位量が大きく、これに対応する間隔に設定されてい
る。
【0018】上記通路の連結部に架け渡される架構部
(構造部材)はステンレススチールからなるものであ
り、張り出し通路2の両側に立設された腰壁3および床
部4を覆うように連続した断面形状のB棟側支持部がA
棟の通路側に延長され、A棟の通路1の片側の腰壁5を
覆うA棟側支持部と連結した構造となっている。そし
て、上記B棟側支持部はB棟の張り出し通路2の方向に
往復動が可能に支持されるとともに、A棟側支持部は、
A棟の通路1の方向つまり、腰壁5の方向に往復動が可
能となるように支持されている。
【0019】上記B棟側支持部は、図2および図3
(b)に示されるように、張り出し通路2の両側に立設
された腰壁3の頂部において、可動支承装置6を介して
頂板7aが支持されており、その両側縁に外側鉛直部材
8および内側鉛直部材9が接合され、内側鉛直部材9の
下端部で床板部材10が吊支持されている。一方、A棟
側支持部は、通路1の腰壁5が途切れた部分の両側に設
けられ、腰壁5の頂部において、可動支承装置11を介
して頂板7bが支持され、その両側縁には内側鉛直部材
12及び外側鉛直部材13が接合されている。上記頂板
7bは腰壁の方向に延長され、上記B棟側の腰壁3上で
支持される頂板7aとL字状に連続している。また、内
側鉛直部材12および外側鉛直部材13もそれぞれ腰壁
5の側面の方向に延長され、B棟側支持部から延長され
た内側鉛直部材9および外側鉛直部材8とそれぞれほぼ
直角に突き合わされ、接合されている。そして、床板部
材10は図2および図3(a)に示すように、B棟側の
張り出し通路2の床上から、A棟の通路1の床上に連続
して設けられ、双方を連絡する歩行用の路面となってい
る。
【0020】上記可動支承装置6、11は、図5に示す
ように、腰壁3、5の方向つまり通路の方向に長い下側
枠14および上側枠15とこれらの間に介挿されるロー
ラ状の転動体16とを有するものであり、通路の方向に
は上側枠が下側枠上で極めて小さい力で移動するように
なっている。また、上側枠15と下側枠14との転動体
16と当接する部分は溝状となっており、転動体16の
転動方向以外へはほとんど変位を生じないようになって
いる。
【0021】このような建築物間の可動連絡通路では、
架構部がA棟の通路1とB棟の張り出し通路2との間に
架け渡されるとともに、A棟に対してその通路の方向に
容易に相対変位を生じるとともに、B棟に対しては、上
記A棟との相対変位の方向とほぼ直角の方向に相対変位
を許容する。したがって、A棟とB棟との間にいかなる
方向の相対変位が生じても、それぞれの建築物と架構部
との間に相対変位が生じることによって、双方の建築
物、および架構部に過大な応力が生じたり、破損するこ
とはなく、架け渡された架構部によって連絡通路が確保
される。
【0022】図6は、請求項1から請求項4までに記載
の発明の一実施形態である建築物間の連絡通路を示す平
断面図であり、図7は、図6中に示すC−C線における
立断面図である。この建築物間の連絡通路は、A棟の側
面に設けられた通路21の端部付近に、B棟から約45
°の角度で突き出した張り出し通路22とを連結し、A
棟とB棟との間の往来を可能にするものである。このよ
うな可動連絡通路において、A棟の通路21とB棟の張
り出し通路22との間に架け渡される架構部23(構造
部材)は、A棟側支持部23aおよびB棟側支持部23
bが、それぞれ通路の方向に相対移動が可能に支持され
る。つまり、双方の支持部が約45°の角度をなす二つ
の方向に相対移動が可能に支持されることにより、二つ
の建築物間の相対変位に対応するようになっている。
【0023】また、本連絡通路の架構部23は、A棟側
支持部およびB棟側支持部ともに、図1〜図4に示すも
のとほぼ同じ断面形状を有するものであるが、本例で
は、図6および図7に示すようにA棟側支持部において
内側鉛直部材25および外側鉛直部材26と腰壁28と
の間、B棟側支持部の外側鉛直部材27と腰壁29の外
側面との間に水平力伝達装置24が設けられている。こ
の水平力伝達装置24は上記可動支承装置とほぼ同じ構
造を有するものであり、架構部の移動方向に長い二つの
枠材とこれらの間に介挿されるローラ状の転動体を備え
ている。そして、二つの建築物が架構部の移動可能な方
向以外へ相対移動したときに、建築物の変位によって作
用する力を架構部に的確に伝達し、架構部を適切に移動
させるものである。
【0024】このような建築物間の連絡通路では、建築
物間の相対移動の方向によっては、その方向と架構部を
支持する可動支承装置の移動可能方向との間の角度が大
きくなる場合も生じるが、上記移動可能方向と直角方向
の水平力が建築物から架構部に確実に伝達されるので架
構部は適切に挙動し、地震時等における建築物間の大き
な相対変位に追従することができる。
【0025】図8は、請求項1、請求項3または請求項
に記載の発明の他の実施形態を示す平断面図であり、
図9は、図8中に示すD−D線における立断面図であ
る。この建築物間の可動連絡通路は、A棟の側面に沿っ
て設けられた通路31の中間部にB棟の通路32の端部
がほぼ直角に連結される部分に設けられたものであり、
B棟の通路32の片側には手摺となる腰壁33が立設さ
れているが、反対側は居室との境界壁となっている。
【0026】架構部は、B棟側支持部がB棟の通路32
の方向すなわち腰壁33または上記境界壁34の壁面と
平行な方向に移動可能に支持されるものであり、可動支
承装置35が、図9に示すように腰壁33の頂部および
境界壁に設けられた段差部36上に設けられている。こ
れらの可動支承装置35上に支持された頂板37は、A
棟側支持部とL字状に連続しており、この頂板37と接
合された内側鉛直部材38、床板部材39およびA棟側
支持部の構造は図1から図4に示す可動連絡通路と同じ
であるが、境界壁側の外側鉛直部材40はB棟との相対
移動を妨げることがないように鉛直方向の長さを短くし
ている。
【0027】このような建築物間の可動連絡通路では、
二つの建築物がきわめて接近して構築されている場合等
においても、これらの通路を連結し、二棟間の大きな相
対変位にも対応することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建築物間
の可動連絡通路では、二つの建築物間に架け渡された構
造部材が、両端部で可動支承装置によりそれぞれ水平方
向の異なる方向へ移動可能に支持されているので、二つ
の建築物間にいかなる方向に相対変位が生じても、二つ
の可動支承装置がこれに追従し、構造部材は過大な変形
や応力を生じることなく、二つの建築物に架け渡された
状態が維持される。また、これらの可動支承装置の移動
可能範囲を適切に設定することにより、二つの建築物間
の相対変位が大きくなる場合にも、簡単な構造で容易に
対応が可能となる。さらに、建築物の通路の側縁部にほ
ぼ鉛直に立設された部材上に可動支承装置を設け、連絡
通路の床面を形成する床部材を、上記可動支承装置上に
支持された頂板部材から吊支持することによって、連絡
通路の床面に大きな段差ができるのを回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項3または請求項4に記載の発
明の一実施形態である建築物間の可動連絡通路を示す概
略斜視図である。
【図2】図1に示す建築物間の可動連絡通路の平断面図
である。
【図3】図1に示す建築物間の可動連絡通路の立断面図
である。
【図4】図1の建築物間の可動連絡通路が設けられる位
置を示す平面図である。
【図5】図1に示す建築物間の可動連絡通路で用いられ
る可動支承装置の側面図および断面図である。
【図6】請求項1から請求項4までに記載の発明の一実
施形態である建築物間の可動連絡通路を示す平断面図で
ある。
【図7】図6に示す建築物間の可動連絡通路の立断面図
である。
【図8】請求項1、請求項3または請求項4に記載の発
明の他の実施形態である建築物間の可動連絡通路を示す
平断面図である。
【図9】図8に示す建築物間の可動連絡通路の立断面図
である。
【符号の説明】
1,21,31,32 通路 2,22 張り出し通路 3, 5,28,29,33 腰壁 4, 床部 6,11,35 可動支承装置 7,37 頂板 8,13,26,27,40 外側鉛直部材 9,12,25,38 内側鉛直部材 10,39 床板部材 14 可動支承装置の下側枠 15 可動支承装置の上側枠 16 転動体 23 架構部(構造部材) 24 水平力伝達装置 34 境界壁 36 段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−217430(JP,A) 実開 昭62−26410(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/62

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの独立した建築物間に架け渡され
    る構造部材と、 前記二つの建築物のうちの第1の建築物上に設けられ、
    前記構造部材の一方の端部を一方向の直線的な移動のみ
    を許容するように支持する第1の可動支承装置と、 第2の建築物上に設けられ、前記構造部材の他の端部
    を、前記第1の可動支承装置の移動許容方向と異なる方
    向に直線的な移動を許容するように支持する第2の可動
    支承装置とを有し、 前記第1の可動支承装置及び第2の可動支承装置は、前
    記第1の建築物及び第2の建築物の通路の脇に各々立ち
    上げられた立設部材の頂部に設けられ、 前記構造部材は、前記立設部材の頂部に設けられた可動
    支承装置上に支持される頂部部材と、この頂部部材に固
    着され、下方へほぼ鉛直に設けられた鉛直部材と、この
    鉛直部材の下端部に接合され、前記通路の路面付近で吊
    り支持される床部材とを有するものである ことを特徴と
    する建築物間の可動連絡通路。
  2. 【請求項2】 前記立設部材と、この立設部材と対向
    する鉛直部材との間に、前記可動支承装置の移動方向と
    直角方向の水平力を伝達するとともに、前記可動支承装
    置の移動方向へは容易に移動を許容する水平力伝達装置
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建
    築物間の可動連絡通路。
  3. 【請求項3】 第1の建築物の通路の中間部に第2の
    建築物の通路が連結される部分に設けられ、 前記第1の可動支承装置は、前記第1の建築物の通路の
    第2の建築物に面する側の手摺の上で、第2の建築物の
    通路と接合される部分の両側に対となるように設置さ
    れ、第1の建築物の通路の方向への移動を許容するもの
    であり、 前記第2の可動支承装置は、前記第2の建築物の通路の
    両側に立設された手摺の各々の頂部に設けられ、該通路
    の方向に移動を許容するものであり、 前記構造部材は、 前記第2の可動支承装置の上部から
    その移動方向に延長され、第1の可動支承装置の一つの
    上部まで連続する頂板と、 この頂板の側縁から下方に
    垂下するように設けられ、第1の建築物の通路の手摺の
    内側面に沿った部分から第2の建築物の通路の手摺の内
    側面に沿った部分に連続するように設けられる鉛直部材
    と、 前記第2の建築物の通路の床面上から第1の建築
    物の床面上にかけて連続し、両側縁が前記鉛直部材の下
    端と接合されて吊り支持される床部材とを有するもので
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建
    築物間の可動連絡通路。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記
    載の建築物間の可動連絡通路において、 前記可動支承装置は、一定の方向に転がる転動体を介し
    て前記構造部材を支持するものであることを特徴とする
    建築物間の可動連絡通路。
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