JP3460335B2 - 低温収縮性フィルム - Google Patents

低温収縮性フィルム

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JP3460335B2 JP25266294A JP25266294A JP3460335B2 JP 3460335 B2 JP3460335 B2 JP 3460335B2 JP 25266294 A JP25266294 A JP 25266294A JP 25266294 A JP25266294 A JP 25266294A JP 3460335 B2 JP3460335 B2 JP 3460335B2
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和彦 正
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は包装材料の用途に供す
る、低温収縮性、腰硬さ等に優れたスチレン系樹脂組成
物を用いた少なくとも一軸に延伸した低温収縮性フィル
ムに関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】収縮包
装用材料としては、硬質PVCフィルムが多用されてい
る。しかし、PVC中に含有されている可塑剤に起因す
る衛生上、品質上(水中で白化してしまう等)の問題点
に加えて、塩素を多量に含んでいるため、廃棄、焼却時
の公害上の問題があり、代替え材料が求められている。
代替え材料として、ポリスチレンとスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体混合物が用いられているが低温収縮
性、収縮後の強度に乏しく、包装用材料としては非常に
限られた用途にしか用いられていないのが現状である。 【0003】特殊なスチレン系樹脂とスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体混合物を用いた低温収縮性フィル
ムが提案されているが(特開昭61−25819)、低
温収縮性は改良されているが、収縮後の強度は乏しく、
又、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を多量に使
用することに起因するゲル状物質がフィルムの外観、印
刷性に悪影響を与えており、硬質PVCフィルムのよう
に汎用的に使用されるまでには至っていない。 【0004】ゴム状弾性体を分散相とし、スチレン系単
量体と共重合可能な第二、三の単量体として、アクリル
酸エステル(メタクリル酸エステル)系単量体、メチル
メタクリレート単量体を連続相とするゴム変性スチレン
系樹脂あるいはこのゴム変性スチレン系樹脂にテルペン
系樹脂及び/又は部分水添テルペン系樹脂を添加したゴ
ム変性スチレン系樹脂を用いた低温収縮性フィルムが提
案されている。これらの低温収縮性フィルムは前述の低
温収縮性フィルムの欠点を補っているが、収縮温度領域
(60〜90℃)での収縮率曲線の勾配が急であるため
収縮時にしわが生じたり、収縮不足をきたしたりする結
果、良好な製品を得る収縮条件幅が非常に狭いという欠
点を有している。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者はかかる現状を
鑑み、鋭意検討した結果、ビカット軟化点の異なるゴム
変性スチレン系樹脂を二種以上混合して使用することに
より、低温収縮時の収縮条件幅の広い低温収縮性フィル
ムが得られることを見出だし、本発明を完成するに至っ
た。 【0006】すなわち本発明は、ゴム状弾性体を分散粒
子として含有するゴム変性スチレン系樹脂に於いて
(ア)連続相がスチレン系単量体(A)、アルキル基の
炭素数が2〜4のアクリル酸エステル系単量体及び/又
はメタクリル酸エステル系単量体(B)、メチルメタク
リレート単量体(C)からなり、(イ)分散相を形成す
るゴム状弾性体が二型のスチレン−ブタジエンブロック
共重合体であるゴム変性スチレン系樹脂であって、ビカ
ット軟化点が65〜80℃であるゴム変性スチレン系樹
脂とビカット軟化点が80〜95℃であるゴム変性スチ
レン系樹脂からなり、かつ、ゴム変性スチレン系樹脂の
ビカット軟化点の差が5℃以上であるゴム変性スチレン
系樹脂組成物100重量部当たり、テルペン系樹脂及び
/又は部分水添テルペン系樹脂を5〜15重量部含有す
るスチレン系樹脂組成物により形成された低温収縮性に
優れた少なくとも一軸に延伸した低温収縮性フィルムを
提供するものである。 【0007】以下、本発明を詳細に説明する。連続相は
スチレン系単量体(A)、アルキル基の炭素数が2〜4
のアクリル酸エステル系単量体及び/又はメタクリル酸
エステル系単量体(B)、メチルメタクリレート単量体
(C)からなり、(A)、(B)、(C)の割合が (A)45〜70重量% (B) 5〜20重量% (C)25〜50重量% (但し、(A)+(B)+(C)=100重量%)であ
る。 【0008】アルキル基の単素数が2〜4のアクリル酸
エステル系単量体及び/又はメタクリル酸エステル系単
量体(B)の量は5〜20重量%が好ましい範囲であ
る。5重量%未満では耐熱性が95℃を越えるため、流
動性が低下し、収縮温度が高くなるため好ましくない。
20重量%を越える場合は、耐熱性が低くなりすぎて輸
送、保管時に自然収縮するので好ましくない。 【0009】スチレン系単量体(A)、メチルメタクリ
レート単量体(C)の量は夫々45〜70重量%、25
〜50重量%が好ましい範囲である。目的とするゴム変
性スチレン系樹脂の耐熱性から構成単位(B)の量が決
定されると、用いるゴム状弾性体の屈折率に合わせるた
めに構成単位(A)、(C)の量は自動的に決まる。連
続相とゴム状弾性体の屈折率の差は0.01以内、より
好ましくは0.08以内である。0.01以上離れると
鮮明な透明感のあるフィルムが得られない。 【0010】本発明に於いて、スチレン系単量体(A)
としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、p−t−ブチルスチレン等が用いられる。単
独で用いてもよく、又、これらを混合して用いることも
出来る。特に、スチレンが好適に用いることができる。 【0011】アクリル酸及び/又はメタクリ酸エステル
酸単量体(B)としては、工業的に容易に入手可能なエ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレートが用いられる。単独で
用いてもよく、又、混合して用いるこもできる。特に、
ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートが好適に用
いることができる。 【0012】本発明のゴム状弾性としては、二型のスチ
レン−ブタジエンブロック共重合体が用いられる。スチ
レン−ブタジエンランダム共重合体を用いると、粒子径
が大きくなり易く、かつ、粒子径に包含する共重合体の
大きさが大きくなり透明性が低下するので好ましくな
い。又、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体等の三型あるいはそれ以上の多型構造のゴム状弾性
体ではゴム粒子径が小さくなりすぎて強度のある樹脂は
得られない。 【0013】ゴム状弾性体中のスチレン含有量は25〜
40重量%が好ましい範囲である。40重量%を越える
と、ゴム状弾性体の補強効果が著しく低下する。又、2
5重量%未満の場合は屈折率を合わせる為にメチルメタ
クリレートの使用量が増え、その結果、樹脂の流動性が
低下し、フィルムの成形性に悪影響を与えるので好まし
くない。 【0014】ゴム状弾性体としては、二型のスチレン−
ブタジエンブロック共重合体が用いられるが、完全な二
型である必要はない。完全なスチレン−ブタジエンラン
ダム共重合体では前述のような問題点があるが、スチレ
ン重合体ブロックとブタジエン重合体ブロックの繋ぎ部
分はスチレン−ブタジエンランダム共重合体であっても
よい。 【0015】ゴム状弾性体の量は5〜15重量%が好ま
しい範囲である。ゴム状弾性体の量が5重量%未満の場
合はフィルムの強度が低く、汎用的なフィルムとして使
用出来ない。また、15重量%を越える場合は、剛性の
低下が大きくなり好ましくない。 【0016】レーザー散乱測定法により測定した平均ゴ
ム粒子径の範囲は0.2〜0.9μmが好ましい範囲で
ある。より好ましくは、0.3〜0.8μmである。
0.9μmを越えると透明性が低下、特に収縮後の透明
性の低下が大きく好ましくない。0.2μm未満では強
度の低下が大きく好ましくない。分散ゴム粒子の分布は
特に限定されるものではない。 【0017】テルペン系樹脂及び/又は部分水添テルペ
ン系樹脂の添加量は二種以上のゴム変性スチレン系樹脂
からなるゴム変性スチレン系樹脂組成物100重量部当
たり3〜15重量部の範囲である。3重量部未満の時は
フィルムを収縮させた時の透明性の低下が大きく好まし
くない。15重量部を越えて添加した場合、透明性への
効果は飽和し、そして剛性の低下等を招き、かつ、コス
トアップになるので好ましくない。 【0018】テルペン系樹脂(部分水添テルペン系樹
脂)の分子量はGPC測定法を用いた時、重量平均分子
量で400〜3000が好ましい。より好ましいのは5
00〜2000である。400未満では収縮時の透明性
低下抑制効果が発現せず、30000を越えても収縮時
の透明性低下抑制効果が発現しない。 【0019】本発明に於いて、テルペン系樹脂は、芳香
族ビニル炭化水素とテルペンをフリーデルクラフツ型触
媒(例えば、塩化アルミ、三弗化硼素等)を用いてカチ
オン重合を行うことにより得られる。テルペンとして
は、柑橘系皮質から得られるd−リモネン、生松脂から
得られるα−ピネンの異性化で得られるジペンテン等が
好適に用いられる。芳香族ビニル炭化水素としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が
用いられることができる。特に、スチレンが好適に用い
られる。 【0020】部分水添テルペン系樹脂はテルペン系樹脂
を水素添加することにより得られる。水素添加率には特
に制限はないが、少なくとも10mol%以上の芳香族
環を残す必要がある。芳香族環が少なくなるとゴム変性
スチレン系樹脂との相溶性が低下し、テルペン系樹脂が
透明性を低下させる原因となる。テルペン系樹脂として
は、例えば、ヤスハラケミカル株式会社のYSレンジT
O−125、TO−115、TO−105、TO−85
等が、部分水添テルペン系樹脂としては、例えば、ヤス
ハラケミカル株式会社のクリアロンM−115、M−1
05等が用いることができる。 【0021】ゴム変性スチレン系樹脂のビカット軟化点
は65〜80℃の範囲、好ましくは70〜80℃の範囲
である。65℃未満では自然収縮性が大きくなり好まし
くない。他のゴム変性スチレン系樹脂のビカット軟化点
は80〜95℃の範囲である。95℃を越えると収縮温
度が高くなりすぎて好ましくない。 【0022】単一のゴム変性スチレン系樹脂では収縮率
曲線の勾配が急であるため使用時の収縮条件幅が狭くな
り好ましくないが、二種以上のゴム変性スチレン系樹脂
を混合することにより、60〜90℃の領域で収縮率曲
線の勾配がなだらかになり、収縮条件幅の広い、良好な
収縮性フィルム製品が得られる。この時、混合するゴム
変性スチレン系樹脂のビカット軟化点が65〜80℃の
範囲にあるものとビカット軟化点が80〜95℃の範囲
にあるものを二種以上混合する必要がある。そして、ビ
カット軟化点の差が5℃以上離れている必要がある。 【0023】ビカット軟化点が65〜95℃のものを二
種以上混合しても収縮温度領域(60〜90℃)での収
縮率曲線の勾配は緩やかにならず、ビカット軟化点が8
0〜95℃のものを二種以上混合しても低温領域の収縮
性が劣るため好ましくない。ビカット軟化点が65〜8
0℃のゴム変性スチレン系樹脂とビカット軟化点が80
〜95℃のゴム変性スチレン系樹脂の二種のビカット軟
化点の差が5℃以内では収縮率曲線の勾配が実用的に満
足いくレベルまで緩やかにならない。 【0024】三種以上使用する場合は最も高いビカット
軟化点と最も低いビカット軟化点の温度差が5℃以上で
あることが必要である。ビカット軟化点が65〜80℃
のゴム変性スチレン系樹脂とビカット軟化点が80〜9
5℃のゴム変性スチレン系樹脂の混合割合は30/70
〜70/30(重量%)が好ましい。 【0025】本発明のゴム変性スチレン系樹脂を得るに
は、ゴム補強ポリスチレン(HIPS樹脂)の製造で多
用されている方法を用いることができる。すなわち、ゴ
ム状弾性体をスチレン系単量体そして/又はアクリル酸
エステル(メタクリル酸エステル)単量体そして/又は
メチルメタクリレートそして/又は重合溶媒そして/又
は重合開始剤そして/又は重合度調整剤からなる原料溶
液に溶解しこのゴム状弾性体が溶解した原料溶液を撹拌
機付反応機に供給し重合を行う。 【0026】分散粒子の粒子径の制御は一般的に行われ
ている方法、撹拌羽根の撹拌数を変化させることにより
制御される。又、透明性を維持する方法として、一般的
な方法、例えば、重合途中に必要に応じて単量体を添加
するか、あるいは、連続的に追添加する等の方法が用い
られる。 【0027】ゴム状弾性体の含有量は、目標とする含有
量になるように原材料、重合率を調整することにより達
成することができる。また、高濃度のゴム状弾性体を含
むゴム変性スチレン系樹脂を上記方法で製造し、別に製
造したゴム状弾性体を含まない、あるいは、ゴム状弾性
体含有量の少ないスチレン系重合体と混合することによ
っても達成できる。但し、本発明の構成要件を全て満た
すことは当然のことである。この時、重合溶媒、例えば
エチルベンゼン、トルエン、キシレン等を用いることも
可能である。又、ポリスチレンの重合に常用されている
有機過酸化物を用いても、又、途中添加してもよい。重
合方法はポリスチレンの製法で常用されている塊状重合
法、溶液重合が用いられる。回分式重合法、連続式重合
法いずれの方法も用いることができる。 【0028】本発明で用いられるテルペン系樹脂はゴム
質重合体を溶解した原料溶液に溶解するか、あるいは、
重合途中に加熱溶融状態で、あるいは溶媒に溶解して添
加するか、あるいは回収系を出た後、加熱溶融状態で添
加するか、あるいは、ゴム変性スチレン系樹脂とテルペ
ン系樹脂をブレンドし、押出機で溶融混練する方法で添
加することができる。又、ゴム変性スチレン系樹脂とテ
ルペン系樹脂を混合して、フィルム成形時に混合するこ
ともできる。 【0029】未反応単量体及び/又は重合溶媒を回収す
る前又は後の任意の段階でスチレン系樹脂に慣用されて
いる添加剤、例えば帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、可
塑剤、着色剤等が添加できる。 【0030】本発明にかかわる一軸延伸フィルムを作成
するには、前述の基材樹脂の溶融押出して、Tダイ、サ
ーキュラーダイ等、又はバッチ方法の場合は圧縮成形法
等で行えば良く、好ましくはサーキュラーダイ等で連続
的に押出し、一度急冷した原反を作成し、これを再加熱
し、バブル法、又はテンター法で連続的に延伸する場合
である。この際の延伸倍率は3〜15倍、好ましくは3
〜7倍である。延伸温度は110〜50℃、好ましくは
100〜60℃である。この温度はテンター等の延伸の
場合は延伸の開始点及び終了点間での変形が大きく行わ
れている場所での平均温度を表すものとする。 【0031】一軸延伸フィルムを作成する時、本発明の
目的を疎外しない範囲で、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体等を混合して使用することも出来る。以下、
実施例でもって詳しく説明するが、これらによって限定
されるものではない。 【0032】 【実施例】 (ゴム変性スチレン系樹脂1)撹拌機を備えた反応機3
基を直列に連結し、その後に二段ベント付き押出機を配
置した重合装置を用いてゴム変性スチレン系樹脂を製造
する。スチレン45.5重量部、ブチルアクリレート2
0.2重量部、メチルメタクリレート18.5重量部、
ゴム状弾性体として、旭化成工業株式会社のアサプレン
680A(二型のスチレン−ブタジエン・ブロック共重
合体であり、スチレン含有量が30重量%)8.8重量
%、エチルベンゼン7.0重量部、1,1ビス(t−ブ
チルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部からな
る原料溶液を反応機に供給し、重合を行い、ゴム変性ス
チレン系樹脂1を得る。物性を表1に示す。 【0033】(ゴム変性スチレン系樹脂2)スチレン4
2.6重量部、ブチルアクリレート14.6重量部、メ
チルメタクリレート24.0重量部、エチルベンゼン1
0.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂2を得る。物性を
表1に示す。 【0034】(ゴム変性スチレン系樹脂3)スチレン4
2.2重量部、ブチルアクリレート13.0重量部、メ
チルメタクリレート26.0重量部、エチルベンゼン1
0.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂3を得る。物性を
表1に示す。 【0035】(ゴム変性スチレン系樹脂4)スチレン4
1.2重量部、ブチルアクリレート11.9重量部、メ
チルメタクリレート26.1重量部、エチルベンゼン1
2.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂4を得る。物性を
表1に示す。 【0036】(ゴム変性スチレン系樹脂5)スチレン3
9.9重量部、ブチルアクリレート9.4重量部、メチ
ルメタクリレート28.9重量部、エチルベンゼン1
3.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂4を得る。物性を
表1に示す。 【0037】(ゴム変性スチレン系樹脂6)スチレン3
8.5重量部、ブチルアクリレート6.9重量部、メチ
ルメタクリレート30.9重量部、エチルベンゼン1
5.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂4を得る。物性を
表1に示す。 【0038】(ゴム変性スチレン系樹脂7)スチレン3
5.2重量部、ブチルアクリレート3.2重量部、メチ
ルメタクリレート32.8重量部、エチルベンゼン2
0.0重量部である以外、ゴム変性スチレン系樹脂1と
同様に操作しゴム変性スチレン系樹脂4を得る。物性を
表1に示す。 【0039】(ゴム変性スチレン系樹脂8、9)第一反
応機、第二反応機の撹拌数が異なる以外、ゴム変性スチ
レン系樹脂2と同様に操作し、同様に操作しゴム変性ス
チレン系樹脂8、9、10を得る。物性を表1に示す。 【0040】(ゴム変性スチレン系樹脂10)スチレン
46.7重量部、ブチルアクリレート16.0重量部、
メチルメタクリレート26.3重量部、エチルベンゼン
11.0重量部、ゴム状弾性体を用いない以外、ゴム変
性スチレン系樹脂1と同様に操作しゴム変性スチレン系
樹脂10を得る。物性を表1に示す。 【0041】実施例1〜5、比較例1〜12 表2に示した割合でゴム変性スチレン系樹脂をペレット
ブレンドしたスチレン系樹脂組成物100重量部当た
り、ヤスハラケミカル株式会社のテルペン系樹脂クリア
ロンM115を表2に示した割合でブレンドした後、押
出機でTダイより250μmの原反を作成する。80℃
で5倍にテンターで横一軸に低温延伸し、約40μmの
延伸フィルムを得る。物性を表3、4に示す。ここでH
AZE値は、ASTM D882−67に準じて測定。
収縮率は一定温度の熱風中で3分間加熱後の線収縮率
で、収縮した長さをもとの寸法で割った値の百分率
(%):この場合は延伸方向の収縮率を表す。 【0042】包装後のクラック性は、屋外の直射日光中
に放置した包装後のサンプル(n=5)の首部、胴体部
のクラック発生の有無を調査したものであり、この場合 ◎:2週間後にも全くどの部分にも発生が認められな
い。 ×:2週間後までの間にn=1〜4の首部又は胴体部に
2〜3ケ所認められる引裂強度はガラス瓶に収縮フィル
ムを張り付け、擦り合わせた時の裂ける状態を観察し使
用の可否を決める。 ◎:実使用に耐え得るレベル。 ×:実使用に耐え難いレベル。 【0043】図1(比較例1〜比較例5)から、単一の
ゴム変性スチレン樹脂から形成したフィルムの収縮率曲
線の勾配は急であり、ゴム変性スチレン系樹脂の耐熱性
を変化させても収縮率曲線が平行移動するだけでの勾配
は殆ど変化しないことが理解できる。図2、3、4か
ら、本発明の収縮フィルムの収縮率曲線の勾配はなだら
かであることが理解できる。収縮温度領域(60〜90
℃)で収縮することが理解できる。 【0044】図5から、用いるゴム変性スチレン系樹脂
の1つのビカット軟化点が65℃以下の場合は60℃以
下の温度でも収縮が生じる。このことはフィルム保管時
に自然収縮が生じることを意味する。又、ビカット軟化
点が95℃を越える場合は高温時(80〜90℃)の収
縮特性が不十分であることが理解できる。二つのゴム変
性スチレン系樹脂のビカット軟化点の差が5℃以内の場
合は収縮率曲線の勾配が実用的なレベルまでゆるやかに
ならない(図6)。 【0045】テルペン系樹脂又は部分水添テルペン系樹
脂の添加量が5重量%以下ではフィルムの透明性が悪い
ことが理解できる(比較例9)。ゴム粒子径が0.9μ
mを越えるとフィルムの透明性が低下し(比較例1
0)、0.2μm未満の場合はフィルム強度が低下する
ことが理解出来る。(比較例11) 又、ゴム状弾性体の量が5重量%未満の場合はフィルム
強度が低下することが理解出来る(比較例12)。 【0046】 【表1】 【0047】 【表2】【0048】 【表3】【0049】 【表4】 【0050】 【発明の効果】本発明の低温収縮性フィルムは、低温収
縮時の収縮条件幅が広く、且つフィルム強度、腰硬さ、
透明性も優れるという包装材料として極めて優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】比較例1〜5の収縮率と収縮温度の関係を示す
図。 【図2】実施例1、2と比較例2、3の収縮率と収縮温
度の関係を示す図。 【図3】実施例3、4と比較例2、4の収縮率と収縮温
度の関係を示す図。 【図4】実施例5と比較例2、3の収縮率と収縮温度の
関係を示す図。 【図5】比較例2、3、7、8の収縮率と収縮温度の関
係を示す図。 【図6】比較例2、3、6の収縮率と収縮温度の関係を
示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 93:00) C08L 93:00 B29K 55:00 B29K 55:00 (56)参考文献 特開 平7−32477(JP,A) 特開 平8−34861(JP,A) 特開 平6−57085(JP,A) 特開 平5−117464(JP,A) 特開 平5−104630(JP,A) 国際公開96/006127(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/00 - 51/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ゴム状弾性体を分散粒子として含有する
    ゴム変性スチレン系樹脂に於いて(ア)連続相がスチレ
    ン系単量体(A)、アルキル基の炭素数が2〜4のアク
    リル酸エステル系単量体及び/又はメタクリル酸エステ
    ル系単量体(B)、メチルメタクリレート単量体(C)
    からなり、(イ)分散相を形成するゴム状弾性体が、二
    型のスチレン−ブタジエンブロック共重合体であるゴム
    変性スチレン系樹脂であって、ビカット軟化点が65〜
    80℃であるゴム変性スチレン系樹脂とビカット軟化点
    が80〜95℃であるゴム変性スチレン系樹脂からな
    り、かつ、ゴム変性スチレン系樹脂のビカット軟化点の
    差が5℃以上であるゴム変性スチレン系樹脂組成物10
    0重量部当たり、テルペン系樹脂及び/又は部分水添テ
    ルペン系樹脂を5〜15重量部含有するスチレン系樹脂
    組成物により形成された低温収縮性に優れた少なくとも
    一軸に延伸した低温収縮性フィルム。
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