JP2001248482A - 筒内噴射式内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関の制御装置

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JP2001248482A
JP2001248482A JP2000058028A JP2000058028A JP2001248482A JP 2001248482 A JP2001248482 A JP 2001248482A JP 2000058028 A JP2000058028 A JP 2000058028A JP 2000058028 A JP2000058028 A JP 2000058028A JP 2001248482 A JP2001248482 A JP 2001248482A
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injection
fuel
internal combustion
combustion engine
control device
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JP2000058028A
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English (en)
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Koji Matsufuji
弘二 松藤
Kosaku Shimada
耕作 嶋田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、筒内噴射式内燃機関におい
て、高機関回転速度かつ中・高負荷の運転状態で、最適
な燃焼状態を実現する制御を提供することである。 【解決手段】筒内噴射式内燃機関に供給する燃料噴射量
と燃料噴射時期を制御する手段を有する内燃機関の制御
装置において、前記内燃機関の吸気行程で燃焼室内に燃
料を直接噴射する均質燃焼域と、前記内燃機関の圧縮行
程で燃焼室内に燃料を直接噴射する成層燃焼域と、前記
吸気行程と圧縮行程のそれぞれの行程にて所定の割合で
燃料を分割噴射する制御手段をそなえ、中・高負荷時に
は、吸気行程と圧縮行程で燃料噴射を行うような燃料噴
射手段を有することで、燃焼室内に燃料が均質に混合さ
れ、混合気を短時間で燃焼させることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気行程噴射と圧
縮行程噴射とを行える筒内噴射エンジンの電子式エンジ
ン制御システムに係り、特に中・高負荷の運転状態で最
適な燃焼状態とするための筒内噴射式内燃機関の制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料を燃焼室内に直接を噴射する
筒内噴射式内燃機関が実用化されている。この筒内噴射
式内燃機関では、吸気バルブの開閉に関係なく自由なタ
イミングで燃料噴射が行えるので、エンジンの燃焼に適
したタイミングで燃料噴射を行うことにより機関の燃費
向上や、機関出力を向上させることができる。
【0003】つまり、上記筒内噴射式内燃機関では、圧
縮行程で燃料を噴射することで、成層燃焼により、燃料
が極めて希薄な状態、即ち、空燃比が理論空燃比より極
めて大きい状態での燃焼を行うことができる。その燃焼
形態を成層リーン燃焼として、燃料消費率の大幅な改善
を実現することができる。
【0004】その一方で、吸気行程で燃料を噴射しての
均質燃焼も行え、この場合には、燃焼室内に直接燃料を
噴射することにより、吸入空気を冷却することができ、
吸入空気の充填効率が上がるため、機関出力の向上にも
寄与する。
【0005】また、上記筒内噴射式内燃機関では、吸気
冷却効果によって本質的にノッキングが起こりにくい性
質を持っているため、従来に比べて圧縮比を高めに設定
することでも出力向上に寄与している。
【0006】そこで、筒内噴射式内燃機関における圧縮
比を高めながら中・高負荷時の機関出力を向上させる技
術として、例えば特開平10−231744号公報に開示された
ものがある。この技術は、所定の機関回転速度より低い
機関回転速度の中・高負荷時の運転領域では、吸気行程
中に一定量の燃料を噴射し、圧縮行程中に負荷状態に比
例した量の燃料を噴射するので、この圧縮行程噴射した
燃料の成層燃焼が進む過程で、予め吸気行程中に噴射し
てあった燃料を含んだ混合気を燃焼することができ、機
関の出力増加や排気ガス浄化に寄与する利点がある。
【0007】すなわち、ノッキング限界出力領域を拡大
することができたため、例えば、発進時においては、ノ
ッキングを発生させずに発進時要求トルクが確保できる
ようになる。また、急発進等でもノッキング発生なしに
要求出力を確保することができるとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来技
術は、所定の機関回転速度より低い速度の中・高負荷時
の運転領域で、吸気行程中に一定量の燃料を噴射し、圧
縮行程中に負荷状態に比例した量の燃料を噴射するよう
にしている。そのため、所定の機関回転速度より低い機
関回転速度で上記効果を実現しているが、機関回転速度
が高回転になった時の具体的な記載がなく、また圧縮行
程噴射時の噴射量を大きめに設定する記載がみられる。
この場合は機関回転速度が高回転になったとき、出力低
下や排気HCの増加となり上記事象の確実な効果を奏す
るものではなくなっていると思料される。
【0009】図4は、筒内噴射式内燃機関を、高い機関
回転速度(例えば4000rpm )で運転した際の負荷に
対するスモークの関係を表したグラフである。これによ
ると、負荷が増えるに従ってスモークが増加しているこ
とがわかる。これは、高い機関回転速度のため、圧縮行
程時に噴射された燃料が十分に気化できる時間がなく、
液滴のまま点火されているため、気化できなかった燃料
がスモークとなり結果として排気スモーク量を増加させ
ることになっていると推測される。
【0010】本発明の目的は、筒内噴射式内燃機関にお
ける高機関回転速度かつ中・高負荷の運転状態で、最適
な燃焼状態とするための内燃機関の制御装置を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、筒内噴射式
内燃機関の吸気行程で燃焼室内に燃料を直接噴射する均
質燃焼と、前記内燃機関の圧縮行程で燃焼室内に燃料を
直接噴射する成層燃焼と、それぞれの燃焼にて所定の割
合で燃料を分割噴射する燃料噴射手段を有する筒内噴射
内燃機関の制御装置において、前記吸気行程と前記圧縮
行程のそれぞれの行程にて燃料を分割噴射する制御手段
として、内燃機関の負荷に基づいて分割噴射の割合を求
める手段を有することを特徴とする筒内噴射式内燃機関
の制御装置により達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による内燃機関の制
御装置について、詳細に説明する。
【0013】まず、図1に本発明の適用されるエンジン
システムの一例を示す。図においてエンジンが吸入する
空気はエアクリーナ502の入口部502aから取り入
れられ、空気流量計503を通り、吸気流量を制御する
スロットル弁505aが収容されたスロットルボディ5
05を通り、コレクタ506に入る。
【0014】そして、ここで吸気はエンジン507の各
シリンダに接続された各吸気管に分配され、シリンダ内
に導かれる。
【0015】他方、ガソリンなどの燃料は、燃料タンク
514から燃料ポンプ510により1次加圧され、さら
に燃料ポンプ511により2次加圧され、インジェクタ
509が配管されている燃料系に供給される。1次加圧さ
れた燃料は燃圧レギュレータ512により一定の圧力
(例えば0.3MPa)に調圧され、より高い圧力に2次
加圧された燃料は燃圧レギュレータ513により一定の
圧力(例えば3MPa)に調圧され、それぞれのシリン
ダに設けられているインジェクタ509からシリンダの
中に噴射される。噴射された燃料は点火コイル522で
高電圧化された点火信号により点火プラグ508で着火
される。
【0016】又、上記空気流量計503からは吸気流量
を表す信号が出力され、コントロールユニット515に
入力されるようになっている。
【0017】更に、スロットルボディ505にはスロッ
トル弁505aの開度を検出するスロットルセンサ50
4が取り付けてあり、その出力もコントロールユニット
515に入力されるようになっている。
【0018】次に、516はカムシャフト軸に取り付け
られたクランク角センサで、クランク軸の回転位置を表
す基準角信号REFと回転信号(エンジン回転速度)検
出用の角度信号POSとが出力され、これらの信号もコ
ントロールユニット515に入力されるようになってい
る。
【0019】518は排気管519中の触媒520前に
設けられたA/Fセンサで、この出力信号もコントロー
ルユニット515に入力されるようになっている。
【0020】コントロールユニット515の主要部は、
図2に示すようにMPU,ROM,RAMおよびA/D
変換器を含むI/O LSI等で構成し、エンジンの運
転状態を検出する各種のセンサなどからの信号を入力と
して取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果
として算定された各種の制御信号を出力し、上記したイ
ンジェクタ509や点火コイル522に所定の制御信号
を供給し、燃料供給量制御と点火時期制御とを実行する
ものである。
【0021】ここで、コントロールユニット515で行
われる、本エンジンの制御内容について説明する。
【0022】本エンジンでは、燃焼室507c内に均質
に燃料を噴射することで成立する均質燃焼と、燃焼室5
07c内の点火プラグ508の周囲に噴射した燃料を局
在させることで成立する成層燃焼とをコントロールユニ
ット515において運転状態に応じて切換え可能として
いる。
【0023】そして、本エンジンでは、エンジンの燃焼
モードとして圧縮行程で燃料を噴射することで、上記成
層燃焼運転を行う成層燃焼モードと、吸気行程で燃料を
噴射することで均質燃焼運転を行う均質燃焼モードがあ
り、さらに、本発明の特徴である分割噴射モードが設け
られている。
【0024】この分割噴射モードは、吸気行程と圧縮行
程とに分けて燃料噴射を行うモードである。
【0025】上記のような筒内噴射エンジンにおいて、
コントロールユニット515で実行される制御の空燃比
マップを示したのが図3である。
【0026】成層リーン燃焼モードでは、最も希薄な燃
焼つまり空燃比が30〜40程度での燃焼を実現させ
る。このモードでは燃料噴射を圧縮行程後期のように極
めて点火時期に近い段階で行い、しかも燃料を点火プラ
グの近傍に集めて部分的にリッチ化し全体的にはリーン
としながら着火性,燃焼安定性を確保する燃焼を行う。
また、均質リーン燃焼モードとしては、成層リーン運転
モードほどではないが、燃料を希薄な状態、即ち空燃比
が20程度で燃焼を実現させる。このモードでは、燃料
噴射を成層リーン運転モードよりも前の吸気行程中に燃
料噴射を行い、燃料を燃焼室内に拡散させて全体の空燃
比をリーンにしながら着火性,燃焼安定性を確保する燃
焼を行う。
【0027】ストイキ燃焼モードは、O2 センサの出力
に基づいて、空燃比をストイキの状態を維持しながら十
分なエンジン出力を効率よく得られるようにしている。
【0028】パワーリッチ燃焼モードでは、全開時等の
十分な出力が得られるように、理論空燃比よりもリッチ
な状態、即ち空燃比が12程度での燃焼を行う。
【0029】また分割噴射モードは、パワーリッチ燃焼
モードの中のモードで、吸気行程と圧縮行程とに分けて
燃料噴射を行い、吸気行程噴射と圧縮行程噴射との合計
噴射量で、理論空燃比よりリッチな混合気が形成される
ように、燃料噴射を行う。
【0030】つまり、成層燃焼モードで、低回転・低負
荷時をカバーし、均質燃焼モードで、中負荷時をカバー
する。そして高回転・高負荷時は、パワーリッチ燃焼モ
ード(分割噴射モードを含む)で燃焼を行うことを表し
ている。
【0031】上記パワーリッチ燃焼モードでは、吸気行
程における燃料噴射時期を、燃焼室内に吸入される空気
量が多い時期としている。これは、吸入空気に直接燃料
を当てることで吸気冷却効果が生まれ、結果として充填
効率が上がり出力向上に寄与することがわかっているか
らだ。本エンジンでのクランク角度に対する吸入空気量
の関係を図7に示す。この図7に示すようにクランク角
度で200degBTDC 近傍の吸入空気量が、一番多くなっ
ていることがわかる。つまり図8に示すようにクランク
角度200degBTDC 近傍で燃料噴射をしたほうが、エン
ジントルクを高くできるようになることがわかる。
【0032】しかし、スロットルが全開となるような高
負荷領域では、吸入空気に脈動が発生している。吸入空
気に脈動が発生している状態では、いくら吸入空気に均
質に燃料を噴射しても脈動により燃料と空気が均質に混
ざり合わなくなってしまい、結果として混合気が過濃な
状態と希薄な状態が燃焼室内に混在するような状態とな
る。さらにピストンにキャビティがあるようなエンジン
では、燃焼室内に吸入された空気が圧縮行程で圧縮する
際、燃焼室内の混合気に旋回流を与えてしまい、均質に
混合した混合気が燃焼室内で層状に局在するような状態
となっている。このような状態で点火プラグにより混合
気に点火した場合、まず点火プラグ近傍の過濃な混合気
に着火して層状をなす過濃な混合気が燃焼を開始する
が、この過濃な混合気は燃焼に際して空気が不足するた
め、この燃焼により多量のスモークが生成されてしま
う。
【0033】図6を用いて、本発明の燃焼メカニズムに
ついて説明する。
【0034】吸気行程噴射に全燃料を噴射してしまう
と、燃焼室内に噴射された燃料が均質に混ざり合わない
ので、燃料噴射を吸気行程と圧縮行程に分割すること
で、燃料を均質に混合しようとするものである。
【0035】まず、出力を維持・向上させるためには、
吸入空気量が多い時に燃料噴射を行い、吸気冷却効果を
高める必要がある。そのため、吸気行程時の燃料噴射量
を多くする必要がある。
【0036】また、圧縮行程噴射時には、キャビティ付
きピストンで旋回流が与えられた混合気に燃料を噴射す
ることで、点火プラグ近傍の混合気をパワー空燃比の状
態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得られ
るようにしている。しかし、エンジンの回転速度が高回
転になるに従って、圧縮行程で噴射した燃料が気化する
時間が短くなり、圧縮行程での噴射量を多くすると、噴
射した燃料の大部分が、気化できずにスモークとして排
出されてしまう。そのため、圧縮行程での噴射は、噴射
した燃料が気化できる程度がよい。
【0037】つまり、この分割噴射時には、吸気行程噴
射により形成された均質な混合気に、圧縮行程噴射で、
燃料がキャビティ内に噴射されるため、点火プラグ近傍
には、最適な燃料濃度の混合気が層状に存在する。圧縮
行程噴射により層状に形成された最適な燃料濃度の混合
気は、点火プラグによる着火で燃焼を開始し、この燃焼
を火種として、吸気行程で噴射した均質な混合気を急速
に燃焼させるのである。
【0038】図9は、本発明の制御形態を示すものであ
る。これには、図3の空燃比設定の例と、図5の分割噴
射割合の設定例と、合わせて説明する。
【0039】その前に、分割割合と吸気行程噴射パルス
幅と圧縮行程噴射パルス幅と燃料噴射パルスの関係は、
以下に示すようになっている。
【0040】○吸気行程噴射パルス幅=燃料噴射パルス
幅×分割噴射割合 ○圧縮行程噴射パルス幅=燃料噴射パルス幅×(1−分
割噴射割合) その場合の燃料噴射量は、燃焼室に吸入される空気量か
ら演算した目標空燃比になるように燃料噴射パルス幅が
演算され、このようにして演算された燃料噴射パルス幅
に、図5から求めた分割噴射割合を乗算することで、各
行程での燃料噴射パルス幅が演算される。
【0041】エンジンの負荷が小さい時には、成層リー
ン燃焼モード(A/F=40)が選択され、図5の低負
荷領域で示すような分割割合が選択され、圧縮行程のみ
の燃料噴射となる。
【0042】さらに、負荷が増えるに応じて燃料噴射量
が増え、成層リーン燃焼モード(A/F=30)が選択
される。
【0043】エンジンの中〜高負荷となっていくに従
い、成層燃焼と均質燃焼の両方を行う分割噴射が選択さ
れ、吸気行程噴射と圧縮行程噴射を行う。さらに高負荷
になるに従い、均質リーン燃焼モード(A/F=20)
が選択され、吸気行程のみの燃料噴射となる。さらに、
負荷が増えるに応じて燃料噴射量が増え、ストイキ燃焼
(A/F=14.7),パワーリッチ燃焼(A/F=1
2)と選択される。
【0044】エンジンの極高負荷時(例えば全開時)に
は、分割噴射モードが選択され、燃料噴射は図5に示す
ように、吸気行程と圧縮行程が行われる。
【0045】このとき、吸気行程噴射により形成された
混合気は、吸入空気を噴射燃料で冷却することで燃焼室
内に高い充填効率を与えている。また、圧縮行程噴射に
より形成された混合気は、ピストンによる旋回流により
層状になり点火プラグ近傍に集まる。そして、燃料噴射
から点火プラグによる点火時期までに噴射した燃料は、
液体から気化するまでの十分な時間が確保できるため、
点火プラグによる点火時には、所定の空燃比となり最適
燃焼が可能となる。
【0046】燃焼のメカニズムとしては、まず、点火プ
ラグ近傍の最適な燃料濃度の混合気に着火して、旋回流
をなす最適な燃料濃度の混合気が燃焼を開始し、次に、
吸気行程噴射で形成した均質な混合気を急速に燃焼させ
る。
【0047】すなわち、吸気行程噴射で形成された均質
な混合気は、圧縮行程噴射で形成された最適な燃料濃度
の混合気を火種にして急速に燃焼することで、燃焼エネ
ルギーを十分に増加させることができ、大きな出力が得
られるようになるとともに、高負荷領域でのスモークの
発生を大幅に抑制することができるものである。
【0048】但し、この分割噴射については禁止領域が
設けられている。ここでは、この禁止領域を、エンジ
ン冷却水温またはエンジン温度に対する検出可能な制御
手段での検出温度が所定温度以下の時、例えば70℃以
下の領域と、エンジン回転速度が所定回転速度以下の
領域している。これは、エンジンの温度が低いと、燃料
が霧化しにくくなり、燃料による吸気冷却効果があまり
期待できないおそれがあるからである。また、エンジン
回転速度が低いと噴射された燃料の気化時間が長くなり
ノッキングし易い状態となるおそれがあるからである。
【0049】ところが、分割噴射で燃料を分割した際、
分割割合によっては、燃料噴射弁の最小噴射パルス幅未
満になる場合が存在する。
【0050】図10は燃料噴射弁の噴射特性を表した図
であるが、燃料噴射パルス幅と燃料噴射量が線形な関係
を形成できない時点の燃料噴射パルス幅を最小噴射パル
ス幅と呼び、また、その時の燃料噴射量を最小燃料噴射
量と呼ぶことにする。
【0051】つまり、燃料噴射パルス幅に、図5または
図7で示した分割噴射割合を乗算すると、分割噴射割合
によっては、最小噴射パルス幅未満の値を取りうること
がある。例えば、燃料噴射パルス幅が10msで、分割
噴射割合が95%の場合、吸気行程噴射の燃料噴射パル
ス幅は9.5msとなり、圧縮行程噴射の燃料噴射パル
ス幅は0.5msとなる。この時、燃料噴射弁の最小噴
射パルス幅が0.7msとすれば、圧縮行程の燃料噴射
パルス幅は、燃料噴射弁の最小噴射パルス幅未満とな
り、所定の燃料噴射量を噴射できなくなるおそれがあ
る。
【0052】その場合には、最小噴射パルス幅未満の噴
射に関しては、一方の燃料噴射に統合するようにする。
上記の例の場合、吸気行程の燃料噴射パルス幅を10m
s(9.5+0.5ms)とし、圧縮行程の燃料噴射パル
ス幅を0msとするように制御する。
【0053】これにより、燃料噴射弁の特性で燃料が噴
射できない部分も燃料が噴射することができるようにな
るため、所定の燃料噴射量をいずれかの行程で噴射する
ことができるようになった。そのため、分割噴射を行う
ことで、所定の空燃比よりリーンとなることが防止でき
た。
【0054】さらに、上記分割噴射を演算した際、各行
程の燃料噴射パルス幅のいずれもが、最小噴射パルス幅
未満となった場合、吸気行程に全燃料噴射量を噴射する
ようにしている。例えば、燃料噴射パルス幅が1.1m
s で、分割噴射割合が60%の場合、吸気行程噴射の
燃料噴射パルス幅は0.66ms となり、圧縮行程噴射
の燃料噴射パルス幅は、0.44ms となる。この時の
燃料噴射弁の最小噴射パルス幅が0.7ms とすれば、
両行程の燃料噴射パルス幅は、いずれも燃料噴射弁の最
小噴射パルス幅未満となり、所定の燃料噴射量を噴射で
きないおそれがある。そのため、この場合には、吸気行
程の燃料噴射パルス幅を1.1ms(0.66+0.44m
s)とし、圧縮行程の燃料噴射は行わないように制御す
る。
【0055】また、燃料噴射を分割して噴射することが
できなくなったために、点火時期も分割噴射時の点火時
期ではなく、所定の均質または成層時の点火時期を用い
ることとする。
【0056】ところで、本筒内噴射式内燃機関では、上
述のような種々のエンジン燃焼モードから1つのモード
を選択するが、この選択は、エンジンの運転状態、即
ち、エンジンの負荷状態,エンジン回転速度に基づいて
行う。また、各モードにおける燃料噴射制御、及び点火
時期制御、即ち、点火プラグの駆動制御についても、エ
ンジンの負荷状態,エンジン回転速度といったエンジン
の運転状態に基づいて行うようになっている。
【0057】このため、本筒内噴射式内燃機関には、図
1,図2に示すように、エンジンの運転状態を検出する
運転状態検出手段がそなえられ、検出されたエンジン運
転状態の情報がコントロールユニットに入力されるよう
になっている。
【0058】コントロールユニットでは、これらの運転
状態情報及び、運転情報に基づき演算される情報(例え
ば、エンジンの負荷状態とエンジンの回転速度など)か
ら、燃焼モードを選択する手段と、燃焼モード選択手段
で選択された燃焼モードと上記情報(エンジン回転速
度,負荷等)とから燃料噴射時期と噴射量を設定し噴射
弁の駆動を制御する燃料噴射制御手段と、燃焼モード選
択手段で選択された燃焼モードと上記情報(エンジン回
転速度,負荷等)とから燃料点火時期を設定し点火プラ
グの駆動を制御する点火時期制御手段とがそなえられ
る。
【0059】なお、エンジンの負荷状態は、エンジン回
転速度とアクセル開度の情報に基づいて算出されるの
で、エンジンコントロールユニットに入力されるエンジ
ン運転状態のデータは、エンジン回転速度とアクセル開
度であり、運転状態検出手段は、エンジン回転速度検出
センサやアクセル開度センサから構成される。
【0060】具体的には、アクセル開度センサで検出さ
れたアクセル開度とクランク角センサからの検出情報に
基づいたエンジン回転速度とから、エンジン負荷を算出
する。
【0061】また、点火時期制御手段による点火時期制
御、つまり点火コイルによる点火プラグの点火時期制御
についても、エンジン回転速度と負荷からマップに基づ
いて点火時期を設定する。この場合の設定マップも、各
モード毎に設けられており、エンジンの運転状態に応じ
たものが選択して用いられる。そして、こうして得られ
た点火時期に各種リタード補正に基づいて点火コイルの
制御を行う。
【0062】本発明の一実施例としての筒内噴射式内燃
機関は、上述のように構成されているので、例えば、図
12に示すようにして分割噴射制御が行われる。
【0063】まず、ステップ1202で、エンジンの運
転状態、即ち、エンジン回転速度,アクセル開度,吸入
空気量,吸気温度,大気圧,エンジン冷却水温等を読み
込む。その読み込んだエンジンの運転状態に基づいて、
ステップ1503で燃料噴射量が算出される。
【0064】ステップ1503の燃料噴射量算出方法の
例として、エンジン回転速度と負荷とからマップ等に基
づいて空燃比を設定する。この場合の設定マップは、各
燃焼モード毎に設けられており、エンジンの運転状態に
応じたものが選択して用いられる。そして、こうして得
られた空燃比とエアフロセンサで検出された吸入空気量
とから、燃料噴射量を算出する。
【0065】そして、ステップ1504で、分割噴射可
能領域か否かをエンジン回転速度及び冷却水温に基づい
て判定する。つまり、冷却水温が所定温度以上(例えば
70℃以上)かつ、エンジン回転速度が所定回転速度以
上(例えば3000rpm以上)であれば、例えば図3に示
すようなマップに応じてエンジンの回転速度及び負荷状
態に基づいて、分割噴射可能領域が否やを判定する。も
し、エンジン冷却水温が所定水温以下または、エンジン
回転速度が所定回転速度以下であれば、分割噴射禁止領
域と判断される。ステップ1504で分割噴射禁止領域
と判断されれば、ステップ1506に進み、分割噴射実
行Flagを0とする。この分割噴射実行Flagは、分割噴射
制御実行時に1とされ、分割噴射制御が実行されなけれ
ば0とされる。ステップ1506で分割噴射実行Flagを
0にした後、ステップ1510で燃料噴射制御を実行す
る。
【0066】ステップ1510の燃料噴射制御は、後で
図13を用いて詳しく説明する。
【0067】一方、ステップ1504で分割噴射実行領
域と判断された場合は、ステップ1505に進み、ステ
ップ1506で分割噴射実行Flagを1にセットする。
【0068】ステップ1506では、上記ステップ15
02で読み込まれた情報(エンジン回転速度と負荷)を
基にマップを検索し分割噴射割合を算出する。ステップ
1507では、ステップ1506で算出された分割噴射割合
を基に、ステップ1503で算出された燃料噴射量を、
各行程の分割噴射パルス幅として算出する。
【0069】これは、燃料噴射が2行程で行われるため
に、それぞれの噴射タイミングで燃料噴射量を算出して
しまうと、トータルの空燃比がズレてしまい適切な空燃
比にならなくなる。そのため、分割噴射によりトータル
の空燃比が設定した値となるように、予め燃料噴射量を
算出しておいて、その算出した燃料噴射量に分割噴射割
合を乗算する手法とした。
【0070】ここで、分割噴射割合マップの説明を、図
9の制御ブロック図を基にして行う。このマップは、エ
ンジン回転速度と負荷の2変数を軸にして分割噴射割合
を設定している。分割噴射割合が、100%となると、
吸気行程の噴射のみとなり、分割噴射割合が、0%とな
ると圧縮行程の噴射のみとなるので、エンジンの燃焼状
態に合わせて、分割噴射割合を設定している。図9に示
す制御ブロックは、図5のように分割噴射するように設
定した分割噴射割合マップを、エンジン回転速度と負荷
を変数にして、分割噴射割合が算出される制御ブロック
が示されている。
【0071】ステップ1509では、噴射量分割制御を
行う。ステップ1509の噴射量分割制御については、
後で図13を用いて詳しく説明する。
【0072】ステップ1510では、燃料の点火制御で
あり、これも後で図14,図15を用いて詳しく説明す
る。
【0073】図13は図12のステップ1509に記載
した、燃料噴射制御の内容について示す第1の例であ
る。ステップ1602では、分割噴射実行Flagが“1”
であるかどうかの判定を行う。分割噴射実行フラグが
“0”の場合は、ステップ1609に進み、図12のステッ
プ1503で算出した燃料噴射量を燃料噴射弁で駆動さ
せるように制御する。一方、ステップ1602で分割噴
射実行Flagが“1”の場合は、ステップ1603に進
む。ステップ1603では、分割噴射した際の圧縮行程
の噴射パルス幅が燃料噴射弁の最小噴射パルス幅以上か
どうかの判定を行う。ステップ1603で、圧縮行程の
噴射パルス幅が燃料噴射弁の最小噴射パルス幅未満の場
合は、ステップ1604に進み、燃料噴射パルス幅を以
下とする。
【0074】○吸気行程の噴射パルス幅=分割噴射演算
時の吸気行程分の噴射パルス幅+分割演算時の圧縮行程
分の噴射パルス幅 ○圧縮行程の噴射パルス幅=0 つまり、分割噴射を中止し、吸気行程の噴射のみとな
る。
【0075】ステップ1604で上記演算後、ステップ
1607に進み、ステップ1607では、燃料噴射リミ
ッタFlagを“1”にセットする。
【0076】一方、ステップ1603で圧縮行程の噴射
パルス幅が最小噴射パルス幅以上の場合は、ステップ1
605に進み、吸気行程での噴射パルス幅の判定を行
う。
【0077】ステップ1605で、分割噴射した際の吸
気行程の噴射パルス幅が燃料噴射弁の最小噴射パルス幅
以上かどうかの判定を行い、吸気行程の噴射パルス幅が
燃料噴射弁の最小噴射パルス幅未満の場合は、ステップ
1606に進み、燃料噴射パルス幅を下記とする。
【0078】○吸気行程の噴射パルス幅=0 ○圧縮行程の噴射パルス幅=分割噴射演算時の吸気行程
分の噴射パルス幅+分割演算時の圧縮行程分の噴射パル
ス幅 つまり、分割噴射を中止して圧縮行程の噴射のみとな
る。
【0079】ステップ1606で上記演算後、ステップ
1607に進み、ステップ1607では、燃料噴射リミ
ッタFlagを“1”にセットする。
【0080】また、ステップ1603,1605で分割
噴射した際の吸気行程及び圧縮行程の各噴射パルス幅が
燃料噴射弁の最小噴射パルス幅以上である場合は、ステ
ップ1608に進み、燃料噴射リミッタFlagを“0”に
する。
【0081】ステップ1607またはステップ1608
で、燃料噴射リミッタFlag処理をした後は、ステップ1
609に進む。ステップ1609では、上記で演算した
吸気行程噴射パルス幅と圧縮行程噴射パルス幅とを用い
て燃料噴射弁を制御する。
【0082】図14,図15は、図12のステップ15
10に記載した点火制御を詳しく説明したものである。
【0083】ステップ1802では、運転状態を読み込
む処理をする。ここで、運転状態とは、エンジン回転速
度,アクセル開度,エンジン冷却水,吸入空気量,吸気
温度,大気圧等の情報であり、図12のステップ150
2で読み込んだ情報と同じである。ステップ1804で
は、ステップ1802で読み込んだエンジンの運転情報
をもとにして、図3に示したようなエンジン回転速度と
負荷に応じて、エンジンの燃焼モードが選択される。ス
テップ1804で演算された燃焼状態に応じて、点火時
期の参照マップを検索する。ステップ1805では、エ
ンジンの燃焼状態が分割噴射か否かを判定し、分割噴射
であれば、ステップ1806に進み、燃料噴射リミッタ
Flagが“1”かどうかの判定を行う。これは、分割噴射
時に図13で示した燃料噴射噴射リミッタ処理が動作し
てしまうと、燃料噴射は、通常の1回噴射となるため
に、1回噴射時の点火時期をセットするようにしてい
る。ステップ1806で燃料噴射リミッタFlagが“0”
の時、エンジン回転速度と負荷情報から成層リーン用点
火時期を算出する。
【0084】一方、ステップ1805で分割噴射状態と
判定していない時、またはステップ1805で分割噴射
と判定されたが、ステップ1806で燃料噴射リミッタ
制御と判定された時は、ステップ1808に進み、次の
燃焼状態の判定を行う。
【0085】ステップ1808で、燃焼状態が成層リー
ンかどうかの判定を行い、成層リーンと判定されれば、
ステップ1809に進み、エンジン回転速度と負荷情報
から成層リーン用点火時期を算出する。
【0086】一方ステップ1808で燃焼状態が成層リ
ーンでなければ、ステップ1810に進み、燃焼状態が
均質リーンかどうかの判定を行う。ステップ1810で
均質リーンと判定されれば、ステップ1811に進み、
エンジン回転速度と負荷情報から、均質リーン用点火時
期を算出する。
【0087】また、ステップ1810で燃料状態が均質
リーンでもなければ、ステップ1812に進む。ステップ1
812では、ストイキ用点火時期マップをエンジン回転
速度と負荷情報から算出する。
【0088】ステップ1807または、ステップ180
9または、ステップ1811または、ステップ1812
で算出した点火時期は、ステップ1813の点火制御に
進み、点火コイルの制御を行う。
【0089】これは、燃焼モードに応じて最適な点火時
期を設定するために、各燃焼モード毎に点火時期を設定
した。また、高負荷領域では、分割噴射時とそれ以外の
時で点火時期設定マップを設けることで、分割噴射の領
域では、ストイキの領域に比べて、ノック発生直前ま
で、点火時期を進角することができる。
【0090】本発明を用いた場合の実験結果を図16に
示す。
【0091】本例は、エンジン回転速度が高回転の場合
(例えば4000rpm )の、エンジン負荷に対して、排
出されるスモークの関係を表したものである。この図1
6によると、吸気行程のみの場合と圧縮行程を中心とし
た分割噴射に対して、本発明である吸気行程を中心とし
た分割噴射の方が、燃料の燃焼状態もよくなり、その結
果として排出されるスモークが低減されていることがわ
かる。
【0092】
【発明の効果】上記のように、本発明によると、中・高
負荷時には、吸気行程の噴射で燃焼室内に均質な混合気
を作り、この混合気を圧縮行程の噴射で作った火炎を燃
焼室内に噴射することで、燃焼室内の混合気を短時間で
燃焼させることができ、高機関回転速度かつ中・高負荷
の運転状態で、最適な燃焼状態を実現することができ
る。
【0093】その結果として、燃焼室から排出されるス
モークを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用される筒内噴射エンジンシステム
の一例。
【図2】本発明の適用されるコントロールユニットの構
成図。
【図3】空燃比の設定例を示す図。
【図4】従来制御例のエンジン測定結果の一例。
【図5】本発明の制御実施例の設定例を示す図。
【図6】本発明の燃焼原理を説明する図。
【図7】従来制御例のエンジン測定結果の一例。
【図8】従来制御例のエンジン測定結果の一例。
【図9】本発明の分割噴射割合を算出する制御ブロック
図。
【図10】燃料噴射弁と特性を示す一例。
【図11】本発明の分割噴射割合を制御する一例。
【図12】本発明のソフトのフローチャート。
【図13】本発明のソフトのフローチャート。
【図14】本発明の点火時期を設定マップの例。
【図15】本発明のソフトのフローチャート。
【図16】本発明の効果を示すエンジン測定結果の一
例。
【符号の説明】
502…エアクリーナ、503…空気流量計、505…
スロットル、507…エンジン、508…点火プラグ、
509…インジェクタ、511…燃料ポンプ、515…
コントロールユニット、516…クランク角センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 330 F02D 41/04 330C 335 335C F02P 5/15 F02P 5/15 B Fターム(参考) 3G022 AA07 CA09 DA01 EA07 FA06 FB08 GA00 GA05 GA08 3G023 AA02 AA03 AA18 AB01 AC04 AG01 3G301 HA04 HA16 JA01 JA26 KA09 KA25 KB03 LB04 LC10 MA11 MA18 NA08 NC02 NE15 PA17Z PE01Z PE08Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒内噴射式内燃機関の吸気行程で燃焼室内
    に燃料を直接噴射する均質燃焼と、前記内燃機関の圧縮
    行程で燃焼室内に燃料を直接噴射する成層燃焼と、それ
    ぞれの燃焼にて所定の割合で燃料を分割噴射する燃料噴
    射手段を有する筒内噴射内燃機関の制御装置において、 前記吸気行程と前記圧縮行程のそれぞれの行程にて燃料
    を分割噴射する制御手段として、内燃機関の負荷に基づ
    いて分割噴射の割合を求める手段を有することを特徴と
    する筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 前記吸気行程と前記圧縮行程のそれぞれの行程にて燃料
    を分割噴射する制御手段として、前記内燃機関の回転速
    度軸と機関の負荷軸のマップを用いて分割噴射の割合を
    検索する手段を有することを特徴とする筒内噴射式内燃
    機関の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 前記吸気行程と前記圧縮行程のそれぞれの行程にて燃料
    を分割噴射するための制御条件は、前記内燃機関の冷却
    水温が所定値以上でかつ前記内燃機関の回転速度が所定
    回転速度以上の運転領域であることを特徴とする筒内噴
    射式内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 前記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段
    は、前記吸気行程と前記圧縮行程のそれぞれの行程にて
    燃料を分割噴射する際、均質燃焼時又は成層燃焼時とは
    異なる点火時期を用いることを特徴とする筒内噴射式内
    燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 前記点火時期は、前記均質燃焼時又は成層燃焼時に対し
    て、点火時期を進角したことを特徴とする筒内噴射式内
    燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 前記吸気行程と前記圧縮行程のそれぞれの行程にて燃料
    を分割噴射する際に用いる点火時期は、前記内燃機関の
    回転速度軸と機関の負荷軸のマップで検索するパラメー
    タをすることを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 分割噴射される各行程での燃料噴射量が、燃料を噴射す
    る手段の最小噴射量未満であるか否かを判別する手段を
    有することを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装
    置。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 分割噴射される各行程での燃料噴射量のいずれかが、燃
    料を噴射する手段の最小噴射量未満である際、その他の
    行程の燃料噴射に統合することを特徴とする筒内噴射式
    内燃機関の制御装置。
  9. 【請求項9】請求項6に記載の筒内噴射式内燃機関の制
    御装置において、 分割噴射される各行程での燃料噴射量のいずれもが、燃
    料を噴射する手段の最小噴射量未満である際、吸気行程
    の燃料噴射に統合することを特徴とする筒内噴射式内燃
    機関の制御装置。
  10. 【請求項10】請求項6に記載の筒内噴射式内燃機関の
    制御装置において、 分割噴射される各行程での燃料噴射量のいずれかが、燃
    料を噴射する手段の最小噴射量以下である際、均質燃焼
    時または成層燃焼時の点火時期を用いることを特徴とす
    る筒内噴射式内燃機関の制御装置。
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