JP3432320B2 - 自動車不凍液系統部品用樹脂組成物及びその成形部品 - Google Patents

自動車不凍液系統部品用樹脂組成物及びその成形部品

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JP3432320B2 JP02653295A JP2653295A JP3432320B2 JP 3432320 B2 JP3432320 B2 JP 3432320B2 JP 02653295 A JP02653295 A JP 02653295A JP 2653295 A JP2653295 A JP 2653295A JP 3432320 B2 JP3432320 B2 JP 3432320B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車不凍液系統部品に
好適な樹脂組成物及びその成形部品に関するものであ
る。これらの樹脂組成物及びその成形部品は、優れた機
械的強度、耐クリープ性及び高温下での不凍液との接触
においても優れた耐久性を示す。
【0002】
【従来の技術】自動車分野においては、軽量化、衣装
性、生産性向上等のメリットから金属部品の樹脂化が進
んでいる。すなわち、バンパーに代表される外板、外装
部品はいうまでもなく、エンジンルーム内の金属部品に
おいても樹脂化が進んでいる。エンジンルーム内の代表
的な部品として自動車不凍液系統部品を挙げることがで
きる。これらの部品は具体的には、ラジエタータンク、
ウォーターポンプハウジング、ウォーターバルブ等であ
り、通常、不凍液と高温で長時間接触する部品である。
【0003】これらは従来、主にアルミニウム製であっ
たが、上記の理由により樹脂化が進み、現在では主にガ
ラス繊維強化ポリアミドが使用されている。これはガラ
ス繊維強化ポリアミドの持つ優れた機械的強度、耐熱剛
性、耐油性を生かしたものである。しかしながら、ポリ
アミドは不凍液と高温で長時間接触することにより強度
が低下するという欠点があり、厳しい信頼性を要求され
る部品には必ずしも最適といえるものではない。また、
自動車部品として幅広く用いられているポリプロピレン
は、軽量化効果が大きく、不凍液による強度低下はない
ものの、耐熱剛性の点で実用上問題がある。また、ポリ
プロピレンは寸法安定性においても十分とはいえず、成
形品に反りが発生し、接合面の平面度等に問題がある。
このように、自動車エンジンルーム内に搭載される不凍
液系統部品用材料として、満足な材料は見つかっていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、機械的
強度、耐熱剛性及び寸法安定性が優れ、かつ不凍液と高
温での長時間の接触に対しても高い機械的強度を保持
し、耐クリープ性が優れ、自動車不凍液系統部品に適し
た材料及びそれを成形して得られる自動車不凍液系統部
品を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の成分(a)、(b)及び(c)を、成分(a)及び
(b)の合計100重量部に対して下記の配合比で含有
することを特徴とする自動車不凍液系統部品用樹脂組成
物であり、 (a)ポリプロピレン50〜90重量部 (b)ポリフェニレンエーテル10〜50重量部 (c)無機充填材15〜200重量部
【0006】特に、ポリプロピレンが密度0.9080
〜0.9340g/cm3 のポリプロピレンである上記自動
車不凍液系統部品用樹脂組成物である。また、それぞれ
上記樹脂組成物を成形した自動車不凍液系統部品であ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】(1)ポリプロピレン(a) 本発明で用いるポリプロピレン(a)は、プロピレンを
構成モノマーの主体として含有する重合体で、具体的に
はプロピレン単独重合体、あるいはプロピレンを主成分
とし、これと、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、
ヘプテン−1又は4−メチルペンテン−1等のα−オレ
フィンとの共重合体である。これらの共重合体はランダ
ム共重合体でもブロック共重合体でもよいが、ブロック
共重合体がより好ましい。なかでも結晶性ポリプロピレ
ンが好ましく、プロピレン単独重合体及びプロピレン−
エチレンブロック共重合体が特に好ましく、プロピレン
単独重合体が最も好ましい。
【0008】これらポリプロピレン(a)のメルトフロ
ーレート(以下「MFR」という。JIS K721
0;230℃、2.16kg荷重)は0.5〜300g/10
分であることが好ましく、より好ましくは1.0〜20
0g/10分、とりわけ好ましくは5.0〜100g/10分で
ある。MFRが0.5g/10分未満では成形性が不足し、
300g/10分より大きいと機械的強度が不満足である。
【0009】また、ポリプロピレン(a)は無機充填材
との親和性を向上させる目的で、カルボキシル基、酸無
水物基、エポキシ基、アミノ基、カルボン酸エステル
基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、
ヒドロキシル基等の官能基を導入したポリプロピレンを
用いることが好ましい。これら官能基を導入したポリプ
ロピレンは、ポリプロピレン全体中の官能基濃度が0.
01重量%以上であるようにして用いることが好まし
く、より好ましくは0.03重量%以上である。
【0010】本発明で使用するポリプロピレン(a)は
JIS K7112によって測定した密度が0.908
0〜0.9340g/cm3 であることが好ましく、より好
ましくは0.9082〜0.9250g/cm3 、とりわけ
好ましくは0.9085〜0.9150g/cm3 である。
密度が0.9080g/cm3 未満では耐クリープ性が不満
足であり、0.9340g/cm3 を超えるものは製造が困
難である。
【0011】上記密度のポリプロピレンは、重合によっ
て直接得る方法以外に、上記密度未満のポリプロピレン
に核剤を添加することによって密度を増加させ、上記範
囲の密度とすることによって製造することができる。
【0012】ここで用いる核剤としては、ポリプロピレ
ンの結晶性を向上させるものなら何でもよい。代表的な
ものとしては、芳香族カルボン酸の金属塩、ソルビトー
ル系誘導体、有機リン酸塩、芳香族アミド化合物等の有
機系核剤や、タルク等の無機系核剤を挙げることができ
るが、特にこれらに限定されるものではない。
【0013】(2)ポリフェニレンエーテル(b) 本発明で用いるポリフェニレンエーテル(b)は、下記
一般式(I)
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Q1 は各々ハロゲン原子、第一級
若しくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキ
ル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
し、Q2 は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級若しく
は第二級アルキル基、アリール基、ハロアルキル基、炭
化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、mは
10以上の整数を表す)で示される構造を有する単独重
合体又は共重合体である。
【0016】Q1 及びQ2 の第一級アルキル基の好適な
例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n
−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘキシ
ル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−若しくは4−
メチルペンチル又はヘプチルである。第二級アルキル基
の好適な例は、イソプロピル、 sec−ブチル又は1−エ
チルプロピルである。多くの場合、Q1 はアルキル基又
はフェニル基、特に炭素数1〜4のアルキル基であり、
2 は水素原子である。
【0017】好適なポリフェニレンエーテルの単独重合
体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンエーテル単位からなるものである。好適な共重合
体としては、上記単位と2,3,6−トリメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位との組合せからなるランダ
ム共重合体である。多くの好適な単独重合体又はランダ
ム共重合体が特許及び文献に記載されている。例えば、
分子量、溶融粘度及び/又は耐衝撃強度等の特性を改良
する分子構成部分を含むポリフェニレンエーテルもまた
好適である。
【0018】ここで使用するポリフェニレンエーテル
(b)は、クロロホルム中で測定した30℃の固有粘度
が0.2〜0.8dl/gであるものが好ましい。より好ま
しくは固有粘度が0.2〜0.7dl/gのものであり、と
りわけ好ましくは0.25〜0.6dl/gのものである。
固有粘度が0.2dl/g未満では組成物の耐衝撃性が不足
し、0.8dl/gを超えると成形性が不満足である。
【0019】また、本発明の樹脂組成物はポリスチレ
ン、ゴム強化ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体等のスチレン系樹脂を含んでいてもよい。これ
らの配合量はポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂
の合計を100重量%としたときに、30重量%以下が
好ましい。
【0020】(3)無機充填材(c) 本発明において用いる無機充填材(c)としては、種々
の公知のものを用いることができる。一例を挙げれば、
ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウイスカー、
金属繊維、ワラストナイト等の繊維状充填材;タルク、
マイカ、ガラスフレーク等の板状充填材;ガラスビー
ズ、ガラスバルーン等の球状充填材等である。これらは
2種類以上を併用することも可能である。これらの中で
も補強効果の点から繊維状充填材が最も好ましく、コス
トの面からガラス繊維が最も好ましい。また、繊維状充
填材を用いた場合には、異方性による成形品の反りを抑
えるために、板状充填材を併用することも好ましい。こ
れら無機充填材は樹脂成分との親和性を向上させるため
に、シラン系、チタネート系等の表面処理剤で処理して
あることがより好ましい。
【0021】(4)付加的成分 また本発明の樹脂組成物には、上記以外の付加的成分を
添加することができる。例えば、エラストマー等の耐衝
撃性改良剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、造核剤、難燃
剤、ドリップ防止剤等の難燃助剤、滑剤、離型剤等の添
加剤、可塑剤、流動性改良剤、各種着色剤及びそれらの
分散剤等を付加的成分として使用できる。
【0022】また、ポリフェニレンエーテルとポリプロ
ピレンの相溶性を改善する意味から、相溶化剤成分を加
えることが好ましい。本発明で用いられる相溶化剤とし
ては、ポリフェニレンエーテルとポリプロピレンとの相
溶性を改良するものなら何でもよい。具体的には、ポリ
フェニレンエーテルグラフトポリプロピレン、スチレン
グラフトポリプロピレン、芳香族アルケニル化合物−共
役ジエンブロック共重合体部分水素添加物等を挙げるこ
とができる。かかる相溶化剤成分としては、市場にて、
上記スチレングラフトポリプロピレンとしては、三菱化
学社より「VMX」の商品名で、また、上記芳香族アル
ケニル化合物−共役ジエンブロック共重合体部分水素添
加物としては、シェル化学社より「クレイトンG」の商
品名で、クラレ社より「セプトン」の商品名で、旭化成
工業社より「タフテック」の商品名でそれぞれ販売され
ており、容易に入手することができる。これら相溶化剤
の配合量は、ポリフェニレンエーテルとポリプロピレン
の合計100重量部に対して0.1〜40重量部である
ことが好ましく、より好ましくは0.5〜35重量部、
とりわけ好ましくは1〜30重量部である。
【0023】また、本発明では低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン
−プロピレンラバー、エチレン−ブテンラバー、エチレ
ンと酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリ
ル酸エステル、無水マレイン酸等の共重合体等のエチレ
ン系樹脂を用いることもできる。これらの配合量はポリ
プロピレンとエチレン系樹脂の合計を100重量部とし
たときに30重量%以下が好ましい。
【0024】(5)構成成分の組成比 本発明の不凍液系統部品用樹脂組成物における成分
(a)〜(c)の組成比は成分(a)及び(b)の合計
100重量部に対して以下のとおりである。
【0025】成分(a):50〜90重量部、好ましく
は50〜85重量部、より好ましくは55〜80重量部
である。成分(a)が50重量部未満では成形性が不足
し、90重量部超過では耐熱性が不満足となる。 成分(b):10〜50重量部、好ましくは15〜50
重量部、より好ましくは20〜45重量部である。成分
(b)が10重量部未満では耐熱性が不足し、50重量
部超過では成形性が不満足である。 成分(c):15〜200重量部、好ましくは25〜1
50重量部、より好ましくは35〜120重量部であ
る。成分(c)が15重量部未満では機械的強度、耐熱
性が不満足であり、200重量部超過では成形性が不足
する。
【0026】(6)組成物の製造法及び成形法 本発明の樹脂組成物を得るための方法としては、種々の
公知の方法を用いることができるが、溶融混練法が最も
一般的である。溶融混練機としては、熱可塑性樹脂につ
いて一般に実用されている混練機が適用できる。例え
ば、一軸又は多軸混練押出機が適用でき、またロール、
バンバリーミキサー等であってもよい。混練温度は通常
180〜350℃である。
【0027】また、混練の方法は、全成分をブレンドし
た後、それらを同時に混練する方法、あらかじめ一部成
分を予備混練したブレンド物を用いて混練する方法、押
出機シリンダーの途中にいくつかのフィード口を設け、
逐次各成分をフィードする方法等が挙げられる。
【0028】本発明の成形品は、熱可塑性樹脂について
一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、中空
成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層
成形、プレス成形等の各種成形法によって成形すること
ができる。
【0029】本発明の成形品の用途は、自動車不凍液系
統部品である。ここでいう自動車不凍液系統部品とは、
エチレングリコールを主成分とする不凍液と接触する部
品である。具体例としては、ラジエタータンク、ウォー
ターポンプハウジング、ウォーターバルブ、ウォーター
インペラー、ラジエターパイプ、ヒータータンク等が挙
げられる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0031】実施例1 ポリプロピレン(a)として、プロピレン単独重合体
(三菱化学社製、商品名:三菱ポリプロMA2A、MF
R:25g/10分、密度:0.9070g/cm3 、以下「M
A2A」という)75重量部、無水マレイン酸グラフト
ポリプロピレン(無水マレイン酸含量0.8重量%)5
重量部、ポリフェニレンエーテル(b)として、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(日本ポリエーテル社製、30℃でのクロロホルム中の
固有粘度:0.44dl/g)、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体水素添加物(クラレ社製、商品
名:セプトン2104)10重量部をスーパーミキサー
にて充分混合撹拌した。次いでこれを二軸型押出機(日
本製鋼所社製、TEX44)を用いて、設定温度230
℃、スクリュー回転数250rpm で溶融混練しつつ、押
出機シリンダーの途中に設けられたフィード口より、無
機充填材(c)としてガラス繊維(旭ファイバーグラス
社製、直径10μm )を樹脂成分とガラス繊維の割合が
110:55となるようにフィードし、溶融混練を行い
組成物とした後、ペレット化した。
【0032】上記の樹脂組成物のペレットから、インラ
インスクリュー式射出成形機(日本製鋼所社製、型締め
力100T)を用い、シリンダー温度260℃、金型冷
却温度80℃にて射出成形を行い、試験片を作成した。
【0033】なお、射出成形に際しては、その直前まで
減圧乾燥器を用い、0.1mmHg、80℃の条件で48時
間乾燥を行った。また、射出成形された試験片は、成形
直後にデシケータに入れ、23℃にて4〜6日間静置し
た後、以下に示す方法によって評価試験を行い、結果を
表1に示した。
【0034】(i)曲げ弾性率 ISO R178−1974 Procedure 12(JIS
K7203)に準じ、インストロン試験機を用い23
℃で測定した。 (ii)高温曲げ弾性率保持率 ISO R178−1974 Procedure 12(JIS
K7203)に準じ、インストロン試験機を用い80
℃で測定し、23℃の曲げ弾性率に対する保持率を求め
た。
【0035】(iii)アイゾット衝撃試験 JIS K7110ノッチ付アイゾット衝撃試験法に準
拠して23℃で測定した。 (iv)熱変形温度 HDTテスター(東洋精機製作所社製)を用いて、JI
S K7207に準じて18.6kg荷重で評価した。
【0036】(v)耐不凍液性 不凍液の50%水溶液に試験片(JIS K7113引
張り試験片1号ダンベル)を浸漬し、120℃に加熱し
て1,000時間後の引張り強度を測定し、未浸漬の引
張り強度に対する保持率を求めた。 (vi)寸法安定性 フィルムゲートを有する金型を用いて100×60×2
mmの角板を射出成形し、この成形品の流れ方向(MD)
及び垂直方向(TD)の成形収縮率を測定し、その差
(TD−MD)を寸法安定性とした。 (vii)耐クリープ性 JIS曲げ試験片(幅10mm、厚み4mm、支点間64m
m)に200kg/cm2の曲げ応力を120℃の状態で加え
続け、破断までの時間を測定した。
【0037】実施例2、3及び比較例1〜4 各成分の組成比を表1に示す割合に変えた以外は、実施
例1と同様の方法で溶融混練、成形、評価を行い、結果
を表1に示した。なお、比較例2、3は成形できず、評
価はできなかった。
【0038】実施例4 樹脂成分を表1に示す割合でスーパーミキサーにて充分
混合撹拌した。次いでこれを二軸型押出機(日本製鋼所
社製、TEX44)を用いて、設定温度230℃、スク
リュー回転数250rpm で溶融混練しつつ、押出機シリ
ンダーの途中に設けられたフィード口より、無機充填材
(c)としてガラス繊維(旭ファイバーグラス社製、直
径10μm )、マイカ(クラレ社製)を樹脂成分とガラ
ス繊維とマイカの割合が110:35:20となるよう
にフィードし、溶融混練して組成物とした後、ペレット
化し、実施例1と同様の方法で成形、評価を行い、結果
を表1に示した。
【0039】比較例5 ポリアミド66(BASF社製、商品名:A3W)10
0重量部を二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX44)
を用いて、設定温度280℃、スクリュー回転数250
rpm で溶融混練しつつ、押出機シリンダーの途中に設け
られたフィード口より、ガラス繊維(旭ファイバーグラ
ス社製、直径10μm )を樹脂成分とガラス繊維の割合
が100:50となるようにフィードし、溶融混練を行
い組成物とした後、ペレット化した。
【0040】上記の樹脂組成物のペレットから、インラ
インスクリュー式射出成形機(日本製鋼所社製、型締め
力100T)を用い、シリンダー温度290℃、金型冷
却温度80℃にて射出成形を行い、試験片を作成し、実
施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】実施例5 ポリプロピレン(a)としてプロピレン単独重合体(三
菱化学社製、商品名:MA3U、MFR:15g/10分、
密度:0.9085g/cm3 、「MA3U」と表記する)
75重量部、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン
(無水マレイン酸含量0.8重量%)5重量部、ポリフ
ェニレンエーテル(b)としてポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレンエーテル)(日本ポリエーテル社
製、30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度:0.
44dl/g)20重量部、スチレングラフトポリプロピレ
ン(三菱化学社製、商品名:VMX DN65X)10
重量部をスーパーミキサーにて充分混合撹拌した。次い
でこれを二軸型押出機(日本製鋼所社製、TEX44)
を用いて、設定温度230℃、スクリュー回転数250
rpm で溶融混練しつつ、押出機シリンダーの途中に設け
られたフィード口より、無機充填材(c)としてガラス
繊維(旭ファイバーグラス社製、直径10μm)を樹脂
成分とガラス繊維の重量割合が110:55となるよう
にフィードし、溶融混練して組成物とした後、ペレット
化した。得られたペレットから、実施例1と同様の方法
で成形、評価を行った結果を表2に示した。
【0043】実施例6 各成分の組成比を表2に示す割合に換え、ポリプロピレ
ン(a)としてMA2Aを用い、核剤としてアデカアー
ガス社製NA11をポリプロピレンに対して0.1重量
%配合した以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、
成形、評価を行い結果を表2に示した。なお、ポリプロ
ピレンに核剤を配合したものの密度は、別途、30mmの
単軸押出機を用いて、シリンダー温度230℃にて溶融
混練し、型締め力100Tの射出成形機を用いて、シリ
ンダー温度220℃、型温40℃にて射出成形し、得ら
れた試験片より求めた。
【0044】実施例7 各成分の組成比を表2に示す割合に換えた以外は、実施
例1と同様の方法で成形、評価を行った結果を表2に示
した。
【0045】実施例8 樹脂成分を表2に示す割合でスーパーミキサーにて充分
混合撹拌した。次いでこれを二軸型押出機(日本製鋼社
製TEX44)を用いて、設定温度230℃、スクリュ
ー回転数250rpm で溶融混練しつつ、押出機シリンダ
ーの途中に設けられたフィード口より、無機充填材
(c)としてガラス繊維(旭ファイバーグラス社製、直
径10μm )、マイカ(クラレ社製)を樹脂成分とガラ
ス繊維とマイカの重量比が110:35:20となるよ
うにフィードし、溶融混練して組成物とした後、ペレッ
ト化し、実施例6と同様の方法で成形、評価を行った結
果を表2に示した。
【0046】比較例6 各成分の組成比を表2に示す割合に換えた以外は、実施
例1と同様の方法で成形、評価を行った結果を表2に示
した。
【0047】実施例9 各成分の組成比を表2に示す割合に換え、ポロプロピレ
ン(a)としてプロピレン単独重合体(三菱化学社製、
商品名:MH6、MFR:1.2g/10分、密度:0.9
055g/cm3 )を用いた以外は、実施例1と同様の方法
で成形、評価を行って結果を表2に示した。
【0048】実施例10 各成分の組成比を表2に示す割合に換えた以外は、実施
例1と同様の方法で成形、評価を行って結果を表2に示
した。
【0049】実施例11 各成分の組成比を表2に示す割合に換え、ポリプロピレ
ン(a)としてプロピレン−エチレンブロック共重合体
(三菱化学社製、商品名:BC8、MFR:1.8g/10
分、密度0.9070g/cm3 、「BC8」と表記する)
を用いた以外は、実施例1と同様の方法で成形、評価を
行って結果を表2に示した。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の自動車不凍液系統部品用樹脂組
成物は、高い機械的強度、耐熱剛性、寸法安定性等の優
れた特性と良好な耐不凍液性、高温耐クリープ性を備え
ており、またこれを成形して得られる自動車不凍液系統
部品は、最近の自動車樹脂部品の高性能化要求に十分適
合するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 71:12) (72)発明者 西田 耕治 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 内山 幸夫 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 濱野 信之 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日 野自動車工業株式会社内 (72)発明者 近津 哲史 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日 野自動車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−98645(JP,A) 特開 平1−247457(JP,A) 特開 平2−113060(JP,A) 特開 平5−59253(JP,A) 特開 平6−166776(JP,A) 特開 平6−192497(JP,A) 特開 平6−240068(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 F01P 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(a)、(b)及び(c)
    を、成分(a)及び(b)の合計100重量部に対して
    下記の配合比で含有することを特徴とする自動車不凍液
    系統部品用樹脂組成物。 (a)ポリプロピレン(ただし、ポリプロピレン全体中
    の無水マレイン酸基濃度が0.01重量%以上であるよ
    うに無水マレイン酸を導入することとする)50〜90
    重量部 (b)ポリフェニレンエーテル10〜50重量部 (c)無機充填材15〜200重量部
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンが密度0.9080〜
    0.9340g/cm3 のポリプロピレンである請求項1の
    自動車不凍液系統部品用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の樹脂組成物を成
    形した自動車不凍液系統部品。
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