JP3458389B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水電解液二次電池に
関し、特にコイン型の非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電解液に非水電解液を使用した非水電解
液電池は、自己放電の少ない保存性に優れた電池として
知られている。このような非水電解液電池は、例えば正
極缶、正極ペレット、セパレータ、負極ペレット、負極
集電体、負極缶が積層されたコイン型形状とされて、5
〜10年という長期間使用が要求される電子腕時計や種
々のメモリーバックアップ用電源として広く用いられて
いる。
【0003】従来使用されている非水電解液電池は、通
常一次電池仕様であるが、長期間経済的に使用できるよ
うに、再充電可能な二次電池仕様化が要望されている。
【0004】例えば、非水電解液二次電池として、負極
にリチウムを用いたリチウム二次電池がある。このリチ
ウム二次電池は、充放電サイクル繰り返しに伴い、リチ
ウムがデンドライト状に結晶成長し、セパレータの孔、
繊維の空隙を通過して正極に到達し内部短絡を起こした
り、リチウムが不活性化し、粉末状に析出する等の問題
点を有する。
【0005】そこで、負極材料にリチウムやリチウムイ
オンをドープ、脱ドープできるコークス類、グラファイ
ト類や有機高分子焼成体等のような炭素材料を使用する
コイン型非水電解液二次電池が提案されている。この負
極材料に炭素質材料を使用する非水電解液二次電池は、
充放電サイクル繰り返しによるリチウムのデンドライト
状結晶化もなく、電池電圧が高く、高エネルギー密度が
得られる。
【0006】ここで、上記非水電解液二次電池に使用さ
れる炭素質材料としては、例えば特開昭62−1220
66号公報、あるいは特開昭62−90863号公報等
に開示されるように、通常は(002)面の面間隔が
3.40〜3.60Å、真密度が1.70〜2.20g
/cm程度のものが用いられている。
【0007】上記炭素質材料は、リチウムのドープ可能
量が不十分で、電池のエネルギー密度を決定する大きな
要因である炭素の単位重量当たりの容量(mAh/g)
が理論値の半分程度に過ぎないことが解ってきた。理論
的には、炭素原子6個に対してリチウム原子1個の割合
でドープされる。
【0008】そこで、リチウムドープ可能量が大きい炭
素質材料として、(002)面の面間隔が3.70Å以
上、真密度1.7g/cm未満であり、且つ空気気流
中に於ける示差熱分析で700℃以上に発熱ピークを有
しない炭素質材料の使用が検討されている。この炭素質
材料を使用すれば、サイクル寿命に優れるだけでなく放
電容量も大きな非水電解液二次電池が得られる(特開昭
63−21795号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、コイン型あ
るいはボタン型の非水電解液二次電池において、負極と
負極集電体の接触は、上記炭素質材料のリチウムドープ
による体積膨張によって電池缶内に内圧が生じて確実と
されるが、炭素質材料はリチウムドープ可能量が大きい
反面、リチウムドープによる体積膨張が殆どない。した
がって、上記炭素質材料を使用した場合には、接触不良
となり、電池性能に不具合が生じるといった不都合が生
じる。
【0010】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、サイクル寿命が長く、大
放電容量であるとともに接触不良が生じない非水電解液
二次電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る非水電解液二次電池は、(002)
面の面間隔が3.70Å以上、真密度が1.70g/c
未満であり、且つ空気気流中における示差熱分析で
700℃以上に発熱ピークを有しない第1の炭素質材料
とリチウムのドープにより体積膨張を生じる第2の炭素
質材料とを混合してなる負極材料と結着剤よりなる負極
ペレットと、繊維金属とリチウムとの複合化合物を正極
活物質として含有する正極材料と結着剤よりなる正極ペ
レットと、負極ペレットと正極ペレットとを積層した状
態で封入する外装缶と、負極ペレットと外装缶との間に
配置される集電体リングとを有し、負極ペレットが、負
極材料の単位重量当たりの容量で380mAh/g充電
したときに10%〜35%の体積膨張を生じることを特
徴とするものである。
【0012】ここで、上記負極材料に混合される第2の
炭素質材料として、炭素繊維を用いることができる。
【0013】また、上記第2の炭素質材料は、上記負極
材料に対して50重量%以下の割合で添加されることが
望ましい。
【0014】さらにまた、上記正極ペレットは、遷移金
属とリチウムとの複合化合物を正極材料として含有した
ものを用いることができる。
【0015】本発明に係る非水電解液二次電池は、長サ
イクル寿命、大放電容量を得るとともに負極ペレットを
リチウムドープによって体積増大するものとし、接触不
良を防止するために、負極ペレットに含有する負極材料
として(002)面の面間隔が3.70Å以上、真密度
が1.70g/cm未満であり、且つ空気気流中に於
ける示差熱分析で700℃以上に発熱ピークを有しない
炭素質材料に、リチウムのドープにより体積膨張を生じ
る他の炭素質材料を添加してなるものを使用する。
【0016】すなわち、上記形態的パラメータを有する
炭素質材料は、リチウムドープ可能量が大きいため、長
サイクル寿命、大放電容量を得る上では適しているが、
リチウムがドープされたときの体積膨張率が小さい。こ
のような炭素質材料を含有する負極ペレットはリチウム
ドープによる体積増大がほとんどない。一方、上記形態
的パラメータを有する炭素質材料にリチウムドープによ
る体積膨張率が大きい炭素質材料を添加してなる負極材
料を使用すると、体積膨張効果が補足され、リチウムド
ープ能力をほとんど損なうことなく電池内圧上昇の点で
も十分な負極ペレットが得られる。
【0017】リチウムのドープによって体積膨張を生じ
る炭素質材料としては、石油コークス、石炭コークス等
のコークス類、アセチレンブラック等のカーボンブラッ
ク、黒鉛類、有機高分子材料を500℃以上の適当な温
度で不活性ガス気流中、あるいは真空中で焼成した有機
高分子焼成体、炭素繊維等が挙げられるが、これら炭素
質材料のうちでも、リチウムのドープ、脱ドープできる
量が大きく、サイクル毎に不活性化するリチウム量が少
ない炭素質材料を選択して使用することが望ましい。
【0018】なお、負極ペレットの体積膨張量は、接触
をより確実なものとするためには、ある程度の大きさが
必要であるが、あまり大きくなると電解液の収容スペー
スが小さくなり、内部抵抗の増大、放電容量の低下を招
くこととなる。したがって、体積膨張剤として添加する
炭素質材料の種類、添加量等は、リチウムを負極材料の
単位重量当たり380mAh/gで充電したときの負極
ペレットの体積膨張率が、10%〜35%となるように
調整する必要がある。また、体積膨張剤として添加する
炭素質材料の添加量があまり多くなると上記形態的パラ
メータを有する炭素質材料の量が少なくなり、リチウム
ドープ能力が十分に発揮されない虞があることから、炭
素質材料の添加量は、負極材料に対して50重量%以下
に抑えることが好ましい。
【0019】一方、本発明に係る非水電解液二次電池に
おいて、正極ペレットに含有する正極活物質としては、
LiCoOとグラファイトパウダー及びPTFEパウ
ダーの混合物を圧縮成型して正極ペレットとして用いた
が、他に二酸化マンガン、五酸化バナジウム、硫化鉄の
如き遷移金属の酸化物、カルコゲン化合物、さらにはこ
れら酸化物、カルコゲン化合物とリチウムとの複合化合
物を用いることが可能である。
【0020】また、電解液に使用する有機溶媒として
は、特に限定されるものではないが、例えばプロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキ
シエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、
1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、ジエジルエーテル、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、プロピオニトリル等の単独もしく
は二種類以上の混合溶媒が使用できる。
【0021】電解質も従来公知のものがいずれも使用で
き、LiClO、LiAsF、LiPF、LiB
、LiB(C、LiCl、LiBr、C
SOLi、CFSOLi等がある。
【0022】
【作用】コイン型非水電解液二次電池において、負極ペ
レットに含有する負極材料として、(002)面の面間
隔が3.70Å以上、真密度が1.70g/cm未満
であり、且つ空気気流中に於ける示差熱分析で700℃
以上に発熱ピークを有しない第1の炭素質材料と、リチ
ウムのドープによって体積膨張が生じる第2の炭素質材
料を混合してなるものを使用すると、負極ペレットは、
上記形態的パラメータを有する第2の炭素質材料によっ
て優れたリチウムドープ能力が付加されるとともに、充
電によって十分体積増大するものとなる。ここで、負極
ペレットの体積膨張率が、10%〜35%となるように
体積膨張剤となる第2の炭素質材料の種類、添加量を調
整すると、電池内圧が適正なものとなり、負極と負極集
電体の接触が十分確実になり、電解液の収容スペースも
確保され、良好な電池特性が得られるようになる。
【0023】
【実験例】本発明の好適な実験例について図面を参照し
ながら説明する。
【0024】〈実験例1〉 図1に、本実験例で作製するコイン型非水電解液二次電
池を示す。
【0025】まず、正極ペレット3を以下のようにして
作製した。
【0026】まず、炭酸リチウム0.5モルと炭酸コバ
ルト1モルを混合し、900℃の空気中で5時間焼成し
て正極活物質となるLiCoOを得た。このLiCo
85重量部に導電剤としてグラファイト12重量
部、結合剤としてポリテトラフルオロエチレンパウダー
3重量部とを均質に混合して予備成型した後、この予備
成型された正極ペレット上にアルミニウム粉末(平均粒
径45μm)を重量0.03g充填して圧縮成型するこ
とにより外径15.3mm、高さ1.19mm、重量
0.755g正極ペレット3を作製した。
【0027】一方、負極ペレット2は以下のようにして
作製した。
【0028】出発原料として石油ピッチを用い、これに
酸素を含む官能基を10〜20重量%導入(いわゆる酸
素架橋)した後、不活性ガス雰囲気中1000℃で焼成
してガラス状炭素に近い性質を持った難黒鉛化性炭素質
材料を得た。この材料についてX線回折測定を行った結
果(002)面の面間隔が3.76Åであった。またピ
クノメータ法に準じて真密度を測定したところ1.62
g/cmであった。更に、空気気流中において示差熱
分析を行ったところ、最高温度650℃付近に存在し、
700℃以上には発熱ピークは見られなかった。
【0029】この難黒鉛化炭素質材料87重量部に、添
加剤として炭素繊維(昭和電工社製,商品名 気相法炭
素繊維VGCF)を3重量部加えて負極材料とし、この
負極材料に結合剤としてポリフッ化ビニリデン10重量
部を加え均質に混合し、これに分散剤であるN−メチル
−2−ピロリドンを加え乾燥したものを圧縮成型するこ
とで、外径15.6mm、高さ0.74mm、重量0.
156gの負極ペレット2を作製した。
【0030】次に、この負極ペレット2を予め負極缶1
にスポット溶接された外径15.8mm、内径15.6
mm、高さ0.73のステンレス製円筒状集電体リング
4に入れ、その上にマイクロポーラスフィルムセパレー
タ7を重ね、さらにプラスチック製の封口ガスケット5
をセパレータ7を介してその上部に置き、この上から電
解液を滴下した。そして、この上に前述の正極ペレット
3をアルミニウム層をセパレータと対向しないかたちで
載置させ、その上にアルミニウム−ステンレス−ニッケ
ルの3層からなる正極外装缶6をかぶせ、その端をカシ
メてシールし外径20mm、高さ2.8mmのコイン型
非水電解液二次電池(実験例1)を作製した。
【0031】なお、電解液としては、プロピレンカーボ
ネートとジエチルカーボネートを体積比で1:1の割合
で混合した溶媒にLiPFを1モル/1の割合で溶解
させた有機電解液を用いた。
【0032】〈実験例2〉 上記難黒鉛化炭素質材料85重量部に炭素繊維5重量部
を添加してなるものを負極材料として使用する以外は実
験例1と同様にしてコイン型非水電解液二次電池(実験
例2)を作製した。
【0033】〈実験例3〉 上記難黒鉛化炭素質材料80重量部に炭素繊維10重量
部を添加してなるものを負極材料として使用する以外は
実験例1と同様にしてコイン型非水電解液二次電池(実
験例3)を作製した。
【0034】〈実験例4〉 炭素繊維を添加していない難黒鉛化炭素質材料を負極材
料として使用する以外は実験例1と同様にしてコイン型
非水電解液二次電池(実験例4)を作製した。
【0035】負極材料の体積膨張率の検討 このようにして作製された実験例1〜実験例4につい
て、0.94mAの電流で上限電圧4.0Vとして充電
した時の負極ペレット体積変化を調査した。負極材料1
g当たりの充電電気量と負極ペレット体積膨張率の関係
を図2に示す。
【0036】なお、体積膨張率は負極集電体の厚さと直
径の変化量より求めたものである。
【0037】図2において充電電気量380mAh/g
の場合で見ると、難軟黒鉛化炭素質材料のみよりなる負
極材料を使用する実験例4では、負極ペレットの体積膨
張率は約4%であり、非常に少ないことがわかる。
【0038】これに対して、炭素質材料に添加剤として
炭素繊維を添加してなる負極材料を使用する場合におい
ては、負極ペレットの体積膨張率は、炭素繊維3%添加
の実験例1で約16%、炭素繊維5%添加の実験例2で
約49%、炭素繊維10%添加の実験例3で約100%
と炭素繊維の添加量の増大に伴って大きくなる。
【0039】これらの結果から、(002)面の面間隔
が3.70Å以上、真密度が1.70g/cm未満で
あり、且つ空気気流中に於ける示差熱分析で700℃以
上に発熱ピークを有しない炭素質材料にリチウムドープ
による体積膨張率が大きい炭素質材料を添加してなる負
極材料を使用することは、体積増大の大きい負極ペレッ
トを得る上で有効であることがわかった。
【0040】電池特性の検討次に、負極材料に体積膨張
剤として、炭素質材料を添加することによる電池特性へ
の効果について検討した。
【0041】まず、実験例1〜実験例4について、充電
電圧4.0V、温度60℃にて12日間連続して電圧を
印加する耐電圧性試験をおこなった。そして、試験前と
試験後の電池内部抵抗値、1.9mAで2.5Vの終止
電圧まで放電させた時の放電容量をそれぞれ測定した。
その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 表1からわかるように、実験例1(体積膨張率16%)
では、試験前の内部抵抗値が5.6Ω、容量が29mA
hであるのに対し、試験後の電池内部抵抗値は8.3Ω
と上昇が少なく、容量も22mAhと試験前の75%以
上を維持している。これは負極ペレットの体積膨張率が
高い為に負極集電体リングとの電気的接触が十分に得ら
れている為である。
【0043】一方、実験例2(体積膨張率49%)では
試験前の内部抵抗値が12.5Ω、容量が18mAhで
あったが、試験後においては、電池内部抵抗値が21.
1Ωと内部抵抗値の上昇が大きく、容量も10mAhと
容量保持率が低くなっている。ここで、実験例2は、実
験例1に比べ負極ペレットの体積膨張率が大きいにもか
かわらず初期電池内部抵抗値が高く、容量が小さい、又
試験後での電池内部抵抗上昇も大きく、容量保持率も低
くなっている。これは、負極ペレットの体積膨張率が大
きすぎるために、電解液量の収容スペースが小さくな
り、電解液量が不足したためである。
【0044】実験例3(体積膨張率103%)におい
て、初期内部抵抗値が69.3Ωと非常に高く、容量も
2mAhと殆ど放電できない状態であるのも、実験例2
と同じく電解液量の不足によるためである。
【0045】実験例4(体積膨張率4%)では、試験前
の内部抵抗値が8.1Ω、容量が31mAhであるが、
試験後の電池内部抵抗値は18.8Ωと2倍以上に上昇
しており、容量は9mAhと大きく低下している。これ
は負極ペレットの体積膨張率が低い為に負極集電体リン
グとの電気的接触が不十分であることが原因であると考
えられる。
【0046】したがって、コイン型非水電解液二次電池
においては、負極ペレットの体積膨張が小さすぎると負
極集電体との電気的接触が不十分となり、反対に体積膨
張率が高すぎても電解液量の不足が発生してしまうこと
から最適な負極ペレットの体積膨張条件が要求されるこ
とがわかる。
【0047】そこで、図3に負極ペレットの体積膨張率
と容量保持率の関係を示すが、このように、容量保持率
は、負極ペレットの体積膨張が全くない場合には30%
程度と低く、体積膨張率の増大に伴って大きくなるが、
体積膨張率があまり大きくなると逆に低下しており、負
極ペレットの体積膨張率が電池特性に大きく影響する。
すなわち、図3から明らかなように、放電容量を十分に
維持するためには、容量保持率を60%以上にする必要
があり、そのためには負極ペレットの体積膨張率を10
%〜35%の範囲にする必要があることがわかる。
【0048】
【発明の効果】上述したように、本発明は、電池内部で
の加圧が充分に保たれ、電気的接触が十分確実になり、
良好な電池特性を有する信頼性ある非水電解液二次電池
が得ることが可能であり、工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に非水電解液二次電池の一構成例を示す
断面図である。
【図2】負極材料単位重量当たりの充電電気量と負極ペ
レットの体積膨張率を示す特性図である。
【図3】負極ペレットの体積膨張率と容量保持率の関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
1 負極缶、 2 負極ペレット、 3 正極ペレッ
ト、 4 負極集電体、6 正極缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 4/00 - 4/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(002)面の面間隔が3.70Å以上、
    真密度が1.70g/cm未満であり、且つ空気気流
    中における示差熱分析で700℃以上に発熱ピークを有
    しない第1の炭素質材料とリチウムのドープにより体積
    膨張を生じる第2の炭素質材料とを混合してなる負極材
    料と結着剤よりなる負極ペレットと、繊維金属とリチウ
    ムとの複合化合物を正極活物質として含有する正極材料
    と結着剤よりなる正極ペレットと、上記負極ペレットと
    上記正極ペレットとを積層した状態で封入する外装缶
    と、上記負極ペレットと上記外装缶との間に配置される
    集電体リングとを有し、上記負極ペレットが、上記負極
    材料の単位重量当たりの容量で380mAh/g充電し
    たときに10%〜35%の体積膨張を生じることを特徴
    とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】上記負極材料に混合される第2の炭素質材
    料が炭素繊維であることを特徴とする請求項1記載の非
    水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】上記第2の炭素質材料は、上記負極材料に
    対して50重量%以下の割合で添加されていることを特
    徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。
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