JP3453553B2 - プレキャストコンクリート柱壁部材の連続構築方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート柱壁部材の連続構築方法

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JP3453553B2
JP3453553B2 JP2000276358A JP2000276358A JP3453553B2 JP 3453553 B2 JP3453553 B2 JP 3453553B2 JP 2000276358 A JP2000276358 A JP 2000276358A JP 2000276358 A JP2000276358 A JP 2000276358A JP 3453553 B2 JP3453553 B2 JP 3453553B2
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全弘 澤田
龍介 相
時彦 米田
順一 市川
武 小高
裕介 海野
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安藤建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレキャストコンク
リート柱壁部材の連続構築方法に係り、プレキャストコ
ンクリート部材により構築される雨水地下貯留施設の柱
列壁や、円形管路断面内に、断面を分割する背割壁を効
率よく構築するようにしたプレキャストコンクリート柱
壁部材の連続構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】出願人の一は、ボックスカルバート等の
プレキャストコンクリート製品の合理的な布設方法とし
て、摩擦低減手段としてのベアリングボールを利用した
横引き工法を開発している(特許第2879021号参
照)。
【0003】図9は、この布設方法の一例として、ボッ
クスカルバートの横引き作業状態を示した概略側面図で
ある。同図に示したように、開削トンネル100内に施
工された基礎コンクリート101上にはボックスカルバ
ート102の延長方向に沿って横引き用レール103が
布設されている。横引き用レール103としては、図1
0に示したように横にした状態でそのほとんどの部分が
コンクリート101内に埋設された細幅系H形鋼等が使
用されている。埋設されたH形鋼のウェブ103aの片
面がレール面となり、わずかに端部が露出したフランジ
103bが側壁となっている。さらに、レール面上には
摩擦低減を図る球状体としてのベアリングボール104
が適当に分散するように配置されている。たとえば、ベ
アリングボール104にはφ11mm程度の鋼球が使用
されている。これらのベアリングボール104の上に
は、底面に板厚鋼板からなるガイドプレート105が固
着されたボックスカルバート102が載置されている。
ボックスカルバート102は、ガイドプレート105を
介して多数のベアリングボール104に点支持されるよ
うになっている。図10に示したように、ボックスカル
バート102が図示しないウインチ等の横引き(牽引)
装置により矢印方向へ牽引されるのに伴い、ボックスカ
ルバート102を支持するベアリングボール104は転
動する。これによりガイドプレート105とレール10
3間の動摩擦が大幅に低減される。実験によれば動摩擦
係数はそり等の横引き工法の場合に比べて1/4まで低
減される。なお、図9,図10においてベアリングボー
ル104は説明のために拡大して示している。
【0004】ところで、都市部の地下に構築される地中
大型構造物として雨水地下貯留施設や雨水貯留浸透施設
等が知られている。図11に示したように、たとえば雨
水地下貯留施設200は、完成時には所定土被りの地下
内に貯留空間を有効に備えるようにした地下構造物で、
地上201には公園、駐車場が設けられている。この雨
水地下貯留施設200は、平面全体形状が扁平な矩形を
なす地下構造物で、同図に示したように、底版部202
から複数列の柱列壁203が配列され、隣接する柱列壁
203間に架設された頂版スラブ204が埋め土205
で覆われ、地上部201が設けられている。これらの部
材には、施工の合理化等を図るために、形状を単純化し
たプレキャストコンクリート製品も開発されている。
【0005】図12,図13は柱壁列部を構成するため
の、プレキャストコンクリート部材からなる柱列ブロッ
ク210の搬入状態および柱列壁203の組立状態を示
した状態説明図である。逆T字形状断面をなす柱列ブロ
ック210は地上に配備された揚重機(図示せず)によ
り、山留め空間205内の所定位置に順次吊り込まれ、
山留め空間205全体に複数列の柱列壁203が順次形
成される。また、外周部にも逆L字形状をなす同様の外
壁ブロック211が外周の仮設山留壁206の内面に沿
って吊り込まれる。この柱列壁203の連結完了後、各
柱列壁203間の底版202が現場打ちコンクリートで
施工されるとともに、隣接する柱列壁203の頂部間に
頂版スラブ204が架設される。柱列壁203の組立に
際し、柱列ブロック210内にPC鋼線(図示せず)等
を配線し、所定プレストレスを導入して組立部材の一体
化が図られる。プレキャストコンクリート部材の部材組
立、現場打ちコンクリート部分の施工が完了した段階
で、全体が埋め戻され、施設上に所定土被りが確保され
る。
【0006】次に、図14〜図16を参照して、雨水等
を流下させる背割壁付き管路300の構成について説明
する。この種の背割壁302で断面が分割された円形管
路301は、雨水と汚水とを分流したりすることで多用
途に使用される。この背割壁302には施工合理化の観
点から、一般にプレキャストコンクリート柱壁ブロック
310が使用されているが、これらの柱壁ブロック31
0は、図15及び図16に示したように、高さが背割壁
302が設置された後の管路内空高さよりわずかに大き
く、さらにその高さより長い奥行きの柱壁形状からな
る。この柱壁ブロック310を管路延長方向に複数基連
結することで円形管路301内に連続した背割壁302
が構築される。
【0007】この柱壁ブロック310は、従来図15に
示したように、円形管路301内をタイヤ走行する搬送
作業台車303によって管路301内を所定設定箇所ま
で搬送される。また、この柱壁ブロック310の設置の
ために、円形管路301内面の頂部位置301aには位
置決め用のアンカー金物304が取り付けられている。
柱壁ブロック天端面306には凸形状のアンカー金物3
04を収容可能な固定凹所305が形成されている。所
定位置に搬入された柱壁ブロック310は、搬送作業台
車303に搭載された油圧ジャッキ307によりジャッ
キアップされ、天端306がアンカー金物304によっ
て位置決めされながら管路頂部301aに押し当てられ
た状態に保持され、このタイミングでブロック下端にコ
ンクリートキャンバー308を噛ませるようにして仮据
え付けされる。その後、図14に示したように、インバ
ート309を現場打ち施工して完成させる。各柱壁ブロ
ック310の端面には止水用のシール部材(図示せず)
が装着され、連結された柱壁ブロック310間からの漏
水防止が図られている。なお、管路301内面に打設さ
れるインバート309には浮力が生じるため、インバー
ト309及び背割壁302の安定性の確保のためにアン
カーボルト315が設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したプ
レキャストコンクリート製品を用いた雨水地下貯留施設
は、平面的に広がりのある山留め空間内に構築される地
下構造物であるため、柱列ブロックを地上から平面中央
付近に吊り込むには、定置式揚重機を使用する場合、長
スパンアームを有した揚重能力の大きなクレーンを必要
とする。また、走行式クレーンの場合でも、敷地の周囲
を囲んで長スパンアームを有するクレーンが自由に走行
可能な広い仮設ヤードを確保しなければならない。
【0009】また、柱列ブロックはクレーン等の揚重機
によって吊り込むのと同時に所定位置において、一列に
直線状になるように据え付ける必要がある。このため、
複数基の柱列ブロックを順次建て込み、据え付ける作業
に多くの時間を要し、柱列壁部の組立作業の遅延が予想
される。
【0010】さらに、貯留施設の外周壁は壁ブロックを
吊り込んで組み立てる必要があり、完成時に作用する荷
重等を考慮し、比較的大きなブロックを使用した壁の構
築を行わなければならず、施工コストがかかる。
【0011】また、背割壁を構築するために管路に柱壁
ブロックを設置する場合、前述したようなタイヤ走行す
る搬送作業台車を要する。この台車は図15に示したよ
うに、管路内壁に沿ってタイヤ走行可能であるが、この
搬送作業台車で柱壁ブロックの全重量を支持しなければ
ならず、台車自体も堅固な部材で製作しなければなら
ず、その重量も大きくなる。このため台車移動のための
駆動源も高出力のものが必要となる。また、管路が狭い
ため、台車の往復走行ができない。このため1台の台車
による搬入しかできず、作業効率の低さが問題となって
いた。また、柱壁ブロック天端と管路との間にモルタル
を充填して水密構造としていたが、モルタル充填が困難
な場合が多く、十分な止水が行えないという問題があっ
た。
【0012】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、プレキャストコンクリート
部材を効率よく、所定位置まで連続搬入してその後の組
立を行うことで施工効率と施工精度とを格段に向上させ
たプレキャストコンクリート柱壁部材の連続構築方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、本発明は 地盤掘削により形成され本設兼用山留
め壁で支持された山留め空間内に柱列ブロックを搬入
し、該柱列ブロックを基礎コンクリート上で長手方向に
配列して連結し、前記山留め空間内に複数列の柱列壁を
構築するとともに、隣接する前記柱列壁間に頂版スラブ
を架設し、雨水地下貯留空間を構築するプレキャストコ
ンクリート柱壁部材の連続構築方法において、前記柱列
ブロックの断面形状を、底版を有する逆T字形断面と
し、該底版を、前記基礎コンクリート上の前記柱列壁の
構築箇所に合わせて敷設されたレール上面に球状体を敷
き詰めてなる摩擦低減手段上に載置するように搬入し、
前記レール上で前記柱列ブロックを横引きし、前記球状
体の転動動作に伴い前記柱列ブロックを連結位置まで移
動させ、該位置で各柱列ブロック同士をレール延長方向
順次連結して一体化した柱列壁を構築するとともに、
隣接して設置された柱列壁の底版間に、該底版側面を型
枠として底版コンクリートを打設して前記隣接する柱列
壁間を一体化させるようにしたことを特徴とする。
【0014】
【0015】他の発明として、地盤掘削及び覆工工程に
より形成された管路内に柱壁ブロックを搬入し、該柱壁
ブロックを管路長手方向に連続して連結し、前記管路
面を分割する背割壁を構築するプレキャストコンクリー
ト柱壁部材の連続構築方法において、前記柱壁ブロック
の断面形状を、底版を有する逆T字形断面とし、該底版
を、管路底版に設けられた基礎コンクリート上に敷設さ
れたレール上面に球状体を敷き詰めてなる摩擦低減手段
上に載置し、前記レール上で前記柱壁ブロックを横引き
し、前記球状体の転動動作に伴い前記柱壁ブロックを連
結位置まで移動させ、該位置で柱壁ブロック同士を管路
長手方向に順次連結して、管路断面を分割する背割壁を
構築するとともに、該背割壁の天端を前記柱壁ブロック
の底版に設けられた高さ調整ボルトによって管路頂部の
内面に押圧して管路内に保持した状態で、前記底版側面
を型枠として管路底部にインバートコンクリートを打設
して、前記背割壁を管路内に固定するようにしたことを
特徴とする。
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプレキャストコン
クリート柱壁部材の連続構築方法の一実施の形態につい
て、添付図面を参照して説明する。図1は、プレキャス
トコンクリート柱壁部材の連続構築の適用例として雨水
地下貯留施設1における柱列ブロックの搬入および組立
作業の状態を示した平面図である。図1では説明のため
に、A区画には頂版スラブ4の架設完了時が、B区画に
は柱列壁3の構築完了時が、C区画には柱列ブロック1
0を小型重機8で横引きしている状態がそれぞれ示され
ている。なお、図2は、図1を断面線II-IIで示した断
面図、図3は、図1を断面線III-IIIで示した断面図で
ある。
【0018】図1に示したように、本発明では、従来の
鋼矢板等の仮設山留め壁に代えてプレストレストコンク
リート矢板製山留め壁6(以下、単にコンクリート矢板
と記す。)が使用されている。このコンクリート矢板6
は角波形状断面をなすプレキャストコンクリート製品
で、仮設時に山留め壁として機能させた後、本設壁体構
造としても使用する。このため、本設構造としての荷重
条件で断面設計されている。さらに、本実施の形態で
は、山留め空間5内の基礎コンクリート11上に、柱列
壁3の構築箇所に合わせて3組の横引き用レール13が
設けられている。この横引き用レール13は、図10に
示したものと同様にH形鋼を横置きした断面形状からな
り、レール面上には摩擦低減を図る球状体としてのベア
リングボール14が適当に分散するように配置されてい
る。ベアリングボール14には、本実施の形態ではφ1
1mm程度の鋼球が使用されている。
【0019】本実施の形態では、図1,図3に示したよ
うに、地上の仮設ヤードから短いスパンのアームを有す
る小型クレーン(図示せず)によって横引き用レール1
3の端部の山留め壁6側に吊り込まれた柱列ブロック1
0は、横引き用レール13上を小型重機8によって連絡
位置まで横引きされる。このとき図1に示したように、
横引き用レール13は柱列壁3の構築位置と一致する位
置に平行に敷設されているため、各柱列ブロック10を
所定位置まで横引きして据え付けただけで精度よく柱列
壁3として配置させることができる。
【0020】図4は小型重機8を用いて柱列ブロック1
0を横引きしている状態を拡大して示した説明図であ
る。小型重機8には、ゴム製クローラで走行するショベ
ル系掘削車両を改造した車両が用いられている。小型重
機8のアーム先端にはグリッパ8Aが装着されている。
このグリッパ8Aで柱列ブロック10の柱部材の一部を
把持できる。また、車両の下端には排土プレートを改造
した押圧プレート8Bが設けられている。この押圧プレ
ート8Bで、柱列ブロック10の底版10Bの一部を保
持しながら前方に押圧して横引きする。柱列ブロック1
0は、縦横比が大きく比較的不安定な形状であるが、底
版10Bと柱部材の上部で保持しながら横引きするよう
にしたため、安定した状態で柱列ブロック10を移動す
ることができる。また、ベアリングボール14の転動に
よる摩擦低減効果により小型重機8は小さい負荷で柱列
ブロック10を移動させることができる。
【0021】小型重機8としては上述したショベル系掘
削車両の他、フォークリフト等の荷役車両を改造して使
用することもできる。また、牽引ワイヤを用いてウイン
チでワイヤを巻回して柱列ブロック10の横引きを行う
ようにしてもよい。その場合、柱列ブロック10に形鋼
等で製作した転倒防止フレーム(図示せず)を取り付け
て横引き時に柱列ブロック10が転倒するのを防止する
ことが好ましい。
【0022】図5は、連結完了した柱列壁3間に現場打
ちコンクリートによる底版15を施工した状態を示した
断面図である。同図に示した底版15部分の配筋作業で
は、図4に示したように柱列ブロック10の底版10B
の側面に形成された鉄筋挿入孔10aを利用して設けら
れた差し筋18を継手筋として利用した配筋を行うこと
が好ましい。また、対向位置にある柱列ブロック10の
底版10Bの側面をそれぞれ型枠面として利用すること
ができる。
【0023】さらに、底版コンクリートが打設された
ら、底版15に形成された充填孔16を介して柱列ブロ
ック10の底版下面と基礎コンクリートとの隙間17に
モルタルを充填し、柱列ブロック10を基礎コンクリー
ト11上に確実に固定する。
【0024】次に、管路40内に柱壁ブロック50によ
って背割壁を構築するために、上述の横引き工法を用い
た実施の形態について図6〜図8を参照して説明する。
図6,図7に示したように、本発明における柱壁ブロッ
ク50の断面形状は頂部50A及び底部50Bがフラン
ジ状に張り出した略I字形をなし、特に十分な幅の底版
50Bを形成することにより柱壁ブロック50は自立可
能となる。一方、円形管路40の底部には予め所定高さ
の基礎コンクリート41が打設され、その基礎コンクリ
ート41上面に横引き用レール43が設けられている。
この横引き用レール43は、図10に示したものと同様
のH形鋼を横置きした断面形状からなり、レール面上に
は摩擦低減を図る球状体としてのベアリングボール44
が適当に分散するように配置されている。
【0025】これに対して柱壁ブロック50の底面側に
は横引き用レール13の凹所内のベアリングボール44
上に位置する細長いガイドプレート51が取り付けられ
ている。さらに底版50Bには4本の高さ調整ボルト5
6が取り付けられている。この高さ調整ボルト56は、
底面からその一部が延出して基礎コンクリート41に反
力をとって柱壁ブロック50全体をわずかに持ち上げる
ことができ、据え付け時に、ブロック全体を管路頂部4
0aに押圧させることができる。すなわち柱壁ブロック
50が所定位置まで横引きされた状態で、底版下面から
所定量だけボルトを伸ばして柱壁ブロック50全体を管
路頂部40a側に押圧して位置保持させる役割を果た
す。一方、柱壁ブロック50の天端中央には、長手方向
に沿って延在する略L字形の切欠61が形成され、その
切欠61内部に管路頂部40aに取り付けられたガイド
部材としての山形鋼42が収容されている。さらに柱壁
ブロック50の天端には長手方向に2本のシール材62
が延設されている。高さ調整ボルト56により柱壁ブロ
ック50の天端が管路頂部40aに押圧された際に、管
路内面に密着して両者間の水密性を高められる。
【0026】このように、管路40内において、横引き
用レール43に載置された柱壁ブロック50を横引きし
て、所定位置まで搬入し、複数ブロックを管路延長方向
に連続して据え付けることにより、迅速に管路40を分
割する背割壁の構築を行うことができる。長手方向に隣
接する柱壁ブロック50の連結には壁内に設けられたシ
ース63内を貫通するPC鋼棒(図示せず)による縦締
め緊張を行うことが好ましい。このとき当接する端面に
はそれぞれシール溝(図示せず)が形成され、の部分に
取り付けられたシール材により連結部分での水密性が保
持される。なお、本実施の形態では柱壁ブロック50の
横引きには図示しないウインチによるワイヤ牽引を行っ
ているが、自走可能な坑内走行台車等によりブロックを
横引きすることも可能である。
【0027】図8は柱壁ブロック50の据え付け位置に
おいて、高さ調整ボルト56によりブロック50を管路
40内に保持させ、底版50B上面に等しい高さのイン
バートコンクリート45を打設した状態を示した断面図
である。なお、インバートコンクリート45を打設する
際には、柱壁ブロック底版50Bの側面に差し筋64を
取り付け、底版50Bと現場打ちのインバートコンクリ
ート45とが一体化するようにすることが好ましい。こ
れにより左右に分割された流路が異なる水位となり、偏
水圧が作用した場合(図14参照)にも背割壁の安定性
を確保することができる。
【0028】
【発明の効果】以上に述べたように、プレキャストコン
クリート部材からなる柱壁部材を、簡単な構造によっ
て、連続して搬入して長手方向に連結して据え付けるこ
とができるため、施工効率をきわめて向上させることが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプレキャストコンクリート柱壁部
材の連続構築方法を雨水地下貯留施設の建設に適用した
一実施の形態を示した概略平面図。
【図2】図1中に示した断面線II-IIに沿って示した断
面図。
【図3】図1中に示した断面線III-IIIに沿って示した
断面図。
【図4】柱列ブロックの搬送状態を示した説明図。
【図5】柱列壁間の底版コンクリート打設状態を示した
部分断面図。
【図6】本発明によるプレキャストコンクリート柱壁部
材の連続構築方法を管路の背割壁構造の建設に適用した
一実施の形態を示した管路横断面図。
【図7】図6に示した柱壁ブロックの横引き状態を示し
た管路縦断面図。
【図8】図6に示した柱壁ブロックの据え付け後のイン
バートコンクリート打設状態を示した管路横断面図。
【図9】ボックスカルバート横引き工法による管渠布設
工の一例を示した側面図。
【図10】図9に示した管渠布設工における摩擦低減手
段の一例を示した部分正面図。
【図11】プレキャストコンクリート部材の組立によっ
て構築された雨水地下貯留施設の全体構造を一部を切り
欠いて示した斜視図。
【図12】図11の雨水地下貯留施設における柱列壁の
構築状態を示した側面図。
【図13】図11の雨水地下貯留施設における柱列壁の
構築状態を示した正面図。
【図14】従来の背割壁構造管路の横断面図。
【図15】図14に示した管路内での柱壁ブロックの搬
送状態を示した横断面図、縦断面図。
【図16】図14に示した管路内での柱壁ブロックの据
え付け状態を示した横断面図、縦断面図。
【符号の説明】
1 雨水地下貯留施設 3 柱列壁 4 頂版スラブ 5 山留め空間 6 コンクリート矢板製山留め壁 8 小型重機 10 柱列ブロック 11,41 基礎コンクリート 13,43 横引き用レール 14,44 ベアリングボール 40 管路 45 インバートコンクリート 50 柱壁ブロック 56 高さ調整ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04G 21/14 E02D 29/04 A E21D 13/00 Z (72)発明者 相 龍介 東京都港区芝浦三丁目12番8号 安藤建 設株式会社内 (72)発明者 米田 時彦 東京都港区芝四丁目2番3号 ジオスタ ー株式会社内 (72)発明者 市川 順一 東京都港区芝四丁目2番3号 ジオスタ ー株式会社内 (72)発明者 小高 武 東京都港区芝四丁目2番3号 ジオスタ ー株式会社内 (72)発明者 海野 裕介 東京都港区芝四丁目2番3号 ジオスタ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−120954(JP,A) 特開 平5−331885(JP,A) 特開 昭59−4800(JP,A) 特許2879021(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/045 E02D 5/10 E02D 29/00 E03F 1/00 E04G 21/14 E21D 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤掘削により形成され本設兼用山留め壁
    で支持された山留め空間内に柱列ブロックを搬入し、該
    柱列ブロックを基礎コンクリート上で長手方向に配列し
    て連結し、前記山留め空間内に複数列の柱列壁を構築す
    とともに、隣接する前記柱列壁間に頂版スラブを架設
    し、雨水地下貯留空間を構築するプレキャストコンクリ
    ート柱壁部材の連続構築方法において、前記柱列ブロッ
    クの断面形状を、底版を有する逆T字形断面とし、該底
    版を、前記基礎コンクリート上の前記柱列壁の構築箇所
    に合わせて敷設されたレール上面に球状体を敷き詰めて
    なる摩擦低減手段上に載置するように搬入し、前記レー
    ル上で前記柱列ブロックを横引きし、前記球状体の転動
    動作に伴い前記柱列ブロックを連結位置まで移動させ、
    該位置で各柱列ブロック同士をレール延長方向に順次連
    結して一体化した柱列壁を構築するとともに、隣接して
    設置された柱列壁の底版間に、該底版側面を型枠として
    底版コンクリートを打設して前記隣接する柱列壁間を一
    体化させるようにしたことを特徴とするプレキャストコ
    ンクリート柱壁部材の連続構築方法。
  2. 【請求項2】地盤掘削及び覆工工程により形成された管
    路内に柱壁ブロックを搬入し、該柱壁ブロックを管路長
    手方向に連続して連結し、前記管路断面を分割する背割
    壁を構築するプレキャストコンクリート柱壁部材の連続
    構築方法において、前記柱壁ブロックの断面形状を、底
    版を有する逆T字形断面とし、該底版を、管路底版に設
    けられた基礎コンクリート上に敷設されたレール上面に
    球状体を敷き詰めてなる摩擦低減手段上に載置し、前記
    レール上で前記柱壁ブロックを横引きし、前記球状体の
    転動動作に伴い前記柱壁ブロックを連結位置まで移動さ
    せ、該位置で柱壁ブロック同士を管路長手方向に順次連
    結して、管路断面を分割する背割壁を構築するととも
    に、該背割壁の天端を前記柱壁ブロックの底版に設けら
    れた高さ調整ボルトによって管路頂部の内面に押圧して
    管路内に保持した状態で、前記底版側面を型枠として管
    路底部にインバートコンクリートを打設して、前記背割
    壁を管路内に固定するようにしたことを特徴とするプレ
    キャストコンクリート柱壁部材の連続構築方法。
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