JP3442443B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents
車両用乗員保護装置Info
- Publication number
- JP3442443B2 JP3442443B2 JP30683993A JP30683993A JP3442443B2 JP 3442443 B2 JP3442443 B2 JP 3442443B2 JP 30683993 A JP30683993 A JP 30683993A JP 30683993 A JP30683993 A JP 30683993A JP 3442443 B2 JP3442443 B2 JP 3442443B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- power supply
- switching
- converter
- voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Air Bags (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両の乗員を
衝突事故から保護するエアバッグの車両用乗員保護装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の車両用乗員保護装置として考え
られるものを図2に示す車両用乗員保護装置を例にとつ
て説明する。図2において、1は車載バッテリ、2は前
記バッテリ1の出力電圧を昇圧して出力するDC・DC
コンバータで、その入力端子は第1逆流防止用ダイオー
ド3を介してバッテリ1に接続されている。4は第2逆
流防止用ダイオードで、アノードが前記バッテリ1に接
続され、カソードは前記DC・DCコンバータ2の出力
端子に接続されている。5はバックアップコンデンサ
で、抵抗6を介して前記DC・DCコンバータ2の出力
端子に接続されている。 【0003】7は放電用ダイオードで、そのカソードは
DC・DCコンバータ2の出力端子に接続されると共
に、スイッチ回路8に接続されている。このスイッチ回
路8の出力は、雷管9、加速度スイッチ10を直列に介
して接地されている。また前記スイッチ回路8は、後述
のマイクロコンピュータ11からの制御信号をスイッチ
ングトランジスタのベース端子に入力してオン、オフ制
御する。 【0004】11は衝突判断機能と給電状態等の回路診
断機能とを有するマイクロコンピュータ(判断回路)
で、衝突判断機能として入力端子Aに供給される加速度
信号(図示されない加速度センサからの出力)を入力し
て、衝突の大きさを判断し乗員に重大な障害をもたらす
と判断した場合にはスイッチ回路8のスイッチングトラ
ンジスタを所定時間、オンさせるための制御信号を出力
する。 【0005】また、前記マイクロコンピュータ11の故
障診断機能としては、前記雷管9、後述の電源切り換え
回路13等の故障診断をイグニッションスイッチ30の
オン直後に行うもので、異常を発見した場合にはその内
容をメモリ14に記憶せしめる。例えば、電源切り換え
回路13の故障診断の方法としては、マイクロコンピュ
ータ11がイグニッションスイッチ30がオフされたこ
とを、供給される電圧変化から判断して、オフされたと
判断した場合には、駆動回路18に診断信号を供給した
直後の電源切り換え回路13の出力電圧の変化の状態を
監視して、所定時間の間所定の電圧が発生しなかった場
合には電源異常としてメモリ14にその旨を記憶せしめ
る。 【0006】電源切り換え回路13は、前記バックアッ
プコンデンサ5とマイクロコンピュータ11の電源ライ
ンとの間に介挿されて、前記マイクロコンピュータ11
が回路系電源15(この電源電圧はDC・DCコンバー
タ2の出力電圧よりも大きく設定されている)から給電
されなくなった場合、例えば衝突時にバッテリ1が破壊
されて、後述の駆動制御回路17の入力端子がDC/D
Cコンバータ2の内部構造の関係で地絡状態になってし
まった場合に、それを示す電源異常信号によりスイッチ
ングトランジスタ13aをオンせしめて前記バックアッ
プコンデンサ5から給電させるもので、その出力は前記
マイクロコンピュータ11の電源ラインに接続されてい
る。 【0007】15は回路系電源で、前記バッテリ1から
給電されて、その電圧よりも低い所定の電圧、例えば5
ボルトを前記マイクロコンピュータ11、駆動制御回路
17に給電している。 【0008】16は逆流防止用ダイオード、17は直列
接続されたツエナーダイオード17a、スイッチングト
ランジスタ17b,17cを有する駆動制御回路で、入
力端子であるツエナーダイオード17aのカソードが前
記バッテリ1の出力ラインに接続され、また出力端子で
あるスイッチングトランジスタ17cのコレクタが前記
第2スイッチ回路13のスイッチングトランジスタ13
aのベースに接続されて、バッテリ1が破壊されてバッ
テリ1の出力ラインが地絡、又はそれと同等の 状態にさ
れた場合、ツェナーダイオード17aのカソードが接地
レベルにまで低下することにより、バッテリ異常を検出
して該電源切イッチ回路13のスイッチングトランジス
タ13aに電源異常信号を供給してオンせしめる。 【0009】18は駆動回路で、前記マイクロコンピュ
ータ11の出力端子と前記駆動制御回路17のスイッチ
ングトランジスタ17bのベース端子との間に接続され
て、前記マイクロコンピュータ11から診断信号を受け
ると、前記駆動制御回路17のスイッチングトランジス
タ17bをオフせしめて電源切り換え回路13の診断状
態に入らせる。なお、符号30はイグニッションスイッ
チである。 【0010】次に、上記構成の作用を説明する。まず、
マイクロコンピュータ11は、通常時は電源ラインYを
介して回路系電源15から給電されており、入力端子A
に加速度信号が供給されると、それに基づいて衝突の大
きさを判断して、必要に応じてスイッチ回路8のスイッ
チングトランジスタを所定時間の間、オンせしめて雷管
9へ所定量の電力を供給してエアバッグ等を作動させ
る。なお、このとき加速度スイッチ10の入出力間は閉
成されているものとする。 【0011】つぎに、バッテリ破壊によって、例えば駆
動制御回路17のツエナーダイオード17aのカソード
が地絡、又はそれに近い状態(DC/DCコンバータ2
の入力構造の関係で)にされ、そのツエナーダイオード
17aの入力が0ボルトに近い状態になった場合には、
それによるマイクロコンピュータ11への電源電圧の低
下を電源ラインYから供給される電位に基づいてマイク
ロコンピュータ11が検出して駆動回路18をオンす
る。それによってスイッチングトランジスタ17bがオ
フ、スイッチングトランジスタ17cがオンし、さらに
電源切り換え回路13のスイッチングトランジスタ13
aをオンしてバックアップコンデンサ5の電荷が電源切
り換え回路13,回路系電源15を介してマイクロコン
ピュータ11に供給され、その供給が続いている間、す
なわち、バックアップコンデンサ5の電荷が放電され、
その電圧が所定電圧以下に低下するまでにマイクロコン
ピュータ11は故障診断機能を作動させてメモリ14に
異常内容、すなわちバッテリ破壊等により駆動制御回路
17のツェナーダイオード17aのカソード側が0レベ
ルに近い状態の電圧になったことを記憶せしめる。 【0012】また、イグニッションスイッチ30がオフ
され、各回路部への給電が停止された場合には、マイク
ロコンピュータ11は、自分自信の電源電圧の低下を検
出することによってイグニッションスイッチ30がオフ
されたことを検出するや否や駆動回路18に診断信号
(切り換え指示信号)を供給してオンせしめ、駆動制御
回路17のスイッチングトランジスタ17bのベース電
圧を0ボルトにする。それによって電源切り換え回路1
3のスイッチングトランジスタ13aをオンせしめ、マ
イクロコンピュータ11はその時の電源切り換え回路1
3の出力電圧が所定時間の間所定電圧を維持する(バッ
クアップコンデンサ5の放電時間の間)か否かを監視し
て、異常であると判断した場合には、例えばスイッチン
グトランジスタ13aがオフ状態で破壊された場合に
は、回路系電源15が完全に0ボルトになるまでの間に
その異常内容をメモリ14に記憶せしめる。なお、この
記憶内容は、前記イグニッションスイッチ30がオンさ
れた時に、マイクロコンピュータ11によって読み取ら
れ表示される。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車両用乗員保護装置にあっては、駆動制御回路17
が複雑であり、またそのために電源切り換え回路13及
びそれを駆動するための駆動制御回路全体の診断ができ
ない、すなわちスイッチングトランジスタ17bの前段
に接続されているツエナーダイオードの診断ができない
という問題点があった。 【0014】また、駆動回路18のスイッチングトラン
ジスタがオン状態で破壊された場合には、常時電源切り
換え回路13がオン状態になり、回路系電源15から駆
動制御回路17に常時電力を供給しなくてはならないの
で、回路系電源15にとつては過負荷になり回路の寿命
が短くなるという恐れがあった。 【0015】この発明は、このような問題点に着目して
なされたもので、駆動制御回路17をなくして回路を簡
素化し、故障診断をマイクロコンピュータで容易に行え
るようにすることを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】この発明に係る車両用乗
員保護装置は、バッテリからイグニッションスイッチを
介して供給される電圧を昇圧して出力するDC・DCコ
ンバータと、該DC・DCコンバータの出力側に接続さ
れたバックアップコンデンサと、雷管と、前記DC・D
Cコンバータの出力端子と前記雷管との間に介挿された
スイッチ回路と、加速度信号に基づいて衝突事故の大き
さを判断して前記スイッチ回路をオン、オフ制御するた
めの制御信号を出力する衝突判断回路と、前記バッテリ
から給電されてDC・DCコンバータ以外の回路のうち
少なくても衝突判断回路に給電する回路系電源と、前記
バッテリと回路系電源との間に介装された逆流防止用ダ
イオードと、前記雷管の機能が正常か否かを少なくても
診断して、故障内容を記憶せしめる診断手段と、前記バ
ックアップコンデンサと前記診断手段の電源ラインとの
間に介挿されて前記診断手段の電源遮断時に該診断手段
への給電を前記バックアップコンデンサに切り換える電
源切り換え手段と、前記バッテリと電源切り換え手段と
の間に介挿されて前記イグニッションスイッチのオフま
たはそれと同等の現象を検出し、それを電源遮断と判断
して前記電源切り換え手段に切り換え指示信号を出力す
る駆動手段とを備えてなる車両用乗員保護装置におい
て、前記診断手段は、前記イグニッションスイッチのオ
ン時に、前記逆流防止用ダイオードの入出力端子のそれ
ぞれの電圧を読み込み、双方の電圧値が等しくないと判
断した場合には、その故障内容を前記記憶手段に記憶せ
しめ、その後、前記イグニッションスイッチのオフ時の
電源電圧の低下を検出した場合には、電源切り換え回路
に切り換え指示信号を供給した後に、前記逆流防止用ダ
イオードの出力側の電圧値を読み込み、その電圧値を正
常値と比較して前記電源切り換え手段が正常か否かを判
断する機能を備えてなる。 【0017】 【作用】この発明における車両用乗員保護装置による
と、マイクロコンピュータ11は、まず駆動回路18の
オフ時に逆流防止用ダイオード16の入出力端子のそれ
ぞれの電圧値を読み取り、その電圧値が等しい場合には
その読み取り回路が正常であると判断する。また次に、
イグニッションスイッチのオフ直後におけるバックアッ
プコンデンサ5からマイクロコンピュータ11への給電
により、電源切り換え回路13の出力電圧が所定時間の
間、低下しなかった場合には電源切り換え回路13が正
常に作動したと判断する。 【0018】 【実施例】以下、この発明を図1に基づいて説明する。
なお図1に基づいて構成を説明するが、図2において説
明したものと同一構成のもの、または均等なものには同
一符号を付してその説明を省略し、異なる構成について
のみ以下に説明する。 【0019】すなわち、図1において、図2における駆
動制御回路17がなく、電源切り換え回路13のスイッ
チングトランジスタ13aは駆動回路18からの切り換
え指示信号によって直接的に駆動され、マイクロコンピ
ュータ11の故障診断機能によって、逆流防止用ダイオ
ード16の入出力端子(すなわち符号B及びCで示す
点)の電圧状態をチェックしている点である。すなわ
ち、マイクロコンピュータ11の故障診断機能によっ
て、逆流防止用ダイオード16のアノード側のB点の電
圧値がマイクロコンピュータ11に入力され、その電圧
値が所定値を越えて低下したらそれをイグニッションス
イッチ30がオフされたものと判断して、駆動回路18
のスイッチングトランジスタをオンせしめ、次いで電源
切り換え回路13のスイッチングトランジスタ13aを
オンせしめる。 【0020】このとき、マイクロコンピュータ11は故
障診断機能によって逆流防止用ダイオード16のカソー
ド側(C点)の電圧変化を読み取って、所定電圧よりも
上昇したと判断した場合には、電源切り換え回路13は
正常であると判断するが、故障と判断した場合には、そ
の故障内容をメモリ14に記憶する。またマイクロコン
ピュータ11は駆動回路18のスイッチングトランジス
タをオンさせる前に逆流防止用ダイオード16のアノー
ド側(B点)及びカソード側(C点)の電圧値を入力し
てそれらが等しいか否かを読み取り、等しいと判断した
場合にはA点及びB点の電圧を読み取るための回路が正
常であると判断して前記チェックを行う。なお、等しく
ない場合には、故障と判断してその故障内容をメモリ1
4に記憶せしめる。またイグニッションスイッチ30が
オンされると、マイクロコンピュータ11はメモリ14
の記憶内容を読み取り、その読み取り内容から故障を意
味する旨の信号が検出されたときには、マイクロコンピ
ュータ11は図示されない表示器によって表示せしめ
る。 【0021】 【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、故障診断のための回路構成を簡略化でき、かつそ
の診断機能をマイクロコンピュータに持たせることがで
き、コストを低減できるという効果が発揮される。
衝突事故から保護するエアバッグの車両用乗員保護装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の車両用乗員保護装置として考え
られるものを図2に示す車両用乗員保護装置を例にとつ
て説明する。図2において、1は車載バッテリ、2は前
記バッテリ1の出力電圧を昇圧して出力するDC・DC
コンバータで、その入力端子は第1逆流防止用ダイオー
ド3を介してバッテリ1に接続されている。4は第2逆
流防止用ダイオードで、アノードが前記バッテリ1に接
続され、カソードは前記DC・DCコンバータ2の出力
端子に接続されている。5はバックアップコンデンサ
で、抵抗6を介して前記DC・DCコンバータ2の出力
端子に接続されている。 【0003】7は放電用ダイオードで、そのカソードは
DC・DCコンバータ2の出力端子に接続されると共
に、スイッチ回路8に接続されている。このスイッチ回
路8の出力は、雷管9、加速度スイッチ10を直列に介
して接地されている。また前記スイッチ回路8は、後述
のマイクロコンピュータ11からの制御信号をスイッチ
ングトランジスタのベース端子に入力してオン、オフ制
御する。 【0004】11は衝突判断機能と給電状態等の回路診
断機能とを有するマイクロコンピュータ(判断回路)
で、衝突判断機能として入力端子Aに供給される加速度
信号(図示されない加速度センサからの出力)を入力し
て、衝突の大きさを判断し乗員に重大な障害をもたらす
と判断した場合にはスイッチ回路8のスイッチングトラ
ンジスタを所定時間、オンさせるための制御信号を出力
する。 【0005】また、前記マイクロコンピュータ11の故
障診断機能としては、前記雷管9、後述の電源切り換え
回路13等の故障診断をイグニッションスイッチ30の
オン直後に行うもので、異常を発見した場合にはその内
容をメモリ14に記憶せしめる。例えば、電源切り換え
回路13の故障診断の方法としては、マイクロコンピュ
ータ11がイグニッションスイッチ30がオフされたこ
とを、供給される電圧変化から判断して、オフされたと
判断した場合には、駆動回路18に診断信号を供給した
直後の電源切り換え回路13の出力電圧の変化の状態を
監視して、所定時間の間所定の電圧が発生しなかった場
合には電源異常としてメモリ14にその旨を記憶せしめ
る。 【0006】電源切り換え回路13は、前記バックアッ
プコンデンサ5とマイクロコンピュータ11の電源ライ
ンとの間に介挿されて、前記マイクロコンピュータ11
が回路系電源15(この電源電圧はDC・DCコンバー
タ2の出力電圧よりも大きく設定されている)から給電
されなくなった場合、例えば衝突時にバッテリ1が破壊
されて、後述の駆動制御回路17の入力端子がDC/D
Cコンバータ2の内部構造の関係で地絡状態になってし
まった場合に、それを示す電源異常信号によりスイッチ
ングトランジスタ13aをオンせしめて前記バックアッ
プコンデンサ5から給電させるもので、その出力は前記
マイクロコンピュータ11の電源ラインに接続されてい
る。 【0007】15は回路系電源で、前記バッテリ1から
給電されて、その電圧よりも低い所定の電圧、例えば5
ボルトを前記マイクロコンピュータ11、駆動制御回路
17に給電している。 【0008】16は逆流防止用ダイオード、17は直列
接続されたツエナーダイオード17a、スイッチングト
ランジスタ17b,17cを有する駆動制御回路で、入
力端子であるツエナーダイオード17aのカソードが前
記バッテリ1の出力ラインに接続され、また出力端子で
あるスイッチングトランジスタ17cのコレクタが前記
第2スイッチ回路13のスイッチングトランジスタ13
aのベースに接続されて、バッテリ1が破壊されてバッ
テリ1の出力ラインが地絡、又はそれと同等の 状態にさ
れた場合、ツェナーダイオード17aのカソードが接地
レベルにまで低下することにより、バッテリ異常を検出
して該電源切イッチ回路13のスイッチングトランジス
タ13aに電源異常信号を供給してオンせしめる。 【0009】18は駆動回路で、前記マイクロコンピュ
ータ11の出力端子と前記駆動制御回路17のスイッチ
ングトランジスタ17bのベース端子との間に接続され
て、前記マイクロコンピュータ11から診断信号を受け
ると、前記駆動制御回路17のスイッチングトランジス
タ17bをオフせしめて電源切り換え回路13の診断状
態に入らせる。なお、符号30はイグニッションスイッ
チである。 【0010】次に、上記構成の作用を説明する。まず、
マイクロコンピュータ11は、通常時は電源ラインYを
介して回路系電源15から給電されており、入力端子A
に加速度信号が供給されると、それに基づいて衝突の大
きさを判断して、必要に応じてスイッチ回路8のスイッ
チングトランジスタを所定時間の間、オンせしめて雷管
9へ所定量の電力を供給してエアバッグ等を作動させ
る。なお、このとき加速度スイッチ10の入出力間は閉
成されているものとする。 【0011】つぎに、バッテリ破壊によって、例えば駆
動制御回路17のツエナーダイオード17aのカソード
が地絡、又はそれに近い状態(DC/DCコンバータ2
の入力構造の関係で)にされ、そのツエナーダイオード
17aの入力が0ボルトに近い状態になった場合には、
それによるマイクロコンピュータ11への電源電圧の低
下を電源ラインYから供給される電位に基づいてマイク
ロコンピュータ11が検出して駆動回路18をオンす
る。それによってスイッチングトランジスタ17bがオ
フ、スイッチングトランジスタ17cがオンし、さらに
電源切り換え回路13のスイッチングトランジスタ13
aをオンしてバックアップコンデンサ5の電荷が電源切
り換え回路13,回路系電源15を介してマイクロコン
ピュータ11に供給され、その供給が続いている間、す
なわち、バックアップコンデンサ5の電荷が放電され、
その電圧が所定電圧以下に低下するまでにマイクロコン
ピュータ11は故障診断機能を作動させてメモリ14に
異常内容、すなわちバッテリ破壊等により駆動制御回路
17のツェナーダイオード17aのカソード側が0レベ
ルに近い状態の電圧になったことを記憶せしめる。 【0012】また、イグニッションスイッチ30がオフ
され、各回路部への給電が停止された場合には、マイク
ロコンピュータ11は、自分自信の電源電圧の低下を検
出することによってイグニッションスイッチ30がオフ
されたことを検出するや否や駆動回路18に診断信号
(切り換え指示信号)を供給してオンせしめ、駆動制御
回路17のスイッチングトランジスタ17bのベース電
圧を0ボルトにする。それによって電源切り換え回路1
3のスイッチングトランジスタ13aをオンせしめ、マ
イクロコンピュータ11はその時の電源切り換え回路1
3の出力電圧が所定時間の間所定電圧を維持する(バッ
クアップコンデンサ5の放電時間の間)か否かを監視し
て、異常であると判断した場合には、例えばスイッチン
グトランジスタ13aがオフ状態で破壊された場合に
は、回路系電源15が完全に0ボルトになるまでの間に
その異常内容をメモリ14に記憶せしめる。なお、この
記憶内容は、前記イグニッションスイッチ30がオンさ
れた時に、マイクロコンピュータ11によって読み取ら
れ表示される。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車両用乗員保護装置にあっては、駆動制御回路17
が複雑であり、またそのために電源切り換え回路13及
びそれを駆動するための駆動制御回路全体の診断ができ
ない、すなわちスイッチングトランジスタ17bの前段
に接続されているツエナーダイオードの診断ができない
という問題点があった。 【0014】また、駆動回路18のスイッチングトラン
ジスタがオン状態で破壊された場合には、常時電源切り
換え回路13がオン状態になり、回路系電源15から駆
動制御回路17に常時電力を供給しなくてはならないの
で、回路系電源15にとつては過負荷になり回路の寿命
が短くなるという恐れがあった。 【0015】この発明は、このような問題点に着目して
なされたもので、駆動制御回路17をなくして回路を簡
素化し、故障診断をマイクロコンピュータで容易に行え
るようにすることを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】この発明に係る車両用乗
員保護装置は、バッテリからイグニッションスイッチを
介して供給される電圧を昇圧して出力するDC・DCコ
ンバータと、該DC・DCコンバータの出力側に接続さ
れたバックアップコンデンサと、雷管と、前記DC・D
Cコンバータの出力端子と前記雷管との間に介挿された
スイッチ回路と、加速度信号に基づいて衝突事故の大き
さを判断して前記スイッチ回路をオン、オフ制御するた
めの制御信号を出力する衝突判断回路と、前記バッテリ
から給電されてDC・DCコンバータ以外の回路のうち
少なくても衝突判断回路に給電する回路系電源と、前記
バッテリと回路系電源との間に介装された逆流防止用ダ
イオードと、前記雷管の機能が正常か否かを少なくても
診断して、故障内容を記憶せしめる診断手段と、前記バ
ックアップコンデンサと前記診断手段の電源ラインとの
間に介挿されて前記診断手段の電源遮断時に該診断手段
への給電を前記バックアップコンデンサに切り換える電
源切り換え手段と、前記バッテリと電源切り換え手段と
の間に介挿されて前記イグニッションスイッチのオフま
たはそれと同等の現象を検出し、それを電源遮断と判断
して前記電源切り換え手段に切り換え指示信号を出力す
る駆動手段とを備えてなる車両用乗員保護装置におい
て、前記診断手段は、前記イグニッションスイッチのオ
ン時に、前記逆流防止用ダイオードの入出力端子のそれ
ぞれの電圧を読み込み、双方の電圧値が等しくないと判
断した場合には、その故障内容を前記記憶手段に記憶せ
しめ、その後、前記イグニッションスイッチのオフ時の
電源電圧の低下を検出した場合には、電源切り換え回路
に切り換え指示信号を供給した後に、前記逆流防止用ダ
イオードの出力側の電圧値を読み込み、その電圧値を正
常値と比較して前記電源切り換え手段が正常か否かを判
断する機能を備えてなる。 【0017】 【作用】この発明における車両用乗員保護装置による
と、マイクロコンピュータ11は、まず駆動回路18の
オフ時に逆流防止用ダイオード16の入出力端子のそれ
ぞれの電圧値を読み取り、その電圧値が等しい場合には
その読み取り回路が正常であると判断する。また次に、
イグニッションスイッチのオフ直後におけるバックアッ
プコンデンサ5からマイクロコンピュータ11への給電
により、電源切り換え回路13の出力電圧が所定時間の
間、低下しなかった場合には電源切り換え回路13が正
常に作動したと判断する。 【0018】 【実施例】以下、この発明を図1に基づいて説明する。
なお図1に基づいて構成を説明するが、図2において説
明したものと同一構成のもの、または均等なものには同
一符号を付してその説明を省略し、異なる構成について
のみ以下に説明する。 【0019】すなわち、図1において、図2における駆
動制御回路17がなく、電源切り換え回路13のスイッ
チングトランジスタ13aは駆動回路18からの切り換
え指示信号によって直接的に駆動され、マイクロコンピ
ュータ11の故障診断機能によって、逆流防止用ダイオ
ード16の入出力端子(すなわち符号B及びCで示す
点)の電圧状態をチェックしている点である。すなわ
ち、マイクロコンピュータ11の故障診断機能によっ
て、逆流防止用ダイオード16のアノード側のB点の電
圧値がマイクロコンピュータ11に入力され、その電圧
値が所定値を越えて低下したらそれをイグニッションス
イッチ30がオフされたものと判断して、駆動回路18
のスイッチングトランジスタをオンせしめ、次いで電源
切り換え回路13のスイッチングトランジスタ13aを
オンせしめる。 【0020】このとき、マイクロコンピュータ11は故
障診断機能によって逆流防止用ダイオード16のカソー
ド側(C点)の電圧変化を読み取って、所定電圧よりも
上昇したと判断した場合には、電源切り換え回路13は
正常であると判断するが、故障と判断した場合には、そ
の故障内容をメモリ14に記憶する。またマイクロコン
ピュータ11は駆動回路18のスイッチングトランジス
タをオンさせる前に逆流防止用ダイオード16のアノー
ド側(B点)及びカソード側(C点)の電圧値を入力し
てそれらが等しいか否かを読み取り、等しいと判断した
場合にはA点及びB点の電圧を読み取るための回路が正
常であると判断して前記チェックを行う。なお、等しく
ない場合には、故障と判断してその故障内容をメモリ1
4に記憶せしめる。またイグニッションスイッチ30が
オンされると、マイクロコンピュータ11はメモリ14
の記憶内容を読み取り、その読み取り内容から故障を意
味する旨の信号が検出されたときには、マイクロコンピ
ュータ11は図示されない表示器によって表示せしめ
る。 【0021】 【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、故障診断のための回路構成を簡略化でき、かつそ
の診断機能をマイクロコンピュータに持たせることがで
き、コストを低減できるという効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の示す回路説明図である。
【図2】従来の回路の説明図である。
【符号の説明】
2 DC・DCコンバータ
3、4 逆流防止用ダイオード
5 バックアップコンデンサ
6 突入電流防止用抵抗
7 放電用ダイオード
8 電流制限回路(スイッチ回路)
9 雷管
10 加速度スイッチ
11 マイクロコンピュータ
13 電源切り換え回路
14 メモリ
18 駆動回路
フロントページの続き
(72)発明者 柴田 淳
埼玉県大宮市日進町2丁目1910番地 株
式会社カンセイ内
(56)参考文献 特開 平7−125600(JP,A)
特開 平7−96815(JP,A)
特開 平5−270352(JP,A)
特開 平5−155309(JP,A)
特開 平6−171454(JP,A)
実開 平1−170054(JP,U)
実開 平4−69357(JP,U)
実開 平2−49772(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60R 21/32
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 バッテリ(1)からイグニッションスイ
ッチ(30)を介して供給される電圧を昇圧して出力す
るDC・DCコンバータ(2)と、該DC・DCコンバ
ータの出力側に接続されたバックアップコンデンサ
(5)と、雷管(9)と、前記DC・DCコンバータ
(2)の出力端子と前記雷管(9)との間に介挿された
スイッチ回路(8)と、加速度信号に基づいて衝突事故
の大きさを判断して前記スイッチ回路(8)をオン、オ
フ制御するための制御信号を出力するとともに給電状態
を判断する判断回路(11)と、前記バッテリ(1)か
ら給電されてDC・DCコンバータ(2)以外の回路の
うち少なくても前記判断回路(11)に給電する回路系
電源(15)と、前記バッテリ(1)と回路系電源(1
5)との間に介装された逆流防止用ダイオード(16)
と、前記バックアップコンデンサ(5)と前記逆流防止
用ダイオード(16)との間に介挿され、出力端子を該
逆流防止用ダイオードの出力端子に接続して前記バッテ
リ(1)からの給電遮断時に前記判断回路(11)への
給電を該バックアップコンデンサ(5)に切り換える電
源切り換え回路と、前記判断回路(11)から給電遮断
の判断信号を受けて前記電源切り換え回路に切り換え指
示信号を出力する駆動回路とを備えてなる車両用乗員保
護装置において、前記判断手段(11)は、前記イグニ
ッションスイッチ(30)のオン時に、前記逆流防止用
ダイオード(16)の入出力端子のそれぞれの電圧を読
み込み、双方の電圧値が等しくないと判断した場合に
は、その判断内容を記憶手段に記憶せしめ、その後、前
記イグニッションスイッチ(30)のオフ時の電源電圧
の低下を検出した場合には、電源切り換え回路(13)
に切り換え指示信号を供給した後に、前記逆流防止用ダ
イオード(16)の出力側の電圧値を読み込み、その電
圧値を正常値と比較して前記電源切り換え手段が正常か
否かを判断する機能を備えてなることを特徴とする車両
用乗員保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30683993A JP3442443B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | 車両用乗員保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30683993A JP3442443B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | 車両用乗員保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07156746A JPH07156746A (ja) | 1995-06-20 |
JP3442443B2 true JP3442443B2 (ja) | 2003-09-02 |
Family
ID=17961883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30683993A Expired - Fee Related JP3442443B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | 車両用乗員保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3442443B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6407381B1 (ja) * | 2017-09-21 | 2018-10-17 | 三菱電機株式会社 | 停電後処理機能を有する車載電子制御装置 |
-
1993
- 1993-12-07 JP JP30683993A patent/JP3442443B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07156746A (ja) | 1995-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0669788B2 (ja) | 車輌用安全装置 | |
JP3442443B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JPH0424145A (ja) | 車両用エアバッグの点火用電源装置 | |
JP3369273B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
KR100342458B1 (ko) | 차량용탑승자보호장치 | |
JP3795182B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JPH08188113A (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JPH1148908A (ja) | エアバッグ装置の故障検出装置 | |
JPH11310102A (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JP4094140B2 (ja) | コンデンサの容量診断回路 | |
JP3497321B2 (ja) | 多重通信回路 | |
JP3325672B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JPS6350203Y2 (ja) | ||
JP3288507B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JP3442444B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JP3935606B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JPH07277106A (ja) | 点火装置駆動回路の電源回路 | |
JPH04127057U (ja) | エアバツグシステムにおける回路故障検出装置 | |
JP2989535B2 (ja) | エアバックシステムの点火回路診断装置 | |
JP3929591B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JPH07125601A (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JP3859840B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JPH07257314A (ja) | 点火装置駆動回路の診断回路 | |
JPH0939724A (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JPH10152015A (ja) | 制御回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |