JP3434713B2 - レジスタ制御装置およびレジスタ制御方法 - Google Patents

レジスタ制御装置およびレジスタ制御方法

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JP3434713B2
JP3434713B2 JP31671998A JP31671998A JP3434713B2 JP 3434713 B2 JP3434713 B2 JP 3434713B2 JP 31671998 A JP31671998 A JP 31671998A JP 31671998 A JP31671998 A JP 31671998A JP 3434713 B2 JP3434713 B2 JP 3434713B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスタ制御装置
およびレジスタ制御方法に関し、特に、DSP(Dig
ital Signal Processor)に使用
して好適なレジスタ制御装置およびレジスタ制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレジスタ制御装置とし
て、図5に示すようなものが知られている。図5におい
て、ホストCPU910は画像処理や、オーディオにお
ける残響音の作成などといった、このDSP940を利
用して行う処理全体を制御するためのものである。ま
た、LSI950は論理回路930とDSP940とを
備えており、さらに、論理回路930はホストI/F9
20を備え、DSP940はRAM941を備えてお
り、このRAM941は1ビット単位のデータを保持す
ることが可能となっている。
【0003】このホストCPU910はホストI/F9
20と接続されており、アドレス信号912、レジスタ
読み出し要求信号913、レジスタ書き込み要求信号9
14がホストI/F920に出力されるようになってい
る。さらに、このホストCPU910はホストバス96
0を介してホストI/F920と接続されており、デー
タ信号924等がやりとりされる。
【0004】ホストI/F920はDSP940と接続
されており、ホストI/F920から割り込み要求信号
921および書き込みデータ922がDSP940に出
力され、DSP940から読み出しデータ923がホス
トI/F920に出力されるようになっている。また、
DSP940はRAM941を備えている。
【0005】上記のような構成において、例えば、RA
M941に書き込むためのデータをLSI950の外部
から取得するときの動作を説明する。図6はRAM94
1に書き込みを行うときのDSPクロック、DSPの行
う処理内容、レジスタ書き込み要求信号914、割り込
み要求信号921およびRAMに対する書き込みのタイ
ミングチャートを示している。同図においてDSPクロ
ックは所定のクロック周波数でパルスを発しており、D
SPは通常メインルーチンの処理を行っている。
【0006】書き込み時には、ホストCPU910がア
ドレス信号912、データ信号924、レジスタ書き込
み要求信号914をホストI/F920に出力する。す
なわち、図6に示すようにある時刻でレジスタ書き込み
要求信号914にパルスが発生する。ホストI/F92
0がこの信号を取得すると、DSP940に対して割り
込み要求信号921が出力される。
【0007】DSP940が割り込み要求信号921を
検出すると、DSP940の処理がメインルーチンから
割り込みルーチンへ移行する。そして、この割り込みル
ーチンにおいてRAM941に対して、アドレス信号9
12で指定されたアドレスへデータ信号924にて示さ
れるデータを書き込む。この後はまたDSP940はメ
インルーチンに復帰する。
【0008】また、一般に、DSPはアナログ信号をデ
ィジタル処理して高速演算を行うために使用されている
ので、処理速度が速いことが重要である。そこで、特開
昭第62−168255号公報に開示されている技術に
おいては、複数個接続されたDSP間のデータ転送を高
速化するために、入力と出力とのいずれにも使用可能な
ポートを設けるとともに、該ポートを内部発生パルス、
外部入力パルスのいずれでも動作可能に構成した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のレジス
タ制御装置およびレジスタ制御方法においては、次のよ
うな課題があった。ホストCPU910が書き込みの要
求を行ってから実際にDSPのRAMに対する書き込み
が行われるまでには数〜数十クロック経過してしまう。
このため、ホストCPU910からDSP940に対し
て制御をするときには所定の時間待たなければならな
い。従って、この所定の時間だけホストCPU910か
らDSP940に対する制御がDSP940以外の論理
回路930より遅れてしまうことになる。
【0010】さらに、DSP940の割り込みルーチン
が受け付けられるまでの期間はプログラム処理の状況に
依存するので、ホストCPU910の書き込み要求から
実際に書き込みが行われるまでの期間は一定とならな
い。このため、LSI950に含まれるDSP940と
論理回路930のレジスタとのタイミング関係が一定に
保たれず、ホストCPU910からの制御が非常に難し
い。
【0011】なお、特開昭第62−168255号公報
に開示されている技術においては、データ転送が高速化
されるものの、やはり書き込み要求から実際に書き込み
がされるまでの期間は一定にはならなかった。
【0012】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、簡易な構成で処理するデータの入出力を高速に
行い、かつ、簡単にDSP等の信号処理回路を制御する
ことが可能なレジスタ制御装置およびレジスタ制御方法
の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、メモリを内蔵した信号処
理回路と、この信号処理回路にアクセスする外部機器と
の間に介装されるレジスタ制御装置であって、上記外部
機器から書き込み要求信号とデータとそのアドレスとを
取得して、このアドレスのデータとして記憶する第一デ
ータ記憶手段と、上記信号処理回路が内蔵メモリに対し
てデータを書き込む際に発する書き込み要求信号とデー
タとそのアドレスとを取得して、上記内蔵メモリに書き
込まれる内容と同一のデータを記憶する第二データ記憶
手段と、上記外部機器から読みだし要求信号と使用する
データのアドレスを取得して、当該アドレスが外部機器
からのデータを示すときには第一データ記憶手段からそ
のアドレスのデータを選択し、当該取得したアドレスが
信号処理回路の内蔵メモリのデータを示すときには第二
データ記憶手段からそのアドレスのデータを選択して上
記外部機器に出力する第一データ出力手段と、上記信号
処理回路が使用するデータのアドレスを取得して、当該
アドレスが上記外部機器が出力したデータのものである
ときは、上記第一データ記憶手段に記憶された当該アド
レスのデータを選択し、当該アドレスが信号処理回路の
内蔵メモリのデータのものであるときは、当該内蔵メモ
リのデータを選択して上記信号処理回路が使用するよう
に出力する第二データ出力手段と、を具備し、上記信号
処理回路の内蔵メモリにて上記外部機器が出力したデー
タを記憶することなく、当該信号処理回路及び上記外部
機器において、外部機器が出力したデータ又は内蔵メモ
リに記憶されたデータを選択して使用する構成としてあ
る。
【0014】すなわち、第一データ記憶手段は、外部機
器から書き込み要求信号とデータとそのアドレスとを取
得すると、このデータをこのアドレスに対応させつつ記
憶する。また、第二データ記憶手段は、上記信号処理回
路が内蔵メモリに対してデータを書き込む際に発する書
き込み要求信号とデータとそのアドレスとを取得して、
このデータをこのアドレスに対応させつつ記憶する。
【0015】そして、第一データ出力手段が外部機器か
らの読みだし要求信号と使用するデータのアドレスを取
得し、当該アドレスが外部機器からのデータを示すとき
には第一データ記憶手段からそのアドレスのデータを選
択し外部機器に出力する。一方、当該取得したアドレス
が信号処理回路の内蔵メモリのデータを示すときには第
二データ記憶手段からそのアドレスのデータを選択して
外部機器に出力する。
【0016】また、第二データ出力手段は、信号処理回
路が使用するデータのアドレスを取得し、このアドレス
が上記外部機器が出力したデータのものであるときは、
上記第一データ記憶手段に記憶された当該アドレスのデ
ータを選択して上記信号処理回路が使用するように出力
する。つまり、外部機器からのデータは信号処理回路の
メモリに記憶されていないので、信号処理回路が外部機
器からのデータを使用するときは第一データ記憶手段
ら当該データを取得して使用する。一方、使用するデー
タが外部機器からのものではなく、信号処理回路のメモ
リに記憶されているときには、信号処理回路が直接メモ
リにアクセスしてデータを使用する。
【0017】ここで、メモリを内蔵した信号処理回路に
おいては、所定目的の信号処理が行えればよく、例えば
ディジタル信号処理用回路であるDSPなどで構成す
る。また、信号処理回路にアクセスする外部機器は、こ
のレジスタ制御装置を用いて構成したシステム全体にお
いてこの信号処理回路に信号を出力したり、信号処理回
路からの出力を受ける機器である。つまり、例えば、信
号処理回路を制御するCPUであったり、バスを介して
接続される機器であったりする。
【0018】外部機器からの書き込み要求信号とデータ
とそのアドレスは、この信号処理回路を用いたシステム
において画像変換処理をするときなどに必要なデータで
ある。従って、書き込み要求信号とデータのアドレスと
はホストCPUから取得し、データはバスから取得する
などすればよい。
【0019】信号処理回路が内蔵メモリに対してデータ
を書き込む際に発する書き込み要求信号とデータとその
アドレスとは、この信号処理回路を用いたシステムにお
ける画像変換処理時等に信号処理回路がこの信号処理回
路内のメモリに書き込むデータである。従って、信号処
理回路がメモリに対して発する書き込み要求信号とデー
タとそのアドレスを第二データ記憶手段においても取得
するようにする。
【0020】このように、第一データ記憶手段が外部機
器からのデータを記憶し、第二データ記憶手段で信号処
理回路がメモリに書き込むデータをも記憶することによ
って、書き込みデータは全てレジスタ制御装置の第一デ
ータ記憶手段または第二データ記憶手段に記憶されてい
ることになる。すなわち、外部機器からのデータを信号
処理回路のメモリに書き込むことなく第一データ記憶手
に記憶するので、信号処理回路のメインルーチンを止
めて割り込みルーチンに入る必要がない。
【0021】また、読み出しの時にも必要なデータは
一データ記憶手段または第二データ記憶手段に記憶され
ており、第一データ出力手段により出力されるので信号
処理回路のメモリの割り込みルーチンに入る必要がな
い。さらに、信号処理回路において必要なデータも第一
データ記憶手段または信号処理回路のメモリに記憶され
ているので、信号処理回路が必要とするデータはメモリ
から、または、第二データ出力手段が出力するデータを
取得する。
【0022】上述の記憶手段はデータ書き込みおよび読
み出しが可能なものであればよく、その具体例として請
求項2にかかる発明は、請求項1に記載のレジスタ制御
装置において、第一データ記憶手段は、データを記憶す
るためのレジスタとして複数のフリップフロップ回路を
備える構成としてある。すなわち、非常によく用いられ
ているフリップフロップ回路をデータ記憶をするための
レジスタとして構成するので、記憶可能な回路を論理回
路に対して組み込むことが容易になる。
【0023】この記憶手段としてフリップフロップ回路
を用いたときに好適な構成の具体例として請求項3にか
かる発明は、請求項2に記載のレジスタ制御装置におい
て、第一データ記憶手段は、書き込み要求信号と記憶デ
ータのアドレスとを受け取ると、これらの信号を書き込
み許可信号にデコードし、指定されるアドレスに対応し
たフリップフロップ回路に書き込み許可信号を出力する
構成としてある。
【0024】すなわち、一般に、フリップフロップ回路
は書き込み許可信号によりデータ内容のフリップフロッ
プ回路に対する入出力を制御する。従って、書き込み要
求信号と記憶データのアドレスとをデコードして、指定
されたデータアドレスから一義的に決定されるフリップ
フロップ回路に書き込み許可信号を与えるようにする。
【0025】また、同様に第二データ記憶手段の構成の
具体例として、請求項4にかかる発明は請求項1〜請求
項3のいずれかに記載のレジスタ制御装置において、
二データ記憶手段は、データを記憶するためのレジスタ
として複数のフリップフロップ回路を備える構成として
ある。すなわち、第二データ記憶手段においてもフリッ
プフロップ回路をデータ記憶をするためのレジスタとし
て構成するので、記憶可能な回路を論理回路に対して組
み込むことが容易になる。
【0026】さらに、第二データ記憶手段においてもフ
リップフロップ回路を用いたときに好適な構成の具体例
として、請求項5にかかる発明は、請求項4に記載のレ
ジスタ制御装置において、第二データ記憶手段は、書き
込み要求信号と記憶データのアドレスとを受け取ると、
これらの信号を書き込み許可信号にデコードし、指定さ
れるアドレスに対応したフリップフロップ回路に書き込
み許可信号を出力する構成としてある。すなわち、第二
データ記憶手段においても、書き込み要求信号と記憶デ
ータのアドレスとをデコードして、指定されたデータア
ドレスから一義的に決定されるフリップフロップ回路に
書き込み許可信号を与えるようにする。
【0027】このように、外部機器から入力するデータ
を書き込む際や、外部機器に信号処理回路のメモリの記
憶内容を出力する際に、信号処理回路のメインルーチン
に割り込んでメモリに対する記憶処理を行わないように
する手法は、必ずしも上述したような装置に限られる必
要もなく、その一例として、請求項6にかかる発明は、
メモリを内蔵した信号処理回路と、この信号処理回路に
アクセスする外部機器との間のデータの入出力を制御す
るレジスタ制御方法であって、上記外部機器から書き込
み要求信号とデータとそのアドレスとを取得して、上記
信号処理回路が内蔵メモリに対してデータを書き込む際
に発する書き込み要求信号とデータとそのアドレスとを
取得して、それぞれのアドレスのデータとして記憶する
ことにより必要なデータを上記信号処理回路の内蔵メモ
リ以外の第一データ記憶手段又は第二データ記憶手段
保持し、外部機器から読みだし要求信号と使用するデー
タのアドレスを取得し、当該アドレスが外部機器からの
データを示すときには第一データ記憶手段からそのアド
レスのデータを選択し、当該取得したアドレスが信号処
理回路の内蔵メモリのデータを示すときには第二データ
記憶手段からそのアドレスのデータを選択して上記外部
機器に出力し、また、信号処理回路が使用するデータの
アドレスを取得して、当該アドレスが上記外部機器が出
力したデータのものであるときは、上記第一データ記憶
手段に記憶された当該アドレスのデータを選択し、当該
アドレスが信号処理回路の内蔵メモリのデータのもので
あるときは、当該内蔵メモリのデータを選択して、上記
信号処理回路が使用するように出力することにより、
記信号処理回路の内蔵メモリにて上記外部機器が出力し
たデータを記憶することなく、当該信号処理回路及び上
記外部機器において、外部機器が出力したデータ又は内
蔵メモリに記憶されたデータを選択して使用可能にする
方法としてある。すなわち、必ずしも装置という形態に
限らず、その方法としても有効である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かるレジスタ制御装置を用いたシステムを概略ブロック
図により示している。同図において、ホストCPU11
0は画像処理や、オーディオにおける残響音の作成など
といった、このDSP200を利用して行う処理全体を
制御するためのものである。また、LSI100は論理
回路300とDSP200とを備えており、さらに、論
理回路300はレジスタ制御装置310を備え、DSP
200はRAM210を備えている。
【0029】このホストCPU110はレジスタ制御装
置310と接続されており、アドレス信号111、レジ
スタ読み出し要求信号112、レジスタ書き込み要求信
号113がレジスタ制御装置310に出力されるように
なっている。さらに、このホストCPU110はホスト
バス150を介してレジスタ制御装置310と接続され
ており、データ信号151等がやりとりされる。
【0030】レジスタ制御装置310はDSP200と
接続されており、DSP200からRAM210に対す
る書き込み要求信号203と記憶するデータのデータ信
号202とアドレス信号201とがレジスタ制御装置3
10に出力され、レジスタ制御装置310から読み出し
データ204がDSP200に出力されるようになって
いる。
【0031】図2は、本発明の一実施形態にかかるレジ
スタ制御装置310のブロック図と、DSP200の一
部を示すブロック図である。同図において、図1におけ
るデータ信号151は、レジスタ制御装置310に対す
る入力を入力データ信号151a、レジスタ制御装置3
10からの出力を出力データ信号151bとしている。
【0032】レジスタ制御装置310は、LSI100
の外部からのデータを記憶するために、書き込みアドレ
スデコーダ311と複数のレジスタ312を備えてい
る。書き込みアドレスデコーダ311には、レジスタ書
き込み要求信号113とアドレス信号111が入力さ
れ、アドレス信号111により複数のレジスタ312の
中から一義的に出力先が決定されてレジスタ書き込み許
可信号321が出力される。
【0033】複数のレジスタ312は、それぞれフリッ
プフロップ回路にて構成され、レジスタ書き込み許可信
号321と入力データ信号151aが入力される。そし
て、レジスタ書き込み許可信号321が入力されたレジ
スタに入力データが記憶されるようになっている。この
意味において、書き込みアドレスデコーダ311とレジ
スタ312とが上記第一データ記憶手段を構成してい
る。
【0034】また、本実施形態においては、図3に示す
ようにRAM210の記憶容量の一部がレジスタ領域と
されている。そして、DSP200がRAM210のレ
ジスタ領域にデータを書き込む場合には、そのデータを
レジスタ制御装置310においても記憶するために、D
SP書き込みアドレスデコーダ313と複数のレジスタ
314とが備えられている。DSP書き込みアドレスデ
コーダ313には、RAM書き込み要求信号203とア
ドレス信号201が入力され、アドレス信号201によ
り複数のレジスタ314の中から一義的に出力先が決定
されてレジスタ書き込み許可信号322が出力される。
【0035】複数のレジスタ314は、それぞれフリッ
プフロップ回路にて構成され、レジスタ書き込み許可信
号322とRAMデータ信号202が入力される。そし
て、レジスタ書き込み許可信号322が入力されたレジ
スタ314にRAMデータが記憶されるようになってい
る。この意味において、DSP書き込みアドレスデコー
ダ313とレジスタ314とが上記第二データ記憶手段
を構成している。
【0036】さらに、レジスタ制御措置310には記憶
されたデータを出力するために、ホスト読み出し選択回
路330とDSP読み出し選択回路340とを備えてい
る。ホスト読み出し選択回路330にはレジスタ読み出
し要求信号112が入力され、レジスタ312とレジス
タ314とが接続されており、これらのレジスタの中か
らレジスタ読みだし要求信号112に応じたレジスタを
選択して、その内容が外部機器へ出力データ151bと
して出力されるようになっている。この意味において、
ホスト読み出し選択回路330が上記第一データ出力手
段を構成する。
【0037】DSP読み出し選択回路340にはアドレ
ス信号201が入力され、レジスタ312が接続されて
いる。そして、アドレス信号201により指定されるア
ドレスがレジスタ312に記憶されたデータのものであ
るときは、そのレジスタを選択してデータ内容をRAM
データ出力選択回路220に読み出しデータ204とし
て出力するようになっている。また、RAMデータ出力
選択回路220には、RAMからのデータ211と読み
出しデータ204とアドレス信号201が入力されるよ
うになっており、必要なデータがデータアウト信号とし
て出力される。この意味において、DSP読み出し選択
回路340が上記第二データ出力手段を構成する。
【0038】上記のような構成において、DSP200
がRAM210のレジスタ領域にデータを書き込む場合
には、DSP書き込みアドレスデコーダ313はDSP
200より書き込み要求信号203とアドレス信号20
1とを取得する。そして、RAM210にデータが記憶
されるのと並行して、レジスタ制御装置310内部のレ
ジスタ314にも同じデータを書き込む。ホストCPU
110がLSI100に対し書き込みを行う場合には、
アドレス信号111、データ信号151aとして所望の
アドレス、データを出力し、レジスタ書き込み要求信号
113を出力する。
【0039】書き込みアドレスデコーダ311はこれら
のアドレス信号111とレジスタ書き込み要求信号11
3とを取得する。そして、アドレス信号111の内容に
よってレジスタ312の内の一つを選択し、レジスタ書
き込み要求信号321によってデータ信号151aを選
択されたレジスタに書き込む。図4はこの書き込みの際
の、DSPクロック、DSPの行う処理、レジスタ書き
込み要求信号113およびRAM210に対する書き込
みのタイミングチャートを示している。
【0040】同図において、DSP200においては所
定周期で連続したクロックを発しており、メインルーチ
ン処理を行っている。ここで、ある時刻においてレジス
タ書き込み要求信号113が発っせられても、上述の従
来例のようにDSPのメインルーチンを中断して割り込
みルーチンを起動するようなことがないので、1〜2ク
ロック後にはレジスタ312に対して実際の書き込みが
行われる。また、以上の動作によりDSP200および
ホストCPU110からのレジスタ書き込み内容は全て
レジスタ制御装置310内のレジスタ312またはレジ
スタ314に記憶されていることになる。
【0041】ホストCPU110がレジスタ制御装置3
10のレジスタに記憶されたデータを読み出す場合に
は、アドレス信号111に所望のアドレスを出力し、レ
ジスタ読みだし要求信号112を出力する。ホスト読み
出し選択回路330は要求されたアドレスがレジスタ3
12またはレジスタ314のどれに対応するかを判断
し、そのうちの一つを選択してホストCPU110へ出
力する。
【0042】DSP200がプログラム実行時にレジス
タ制御装置310のレジスタに書き込まれているデータ
を使用する場合、レジスタ312またはRAM210の
レジスタ領域のデータを参照する。レジスタの選択はア
ドレス信号201の内容によって行われる。すなわち、
そのアドレスがレジスタ312に記憶されたデータのも
のであれば、DSP200はDSP読み出し選択回路3
40がRAMデータ出力選択回路220に出力するデー
タを使用する。一方、アドレス信号201のアドレスが
RAM210に記憶されたデータのものであれば、DS
P200はRAM210がRAMデータ出力選択回路2
20に出力するデータを使用する。
【0043】このように、このレジスタ制御装置および
レジスタ制御方法では、CPUなどの外部機器から書き
込み要求信号と記憶すべきデータとそのアドレスとを受
け取り、DSPのRAMに対する書き込み要求信号と記
憶すべきデータとそのアドレスを受け取って、書き込み
要求時に指定アドレスにデータを保持する。そして、外
部機器からの読みだし要求信号と出力すべきデータのア
ドレスを受け取ると、この読み出し信号に応じて保持さ
れたデータから出力すべきデータを選択して外部機器に
出力する。
【0044】また、DSPが使用するデータのアドレス
を受け取ると、このアドレスが外部機器から書き込まれ
たデータのものであるときはそのデータを選択してDS
Pに出力する。従って、外部機器からのデータをDSP
内のRAMに書き込む必要がないので、DSPのメイン
ルーチンを中断することが無く、簡易な構成で処理する
データの入出力を高速に行うことができる。また、実際
に書き込みが行われるまでの時間が一定なので、簡単に
DSP等の信号処理回路を制御することが可能なレジス
タ制御装置およびレジスタ制御方法を提供することがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、外部機器
からのデータをDSP内のRAMに書き込む必要がない
ので、DSPのメインルーチンを中断することが無く、
簡易な構成で処理するデータの入出力を高速に行うこと
ができる。また、実際に書き込みが行われるまでの時間
が一定なので、簡単にDSP等の信号処理回路を制御す
ることが可能なレジスタ制御装置を提供することができ
る。また、請求項2にかかる発明によれば、容易に記憶
回路を構成することができる。さらに、請求項3にかか
る発明によれば、簡易な構成により記憶回路を制御する
ことができる。さらに、請求項4にかかる発明によれ
ば、容易に記憶回路を構成することができる。さらに、
請求項5にかかる発明によれば、簡易な構成により記憶
回路を制御することができる。さらに、請求項6にかか
る発明によれば、簡易な構成で処理するデータの入出力
を高速に行うことができ、簡単にDSP等の信号処理回
路を制御することが可能なレジスタ制御方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるレジスタ制御装置
を用いたシステムの概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるレジスタ制御装置
とDSPの一部のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるレジスタ制御装置
を用いるDSPの備えるRAMの記憶領域を示す図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態にかかるレジスタ制御装置
を用いたシステムのタイミングチャートである。
【図5】従来技術にかかるレジスタ制御装置を用いたシ
ステムの概略ブロック図である。
【図6】従来技術にかかるレジスタ制御装置を用いたシ
ステムのタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 LSI 110 ホストCPU 150 ホストバス 151 データ信号 200 DSP 210 RAM 220 RAMデータ出力選択回路 300 論理回路 310 レジスタ制御装置 311 書き込みアドレスデコーダ 312 レジスタ 313 DSP書き込みアドレスデコーダ 314 レジスタ 330 読み出し選択回路 340 DSP読み出し選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−30112(JP,A) 特開 平2−292935(JP,A) 特開 平4−365142(JP,A) 特開 平2−301829(JP,A) 特開 昭63−68924(JP,A) 特開 平2−288938(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/30,12/00 - 12/06 G06F 15/16 - 15/177,17/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリを内蔵した信号処理回路と、この
    信号処理回路にアクセスする外部機器との間に介装され
    るレジスタ制御装置であって、 上記外部機器から書き込み要求信号とデータとそのアド
    レスとを取得して、このアドレスのデータとして記憶す
    る第一データ記憶手段と、 上記信号処理回路が内蔵メモリに対してデータを書き込
    む際に発する書き込み要求信号とデータとそのアドレス
    とを取得して、上記内蔵メモリに書き込まれる内容と同
    一のデータを記憶する第二データ記憶手段と、 上記外部機器から読みだし要求信号と使用するデータの
    アドレスを取得して、当該アドレスが外部機器からのデ
    ータを示すときには第一データ記憶手段からそのアドレ
    スのデータを選択し、当該取得したアドレスが信号処理
    回路の内蔵メモリのデータを示すときには第二データ記
    憶手段からそのアドレスのデータを選択して上記外部機
    器に出力する第一データ出力手段と、 上記信号処理回路が使用するデータのアドレスを取得し
    て、当該アドレスが上記外部機器が出力したデータのも
    のであるときは、上記第一データ記憶手段に記憶された
    当該アドレスのデータを選択し、当該アドレスが信号処
    理回路の内蔵メモリのデータのものであるときは、当該
    内蔵メモリのデータを選択して上記信号処理回路が使用
    するように出力する第二データ出力手段と、を具備し、 上記信号処理回路の内蔵メモリにて上記外部機器が出力
    したデータを記憶することなく、当該信号処理回路及び
    上記外部機器において、外部機器が出力したデータ又は
    内蔵メモリに記憶されたデータを選択して使用する こと
    を特徴とするレジスタ制御装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のレジスタ制御装置
    において、第一データ記憶手段 は、データを記憶するためのレジス
    タとして複数のフリップフロップ回路を備えることを特
    徴とするレジスタ制御装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載のレジスタ制御装置
    において、第一データ記憶手段 は、書き込み要求信号と記憶データ
    のアドレスとを受け取ると、これらの信号を書き込み許
    可信号にデコードし、指定されるアドレスに対応したフ
    リップフロップ回路に書き込み許可信号を出力すること
    を特徴とするレジスタ制御装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載のレジスタ制御装置において、第二データ記憶手段 は、データを記憶するためのレジス
    タとして複数のフリップフロップ回路を備えることを特
    徴とするレジスタ制御装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項4に記載のレジスタ制御装置
    において、第二データ記憶手段 は、書き込み要求信号と記憶データ
    のアドレスとを受け取ると、これらの信号を書き込み許
    可信号にデコードし、指定されるアドレスに対応したフ
    リップフロップ回路に書き込み許可信号を出力すること
    を特徴とするレジスタ制御装置。
  6. 【請求項6】 メモリを内蔵した信号処理回路と、この
    信号処理回路にアクセスする外部機器との間のデータの
    入出力を制御するレジスタ制御方法であって、 上記外部機器から書き込み要求信号とデータとそのアド
    レスとを取得して、上記信号処理回路が内蔵メモリに対
    してデータを書き込む際に発する書き込み要求信号とデ
    ータとそのアドレスとを取得して、それぞれのアドレス
    のデータとして記憶することにより必要なデータを上記
    信号処理回路の内蔵メモリ以外の第一データ記憶手段又
    は第二データ記憶手段で保持し、 外部機器から読みだし要求信号と使用するデータのアド
    レスを取得し、 当該アドレスが外部機器からのデータを示すときには第
    一データ記憶手段からそのアドレスのデータを選択し、
    当該取得したアドレスが信号処理回路の内蔵メモリのデ
    ータを示すときには第二データ記憶手段からそのアドレ
    スのデータを選択して上記外部機器に出力し、 また、信号処理回路が使用するデータのアドレスを取得
    して、当該アドレスが上記外部機器が出力したデータの
    ものであるときは、上記第一データ記憶手段に記憶され
    た当該アドレスのデータを選択し、当該アドレスが信号
    処理回路の内蔵メモリのデータのものであるときは、当
    該内蔵メモリのデータを選択して、上記信号処理回路が
    使用するように出力することにより、上記信号処理回路の 内蔵メモリにて上記外部機器が出力
    したデータを記憶することなく、当該信号処理回路及び
    上記外部機器において、外部機器が出力したデータ又は
    内蔵メモリに記憶されたデータを選択して使用可能にす
    ることを特徴とするレジスタ制御方法。
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