JP3454176B2 - 種結晶の種絞り強度の測定装置およびその測定方法 - Google Patents

種結晶の種絞り強度の測定装置およびその測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(Czochralski Method、CZ法)によるシリコン単結
晶棒の成長に用いる種結晶の種絞り強度を測定する装置
およびその測定方法並びにシリコン単結晶の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CZ法によるシリコン単結晶の製
造においては、単結晶シリコンを種結晶として用い、こ
れをシリコン融液に接触させた後、回転させながらゆっ
くりと引上げることで単結晶棒を成長させている。この
際、種結晶をシリコン融液に接触させた後に、直径を3
mm程度に一旦細くして絞り部を形成するいわゆる種絞
り(ネッキング)を行い、次いで、所望の口径になるま
で結晶を太らせて、無転位のシリコン単結晶を引上げて
いる。
【0003】この場合、種絞りを形成することで、接触
時の熱衝撃により種結晶に高密度で発生するスリップ転
位から、その下方の結晶の直胴部に伝播する転位を消滅
させて単結晶を育成することができるが、近年では、単
結晶の大口径化または生産効率向上等のために結晶重量
が高重量化し、種結晶および種絞りの強度が不足しがち
となってきた。一方、種絞りそのものの長さも、絞り工
程の自動化、高重量結晶保持による種結晶の大型化によ
り、長尺化する一方である。そして、単結晶棒引上げ中
に、種ホルダ内の種結晶の種結晶ピン止め用切欠き部あ
るいは細い種絞り部等が破断して単結晶棒が落下するよ
うなことがあると重大事故に繋がる恐れがある。
【0004】そこで問題になるのがシリコン単結晶の引
張り破壊強度であるが、通常の金属等の引張り試験に用
いられる万能引張り試験機で測定した種絞りの引張り破
壊強度の値は、テストピースの種絞り部の太さに相当す
る直径毎に整理してもバラツキが大きく、真の破断強度
がなかなか掴めなかった。また、実際の単結晶引上げ機
内の高温環境下における値を測定するため万能引張り試
験機に加熱ヒータを取りつけて測定しても、必ずしも信
頼性の高いデータが得られていなかった。さらに、結晶
のもつ性質上、引張り中に僅かな剪断力(横方向に働く
力)が加わると種絞り部は容易に破壊され正確なデータ
が得られなかった。特に、種結晶の大型化、種絞り工程
の自動化により、種絞りの長さが20cm前後にも達し
ている今日では、この剪断力による測定誤差が大きなも
のとなり、真値を得る上での問題となってきている。従
って、大口径化、高重量化に伴って高まると予想される
種結晶や種絞りにおける破断事故の発生確率に対して安
全性を重視すると安全率を過剰に見込むことになりかね
ず、生産性を阻害し、コストアップになる原因にもなっ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような従来の問題点に鑑みてなされたもので、シリコン
種結晶の種絞り強度を正確に精度よく、再現性のあるよ
うに測定することのできる測定装置を開発し、その測定
方法を確立し、そこで得られたデータに基づいて生産性
と安全性とにバランスのとれた操業条件を見出して単結
晶棒を成長させるシリコン単結晶の製造方法を提供する
ことを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1に記載した発明は、チョクラルスキー
法によるシリコン単結晶の育成に用いられるシリコン種
結晶の種絞り強度の測定装置において、上部フックから
垂下するワイヤの先端に被測定試料の種結晶を保持する
シードチャックを設け、下方から被測定試料の他端を掛
止保持する結晶ホルダをワイヤで下部フックに係止し支
持する構造とし、フックを所定の速度で引張る手段と引
張り荷重を連続的に検出する検出測定手段を備えたこと
を特徴とするシリコン種結晶の種絞り強度の測定装置で
ある。
【0007】このように、上部フックと上部シードチャ
ック間および下部結晶ホルダと下部フック間をそれぞれ
ワイヤで連結したことにより、被測定試料を保持する上
部シードチャックおよび下部結晶ホルダを上部フックと
下部フックを結ぶ垂直線上に正確に位置させることがで
き、被測定試料に対して垂直方向以外の力が掛からない
ので、種結晶の種絞り部の引張り破壊強度の真値を求め
ることができる。そして、この測定装置で測定して求め
た引張り破壊強度から安全率を割り出して単結晶製造条
件に適用すれば、今後の大口径化、高重量化に伴う安全
性確保に対しても充分対応することができる。
【0008】そしてこの場合、請求項2に記載したよう
に、前記測定装置の結晶ホルダが、前記被測定試料の種
絞り部に続く小径コーン部の拡径部を保持する伏せ椀型
部ならびに該伏せ椀型部を掛止する椀型部から成るもの
とするのが好ましい。このようにすると、本発明の測定
装置で測定する被測定試料は、通常の素材から切り出し
たいわゆるテストピースのようなものではなく、実働中
の単結晶引上げ機で引上げ中に採取した試料であり、結
晶ホルダの内面形状はこの試料の形状に合せてあるか
ら、その試料の小径コーン部−丸め部を結晶ホルダに無
理な力が掛からないように収容することができ、引張り
に際しては、小径コーン部に掛かる荷重が平均化される
ため正確な引張り破壊強度値が得られることになる。
【0009】またこの場合、請求項3に記載したよう
に、請求項1または請求項2に記載の測定装置に加熱機
構を付設し、高温環境下の種絞り強度を測定できるよう
にすることができる。このようにすれば、被測定試料
は、実働中の単結晶引上げ機と同じ温度環境下に置くこ
ともできるので、より正確で精度の高い引張り破壊強度
を得ることが可能となる。
【0010】次に、本発明の請求項4に記載した発明
は、チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の育成に
用いられるシリコン種結晶の種絞り強度を測定する方法
において、シリコン単結晶引上げ機によって作製され
た、種結晶−種絞り部−小径コーン部−丸め部から成る
被測定試料の種結晶を、上部フックから垂下するワイヤ
の先端に設けたシードチャックに挿入して保持し、該試
料の小径コーン部−丸め部を下部フックにワイヤで係止
された結晶ホルダ内に掛止した後、フックを所定の速度
で引張り、引張り破壊強度を測定することを特徴とする
シリコン種結晶の種絞り強度の測定方法である。
【0011】このようにすれば、測定装置のワイヤによ
る種結晶保持機構および引張り機構は、実用単結晶引上
げ機のそれとほぼ同一の状態で引張り荷重がかかり、か
つ被測定試料が、実働中の単結晶引上げ機から採取し
た、種結晶−種絞り部−小径コーン部−丸め部からなる
形状のものであるから、被測定試料はシードチャックと
結晶ホルダの間に無理な力を受けることなくセットする
ことができ、引張りに際しては、上部フック−下部フッ
ク間の垂線上で確実に引張ることができるので引張り破
壊強度の真値を求めることができる。また、同時に高温
の実使用に近い状態で、実際に使用している引上げワイ
ヤと種結晶保持装置を含めた破損も評価できるので、引
上げプロセス全体を見た場合、より安全性が高まる測定
方法である。
【0012】本発明、チョクラルスキー法によるシリ
コン単結晶の育成において、シリコン種結晶の種絞りに
掛かる荷重を15.85kgf/mm2 以下として引上
げることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法であ
る。このようにすれば、図4のグラフからも明らかなよ
うに、実測値として、種絞りの太さが6mm以下の範囲
で、種絞りに掛かる荷重を15.85kgf/mm2
下として引上げれば、常温下は勿論のこと、700℃以
上の高温下においても、少なくとも種結晶または種絞り
部で破断する危険性はなくなる。そしてこの場合シリ
コン種結晶の種絞りに掛かる荷重を安全率を見込んで
0.9×15.85kgf/mm2 以下として引上げる
ことが好ましい。すなわち、本発明の測定装置および測
定方法では、真の強度が測定できることから、この測定
して求めた引張り破壊強度から安全率を割り出して単結
晶製造条件に適用すれば、今後の大口径化、高重量化に
伴う安全性確保に対しても充分対応することができる。
【0013】そして、本発明では、シリコン種結晶の種
絞りに掛かる荷重を0.6×15.85kgf/mm2
以上として引上げることが好ましい。このように下限を
設けることで、一定以上の生産性を確保することができ
る。従来は、ワイヤの強度が不明で、必要以上に引上げ
重量を減少させていたので、安全率を見込み過ぎて生産
性、歩留りが悪化した。これに対して本発明では、下限
を設けることによって所定の生産性を確保することがで
きる。また、限界値の6割以上とすれば、ワイヤの寿命
も伸びることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。本発明者らは、CZ法によるシリコン単結
晶の育成に際し、今後の大直径・高重量化において問題
となるのは、種結晶または種絞り部の破断事故であり、
これを防止するには種結晶または種絞り部の正確な引張
り破壊強度を把握することが必要不可欠であるという観
点から、従来の測定装置では正確なデータが得られなか
った原因を調査、究明したところ、特に被測定試料の保
持方法に問題があることを見出し、これを改良し諸条件
を確立して、本発明を完成させた。
【0015】ここで図1は本発明のシリコン種結晶の種
絞り強度の測定装置の一例を示す概略説明図である。図
1に示すように、この種絞り強度の測定装置1は、上部
フック10から垂下するワイヤ11の先端に被測定試料
2の種結晶3を保持するシードチャック12を設け、下
方から被測定試料の他端を掛止保持する結晶ホルダ13
をワイヤ11で下部フック14に係止し支持する構造
と、上部フック10を所定の速度で引張る引張り駆動機
構15と引張り荷重を連続的に検出する荷重変換器16
を備えて構成されている。勿論、引張るのは下部フック
14としてもよく、両方を引張るようにしてもよい。
【0016】シードチャック12は、実用引上げ機で使
用されているものと同種のものでよく、種結晶3の貫通
孔にピンを通して保持する方式、あるいは切欠き部にキ
ーを入れて保持する方式、複数の爪で把握する方式等が
挙げられるが、実際に高重量の結晶の引上げ用に用いる
ものと同じものを使用する方が正確な測定をする上で好
ましいと言える。
【0017】結晶ホルダ13は、伏せ椀型部20と、こ
れを掛止する椀型部21からなっており、伏せ椀型部2
0は、図2に示すように被測定試料2である種結晶3−
種絞り部4に続く小径コーン部5の拡径部を保持するよ
うにその内面形状は、小径コーン部の外面形状とほぼ合
致するようにテーパ部22を有するように作ってある。
また、被測定試料を伏せ椀型部にセットする時は、その
スリット23に種絞り部を通してから小径コーン部をは
め込めばよい。そしてこの伏せ椀型部20は、掛止め部
24を有し、椀型部21を係止できるようになってい
る。下部の椀型部21は、下部フック14とワイヤ11
で結ばれており、引張られた時には試料の支点となり、
破断後は試料の受け皿となる。この結晶ホルダを使用し
て被測定試料の小径コーン部・丸め部を係止すれば、小
径コーン部のセンターは上下フック間の垂線上に正しく
係止される。従って、引張り強度は正確な値を示すこと
になる。この伏せ椀型部20の別の例としては、図5に
示したように、中央に種絞りの通り孔を開けた二分割タ
イプのものもあり、椀型部21は上記のものが使用で
き、作用効果は前記のものと同じである。
【0018】このように、上部フックと上部シードチャ
ック間および下部結晶ホルダと下部フック間をそれぞれ
ワイヤで連結したことにより、被測定試料を保持する上
部シードチャックおよび下部結晶ホルダを上部フックと
下部フックを結ぶ垂直線上に正確に位置させることがで
き、被測定試料に対して垂直方向以外の力が掛からない
ので、種結晶の種絞り部の引張り破壊強度の真値を求め
ることができる。そして、この測定装置で測定して求め
た引張り破壊強度から安全率を割り出して単結晶製造条
件に適用すれば、今後の大口径化、高重量化に伴う安全
性確保に対しても充分対応することができる。
【0019】本発明の種絞り強度の測定装置には、加熱
機構を付設し、高温環境下の種絞り強度を測定できるよ
うにすることができる。このようにすれば、被測定試料
は、実働中の単結晶引上げ機と同じ温度環境下に置くこ
ともできるので、より正確で精度の高い引張り破壊強度
を得ることが可能となる。
【0020】このように、加熱機構を付設した例として
は、図3のように構成することが出来る。図3の装置で
は、前記図1の装置全体を円筒状のハウジング28内に
配置し、種絞り部をこれを取り囲む熱源により加熱でき
るようになっている。熱源としては、高周波加熱、抵抗
加熱等を用いればよい。そして、伏せ椀型部20より熱
電対29で試料の温度を測定するようにしてある。図3
の例では、ハウジング28内に黒鉛筒25を設けて測定
装置を収容し、種絞り部4の近傍に抵抗加熱式の電熱線
26を配置し、黒鉛筒25を断熱材27で被覆する構成
になっている。
【0021】次に、以上説明したシリコン種結晶の種絞
り強度測定装置を用いて測定する方法を述べる。シリコ
ン単結晶引上げ機によって作製された、種結晶3−種絞
り部4−小径コーン部5−丸め部6から成る被測定試料
2の種結晶3を、上部フックから垂下するワイヤの先端
に設けたシードチャック12に挿入して保持し、該試料
の小径コーン部5−丸め部6を下部フックにワイヤで係
止された結晶ホルダ13内に掛止した後、フックを所定
の速度で引張り、引張り破壊強度を測定する。この場
合、通常は上部に引張り駆動機構15を設けて被測定試
料を引張るが、逆に下部に引張り駆動機構を設けて引張
ってもよい。
【0022】このようにすれば、種絞り強度測定装置の
ワイヤによる種結晶保持機構および引張り機構は、実用
単結晶引上げ機のそれとほぼ同一であり、かつ被測定試
料が、実働中の単結晶引上げ機から採取した、種結晶−
種絞り部−小径コーン部−丸め部からなる形状のもので
あるから、被測定試料はシードチャックと結晶ホルダの
間に無理な力を受けることなくセットすることができ、
引張りに際しては、上部フック−下部フック間の垂線上
で確実に引張ることができるので引張り破壊強度の真値
を求めることができる。
【0023】以上述べた本発明の種絞り強度測定装置と
測定方法によって求めた引張り試験の結果の一例を図4
に示す。被測定試料は実用引上げ機で種絞りの太さを変
えて種絞りを用い、次いで小径コーン部−丸め部を形成
したものである。測定装置としては図3のものを用い、
常温と760℃の高温下で引張り破壊強度を測定した。
図4は、破断した種絞り部の直径に対して破断荷重をプ
ロットしたもので、最小二乗法で求めた単位面積当たり
の破断荷重の平均値は15.85kgf/mm 2 となっ
た。従って、チョクラルスキー法によるシリコン単結晶
の育成において、シリコン種結晶の種絞りに掛かる荷重
を15.85kgf/mm2 以下として引上げれば破断
の可能性は低くなり、安全率を見込んで0.9×15.
85kgf/mm2とすれば、少なくとも種結晶または
種絞り部で破断する危険性はなくなる。
【0024】換言すれば、例えば、種絞り部の最小直径
が4mmであると、(4)2 ・π/4・15.85=1
99kg以下の単結晶重量を安全に引上げることができ
ることを表している。すなわち、本発明の測定装置で測
定して求めた引張り破壊強度から安全率を割り出して単
結晶製造条件に適用すれば、今後の大口径化、高重量化
に伴う安全性確保に対しても充分対応することができ、
生産性、歩留りの向上を図ることができる。
【0025】そして、シリコン種結晶の種絞りに掛かる
荷重を0.6×15.85kgf/mm2 以上として引
上げることが好ましい。このように下限を設けること
で、一定以上の生産性を確保することができる。従来
は、ワイヤの強度が不明で、必要以上に引上げ重量を減
少させていたので、安全率を見込み過ぎて生産性、歩留
りが悪化した。これに対して本発明では、限界値の6割
以上の荷重で引上げることによって所定の生産性を確保
することができる。また、このような荷重であればワイ
ヤの寿命も伸びることになる。
【0026】また、結晶の大口径化に伴い、単結晶のコ
ーン部と丸め部の重量が大きくなり、結晶重量に占める
比率が高くなる傾向にある。例えば、直径200mmの
単結晶ではコーン部と丸め部との合計重量が10kg程
度であるが、直径300のmm単結晶では、コーン部と
丸め部との合計重量が35kg程度となる。CZ法の場
合、コーン部の重量増加はそれほど大きくないが、丸め
部の重量増加が大きい。例として、直径300mmの結
晶を絞り直径4.5mmで引上げた場合の、コーン部と
テール部の合計重量が結晶重量に占める割合は表1のよ
うになる。ここで、コーン部と丸め部の合計重量は35
kgとした。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、0.6×15.
85kgf/mm2 で引上げた場合には、コーン部と丸
め部の結晶全体に対する重量比は23.2%であるが、
0.5×15.85kgf/mm2 で引上げた場合に
は、27.8%と結晶重量の1/4を超えることにな
る。従って、大口径結晶では臨界値の6割以上で引上げ
ることで単結晶の歩留りを向上させる効果が大きい。
【0029】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0030】例えば、本発明によれば、シリコン単結晶
の真の強度が得られるので、この値以下であれば、原則
としていかなる直径、長さ、重量の単結晶棒の引上げで
あっても当然に適用することができる。すなわち、近年
の直径200mmあるいは300〜400mmの引上げ
において、特に強度が問題となることから有用である。
【0031】また、本発明は、通常のチョクラルスキー
法のみならず、シリコン単結晶引上げ時に磁場を印加す
るMCZ法(Magnetic Field Applied Czochralski Cry
stalGrowth Method)にも同様に適用できることは言う
までもない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シリコン単結晶育成時の種絞り強度の正確な値が得られ
るので、これから安全率を割り出して単結晶製造条件に
適用すれば、今後の大口径化、高重量化に伴う安全性確
保に対しても充分対応することができ、生産性、歩留り
ならびにコストを著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコン単結晶種絞り強度測定装置の
一例を示す概略説明図である。
【図2】結晶ホルダの伏せ椀型部の図面である。 (a)平面図、 (b)断面図。
【図3】本発明の種絞り強度測定装置に加熱機構を付設
した時の構成例図である。
【図4】本発明の測定装置により実測した、種絞り部破
断直径と破断荷重との関係を表すグラフである。
【図5】結晶ホルダの伏せ椀型部の別の例の平面図であ
る。
【符号の説明】
1…種絞り強度測定装置、2…被測定試料、3…種結
晶、4…種絞り部、5…小径コーン部、6…丸め部、1
0…上部フック、11…ワイヤ、12…シードチャッ
ク、13…結晶ホルダ、14…下部フック、15…引張
り駆動機構、16…荷重変換器、20…伏せ椀型部、2
1…椀型部、22…テーパ部、23…スリット、24…
掛止め部、25…黒鉛筒、26…電熱線、27…断熱
材、28…ハウジング、29…熱電対。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 道明 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社 白河工 場内 (72)発明者 飯野 栄一 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 半導体株式会社 半導体磯部研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−288191(JP,A) 特開 平9−2893(JP,A) 特開 平9−249486(JP,A) 特開 平5−270968(JP,A) 特開 平11−217298(JP,A) 特開 平9−235185(JP,A) 特開 平11−79883(JP,A) 特開 平11−157994(JP,A) 特開 平11−302096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 EUROPAT(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法によるシリコン単結
    晶の育成に用いられるシリコン種結晶の種絞り強度の測
    定装置において、上部フックから垂下するワイヤの先端
    に被測定試料の種結晶を保持するシードチャックを設
    け、下方から被測定試料の他端を掛止保持する結晶ホル
    ダをワイヤで下部フックに係止し支持する構造とし、フ
    ックを所定の速度で引張る手段と引張り荷重を連続的に
    検出する検出測定手段を備えたことを特徴とするシリコ
    ン種結晶の種絞り強度の測定装置。
  2. 【請求項2】 前記測定装置の結晶ホルダが、前記被測
    定試料の種絞り部に続く小径コーン部の拡径部を保持す
    る伏せ椀型部ならびに該伏せ椀型部を掛止する椀型部か
    ら成ることを特徴とする請求項1に記載のシリコン種結
    晶の種絞り強度の測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の測定装
    置に加熱機構を付設し、高温環境下の種絞り強度を測定
    できるようにしたことを特徴とするシリコン種結晶の種
    絞り強度の測定装置。
  4. 【請求項4】 チョクラルスキー法によるシリコン単結
    晶の育成に用いられるシリコン種結晶の種絞り強度を測
    定する方法において、シリコン単結晶引上げ機によって
    作製された、種結晶−種絞り部−小径コーン部−丸め部
    から成る被測定試料の種結晶を、上部フックから垂下す
    るワイヤの先端に設けたシードチャックに挿入して保持
    し、該試料の小径コーン部−丸め部を下部フックにワイ
    ヤで係止された結晶ホルダ内に掛止した後、フックを所
    定の速度で引張り、引張り破壊強度を測定することを特
    徴とするシリコン種結晶の種絞り強度の測定方法。
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