JP3453499B2 - 防塵装置付きエアーパレット - Google Patents

防塵装置付きエアーパレット

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JP3453499B2 JP26109997A JP26109997A JP3453499B2 JP 3453499 B2 JP3453499 B2 JP 3453499B2 JP 26109997 A JP26109997 A JP 26109997A JP 26109997 A JP26109997 A JP 26109997A JP 3453499 B2 JP3453499 B2 JP 3453499B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンルーム内等
の非常に高度な空気清浄度を要求される場所における重
量物搬送に用いられる空気浮上運搬装置(以下単にエア
ーパレットと称す)に用いられる防塵装置、およびその
防塵装置を装着したエアーパレットに関する。より詳細
には、エアーパレットから吹き出される空気によって、
床面から巻き上げられる埃によってクリーンルーム内が
汚染されることのない、防塵性が極めて優れたエアーパ
レット用防塵装置、およびその防塵装置を装着したエア
ーパレットに関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、従来からダイヤフラ
ム4に加圧空気を供給し、空気吹き出し部4aから加圧
空気を床面7に吹き出して浮上させるエアーベアリング
1を、フレーム2の下面に複数個取り付けたエアーパレ
ット3が実用化されている。前記エアーベアリングに加
圧空気を供給して浮上させると、摩擦係数は1/100
0となり、エアーパレットは非常に小さな力で床面上を
自由に移動させることが可能となる。さらに床面への直
接接触が回避されて床面の損傷もなくなるために、エア
ーパレットは重量物の搬送等に数多く適用されてきた。
しかし、エアーベアリングから吹き出す空気による塵埃
の発生対策については、殆ど防止手段が講じられていな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、エアー
パレットは重量物搬送に適しているが、床面に塵埃の付
着がある場合は、エアーベアリングから噴出する高速空
気によって塵埃が上方に巻き上げられて周囲環境を著し
く汚染するので、クリーンルームのように非常に高度な
空気清浄度を要求される場所での適用は極めて困難であ
った。
【0004】エアーベアリングが塵埃を巻き上げるメカ
ニズムを、図2に基づいて以下に説明する。エアーベア
リング1は、ゴム膜等の薄い可撓性の膜状体からなるダ
イヤフラム4が、フレーム2の下面に取付された金属製
の背板5に装着されて構成されており、加圧空気が背板
5に設けられた供給孔6を通ってダイヤフラム4内に満
たされ、ダイヤフラム4が膨張するとともに、フレーム
2を僅かの高さ(10〜40mm)に持ち上げ、ダイヤ
フラム4に設けた空気吹き出し孔4aから床面7に向け
て加圧空気を吹き出してエアーフイルム8を形成するこ
とにより摩擦係数を極小化し、非常に小さな力で重量物
の搬送を可能ならしめるものである。しかし、床面7と
の間に形成されるエアーフイルム8の厚さ(ダイヤフラ
ム4と床面7とのクリアランス)は数〜数十ミクロンと
極めて薄く、この部分を通過する空気の流速は非常に速
く、ほぼ音速に近い。そしてこの部分を通過した後の高
速空気は急激にその速度を落として、矢印で示すように
上方に湾曲し周囲へ拡散する。従って床面に細かな塵埃
が付着していると、塵埃は全て上方へ吹き飛上げられ周
囲に撒き散らされて周囲が汚染する。
【0005】このエアーベアリングによる塵埃の対策と
して、図3(a)に示すようにエアーパレット3全体の
周囲にゴム等の薄膜製のスカート9を設けたり、同図
(b)に示すようにエアーパレット3全体の周囲に上下
スライド可能なシャッター板10を取り付け、これらに
より形成されるエアーベアリングの外周囲の空隙部を気
密状態とするとともに、該空隙部内部の塵埃を含んだ空
気を真空掃除機等の空気清浄化手段11により吸引処理
する方法を試みられたが、効果は殆ど認められなかっ
た。その理由は、床面7には必ずうねりや凹凸があり、
加えてエアーパレット3の周囲の総長は長く、スカート
9またはシャッター板10の下端部と床面7との間には
大きな断面積の隙間12が生じ、加えてパレット四隅の
気密確保は極めて困難であり、そのため、目的とする気
密状態からはほど遠い状態であり、巨大な吸引能力を有
する真空掃除機をもってしても塵埃の完全吸引を達成す
ることは不可能で、塵埃はこれらの隙間から吹き出して
しまうためである。このように、従来クリーンルーム内
におけるエアーパレットの適用は、床面に塵埃を落とさ
ないこと、日常から床面は完全に清掃しておくこと、と
言う消極的な予防処置を伴ってのみ、対応せざるを得な
かった。
【0006】本発明は、エアーベアリングから吹き出さ
れる空気によって巻き上げられる塵埃を排除する、クリ
ーンルーム内においても使用可能な防塵装置付きエアー
パレットを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の防塵装置付きエ
アーパレットは、フレームの下面に装着された、空気吹
き出し孔を有するダイヤフラムからなるエアーベアリン
グに加圧空気を供給してフレーム上に載荷された重量物
をフレームとともに床面から浮上させ、運搬するエアー
パレットにおいて、前記エアーパレットが浮上している
状態で前記フレームから可撓性を有する膜状体からなる
防塵カバーを垂下し、前記エアーベアリングの外周囲を
覆うとともに前記床面に当接して前記エアーベアリング
の外周囲と前記床面との間を密閉する空隙部を形成し、
前記空隙部に空気清浄化手段に接続した空気の排出口を
設け、前記ダイヤフラムに開設した空気吹き出し孔から
前記空隙部に吹き出した加圧空気を前記空気の排出口か
ら前記空気清浄化手段に導き通過させ、清浄化した後排
出するエアーパレットであって、前記防塵カバーは、前
記フレーム下面に気密装着されて垂下し、かつ前記エア
パレットの床面上の移動に際して、前記床面の凹凸に沿
って気密追従自在な程度の可撓性を有すると共に、前記
フレーム下面の装着部から外側に向かって前記エアーベ
アリングの外周部から遠ざかるように斜めに垂下する上
半部と、前記上半部に接続し該接続部から内側に向かっ
て前記エアーベアリングの外周部に接近するように斜め
に垂下する下半部と、からなる空隙部を構成して空気の
一方通過のチェック弁としての役割を持たせ、前記空気
吹き出し孔から吹き出す空気量に比較して前記空気清浄
化手段から吸引する空気量を十分大きくすることによ
り、該空隙部の内部圧力を大気圧力よりも若干低くし、
前記下半部の先端部と床面とのわずかな隙間から外部の
空気を吸引するようにしたことを特徴とする。また、上
記のような本発明の防塵装置付きエアーパレットにおい
ては、前記空気清浄化手段は、吸引型清浄化機器である
か、濾過式または吸着式のフイルターであることが好ま
しく、前記エアーベアリングは、円または楕円状の断面
を有しており、前記防塵カバーが前記エアーベアリング
と同心的に、円または楕円状の断面を有してエアーベア
リング外周囲を覆うように垂下することが好ましい。さ
らに、本発明の防塵装置付きエアーパレットは、前記防
塵カバーで外周囲を覆われたエアーベアリングを1個以
上装着してなることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記の課題を解決する
ために、エアーベアリングの外周囲を可撓性の膜状体か
らなる防塵カバー(以下、ダストカバーと称す)で覆う
とともに、床面に当接してエアーベアリングの外周囲と
床面との間を密閉する空隙部を形成し、エアーベアリン
グから巻き上がる塵埃を空隙部に封じ込め、かつダイヤ
フラムを装着する板に開設した空気清浄化手段に接続す
る空気排出孔から、ダストカバー内側の空隙部の塵埃を
含んだ空気を空気清浄化手段に導き清浄化して排出する
ことにより、エアーベアリングの空気吹き出しにより発
生した塵埃を全て環境汚染のない状態に処理して排出す
るエアーパレット用防塵装置、およびその防塵装置を用
いたエアーパレットである。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しながら実施例を
挙げ、詳細に説明する。図4は本発明の防塵装置付きエ
アーパレットの実施例の下方平面図を示し、エアーパレ
ット3には本例では円断面を有する4個のエアーベアリ
ング1が取り付けられ、その外周囲にダストカバー13
がエアーベアリング1と同心的に、エアーベアリング1
の外周囲を覆うように設けられている。エアーベアリン
グ1およびダストカバー13の断面形状は角部を有する
多角形であるよりも、円または楕円であることが好まし
い。その理由として、エアーパレット3が移動する際
に、本図では図示しないダストカバー13の下端部が床
面7の凹凸に追従して気密接触し、ダストカバー13、
エアーベアリング1、および床面で囲まれて形成される
空隙部を、外部に対して気密状態に保持するが、ダスト
カバー13の断面形状が角部を有する多角形であると、
角部の剛性によりダストカバー13の下端部が床面7の
凹凸に追従せず気密接触が不可能となるのに対し、ダス
トカバー13の断面形状が角部を有さない円または楕円
である場合は、角部の存在で生ずる剛性がないために、
ダストカバー13の下端部が床面7の凹凸に柔軟に追従
して気密接触が保持されるためである。以上の理由か
ら、本発明のダストカバー13の断面形状は、角部を有
さない曲線が連続した断面形状であれば円または楕円に
限定されるものではないが、製作のし易さ等の観点か
ら、円または楕円であることが好ましい。
【0010】図4において、4個の各々のエアーベアリ
ング1と加圧空気源(図示せず)とは、各々のエアーベ
アリングに接続した加圧空気供給用ホース14で連結さ
れている。一方、エアーベアリング1とダストカバー1
3との間には空気排出孔21が開設され、接続用のダク
トホース22を介して空気清浄化手段11に接続されて
いる。
【0011】図5は本発明の防塵装置付きエアーパレッ
トの一部を成すダストカバー13がエアーベアリング1
に装着され、エアーベアリング1に加圧空気が供給され
エアーパレット3が浮上し、かつダストカバー13内の
塵埃を含んだ空気が排出されている状態でを示す部分側
面図であり、空気の流れを矢印で示す。前記のように、
ダストカバー13はエアーベアリング1を同心円状に覆
うように設けられている。ここで、ダストカバー13の
構成について、図5を参照として詳細に説明する。
【0012】ダストカバー13はゴム等の薄く柔軟な可
撓性を有する膜状体からなるシート状のカバーであり、
フレーム下面の装着部から外側に向かってエアーベアリ
ング1の外周部から遠ざかるように斜めに垂下する上半
部をなす上側カバー16と、上側カバー16に接続し、
接続部からは内側に向かってエアーベアリング1の外周
部に接近するように斜めに垂下する下半部をなす下側カ
バー15から構成され、それらのカバー接合部17は、
縫製または接着等の接合手段により互いに接合されてい
る。また上側カバー16は、上側カバー16に連続して
設けられたフランジ18により、背板5にボルト等(図
示せず)で気密装着されている(フランジ18はパッキ
ンも兼ねる)。ダストカバー13は、エアーパレット3
が浮上している状態で、自身の重量で垂下し、材料自身
の可撓性によって下側カバー15の先端部23が軽く床
面に接触して床面7との気密性を保持し、エアーパレッ
ト3が移動しても材料自身の可撓性によって下側カバー
15の先端部23が床面7の凹凸に追従して気密性を保
持したまま移動自在となるように予め組み立てられてい
る。ダストカバー13の内部には、ダイヤフラム4がダ
ストカバー13と中心を同一として、その周囲をダイヤ
フラム4に連続して設けられたフランジ19で、中央部
をセンター押さえ板20でそれぞれ背板5に気密装着さ
れ、エアーベアリング1が構成されている(フランジ1
9はパッキンも兼ねる)。背板5にはダイヤフラム4の
内部に加圧空気を供給するための供給孔6が開設され、
空気供給用ホース14に接続されている。一方、フラン
ジ18とフランジ19との間には空気排出孔21が開設
され、排出用のダクトホース22に接続されている。
【0013】ダイヤフラム4に加圧空気が供給孔6から
供給され、エアーパレット3が浮上すると、床面7上の
塵埃を矢印で示すように巻き上げるのは前述の通りであ
るが、舞い上がった塵埃は、本発明のダストカバー13
により行く手を阻まれるとともに排出口21から空気清
浄化手段に導かれ、清浄化された後排出されるので、塵
埃はダストカバー13の外部には漏洩しない。これは、
本発明のダストカバー13が、非常に柔軟に床面の凹凸
やうねりに追従自在であり、床面7と下側カバー15の
先端部23との気密性が非常に優れているとともに、ダ
ストカバー13がダイヤフラム4を最小限の空隙部を有
して覆うように設けられているために、床面7と接触す
る繰長さも最小となり、上記下側カバー15の先端部2
3が接触する空隙部の床面7の総断面積も最小になるた
めである。さらに、空気清浄化手段11として真空掃除
機などの吸引型清浄化機器を用いた場合、エアーベアリ
ング1から吹き出す空気量に比較して真空掃除機の空気
吸引量処理量は十分に大きいので(通常、エアーベアリ
ングの空気吹き出し量の2倍以上の吸引力を有する真空
掃除機を取り付けする)、ダストカバー13とダイヤフ
ラム4の間に形成される空隙部の内部圧力は大気圧力よ
りも若干低くなり、下側カバー15の先端部23と床面
7とのわずかな隙間からダストカバー13外部の空気を
も吸引するため、エアーベアリング1により巻き上げら
れた空気のダストカバー13外部への漏洩が完全に防止
されるのみならず、床面7上に付着している塵埃をも清
浄化処理できるという副次的効果も生じる。さらに、エ
アーベアリングからの空気吹き出し量は、積載荷重の軽
重、床面の凹凸の大小によって変動するために必ずしも
常時一定ではなく、パレットの走行に応じて変動し、瞬
間的に空気清浄化手段の吸引能力を上回る量が吹き出る
こともあるが、上記のような防塵構造としているため
に、たとえ一時的にせよ、空気吹き出し量が吸引量を上
回ったとしても、ダストカバー13外部への塵埃の漏洩
はあり得ない。なお、上側カバー16は、下側カバー1
5を非常に柔軟に、上下方向に床面7に追従させるため
の柔らかなバネとしての役割を合わせ持つ。
【0014】空気清浄化手段11として真空掃除機など
の吸引型清浄化機器を用いた場合、図6の部分側面図に
示すように、本発明のダストカバー13は、万一、エア
ーパレット3が浮上した状態で、吸引型清浄化機器の吸
引能力が低下、または吸引能力が全く停止したとして
も、エアーベアリング1から吹き出す加圧空気の作用に
より、下側カバー15の先端部23が床面7に押し付け
られ、自身で密閉効果を生じてダストカバー13内側の
空隙部の圧力をさらに高めて気密性を完全なものとし、
空気排出口21から強制的に塵埃を含んだ空気を排出処
理するという、いわゆるセルフシールの効果を有してい
る。このため、上記の真空掃除機などの吸引型清浄化機
器に換えて、強制吸引能力を有さない一般的な塵埃除去
フイルター等(図示せず)を設け、ダストカバー13内
側の空隙部にため込まれた空気の圧力による自然換気よ
って塵埃を排出することも可能である。フィルターは濾
過式または吸着式のいずれのタイプのものでも差し支え
ない。しかし、塵埃発生防止性能は真空掃除機等の吸引
型清浄化機器を使用する場合よりもやや劣っており、非
常に高度な清浄度を要求される環境の下での使用は推奨
できない。
【0015】上記のように、ダストカバー13は、形状
的に一方通過のチェック弁の役割をなしており、エアー
ベアリング1からの空気吹き出し量に比較して、空気清
浄化手段11である吸引型清浄化機器の吸引能力が大き
ければ、ダストカバー13外部の空気をも吸い込んで塵
埃の外部漏洩を完全に防止するとともに床面7をも清掃
し、吸引型清浄化機器の吸引能力が万一低下したり、上
記のように、たとえ一時的にせよ、空気吹き出し量が吸
引量を上回ったとしてもしても、自身でダストカバー1
3内側の空隙部に塵埃を含む空気を封じ込めるととも
に、空気清浄化手段11に空気を送り込んで、ダストカ
バー13外部に塵埃を放出しない万全の構造となってい
るのである。
【0016】図7に、エアーパレット3を構成するフレ
ームとして両端を密閉した角形構造用鋼管24を使用
し、前記の排出用ダクトホースの役割を兼用させた、本
発明の防塵装置付きエアーパレットの他の実施例の下方
平面図を示す。鋼管24の下面のエアーベアリングの背
板5の空気排出口21に対応した位置に、パッキン(図
示せず)を介して空気吸引孔25が背板5に気密的に開
設されている。一方鋼管24には排出孔26が開けられ
て、本例では空気清浄化手段11としての真空掃除機に
接続されている。かくして、ダストカバー13内側の空
隙部の空気はフレームである鋼管24を通じて空気清浄
化手段11に導かれ、清浄化された後、排出孔から排出
される。鋼管24は内部が導通していることは言うまで
もない。また、空気清浄化手段11として、真空掃除機
をフイルターに置き換え可能であることも言うまでもな
い。
【0017】空気清浄化手段11として使用する真空掃
除機等の吸引型清浄化機器やフイルターの除塵性能は、
クリンルームに要求される清浄度に対応した性能を有し
ていなくてはならないことは言うまでもない。真空掃除
機は、電気ブロアー式や空気動力吸引式等、何れでも差
し支えない。また、本例ではエアーベアリングを4個使
用する場合の例を示したが、何個使用しても差し支えな
い。
【0018】クリンルーム内で半導体用の機器等をエア
ーパレットを用いて搬送する場合、エアーパレットと床
面との間にアースを施してエアーパレットの帯電防止手
段を講じることが多い。従来は別にアース線等を設けて
いたが、ダストリング13の材質を導電性のゴム等で製
作することにより、エアーパレットの帯電を防止し、従
来のアース線を廃することも可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明の防塵装置付きエアーパレット
は、エアーベアリングの外周囲を防塵カバーで覆うとと
もに、床面に当接してエアーベアリングの外周囲と床面
との間を密閉する空隙部を形成し、エアーベアリングか
ら巻き上がる塵埃を空隙部に封じ込め、かつダイヤフラ
ムを装着する板に開設した空気清浄化手段に接続する空
気排出孔から、ダストカバー内側の空隙部の塵埃を含ん
だ空気を空気清浄化手段に導き清浄化して排出すること
により、エアーベアリングの空気吹き出しにより発生し
た塵埃を全て環境汚染のない状態に処理して排出するよ
うに構成されているので、従来使用がためらわれたよう
な高度のクリーン度のクリーンルーム内部でエアーパレ
ットを使用することが可能となり、重量物を非常に小さ
い力で自由に搬送することが可能となった。また、従来
のエアーパレットをクリーンルームで使用する際には、
床面に塵埃を落とさない、床面を事前に清掃する、とい
ったような使用環境の維持に多くの時間を費やしていた
が、本発明のエアーパレットを適用することにより、こ
れらの労力軽減と、クリーンルーム内に絶対に塵埃を発
生させない信頼性をもたらしたのみでなく、さらに本発
明のエアーパレットの走行により、仮に床面に塵埃が付
着していても床面の塵埃が除去され、清浄化されるとい
う効果を奏する。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のエアーパレットを示す側面図である。
【図2】本発明の塵埃発生のメカニズムを示す側面図で
ある。
【図3】(a)は従来の防塵装置の例を示す側面図であ
り、(b)は、従来の防塵装置の他の例を示す側面図で
ある。
【図4】本発明の防塵装置を装着したエアーパレットの
実施例を示す下方平面図である。
【図5】本発明の防塵装置のダストカバーを示す部分側
面図(吸引処理状態)である。
【図6】本発明の防塵装置のダストカバーを示す部分側
面図(非吸引処理状態)である。
【図7】本発明の防塵装置を装着したエアーパレットの
他の実施例を示す下方平面図である。
【符号の説明】
1 エアーベアリング 2 フレーム 3 エアーパレット 4 ダイヤフラム 4a 空気吹き出し孔 5 背板 6 供給孔 7 床面 8 エアーフイルム 9 スカート 10 シャッター板 11 空気清浄化手段 12 隙間 13 ダストカバー 14 空気供給用ホース 15 下側カバー 16 上側カバー 17 カバー接合部 18 フランジ 19 フランジ 20 押さえ板 21 空気排出孔 22 ダクトホース 23 下側カバー先端部 24 構造用鋼管 25 空気吸引孔 26 排出孔 矢印 空気および塵埃が流れる方向

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレームの下面に装着された、空気吹き出
    し孔を有するダイヤフラムからなるエアーベアリングに
    加圧空気を供給してフレーム上に載荷された重量物をフ
    レームとともに床面から浮上させ、運搬するエアーパレ
    ットにおいて、前記エアーパレットが浮上している状態
    で前記フレームから可撓性を有する膜状体からなる防塵
    カバーを垂下し、 前記エアーベアリングの外周囲を覆うとともに前記床面
    に当接して前記エアーベアリングの外周囲と前記床面と
    の間を密閉する空隙部を形成し、 前記空隙部に空気清浄化手段に接続した空気の排出口を
    設け、 前記ダイヤフラムに開設した空気吹き出し孔から前記空
    隙部に吹き出した加圧空気を前記空気の排出口から前記
    空気清浄化手段に導き通過させ、 清浄化した後排出するエアーパレットであって、 前記防塵カバーは、 前記フレーム下面に気密装着されて垂下し、かつ前記エ
    アパレットの床面上の移動に際して、前記床面の凹凸に
    沿って気密追従自在な程度の可撓性を有すると共に、 前記フレーム下面の装着部から外側に向かって前記エア
    ーベアリングの外周部から遠ざかるように斜めに垂下す
    る上半部と、 前記上半部に接続し該接続部から内側に向かって前記エ
    アーベアリングの外周部に接近するように斜めに垂下す
    る下半部と、 からなる空隙部を構成して空気の一方通過のチェック弁
    としての役割を持たせ、前記空気吹き出し孔から吹き出
    す空気量に比較して前記空気清浄化手段から吸引する空
    気量を十分大きくすることにより、 該空隙部の内部圧力を大気圧力よりも若干低くし、 前記下半部の先端部と床面とのわずかな隙間から外部の
    空気を吸引するようにしたことを特徴とする防塵装置付
    きエアーパレット。
  2. 【請求項2】前記空気清浄化手段が吸引型清浄化機器で
    あることを特徴とする、請求項1に記載の防塵装置付き
    エアーパレット。
  3. 【請求項3】前記空気清浄化手段が濾過式または吸着式
    のフイルターであることを特徴とする、請求項1に記載
    の防塵装置付きエアーパレット。
  4. 【請求項4】前記エアーベアリングが円または楕円状の
    断面を有しており、前記防塵カバーが前記エアーベアリ
    ングと同心的に、円または楕円状の断面を有してエアー
    ベアリング外周囲を覆うように垂下することを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の防塵装置付きエア
    ーパレット。
  5. 【請求項5】前記防塵カバーで外周囲を覆われたエアー
    ベアリングを1個以上装着してなる、請求項1〜4のい
    ずれかに記載の防塵装置付きエアーパレット。
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