JP3430687B2 - 気体燃料エンジン - Google Patents

気体燃料エンジン

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JP3430687B2
JP3430687B2 JP31218594A JP31218594A JP3430687B2 JP 3430687 B2 JP3430687 B2 JP 3430687B2 JP 31218594 A JP31218594 A JP 31218594A JP 31218594 A JP31218594 A JP 31218594A JP 3430687 B2 JP3430687 B2 JP 3430687B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業の利用分野】本発明は、例えば水素、メタン、エ
タン等の可燃性気体を燃料として用いる気体燃料エンジ
ンに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近時、例えば水素、メタン、エタン等の
可燃性気体を燃料とする気体燃料エンジンが種々提案さ
れている。特に水素は、燃焼によってCO2を生成する
ことなく、また、有害な未燃焼成分を排出することがな
いため、無公害エンジンとして期待されている。 【0003】ところで、上述のような気体燃料エンジン
に対する燃料の供給方式として、例えば特開平5−32
1764号公報に開示されているように、気体燃料を気
化器によって予め空気と混合してからエンジンの吸気ポ
ートに供給する予混合方式と、例えば、吸気ポートとは
別個に設けた気体燃料供給ポートから気体燃料を圧縮行
程にある気筒内に直接噴射する直噴方式とを併用し、例
えば図13に示すようなエンジン回転数と要求トルクを
パラメータとして決定される運転状態に応じて適切に切
換えて使用するようにしたものが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
予混噴状態と直噴状態との2つの異なる燃料供給状態を
運転状態に応じて切換えて燃料を供給する燃料供給方法
を採用した場合、予混と直噴とでは燃焼形態、目標空燃
比、燃料応答性などが異なるため、単に図13の特性の
みに応じて燃料供給状態を切換えるようにしたのでは、
当該切換え時に空燃比A/Fのオーバリッチやオーバリ
ーンが発生し、トルクショックや排気エミッションの悪
化を伴う問題がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本願発明は、該問題を解
決することを目的としてなされたものであって、次のよ
うな有効な課題解決手段を備えて構成されている。 【0006】すなわち、本願発明の気体燃料エンジン
は、気体燃料を吸気通路に供給するための予混噴用イン
ジェクタと、気体燃料の供給ポートに設けられた直噴用
タイミングコントロール弁と、を備え、気体燃料を、上
記直噴用タイミングコントロール弁のみを介して直接エ
ンジンに導入する直噴状態と、上記予混噴用インジェク
タのみから供給して予じめ空気と混合させた上で導入す
る予混噴状態との2つの燃料供給状態に任意に切換え
て供給するようにした気体燃料エンジンにおいて、上記
燃料供給状態の切換時、上記直噴用タイミングコントロ
ール弁の制御開始までの遅延時間、上記予混噴用イン
ジェクタの制御開始までの遅延時間に比較して大きな値
設定するように構成されている 【0007】 【作用】本願発明の気体燃料エンジンは、上記の構成に
対応して次のような有効な作用を奏する。 【0008】すなわち、先ず本願発明の気体燃料エンジ
ンの構成では、上述のように、気体燃料を吸気通路に供
給するための予混噴用インジェクタと、気体燃料の供給
ポートに設けられた直噴用タイミングコントロール弁
と、を備え、気体燃料を、上記直噴用タイミングコント
ロール弁のみを介して直接エンジンに導入する直噴状態
と、上記予混噴用インジェクタのみから供給して予じめ
空気と混合させた上で導入する予混噴状態との2つの
燃料供給状態に任意に切換えて供給するようにした気体
燃料エンジンにおいて、上記燃料供給状態の切換時、
記直噴用タイミングコントロール弁の制御開始までの遅
延時間、上記予混噴用インジェクタの制御開始までの
遅延時間に比較して大きな値に設定するように構成され
ている 【0009】予混噴状態の供給燃料は一般にインジェク
タで調量された後に、ミキサー部、スロットル部、サー
ジタンク部、吸気ポート部を経て燃焼室に供給されるた
め、直接燃焼室内に噴射される直噴状態の場合に比べて
燃焼室内に入るタイミングが遅い。従って、そのまま燃
料供給状態を切換えたのでは燃料流量の同期をとること
ができない。 【0010】そこで、上述のように燃焼室内への燃料到
達が遅い予混噴状態から燃料到達速度が速い直噴状態へ
の切換時には、その供給開始タイミングをそれとは逆の
場合に比較して所定時間遅くするようにし、それによっ
て燃料流量の同期をとる。 【0011】その結果、燃料供給状態切換時の空燃比の
変動、それによるトルクショックの発生、排気エミッシ
ョンの悪化が防止される 【0012】 【発明の効果】以上の結果、上記本願発明の気体燃料エ
ンジンの構成によると、予混噴状態又は直噴状態等燃料
供給状態の切換時の空燃比変動を極力小さな状態に抑制
することができ、ドライバビリティーおよび排気エミッ
ションの改善を図ることができる。 【0013】 【実施例】図1〜図7は、本願発明の実施例に係る気体
燃料エンジンの燃料供給システムの構成およびその制御
内容を示している。 【0014】図1において、先ず符号1は気体燃料とし
て水素を採用し、同水素を燃料として運転するロータリ
ーエンジンである。該ロータリーエンジン1は、ペリト
ロコイド曲線面を内周面2aとするロータハウジング2
内に3組の円弧状外周面3a〜3cを有する略三角形状の
ロータ3が内接配置され、当該ロータハウジング2の内
周面2aおよびロータ3の外周面3a〜3cとロータハウ
ジング2の両側に配置されたセンターハウジング4およ
びサイドハウジング(図示せず)とによって3つの作動室
5A〜5Cが形成されている。 【0015】そして、上記ロータ3の回転に伴いこれら
3つの作動室5A〜5Cが所定の位相差をもって容積変
化することによって吸気、圧縮、膨張、排気の各行程を
行い、エキセントリックシャフト6からその出力を取り
出すように構成されている。また、その下死点側短軸部
を挾んで吸気行程側作動室5Aには吸気ポート7が、排
気行程側作動室5Cには排気ポート8がそれぞれ設けら
れ、さらに、上記吸気行程側作動室5Aには上記吸気ポ
ート7のリーディング側に隣接する位置に独立して直噴
用の水素燃料供給ポート9が設けられている。直噴用水
素燃料供給ポート9には、直噴用のタイミングコントロ
ール弁16が設置されている。 【0016】そして、また上記吸気ポート7にはサージ
タンク10を介してエアクリーナACに連通する吸気通
路APが接続され、該吸気通路APのエアクリーナAC
下流には、運転者のアクセルペダル踏込量(アクセル開
度ACC)に応じて吸入空気量を調整する例えばステッ
ピングモータ23を備えた電気的な駆動方式のスロット
ル弁SBが設けられ、また、同スロットル弁SBの上流
部には水素燃料インジェクタ24からの水素燃料を予じ
め空気と混合する予混噴用の気体燃料ミキサ12および
吸入空気量を検出するエアフローセンサーAFSが各々
設けられている。また、上記排気ポート8には排気通路
EPが接続され、該排気通路EP下流には触媒コンバー
タCACが設けられている。そして、また同触媒コンバ
ータCACの上流部には排気ガス中の酸素濃度によって
エンジンの空燃比A/Fを検出するO2センサーOSが
設けられている。 【0017】一方、上記吸気通路AP側の予混噴用気体
燃料ミキサ12の水素燃料インジェクタ24部及び直噴
用水素燃料供給ポート9側の直噴用タイミングコントロ
ール弁16部には、例えば複数のMHタンクからなる水
素燃料貯溜タンク部Tから個別に水素燃料を導く第1、
第2の水素燃料供給通路14,15が各々接続されてい
る。そして、先ず第1の水素燃料供給通路(予混流路)1
4には圧力レギュレータ20と流路開閉用の第1遮断弁
18が設置されている。また、上記第2の水素燃料供給
通路(直噴流路)15には当該通路の通路面積を調整する
ことによって直噴時の水素燃料供給量を制御する電気式
の直噴用水素燃料供給量制御弁17が設けられており、
該直噴用水素燃料供給量制御弁17と水素燃料貯溜部タ
ンクTとの間にはエンジン作動時に開き、エンジン停止
時に閉じる上記第1遮断弁18と同様の第2遮断弁19
が設けられている。 【0018】他方、図示はしないが、上記水素燃料貯溜
タンク部Tは、複数本のMHタンクを並列に配置したも
のであって、これらの各MHタンクは、それぞれ水素吸
蔵合金(例えば、TiFe,LaNi,TiMn,MmNiCr,Mm
Ni,)MHを内蔵し、その中に形成された熱媒流通路(熱
媒循環路)に熱媒を流すことにより、それぞれ一定温度
以上で水素を放出し、所定の水素放出圧力が得られるよ
うに構成されている。 【0019】そして、同複数のMHタンクには熱媒体と
して上記ロータリエンジンのエンジン冷却系からの冷却
水が循環されるようになっている。 【0020】また、図1において、符号22はエンジン
コントロールユニットである。このエンジンコントロー
ルユニット22には、制御情報として図示しないエンジ
ン回転数センサーからはエンジン回転数検出信号が入力
され、またエアフローセンサーAFSからは吸入空気量
信号が入力され、さらにO2センサーOSからは空燃比
検出信号A/Fが入力される。また、その他、エンジン
のスタータスイッチ信号、イグニッションスイツチのO
N,OFF信号、アクセル開度センサーからのアクセル
開度検出信号、クランク角センサからのクランク角検出
信号、エンジン水温センサからのエンジン水温検出信号
等も入力される。そして、これらの各種の情報に基づい
てエンジンのスロットル弁TVの開閉制御、直噴用水素
燃料供給量制御弁17の開度制御、直噴用タイミングコ
ントロール弁16のタイミング制御、予混噴用の水素燃
料インジェクタ24の噴射量制御、第1遮蔽弁18およ
び第2遮蔽弁19の開閉制御等の各種の制御が各々行わ
れるようになっている。 【0021】すなわち、先ずエンジン運転時には、上記
第1遮蔽弁18又は第2遮断弁19が開かれ、上記水素
燃料貯留タンク部Tから出た水素は、上記第1の水素燃
料供給通路14から水素燃料インジェクタ24に供給さ
れ、又第2の水素燃料供給通路15の水素供給量制御弁
17を介して直噴用タイミングコントロール弁16に供
給される。そして、上記水素燃料インジェクタ24から
の水素が気体燃料ミキサ12で空気と混合され、又上記
水素燃料供給量制御弁17からの水素が直噴用タイミン
グコントロール弁16によりエンジン回転に同期して水
素燃料供給ポート9に噴射され、同タイミングでエンジ
ン1の吸気行程作動室5Aに供給される。また、空気は
エアクリーナACを経て吸気通路APに導入され、エン
ジンコントロールユニット22からの開度信号に応じて
開閉する電気式のスロットル弁TVを介して上記吸気ポ
ート7に導かれ、所定のタイミングで吸気行程作動室5
Aに供給される。また、エンジン停止時には、イグニッ
ションスイッチOFFの信号を受けて上記第1遮断弁1
8および第2遮断弁19が閉じられ、また水素燃料イン
ジェクタ24がOFFにされるとともに水素燃料供給量
制御弁17も閉じられる。 【0022】ところで、上記のような予混噴状態および
直噴状態の2種の気体燃料供給状態を有する気体燃料エ
ンジンの場合、予混噴状態から直噴状態又は直噴状態か
ら予混噴状態への切換時において、その特性上から前述
のようなトルクショック、排気エミッションの悪化等の
問題を生じる。 【0023】また、上記予混噴状態と直噴状態とでは、
燃焼形態、目標空燃比、燃料応答性、点火時期等種々の
制御条件が異なる。従って、本実施例では、それら条件
の違いに応じて次のような各種の対応策が施されてい
る。 【0024】 予混噴時と直噴時とでは吸気吹き返し
の影響が異なるために、エアフロセンサ(AFS)で計測
した吸気量に対する補正係数が異なる。そこで、予混/
直噴時の補正係数をそれぞれCp/Cdとし、最終的な補
正係数をCとしたとき、 C=(1−α)Cp+αCdとする。 【0025】(0≦α≦1、αとしては、予混/直噴そ
れぞれの燃料割合に応じ、例えば予じめ実験により求め
た図8に示すような燃料割合Rp,Rdに応じて決まるマ
ップの値を用いるようにしている) 空気と水素との
燃料割合の増減や供給タイミングは、エンジンの回転数
に応じて行うためクランク角に同期して変化させるよう
にしている。 【0026】 予混噴時の燃焼は緩慢であるのに対
し、直噴時の燃焼は速いため、予混噴時と直噴時とでは
点火時期制御の要求進角が異なる。そこで、予混噴時/
直噴時の要求進角をそれぞれθp,θdとし、最終的な点
火進角をθigとすると、切換時にはB/F等の不具合が
発生しないように、 θig=(1−β)θp+βθdとする。 【0027】(0≦β≦1、βは、図8のマップを兼用
して上記のαと同様の変化をさせる) 予混噴時と
直噴時とでは燃焼形態、目標空燃比、燃料応答性が異な
るために、空燃比F/Bの補正係数の設定や学習は別に
行う。また燃料供給状態の切換期間中の空燃比は、上記
の基本ロジックで行い、空燃比のF/B制御は停止す
るようにしている。 【0028】 燃料供給状態の切換点では予混噴時と
直噴時とでエンジントルクの変化がないように、吸気量
・燃料流量・点火進角を各々設定するが、切換点近傍で
のアクセル開度の微少変化により頻繁に切換えが起こる
ような場合には、トルクが増加していく直噴のみを用い
るようにしている。 【0029】以下、これらの対応策に応じた上記エンジ
ンコントロールユニット22の具体的な制御内容につい
て詳細に説明してゆく。 【0030】(1) 燃料供給開始タイミングおよび燃料
割合(供給流量)の可変制御並びに各アクチュエータの動
作量決定制御(基本制御) 先ず、図2および図3の連続するフローチャートは上記
エンジンコントロールユニット22によってなされる本
実施例の気体燃料エンジンの基本的な燃料供給制御の内
容を示している。 【0031】すなわち、先ず図2のステップS1で上記
気体燃料エンジンの実際のエンジン回転数N、アクセル
開度ACC、吸入空気量Qa等のデータを読み込む。こ
こで、読み込まれる前記吸気量Qaは例えば図4に示す
ようなサブルーチンによる吸気量補正が実行されている
(後述)。 【0032】そして、次にステップS2に進み上記アク
セル開度読み込みデータACCに基いて予混噴状態から
直噴状態又は直噴状態から予混噴状態への各燃料供給状
態切換用の基準アクセル開度ACCPD(予混→直噴)、
ACCDP(直噴→予混)を演算する。 【0033】その後、ステップS3に進み、上記切換状
態の内の予混噴状態から直噴状態への切換中であること
を示す切換フラグXPDの値がXPD=1(切換中)であ
るか否かを判定する。 【0034】その結果、XPD=0(NO)の少くとも予
混噴状態から直噴状態への切換中ではない時は、さらに
ステップS4に進み、今度は直噴状態から予混噴状態へ
の切換中であることを示す切換フラグXDPの値がXD
P=1(切換中)であるか否かを判定する。 【0035】その結果、XDP=0(NO)の直噴状態か
ら予混噴状態への切換中でもない時、すなわち予混→直
噴、直噴→予混何れの燃料供給状態の切換え状態でもな
い定常時には、さらにステップS5に進んで、上記ステ
ップS1で読み込まれた現在のアクセル開度ACCが今
回初めて要求トルクの高い上記予混噴状態から直噴状態
への燃料供給状態の切換えを必要とする基準アクセル開
度値ACCPD以上に大となったか否かを判定する。 【0036】その結果、YES(ACC≧ACCPD)と
判定されると、先ずステップS6,S7に進んで、切換時
所定期間内トルクショック等の防止を目的として図9の
(a)に示すような燃料割合Rpの変化(徐々に減少)をさせ
るための予混噴状態の燃料割合増減遅延タイマーの設定
タイマー値TpをTp1に、またそれに対応して直噴状態
の燃料割合Rdを変化(徐々に増大)させるための燃料割
合増減遅延タイマーの設定タイマー値TdをTd1に各々
初期設定する。 【0037】そして、さらにステップS7で予混噴状態
から直噴状態への燃料供給状態の切換えを開始するとと
もに予混噴状態から同直噴状態への燃料供給状態の切換
え中であることを示す切換フラグXPDの値をXPD=
1(切換中)にセットした上で後述する図3のステップS
37以下の動作(各アクチュエータの動作量決定制御)に進
む。 【0038】他方、上記ステップS5の判定でNOと判
定された時は、さらにステップS9に進んで、上記ステ
ップS1で読み込まれた現在のアクセル開度ACCが上
記とは逆にトルクよりも効率を重視すべき直噴状態から
予混噴状態への燃料供給状態の切換えを必要とする基準
アクセル開度値ACCDPよりも小となったか否かを判
定する。 【0039】その結果、YES(ACC<ACDP)と判
定されると、ステップS10,S11に進んで上記同様図9
の(b)に示すような予混噴状態の燃料割合Rpの変化(徐
々に増大)をさせるための予混噴状態の燃料割合増減遅
延タイマーの設定タイマー値TpをTp2に、またそれに
対応して直噴状態の燃料割合Rdを変化(徐々に減少)さ
せるための燃料割合増減遅延タイマーの設定タイマー値
TdをTd2に各々初期設定する。 【0040】そして、さらにステップS12で直噴状態か
ら予混噴状態への燃料供給状態の切換えを開始するとと
もに直噴状態から予混噴状態への燃料供給状態の切換え
中であることを示す切換フラグXDPの値をXDP=1
(切換中)にセットした上で上記同様後述する図3のステ
ップS37以下の動作に進む。 【0041】すなわち、先ず図3のフローチャートのス
テップS37では例えば上記ステップS1で読み込まれた
エンジン回転数Nとアクセル開度ACCとをパラメータ
とするマップデータから予混噴状態の目標空燃比λpお
よび直噴状態の目標空燃比λdを各々演算する。 【0042】次に、ステップS38で、例えばエンジン回
転数およびアクセル開度によって決定される所定のマッ
プデータから読出された予混噴状態の基本要求水素量Q
fpoに対して上記予混噴状態における燃料割合Rpを掛け
ることによって該予混噴状態の要求水素量Qfpを求める
(Qfp=Qfpo・Rp)。 【0043】また、ステップS39で、同様にして読出さ
れた直噴状態の基本要求水素量Qfdoに対して同直噴状
態における燃料割合Rdを掛けることによって該直噴状
態の要求水素量Qfdを求める(Qfd=Qfdo・Rd)。 【0044】さらに、ステップS40に進み、上記予混噴
状態の要求水素量Qfpに対して上記予混噴状態の目標空
燃比λpを掛けることによって当該予混噴状態の目標空
燃比λpに対応した要求空気量Qapを求める(Qap=Qfp
・λp)。 【0045】さらに、予混噴時は水素燃料自体もスロッ
トル弁TV部分を通過するので、ステップS41に進み、
所定のマップから大気圧条件下での予混噴状態の要求水
素量Qfpaをも求める。 【0046】次に、ステップS42に進んで、上記直噴状
態の要求水素量Qfdに対して上記直噴状態の目標空燃比
λdを掛けることによって直噴状態の要求空気量Qadを
求める(Qad=Qfd・λd)。そして、該ステップS42
は、図5に示すような要求空気量の補正を行うサブルー
チンが設けられている(後述)。 【0047】さらに、ステップS43に進み、上記ステッ
プS40で求めた予混噴状態の要求空気量Qap、ステッ
プS42で求めた直噴状態の要求空気量Qad、ステップS
41で求めた予混噴状態の要求水素量Qfpaを各々加算す
ることによって最終的な要求混合気量Qafの演算を行う
(Qaf=Qap+Qad+Qfpa)。そして、該ステップS43
にも図6に示すような要求混合気量の補正を行うサブル
ーチンが設けられている(後述)。 【0048】その後、ステップS44に進んで、該要求混
合気量Qafに対応した目標とすべきスロットル開度TV
Oの演算を行う。 【0049】次に、ステップS45に進み、上記予混噴状
態の吸入空気量Qaを目標空燃比λpで割ることによって
同状態の基本となる目標水素量Qhpoを求めるとともに
該基本目標水素量Qhpoに上記予混噴状態の燃料割合Rp
を掛けることによって予想目標水素量Qhpを求める。 【0050】そして、それに基きステップS46で上記予
混噴用水素燃料インジェクタ24の噴射パルス幅τを演
算する。 【0051】また、さらにステップS47で、上記エアフ
ローセンサAFSからの吸入空気量Qaを直噴状態の目
標空燃比λdで割ることによって同直噴状態の基本とな
る目標水素量Qhdoを求めるとともに該基本目標水素量
Qhdoに直噴時の燃料割合Rdを掛けることによって当該
直噴時の予想目標水素量Qhdを求める。 【0052】そして、それに基きステップS48で上記直
噴用水素燃料供給量制御弁17の目標とする開弁開度を
演算する。 【0053】一方、図2のフローチャートに戻り、前述
の場合とは異って、上記ステップS3の判定で、XDP
=1(YES)と判定された予混状態から直噴状態への燃
料供給状態の切換中である時は、先ずステップS13に進
んで、上記ステップS6で初期設定された予混噴時の燃
料割合増減遅延タイマーの設定タイマー値Tpを当該制
御周期分ΔTpだけデクリメントしてゆく。 【0054】そして、その結果、同タイマー値TpがTp
=0となったか否か、すなわち遅延時間Tpが経過した
か否かを続くステップS14で判定する。該判定の結果、
当該遅延時間Tpが経過してYESとなると、初めてス
テップS15で水素と空気との予混噴側の燃料割合Rpの
演算を行なう。該予混噴側燃料割合Rpの演算は、所定
の基本マップ値Rpをベースとして例えば図9の(a)に示
す所定のステップ値ΔRp1を制御周期毎に減算すること
によって徐々に減少してゆくようになされる。 【0055】また、ステップS16に進み、同様にして上
記ステップS7で初期設定された直噴側の燃料割合増減
遅延タイマーTdの当該制御周期毎の減算Td−ΔTdを
行なう。 【0056】そして、続くステップS17で当該遅延時間
Tdが経過したか否か(Td=0?)を判定する。 【0057】その結果、YESになると、ステップS18
に進んで今度は直噴側の燃料割合Rdの演算を行う。 【0058】該直噴側燃料割合Rdの演算は、図9の(a)
に示すように、所定の基本マツプ値Rdをベースとして
所定のステップ値ΔRd1を加算することによって徐々に
増加してゆくようになされる。 【0059】次に、ステップS19で上記直噴側の燃料
割合Rdの減算値が未だ0でないか否かを判定し、0で
ないYESの時はステップS20に進んで上記水素燃料供
給量制御弁17を開いて直噴用タイミングコントロール
弁16を介してエンジン1に水素燃料を供給する。 【0060】そして、一方、さらにステップS21で予混
噴側の燃料割合Rpの値が0になったか否かを判定す
る。 【0061】その結果、YESになると、さらにステッ
プS22に進んで、上記予混流路側第1遮断弁18を閉じ
て予混用の第1の水素燃料供給通路14を遮断し、予混
噴状態を停止する。 【0062】次に、ステップS23に進み、上記直噴側の
燃料割合Rdの値が100%となったか否かを判定し、
YESになると、ステップS24に進んで、予混噴状態か
ら直噴状態への燃料状態の切換完了処理を行って、同状
態を示す切換フラグXPDの値をXPD=0にリセット
する。 【0063】この結果、例えば図1に示すように、ス
ロットル開度(要求トルク)の変化に対応して予混側燃料
割合および直噴側燃料割合とそれらの相互の供給タイミ
ングが適切に制御され、予混噴状態から直噴状態へのリ
ニアな切換がなされ、急激な空燃比の変動が防止され
る。 【0064】他方、上記ステップS3の判定で、XDP
=0(NO)と判定された予混状態から直噴状態への燃料
供給状態の切換中ではない時は、上述のようにステップ
4に進んで、XDP=1、すなわち逆に直噴状態から
予混噴状態への切換中であるか否か、を判定する。その
結果、YESと判定された時は、さらにステップS25
進んで、上記ステップS6で初期設定された予混噴側の
燃料割合増減遅延タイマーの設定タイマー値Tpを当該
制御周期分ΔTpだけデクリメントしてゆく。 【0065】そして、その結果、同タイマー値TpがTp
=0となったか否か、すなわち遅延時間Tpが経過した
か否かを続くステップS26で判定する。該判定の結果、
当該遅延時間Tpが経過してYESとなると、初めてス
テップS27で水素と空気との予混噴側の燃料割合Rpの
演算を行なう。該予混噴側の燃料割合Rpの演算は、所
定の基本マップ値Rpをベースとして例えば図9の(b)に
示す所定のステップ値ΔRp2を上記とは逆に制御周期毎
に加算することによって徐々に増大してゆくようになさ
れる。 【0066】また、その後、ステップS28に進み、同様
にして上記ステップS7で初期設定された直噴側の燃料
割合増減遅延タイマーTdの当該制御周期毎の減算Td−
ΔTdを行なう。 【0067】そして、続くステップS29で当該遅延時
間Tdが経過したか否か(Td=0?)を判定する。 【0068】その結果、YESになると、ステップS30
に進んで今度は直噴側の燃料割合Rdの演算を行う。 【0069】該直噴側の燃料割合Rdの演算は、図9の
(b)に示すように、所定の基本マツプ値Rdをベースとし
て所定のステップ値ΔRd2を上記とは逆に減算すること
によって徐々に減少してゆくようになされる。 【0070】次に、ステップS31で上記予混噴側の燃料
割合Rpの減算値が未だ0でないか否かを判定し、0で
ないYESの時はステップS32に進んで上記第1遮断弁
18を開き、第1の水素燃料供給通路14を通して水素
燃料インジェクタ24、気体燃料ミキサ12からエンジ
ン1に水素燃料を供給する。 【0071】そして、一方、さらにステップS33で直噴
側の燃料割合Rdの値が0になったか否かを判定する。 【0072】その結果、YESになると、さらにステッ
プS34に進んで、上記直噴流路側第2遮断弁19および
水素燃料供給量制御弁17を閉じて直噴用の第2の水素
燃料供給通路15を遮断し、直噴状態を停止する。 【0073】次に、ステップS35に進み、予混噴側の燃
料割合Rpの値が100%となったか否かを判定し、Y
ESになると、ステップS36に進んで、直噴状態から予
混噴状態への燃料供給状態の切換完了処理を行って、同
状態を示す切換フラグXPDの値をXPD=0にリセッ
トする。 【0074】この結果、例えば図1に示すように、ス
ロットル開度(要求トルク)の変化に対応して直噴側燃料
割合および予混噴側燃料割合とそれらの相互の供給タイ
ミングが適切に制御され、直噴状態から予混噴状態への
リニアな切換がなされ、急激な空燃比の変動が防止され
る。 【0075】(2) 吸気量の補正制御 先にも述べたように、予混状態と直噴状態とでは吸気吹
き返しの影響が異なるためにエアフロセンサ(AFS)で
計測した吸気量に対する補正係数が異なる。そこで、本
実施例では予混/直噴時の補正係数をそれぞれCp/Cd
とし、最終的な補正係数をCとしたとき、 C=(1−α)Cp+αCdとするようにして対応してい
る。 【0076】(0≦α≦1、αは予混/直噴それぞれ燃
料割合に応じて、例えば図8のマップの値を用いる)該
制御の内容を図4のフローチャートに示す。該図4のフ
ローチャートは、図2のフローチャートのステップS1
のサブルーチンとして構成されている。 【0077】すなわち、先ず図4のフローチャートのス
テップS1で上述のように上記エアフロセンサAFSの
検出値Qaoを読み込む。 【0078】そして、次にステップS2で、予混噴用吸
気量補正係数Cpと直噴用吸気量補正係数Cdを各々演算
する。該各吸気量補正係数Cp,Cdの演算は、例えば実
験により測定したデータをエンジン回転数Nとスロット
ル開度TVOとのマップにしておき、それを参照して読
み出すことにより演算する。 【0079】次に、ステップS3,S4に進み、先ず上記
予混噴状態から直噴状態への切換中であるか否か、又は
直噴状態から予混噴状態への切換中であるか否かを上記
切換フラグXPD,XDPの値を基に順次判定する。 【0080】その結果、ステップS3でXPD=1(YE
S)の予混噴状態から直噴状態への切換中である時又は
ステップS4でXDP=1(YES)の直噴状態から予混
噴状態への切換中である時は、各々ステップS5に進ん
で、例えば図8のマップから読み出した予混噴状態、直
噴状態各々の燃料割合Rp,Rdに基いて対応する補正用
の重み付け係数αを演算する。 【0081】そして、さらにステップS6に進み、最終
的な吸気量補正係数Cを演算する。該最終補正係数Cの
演算は、上述のように、予混状態と直噴状態とでは吸気
吹き返しの影響が異なるためにエアフロセンサ(AFS)
で計測した吸気量に対する補正係数が異なる。そこで、
本実施例では予混/直噴時の補正係数をそれぞれCp/
Cdとし、最終的な補正係数をCとしたとき、例えば上
記重み付け係数αを用いて、 C=(1−α)Cp+αCdとするようにして対応してい
る。 【0082】(0≦α≦1、上記のようにαは予混/直
噴それぞれの燃料割合Rp,Rdに応じて、例えば図8の
マップの値を用いて決定される)そして、その上でステ
ップS7に進み、該予混→直噴、直噴→予混の各切換状
態に対応して重み付けされた吸気量補正係数Cを用いて
補正された補正吸気量Qaを算出する(Qa=Qao・C)。 【0083】他方、上記ステップS3,S4で各々NOと
判定された燃料供給状態の切換中ではない時は、先ずス
テップS8に進んで、予混噴のみの場合か、直噴のみの
場合かを各々判定し、その判定結果に対応して各々ステ
ップS9,S10に進み、それぞれ上記最終的な吸気量補正
係数Cを対応する上記予混噴のみ及び直噴のみの場合の
吸気量補正係数Cp,Cdに設定して上記ステップS7の補
正吸気量Qaの演算を行う。 【0084】これらの結果、上記それぞれ4種の燃料供
給状態に対応した適切な吸気量補正が実現される。そし
て、それにより最適な運転性と排気エミッション性能の
両立が図られる。 【0085】(3) 直噴状態の要求空気量の補正制御 予混噴状態と直噴状態とでは異なる目標空燃比で運転す
るために、同一トルクを発生させる点でも要求される最
終的な吸気量が大きく異なる。従って上記燃料供給状態
切換時に吸気量が急変してトルクショックにつながらぬ
ように、 切換期間中の要求吸気量に補正係数をかけ
て滑らかにし、スロットルの動きをスムーズにする、
予混噴状態→直噴状態切換時、直噴用タイミングコン
トロール弁16への燃料の充填遅れを考慮し、直噴側の
燃料流量が一定しきい値に達するまでは要求吸気量を増
やさない、ようにする必要がある。 【0086】図5のフローチャートは、該問題に対応し
た直噴時の要求吸気量の補正制御の内容を示している。 【0087】すなわち、先ずステップS1で、上記切換
フラグXPDの値が1であるか否かを基に現在の燃料供
給状態が予混噴状態から直噴状態への切換中であるか否
かを判定し、その上で、さらにステップS2に進み、上
記直噴状態の燃料割合Rdが図8、図9の値Rd1よりも
小さいか否かを判定する。 【0088】そして、それらステップS1,S2の判定結
果が各々YESの時は、ステップS3に進んで、直噴時
の要求空気量Qadの値を0に、また上記判定結果の何れ
か一方か又は両方がNOの時はステップS4に進んで、
同要求空気量Qadを上記図3のフローチャートのステッ
プS39で求めた直噴時の要求水素量Qfdに対して同直噴
時の目標空燃比λdを掛けることによって演算した値に
各々設定する。 【0089】この結果、予混噴状態→直噴状態切換時、
直噴用タイミングコントロール弁16への燃料の充填遅
れを考慮し、図12に示すように直噴側燃料割合(流量)
が一定しきい値に達するまでは直噴側要求吸気量を増や
さないようにすることができるとともに、また図11に
示すように切換期間中の要求吸気量に補正係数(なまし)
をかけて滑らかにし、最終要求空気量によって決定され
るスロットル弁TVの動きをスムーズにすることが可能
となる。 【0090】その結果、予混噴状態と直噴状態とでは異
なる空燃比で運転するために、同一トルクを発生させる
点でも要求される吸気量が大きく異なり、従って切換時
に吸気量が急変してトルクショックが発生するのを有効
に防止することができる。 【0091】(4) 予混/直噴切換時における要求混合
気量の補正制御 図6のフローチャートは、予混/直噴切換時における要
求混合気量の補正制御の内容を示している。 【0092】すなわち、先ずステップS1でベースとな
る要求混合気量Qafoの演算(Qafo=Qap+Qad+Qfp
a)を行う。 【0093】次に、ステップS2,S3に進み、先ず上記
予混噴状態から直噴状態への切換中であるか否か、又は
直噴状態から予混噴状態への切換中であるか、否かを上
記切換フラグXPD,XDPの値を基に順次判定する。 【0094】その結果、ステップS3でXPD=1(YE
S)の予混噴状態から直噴状態への切換中である時又は
ステップS4でXDP=1(YES)の直噴状態から予混
噴状態への切換中である時は、各々ステップS4に進ん
で、例えば図8のマップから読み出した燃料割合Rp,R
dに基いて要求混合気量補正係数Cafを演算する。 【0095】そして、さらにステップS5に進み、最終
的な要求混合気量Qafを演算する。該最終的な要求混合
気量補正係数Qafの演算は、上記ステップS1で演算さ
れたベースとなる要求混合気量Qafoに対して上記要求
混合気量補正係数Cafを掛けることによってなされる。 【0096】他方、上記ステップS2,S3の何れでもN
Oと判定された燃料供給状態の切換状態ではない時は、
ステップS6に進んで、最終的な要求混合気量Qafを上
記ステップS1で演算されたベースとなる要求混合気量
Qafoに設定する。 【0097】(5) 点火時期の補正制御 上述のように、燃料割合の増減や供給タイミングは、そ
れぞれエンジン回転数に応じて行うためクランク角に同
期して変化させるようにしている。しかし、予混噴状態
での燃焼は緩慢であるのに対し直噴状態での燃焼は速い
ため、予混と直噴では必然的に要求点火進角が異なる。
予混/直噴の要求点火進角をそれぞれθp,θdとし、最
終的な点火進角をθigとすると、切換時にはB/F等の
不具合が発生しないよう、 θig=(1−β)θp+βθd (0≦β≦1、βは上記吸気量補正制御の重み付け係数
αと同様の変化をさせる)とすることが望ましい。 【0098】図7のフローチャートは、このような観点
から構成された点火時期の補正制御の内容を示してい
る。 【0099】すなわち、先ずステップS1で、エンジン
回転数Nおよびアクセル開度ACCを読み込む。 【0100】次に、それらに基いて所定のマップデータ
から予混噴用基本点火進角θp、直噴用基本点火進角θd
を各々演算する。 【0101】次に、ステップS3,S4に進み、先ず上記
予混噴状態から直噴状態への切換中であるか否か、又は
直噴状態から予混噴状態への切換中であるか否か、を上
記切換フラグXPD,XDPの値を基に順次判定する。 【0102】その結果、ステップS3でXPD=1(YE
S)の予混噴状態から直噴状態への切換中である時又は
ステップS4でXDP=1(YES)の直噴状態から予混
噴状態への切換中である時は、各々ステップS5に進ん
で、例えば図8のマップから読み出した燃料割合Rp,R
dに基いて点火時期補正用の重み付け係数βを演算す
る。 【0103】そして、さらにステップS6に進み、最終
点火時期補正係数θを演算する。該最終点火時期補正係
数θの演算は、上述のように、予混噴時の燃焼は緩慢で
あるのに対し直噴時の燃焼は速いため、予混と直噴では
要求進角が異なるので、予混/直噴の要求点火進角をそ
れぞれθp,θdとし、最終的な点火進角をθigとする
と、切換時にはB/F等の不具合が発生しないよう、θ
ig=(1−β)θp+βθd(0≦β≦1、βは上記の図8
のマップに基いて図4のフローチャートの重み付け係数
αと同様の変化をさせる)として求める。 【0104】他方、上記ステップS3,S4の各々におい
てNOと判定された燃料供給状態の切換時ではない時
は、ステップS7の方に進んで、当該燃料の供給状態が
予混噴状態のみの場合か、又は直噴状態のみの場合の何
れであるかを判定し、ステップS8,S9に進んで各々そ
れらの判定結果に対応した点火進角θp,θdに設定す
る。 【0105】この結果、上記各燃料の供給状態に対応し
た点火時期の制御が可能となり、切換時のトルクショッ
クの発生、排気エミッションの悪化が防止される。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、本願発明の実施例に係る気体燃料エン
ジンの燃料供給制御システムの概略図である。 【図2】図2は、同制御システムの基本制御ロジックの
内の燃料供給タイミング、燃料割合の変化等に関する制
御の内容を示すフローチャートである。 【図3】図3は、同制御システムの基本制御ロジックの
内の各アクチュエータの動作量決定に関する制御内容を
示すフローチャートである。 【図4】図4は、同制御システムの吸気量補正制御の内
容を示すサブルーチンのフローチャートである。 【図5】図5は、同制御システムの直噴状態の要求空気
量の補正制御の内容を示すサブルーチンのフローチャー
トである。 【図6】図6は、同制御システムの予混噴/直噴切換時
の要求混合気量の補正制御の内容を示すサブルーチンの
フローチャートである。 【図7】図7は、同制御システムの点火時期補正制御の
内容を示すサブルーチンのフローチャートである。 【図8】図8は、同制御システムの上記吸気量補正制御
および点火時期補正制御で使用されるマップテーブルの
内容を示す図である。 【図9】図9は、同制御システムにおける燃料供給状態
切換時の燃料流量増減制御の内容を示す図である。 【図10】図10は、同制御システムの基本となる燃料
供給制御の内容を示すタイムチャートである。 【図11】図11は、同制御システムの基本要求空気量
に対する最終要求空気量の補正制御の内容を示すタイム
チャートである。 【図12】図12は、同制御システムの直噴側燃料割合
に対する要求空気量の補正制御の内容を示すタイムチャ
ートである。 【図13】図13は、同制御システムにおける燃料供給
状態の基本切換マップ特性図である。 【符号の説明】 1はロータリエンジン、9は直噴用水素燃料供給ポー
ト、12は予混噴用気体燃料ミキサ、14は第1の水素
燃料供給通路、15は第2の水素燃料供給通路、16は
直噴用タイミングコントロール弁、17は直噴用水素燃
料供給量制御弁、22はエンジンコントロールユニット
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02P 5/15 F02P 5/15 B (72)発明者 門田 宏 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 堂園 一保 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 高野 栄二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 内田 浩康 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 藤田 芳生 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−200771(JP,A) 特開 平5−321764(JP,A) 特開 昭63−138118(JP,A) 特開 平2−140441(JP,A) 特開 平6−193496(JP,A) 特開 平5−5451(JP,A) 特開 昭61−252851(JP,A) 特開 平4−301183(JP,A) 特開 平6−101554(JP,A) 特開 昭60−36721(JP,A) 特開 昭62−294745(JP,A) 特開 平5−302542(JP,A) 特開 昭63−246445(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02B 43/10 F02D 43/00 - 43/04 F02D 45/00 F02M 21/02 - 21/04 F02P 5/145 - 5/155

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 気体燃料を吸気通路に供給するための予
    混噴用インジェクタと、 気体燃料の供給ポートに設けられた直噴用タイミングコ
    ントロール弁と、を備え、 気体燃料を、上記直噴用タイミングコントロール弁のみ
    を介して直接エンジンに導入する直噴状態と、上記予混
    噴用インジェクタのみから供給して予じめ空気と混合さ
    せた上で導入する予混噴状態との2つの燃料供給状態
    に任意に切換えて供給するようにした気体燃料エンジン
    において、 上記燃料供給状態の切換時、上記直噴用タイミングコン
    トロール弁の制御開始までの遅延時間、上記予混噴用
    インジェクタの制御開始までの遅延時間に比較して大き
    な値に設定したことを特徴とする気体燃料エンジン
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