JP2001182366A - 床下化粧体と免震支承装置及び免震建物 - Google Patents

床下化粧体と免震支承装置及び免震建物

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JP2001182366A
JP2001182366A JP37123499A JP37123499A JP2001182366A JP 2001182366 A JP2001182366 A JP 2001182366A JP 37123499 A JP37123499 A JP 37123499A JP 37123499 A JP37123499 A JP 37123499A JP 2001182366 A JP2001182366 A JP 2001182366A
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underfloor
makeup
seismic isolation
building
makeup body
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JP37123499A
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English (en)
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Yuzuru Kawazoe
譲 川副
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部構造体と地盤との水平方向の相対変位に
より破損せず、床下空間に雨水や土や砂等が侵入しない
構造の床下化粧体と、その床下化粧体を備えた建物の免
震支承装置、及びその床下化粧体又は免震支承装置を備
えた免震建物を提供する。 【解決手段】 床下空間5内の基礎1の上に免震支承装
置2が載置されている。この免震支承装置2によって、
複数の建物ユニット4からなるユニット建物(上部構造
体)Uが架台3を介して免震支承されている。このユニ
ット建物Uの外壁の下部延長線上に床下空間5を隠すよ
うに上部化粧体41と下部化粧体11とからなる床下化
粧体6Aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に戸建て住宅等
に適用して好適な床下化粧体と免震支承装置及び免震建
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、戸建て住宅等において、免震支承
装置によって、上部構造体が基礎より免震支承された免
震建物は公知の技術であり、例えば特開平10−306
841号公報等に記載されている。免震支承の方法とし
ては、積層ゴム支承や二重皿型等の転がり支承や直交レ
ール型等の滑り支承等がある。
【0003】上述の免震建物では、上部構造体は基礎に
対して相対的に水平方向に変移可能であり、上部構造体
と基礎とが水平方向に相対変位することにより地震エネ
ルギを吸収し、基礎の震動が上部構造体に伝わるのを防
いでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平10−306841号公報における免震建物の場合
以下の問題点があった。この免震建物の場合、上部構造
体と基礎との間に免震支承装置を配置するための床下空
間が必要である。この床下空間と免震支承装置とは外部
から見えて建物の外観を悪くするものであった。また、
その床下空間へ小動物が侵入したり、子供が侵入したり
することがあった。そのため、建物の床下空間を化粧板
(床下化粧体)等により覆い隠す必要があった。また、
建物や免震支承装置の保守や管理のため、床下空間に雨
水や土や砂等が侵入しない構造とすることも必要であ
る。
【0005】しかし、そのために、上記床下空間を覆い
隠す化粧板を一体のものとして上部構造体と基礎又は地
盤とに連結すると、上部構造体と地盤との水平方向の相
対変位により容易に破損するものであった。
【0006】また、この免震支承装置は、機能を十分に
発揮させるためには、高い取付精度を要求されるもので
ある。そのため、上部構造体を免震支承装置の上に設け
るに際して、免震支承装置の上に架台を固定した後に、
その架台の上に上部構造体を構築していた。しかし、上
部構造体を架台の上で構築する時に、架台を通して震動
や荷重の変動が免震支承装置に伝わったり、工事途中に
落下物が免震支承装置に干渉したりする危険があった。
つまり、それらが原因となって、免震支承装置の取付精
度が悪くなったり、免震支承装置そのものの故障の原因
になったりすることも考えられる。そのため、上部構造
体の施工には細心の注意と多くの養生部材を必要とする
ものであった。
【0007】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであって、上部構造体と基礎との水平方向の相対変位
により破損せず、床下空間に雨水や土や砂等が侵入しな
い構造の床下化粧体と、その床下化粧体を備えた建物の
ための免震支承装置、及びその床下化粧体又は免震支承
装置を備えた免震建物を提供することを目的としてい
る。
【0008】また、特別な養生部材を必要としない、施
工の簡単な免震建物を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、床下空間に設置された免震支承
装置によって、上部構造体が基礎より免震支承された免
震建物に設けられる床下化粧体であって、前記床下化粧
体が前記上部構造体から垂下された上部化粧体と地盤か
ら立設された下部化粧体とで構成されており、前記床下
空間を隠すようになされていることを特徴とする床下化
粧体である。
【0010】本発明において、下部化粧体を地盤から立
設するには、下部化粧体を地盤面から直接立設してもよ
いし、基礎を介して立設してもよい。また、床下空間を
隠すとは、床下空間だけを隠しても、基礎を含めて隠し
てもよい。さらに、上部構造体の下部を含めて隠しても
よい。また、床下化粧体は、建物の全周に設けてもよい
し、必要な部分にだけ設けてもよい。また、上部化粧体
又は下部化粧体の少なくとも一方を弾力性のある材料に
したり、弾力性のある部品で上部構造体又は地盤に取り
付けると、上部化粧体と下部化粧体とが上下に重なる構
造になっていても、地震による上部構造体と地盤との水
平方向の相対変位により床下化粧体が破損することを防
ぐことができる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1の
発明において、前記上部化粧体の下端と前記下部化粧体
の上端との間に隙間が設けられていることを特徴とする
床下化粧体である。
【0012】ここで、隙間とは、上部構造体と地盤との
水平方向の相対変位によって、上部化粧体と下部化粧体
とが干渉しないために設けるもので、水平方向の隙間や
上下方向の隙間を示す。地震による上部構造体と地盤と
の水平方向の相対変位が大きい場合、水平方向の隙間だ
けを設けたのでは、隙間を大きくする必要がある。この
場合、上下方向の隙間だけとするか、上下方向の隙間と
水平方向の隙間とを併用するのが好ましい。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項2の
発明において、前記上部化粧体の下端部に水切りが設け
られていることを特徴とする床下化粧体である。
【0014】本発明の水切りの下端は、下部化粧体の上
端より外側に位置するように設けると、雨水等が床下空
間に侵入しないので好ましい。
【0015】また、請求項4記載の発明は、請求項3の
発明において、前記上部化粧体の水切りの下端より前記
下部化粧体の上端の方が床下空間の内側に位置するよう
になされていることを特徴とする床下化粧体である。
【0016】また、請求項5記載の発明は、上部構造体
を基礎より免震支承する床下空間に設置された免震支承
装置であって、前記免震支承装置が前記上部構造体に固
着された上部免震装置と前記基礎に固着された下部免震
装置とを有しており、前記上部構造体から垂下された上
部化粧体と地盤から立設された下部化粧体とからなる床
下化粧体が、前記床下空間を隠すように設られており、
前記上部免震装置の下端が前記下部化粧体の上端より上
になり、前記下部免震装置の上端が前記上部化粧体の下
端より下になるようになされていることを特徴とする免
震支承装置である。
【0017】本発明における免震支承装置は、必ずしも
限定はされないが、直交レール型や二重皿型等にする
と、上部免震装置と下部免震装置との相対的移動面が明
確であり、好ましい。
【0018】また、請求項6記載の発明は、床下空間に
設置された免震支承装置によって、上部構造体が基礎よ
り免震支承された免震建物であって、前記上部構造体か
ら垂下された上部化粧体と地盤から立設された下部化粧
体とからなる床下化粧体が、前記床下空間を隠すように
設けてあることを特徴とする免震建物である。
【0019】ここで、上部構造体は、架台を介して免震
支承装置の上に構築すると、上部構造体を特に補強する
必要がないので好ましい。
【0020】また、請求項7記載の発明は、請求項6の
発明において、前記免震支承装置が前記上部構造体に固
着された上部免震装置と前記基礎に固着された下部免震
装置とを有しており、前記上部免震装置の下端が前記下
部化粧体の上端より上になり、前記下部免震装置の上端
が前記上部化粧体の下端より下になるように設けられて
いることを特徴とする免震建物である。
【0021】また、請求項8記載の発明は、請求項6又
は7の発明において、前記上部構造体がユニット建物で
あることを特徴とする免震建物である。
【0022】本発明におけるユニット建物は、複数の建
物ユニットを隣接配置してなる建物である。また、建物
ユニットとしては、特に限定はされないが、鉄骨系建物
ユニットや木質系建物ユニット等が好適に使用できる。
ここで、鉄骨系建物ユニットとは、四隅の鋼柱の上下端
間がそれぞれ形鋼からなる天井大梁及び床大梁で剛に結
ばれて組み立てられた箱形の鉄骨骨組を有する構成から
なるものが挙げられる。また、木質系建物ユニットと
は、木質の床枠組及び壁枠組に構造用の面材が取着され
てなる床パネル及び壁パネルで箱形に組み上げて構成さ
れるものが挙げられる。また、木造軸組のものでもよ
い。いずれの建物ユニットも、工場で生産されたものを
施工現場にトラックで運び、クレーンで吊り上げて基礎
や架台の上に一階用建物ユニットを載置し、二階建ての
場合は、その上に二階用建物ユニットを載置し、ボルト
等で締結することで、ユニット建物として形成されるも
のである。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明の床下化粧体においては、
床下化粧体が上部構造体から垂下された上部化粧体と地
盤から立設された下部化粧体とで構成されている。つま
り、床下空間が隠されるので、建物の外観を向上するこ
とができる。また、上部化粧体は上部構造体から垂下さ
れ、下部化粧体は地盤から立設されるので、床下空間に
犬や猫等の小動物や子供が侵入するのを防ぐことができ
る。また、床下空間に雨水や土や砂等が侵入するのを防
ぐことができる。また、地震が起こった時に、上部構造
体とともに水平移動する上部化粧体と地盤とともに水平
移動する下部化粧体とに分割されているため、お互いに
自由に動くことができる。さらに、床下化粧体を構成す
る部材の重量を軽くすることができ、施工が容易にでき
る。
【0024】請求項2記載の発明の床下化粧体において
は、上部化粧体の下端部と下部化粧体の上端部との間に
隙間が設けてある。従って、地震時に上部構造体と地盤
とが水平方向の相対変位を生じても、上部化粧体と下部
化粧体とが干渉することがない。また、上部化粧体の下
端部と下部化粧体の上端部との間の隙間が床下換気口と
して機能する。
【0025】請求項3記載の発明の床下化粧体において
は、上部化粧体の下端部に水切りが設けてある。従っ
て、外壁等をつたって流下してくる雨水等は水切りから
落下し、床下に上部化粧体から回り込んで侵入すること
を防止することができる。
【0026】請求項4記載の発明の床下化粧体において
は、上部化粧体の水切りの下端より下部化粧体の上端の
方が床下空間の内側に位置するようになされている。従
って、外壁等をつたって流下してくる雨水等を確実に下
部化粧体の外側に流すことができる。つまり、雨水等が
床下に進入することを確実に防止することができる。
【0027】請求項5記載の発明の免震支承装置におい
ては、免震支承装置が上部構造体に固着された上部免震
装置と基礎に固着された下部免震装置とを有しており、
上部構造体から垂下された上部化粧体と地盤から立設さ
れた下部化粧体とからなる床下化粧体が設られており、
上部免震装置の下端が下部化粧体の上端より上になるよ
うになされている。従って、地震等により、上部構造体
と基礎との水平方向に大きな相対変位が生じても、上部
免震装置と下部化粧体とが干渉することがない。また、
下部免震装置の上端が上部化粧体の下端より下になるよ
うに設けられている。従って、地震等により、上部構造
体と基礎との水平方向に大きな相対変位が生じても、下
部免震装置と上部化粧体とが干渉することがない。つま
り、大きな地震が発生しても、免震支承装置と床下化粧
体とが干渉して互いに破損することがない。
【0028】請求項6記載の発明の免震建物において
は、上部構造体から垂下された上部化粧体と地盤から立
設された下部化粧体とからなる床下化粧体が、床下空間
を隠すように設けてある。つまり、床下空間が隠される
ので、建物の外観を向上することができる。また、上部
化粧体は上部構造体から垂下され、下部化粧体は地盤か
ら立設されるので、床下空間に犬や猫等の小動物や子供
が侵入するのを防ぐことができる。また、床下空間に雨
水や土や砂等が侵入するのを防ぐことができる。さら
に、地震が起こった時に、上部構造体とともに水平移動
する上部化粧体と地盤とともに水平移動する下部化粧体
とに、床下化粧体が分割されているため、お互いに自由
に動くことができる。また、床下化粧体が分割されてい
るので、構成する部材の重量を軽くすることができ、施
工が容易にできる。
【0029】請求項7記載の発明の免震建物において
は、免震支承装置が前記上部構造体に固着された上部免
震装置と前記基礎に固着された下部免震装置とを有して
おり、上部免震装置の下端が下部化粧体の上端より上に
なるように設けられている。従って、地震等により、上
部構造体と地盤とが水平方向に大きな相対変位が生じて
も、上部免震装置と下部化粧体とが干渉することがな
い。また、下部免震装置の上端が上部化粧体の下端より
下になるように設けられている。従って、下部免震装置
と上部化粧体とが干渉することがない。つまり、大きな
地震が発生しても、免震支承装置と床下化粧体とが干渉
して互いに破損することがない。
【0030】請求項8記載の発明の免震建物において
は、上部構造体がユニット建物である。従って、建築部
材等が免震支承装置の上に落下する危険が少ないので、
特別な養生部材を必要とせずに、簡単に免震建物を施工
することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例にもとづき図面を参照して説明する。図1〜図5は本
発明の免震建物の実施例を示すものであり、いずれも本
発明の床下化粧体と免震支承装置とを備えている。
【0032】図1において、床下空間5内の基礎1の上
に免震支承装置2が載置されている。その免震支承装置
2によって、複数の建物ユニット4からなるユニット建
物(上部構造体)Uが架台3を介して免震支承されてい
る。この建物ユニット4は、鉄骨系建物ユニットであ
り、それらをI形鋼からなる架台3の上に隣接配置し、
架台3と建物ユニット4及び建物ユニット4どうしをボ
ルトで締結することにより、ユニット建物Uが構築され
ている。また、ユニット建物Uの外壁の下部延長線上に
床下空間5を隠すように床下化粧体6Aが設けられてい
る。
【0033】床下化粧体6Aは、上部化粧体41と下部
化粧体11とから構成されている。上部化粧体41は化
粧鋼板製であり、垂下片と水平片とから断面を逆L字状
に形成されている。この水平片を建物ユニット4の床大
梁にビスで固着することにより建物ユニット4から垂下
片が垂下されている。下部化粧体11は化粧鋼板製であ
り、その基部を基礎1に埋設することで立設されてい
る。また、上部化粧体41の下端部は水切り41aとな
されており、その水切り41aの下端と下部化粧体11
の上端部11aとの間に上下に10mmの隙間が設けて
ある。
【0034】上述のように、床下空間5が床下化粧体6
Aによって隠されるので、ユニット建物Uの外観を向上
することができる。また、床下空間5に犬や猫等の小動
物や子供が侵入するのを防ぐことができるので、床下空
間5を汚すことがない。また、床下空間5に雨水や土や
砂等が侵入するのを防ぐことができるので、ユニット建
物Uや免震支承装置2の損傷や汚染が防止され、保守や
管理を容易にすることができる。
【0035】また、上述の隙間により、ユニット建物4
と基礎1とに水平方向の相対変位があっても、上部化粧
体41と下部化粧体11とが干渉することがない。つま
り、大きな相対変位があっても床下化粧体6Aが破損す
ることがない。また、床下空間5の換気が行われる。
【0036】また、上部化粧体41の水切り41aによ
り、ユニット建物Uの外壁を流下してきた雨水等が、上
部化粧体41を回り込んで、床下空間5に侵入するのを
防ぐことができる。
【0037】さらに、床下化粧体6Aは、上部化粧体4
1と下部化粧体11とに分割されているので、それぞれ
の部材の重量を軽くすることができ、施工を容易にする
ことができる。
【0038】また、床下化粧体6Aは、不燃材料で形成
されているので、ユニット建物Uの不燃性能を向上する
ことができる。
【0039】免震支承装置2は、鋼製の二重皿型であ
り、下部免震装置2bと上部免震装置2aとそれらの間
に設けられた鋼球(ベアリング)2cとから形成されて
いる。また、下部免震装置2bは基礎1にアンカーボル
トで固定され、上部免震装置2aは架台3にボルトで固
着されている。この下部免震装置2bの上面と上部免震
装置2aの下面は、互いに上下に対称な凹面の皿状とな
されており、それぞれの表面は焼入れがなされている。
鋼球2cがこれらの両面間を転がって移動することによ
り、地震時の水平に振動するエネルギーを絶縁するよう
になされている。ここで、ダンパーを併用して、エネル
ギーを吸収させてもよい。また、免震支承装置2の上部
免震装置2aの下端が、下部化粧体11の上端11aよ
り上になり、下部免震装置2bの上端が上部化粧体41
の下端(水切り41aの下端)より下になるように設け
られている。
【0040】そのため、地震等により、ユニット建物U
と基礎1とに水平方向の大きな相対変位が生じても、上
部免震装置2aと下部化粧体11とが干渉することがな
い。また、下部免震装置2bと上部化粧体41とが干渉
することがない。さらに、上部化粧体41と下部化粧体
11とが干渉することがない。つまり、大きな地震が発
生しても、免震支承装置2と床下化粧体6Aとが互いの
干渉により破損することがないので、その後も好適に使
用することができる。また、免震支承装置2と床下化粧
体6Aとを近接して設けても、互いに干渉することがな
いので、それらの配置の自由度を高くすることができ
る。
【0041】また、上部構造体が複数の建物ユニット4
を隣接配置したユニット建物Uであるので、基礎1の上
に免震支承装置2を固定し、架台3を載置した後、工場
で製造された建物ユニットを架台の上に載置・固定する
ことにより、ユニット建物Uを構築できる。つまり、養
生をほとんど必要とせずに、免震支承装置2に大きな影
響を与えることなくユニット建物Uを構築できる。
【0042】次に、図2により、他の免震建物の実施例
を、図1と異なる点を中心に説明する。
【0043】床下化粧体6Bは、上部化粧体41と下部
化粧体12とから構成されている。下部化粧体12は化
粧鋼板製であり、断面をS字状に形成されている。ま
た、その基部を基礎1に埋設することで立設されてい
る。
【0044】また、上部化粧体41の水切り41aの下
端と下部化粧体12の上端12aとの間に上下に20m
m、水平方向に10mmの隙間が設けてある。
【0045】この隙間により、ユニット建物Uと基礎1
とに水平方向の相対変位があっても、上部化粧体41と
下部化粧体12とが干渉することがなく、大きな相対変
位があっても化粧体6Bが破損することがない。
【0046】また、上部化粧体41の下端部41aは、
水切りとされており、下部化粧体12は内側にS字状に
折り曲げることにより、その上端12aを床下空間5の
内側になるようにしてある。そのため、水切り41aか
ら落下する水滴が床下空間5に侵入するのを確実に防ぐ
ことができる。
【0047】次に、図3により、他の免震建物の実施例
を、図1と異なる点を中心に説明する。床下化粧体6C
は、上部化粧体43と下部化粧体13とから構成されて
いる。上部化粧体43は、溝形鋼により形成された枠組
に化粧鋼板を取着したものである。この上部化粧体43
の下端部は、床下空間5の外側に向け下り傾斜が設けら
れており、水切り43aを形成している。上部化粧体4
3は、その枠組の上片の溝形鋼をビスで建物ユニット4
の床大梁に固着することによりユニット建物Uから垂下
してある。下部化粧体13は基礎1の周縁部を立ち上げ
た形状に形成されている。
【0048】上部化粧体43の水切り43aの下端と下
部化粧体13の上端13aとの間に上下に20mmの隙
間が設けてある。また、上部化粧体43の外面は、下部
化粧体13の外面より床下空間5の外側に10mm突出
して設けてある。
【0049】この隙間により、ユニット建物Uと基礎1
とに水平方向の相対変位があっても、上部化粧体43と
下部化粧体13とが干渉することがなく、大きな相対変
位があっても化粧体6Cが破損することがない。
【0050】また、上部化粧体43の水切り43aから
落下する水滴が床下空間5に侵入するのを確実に防ぐこ
とができる。また、地盤面GLの上まで冠水するような
ことがあっても、下部化粧体13により水が床下空間5
に侵入することを確実に防ぐことができる。
【0051】次に、図4により、他の免震建物の実施例
を、図1と異なる点を中心に説明する。床下化粧体6D
は、上部化粧体41と下部化粧体14とから構成されて
いる。下部化粧体14は基礎1の周縁部をユニット建物
Uの全周に渡って立ち上げた形状に形成されている。
【0052】また、上部化粧体41の水切り41aの下
端と下部化粧体14の上端部14aとの間に上下に5m
mの隙間が設けてある。
【0053】この隙間により、ユニット建物Uと基礎1
とに水平方向の相対変位があっても、上部化粧体41と
下部化粧体14とが干渉することがなく、大きな相対変
位があっても化粧体6Dが破損することがない。
【0054】また、下部化粧体14の上端部14aに
は、床下空間5の外側に向けて下り傾斜が設けてある。
このように下部化粧体14を形成することにより、水切
り41aから落下する水滴が下部化粧体14の上面に落
下しても、水滴が床下空間5に侵入するのを確実に防ぐ
ことができる。また、上部化粧体41の外面と下部化粧
体14の外面とを揃えることができるので、意匠的に優
れたものとすることができる。
【0055】次に、図5により、他の免震建物の実施例
を、図1と異なる点を中心に説明する。床下化粧体6E
は、上部化粧体45と下部化粧体15とから構成されお
り、上部化粧体45の下端45aから水切り片(水切
り)45bが延設してある。上部化粧体45は、溝形鋼
により形成された枠組に化粧鋼板を取着して、断面を矩
形になされたものである。上部化粧体45は、その枠組
の上辺の溝形鋼をビスで建物ユニット4の床大梁に固着
することによりユニット建物Uから垂下してある。下部
化粧体15は基礎1の周縁部をユニット建物Uの全周に
渡って立ち上げることにより形成されている。
【0056】上述の、上部化粧体45の下端部45aか
ら延設した水切り片45bは、弾性を有するポリエチレ
ン樹脂製の板体で形成されており、上部化粧体45の裏
面にビスで固着されている。また、上部化粧体45の下
端45aと下部化粧体15の上端15aとの間に上下に
20mmの隙間が設けてある。
【0057】この隙間と水切り片45bの弾性とによ
り、ユニット建物Uと基礎1とに水平方向の相対変位が
あっても、上部化粧体45と下部化粧体15とが干渉す
ることがなく、また、水切り片45bは容易に変形する
ので、大きな相対変位があっても床下化粧体6Eが破損
することがない。
【0058】以上、本発明の実施例を図面により説明し
たが、本発明の具体的構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更
等があっても本発明に含まれる。
【0059】例えば、上部構造体は木造軸組建物でもよ
いし、鉄筋コンクリート像建物でもよい。また、建物ユ
ニットは木質系建物ユニットでもよい。さらに、上部構
造体は上部構造体の架台に固定したものでもよい。ま
た、下部化粧体は基礎の側面に固定したものでもよい。
また、下部化粧体と上部化粧体との隙間には、柔軟なフ
ィルターを上部化粧体から垂下させる等して設けてもよ
い。また、免震支承装置は直交レール型であってもよ
い。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明の床下化粧体におい
ては、床下空間が床下化粧体により隠されるので、建物
の外観を向上することができる。また、上部化粧体は上
部構造体から垂下され、下部化粧体は地盤から立設され
るので、床下空間に犬や猫等の小動物や子供が侵入する
のを防ぐことができる。つまり、床下空間を汚すことが
ない。また、床下空間に雨水や土や砂等が侵入するのを
防ぐことができるので、建物や免震支承装置の保守や管
理を容易にできる。また、地震が起こった時に、上部構
造体とともに水平移動する上部化粧体と地盤とともに水
平移動する下部化粧体とに分割されているため、お互い
に自由に動くことができる。そのため、床下化粧体に引
っ張り力や圧縮力等の力が加わって破損することを防ぐ
ことができる。また、床下化粧体を構成する部材の重量
を軽くすることができ、施工が容易にできる。
【0061】請求項2記載の発明の床下化粧体において
は、地震時に上部構造体と地盤とが水平方向の相対変位
を生じても、上部化粧体と下部化粧体とが干渉すること
がない。つまり、地震があっても床下化粧体が破損する
ことなく、その後も好適に使用することができる。ま
た、上部化粧体の下端部と下部化粧体の上端部との間の
隙間が床下換気口として機能するので、特に換気口を他
に設ける必要がない。
【0062】請求項3記載の発明の床下化粧体において
は、外壁等をつたって流下してくる雨水等は水切りから
落下し、床下に侵入することを防止することができる。
つまり、床下空間が過湿状態になったり、そのため免震
支承装置が錆びて機能しなくなる危険を少なくすること
ができる。
【0063】請求項4記載の発明の床下化粧体において
は、外壁等をつたって流下してくる雨水等を確実に下部
化粧体の外側に流すことができる。つまり、雨水等が床
下に進入することを確実に防止することができる。
【0064】請求項5記載の発明の免震支承装置におい
ては、地震等により、上部構造体と基礎とに水平方向の
大きな相対変位が生じても、上部免震装置と下部化粧体
とが干渉することがない。また、下部免震装置と上部化
粧体とが干渉することがない。つまり、大きな地震が発
生しても、免震支承装置と床下化粧体とが干渉して互い
に破損することがない。そのため、免震支承装置と床下
化粧体とを近接して設けることができ、それらの配置の
自由度を高くすることができる。また、上部化粧体と下
部化粧体とが干渉して破損することがなく、地震が発生
した後も好適に使用することができる。
【0065】請求項6記載の発明の免震建物において
は、床下空間が床下化粧体により隠されるので、建物の
外観を向上することができる。また、上部化粧体は上部
構造体から垂下され、下部化粧体は地盤から立設されの
で、床下空間に犬や猫等の小動物や子供が侵入するのを
防ぐことができる。つまり、床下空間を汚すことがな
い。また、床下空間に雨水や土や砂等が侵入するのを防
ぐことができるので、建物や免震支承装置の保守や管理
を容易にできる。さらに、上部構造体とともに水平移動
する上部化粧体と地盤とともに水平移動する下部化粧体
とに分割されているため、お互いに自由に動くことがで
きる。そのため、床下化粧体に引っ張り力や圧縮力等の
力た加わって破損することを防ぐことができるので、地
震が発生した後も免震建物を好適に使用することができ
る。また、床下化粧体を構成する部材の重量を軽くする
ことができ、施工が容易にできる。
【0066】請求項7記載の発明の免震建物において
は、地震等により、上部構造体と基礎との水平方向に大
きな相対変位が生じても、上部免震装置と下部化粧体と
が干渉することがない。また、下部免震装置と上部化粧
体とが干渉することがない。つまり、大きな地震が発生
しても、免震支承装置と床下化粧体とが干渉して互いに
破損することがない。また、上部化粧体と下部化粧体と
が干渉して破損することもがないので、その後も好適に
使用することができる。
【0067】請求項8記載の発明の免震建物において
は、建築部材等が免震支承装置の上に落下する危険が少
ないので、特別な養生部材を必要とせずに、簡単に免震
建物を施工することができ、免震支承装置が損傷する可
能性を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震建物の部分縦断面図である。
【図2】本発明の他の免震建物の部分縦断面図である。
【図3】本発明の他の免震建物の部分縦断面図である。
【図4】本発明の他の免震建物の部分縦断面図である。
【図5】本発明の他の免震建物の部分縦断面図である。
【符号の説明】
U ユニット建物(上部構造体) 1 基礎 11,12,13,14,15 下部化粧体 11a,12a,13a,14a,15a 下部化粧体
の上端 2 免震支承装置 2a 上部免震装置 2b 下部免震装置 3 架台 4 建物ユニット 41,43,45 上部化粧体 41a,43a 水切り 45b 水切り片(水切り) 41a,43a,45a 上部化粧体の下端 5 床下空間 6A,6B,6C,6D,6E 床下化粧体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/02 F16F 15/02 L

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床下空間に設置された免震支承装置によ
    って、上部構造体が基礎より免震支承された免震建物に
    設けられる床下化粧体であって、 前記床下化粧体が前記上部構造体から垂下された上部化
    粧体と地盤から立設された下部化粧体とで構成されてお
    り、前記床下空間を隠すようになされていることを特徴
    とする床下化粧体。
  2. 【請求項2】 前記上部化粧体の下端と前記下部化粧体
    の上端との間に隙間が設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の床下化粧体。
  3. 【請求項3】 前記上部化粧体の下端部に水切りが設け
    られていることを特徴とする請求項2記載の床下化粧
    体。
  4. 【請求項4】 前記上部化粧体の水切りの下端より前記
    下部化粧体の上端の方が床下空間の内側に位置するよう
    になされていることを特徴とする請求項3記載の床下化
    粧体。
  5. 【請求項5】 上部構造体を基礎より免震支承する床下
    空間に設置された免震支承装置であって、 前記免震支承装置が前記上部構造体に固着された上部免
    震装置と前記基礎に固着された下部免震装置とを有して
    おり、前記上部構造体から垂下された上部化粧体と地盤
    から立設された下部化粧体とからなる床下化粧体が、前
    記床下空間を隠すように設られており、前記上部免震装
    置の下端が前記下部化粧体の上端より上になり、前記下
    部免震装置の上端が前記上部化粧体の下端より下になる
    ようになされていることを特徴とする免震支承装置。
  6. 【請求項6】 床下空間に設置された免震支承装置によ
    って、上部構造体が基礎より免震支承された免震建物で
    あって、 前記上部構造体から垂下された上部化粧体と地盤から立
    設された下部化粧体とからなる床下化粧体が、前記床下
    空間を隠すように設けられていることを特徴とする免震
    建物。
  7. 【請求項7】 前記免震支承装置が前記上部構造体に固
    着された上部免震装置と前記基礎に固着された下部免震
    装置とを有しており、前記上部免震装置の下端が前記下
    部化粧体の上端より上になり、前記下部免震装置の上端
    が前記上部化粧体の下端より下になるように設けられて
    いることを特徴とする請求項6記載の免震建物。
  8. 【請求項8】 前記上部構造体がユニット建物であるこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載の免震建物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004116196A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Daiwa House Ind Co Ltd 水切構造
JP2007255087A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Sekisui House Ltd 間隙閉塞部材
JP2012184545A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Bridgestone Corp すべり支承装置の防水構造
CN106193749A (zh) * 2016-08-30 2016-12-07 山东省交通规划设计院 一种调谐阻尼减振系统
CN106193357A (zh) * 2016-08-30 2016-12-07 山东省交通规划设计院 一种调谐液体、质量阻尼减振装置

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