JP3433611B2 - プリプレグ及び積層板 - Google Patents

プリプレグ及び積層板

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
材料として使用されるプリプレグ及び、このプリプレグ
からなる積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造材料となるプリプ
レグとしては、ガラス布を基材としてこれに熱硬化性樹
脂を含浸・乾燥して得たものが従来から汎用されてい
る。しかし近年、軽量化、低誘電率化、レーザー加工性
等の要望から、有機繊維を基材とするプリプレグを用い
たプリント配線板が提案されている。そしてこの有機繊
維の代表的なものとして、アラミド(全芳香族ポリアミ
ド)繊維が使用されている。アラミド繊維は軽量である
と共に低誘電率であるために、携帯電話など携帯機器の
軽薄短小のニーズに良く合致しているからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アラミド繊維としては
後述のようにポリパラフェニレンテレフタルアミド(P
PTA)やコポリパラフェニレン3,4′オキシジフェ
ニレンテレフタルアミド(PPODTA)が使用される
が、アラミド繊維はガラス繊維と比較して吸湿性が高
く、アラミド繊維の織布や不織布を基材とするプリプレ
グを用いて製造したプリント配線板は、吸湿下での電気
絶縁信頼性に問題が生じるものであった。
【0004】また、特にPPTAではその製造工程に起
因するNaやClなどの不純イオンが多量に存在してお
り、上記の高い吸湿性と相まって、吸湿下での電気絶縁
信頼性の劣化が大きいものであった。すなわち、吸湿下
でプリント配線板の回路が印加状態にあると、CAF
(Conductive Anodic Filame
nt)とよばれる不純イオンのマイグレーション(移
動)が発生し、回路間に導通が発生するのである。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、吸湿下での電気絶縁信頼性に優れたプリント配線
板の材料となるプリプレグ及び積層板を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリプレグは、アラミド繊維の不織布あるいは織布に樹
脂及びイオン捕捉剤を含有させたプリプレグであって、
イオン捕捉剤としてアンチモン−ビスマス系の両イオン
交換タイプのものを用い、樹脂に対して0.3〜4重量
%含有させて成ることを特徴とするものである。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】本発明の請求項に係るプリプレグは、ア
ラミド繊維の不織布あるいは織布に樹脂及びイオン捕捉
剤を含有させたプリプレグであって、イオン捕捉剤とし
て陽イオン交換タイプのものと陰イオン交換タイプのも
のを併用し、樹脂に対して0.3〜4重量%含有させて
成ることを特徴とするものである。また請求項の発明
は、陽イオン交換タイプのイオン捕捉剤として、ジルコ
ニウム系やアンチモン系から選択されたものを、陰イオ
ン交換タイプのイオン捕捉剤として、ビスマス系やマグ
ネシウム−アルミニウム系から選択されたものを、それ
ぞれ用いることを特徴とするものである。本発明に係る
積層板は、上記のプリプレグと、金属箔とが積層成形さ
れて得られたことを特徴とするものである。
【0013】本発明に係る多層積層板は、上記のプリプ
レグと、上記の積層板とが積層成形されて得られたこと
を特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明においてアラミド繊維(全芳香族ポリアミ
ド繊維)としては、特に制限されるものではないが、
記の(1)の化学構造式であらわされるポリパラフェニ
レンテレフタルアミド(PPTA)や、記の(2)の
化学構造式であらわされるコポリパラフェニレン3,
4′オキシジフェニレンテレフタルアミド(PPODT
A)を用いることができる。本発明ではこのアラミド繊
維で作製した不織布あるいは織布を基材として用いるも
のである。
【化1】 (mは重量平均が30000〜70000となる数値に
設定される)
【化2】 (m,nは重量平均が30000〜70000となる数
値に設定される)
【0015】この基材に含有させる樹脂としては、熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂一般を使用することができる
が、中でもコストが安価で接着性が良好なエポキシ樹脂
や、誘電率が小さいポリフェニレンオキサイド樹脂を用
いるのが好ましい。そしてエポキシ樹脂やポリフェニレ
ンオキサイド樹脂などの樹脂のワニスを基材に含浸させ
て加熱乾燥することによって、プリプレグを作製するこ
とができるが、本発明ではさらにイオン捕捉剤を含有さ
せるようにしてある。
【0016】イオン捕捉剤としてはイオン交換樹脂や無
機イオン交換体などがあるが、耐熱性や耐薬品性等を考
慮すると無機イオン交換体を用いるのが好ましい。また
捕捉するべきイオンは陽イオンも陰イオンもあるので、
両イオン交換タイプの無機イオン交換体を用いるか、あ
るいは陽イオン交換タイプの無機イオン交換体と陰イオ
ン交換タイプの無機イオン交換体を併用するのが望まし
い。
【0017】両イオン交換タイプの無機イオン交換体と
しては、アンチモン−ビスマス系のものを用いることが
でき、例えば東亜合成化学工業株式会社から「IXE−
600」、「IXE−633」、「IXE−680」と
して提供されているものを使用することができる。陽イ
オン交換タイプの無機イオン交換体としては、ジルコニ
ウム系のものやアンチモン系のものを用いることができ
るものであり、例えば前者は東亜合成化学工業株式会社
から「IXE−100」、「IXE−150」として提
供されているものを、後者は東亜合成化学工業株式会社
から「IXE−300」として提供されているものを使
用することができる。陰イオン交換タイプの無機イオン
交換体としては、ビスマス系のものやマグネシア−アル
ミニウム系のものを用いることができるものであり、例
えば前者は東亜合成化学工業株式会社から「IXE−5
00」、「IXE−550」として提供されているもの
を、後者は東亜合成化学工業株式会社から「IXE−7
00」として提供されているものを使用することができ
る。
【0018】イオン捕捉剤を導入する方法としては、ア
ラミド繊維から不織布を抄造する段階でイオン捕捉剤を
すき込む方法が最も望ましいが、アラミド繊維の不織布
や織布にイオン捕捉剤を塗工するようにしてもよく、ま
たイオン捕捉剤を配合した樹脂をアラミド繊維の不織布
や織布に塗工して含浸させることによって行なうように
してもよい。
【0019】イオン捕捉剤は量が多い程、イオン捕捉効
果を高く期待することができる。しかしイオン捕捉剤の
量が多くなるとプリント配線板の耐熱性や耐薬品性等が
低下するおそれがあるので、本発明ではイオン捕捉剤の
量は樹脂に対して0.3〜4重量%の範囲になるように
設定するのが好ましい。また陽イオン交換タイプのもの
と陰イオン交換タイプのものとを併用する場合、陽イオ
ン交換タイプと陰イオン交換タイプのイオン捕捉剤の比
率は、2:8〜5:5の重量比の範囲に設定するのが好
ましい。
【0020】上記のようにして、アラミド繊維の不織布
あるいは織布を基材とし樹脂及びイオン捕捉剤が含有さ
れたプリプレグを得ることができるものであり、プリプ
レグは樹脂含有率が53〜56重量%になるように調製
するのが好ましい。そしてこのプリプレグを複数枚重
ね、さらにこの片面あるいは両面に銅箔等の金属箔を重
ね、これを加熱加圧成形することによって、金属箔張り
の積層板を得ることができる。加熱加圧条件は、基材に
複合する樹脂の種類によって異なるが、温度180〜1
90℃、圧力30〜50kg/cm2 、時間90〜10
0分に設定するのが好ましい。
【0021】また上記のようにして得た金属箔張り積層
板の金属箔を露光・現像・エッチング加工等して回路形
成することによってプリント配線板に加工することがで
きる。そしてこのように回路形成したプリント配線板を
内層材とし、上記のプリプレグを複数枚重ねると共にさ
らにその上から銅箔等の金属箔を重ね、これを上記と同
様な条件で加熱加圧成形することによって、多層の積層
板を得ることができる。さらにこの多層の積層板の表面
の金属箔を露光・現像・エッチング加工等して回路形成
することによって、多層のプリント配線板に加工するこ
とができるものである。
【0022】上記のようにして製造したプリント配線板
にあって、基材はアラミド繊維からなるので吸湿し易
い。そして金属箔として銅箔を用いる場合、銅が吸湿・
印加条件下でイオンになってマイグレーションが発生し
易くなり、また樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、
加水分解性塩素に代表される陰イオンが同様にマイグレ
ーションし易くなり、さらにアラミド繊維としてPPT
Aを用いる場合、製造工程に起因して多量に含有されて
いるイオンが同様にマイグレーションし易くなる。しか
し本発明ではイオン捕捉剤を含有させるようにしたの
で、これらのイオンがイオン捕捉剤に捕捉され、イオン
のマイグレーションが発生することを抑制することがで
きるものであり、マイグレーションによる回路間の導通
を防止して吸湿下での電気絶縁信頼性を高めることがで
きるものである。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東
都化成株式会社製「YDCN−220」)10重量部、
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式
会社製「YDB−500K」)3重量部、硬化剤として
ジシアンジアミド0.9重量部、硬化促進剤としてベン
ジルジメチルアミン0.2重量部の配合のエポキシ樹脂
組成物に、両イオン交換タイプ無機イオン交換体(東亜
合成化学工業株式会社製「IXE−600」)をエポキ
シ樹脂組成物の固形分に対して1重量%配合し、これに
溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を添加して混
合することによって、エポキシ樹脂ワニスを調製した。
【0024】そしてPPTAタイプのアラミド繊維不織
布(デュポン社製「アーマウント」)に上記のエポキシ
樹脂ワニスを塗工して含浸させ、160℃で7分間加熱
することによって、樹脂量が55重量%のプリプレグを
得た。次に、このプリプレグを8枚重ね、その両側にそ
れぞれ厚み35μmの銅箔を重ね、これを180℃、4
0kg/cm2 、90分の条件で加熱加圧成形すること
によって、厚み0.8mmの両面銅張り積層板を得た。
【0025】(実施例2)「IXE−600」の代わり
に、陽イオン交換タイプ無機イオン交換体(東亜合成化
学工業株式会社製「IXE−300」)と陰イオン交換
タイプ無機イオン交換体(東亜合成化学工業株式会社製
「IXE−800」)を、エポキシ樹脂組成物の固形分
に対してそれぞれ0.5重量%ずつ(合計1.0重量
%)配合するようにした他は、実施例1と同様にして樹
脂量が55重量%のプリプレグを作製し、さらにこのプ
リプレグを用いて実施例1と同様にして両面銅張り積層
板を得た。
【0026】(実施例3)基材としてPPDODTAタ
イプのアラミド繊維不織布(帝人株式会社製「テクノー
ラ 品番TP−72」)を用いる他は、実施例1と同様
にして樹脂量が55重量%のプリプレグを作製し、さら
にこのプリプレグを用いて実施例1と同様にして両面銅
張り積層板を得た。
【0027】(実施例4)ポリフェニレンオキサイド
(日本GE株式会社製「ノリルPX9701」)30重
量部、スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー(旭
化成工業株式会社製「ソルプレンT406」)5重量
部、架橋性モノマーとしてトリアリルイソシアヌレート
(日本化成株式会社製「TAIC」)35重量部、反応
開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン(日本油脂化成株式会社製「P
H25B」)1重量部の配合のポリフェニレンオキサイ
ド樹脂組成物に、実施例1と同じ両イオン交換タイプ無
機イオン交換体をポリフェニレンオキサイド樹脂組成物
に対して1重量%配合し、これに溶剤としてトリクロロ
エチレンを70重量部添加して混合することによって、
ポリフェニレンオキサイド樹脂ワニスを調製した。
【0028】そしてPPTAタイプのアラミド繊維織布
(デュポン社製「ケブラー」)に上記のエポキシ樹脂ワ
ニスを塗工して含浸させ、130℃で10分間加熱する
ことによって、樹脂量が55重量%のプリプレグを得
た。次に、このプリプレグを8枚重ね、その両側にそれ
ぞれ厚み35μmの銅箔を重ね、これを180℃、40
kg/cm2 、90分の条件で加熱加圧成形することに
よって、厚み0.8mmの両面銅張り積層板を得た。
【0029】(実施例5) 陽イオン交換タイプ無機イオン交換体(「IXE−30
0」)と陰イオン交換タイプ無機イオン交換体(「IX
E−800」)の配合量を2.0重量%ずつ(合計4.
0重量%)に変更するようにした他は、実施例2と同様
にしてプリプレグを作製し、さらに実施例2と同様にし
て両面銅張り積層板を得た。 (比較例1) 無機イオン交換体を用いないようにした他は、実施例1
と同様にしてプリプレグを作製し、さらに実施例1と同
様にして両面銅張り積層板を得た。 (比較例2) 陽イオン交換タイプ無機イオン交換体(「IXE−30
0」)と陰イオン交換タイプ無機イオン交換体(「IX
E−800」)の配合量を0.05重量%ずつ(合計
0.1重量%)に変更するようにした他は、実施例2と
同様にしてプリプレグを作製し、さらに実施例2と同様
にして両面銅張り積層板を得た。
【0030】
【0031】(比較例) 陰イオン交換タイプ無機イオン交換体(「IXE−80
0」)を使用せず、陽イオン交換タイプ無機イオン交換
体(「IXE−300」)のみを1.0重量%の配合量
で配合するようにした他は、実施例2と同様にしてプリ
プレグを作製し、さらに実施例2と同様にして両面銅張
り積層板を得た。
【0032】上記のようにして得た実施例1〜及び比
較例1〜の両面銅張り積層板Aについて、片面の銅箔
をエッチング加工して150μm幅のラインが150μ
m幅のスペースを介して並列する図2のようなパターン
の一対の櫛型回路1,1を設けると共に他面の銅箔を全
面エッチング除去し(図1(a))、さらにこの積層板
Aの櫛型回路1を設けた面に1枚のプリプレグ2(積層
板Aの製造に用いたのと同じプリプレグ)を図1(b)
のように重ね、これを180℃、40kg/cm、9
0分の条件で加熱加圧成形することによって、図1
(c)のような厚み0.2mmの吸湿絶縁評価サンプル
Bを作製した。
【0033】そしてこの吸湿絶縁評価サンプルBの櫛型
回路1,1に電気を印加できるように端子部1aを露出
させ、吸湿絶縁評価サンプルBを湿度85%RH、温度
85℃の吸湿条件下で、櫛型回路1,1に30Vの印加
を表1に示す時間で継続実施し、櫛型回路1,1間の吸
湿絶縁抵抗を絶縁抵抗計で測定した。結果を表1の吸湿
絶縁抵抗の欄に示す。
【0034】また上記の吸湿絶縁評価サンプルBを湿度
85%RH、温度85℃の条件下で表1に示す時間吸湿
させた後に、260℃の半田浴に20秒間浸漬し、吸湿
絶縁評価サンプルBの状態を観察した。結果を表1の半
田耐熱性の欄に、フクレの発生を「×」、フクレの発生
無しを「○」として表示した。
【0035】
【表1】
【0036】表1にみられるように、イオン捕捉剤を配
合しない比較例1では吸湿絶縁抵抗の低下が激しく、5
00時間経過すると導通が発生したが、イオン捕捉剤を
配合した各実施例のものでは、吸湿絶縁抵抗の低下は小
さいものであった。またイオン捕捉剤の配合量が少ない
比較例2のものでは吸湿絶縁抵抗の低下を防ぐ効果が不
十分であることが確認される。さらに、比較例のよう
にイオン捕捉剤として陽イオン交換タイプのものだけを
用いた場合には吸湿絶縁抵抗の低下を防ぐ効果が不十分
であり、実施例2のように陰イオン交換タイプのものを
併用する必要があることが確認される。
【0037】
【発明の効果】上記のように本発明は、アラミド繊維の
不織布あるいは織布に樹脂及びイオン捕捉剤を含有させ
るようにしたので、アラミド繊維は吸湿し易いが、イオ
ンをイオン捕捉剤で捕捉してイオンのマイグレーション
が発生することを抑制することができるものであり、マ
イグレーションによる回路間の導通を防止して吸湿下で
の電気絶縁信頼性を高めることができるものである。
【0038】
【0039】また本発明は、イオン捕捉剤として、アン
チモン−ビスマス系の両イオン交換タイプのものを用い
るようにしたので、陽イオンと陰イオンの両方を捕捉す
ることができ、イオンの捕捉の効果を高く得ることがで
きるものである。また本発明は、イオン捕捉剤として、
陽イオン交換タイプのものと陰イオン交換タイプのもの
を併用するようにしたので、陽イオンと陰イオンの両方
を捕捉することができ、イオンの捕捉の効果を高く得る
ことができるものである。また本発明は、イオン捕捉剤
を樹脂に対して0.3〜4重量%含有させるようにした
ので、耐熱性を低下させることなくイオンを十分に捕捉
することがきるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸湿絶縁性評価サンプルを示すものであり、
(a),(b),(c)はそれぞれ概略断面図である。
【図2】吸湿絶縁性評価サンプルの櫛型回路を示す概略
平面図である。
【符号の説明】
1 櫛型回路 2 プリプレグ A 積層板 B 吸湿絶縁評価サンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤木 智之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 伊藤 幸一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−209836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミド繊維の不織布あるいは織布に樹
    脂及びイオン捕捉剤を含有させたプリプレグであって、
    イオン捕捉剤としてアンチモン−ビスマス系の両イオン
    交換タイプのものを用い、樹脂に対して0.3〜4重量
    %含有させて成ることを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 アラミド繊維の不織布あるいは織布に樹
    脂及びイオン捕捉剤を含有させたプリプレグであって、
    イオン捕捉剤として陽イオン交換タイプのものと陰イオ
    ン交換タイプのものを併用し、樹脂に対して0.3〜4
    重量%含有させて成ることを特徴とするプリプレグ。
  3. 【請求項3】 陽イオン交換タイプのイオン捕捉剤とし
    て、ジルコニウム系やアンチモン系から選択されたもの
    を、陰イオン交換タイプのイオン捕捉剤として、ビスマ
    ス系やマグネシウム−アルミニウム系から選択されたも
    のを、それぞれ用いることを特徴とする請求項2に記載
    プリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプリ
    プレグと、金属箔とが積層成形されて得られたことを特
    徴とする積層板
  5. 【請求項5】 請求項1乃至のいずれかに記載のプリ
    プレグと、請求項4の積層板とが積層成形されて得られ
    たことを特徴とする多層積層板。
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