JP3442879B2 - 圧延機の制御方法およびその制御装置 - Google Patents

圧延機の制御方法およびその制御装置

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JP3442879B2
JP3442879B2 JP27793194A JP27793194A JP3442879B2 JP 3442879 B2 JP3442879 B2 JP 3442879B2 JP 27793194 A JP27793194 A JP 27793194A JP 27793194 A JP27793194 A JP 27793194A JP 3442879 B2 JP3442879 B2 JP 3442879B2
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angle
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延機の制御方法及び
制御装置に係り、特に、圧延材の板クラウンを所定状態
に制御するのに好適な圧延機の制御方法及び制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧延材の板クラウンを制御す
るアクチュエータとして、作業ロールベンディングが有
効であることは、広く知られている。
【0003】板クラウン修正能力を有する圧延機で最も
多く知られているものは作業ロールと補強ロールをそれ
ぞれ2つずつ有する4重圧延機に作業ロールベンディン
グ力を付加したタイプの圧延機である。この圧延機で
は、圧延材の板クラウンは作業ロールベンディング力を
操作することで制御することが可能である。
【0004】また、通常の4重圧延機より板クラウン修
正能力の高いものとして、上下作業ロールのみを圧延方
向に相互に交差させる4重圧延機が、例えば、特開平5
ー50110号により知られてる。また、上側の作業ロ
ールと補強ロール及び下側のそれらをそれぞれ一対とし
て平行にし、さらに上下の対どおしを圧延方向に交差す
る4重圧延機としては、例えば、特開昭56ー1310
04号に記載されたものが知られている。
【0005】これらの4重圧延機より更に板クラウン修
正能力の大きい圧延機として、従来より6重圧延機が著
名である。6重圧延機とは作業ロールと補強ロールに加
えて中間ロールを有する圧延機であり、中間ロールシフ
ト、中間ロールベンディング力、作業ロールベンデイン
グ力が板クラウン制御アクチュエータである。ここで、
例えば、特開昭62−168607号や特開平2ー25
5208号に記載のように、中間ロールベンディング力
と作業ロールベンデイング力を同時に操作し、一方のア
クチュエータが操作限界のある値に達すると他方のアク
チュエータに振り替えるものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
62−168607号や特開平2ー255208号に記
載の方法は中間ロールベンディング力と作業ロールベン
ディング力の2つのアクチュエータを同時に使用してい
るため、制御範囲を広げた有効な方法であるが、2種類
のアクチュエータに操作量を振り替えるために制御遅れ
が生じる欠点があった。特に、中間ロールは、作業ロー
ルに比べて大きいため、中間ロールベンディング力によ
る制御は作業ロールベンディング力による制御に比べて
応答が遅く、そのため、制御遅れを生じることとなる。
【0007】また、例えば、中間ロールに10トンのベ
ンディング力を与えた場合と作業ロールに10トンのベ
ンディング力を与えた場合とでは、板クラウン制御への
利き方が異なり、この利き方の違いに対する補正が必要
となるため、制御が複雑になるという問題があった。本
発明の第1の目的は、圧延中の板クラウン制御の制御範
囲が広く、制御遅れが少なく、且つ、簡単な圧延機の制
御方法を提供するにある。
【0008】本発明の第2の目的は、圧延中の板クラウ
ン制御の制御範囲が広く、制御遅れが少なく、且つ、簡
単な圧延機の制御装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、圧延材を上下から作業ロールによ
り挟み、その上下作業ロールの上下を補強ロールにより
支え、上記上下作業ロールに作業ロールベンデイング力
を加え、且つ、上下作業ロールの交差角を変化して圧延
材の板クラウンの制御をする圧延機の制御方法におい
て、板クラウンの制御のための目標となる目標ベンデイ
ング力に応じて、上記作業ロールベンデイング力を可変
制御すると共にこの可変制御される作業ロールベンデイ
ング力の値に基づいて作業ロール交差角を可変制御する
ものである。
【0010】上記圧延機の制御方法において、好ましく
は、上記の作業ロールベンデイング力と作業ロール交差
角の可変制御は、作業ロールベンデイング力がその操作
限界範囲内の所定の上限値以下でかつ所定の下限値以上
では、作業ロール交差角を一定に維持するとともに、ベ
ンデイング力を順次変化する第1の制御ステップと、上
記所定の上限値以上では、作業ロール交差角を順次増加
する第2の制御ステップと、上記所定の下限値以下で
は、作業ロール交差角を順次減少する第3の制御ステッ
プとを備えている。
【0011】上記圧延機の制御方法において、好ましく
は、上記第2の制御ステップでは、作業ロール交差角の
増加に応じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロ
ール交差角増加によって派生するベンデイング力分を差
し引いたものを作業ロールベンデイング力とするように
作業ロールベンデイング力を制御すると共に、上記第3
の制御ステップでは、作業ロール交差角の減少に応じ
て、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角
減少によって派生するベンデイング力分を差し引いたも
のを作業ロールベンデイング力とするように制御する。
【0012】上記圧延機の制御方法において、好ましく
は、上記第2の制御ステップにおいて、作業ロールベン
デイング力が所定の増加交差角設定値以下になると、作
業ロール交差角を一定に維持し、作業ロールベンデイン
グ力を順次減少する第4の制御ステップとし、上記第3
の制御ステップにおいて、作業ロールベンデイング力が
所定の減少交差角設定値以上になると、作業ロール交差
角を一定に維持し、作業ロールベンデイング力を順次減
少する第5の制御ステップとする。
【0013】上記圧延機の制御方法において、好ましく
は、上記の作業ロールベンデイング力と作業ロール交差
角の可変制御は、作業ロールベンデイング力がその操作
限界範囲内の所定の上限値以下でかつ下限値以上では、
作業ロール交差角を一定に維持するとともに、ベンデイ
ング力を順次変化するようにするに第1の制御ステップ
と、上記所定の上限値以上では、所定作業ロールベンデ
イング力相当分だけ作業ロール交差角を順次増加する第
6の制御ステップと、上記所定の下限値以下では、所定
作業ロールベンデイング力相当分だけ作業ロール交差角
を順次減少する第7の制御ステップとを備えている。
【0014】上記圧延機の制御方法において、好ましく
は、上記第6の制御ステップでは、作業ロール交差角の
増加に応じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロ
ール交差角増加によって派生するベンデイング力分を差
し引いたものを作業ロールベンデイング力とするように
作業ロールベンデイング力を制御すると共に、上記第7
の制御ステップでは、作業ロール交差角の減少に応じ
て、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角
減少によって派生するベンデイング力分を差し引いたも
のを作業ロールベンデイング力とするように制御する。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明では、 一対の上下作業ロールと、この一対の上
下作業ロールをそれぞれ支持する一対の上下補強ロール
と、上記一対の上下作業ロールに印可する作業ロールベ
ンデイング力を制御する第1の制御手段と、上記一対の
上下作業ロールの交差角を制御する第2の制御手段と、
上記第1及び第2の制御手段に与える制御指令を演算す
る制御指令演算部とを有する圧延機の制御装置におい
て、上記制御指令演算部は、板クラウンの制御のための
目標となる目標ベンデイング力に応じて、上記作業ロー
ルベンデイング力を可変する指令をおくるようにすると
共にこの作業ロールベンデイング力の値に基づいて作業
ロール交差角を可変するように演算を行い、上記第1の
制御手段及び上記第2の制御手段に制御指令を送り、上
記第1及び第2の制御手段はそれぞれの制御指令に応じ
て作業ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を制
御するようにしたものである。
【0016】上記圧延機の制御装置において、好ましく
は、上記制御指令演算部は、作業ロールベンデイング力
がその操作限界範囲内の所定の上限値以下でかつ所定の
下限値以上では、作業ロール交差角を一定に維持すると
ともに、ベンデイング力を順次変化する第1の演算を行
い、上記所定の上限値以上では、作業ロール交差角を順
次増加する第2の演算を行い、上記所定の下限値以下で
は、作業ロール交差角を順次減少する第3の演算を行
い、この制御指令演算部の演算に基づいて第1及び第2
の制御手段は、それぞれ、作業ロールベンデイング力及
び作業ロール交差角を制御する。
【0017】上記圧延機の制御装置において、好ましく
は、上記制御指令演算部は、上記第2の演算では、作業
ロール交差角の増加に応じて、目標とすべきベンデイン
グ力から作業ロール交差角増加によって派生するベンデ
イング力分を差し引いた作業ロールベンデイング力とす
るように作業ロールベンデイング力を演算すると共に、
上記第3の演算では、作業ロール交差角の減少に応じ
て、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角
減少によって派生するベンデイング力分を差し引いたも
のを作業ロールベンデイング力とするように作業ロール
ベンデイング力を演算する。
【0018】上記圧延機の制御装置において、好ましく
は、上記制御指令演算部は、上記第2の演算において、
作業ロールベンデイング力が所定の増加交差角設定値以
下になると、作業ロール交差角を一定に維持し、作業ロ
ールベンデイング力を順次減少する第4の演算を行い、
上記第3の演算において、作業ロールベンデイング力が
所定の減少交差角設定値以上になると、作業ロール交差
角を一定に維持し、作業ロールベンデイング力を順次減
少する第5の演算を行う。
【0019】上記圧延機の制御装置において、好ましく
は、上記制御指令演算部は、作業ロールベンデイング力
がその操作限界範囲内の所定の上限値以下でかつ下限値
以上では、作業ロール交差角を一定に維持するととも
に、ベンデイング力を順次変化するようにするに第1の
演算を行い、上記所定の上限値以上では、所定作業ロー
ルベンデイング力相当分だけ作業ロール交差角を順次増
加する第6の演算を行い、上記所定の下限値以下では、
所定作業ロールベンデイング力相当分だけ作業ロール交
差角を順次減少する第7の演算を行う。
【0020】上記圧延機の制御装置において、好ましく
は、上記第6の演算では、作業ロール交差角の増加に応
じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差
角増加によって派生するベンデイング力分を差し引いた
ものを作業ロールベンデイング力とするように演算する
と共に、上記第7の演算では、作業ロール交差角の減少
に応じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロール
交差角減少によって派生するベンデイング力分を差し引
いたものを作業ロールベンデイング力とするように作業
ロールベンデイング力を演算する。
【0021】
【作用】本発明では、板クラウンの制御のための目標と
なる目標ベンデイング力に応じて、上記作業ロールベン
デイング力を可変制御すると共にこの可変制御される作
業ロールベンデイング力の値に基づいて作業ロール交差
角を可変制御することにより、作業ロール単体のベンデ
イング力及び交差角を制御するものであるため、作業ロ
ールと中間ロールのベンデイング力を制御する場合に比
べて制御遅れが生じることもなく、また、制御も単純な
圧延機の制御方法が実現し得るものとなる。
【0022】また、作業ロールベンデイング力と作業ロ
ール交差角の可変制御は、作業ロールベンデイング力が
その操作限界範囲内の所定の上限値以内でかつ所定の下
限値以上では、第1の制御ステップにより、作業ロール
交差角を一定に維持するとともに、ベンデイング力を順
次変化するようにする制御し、上記所定の上限値以上で
は、第2の制御ステップにより、作業ロール交差角を順
次増加するように制御し、上記所定の下限値以下では、
第3の制御ステップにより、作業ロール交差角を順次減
少するように制御することで、制御遅れが生じるなく、
制御の単純な圧延機の制御方法が実現し得るものとな
る。
【0023】また、第2の制御ステップでは、作業ロー
ル交差角の増加に応じて、目標とすべきベンデイング力
から作業ロール交差角増加によって派生するベンデイン
グ力分を差し引いて作業ロールベンデイング力とするよ
うに制御すると共に、上記第3の制御ステップでは、作
業ロール交差角の減少に応じて、目標とすべきベンデイ
ング力に作業ロール交差角減少によって派生するベンデ
イング力分を加味して作業ロールベンデイング力とする
ように制御することで、制御遅れが生じるなく、制御の
単純な圧延機の制御方法が実現し得るものとなる。
【0024】また、第2の制御ステップにおいて、作業
ロールベンデイング力が所定の増加交差角設定値以下に
なると、第4の制御ステップにより、作業ロール交差角
を一定に維持し、作業ロールベンデイング力を順次減少
するように制御し、第3の制御ステップにおいて、作業
ロールベンデイング力が所定の減少交差角設定値以上に
なると、第5の制御ステップにより、作業ロール交差角
を一定に維持し、作業ロールベンデイング力を順次減少
するよう制御することで、制御遅れが生じるなく、制御
の単純な圧延機の制御方法が実現し得るものとなる。
【0025】また、更に、作業ロールベンデイング力と
作業ロール交差角の可変制御は、作業ロールベンデイン
グ力がその操作限界範囲内の所定の上限値以内でかつ下
限値以上では、第1の制御ステップにより、作業ロール
交差角を一定に維持するとともに、ベンデイング力を順
次変化するように制御し、所定の上限値以上では、第6
の制御ステップにより、所定作業ロールベンデイング力
相当分だけ作業ロール交差角を順次増加するように制御
し、所定の下限値以下では、第7の制御ステップによ
り、所定作業ロールベンデイング力相当分だけ作業ロー
ル交差角を順次減少するように制御することで、制御遅
れが生じるなく、制御の単純な圧延機の制御方法が実現
し得るものとなる。
【0026】また、第6の制御ステップでは、作業ロー
ル交差角の増加に応じて、目標とすべきベンデイング力
から作業ロール交差角増加によって派生するベンデイン
グ力分を差し引いて作業ロールベンデイング力とするよ
うに制御すると共に、第7の制御ステップでは、作業ロ
ール交差角の減少に応じて、目標とすべきベンデイング
力に作業ロール交差角減少によって派生するベンデイン
グ力分を加味して作業ロールベンデイング力とするよう
に制御することで、制御遅れが生じるなく、制御の単純
な圧延機の制御方法が実現し得るものとなる。
【0027】また、本発明では、制御指令演算部は、板
クラウンの制御のための目標となる目標ベンデイング力
に応じて、上記作業ロールベンデイング力を可変するよ
うに演算を行うと共にこの作業ロールベンデイング力の
値に基づいて作業ロール交差角を可変するように演算を
行い、上記第1の制御手段及び上記第2の制御手段に制
御指令を送り、上記第1及び第2の制御手段はそれぞれ
の制御指令に応じて作業ロールベンデイング力及び作業
ロール交差角を制御するように構成していることから、
作業ロール単体のベンデイング力及び交差角を制御する
ものであるため、作業ロールと中間ロールのベンデイン
グ力を制御する場合に比べて制御遅れが生じることもな
く、また、制御も単純な圧延機の制御装置を実現し得る
ものとなる。
【0028】また、制御指令演算部は、作業ロールベン
デイング力がその操作限界範囲内の所定の上限値以下で
かつ所定の下限値以上では、作業ロール交差角を一定に
維持するとともに、ベンデイング力を順次変化するよう
にするに第1の演算を行い、上記所定の上限値以上で
は、作業ロール交差角を順次増加する第2の演算を行
い、上記所定の下限値以下では、作業ロール交差角を順
次減少する第3の演算を行い、この制御指令演算部の演
算に基づいて第1及び第2の制御手段は、それぞれ、作
業ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を制御す
ることにより、制御遅れが生じることもなく、また、制
御も単純な圧延機の制御装置を実現し得るものとなる。
【0029】また、更に、上記制御指令演算部は、上記
第2の演算では、作業ロール交差角の増加に応じて、目
標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角増加に
よって派生するベンデイング力分を差し引いて作業ロー
ルベンデイング力とするように演算すると共に、上記第
3の演算では、作業ロール交差角の減少に応じて、目標
とすべきベンデイング力に作業ロール交差角減少によっ
て派生するベンデイング力分を加味して作業ロールベン
デイング力とするように演算することにより、制御遅れ
が生じることもなく、また、制御も単純な圧延機の制御
装置を実現し得るものとなる。
【0030】また、上記制御指令演算部は、上記第2の
演算において、作業ロールベンデイング力が所定の増加
交差角設定値以下になると、作業ロール交差角を一定に
維持し、作業ロールベンデイング力を順次減少するよう
に第4の演算を行い、上記第3の演算において、作業ロ
ールベンデイング力が所定の減少交差角設定値以上にな
ると、作業ロール交差角を一定に維持し、作業ロールベ
ンデイング力を順次減少するように第5の演算を行うこ
とにより、制御遅れが生じることもなく、また、制御も
単純な圧延機の制御装置を実現し得るものとなる。
【0031】また、更に、上記制御指令演算部は、作業
ロールベンデイング力がその操作限界範囲内の所定の上
限値以内でかつ下限値では、作業ロール交差角を一定に
維持するとともに、ベンデイング力を順次変化するよう
にするに第1の演算を行い、上記所定の上限値以上で
は、所定作業ロールベンデイング力相当分だけ作業ロー
ル交差角を順次増加する第6の演算を行い、上記所定の
下限値以下では、所定作業ロールベンデイング力相当分
だけ作業ロール交差角を順次減少する第7の演算を行う
ことにより、制御遅れが生じることもなく、また、制御
も単純な圧延機の制御装置を実現し得るものとなる。
【0032】また、上記第6の演算では、作業ロール交
差角の増加に応じて、演算される目標とすべきベンデイ
ング力から作業ロール交差角増加によって派生するベン
デイング力分を差し引いて作業ロールベンデイング力と
するように制御すると共に、上記第7の演算では、作業
ロール交差角の減少に応じて、目標とすべきベンデイン
グ力に作業ロール交差角減少によって派生するベンデイ
ング力分を加味して作業ロールベンデイング力とするよ
うに制御することにより、制御遅れが生じることもな
く、また、制御も単純な圧延機の制御装置を実現し得る
ものとなる。
【0033】
【実施例】本発明の一実施例について、以下に図面を用
いて説明する。
【0034】図1は、本発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。圧延材1を挟んで上下2本設けられた
作業ロール2は、水平方向で互いに逆方向にそれぞれの
作業ロールの軸線が交差するように配置され、その交差
角は油圧シリンダ11によって変えることができ、且
つ、両側のチョックには鉛直方向に油圧シリンダ10に
より、ベンデイング力が加えられている。2本の作業ロ
ール2の上下には、それぞれ、補強ロール3が備えられ
ている。この作業ロール2及び補強ロール3により構成
される圧延機は、圧延サイズ情報に基づいて、設定演算
部7において、製品サイズに見合った圧下率、圧延速度
などと共に作業ロールベンデイング力Fや作業ロール交
差角θが演算され、設定される。ここで、作業ロール交
差角θとは、図2に誇張して示すように、一方の作業ロ
ールの軸が圧延材の圧延方向Xに直交する線Y方向に対
して成した角度であり、上下の作業ロール同士は、その
軸線が2θの角度をなすことになる。
【0035】ところで、圧延材の板クラウンは図3に示
すChで表すことが出来、この板クラウンChは、作業
ロールベンデイング力F及び作業ロール交差角θと次式
(1)のような関係がある。
【0036】 Ch=a1×P+a2×F+a3×b3(θ)+a4 ……(1) ここで、a1〜a4は、圧延材のサイズ、鋼種や作業ロ
ール径などによって定まる定数であり、b3は、後述す
るような作業ロール径と圧延材板幅の関数である。変数
Pは圧延荷重、Fは作業ロールベンデイング力である。
【0037】作業ロール交差角θと関数b3(θ)に
は、次式(2)に示すような関係にあり、作業ロール径
Dwと圧延材板幅Bの2次関数になっている。
【0038】 b3(θ)=(B×θ/Dw)2 ……(2) 図1に戻り、係数演算部6は、設定演算部7に設定され
た圧延情報を用いて、圧延中に行われる圧延材1の板ク
ラウン制御に必要な(1)式で示した係数a1〜a4、
b3を算出して、制御指令演算部5にこれらの係数を送
る。
【0039】制御指令演算部5では、(1)式に基づい
て、荷重計4によって検出される圧延荷重Pが変化した
場合に、作業ロールベンディング力Fと作業ロール交差
角θを操作して、板クラウンを一定にする演算を行う。
この結果得られた作業ロールベンディング力Fと作業ロ
ール交差角θの指令値を、それぞれ、作業ロールベンデ
ィング力制御装置8及び作業ロール交差角制御装置9に
与える。作業ロールベンディング力制御装置8及び作業
ロール交差角制御装置9は、それぞれ作業ロールベンデ
イング力印加用の油圧シリンダ10及び作業ロール交差
角可変用の油圧シリンダ11に制御信号を供給する。油
圧シリンダ10には、油圧検出用のセンサー12が付随
している。センサー12は、例えば、プレッシャーセル
からなる。このセンサー12からの油圧信号は、作業ロ
ールベンデイング力制御装置8に取り込まれ、フィード
バック制御に用いられる。また、油圧シリンダ11に
は、センサー13が付随している。センサー13として
は、例えば、マグネスケールと変位/角度変換器から構
成される。マグネスケールにより作業ロールの圧延方向
の変位量を検出し、作業ロールの全長は分かるため、こ
の変位量からを変位/角度変換器により作業ロールの交
差角θを表す信号として出力される。この交差角信号が
作業ロール交差角制御装置9に取り込まれ、フィードバ
ック制御に用いられる。作業ロールベンディング力F、
作業ロール交差角θの閉ループ制御は、これらの制御装
置8、9によって行われる。
【0040】以上の構成において、設定演算部7、係数
演算部6、制御指令演算部5、作業ロール交差角制御装
置9、作業ロールベンデイング力制御装置8、荷重計
4、センサー12、センサー13が、本実施例における
圧延機の制御装置を構成する。
【0041】次に、本実施例の制御装置の制御機能を説
明をする前に、本発明の原理について説明する。
【0042】先に述べた板クラウンを一定にするための
演算は、(1)式において圧延荷重Pと作業ロールベン
ディング力Fの微小変化をそれぞれΔP、ΔFとおくこ
とにより、 al×ΔP+a2×ΔF=0 ……(3) となる。従って、(3)式より、ΔFは、次式(4)と
して求められる。
【0043】 ΔF=ー(al÷a2)×ΔP ……(4) (4)式の条件で作業ロールベンディング力の変更量Δ
Fを求める。
【0044】図42は、作業ロール径Dw=750m
m、圧延材板幅B=950mmの場合における交差角θ
と圧延材の板クラウンChとの関係を示している。θ=
1.5の時に、圧延材に600μmの板クラウンをつけ
る能力を持つことがわかる。
【0045】次に、板クラウンを一定とする作業ロール
交差角θと作業ロールベンディング力Fとの関係を求め
る。(1)式で作業ロールベンディング力と作業ロール
交差角の微小変化をそれぞれΔF、Δθとおくことによ
り、 a2×ΔF+a3×b3(Δθ)=0 ……(5) なる関係が求められる。
【0046】これをθ=0度を基準にしてグラフ化した
ものが図5である。
【0047】図5に示した2次曲線の関係を保って作業
ロールベンディング力Fと作業ロール交差角θを動作さ
せれば圧延材の板クラウンは変化しないことは(5)式
導出の過程からあきらかである。
【0048】ここで、θ=0度とは上下の作業ロール
が、4重圧延機と同様の位置関係にある角度である。即
ち、上下の作業ロールの軸線は上下の補強ロールの軸線
と平行であり、それぞれの軸線は圧延材の圧延方向とは
直交している。
【0049】この図から作業ロールベンディング力15
0トンに相当するθ=0からの作業ロール交差角の動作
量はおよそ0.75度であり、作業ロール交差角を1.
5度とした場合に同等の効果を得る作業ロールベンディ
ング力はおよそ580トンであることがわかる。
【0050】また、図5及び(2)、(5)式から明ら
かなように作業ロール交差角の作業ロールベンディング
力に対する効果は角度が大きくなるにつれて2乗カーブ
で増して行く。
【0051】図5から作業ロール交差角が変化した場合
の作業ロールベンディング力への影響dF/dθを読み
とるとθ=0.1、0.3、0.6、0.9、1.2、
1.5度でそれぞれ54、157、312、467、6
20、770(トン/度)である。従って、板クラウン
を作業ロール交差角で制御する場合には角度が大きくな
るに従い制御ゲインが高くなり安定した制御は難しくな
る。
【0052】これらの結果から、本発明者らは、作業ロ
ールベンディング力を圧延材の板クラウン操作量とし、
作業ロール交差角は見かけ上の作業ロールベンディング
力の範囲を決める基準量とすることで、良好な圧延材の
板クラウン制御を行わせることとした。
【0053】上記考えに基づく板クラウンの制御範囲を
広げる原理について、図6を用いて説明する。この例で
は、作業ロールベンディング力0〜150トン、作業ロ
ール交差角0〜1.5度の圧延機で作業ロールベンディ
ング力を見かけ上0〜720トン動かしたと同等の効果
を得る方法を示す。
【0054】目標作業ロールベンディング力(図中では
目標ベンディング力と記述している)を、時間ととも
に、0から720トンまで増加させる場合に、作業ロー
ルベンディング力は、150トンで操作限界に達する。
この時点で、作業ロール交差角を増加させ始めて、作業
ロールベンディング力がゼロになった時点で、作業ロー
ル交差を停止する。
【0055】この間の作業ロールベンディング力Fと作
業ロール交差角θの関係は、 目標作業ロールベンディング力=a2×F+a3×b3(θ) ……(6) であるため、 F=(目標作業ロールベンディング力−a3×b3(θ))÷a2……(7 ) で表される。
【0056】作業ロールベンディング力が、ゼロから再
び150トンになるまでには、作業ロール交差角は一定
角度に停止したままで、作業ロールベンディング力だけ
が目標作業ロールベンディング力の増加分だけ増える。
【0057】以降この作業ロールベンディング力が15
0トンに達したら再び今述べた動作を繰り返し作業ロー
ル交差角を増加させ始める。
【0058】このようにすることにより、作業ロール交
差角が大きくなるに従い制御ゲインが高くなり安定した
制御が難しくなる難点は取り除かれ、作業ロールベンデ
ィング力0〜150トンの機構を持つ圧延機で恰も0〜
720トンの作業ロールベンディング力を有する圧延機
の如き性能をもたせることが可能になる。
【0059】以上の原理に基づく実施例の制御装置にお
ける制御機能を図7及び図8に示すフローチャートによ
り説明する。
【0060】図7において、ステップ100において制
御を開始すると、次のステップ102において、圧延サ
イズ情報に基づいて、製品サイズに見合った作業ロール
ベンデイング力F0、作業ロール交差角θ0が設定演算部
7で演算され、制御指令演算部5に設定される。ステッ
プ104において、係数演算部6では、設定演算部6に
設定された圧延情報に基づいて、圧延中に行われる圧延
材の板クラウンの制御に必要な(1)式で示した係数a
1、a2、a3、a4及びb3の演算を行い、制御指令
演算部5に入力する。
【0061】次に、ステップ106では、ロードONか
否かが判断される。即ち、圧延材が圧延機に噛まれたか
否かが判別される。このロードONか否かは制御指令演
算部5において、制御指令演算部5に入力する圧延荷重
の変化から判断される。圧延が開始されると、ステップ
108において、制御指令演算部5に圧延ロックオン値
P0を入力する。圧延開始時には、圧延材の先端はその
後方の部分に比べて硬く、圧延荷重も通常値より大きな
値を示すので、圧延開始時より数秒後の比較的安定した
時の圧延荷重をロックオン値P0として荷重計4により
検出し、入力する。ステップ110において、制御指令
演算部5では、圧延荷重のロックオン値P0に基づい
て、作業ロールベンデイング力F1、作業ロール交差角
θ1が演算され、作業ロールベンデイング力制御装置8
及び作業ロール交差角制御装置9に指令される。以上で
イニシャル設定が終わり、以降は通常の制御に移行す
る。
【0062】即ち、ステップ112において、ロードO
Nか否かが判断される。即ち、制御指令演算部5では、
圧延荷重の変化に基づいて、圧延材が圧延機によって圧
延中であるか否かが判別される。圧延中であるとする
と、ステップ114では、圧延荷重Pが逐次荷重計4に
よって検出され、制御指令演算部5に入力し、続いて、
ステップ116において、制御指令演算部5では、荷重
変動分ΔPが検出された荷重Pと圧延荷重のロックオン
値P0の差分として求められる。ΔPは圧延開始数秒後
のロックオン値からの圧延荷重変動分を表しており、以
降はこのロックオン値Pからの圧延荷重変動分を制御に
用いる。
【0063】ステップ118において、ΔFは(4)式
で説明したように圧延荷重変動分ΔPの板クラウンに与
える影響を相殺するために必要な作業ロールベンディン
グ力の増分であり、荷重変動分ΔPを相殺するベンデイ
ング力ΔFを(4)式により、制御指令演算部5で、求
める。ステップ120において、制御指令演算部5で
は、この増分ΔFを圧延荷重と同じく圧延開始数秒後に
ロックオンした作業ロールベンディング力F1に加算
し、この加算した値を作業ロールベンディング力指令値
Fとして、作業ロールベンディング力の閉ループ制御を
行う作業ロールベンディング力制御装置8にセットす
る。
【0064】引き続き、図7の(A)から続いている図
8のフローチャートの(A)に続くステップ122にお
いて、制御指令演算部5では、作業ロールベンディング
力指令値Fが操作限界値(一例としては、0トンから1
50トン)の上下限値(一例としては、操作限界範囲の
80%を超えた場合、即ち、上限値は135トン、下限
値は15トン)を超えていないか判定して、超過してい
ない場合には、図8のフローチャートの(B)から図7
の(B)を経由して、図7のステップ112の前段にフ
ローは戻り、作業ロールベンデイング力のみによる制御
が継続すると共に、超過した場合には作業ロール交差角
θと作業ロールベンディング力Fを次のように操作す
る。
【0065】作業ロールベンディング力指令値Fが操作
限界値の上限値(一例としては、135トン)を超過し
た場合には、ステップ124において制御指令演算部5
では、、作業ロール交差角θを一定速度で増加方向に動
かすように制御指令を変える。ここで、操作限界値の上
限値を超過した場合に作業ロール交差角θを増加するよ
うにしたのは、次の理由による。即ち、作業ロール交差
角θが0度の付近においては、図5に示したように、作
業ロール交差角の変位に対する相当する作業ロールベン
デイング力の変化が小さいため、例えば、操作限界値1
50トンに至ってから作業ロール交差角θを増加するよ
うにすると作業ロール交差角θの変化によって生じる作
業ロールベンデイング力の増加が制御に追いつかないこ
とが生じるのを防ぐためである。作業ロールベンデイン
グ力の操作に余裕のある操作限界値の上限値で作業ロー
ル交差角θを変化し始めることにより、充分な制御追従
性を確保できる。尚、作業ロール交差角θが、1.5度
の時、ベンデイング力は720トンに相当するので、こ
の例では、作業ロール交差角θの最大値は1.5度とし
ている。従って、作業ロール交差角が1.5度になった
か否かを、制御指令演算部5では、ステップ126で判
別する。
【0066】さらに、作業ロール交差角が1.5度以内
の場合には、ステップ128において、制御指令演算部
5では、この時の作業ロールベンディング力は作業ロー
ル交差角の影響を加味した以下に述べる(8)式のΔF
を用いて再計算を行い、作業ロールベンディング力指令
値Fを求めて作業ロールベンディング力制御装置8にセ
ットする。
【0067】ここで、この間の作業ロールベンディング
力変更量ΔFは、(4)式に(5)式の作業ロール交差
角θの効果を加味した、 ΔF=−(al÷a2)×ΔP−(a3÷a2)×b(Δθ) ……(8) で求めている。
【0068】ここで、b(Δθ)は圧延荷重ロックオン
時の作業ロール交差角θと停止後の交差角θ’との差分
を表しており、b(Δθ)=b(θ’)−b(θ)を表
す。
【0069】ステップ130において、制御指令演算部
5では、この作業ロールベンディング力指令値Fが予め
定められた増加交差角停止設定値(一例としては、60
トン)よりも小さくなったか否かが判断され、小さくな
るまで、ステップ124、126、128が繰り返され
ると共に、増加交差角停止設定値よりも小さくなった時
点で、ステップ132に従い、制御指令演算部5では、
作業ロール交差角の増加を停止する指令を出す。この増
加交差角停止設定値は、これからの作業ロールベンディ
ング力の増加を考慮して操作限界範囲の中央値よりも小
さい値としている。即ち、操作限界値の0トン付近で停
止しようとすると、更に、ベンデイング力を下げる方向
に制御するのが難しくなり、また、操作限界の中央値で
ある75トン付近で停止しようとすると、その付近では
まだベンデイング力が下がっている傾向にあるため、そ
の下がり気味の方向を残したいので、中央値より少し小
さい値としている。また、制御量を増加する場合もある
ので、その際、中央値付近で停止すると、使える制御量
を少なくなるので、制御量を確保するためにも、中央値
より少し小さい値が好ましいこととなる。
【0070】ステップ132を終了した時点、若しく
は、ステップ126において、作業ロール交差角が1.
5以上となった時には、図8のフローチャートの(B)
から図5の(B)を経由して、図7のステップ112の
前段にフローは戻り、制御が継続する。
【0071】同様に、ステップ122において、作業ロ
ールベンディング力指令値Fが操作限界値の下限値(一
例としては、15トン)より小さくなった場合には、ス
テップ134において、制御指令演算部5では、作業ロ
ール交差角θを一定速度で減少方向に動かすように制御
指令を出す。ここで、操作限界値の下限値より低下した
場合に作業ロール交差角を減少するようにしたのは、次
の理由による。例えば、操作限界値0トンに至ってから
作業ロール交差角を減少するようにすると、この時作業
ロール交差角は、例えば、0.8度であるとすると、図
5に示すように、作業ロール交差角の減少によって生じ
るベンデイング力の減少が大きいので、この急激にベン
デイング力が減少しようとするのを作業ロールベンデイ
ング力を増加させ、補うことにより、制御に追いつかな
いことが生じるのを防ぐものである。作業ロールベンデ
イング力の操作に余裕のある操作限界値の下限値で作業
ロール交差角を変化し始めることにより、充分な制御追
従性を確保できる。作業ロール交差角の最小値は0度に
してある。従って、ステップ136において、制御指令
演算部5では、作業ロール交差角が0度になったか否か
が判断される。 0度になるまでは、次のステップ13
8において、制御指令演算部5では、この時の作業ロー
ルベンディング力は作業ロール交差角の影響を加味した
(8)式のΔFを用いて再計算を行う。ステップ140
において、制御指令演算部5では、作業ロールベンディ
ング力指令値が予め定められた減少交差角停止設定値
(一例としては、90トン)よりも大きくなるまでは、
ステップ134、136、138に従って制御が続行さ
れる。作業ロールベンディング力指令値が予め定められ
た減少交差角停止設定値よりも大きくなった時点で、ス
テップ142により、制御指令演算部5では、作業ロー
ル交差の減少を停止する。この減少交差角停止設定値
は、これからの作業ロールベンディング力の減少を考慮
して操作限界範囲の中央値よりも大きい値としている。
この減少交差角停止設定値は、これからの作業ロールベ
ンディング力の変化を考慮して操作限界範囲の中央値よ
りも大きい値としている。即ち、操作限界の中央値であ
る75トン付近で停止しようとすると、また、制御量を
減少する場合に、中央値付近で停止すると、使える制御
量を少なくなるので、制御量を確保するためにも、中央
値より少し大きい値が好ましいこととなる。
【0072】ステップ142を終了した時点、若しく
は、ステップ136において、作業ロール交差角が0度
となった時には、図8のフローチャートの(B)から図
7の(B)を経由して、図7のステップ112の前段に
フローは戻り、制御が継続する。
【0073】次に、図9、図10を用いて、圧延荷重P
が0トンから500トンまで変化する場合を例にとりΔ
F、Δθの動きを説明する。
【0074】図9は圧延荷重Pの変動及びその変動分を
相殺するための作業ロールへ与えるべき目標ベンディン
グ力を表している。圧延荷重Pが0トンから500トン
まで増加する時、目標ベンデイング力Fは0トンから2
00トンまで増加する。目標ベンデイング力Fが最大2
00トンということは、作業ロールベンデイング力の操
作限界値が150トンの場合、作業ロール交差角の増加
によるベンデイング力増加分を50トン確保すればいい
わけであるが、ここでは、作業ロールベンデイング力F
の操作限界範囲が0〜150トンの場合、その限界範囲
の80%を超えた場合、即ち、15〜135トンの範囲
を超えれば、作業ロール交差角θを一定速度で動かし始
める。そして、作業ロールベンディング力Fが操作限界
範囲内の予め定めた値に復帰した時点で交差を終了す
る。
【0075】即ち、図9において、圧延荷重Pが増加
し、目標ベンデイング力が135トンに達する迄は、図
10に示すように、作業ロールベンディング力Fのみが
作用し、作業ロール交差角θは0度のまま一定であり、
作業ロールベンデイング力が135トンに達した時点で
作業ロール交差角θが一定速度で増大方向に動き出す。
それと共に、作業ロールベンデイング力変更量ΔFの演
算が行われる ここで、この間の作業ロールベンディング力変更量ΔF
は、(4)式に(5)式の作業ロール交差角θの効果を
加味した前述の式(8)に従って求められる。
【0076】この(8)式に従い作業ロールベンデイン
グ力変更量ΔFの演算が行われ、作業ロールベンデイン
グ力Fの増加率は減少し、ある点から、作業ロールベン
デイング力そのものが、減少に転ずる。一方、作業ロー
ル交差角θの増加に伴って派生するベンデイング力は、
作業ロールベンデイング力の減少以上の増加率で増加す
るために、作業ロールベンデイング力Fと作業ロール位
相角θの相乗効果で与えられる実質的ベンデイング力は
徐々に増加する事になる。この増加はそのベンデイング
力が200トンになるまで続く。図10のグラフから読
み取れるように、図9において、目標ベンデイング力が
200トンとなるとき、作業ロールベンデイング力は1
00トンであり、また、作業ロール交差角は0.62度
であるため作業ロール交差によるベンデイング力も10
0トンとなり、両者を合わせて200トンの目標ベンデ
イング力が与えられることになる。
【0077】続いて、圧延荷重変動が500トンから暫
次減少する場合について説明する。即ち、圧延荷重変動
が500トンから0トンまで減少する時、それにつれて
目標ベンデイング力も200トンから0トンまで減少す
る。目標ベンデイング力が200トンから減少する時
は、先ほどまでの制御の続きであるため、作業ロール交
差角θは増加を続けるが、作業ロールベンデイング力F
は交差角増加によるベンデイング力の増加を打ち消す方
向で更により急激に減少する。結果的に、付加されるベ
ンデイング力は減少方向にある。そして、作業ロールベ
ンディング力Fが、増加交差角停止設定値である60ト
ンになった時点で作業ロール交差角θの増加は停止し、
作業ロールベンディング力Fだけが継続して減少する。
さらに、作業ロールベンディング力Fが変化して操作限
界範囲内の所定値の15トンになった時点で作業ロール
交差角θは一定速度で減少方向に動きだし、作業ロール
ベンデイング力は増加に転じ、作業ロールベンデイング
力が90トンになった時点で交差角θの減少は停止し、
作業ロールベンディング力だけが動き続ける。そして、
作業ロールベンデイング力Fが変化して操作限界範囲内
の所定値の15トンになった時点で作業ロール交差角θ
は一定速度で減少方向に動きだし、作業ロールベンデイ
ング力F及び作業ロール交差角θが0となって、目標ベ
ンデイング力も0となる。
【0078】図からわかるように作業ロールベンディン
グ力Fが135トンを超えた場合には、作業ロール交差
角θは一定速度で増加方向に動き、作業ロールベンディ
ング力Fが増加交差停止設定値60トンになった時点で
停止する。
【0079】一方、作業ロールベンディング力Fが15
トンを下回った場合には、作業ロール交差角θは一定速
度で減少方向に動き、作業ロールベンディング力Fが減
少交差停止設定値90トンになった時点で停止する。こ
の間の作業ロールベンディング力Fは、135トンを超
えた場合と同様に(8)式に従って動かしている。
【0080】このようにすることで、圧延材の板クラウ
ンに影響を及ぼす作業ロールベンディング力と作業ロー
ル交差角の制御方法が単純化されるとともに、作業ロー
ルベンディング力で行っていた圧延中の板クラウン制御
範囲を作業ロール交差角θと作業ロールベンディング力
Fを加えた範囲にまで拡大することができる。
【0081】尚、従来技術で述べた中間ロールベンデイ
ング力と作業ロールベンデイング力の2つのアクチュエ
ータを用いる方法では、中間ロールベンデイング力を変
化させた場合、前述の(1)式における係数a1、a2
が中間ロールベンデイング力の変化に伴って変化するこ
とになるため、新たな係数a1’、a2’を基に作業ロ
ールベンデイング力の補正演算を行わなければならず、
制御が複雑になる。しかしながら、本発明にあっては、
作業ロール交差角を変えたとしても、係数a1、a2が
変化することはないため、(8)式のままで単純な演算
で済むことになる。
【0082】本発明の一実施例によれば、圧延材の板ク
ラウンに影響を及ぼす作業ロールベンディング力と作業
ロール交差角の制御方法が単純化されるとともに、作業
ロールベンディング力で行っていた圧延中の板クラウン
制御範囲を作業ロール交差角θと作業ロールベンディン
グ力Fを加えた範囲にまで拡大することができる。
【0083】本発明のその他の実施例について、図1
1、図12及び図13を用いて説明する。図11及び図
12は、作業ロール交差角の動かし方を説明する図7及
び図8と同様なフローチャートであり、図13は、図1
1、図12の方法による図10と同様な作業ロールベン
デイング力及び作業ロール交差角の経時変化を示してい
る。
【0084】図11及び図12において、図7及び図8
と同一符号は同一ステップを示している。従って、ステ
ップ100からステップ122にいたるフローは、図7
及び図8と同じであり、異なるのはステップ200以降
であるので、この点を中心に説明する。
【0085】ステップ122において、制御指令演算部
5では、作業ロールベンディング力指令値Fが操作限界
値の上下限値を超えていないか判定して、超過するまで
は、図12の(D)から図9の(D)にフローが戻り制
御を継続すると共に、超過した場合には作業ロール交差
角θと作業ロールベンディング力Fを次のように操作す
る。
【0086】作業ロールベンディング力指令値Fが操作
限界値の上限値(一例としては、135トン)を超過し
た場合には、ステップ200において、制御指令演算部
5では、作業ロール交差角θを一定速度で増加方向に動
かす。この時の作業ロールベンディング力Fは、100
トンに相当する分だけ、作業ロール交差角を増加するよ
うに制御指令を出す。それと共に、ステップ202にお
いて、制御指令演算部5では、作業ロールベンデイング
力Fは、目標とするベンデイング力から作業ロール交差
角の増加によって派生するベンデイング力を差し引いた
分を印加するように、前述の(8)式に従って演算さ
れ、作業ロールベンデイング力が可変される。
【0087】同様に、作業ロールベンディング力指令値
Fが操作限界値の下限(一例としては、15トン)を超
過した場合には、ステップ204において、制御指令演
算部5では、作業ロールベンデイング力の100トン分
に相当する作業ロール交差角θを一定速度で減少方向に
動かすように制御指令を出す。それと共に、ステップ2
06において、制御指令演算部5では、作業ロールベン
デイング力Fは、目標とするベンデイング力から作業ロ
ール交差角の増加によって派生するベンデイング力を差
し引いた分を印加するように、前述の(8)式に従って
演算され、作業ロールベンデイング力が可変される。
【0088】今、圧延荷重Pが500トン変化する場合
を例にとり、ΔF、Δθの動きを図11を用いて説明す
る。圧延荷重の変化は、図9に示すものと同じである。
従って、目標ベンデイング力も0トンから200トンま
で変化し、更に、0トンまで減少する。
【0089】図13において、当初は、作業ロールベン
デイング力Fのみが0トンから順次増加する。この時、
作業ロール交差角は0度である。作業ロールベンデイン
グ力Fが135トンになると、作業ロール交差角が一定
速度で作業ロールベンデイング力にして100トン分増
加し始める。作業ロールベンデイング力100トンに相
当する作業ロール交差角は0.62度であるので、0.
62度になるまで作業ロール交差角が増加する。この
間、作業ロールベンデイング力Fは、(8)式に従っ
て、演算されている。
【0090】作業ロール交差角が0.62度になると、
100トンのベンデイング力が印加されていることにな
り、また、この時の作業ロールベンデイング力は100
トン出あるので、丁度、目標ベンデイング力200トン
相当のベンデイング力が印加されていることになる。
【0091】この時点から、目標ベンデイング力は減少
するが、当面は、作業ロール交差角は0.62度に保持
されたままであり、作業ロールベンデイング力Fが操作
限界値の下限値である15トンになるまで、作業ロール
ベンデイング力が減少を続ける。作業ロールベンデイン
グ力が15トンになると、今度は、作業ロール交差角が
減少し始める。この変化量は、ベンデイング力100ト
ン分であるため、作業ロール交差角が0度になるまで、
一定速度で減少する。この間の作業ロールベンデイング
力の変化は、(8)式に基づいてなされる。作業ロール
交差角が0度になった以降は、作業ロールベンデイング
力のみが減少し、作業ロールベンデイング力が0トンに
なるまで、継続する。
【0092】この方法は作業ロールベンディング力Fが
上限値を超えた場合には、作業ロール交差角θは一定速
度で作業ロールベンディング力の一定量に相当する作業
ロール交差角だけ増加させて停止するものである。また
作業ロールベンディング力Fが下限値を下回った場合に
は、作業ロール交差角θは一定速度で作業ロールベンデ
ィング力の一定量に相当する作業ロール交差角だけ減少
させて停止するものである。図11、12、13ではこ
の一定量を100トンとして説明している。
【0093】作業ロールベンディング力の一定量に相当
する作業ロール交差角は図5の縦軸を100トン刻みに
読んだ横軸の作業ロール交差角の値である。図5から作
業ロールベンディング力100トン、200トン、30
0トン、400トンに相当する作業ロール交差角は0.
62度、0.88度、1.08度、1.25度である。
【0094】作業ロール交差角動作の一例を挙げると作
業ロール交差角が0.88度であった状態で、作業ロー
ルベンディング力が上限値の135トンを超えた場合に
は作業ロール交差角を一定速度で増加させて1.08度
になったら停止する。同じく作業ロールベンディング力
が下限値の15トンを下回った場合には作業ロール交差
角を一定速度で減少させて0.62度で停止する。
【0095】本実施例によれば、先の実施例と同様の効
果が得られることに加えて、圧延荷重変動が時間的に急
峻な場合には適さないものの通常の圧延荷重変動には、
充分適用可能であると共に、第1の実施例の方法に比べ
て制御指令演算部の論理がさらに簡単になるという利点
がある。
【0096】尚、以上の実施例の説明では、検出された
圧延荷重を基にベンデイング力を制御するものであった
が、圧延された板の形状を形状検出器により検出して、
その検出された形状に基づいてベンデイング力を制御し
ても良い。ここで、形状を検出するのは、圧延荷重を検
出のに比べて時間遅れがあるため、制御遅れを伴うので
その分の補正を考慮する必要がある。
【0097】また、以上の実施例の説明では、図8のス
テップ122、128、130、138及び140及び
図12のステップ122における作業ロールベンデイン
グ力Fは、制御指令演算部5の指令値として説明した
が、作業ロールベンデイング力の値としては、センサー
12からの油圧信号を用いてもよい。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、圧延機の制御方法にお
ける圧延中の板クラウン制御の制御範囲が広く、制御遅
れが少なく、且つ、簡単な制御とすることができる。
【0099】また、本発明によれば、圧延機の制御装置
による圧延中の板クラウン制御の制御範囲が広く、制御
遅れが少なく、且つ、簡単な制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示したブロック
図である。
【図2】作業ロール交差角の定義を示した図である。
【図3】板クラウン量の定義を示す図である。
【図4】作業ロール交差角と板クラウンとの関係の一例
を示す図である。
【図5】作業ロール交差角と作業ロールベンデイング力
の関係の一例を示す図である。
【図6】本発明の原理説明のための目標作業ロールベン
デイング力と等価な作業ロール交差角と作業ロールベン
デイング力の関係を示す図である。
【図7】本発明の一実施例の制御方法を示すフローチャ
ートである。
【図8】本発明の一実施例の制御方法を示すフローチャ
ートである。
【図9】圧延荷重変動時の作業ロールベンデイング力を
示す図である。
【図10】本発明の一実施例による圧延荷重変動時の作
業ロールベンデイング力と作業ロール交差角の動きを示
す図である。
【図11】本発明のその他の実施例の制御方法を示すフ
ローチャートである。
【図12】本発明のその他の実施例の制御方法を示すフ
ローチャートである。
【図13】本発明のその他の実施例の圧延荷重変動時の
作業ロールベンデイング力と作業ロール交差角の関係を
示す図である。
【符号の説明】
1……圧延材 2……作業ロール 3……補強ロール 4……荷重計 5……制御指令演算部 7……設定演算部 8……作業ロールベンデイング力制御装置 9……作業ロール交差角制御装置 10……油圧シリンダ 11……油圧シリンダ 12……センサー 13……センサー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−88519(JP,A) 特開 平6−198307(JP,A) 特開 平4−351213(JP,A) 特開 昭57−206510(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延材を上下から作業ロールにより挟み、
    その上下作業ロールの上下を補強ロールにより支え、上
    記上下作業ロールに作業ロールベンデイング力を加え、
    且つ、上下作業ロールの交差角を変化して圧延材の板ク
    ラウンの制御をする圧延機の制御方法において、板クラ
    ウンの制御のための目標となる目標ベンデイング力に応
    じて、上記作業ロールベンデイング力を可変制御すると
    共にこの可変制御される作業ロールベンデイング力の値
    に基づいて作業ロール交差角を可変制御することを特徴
    とする圧延機の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧延機の制御方法におい
    て、 上記の作業ロールベンデイング力と作業ロール交差角の
    可変制御は、作業ロールベンデイング力がその操作限界
    範囲内の所定の上限値以下でかつ所定の下限値以上で
    は、作業ロール交差角を一定に維持するとともに、ベン
    デイング力を順次変化させる第1の制御ステップと、上
    記所定の上限値以上では、作業ロール交差角を順次増加
    する第2の制御ステップと、上記所定の下限値以下で
    は、作業ロール交差角を順次減少する第3の制御ステッ
    プとを備えていることを特徴とする圧延機の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の圧延機の制御方法におい
    て、 上記第2の制御ステップでは、作業ロール交差角の増加
    に応じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロール
    交差角増加によって派生するベンデイング力分を差し引
    いたものを作業ロールベンデイング力とするように作業
    ロールベンデイング力を制御すると共に、上記第3の制
    御ステップでは、作業ロール交差角の減少に応じて、目
    標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角減少に
    よって派生するベンデイング力分を加味したものを作業
    ロールベンデイング力とするように作業ロールベンデイ
    ング力を制御することを特徴とする圧延機の制御方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の圧延機の制御方法におい
    て、 上記第2の制御ステップにおいて、作業ロールベンデイ
    ング力が所定の増加交差角設定値以下になると、作業ロ
    ール交差角を一定に維持し、作業ロールベンデイング力
    を制御する第4の制御ステップとし、上記第3の制御ス
    テップにおいて、作業ロールベンデイング力が所定の減
    少交差角設定値以上になると、作業ロール交差角を一定
    に維持し、作業ロールベンデイング力を制御する第5の
    制御ステップとすることを特徴とする圧延機の制御方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の圧延機の制御方法におい
    て、 上記の作業ロールベンデイング力と作業ロール交差角の
    可変制御は、作業ロールベンデイング力がその操作限界
    範囲内の所定の上限値以下でかつ下限値以上では、作業
    ロール交差角を一定に維持するとともに、ベンデイング
    力を順次変化させる第1の制御ステップと、上記所定の
    上限値以上では、所定作業ロールベンデイング力相当分
    だけ作業ロール交差角を順次増加する第6の制御ステッ
    プと、上記所定の下限値以下では、所定作業ロールベン
    デイング力相当分だけ作業ロール交差角を順次減少する
    第7の制御ステップとを備えていることを特徴とする圧
    延機の制御方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の圧延機の制御方法におい
    て、 上記第6の制御ステップでは、作業ロール交差角の増加
    に応じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロール
    交差角増加によって派生するベンデイング力分を差し引
    いたものを作業ロールベンデイング力とするように作業
    ロールベンデイング力を制御すると共に、上記第7の制
    御ステップでは、作業ロール交差角の減少に応じて、目
    標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角減少に
    よって派生するベンデイング力分を加味したものを作業
    ロールベンデイング力とするように作業ロールベンデイ
    ング力を制御することを特徴とする圧延機の制御方法。
  7. 【請求項7】一対の上下作業ロールと、この一対の上下
    作業ロールをそれぞれ支持する一対の上下補強ロール
    と、上記一対の上下作業ロールに印可する作業ロールベ
    ンデイング力を制御する第1の制御手段と、上記一対の
    上下作業ロールの交差角を制御する第2の制御手段と、
    上記第1及び第2の制御手段に与える制御指令を演算す
    る制御指令演算部とを有する圧延機の制御装置におい
    て、上記制御指令演算部は、板クラウンの制御のための
    目標となる目標ベンデイング力に応じて、上記作業ロー
    ルベンデイング力を可変するように演算を行うと共にこ
    の作業ロールベンデイング力の値に基づいて作業ロール
    交差角を可変するように演算を行い、上記第1の制御手
    段及び上記第2の制御手段に制御指令を送り、上記第1
    及び第2の制御手段はそれぞれの制御指令に応じて作業
    ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を制御する
    ことを特徴とする圧延機の制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の圧延機の制御装置におい
    て、 上記制御指令演算部は、作業ロールベンデイング力がそ
    の操作限界範囲内の所定の上限値以下でかつ所定の下限
    値以上では、作業ロール交差角を一定に維持するととも
    に、ベンデイング力を順次変化する第1の演算を行い、
    上記所定の上限値以上では、作業ロール交差角を順次増
    加する第2の演算を行い、上記所定の下限値以下では、
    作業ロール交差角を順次減少する第3の演算を行い、こ
    の制御指令演算部の演算に基づいて第1及び第2の制御
    手段は、それぞれ、作業ロールベンデイング力及び作業
    ロール交差角を制御することを特徴とする圧延機の制御
    装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の圧延機の制御装置におい
    て、 上記制御指令演算部は、上記第2の演算では、作業ロー
    ル交差角の増加に応じて、目標とすべきベンデイング力
    から作業ロール交差角増加によって派生するベンデイン
    グ力分を差し引いたものを作業ロールベンデイング力と
    するように作業ロールベンデイング力を演算すると共
    に、上記第3の演算では、作業ロール交差角の減少に応
    じて、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差
    角減少によって派生するベンデイング力分を加味したも
    のを作業ロールベンデイング力とするように作業ロール
    ベンデイング力の演算を行い、この制御指令演算部の演
    算に基づいて第1及び第2の制御手段は、それぞれ、作
    業ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を制御す
    ることを特徴とする圧延機の制御装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載の圧延機の制御装置におい
    て、 上記制御指令演算部は、上記第2の演算において、作業
    ロールベンデイング力が所定の増加交差角設定値以下に
    なると、作業ロール交差角を一定に維持し、作業ロール
    ベンデイング力を制御する第4の演算を行い、上記第3
    の演算において、作業ロールベンデイング力が所定の減
    少交差角設定値以上になると、作業ロール交差角を一定
    に維持し、作業ロールベンデイング力を制御する第5の
    演算を行い、この制御指令演算部の演算に基づいて第1
    及び第2の制御手段は、それぞれ、作業ロールベンデイ
    ング力及び作業ロール交差角を制御することを特徴とす
    る圧延機の制御装置。
  11. 【請求項11】請求項7記載の圧延機の制御装置におい
    て、 上記制御指令演算部は、作業ロールベンデイング力がそ
    の操作限界範囲内の所定の上限値以下でかつ下限値以上
    では、作業ロール交差角を一定に維持するとともに、ベ
    ンデイング力を順次変化するようにするに第1の演算を
    行い、上記所定の上限値以上では、所定作業ロールベン
    デイング力相当分だけ作業ロール交差角を順次増加する
    第6の演算を行い、上記所定の下限値以下では、所定作
    業ロールベンデイング力相当分だけ作業ロール交差角を
    順次減少する第7の演算を行い、この制御指令演算部の
    演算に基づいて第1及び第2の制御手段は、それぞれ、
    作業ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を制御
    することを特徴とする圧延機の制御装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の圧延機の制御装置にお
    いて、 上記第6の演算では、作業ロール交差角の増加に応じ
    て、目標とすべきベンデイング力から作業ロール交差角
    増加によって派生するベンデイング力分を差し引いたも
    のを作業ロールベンデイング力とするように作業ロール
    ベンデイング力を演算すると共に、上記第7の演算で
    は、作業ロール交差角の減少に応じて、目標とすべきベ
    ンデイング力から作業ロール交差角減少によって派生す
    るベンデイング力分を加味したものを作業ロールベンデ
    イング力とするように演算を行い、この制御指令演算部
    の演算に基づいて第1及び第2の制御手段は、それぞ
    れ、作業ロールベンデイング力及び作業ロール交差角を
    制御することを特徴とする圧延機の制御装置。
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