JP3198563B2 - 表面波装置 - Google Patents
表面波装置Info
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- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
が表面伝播方向と垂直な方向の変位を主体とするSHタ
イプの表面波を利用した表面波装置に関し、特に、共振
点より低周波数領域側におけるスプリアス振動の発生が
生じ難い端面反射型の表面波装置に関する。
が表面波伝播方向と垂直な方向の変位を主体とするSH
タイプの表面波として、BGS波やラブ波等が知られて
いる。BGS波を利用した表面波装置として、図2に示
す端面反射型の表面波共振子が公知である。表面波共振
子1は、矩形の圧電基板2の上面に一対のくし歯電極
3,4を形成した構造を有する。圧電基板2は、圧電性
セラミックス等からなり、該圧電基板2の主面と平行な
方向Pに分極処理されている。くし歯電極3,4は、複
数本の電極指3a,4aを有し、電極指3a,4aが互
いに間挿し合うように配置されており、それによってイ
ンターデジタルトランスデューサが構成されている。
に交流電界を印加することによりBGS波がX方向に伝
播するように励起され、端面2a,2b間で反射される
ように構成されている。図2に示した端面反射型の表面
波共振子1の理想的なインピーダンス−周波数特性を図
3に示す。図3から明らかなように、端面反射型の表面
波共振子1では、共振点rにおいてインピーダンスが極
小となっている。そこで、図3の破線Aで囲まれている
部分の共振特性を利用して、テレビジョン受像機の映像
中間周波段(VIF)の補助トラップを構成するための
フィルタとしての応用が試みられている。
ップ用フィルタとして表面波共振子1を用いる場合、当
然のことながら、インピーダンス−周波数特性上に、特
に図3の破線Aで囲まれた周波数領域においてスプリア
ス振動が発生しないことが好ましい。他方、端面反射型
の表面波共振子1では、圧電基板2の端面2a,2b間
の距離は、励起されるBGS波の波長をλとしたとき
に、(λ/2)の整数倍であることが必要である。端面
間の距離が上記の値から僅かにでもずれると図4に示す
ように、インピーダンス−周波数特性曲線上にスプリア
ス振動S1 が、位相−周波数特性曲線上に同じくスプリ
アス振動S1 が発生し、端面の精度を可能な限り高めた
としても、実際には、このようなスプリアス振動S1 を
抑圧することは非常に困難であった。
を小さくするように構成すれば、図5に矢印S2 で示す
ように、上記スプリアス振動をかなり小さくすることが
可能である。しかしながら、Q値を低下させ過ぎた場合
には、図4と図5との比較から明らかなように、メイン
の応答レベルが非常に小さくなり、従って補助トラップ
用フィルタとして使用した場合のトラップ減衰量が低下
する。
応答レベルをあまり低下させることなく、スプリアス振
動、特に共振点より低周波数域側に現れるスプリアス振
動の発生を抑圧することを可能とした端面反射型の表面
波装置を提供することにある。
播する表面波のうち、変位が表面波伝播方向に垂直な方
向の変位を主体とするSHタイプの表面波を用いたトラ
ップ用端面反射型の表面波装置において、チタン酸ジル
コン酸鉛系セラミックスからなる圧電基板と、前記圧電
基板上に形成されたインターデジタルトランスデューサ
とを備え、前記インターデジタルトランスデューサの電
極の対数と交叉幅とが、図1の点A(対数=3、交叉幅
=27波長)、点B(対数=3、交叉幅=9波長)、点
C(対数=27、交叉幅=1波長)及び点D(対数=5
4、交叉幅=1波長)で囲まれた範囲にあることを特徴
とするものである。
端面反射型表面波装置において、圧電基板の端面の精度
を可能な限り高めたとしても、十分な共振特性を得るべ
くQ値を一定の値以上とすると、共振点よりも低周波数
側に発生するスプリアス振動を抑圧することができなか
ったことに鑑み、該スプリアス振動を抑圧し得る方法を
種々検討した。その結果、インターデジタルトランスデ
ューサの電極の対数と交叉幅とを上記特定の範囲内とす
れば、Q値を一定値以上とした場合であっても、上記ス
プリアス振動を効果的に抑制することを見出し、本発明
をなすに至った。すなわち、本発明では、電極の対数と
交叉幅とが、上記特定の範囲に選択されているため、Q
値を一定の値以上に維持したまま、共振点より低周波数
領域側におけるスプリアス振動を効果的に抑制すること
が可能とされている。
面反射型の表面波装置を示す斜視図である。表面波装置
11は、図2に示した従来の端面反射型の表面波共振子
1と同様に構成されている。すなわち、例えばチタン酸
ジルコン酸鉛のような圧電セラミックスよりなる矩形の
圧電基板12上に一対のくし歯電極13,14を形成し
た構造を有する。くし歯電極13,14は、互いに間挿
し合う複数本の電極指13a,14aを有し、それによ
ってインターデジタルトランスデューサを構成してい
る。なお、矢印Pは圧電基板12の分極方向、矢印Xは
励起されるBGS波の伝播方向を示す。
歯電極13,14で構成されるインターデジタルトラン
スデューサの電極の対数と交叉幅とが、図1の下記の点
A〜点Dで囲まれる範囲にあることにある。 点A…電極の対数= 3、交叉幅=27波長 点B…電極の対数= 3、交叉幅= 9波長 点C…電極の対数=27、交叉幅= 1波長 点D…電極の対数=54、交叉幅= 1波長 上記点A〜点Dで囲まれた領域にインターデジタルトラ
ンスデューサの電極の対数及び交叉幅を選択した理由
は、以下の通りである。
り高めたとしても、圧電基板の端面12a,12bの精
度は、1/40波長(波長は励起されるBGS波の波
長)程度である。そこで、このような端面精度を有する
圧電基板12を用い、種々の電極対数及び交叉幅の端面
反射型の表面波装置11を作製し、Q値と共振点より低
周波領域側に現れるスプリアス振動のレベルとの関係を
調べた。結果を、図7に示す。図7の縦軸は、位相−周
波数特性曲線上において共振点よりも低周波数領域側に
表されるスプリアス振動のレベルを、横軸はQ値を示
す。図7から明らかなように、共振点より低周波数領域
側において位相−周波数特性曲線上に現されるスプリア
ス振動のレベルを3.0度以下とするためには、Q値が
100以下であることが必要であることがわかる。他
方、Q値が20未満では、メインの振動の応答レベルす
なわち山谷比が小さくなり過ぎ、VIFの補助トラップ
用フィルタとして用いるのには不十分な共振特性しか得
られないことがわかっている。
サの電極の対数及び交叉幅を種々変更し、端面精度を1
/40波長の多数の端面反射型表面装置11を作製し、
Q値が20以上、100以下の範囲となる電極の対数及
び交叉幅の組み合わせを調べたところ、図1に示す結果
が得られた。図1において、〇印は、Q値が20以上、
100以下の範囲に入る表面波装置を示し、●印は、Q
値が20未満である表面波装置を示し、×印はQ値が1
00を超える表面波装置を示す。従って、図1から明ら
かなように、端面反射型の表面波装置11において、共
振点より低周波数領域側におけるスプリアスレベルを
3.0度以下に抑圧するには、図1の点A〜点Dで囲ま
れた範囲にある電極対数及び交叉幅の組み合わせを採用
することが必要である。
8、交叉幅=10波長の端面反射型表面装置11のイン
ピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を図8に
示す。図8から明らかなように、この表面波装置では、
共振点Rよりも低周波数領域側に現れるスプリアス振動
S1 のレベル(位相)が約1.5度と小さく、かつメイ
ンの振動の応答レベルである山谷比も十分に大きいこと
がわかる。また、図8に示した特性の表面波装置をVI
Fの補助トラップ用フィルタとして用いた場合の振幅特
性と群遅延時間特性を図9に示す。図中実線が振幅、破
線が群遅延時間特性を示す。VIFの補助トラップ用フ
ィルタでは、信号処理上、図中A−B間で群遅延時間リ
ップルは50n秒以下であることが最低限必要である
が、図9から明らかなように、本実施例の表面波装置で
は、A−B間でGDTリップルが20n秒以下に抑圧さ
れていることがわかる。
の表面波を用いた端面反射型の表面装置において、イン
ターデジタルトランスデューサの電極の対数及び交叉幅
が図1の点A〜点Dで囲まれた範囲に入るように設定さ
れているため、共振点よりも低周波数領域側に現れるス
プリアス振動を効果的に抑圧することができ、しかもQ
値が十分な値とされているため、共振特性も良好であ
る。従って、本発明の端面反射型の表面波装置は、例え
ばVIFの補助トラップ用フィルタとして好適に用いる
ことができる。
ランスデューサの電極の対数及び交叉幅の範囲を説明す
るための図。
ンス−周波数特性を示す図。
波数特性及び位相−周波数特性を示す図。
性及び位相−周波数特性の他の例を示す図。
面波装置を示す斜視図。
図。
性及び位相−周波数特性を示す図。
の補助トラップ用フィルタの群遅延時間特性を示す図。
するくし歯電極
Claims (1)
- 【請求項1】圧電基板を伝播する表面波のうち、変位が
表面波伝播方向に垂直な方向の変位を主体とするSHタ
イプの表面波を用いたトラップ用端面反射型の表面波装
置であって、 チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなる圧電基板
と、 前記圧電基板上に形成されたインターデジタルトランス
デューサとを備え、前記インターデジタルトランスデュ
ーサの電極の対数と交叉幅とが、図1の点A(対数=
3、交叉幅=27波長)、点B(対数=3、交叉幅=9
波長)、点C(対数=27、交叉幅=1波長)及び点D
(対数=54、交叉幅=1波長)で囲まれた範囲にある
ことを特徴とする、トラップ用端面反射型の表面波装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29301791A JP3198563B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 表面波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29301791A JP3198563B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 表面波装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05129883A JPH05129883A (ja) | 1993-05-25 |
JP3198563B2 true JP3198563B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=17789407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29301791A Expired - Lifetime JP3198563B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 表面波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198563B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP29301791A patent/JP3198563B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
電子通信学会技術研究報告Vol.84,No.58(US84−16),1984年6月21日,P.79〜85 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05129883A (ja) | 1993-05-25 |
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