JP3449034B2 - 弾性表面波共振子 - Google Patents
弾性表面波共振子Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は弾性表面波共振子に関
し、特にたとえば、BGS波( Bleustein-Gulyaev-Shim
izu wave )およびラブ波( Love wave ) などのSH波(
horizontal shear wave ) を利用し、複数の共振特性を
有する弾性表面波共振子に関する。
し、特にたとえば、BGS波( Bleustein-Gulyaev-Shim
izu wave )およびラブ波( Love wave ) などのSH波(
horizontal shear wave ) を利用し、複数の共振特性を
有する弾性表面波共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やビデオテープレコ
ーダーの映像中間周波増幅回路では、隣接チャンネルと
のビート障害、つまり、映像および音声の搬送信号の他
に搬送色信号も同時に増幅するので、それらが互いに干
渉して妨害ビートが受像画面に現れるのを防止するため
に、図9に示すトラップ特性を有するトラップ回路が使
用されている。すなわち、この映像中間周波増幅回路で
は、隣接チャンネル映像信号周波数fap(アメリカのN
TSC方式では39.75MHz)および隣接チャンネ
ル音声信号周波数fas(アメリカのNTSC方式では4
7.25MHz)において信号を十分に減衰させること
が必要である。
ーダーの映像中間周波増幅回路では、隣接チャンネルと
のビート障害、つまり、映像および音声の搬送信号の他
に搬送色信号も同時に増幅するので、それらが互いに干
渉して妨害ビートが受像画面に現れるのを防止するため
に、図9に示すトラップ特性を有するトラップ回路が使
用されている。すなわち、この映像中間周波増幅回路で
は、隣接チャンネル映像信号周波数fap(アメリカのN
TSC方式では39.75MHz)および隣接チャンネ
ル音声信号周波数fas(アメリカのNTSC方式では4
7.25MHz)において信号を十分に減衰させること
が必要である。
【0003】従来より、テレビジョン受像機やビデオテ
ープレコーダーの映像中間周波段/映像中間周波増幅回
路では、図9に示すようなトラップ特性を実現するため
に、隣接チャンネル映像信号周波数fapにおいて減衰極
を有するトラップと、隣接チャンネル音声信号周波数f
asにおいて減衰極を有するトラップとの2個のトラップ
が用いられており、それぞれのトラップは、たとえばL
C共振回路や圧電共振子などにより構成されている。
ープレコーダーの映像中間周波段/映像中間周波増幅回
路では、図9に示すようなトラップ特性を実現するため
に、隣接チャンネル映像信号周波数fapにおいて減衰極
を有するトラップと、隣接チャンネル音声信号周波数f
asにおいて減衰極を有するトラップとの2個のトラップ
が用いられており、それぞれのトラップは、たとえばL
C共振回路や圧電共振子などにより構成されている。
【0004】この2つのトラップを1つの素子で実現す
るために、従来より、1つの素子上にたとえばLC共振
回路などで2つの共振子を形成する方法、1つの基板上
に正規型の端面反射型の共振子を2つ設ける方法、ある
いは、1つの素子上にたとえば間引き法,アポダイズ法
などの重み付け法によって重み付け電極が設けられた圧
電共振子を形成する方法などが行われていた。
るために、従来より、1つの素子上にたとえばLC共振
回路などで2つの共振子を形成する方法、1つの基板上
に正規型の端面反射型の共振子を2つ設ける方法、ある
いは、1つの素子上にたとえば間引き法,アポダイズ法
などの重み付け法によって重み付け電極が設けられた圧
電共振子を形成する方法などが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
1つの素子上に2つの共振子を形成する方法によれば、
隣接チャンネル映像信号周波数fap側と隣接チャンネル
音声信号周波数fas側とで、独立して共振周波数を合わ
せることができるのに対して、後者の重み付け電極を形
成する方法では、独立して共振周波数を合わせることが
できないため、隣接チャンネル映像信号周波数fapと隣
接チャンネル音声信号周波数fasとの間隔を調整するこ
とが困難であった。
1つの素子上に2つの共振子を形成する方法によれば、
隣接チャンネル映像信号周波数fap側と隣接チャンネル
音声信号周波数fas側とで、独立して共振周波数を合わ
せることができるのに対して、後者の重み付け電極を形
成する方法では、独立して共振周波数を合わせることが
できないため、隣接チャンネル映像信号周波数fapと隣
接チャンネル音声信号周波数fasとの間隔を調整するこ
とが困難であった。
【0006】すなわち、間引き法およびアポダイズ法等
の重み付け法により重み付け電極を形成した従来の圧電
共振子では、1つの圧電共振子で2つのトラップを実現
する場合、一方の共振周波数(共振点)が変われば他方
の共振周波数(共振点)も変わるため、2つの共振共振
点の間隔が、隣接チャンネル映像信号周波数fapと隣接
チャンネル音声信号周波数fasとの間隔に一致していな
ければ、双方の共振周波数を合わせることができない。
なお、重み付け電極を形成することにより得られる複数
の共振周波数の間隔は、すだれ状電極の対数によってほ
ぼ決定される。また、重み付けのパターンによっても2
つの共振周波数の間隔は変わるけれども、その間隔が小
さく、しかも、共振の強度が弱くなったりする。
の重み付け法により重み付け電極を形成した従来の圧電
共振子では、1つの圧電共振子で2つのトラップを実現
する場合、一方の共振周波数(共振点)が変われば他方
の共振周波数(共振点)も変わるため、2つの共振共振
点の間隔が、隣接チャンネル映像信号周波数fapと隣接
チャンネル音声信号周波数fasとの間隔に一致していな
ければ、双方の共振周波数を合わせることができない。
なお、重み付け電極を形成することにより得られる複数
の共振周波数の間隔は、すだれ状電極の対数によってほ
ぼ決定される。また、重み付けのパターンによっても2
つの共振周波数の間隔は変わるけれども、その間隔が小
さく、しかも、共振の強度が弱くなったりする。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、複
数の共振特性を単一の素子で構成することができ、さら
に、複数の共振周波数間の間隔を容易に調整することが
できる、弾性表面波共振子を提供することである。
数の共振特性を単一の素子で構成することができ、さら
に、複数の共振周波数間の間隔を容易に調整することが
できる、弾性表面波共振子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、その主面と
平行に分極された圧電基板と、圧電基板の一方主面に形
成されるインターデジタルトランスデューサとを含む、
端面反射型の弾性表面波共振子、インターデジタルトラ
ンスデューサは、圧電基板の分極方向に延びる重み付け
されたすだれ状電極で形成されることにより、複数の共
振特性を有し、すだれ状電極の内の少なくとも1つの電
極指の長さが他の電極指の長さよりも短く形成され、す
だれ状電極の内で、圧電基板の一方の端面に沿って延び
る電極指の長さが他の電極指の長さよりも短く形成され
る、弾性表面波共振子である。
平行に分極された圧電基板と、圧電基板の一方主面に形
成されるインターデジタルトランスデューサとを含む、
端面反射型の弾性表面波共振子、インターデジタルトラ
ンスデューサは、圧電基板の分極方向に延びる重み付け
されたすだれ状電極で形成されることにより、複数の共
振特性を有し、すだれ状電極の内の少なくとも1つの電
極指の長さが他の電極指の長さよりも短く形成され、す
だれ状電極の内で、圧電基板の一方の端面に沿って延び
る電極指の長さが他の電極指の長さよりも短く形成され
る、弾性表面波共振子である。
【0009】すだれ状電極の内で、圧電基板の一方およ
び他方の端面に沿って延びる電極指の長さを他の電極指
の長さよりも短く形成するとよい。
び他方の端面に沿って延びる電極指の長さを他の電極指
の長さよりも短く形成するとよい。
【0010】さらに、すだれ状電極の内の少なくとも1
つの電極指の長さを他の電極指の長さよりも短く形成す
るとともに、その短くした電極指の延長線上に、電極指
と分離された浮き電極指を形成することもできる。
つの電極指の長さを他の電極指の長さよりも短く形成す
るとともに、その短くした電極指の延長線上に、電極指
と分離された浮き電極指を形成することもできる。
【0011】すだれ状電極は、幅一定重み付け法により
重み付けされて形成されるとよい。この場合、すだれ状
電極は、間引き法により重み付けされて形成されること
が好ましい。また、すだれ状電極は、容量重み付け法に
より重み付けされて形成してもよい。さらに、すだれ状
電極は、幅方向重み付け法により重み付けされて形成し
てもよい。
重み付けされて形成されるとよい。この場合、すだれ状
電極は、間引き法により重み付けされて形成されること
が好ましい。また、すだれ状電極は、容量重み付け法に
より重み付けされて形成してもよい。さらに、すだれ状
電極は、幅方向重み付け法により重み付けされて形成し
てもよい。
【0012】さらに、すだれ状電極は、電極指の交差幅
が一様な正規型の電極で形成することもできる。
が一様な正規型の電極で形成することもできる。
【0013】また、この発明は、その主面と平行に分極
された圧電基板と、圧電基板の一方主面に形成されるイ
ンターデジタルトランスデューサとを含む端面反射型の
弾性表面波共振子を用いたトラップ素子であって、イン
ターデジタルトランスデューサは、圧電基板の分極方向
に延びる重み付けされたすだれ状電極で形成されること
により、複数のトラップ周波数を有し、前記すだれ状電
極の内の少なくとも1つの電極指の長さが他の電極指の
長さよりも短く形成され、すだれ状電極の内で、圧電基
板の一方の端面に沿って延びる電極指の長さが他の電極
指の長さよりも短く形成される、トラップ素子である。
された圧電基板と、圧電基板の一方主面に形成されるイ
ンターデジタルトランスデューサとを含む端面反射型の
弾性表面波共振子を用いたトラップ素子であって、イン
ターデジタルトランスデューサは、圧電基板の分極方向
に延びる重み付けされたすだれ状電極で形成されること
により、複数のトラップ周波数を有し、前記すだれ状電
極の内の少なくとも1つの電極指の長さが他の電極指の
長さよりも短く形成され、すだれ状電極の内で、圧電基
板の一方の端面に沿って延びる電極指の長さが他の電極
指の長さよりも短く形成される、トラップ素子である。
【0014】
【作用】この発明にかかる弾性表面波共振子では、すだ
れ状電極に交流電圧を印加した場合、すだれ状電極の複
数の電極指の延びる方向、言い換えれば、圧電基板の分
極方向と直交する方向に弾性表面波が励起され、その弾
性表面波は圧電基板の端面で反射する。インターデジタ
ルトランスデューサを構成するすだれ状電極がたとえば
間引き法などの重み付け法によって重み付けされた電極
で形成されているため、この弾性表面波共振子では、複
数の共振周波数を具備する共振子として作用する。さら
に、すだれ状電極の内の少なくとも1つの電極指が他の
電極指の長さよりも短く形成することにより、複数の共
振周波数間の間隔が変更される。
れ状電極に交流電圧を印加した場合、すだれ状電極の複
数の電極指の延びる方向、言い換えれば、圧電基板の分
極方向と直交する方向に弾性表面波が励起され、その弾
性表面波は圧電基板の端面で反射する。インターデジタ
ルトランスデューサを構成するすだれ状電極がたとえば
間引き法などの重み付け法によって重み付けされた電極
で形成されているため、この弾性表面波共振子では、複
数の共振周波数を具備する共振子として作用する。さら
に、すだれ状電極の内の少なくとも1つの電極指が他の
電極指の長さよりも短く形成することにより、複数の共
振周波数間の間隔が変更される。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、複数の共振特性を単
一の素子で構成することができ、さらに、複数の共振周
波数間の間隔を容易に調整することができる、弾性表面
波共振子が得られる。また、この発明に係る弾性表面波
共振子を、複数のトラップ周波数を必要とするたとえば
テレビジョン受像機やビデオテープレコーダーの映像中
間周波増幅回路に用いた場合、1つの素子で複数のトラ
ップ周波数に対応することができるため、複数のトラッ
プ周波数を有する単一のトラップ素子を提供することが
できる。
一の素子で構成することができ、さらに、複数の共振周
波数間の間隔を容易に調整することができる、弾性表面
波共振子が得られる。また、この発明に係る弾性表面波
共振子を、複数のトラップ周波数を必要とするたとえば
テレビジョン受像機やビデオテープレコーダーの映像中
間周波増幅回路に用いた場合、1つの素子で複数のトラ
ップ周波数に対応することができるため、複数のトラッ
プ周波数を有する単一のトラップ素子を提供することが
できる。
【0016】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0017】
【実施例】図1(A)はこの発明の一実施例を示す平面
図であり、図1(B)はその斜視図である。弾性表面波
共振子10は、たとえば矩形の圧電基板12を含む。圧
電基板12は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セ
ラミックスなどの圧電材料で形成される。圧電基板12
は、たとえばその主面に平行に分極処理が施されてい
る。この実施例では、図1に示す矢印Pの方向、すなわ
ち圧電基板12の主面と平行であり、かつ、後述する複
数の電極指の延びる方向と平行な方向に分極処理が施さ
れている。
図であり、図1(B)はその斜視図である。弾性表面波
共振子10は、たとえば矩形の圧電基板12を含む。圧
電基板12は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セ
ラミックスなどの圧電材料で形成される。圧電基板12
は、たとえばその主面に平行に分極処理が施されてい
る。この実施例では、図1に示す矢印Pの方向、すなわ
ち圧電基板12の主面と平行であり、かつ、後述する複
数の電極指の延びる方向と平行な方向に分極処理が施さ
れている。
【0018】圧電基板12の上面には、すだれ状電極1
4および16からなるインターデジタルトランスデュー
サ18が形成される。一方のすだれ状電極14と他方の
すだれ状電極16とは、互いに間挿し合うように形成さ
れる。また、一方のすだれ状電極14および他方のすだ
れ状電極16は、圧電基板12の分極方向に延びて形成
される。
4および16からなるインターデジタルトランスデュー
サ18が形成される。一方のすだれ状電極14と他方の
すだれ状電極16とは、互いに間挿し合うように形成さ
れる。また、一方のすだれ状電極14および他方のすだ
れ状電極16は、圧電基板12の分極方向に延びて形成
される。
【0019】一方のすだれ状電極14は、たとえば4つ
の電極指14a,14b,14cおよび14dを有す
る。4つの電極指14a〜14dは、圧電基板12の長
手方向の一方側から他方側に延びて形成される。他方の
すだれ状電極16は、たとえば9つの電極指16a,1
6b,16c,16d,16e,16f,16g,16
hおよび16iを有する。9つの電極指16a〜16i
は、圧電基板12の長手方向の他方側から一方側に延び
て形成される。したがって、この圧電基板12の上面に
は、2つのすだれ状電極14および16からなるインタ
ーデジタルトランスデューサ18が形成される。
の電極指14a,14b,14cおよび14dを有す
る。4つの電極指14a〜14dは、圧電基板12の長
手方向の一方側から他方側に延びて形成される。他方の
すだれ状電極16は、たとえば9つの電極指16a,1
6b,16c,16d,16e,16f,16g,16
hおよび16iを有する。9つの電極指16a〜16i
は、圧電基板12の長手方向の他方側から一方側に延び
て形成される。したがって、この圧電基板12の上面に
は、2つのすだれ状電極14および16からなるインタ
ーデジタルトランスデューサ18が形成される。
【0020】インターデジタルトランスデューサ18
は、互いに間挿し合う複数本の電極指のうち、幾本かの
電極指が間引かれて、間引き電極の形態で構成される。
この実施例では、一方のすだれ状電極16の電極指16
b〜16h間において、他方のすだれ状電極14の電極
指が間引かれる。
は、互いに間挿し合う複数本の電極指のうち、幾本かの
電極指が間引かれて、間引き電極の形態で構成される。
この実施例では、一方のすだれ状電極16の電極指16
b〜16h間において、他方のすだれ状電極14の電極
指が間引かれる。
【0021】この場合、各電極指間領域のうち、両側の
電極指が異なる電位に接続される電極指である領域、す
なわち両側の電極指から電圧が印加されてBGS波が励
振される領域を「1」、電極指が間引かれているため、
両側の電極指が同電位である領域、すなわちBGS波が
励振されない電極指間領域を「0」と表現した時、この
実施例の弾性表面波共振子10では、その幅方向の一端
から他端までの間の電極指14aから電極指14dまで
の12個の領域は、順に、1,1,1,0,0,0,
0,0,0,1,1,1で表される。
電極指が異なる電位に接続される電極指である領域、す
なわち両側の電極指から電圧が印加されてBGS波が励
振される領域を「1」、電極指が間引かれているため、
両側の電極指が同電位である領域、すなわちBGS波が
励振されない電極指間領域を「0」と表現した時、この
実施例の弾性表面波共振子10では、その幅方向の一端
から他端までの間の電極指14aから電極指14dまで
の12個の領域は、順に、1,1,1,0,0,0,
0,0,0,1,1,1で表される。
【0022】すだれ状電極14および16において、各
電極指間の各領域の幅は、励振されるBGS波の波長λ
としたときに、λ/4に形成され、かつ、電極指14
a,14dを除く残りの電極指の幅もλ/4に形成され
る。さらに、圧電基板12の上面で最も外側に位置する
電極指14a,14dの幅は、λ/8に形成され、電極
指14aおよび14dの長さは、他の電極指の長さより
も短く形成される。電極指14aおよび14dは、圧電
基板12の幅方向の一方の端面12aおよび他方の端面
12bと、上面との端縁に沿うように形成される。
電極指間の各領域の幅は、励振されるBGS波の波長λ
としたときに、λ/4に形成され、かつ、電極指14
a,14dを除く残りの電極指の幅もλ/4に形成され
る。さらに、圧電基板12の上面で最も外側に位置する
電極指14a,14dの幅は、λ/8に形成され、電極
指14aおよび14dの長さは、他の電極指の長さより
も短く形成される。電極指14aおよび14dは、圧電
基板12の幅方向の一方の端面12aおよび他方の端面
12bと、上面との端縁に沿うように形成される。
【0023】すだれ状電極14および16は、圧電基板
12よりもたとえば幅方向がより大きな圧電基板を用意
し、λ/4のピッチでλ/4の幅で電極指を多数形成し
た後、所望の数および長さのすだれ状電極14および1
6が得られるように、圧電基板をたとえばダイシングす
ることによって形成することができる。この場合、圧電
基板12の幅方向の両端に位置する電極指14aおよび
14dについては、ダイシングによりλ/4の幅の電極
指をさらに半分の幅に切断することによって形成するこ
とができる。このようにして、端面12aおよび12b
を有する弾性表面波共振子10と、その一方主面に設け
られるインターデジタルトランスデューサ18とが形成
される。
12よりもたとえば幅方向がより大きな圧電基板を用意
し、λ/4のピッチでλ/4の幅で電極指を多数形成し
た後、所望の数および長さのすだれ状電極14および1
6が得られるように、圧電基板をたとえばダイシングす
ることによって形成することができる。この場合、圧電
基板12の幅方向の両端に位置する電極指14aおよび
14dについては、ダイシングによりλ/4の幅の電極
指をさらに半分の幅に切断することによって形成するこ
とができる。このようにして、端面12aおよび12b
を有する弾性表面波共振子10と、その一方主面に設け
られるインターデジタルトランスデューサ18とが形成
される。
【0024】この弾性表面波共振子10では、一方のす
だれ状電極14および他方のすだれ状電極16から交流
電圧を印加することにより、複数の電極指14a〜14
d,16a〜16iの延びる方向と直交する方向に伝播
するBGS波が励起され、そのBGS波は圧電基板12
の一方の端面12aおよび他方の端面12b間で反射さ
れ、共振子として作用する。つまり、圧電基板12の一
方の端面12aおよび他方の端面12bで発生したBG
S波が反射されて、所定の周波数で共振し得るように構
成される。
だれ状電極14および他方のすだれ状電極16から交流
電圧を印加することにより、複数の電極指14a〜14
d,16a〜16iの延びる方向と直交する方向に伝播
するBGS波が励起され、そのBGS波は圧電基板12
の一方の端面12aおよび他方の端面12b間で反射さ
れ、共振子として作用する。つまり、圧電基板12の一
方の端面12aおよび他方の端面12bで発生したBG
S波が反射されて、所定の周波数で共振し得るように構
成される。
【0025】このとき得られる共振周波数は、インター
デジタルトランスデューサ18の電極指が間引きされた
重み付け電極となっているので、複数の共振特性を有す
る。また、この実施例では、複数の共振周波数間の間隔
がインターデジタルトランスデューサ18の最も外側に
位置する電極指14aおよび14dの長さによって変わ
る。
デジタルトランスデューサ18の電極指が間引きされた
重み付け電極となっているので、複数の共振特性を有す
る。また、この実施例では、複数の共振周波数間の間隔
がインターデジタルトランスデューサ18の最も外側に
位置する電極指14aおよび14dの長さによって変わ
る。
【0026】次に、図1に示す弾性表面波共振子10の
減衰量−周波数スペクトル特性およびインピーダンス−
周波数特性を、図2(A)および図2(B)にそれぞれ
示す。図2(A)および図2(B)からも明らかなよう
に、この弾性表面波共振子10では、2個の共振点Fr
1 及びFr2 が現れる。すなわち、2つの共振特性が得
られる。これは、インターデジタルトランスデューサ1
8が、上述のような1,1,1,0,0,0,0,0,
0,1,1,1の形態で間引きされた間引き電極により
構成されているためである。この場合、上述のような形
態の間引き電極でインターデジタルトランスデューサ1
8が構成されるので、インターデジタルトランスデュー
サ18で決定される周波数スペクトルのメインローブを
複数個設計できたことにより、複数個の共振特性が得ら
れる。
減衰量−周波数スペクトル特性およびインピーダンス−
周波数特性を、図2(A)および図2(B)にそれぞれ
示す。図2(A)および図2(B)からも明らかなよう
に、この弾性表面波共振子10では、2個の共振点Fr
1 及びFr2 が現れる。すなわち、2つの共振特性が得
られる。これは、インターデジタルトランスデューサ1
8が、上述のような1,1,1,0,0,0,0,0,
0,1,1,1の形態で間引きされた間引き電極により
構成されているためである。この場合、上述のような形
態の間引き電極でインターデジタルトランスデューサ1
8が構成されるので、インターデジタルトランスデュー
サ18で決定される周波数スペクトルのメインローブを
複数個設計できたことにより、複数個の共振特性が得ら
れる。
【0027】さらに、この実施例の弾性表面波共振子1
0では、インターデジタルトランスデューサ18の最も
外側の電極指、この場合、圧電基板12の幅方向の一端
および他端に位置する電極指14aおよび14dの長さ
を変えることによって、たとえば図8中の黒丸・を実線
でつないだ曲線(A)で示すように、2つの共振周波数
間の間隔を適宜変更することができる。なお、図8は、
この発明に係る弾性表面波共振子10を例えばテレビジ
ョン受像機やビデオテープレコーダーに適用される映像
中間周波増幅回路に適用する場合において、インターデ
ジタルトランスデューサの電極指の長さと2つの共振周
波数間の間隔との関係を示すグラフである。図8におい
て、縦軸は、隣接チャンネル音声信号周波数fas側のト
ラップに用いる共振周波数と、隣接チャンネル映像信号
周波数fap側のトラップに用いる共振周波数の差Δfを
示し、横軸は、電極指の交差幅に対するカットした電極
指の長さの比を示している。
0では、インターデジタルトランスデューサ18の最も
外側の電極指、この場合、圧電基板12の幅方向の一端
および他端に位置する電極指14aおよび14dの長さ
を変えることによって、たとえば図8中の黒丸・を実線
でつないだ曲線(A)で示すように、2つの共振周波数
間の間隔を適宜変更することができる。なお、図8は、
この発明に係る弾性表面波共振子10を例えばテレビジ
ョン受像機やビデオテープレコーダーに適用される映像
中間周波増幅回路に適用する場合において、インターデ
ジタルトランスデューサの電極指の長さと2つの共振周
波数間の間隔との関係を示すグラフである。図8におい
て、縦軸は、隣接チャンネル音声信号周波数fas側のト
ラップに用いる共振周波数と、隣接チャンネル映像信号
周波数fap側のトラップに用いる共振周波数の差Δfを
示し、横軸は、電極指の交差幅に対するカットした電極
指の長さの比を示している。
【0028】図1に示す弾性表面波共振子10は、例え
ばテレビジョン受像機やビデオテープレコーダーに適用
される映像中間周波増幅回路において、図1に示すよう
なトラップ特性を有するトラップフィルタとして好適に
用いることができる。すなわち、この発明に係る弾性表
面波共振子10によれば、1つの素子で複数のトラップ
周波数を有するトラップ素子として用いることができ、
しかも、それらの共振周波数が合わせ易いものとなる。
ばテレビジョン受像機やビデオテープレコーダーに適用
される映像中間周波増幅回路において、図1に示すよう
なトラップ特性を有するトラップフィルタとして好適に
用いることができる。すなわち、この発明に係る弾性表
面波共振子10によれば、1つの素子で複数のトラップ
周波数を有するトラップ素子として用いることができ、
しかも、それらの共振周波数が合わせ易いものとなる。
【0029】図3はこの発明の他の実施例を示す平面図
である。この実施例の弾性表面波共振子10は、図1に
示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、インターデ
ジタルトランスデューサ18の最も外側の電極指14a
および14dを他の電極指よりも短く形成し、かつ、そ
の短くした電極指14a,14dの延長線上に、電極指
14a,14dと分離された浮き電極20a,20bを
形成したことを特徴としている。なお、図3に示す実施
例の弾性表面波共振子10では、インターデジタルトラ
ンスデューサ18の最も外側の電極指14aおよび14
dの態様が図1に示す弾性表面波共振子10と異なる点
を除いては、図1に示す弾性表面波共振子10と同様に
構成される。
である。この実施例の弾性表面波共振子10は、図1に
示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、インターデ
ジタルトランスデューサ18の最も外側の電極指14a
および14dを他の電極指よりも短く形成し、かつ、そ
の短くした電極指14a,14dの延長線上に、電極指
14a,14dと分離された浮き電極20a,20bを
形成したことを特徴としている。なお、図3に示す実施
例の弾性表面波共振子10では、インターデジタルトラ
ンスデューサ18の最も外側の電極指14aおよび14
dの態様が図1に示す弾性表面波共振子10と異なる点
を除いては、図1に示す弾性表面波共振子10と同様に
構成される。
【0030】図3に示す弾性表面波共振子10では、イ
ンターデジタルトランスデューサ18の電極指が間引き
された重み付け電極となっているので、図1に示す弾性
表面波共振子10と同様に、2つの共振特性を有し、そ
れらの共振周波数間の間隔は、インターデジタルトラン
スデューサ18の最も外側に位置する電極指14a,1
4dの長さを変えることによって、たとえば図8中の白
丸を点線でつないだ曲線(B)で示すように、2つの共
振周波数間の間隔を適宜変更することができる。
ンターデジタルトランスデューサ18の電極指が間引き
された重み付け電極となっているので、図1に示す弾性
表面波共振子10と同様に、2つの共振特性を有し、そ
れらの共振周波数間の間隔は、インターデジタルトラン
スデューサ18の最も外側に位置する電極指14a,1
4dの長さを変えることによって、たとえば図8中の白
丸を点線でつないだ曲線(B)で示すように、2つの共
振周波数間の間隔を適宜変更することができる。
【0031】図4はこの発明のさらに他の実施例を示す
平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10は、
図1に示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、イン
ターデジタルトランスデューサ18の最も外側の一方の
電極指14aだけを他の電極指よりも短く形成たことを
特徴としている。なお、図4に示す実施例の弾性表面波
共振子10では、上記特徴点を除いては、図1に示す弾
性表面波共振子10と同様に構成される。
平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10は、
図1に示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、イン
ターデジタルトランスデューサ18の最も外側の一方の
電極指14aだけを他の電極指よりも短く形成たことを
特徴としている。なお、図4に示す実施例の弾性表面波
共振子10では、上記特徴点を除いては、図1に示す弾
性表面波共振子10と同様に構成される。
【0032】図5はこの発明の別の実施例を示す平面図
である。この実施例の弾性表面波共振子10は、図3に
示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、インターデ
ジタルトランスデューサ18の最も外側の一方の電極指
14aだけを他の電極指よりも短く形成し、かつ、その
短くした電極指14aの延長線上に、電極指14aと分
離された浮き電極20aを形成したことを特徴としてい
る。なお、図5に示す実施例の弾性表面波共振子10で
は、上記特徴点を除いては、図3に示す弾性表面波共振
子10と同様に構成される。
である。この実施例の弾性表面波共振子10は、図3に
示す弾性表面波共振子10と比べて、特に、インターデ
ジタルトランスデューサ18の最も外側の一方の電極指
14aだけを他の電極指よりも短く形成し、かつ、その
短くした電極指14aの延長線上に、電極指14aと分
離された浮き電極20aを形成したことを特徴としてい
る。なお、図5に示す実施例の弾性表面波共振子10で
は、上記特徴点を除いては、図3に示す弾性表面波共振
子10と同様に構成される。
【0033】図4および5に示す弾性表面波共振子10
では、インターデジタルトランスデューサ18の電極指
が間引きされた重み付け電極となっているので、図1,
図3に示す弾性表面波共振子10と同様に、2つの共振
特性を有する。また、2つの共振周波数間の間隔は、イ
ンターデジタルトランスデューサ18の最も外側に位置
する一方の電極指14aの長さを変えることによって、
たとえば図8中の黒四角を点線でつないだ曲線(C)お
よび白四角を一点鎖線でつないだ曲線(D)で示すよう
に、2つの共振周波数間の間隔を適宜変更することがで
きる。
では、インターデジタルトランスデューサ18の電極指
が間引きされた重み付け電極となっているので、図1,
図3に示す弾性表面波共振子10と同様に、2つの共振
特性を有する。また、2つの共振周波数間の間隔は、イ
ンターデジタルトランスデューサ18の最も外側に位置
する一方の電極指14aの長さを変えることによって、
たとえば図8中の黒四角を点線でつないだ曲線(C)お
よび白四角を一点鎖線でつないだ曲線(D)で示すよう
に、2つの共振周波数間の間隔を適宜変更することがで
きる。
【0034】図6はこの発明のさらに別の実施例を示す
平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10で
は、図1に示す弾性表面波共振子10と比べて、まず、
電極指の間引きの態様が相違し、さらに、その長さが他
の電極指よりも短く形成される電極指の構成位置が相違
する。
平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10で
は、図1に示す弾性表面波共振子10と比べて、まず、
電極指の間引きの態様が相違し、さらに、その長さが他
の電極指よりも短く形成される電極指の構成位置が相違
する。
【0035】すなわち、この弾性表面波共振子10は、
その主面に平行に分極された矩形の圧電基板22を含
み、圧電基板22の上面には、インターデジタルトラン
スデューサ24が形成される。インターデジタルトラン
スデューサ24は、間挿し合う2つのすだれ状電極26
および28で形成される。一方のすだれ状電極26は、
たとえば2つの電極指26aおよび26bを有し、他方
のすだれ状電極28は、たとえば7つの電極指28a〜
28gを有する。この場合、一方のすだれ状電極26の
電極指28a〜28c間および28e〜28g間におい
て、他方のすだれ状電極26の電極指が間引かれる。こ
のとき、電極指間領域のうち、両側の電極指が異なる電
位に接続される電極指である領域、すなわち両側の電極
指から電圧が印加されてBGS波が励振される領域を
「1」、電極指が間引かれているため、両側の電極指が
同電位である、すなわちBGS波が励振されない電極指
間領域を「0」と表現した時、この実施例の弾性表面波
共振子10では、その幅方向の一端から他端までの間の
電極指28aから電極指28gまでの8個の領域は、順
に、0,0,1,1,1,1,0,0で表される。
その主面に平行に分極された矩形の圧電基板22を含
み、圧電基板22の上面には、インターデジタルトラン
スデューサ24が形成される。インターデジタルトラン
スデューサ24は、間挿し合う2つのすだれ状電極26
および28で形成される。一方のすだれ状電極26は、
たとえば2つの電極指26aおよび26bを有し、他方
のすだれ状電極28は、たとえば7つの電極指28a〜
28gを有する。この場合、一方のすだれ状電極26の
電極指28a〜28c間および28e〜28g間におい
て、他方のすだれ状電極26の電極指が間引かれる。こ
のとき、電極指間領域のうち、両側の電極指が異なる電
位に接続される電極指である領域、すなわち両側の電極
指から電圧が印加されてBGS波が励振される領域を
「1」、電極指が間引かれているため、両側の電極指が
同電位である、すなわちBGS波が励振されない電極指
間領域を「0」と表現した時、この実施例の弾性表面波
共振子10では、その幅方向の一端から他端までの間の
電極指28aから電極指28gまでの8個の領域は、順
に、0,0,1,1,1,1,0,0で表される。
【0036】さらに、この実施例の弾性表面波共振子1
0では、上述の各実施例に示す弾性表面波共振子10と
比べて、特に、インターデジタルトランスデューサ24
の両端に位置しない電極指、つまり、圧電基板22の幅
方向の中間部に位置する電極指の内の1つである電極指
26aが他の電極指の長さよりも短く形成される。
0では、上述の各実施例に示す弾性表面波共振子10と
比べて、特に、インターデジタルトランスデューサ24
の両端に位置しない電極指、つまり、圧電基板22の幅
方向の中間部に位置する電極指の内の1つである電極指
26aが他の電極指の長さよりも短く形成される。
【0037】図7はこの発明のさらにまた別の実施例を
示す平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10
では、上述の各実施例の弾性表面波共振子10と比べ
て、特に、インターデジタルトランスデューサの電極指
が正規型電極で形成されている。すなわち、この弾性表
面波共振子10は、その主面に平行に分極された矩形の
圧電基板32を含み、圧電基板32の上面には、2つの
すだれ状電極34および36からなるインターデジタル
トランスデューサ38が形成される。すだれ状電極34
および36は、それぞれ、たとえば4つの電極指34a
〜34dおよび36a〜36dを有する。この場合、電
極指34a〜34dおよび36a〜36dは、電極指の
交差幅が一様な正規型電極で形成され、互いに間挿する
ように配置される。さらに、インターデジタルトランス
デューサ38の最も外側の一方の電極指34aは、他の
電極指よりも短く形成される。
示す平面図である。この実施例の弾性表面波共振子10
では、上述の各実施例の弾性表面波共振子10と比べ
て、特に、インターデジタルトランスデューサの電極指
が正規型電極で形成されている。すなわち、この弾性表
面波共振子10は、その主面に平行に分極された矩形の
圧電基板32を含み、圧電基板32の上面には、2つの
すだれ状電極34および36からなるインターデジタル
トランスデューサ38が形成される。すだれ状電極34
および36は、それぞれ、たとえば4つの電極指34a
〜34dおよび36a〜36dを有する。この場合、電
極指34a〜34dおよび36a〜36dは、電極指の
交差幅が一様な正規型電極で形成され、互いに間挿する
ように配置される。さらに、インターデジタルトランス
デューサ38の最も外側の一方の電極指34aは、他の
電極指よりも短く形成される。
【0038】なお、上述の各実施例では、SHタイプの
弾性表面波としてBGS波を利用したものを用いたが、
SHタイプの弾性表面波として、たとえばラブ波などを
利用しても、同様に、すだれ状電極の電極指に、間引き
法などにより重み付けを施すことによって、複数の共振
点(減衰極)を有する弾性表面波共振子を提供すること
ができる。
弾性表面波としてBGS波を利用したものを用いたが、
SHタイプの弾性表面波として、たとえばラブ波などを
利用しても、同様に、すだれ状電極の電極指に、間引き
法などにより重み付けを施すことによって、複数の共振
点(減衰極)を有する弾性表面波共振子を提供すること
ができる。
【0039】また、上述の各実施例では、間引き法によ
りすだれ状電極に重み付けを施したが、間引き法以外に
も、たとえば軸電界重み付け法,ドックレック法,容量
重み付け法などの幅一定重み付け法、あるいは、たとえ
ば傾斜(チルト )形,幅方向分散法などの幅方向重み付
け法など、他の重み付け法によって、すだれ状電極に重
み付けを施すようにしてもよい。なお、幅一定重み付け
法とは、励振される弾性表面波のビーム幅を伝搬方向に
変化させる方法であり、幅方向重み付け法とは、弾性表
面波のビーム幅を一定にして励振電界または振源の密度
を変化させる方法である。
りすだれ状電極に重み付けを施したが、間引き法以外に
も、たとえば軸電界重み付け法,ドックレック法,容量
重み付け法などの幅一定重み付け法、あるいは、たとえ
ば傾斜(チルト )形,幅方向分散法などの幅方向重み付
け法など、他の重み付け法によって、すだれ状電極に重
み付けを施すようにしてもよい。なお、幅一定重み付け
法とは、励振される弾性表面波のビーム幅を伝搬方向に
変化させる方法であり、幅方向重み付け法とは、弾性表
面波のビーム幅を一定にして励振電界または振源の密度
を変化させる方法である。
【0040】さらに、上述の各実施例では、2つの共振
点を有する弾性表面波共振子につき説明したが、間引き
電極等重み付け電極の態様を変更することにより、3つ
以上の共振点(減衰極)を有する弾性表面波共振子を構
成することができる。
点を有する弾性表面波共振子につき説明したが、間引き
電極等重み付け電極の態様を変更することにより、3つ
以上の共振点(減衰極)を有する弾性表面波共振子を構
成することができる。
【図1】図1(A)はこの発明の一実施例を示す平面図
であり、図1(B)はその斜視図である。
であり、図1(B)はその斜視図である。
【図2】図2(A)は図1に示す弾性表面波共振子の減
衰量−周波数スペクトル特性を示す図であり、図2
(B)は図1に示す弾性表面波共振子のインピーダンス
−周波数特性を示す図である。
衰量−周波数スペクトル特性を示す図であり、図2
(B)は図1に示す弾性表面波共振子のインピーダンス
−周波数特性を示す図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す平面図である。
【図4】この発明のさらに他の実施例を示す平面図であ
る。
る。
【図5】この発明の別の実施例を示す平面図である。
【図6】この発明のさらに別の実施例を示す平面図であ
る。
る。
【図7】この発明のさらにまた別の実施例を示す平面図
である。
である。
【図8】この発明にかかる弾性表面波共振子のインター
デジタルトランスデューサの電極指の長さと2つの共振
周波数間の間隔との関係を示すグラフである。
デジタルトランスデューサの電極指の長さと2つの共振
周波数間の間隔との関係を示すグラフである。
【図9】2つのトラップを有するトラップ回路の減衰量
−周波数スペクトル特性を示す図である。
−周波数スペクトル特性を示す図である。
10 弾性表面波共振子
12,22,32 圧電基板
12a,12b 端面
14,16,26,28,34,36 すだれ状電極
18,24,38 インターデジタルトランスデューサ
14a〜14d,16a〜16i,26a,26b,2
8a〜28g,34a〜34d,36a〜36d 電極
指
8a〜28g,34a〜34d,36a〜36d 電極
指
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭61−101112(JP,A)
特開 平7−245544(JP,A)
特開 昭64−36113(JP,A)
特開 昭52−130586(JP,A)
特開 平8−250968(JP,A)
特開 平7−283685(JP,A)
実開 昭60−59624(JP,U)
特許3191551(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H03H 9/145
H03H 9/25
Claims (9)
- 【請求項1】 その主面と平行に分極された圧電基板
と、前記圧電基板の一方主面に形成されるインターデジ
タルトランスデューサとを含む、端面反射型の弾性表面
波共振子であって、 前記インターデジタルトランスデューサは、前記圧電基
板の分極方向に延びる重み付けされたすだれ状電極で形
成されることにより、複数の共振特性を有し、前記すだ
れ状電極の内の少なくとも1つの電極指の長さが他の電
極指の長さよりも短く形成され、 前記すだれ状電極の内で、前記圧電基板の一方の端面に
沿って延びる電極指の長さが他の電極指の長さよりも短
く形成され る、弾性表面波共振子。 - 【請求項2】 前記すだれ状電極の内で、前記圧電基板
の一方および他方の端面に沿って延びる電極指の長さが
他の電極指の長さよりも短く形成される、請求項1に記
載の弾性表面波共振子。 - 【請求項3】 前記すだれ状電極の内の少なくとも1つ
の電極指の長さが他の電極指の長さよりも短く形成され
るとともに、その短くした電極指の延長線上に、前記電
極指と分離された浮き電極指が形成される、請求項1ま
たは請求項2に記載の弾性表面波共振子。 - 【請求項4】 前記すだれ状電極は、幅一定重み付け法
により重み付けされて形成される、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載された弾性表面波共振子。 - 【請求項5】 前記すだれ状電極は、幅方向重み付け法
により重み付けされて形成される、請求項3に記載の弾
性表面波共振子。 - 【請求項6】 前記すだれ状電極は、間引き法により重
み付けされて形成される、請求項4に記載された弾性表
面波共振子。 - 【請求項7】 前記すだれ状電極は、容量重み付け法に
より重み付けされて形成される、請求項4に記載の弾性
表面波共振子。 - 【請求項8】 前記すだれ状電極は、電極指の交差幅が
一様な正規型の電極で形成される、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載された弾性表面波共振子。 - 【請求項9】 その主面と平行に分極された圧電基板
と、前記圧電基板の一方主面に形成されるインターデジ
タルトランスデューサとを含む、端面反射型の弾性表面
波共振子を用いたトラップ素子であって、 前記インターデジタルトランスデューサは、前記圧電基
板の分極方向に延びる重み付けされたすだれ状電極で形
成されることにより、複数のトラップ周波数を有し、前
記すだれ状電極の内の少なくとも1つの電極指の長さが
他の電極指の長さよりも短く形成され、 前記すだれ状電極の内で、前記圧電基板の一方の端面に
沿って延びる電極指の長さが他の電極指の長さよりも短
く形成され る、トラップ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10805095A JP3449034B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 弾性表面波共振子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10805095A JP3449034B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 弾性表面波共振子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08279729A JPH08279729A (ja) | 1996-10-22 |
JP3449034B2 true JP3449034B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=14474663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10805095A Expired - Fee Related JP3449034B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 弾性表面波共振子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3449034B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6873226B2 (en) | 2001-03-19 | 2005-03-29 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Edge-reflection surface acoustic wave filter |
-
1995
- 1995-04-06 JP JP10805095A patent/JP3449034B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08279729A (ja) | 1996-10-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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