JP3448202B2 - 重ね巻線用ステータの製造方法 - Google Patents

重ね巻線用ステータの製造方法

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JP3448202B2
JP3448202B2 JP03326198A JP3326198A JP3448202B2 JP 3448202 B2 JP3448202 B2 JP 3448202B2 JP 03326198 A JP03326198 A JP 03326198A JP 3326198 A JP3326198 A JP 3326198A JP 3448202 B2 JP3448202 B2 JP 3448202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周側に向かって
開口を有するステータコアに、複数の巻線コイルにより
重ね巻線を施してステータを製造するための重ね巻線用
ステータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電動機のステータは、略円筒体
の外周面または内周面に半径方向に指向した凸部が複数
形成されており、その凸部の溝に導線を巻き付けるよう
に構成されている。
【0003】具体的には、外周側に向かって開口を有す
るステータコアを用意し、このステータコアの複数の巻
線用ティースに跨って、順次、巻線コイルを巻き付ける
重ね巻きコイル方式が広く採用されている。図10に示
すように、重ね巻きコイル型のステータ2は、ステータ
コア4を備えており、このステータコア4の周面から径
方向外方に向かって複数の巻線用ティース6が突出形成
されている。このティース6には、例えば、3つの前記
ティース6に跨って巻線コイル8により重ね巻線が施さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ステータ2では、特に巻き終りの巻線コイル8aがティ
ース6に巻き付けられた後、この巻線コイル8aに弛み
が発生し易い。このため、重ね巻線全体の占積率が低下
するおそれがある。そこで、最後の巻線コイル8aをテ
ィース6の径方向内方に向かって押し込む作業が行われ
ているが、この巻線コイル8a等がティース6に摺接し
て絶縁被膜が剥離するという問題が指摘されている。
【0005】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、重ね巻線の占積率を向上させるとともに、絶縁性
を有効に確保することが可能な重ね巻線用ステータの製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明に係る重ね巻線用ステータの製造方法で
は、先ず、ステータコアの所定数の巻線用ティースに跨
ってかつ前記ティース間よりも広い範囲にわたって第1
の巻線コイルが設けられた後、この第1の巻線コイルか
ら周方向に1つのティース分ずつずれた位置に巻線され
るとともに、少なくとも一部が前記ステータコアの径方
向に該第1の巻線コイルと重なり合う第N(Nは2以上
の整数)の巻線コイルが、前記ステータコアの所定数の
巻線用ティース間よりも広い範囲にわたって設けられ
る。
【0007】次いで、径方向に第1の巻線コイルと重な
り合わない第M(Mは3以上の整数)の巻線コイルが、
ステータコアの所定数の巻線用ティース間と略同等の範
囲に設けられる。さらに、径方向に第1の巻線コイルと
重なり合う第P(Pは4以上の整数)の巻線コイルが、
ステータコアの所定数の巻線用ティース間よりも広い範
囲にわたって設けられるとともに、最後の巻線コイルが
設けられた後、前記最後の巻線コイルが前記ステータコ
アの中心方向に押圧される。
【0008】すなわち、第1の巻線コイルと、この第1
の巻線コイルに径方向に重なり合う他の巻線コイルと
が、予め巻線用ティース間よりも広い範囲にわたって巻
き付けられており、巻線処理後にこれらの巻線コイルを
ステータコアの中心方向に容易に押圧変形させることが
できる。これにより、重ね巻線の占積率を有効に向上さ
せることが可能になるとともに、巻線コイルがティース
に摺接してこの巻線コイルの絶縁被膜が剥離することが
なく、前記巻線コイルの絶縁性を良好に確保することが
できる。
【0009】また、ステータコアは、複数の鋼板を接着
剤により一体的に積層した積層鋼板で構成されている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
重ね巻き線用ステータの製造方法を実施するための巻線
装置10の概略斜視説明図であり、図2は、前記巻線装
置10の概略側面説明図であり、図3は、前記巻線装置
10の断面平面説明図である。
【0011】巻線装置10は、周面から径方向外方に向
かって複数の巻線用ティース12が突出形成されたステ
ータコア14を配置し、このスタータコア14を矢印A
方向に間欠回転可能な載置機構16と、前記ティース1
2を位置決めするティース位置決め機構18と、巻線用
エナメル線Lを繰り出す巻線ノズル19と、前記巻線ノ
ズル19により、例えば、4本の該ティース12に跨が
って巻線コイル20を形成するウイングフォーマ22
と、前記巻線コイル20を前記ステータコア14の中心
方向に押圧する巻線コイル押込機構24と、前記ウイン
グフォーマ22および前記巻線コイル押込機構24を装
着する基板26と、前記巻線ノズル19を前記ステータ
コア14の径方向(矢印B方向)に進退させる第1駆動
機構28と、前記巻線ノズル19を回転させる第2駆動
機構30とを備える。
【0012】図1〜図4に示すように、載置機構16お
よびティース位置決め機構18は、基台32上に設けら
れるとともに、このティース位置決め機構18は、前記
基台32上に立設された支持台34と、この支持台34
上に配置されるシリンダ36とを備える。
【0013】シリンダ36から水平方向に位置決めロッ
ド38が延在し、この位置決めロッド38の先端テーパ
面38aは、ステータコア14のティース12間に挿入
自在な形状に設定される。ティース位置決め部材40
が、位置決めロッド38に対向して基板26に固着され
ている。このティース位置決め部材40は、互いに隣り
合うティース12、12に当接してステータコア14の
位置決めを行う。
【0014】図2に示すように、基台32上には、第1
駆動機構28を構成する第1モータ42が設けられ、こ
の第1モータ42から水平方向に延在する駆動軸42a
に第1ボールねじ44が同軸上に連結される。第1ボー
ルねじ44は、基台32上にその両端を回転自在に支持
されるとともに、スライドベース48の一端側に設けら
れたナット部50に螺合している。スライドベース48
は、基台32上に矢印B方向に延在して互いに平行に設
けられるレール52a、52bbに沿って進退自在に配
置される。
【0015】図1および図3に示すように、スライドベ
ース48上には、第2駆動機構30を構成する第2モー
タ54が固定される。第2モータ54の駆動軸54aに
は、プーリ56が固着されており、このプーリ56に係
合するタイミングベルト58が、回転筒体60の一端に
設けられたプーリ部62に係合する。回転筒体60は、
複数のベアリング64を介してスライドベース48に回
転自在に装着されており、その大径部66に繋がる首部
分に開口部68が形成される。この開口部68から内部
に臨む支柱70の先端部には、ガイドローラ72が回転
自在に支持される。
【0016】大径部66の外周部に巻線ノズル19が固
着され、この巻線ノズル19に複数のガイドローラ76
が回転自在に配置される。巻線ノズル19には、ガイド
ローラ76を介してエナメル線Lが繰り出し自在であ
る。図1および図2に示すように、エナメル線Lは、基
台32の外方に配置されているエナメル線供給部80か
ら繰り出され、テンションナー82で所定のテンション
が付与されるとともに、回転筒体60の中央部を通った
後、ガイドローラ72を介して巻線ノズル19側に送ら
れる。
【0017】図3に示すように、回転筒体60の大径部
66の内部には、ベアリング84を介して支持筒体86
が配設され、この支持筒体86に一体的に設けられるフ
レーム部88には、スプリング90を介して基板26が
進退自在に配設される。
【0018】図4に示すように、ウイングフォーマ22
は、左側ガイド92および右側ガイド94を備える。左
側ガイド92は、先端が幅狭な板状に設定されており、
移動台95に固着されるとともに、基板26にスプリン
グ96およびガイドレール98を介して矢印C方向に進
退自在に装着される。右側ガイド94は、左側ガイド9
2と同様に、移動台99に固着されて前記基板26に対
しスプリング100およびガイドレール102を介して
矢印D方向に進退自在である。
【0019】図1および図3に示すように、スライドベ
ース48には、左側ガイド92を矢印C方向に進退させ
るための左側ガイド位置調整手段104と、右側ガイド
94を矢印D方向に進退させるための右側ガイド位置調
整手段106とが設けられる。左側ガイド位置調整手段
104は、第1位置可変モータ108を備え、この第1
位置可変モータ108の駆動軸108aに第2ボールね
じ110が連結される。第2ボールねじ110は、第1
移動体112のナット部114に螺合しており、この第
1移動体112がベアリング116を介して第1外側筒
体118を回転自在に支持する。
【0020】第1外側筒体118は、回転筒体60内に
矢印B方向に進退自在に配設されるとともに、その先端
側に第2外側筒体120が同軸的かつ回転自在に連結さ
れる。第2外側筒体120の先端部には、第1取付板1
22を介して第1押圧ローラ124が回転自在に支持さ
れ、この第1押圧ローラ124が左側ガイド92を固着
した移動台95に当接する。
【0021】右側ガイド位置調整手段106は、左側ガ
イド位置調整手段104と同様に、第2位置可変モータ
126を備え、この第2位置可変モータ126の駆動軸
126aに第3ボールねじ128が連結される。第3ボ
ールねじ128は、第2移動体130のナット部132
に螺合するとともに、この第2移動体130は、ベアリ
ング134を介して第1内側筒体136を回転自在に支
持する。第1内側筒体136は、第1外側筒体118内
に同軸的に配設され、その先端部に第2内側筒体138
が同軸的かつ回転自在に連結される。第2内側筒体13
8の先端には、第2取付板140を介して第2押圧ロー
ラ142が回転自在に支持されるとともに、この第2押
圧ローラ142が右側ガイド94を固着した移動台99
に当接する。
【0022】第2内側筒体138の内部には、フッキン
グ筒体144が配設される。このフッキング筒体144
の後端部は、筒体145に回転自在に連結され、この筒
体145がシリンダ146から延在するロッド146a
に連結された第3移動体148に回転自在に支持されて
いる。
【0023】支持筒体86には、直径方向に延在して連
結ピン149が固着され、この連結ピン149が第2外
側筒体120、第2内側筒体138およびフッキング筒
体144内に一体的に挿入されている。第2外側筒体1
20および第2内側筒体138は、支持筒体86に対し
て矢印B方向に進退自在でかつ相対回転不能に支持され
る。
【0024】巻線コイル押込機構24は、図4に示すよ
うに、左側押込部材150と右側押込部材152とを備
え、前記左側押込部材150および前記右側押込部材1
52は、それぞれスプリング154、156およびガイ
ドレール158、160を介して矢印E方向および矢印
F方向に進退自在である。基台32上には、左側押込部
材150を矢印E方向に進退させるための左側押圧手段
162と、右側押込部材152を矢印F方向に進退させ
るための右側押圧手段164とが設けられている。
【0025】図1および図3に示すように、左側押圧手
段162は、支柱166上に揺動自在に装着される第1
押圧シリンダ168を備え、この第1押圧シリンダ16
8から延在するロッド168aの先端には、左側押込部
材150に当接自在な第1押圧部材170が固着され
る。第1押圧シリンダ168は、第1揺動シリンダ17
2に係着されている。
【0026】右側押圧手段164は、左側押圧手段16
2と同様に、支柱174を介して揺動自在な第2押圧シ
リンダ176を備え、この第2押圧シリンダ176から
延在するロッド176aの先端には、右側押込部材15
2に当接自在な第2押圧部材178が固着される。第2
押圧シリンダ176には、水平方向に延在する第2揺動
シリンダ180が係着されている。
【0027】図4に示すように、基台32上には、ティ
ース位置決め機構18に直交してサイドフォーマ182
が設けられる。サイドフォーマ182は、互いに対向し
て配置される開閉シリンダ184a、184bを備え、
この開閉シリンダ184a、184bのロッド186
a、186bにリンク片188a、188bが係合す
る。リンク片188a、188bは、支点190a、1
90bを介して揺動自在であり、それぞれの端部にサイ
ドガイド192a、192bが固着される。
【0028】このように構成される巻線装置10の動作
について、本実施形態に係る巻線方法との関連で以下に
説明する。
【0029】先ず、載置機構16上にステータコア14
が載置される。このステータコア14は、電磁鋼板を複
数枚積層して、例えば、接着剤等により一体化された積
層鋼板により構成されている。ステータコア14は、載
置機構16を介して所定の角度位置に配置された後、テ
ィース位置決め機構18を構成するシリンダ36が駆動
される。このため、位置決めロッド38がステータコア
14側に変位し、その先端テーパ面38aがティース1
2間に挿入されてこのティース12の位置決めを行う。
【0030】位置決めロッド38に対向する位置には、
ティース位置決め部材40が配設されており、シリンダ
146の作用下にフッキング筒体144が矢印B1方向
に移動する。従って、連結ピン149を介して支持筒体
86が矢印B1方向に変位し、スプリング90の弾発力
を介しティース位置決め部材40がステータコア14の
所定のティース12に当接して前記ティース12の位置
決めを行う。
【0031】一方、サイドフォーマ182では、サイド
ガイド192a、192bが、例えば、4本のティース
12にわたってステータコア14の外周側に向かい開口
を有するように配置される(図5A参照)。さらに、ウ
イングフォーマ22を構成する左側ガイド92および右
側ガイド94がステータコア14の径方向内方に変位し
てこのステータコア14に接触する。
【0032】すなわち、左側ガイド位置調整手段104
を構成する第1位置可変モータ108が駆動され、その
駆動軸108aに連結されている第2ボールねじ110
が所定方向に回転されると、この第2ボールねじ110
が螺合するナット部114を介して第1移動体112が
矢印B1方向に移動する。第1移動体112には、ベア
リング116を介して第1および第2外側筒体118、
120が支持されており、この第1および第2外側筒体
118、120が回転筒体60内を矢印B1方向に移動
する。
【0033】第2外側筒体120の先端には、第1取付
板122を介して第1押圧ローラ124が支持されてお
り、この第1押圧ローラ124が前記第2外側筒体12
0と一体的に矢印B1方向に移動する。これにより、左
側ガイド92がスプリング96の弾発力に抗して矢印C
1方向に移動し、この左側ガイド92は、ステータコア
14の所定のティース12間に進入してこのステータコ
ア14の底面に接触する。
【0034】一方、右側ガイド位置調整手段106で
は、左側ガイド位置調整手段104と同様に、第2位置
可変モータ126の駆動作用下に第3ボールねじ128
を介して第2移動体130が矢印B1方向に移動する。
この第2移動体130に支持されている第1および第2
内側筒体136、138が矢印B1方向に移動し、この
第2内側筒体138の先端部に第2取付板140を介し
て支持されている第2押圧ローラ142が、右側ガイド
94を矢印D1方向に押圧して前記右側ガイド94が所
定のティース12間に進入する。
【0035】この状態で、第2駆動機構30を構成する
第2モータ54が駆動され、その駆動軸54aに固着さ
れたプーリ56とこのプーリ56およびプーリ部62に
一体的に架け渡されたタイミングベルト58を介して、
回転筒体60が第1外側筒体118および第1内側筒体
136と一体的に回転する。この回転筒体60には巻線
ノズル19が固定されており、前記巻線ノズル19が前
記回転筒体60と一体的に回転を開始し、サイドガイド
192a、192bの案内作用下にステータコア14の
4本のティース12にわたってエナメル線Lが巻線さ
れ、第1の巻線コイル20aが設けられる(図5A参
照)。
【0036】ここで、巻線ノズル19は、図5Bに示す
ように、エナメル線Lをウイングフォーマ22を構成す
る左側ガイド92および右側ガイド94に載せるように
し、かつティース12間よりも広い範囲にわたって巻き
付けられる。その際、巻線ノズル19は、第1駆動機構
28を構成する第1モータ42の駆動作用下に、第1ボ
ールねじ44に螺合するナット部50を設けたスライド
ベース48と一体的に矢印B方向に変位し、第1の巻線
コイル20aを形成する。
【0037】4本のティース12に跨ってかつ前記ティ
ース12間よりも広い範囲にわたって第1の巻線コイル
20aが設けられた後、左側ガイド位置調整手段104
および右側ガイド位置調整手段106が、前記とは逆方
向に駆動される。このため、第1および第2押圧ローラ
124、142が矢印B2方向に移動し、左側ガイド9
2および右側ガイド94は、それぞれスプリング96、
100の弾発力を介して矢印C2方向および矢印D2方
向に移動し、ティース12の回動軌跡上から退避する。
【0038】また、ティース位置決め機構18を構成す
るシリンダ36が駆動され、位置決めロッド38が後退
して先端テーパ面38aがティース12間から離間す
る。一方、フッキング筒体144は、シリンダ146の
作用下に矢印B2方向に移動する。従って、支持筒体8
6が矢印B2方向に変位し、ティース位置決め部材40
がティース12から離間する。
【0039】この状態で、載置機構16を介してステー
タコア14が所定の角度だけ矢印A方向に回転する。具
体的には、隣り合うティース12同士の角度分だけ回動
する。そして、ティース位置決め機構18を介してステ
ータコア14が位置決め保持された後、左側ガイド位置
調整手段104および右側ガイド位置調整手段106が
再度駆動され、左側ガイド92および右側ガイド94が
ティース12側に進入する。
【0040】次いで、第2駆動機構30が駆動されて巻
線ノズル19が回転するとともに、第1駆動機構28を
介してこの巻線ノズル19が矢印B方向に揺動する。こ
れにより、ステータコア14には、第1の巻線コイル2
0aから周方向(矢印G方向)に1つのティース12分
だけずれた位置に第2の巻線コイル20bが設けられる
(図6参照)。この第2の巻線コイル20bは、少なく
とも一部がステータコア14の径方向(矢印H方向)に
第1の巻線コイル20aと重なり合っており、前記第2
の巻線コイル20bは、前記第1の巻線コイル20aと
同様に、4本のティース12に跨がりかつ該ティース1
2間よりも広い範囲にわたって設けられている。
【0041】同様に、少なくとも一部がステータコア1
4の径方向に第1の巻線コイル20aと重なり合う、本
実施形態では、第4の巻線コイル20dが、所定のティ
ース12間よりも広い範囲にわたって設けられた後、径
方向に前記第1の巻線コイル20aと重なり合わない、
本実施形態では、第5の巻線コイル20eが所定のティ
ース12間と略同等の範囲に巻線される。
【0042】具体的には、図7Aに示すように、左側ガ
イド92および右側ガイド94がステータコア14の底
面から離間した位置に配置されており、第2駆動機構3
0の作用下に巻線ノズル19が回転して4本のティース
12にわたって第5の巻線コイル20eが設けられる。
このため、第5の巻線コイル20eは、ティース12間
と略同等の範囲に、すなわち、所定のティース12に対
し隙間なく巻き付けられる(図7B参照)。
【0043】第6の巻線コイル20f以降は、第5の巻
線コイル20eと同様に、所定のティース12間と略同
等の範囲に設けられ、径方向に第1の巻線コイル20a
と重なり合う第N−2番目の巻線コイル20n−2の巻
線時には、左側ガイド92および右側ガイド94を巻き
込むようにしてティース12間よりも広い範囲にわたっ
て巻線処理される。さらに、第N−1番目の巻線コイル
20n−1および最後の巻線コイルである第N番目の巻
線コイル20nが、第N−2番目の巻線コイル20n−
2と同様に巻き付け処理される(図8参照)。
【0044】次に、図3に示すように、左側押圧手段1
62および右側押圧手段164を構成する第1および第
2揺動シリンダ172、180が駆動され、第1および
第2押圧シリンダ168、176が退避位置である実線
の位置から二点鎖線の位置に揺動する。
【0045】そこで、第1および第2押圧シリンダ16
8、176が駆動され、第1および第2押圧部材17
0、178が前進してそれぞれ左側押込部材150およ
び右側押込部材152を矢印E1方向および矢印F1方
向に押圧する。このため、左側押込部材150および右
側押込部材152は、スプリング154、156の弾発
力に抗して矢印E1方向および矢印F1方向に移動し、
最後の巻線コイルである第N番目の巻線コイル20nを
ステータコア14の中心方向に押圧して成形処理を施す
(図9参照)。
【0046】この場合、本実施形態では、第1の巻線コ
イル20aと、この第1の巻線コイル20aにステータ
コア14の径方向(矢印H方向)に重なり合う巻線コイ
ル20b、20c、20d、20n−1、20n−2お
よび20n(以下、他の巻線コイル20という)とが、
それぞれ所定のティース12間よりも広い範囲にわたっ
て巻き付けられている。従って、第N番目の巻線コイル
20nによる巻線処理が終了した後、この第N番目の巻
線コイル20nを巻線コイル押込機構24を介してステ
ータコア14の中心方向に押圧する際、第1の巻線コイ
ル20aおよび他の巻線コイル20を前記ステータコア
14の中心方向に容易かつ確実に変形させることができ
る。第1の巻線コイル20aおよび他の巻線コイル20
とティース12との間に隙間が存在するため、この第1
の巻線コイル20aおよび他の巻線コイル20の変形自
由度が向上し、容易かつ確実に変形し得るからである。
【0047】これにより、ステータコア14に対して巻
線コイル20の重ね巻線の占積率が有効に向上するとと
もに、巻線コイル20がティース12に摺接することが
ない。従って、エナメル線Lの絶縁被膜(エナメル)が
剥離することがなく、巻線コイル20の絶縁性を良好に
確保することが可能になるという効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る重ね巻線用
ステータの製造方法では、第1の巻線コイルとこの第1
の巻線コイルにステータコアの径方向に重なり合う他の
巻線コイルとが、巻線用ティース間よりも広い範囲にわ
たって巻き付けられており、巻線処理後にこれらの巻線
コイルをステータコアの中心方向に容易かつ確実に押圧
変形させることができる。これにより、重ね巻線の占積
率を有効に向上させるとともに、巻線コイルがティース
に接触して絶縁被膜の剥離が惹起することがなく、前記
巻線コイルの絶縁性を良好に確保することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る重ね巻線用ステータの
製造方法を実施するための巻線装置の概略斜視説明図で
ある。
【図2】前記巻線装置の概略側面説明図である。
【図3】前記巻線装置の断面平面説明図である。
【図4】前記巻線装置の要部拡大平面説明図である。
【図5】図5Aは、ステータコアに第1の巻線コイルを
施す際の説明図であり、図5Bは、前記第1の巻線コイ
ルの巻き付け状態の説明図である。
【図6】前記ステータコアに第2の巻線コイルを施す際
の説明図である。
【図7】図7Aは、ステータコアに第4の巻線コイルを
施す際の説明図であり、図7Bは、前記第4の巻線コイ
ルの巻線状態の説明図である。
【図8】最後の巻線コイルが施された際の説明図であ
る。
【図9】前記最後の巻線コイルを前記ステータコアの中
心方向に押圧変形させる際の説明図である。
【図10】一般的なステータの巻線状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
10…巻線装置 12…巻線用ティース 14…ステータコア 16…載置機構 18…ティース位置決め機構 20、20a〜20n
…巻線コイル 22…ウイングフォーマ 24…巻線コイル押込
機構 26…基板 28、30…駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−322491(JP,A) 特開 平6−351198(JP,A) 特開 平7−170699(JP,A) 特公 昭45−33613(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/085

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周側に向かって開口を有するステータコ
    アに、複数の巻線コイルにより重ね巻線を施してステー
    タを製造する方法であって、 前記ステータコアの所定数の巻線用ティースに跨ってか
    つ前記ティース間よりも広い範囲にわたって第1の巻線
    コイルを設ける工程と、 前記第1の巻線コイルから周方向に1つのティース分ず
    つずれた位置に巻線されるとともに、少なくとも一部が
    前記ステータコアの径方向に該第1の巻線コイルと重な
    り合う第N(Nは2以上の整数)の巻線コイルを、前記
    ステータコアの所定数の巻線用ティース間よりも広い範
    囲にわたって設ける工程と、 径方向に前記第1の巻線コイルと重なり合わない第M
    (Mは3以上の整数)の巻線コイルを、前記ステータコ
    アの所定数の巻線用ティース間と略同等の範囲に設ける
    工程と、 径方向に前記第1の巻線コイルと重なり合う第P(Pは
    4以上の整数)の巻線コイルを、前記ステータコアの所
    定数の巻線用ティース間よりも広い範囲にわたって設け
    る工程と、 前記ステータコアの所定数の巻線用ティース間よりも広
    い範囲にわたって最後の巻線コイルを設けた後、前記最
    後の巻線コイルを前記ステータコアの中心方向に押圧し
    て成形処理を施す工程と、 を有することを特徴とする重ね巻線用ステータの製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、前記ス
    テータコアは、複数の鋼板を接着剤により一体的に積層
    したことを特徴とする重ね巻線用ステータの製造方法。
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