JP2006097593A - 筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】点火時期の大幅な遅角によって、触媒の早期活性化と後燃えによるHC低減を実現するとともに、筒内温度が低い段階でのHCの過渡的な悪化を回避する。
【解決手段】触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う。点火時期直前の高圧燃料噴射により筒内の乱れが向上し、火炎伝播が促進されるので、安定した燃焼を実現できる。一方、筒内温度が低い始動直後の僅かな期間内は、噴霧の気化が確保されずにHC生成量が逆に増加するので、超リタード燃焼を禁止し、圧縮行程噴射のBTDC点火とする。筒内温度は、始動時水温や経過時間などから推定される。
【選択図】図3

Description

この発明は、筒内に燃料を直接に噴射する筒内直接噴射式火花点火内燃機関に関し、特に、排気系の触媒コンバータの早期昇温(早期活性化)が要求される冷間始動時における噴射時期および点火時期の制御に関する。
特許文献1には、筒内直接噴射式火花点火内燃機関の触媒暖機方法として、排気浄化用の触媒コンバータが活性温度よりも低い未暖機状態のときに、吸気行程から点火時期にかけての期間内で、部分的な空燃比の濃淡を有する混合気を燃焼室内に形成する後期噴射と、この後期噴射より前に燃料を噴射して、後期噴射の燃料と後期噴射の燃焼とで延焼可能な、理論空燃比よりもリーンな空燃比の混合気を燃焼室内に生成する早期噴射と、の少なくとも2回の分割噴射を行い、かつ点火時期をMBT点より所定量リタードさせるとともに、機関の無負荷領域では点火時期を圧縮上死点よりも前に設定し、無負荷領域を除く低速低負荷領域では点火時期を圧縮上死点以降までリタードさせる技術が記載されている。上記後期噴射は、圧縮行程の中期以降、例えば120°BTDC〜45°BTDCに行われる。
特許第3325230号公報
内燃機関の冷機時における触媒の早期活性化および後燃えによるHC低減のためには、点火時期の遅角が有効であり、より大きな効果を得るためには、圧縮上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましい。ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、燃焼期間を短縮する必要があり、そのために、筒内の乱れを強化して、燃焼速度(火炎伝播速度)を上昇させることが必要である。
このような乱れの強化のために、筒内に高圧で噴射される燃料噴霧のエネルギにより筒内に乱れを生成することが考えられる。
しかしながら、特許文献1では、主に、1回目の燃料噴射(早期噴射)を吸気行程中に行い、2回目の燃料噴射(後期噴射)を圧縮行程中の120°BTDC〜45°BTDCに行っている。このように最後の燃料噴射が圧縮上死点よりも前では、その噴霧により筒内に乱れを生成しても、圧縮上死点以降はその乱れが減衰してしまい、ATDC点火での火炎伝播速度上昇には寄与しない。
例えば、図11は、吸気ポート内に設けたガス流動制御弁(例えばタンブル制御弁)を作動させた場合とこのようなガス流動制御弁を具備しない場合とについて、筒内の乱れの大きさを示したものであるが、ガス流動制御弁を作動させることで吸気行程中に生成した乱れ(符号Aの部分)は、圧縮行程の進行とともに減衰し、圧縮行程後期のタンブル流の崩壊に伴い一時的に乱れが大きくなる(符号Bの部分)ものの、圧縮上死点以降は符号Cで示すように急速に減衰してしまい、その乱れを用いた燃焼改善(火炎伝播向上)はあまり期待できない。燃料噴霧による乱れについても同様であり、圧縮上死点より前の燃料噴射により乱れが生成されたとしても、圧縮上死点以降の点火燃焼には寄与しない。
このため、ATDC点火の方が排温上昇やHC低減に有利であるが、燃焼安定性が成立しないため、特許文献1では、無負荷領域では点火時期を圧縮上死点前(BTDC点火)としている。
本発明は、このような実状を踏まえて、触媒の早期活性化およびHC低減のためのATDC点火での燃焼安定性を改善することを目的としている。
この発明は、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行うようにしたものである。そして、さらに、始動直後の所定の期間内はこの超リタード燃焼を禁止することを特徴としている。
すなわち、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる燃料噴射によって、筒内の乱れを生成・強化することができ、ATDC点火での火炎伝播が促進される。従って、点火時期を圧縮上死点後とした超リタード燃焼が安定的に成立する。
ここで、上記の超リタード燃焼では、圧縮上死点後に燃料噴射を行うため、燃料噴射から点火までの期間ひいては燃料気化時間が短くなる。そのため、筒内温度(換言すれば燃焼室壁温度)が非常に低い冷間始動直後の間は、燃料の気化不足に伴い、逆に未燃HCの生成量が増加する傾向がある。しかも、このような冷間始動直後は、排気系温度も低いことから、排気通路内でのHCの酸化が十分に促進されず、筒内で生じた未燃HCがそのまま外部へ排出され易くなる。
そこで、本発明では、始動直後の所定の期間内はこの超リタード燃焼を禁止する。この所定の期間とは、筒内温度(燃焼室壁温度)が所定の温度に達するまでの期間、あるいは排気系の温度が所定の温度に達するまでの期間、に相当するものであり、これらの温度の検出もしくは推定、あるいは単に所定時間の経過、などに基づいて定められる。
超リタード燃焼を禁止した始動直後の期間は、例えば、吸気行程中もしくは圧縮行程中に燃料噴射が行われ、かつ点火時期が圧縮上死点前に設定される。
この発明によれば、点火時期を圧縮上死点後に設定した超リタード燃焼の燃焼安定性を十分に確保することができ、冷間始動の際に、触媒の早期活性化および後燃えによるHC低減を達成することができる。そして、冷間始動直後の僅かな期間は、この超リタード燃焼を禁止することで、筒内での燃料噴霧の気化が不十分となることによるHCの過渡的な増加を回避することができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明が適用される筒内直接噴射式火花点火内燃機関のシステム構成を示す構成説明図である。
この内燃機関1のピストン2により形成される燃焼室3には、吸気弁(図示せず)を介して吸気通路4が接続され、かつ排気弁(図示せず)を介して排気通路5が接続されている。上記吸気通路4には、吸入空気量を検出するエアフロメータ6が配設されているとともに、制御信号によりアクチュエータ8を介して開度制御される電子制御スロットル弁7が配設されている。排気通路5には、排気浄化用の触媒コンバータ10が配設されているとともに、その上流側および下流側にそれぞれ空燃比センサ11,12が設けられており、さらに、上流側の空燃比センサ11と並んで、触媒コンバータ10入口側での排気温度を検出する排気温度センサ13が設けられている。
燃焼室3の中央頂上部には、点火プラグ14が配置されている。また、燃焼室3の吸気通路4側の側部に、該燃焼室3内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁15が配置されている。この燃料噴射弁15には、高圧燃料ポンプ16およびプレッシャレギュレータ17によって所定圧力に調圧された燃料が、高圧燃料通路18を介して供給されている。従って、各気筒の燃料噴射弁15が制御パルスにより開弁することで、その開弁期間に応じた量の燃料が噴射される。なお、19は、燃圧を検出する燃圧センサ、20は、上記高圧燃料ポンプ16へ燃料を送る低圧燃料ポンプである。
また内燃機関1には、機関冷却水温を検出する水温センサ21が設けられているとともに、クランク角を検出するクランク角センサ22が設けられている。さらに、運転者によるアクセルペダル踏み込み量を検出するアクセル開度センサ23が設けられている。
上記内燃機関1の燃料噴射量や噴射時期、点火時期、等は、コントロールユニット25によって制御される。このコントロールユニット25には、上述した各種のセンサ類の検出信号が入力されている。コントロールユニット25は、これらの入力信号により検出される機関運転条件に応じて、燃焼方式つまり均質燃焼とするか成層燃焼とするかを決定するとともに、これに合わせて、電子制御スロットル弁7の開度、燃料噴射弁15の燃料噴射時期および燃料噴射量、点火プラグ14の点火時期、等を制御する。なお、暖機完了後においては、低速低負荷側の所定の領域では、通常の成層燃焼運転として、圧縮行程の適宜な時期に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前の時期に点火が行われる。燃料噴霧は点火プラグ14近傍に層状に集められ、これにより、空燃比を30〜40程度とした極リーンの成層燃焼が実現される。また、高速高負荷側の所定の領域では、通常の均質燃焼運転として、吸気行程中に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前のMBT点近傍において点火が行われる。この場合は、燃料は筒内で均質な混合気となる。この均質燃焼運転としては、運転条件に応じて、空燃比を理論空燃比とした均質ストイキ燃焼と、空燃比を20〜30程度のリーンとした均質リーン燃焼と、がある。
本発明は、触媒コンバータ10の早期昇温が要求される内燃機関1の冷間始動時において、排気温度を高温とするように、超リタード燃焼を行うものであり、以下、この超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を図2に基づいて説明する。
図2は、超リタード燃焼の3つの実施例を示しており、実施例1では、点火時期を15°〜30°ATDC(例えば20°ATDC)とし、燃料噴射時期(詳しくは燃料噴射開始時期)を、圧縮上死点以降でかつ点火時期前に設定する。なお、このとき、空燃比は、理論空燃比ないしはこれよりも若干リーン(16〜17程度)に設定される。
すなわち、触媒暖機促進ならびにHC低減のためには、点火時期遅角が有効であり、上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましいが、ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、燃焼期間を短縮する必要があり、そのためには、乱れによる火炎伝播を促進しなければならない。前述したように、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、本発明では、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる高圧の燃料噴射によって、ガス流動が生じ、これにより筒内の乱れを生成・強化することができる。従って、ATDC点火での火炎伝播が促進され、安定した燃焼が可能となる。
図2の実施例2は、燃料噴射を2回に分割した例であり、1回目の燃料噴射を吸気行程中に行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。なお、点火時期および空燃比(2回の噴射を合わせた空燃比)は実施例1と同様である。
このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、吸気行程中に燃料噴射(吸気行程噴射)を行うと、吸気行程噴射の燃料噴霧による乱れは圧縮行程後半で減衰してしまい、圧縮上死点後におけるガス流動強化には殆ど影響を与えないが、噴射燃料が燃焼室全体に拡散していて、ATDC点火によるHCの後燃えの促進に寄与するので、HC低減および排温上昇には有効である。
また、図2の実施例3は、燃料噴射を2回に分割し、1回目の燃料噴射を圧縮行程にて行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、圧縮行程中に燃料噴射(圧縮行程噴射)を行うと、実施例2の吸気行程噴射に比べれば、圧縮行程噴射の方が、その燃料噴霧による乱れの減衰が遅くなるため、この1回目の燃料噴射による乱れが残り、圧縮上死点以降に2回目の燃料噴射を行うことで、1回目の燃料噴射で生成した乱れを助長するように乱れを強化でき、圧縮上死点付近における更なるガス流動強化が図れる。
この実施例3の場合に、1回目の圧縮行程噴射は、圧縮行程前半でもよいが、圧縮行程後半(90°BTDC以降)に設定すると、上死点付近での乱れをより高めることができる。特に、この1回目の圧縮行程噴射を、45°BTDC以降、より望ましくは20°BTDC以降とすると、圧縮上死点以降のガス流動をより強化することができる。
このように、実施例1〜3の超リタード燃焼によれば、点火の直前に燃料噴霧により筒内の乱れを生成・強化することができ、火炎伝播を促進して、安定した燃焼を行わせることができる。特に、点火時期を15°〜30°ATDCまで遅角させることにより、触媒の早期活性化およびHC低減のための十分な後燃え効果を得ることができる。換言すれば、このように点火時期を大きく遅らせても、その直前まで燃料噴射を遅らせて、乱れの生成時期も遅らせることで、火炎伝播向上による燃焼改善を達成できるのである。
ところで、上記の超リタード燃焼では、圧縮上死点後に燃料噴射を行うため、燃料噴射から点火までの期間ひいては燃料気化時間が短くなる。そのため、筒内温度(換言すれば燃焼室壁温度)が非常に低い冷間始動直後の間(例えば数秒ないし数十秒程度の間)は、燃料の気化不足に伴い、逆に未燃HCの生成量が増加する傾向がある。しかも、このような冷間始動直後は、排気系温度も低いことから、排気通路内でのHCの酸化が十分に促進されず、筒内で生じた未燃HCがそのまま外部へ排出され易くなる。
図3は、このような冷間始動直後のHC生成量の特性を示したものであり、図4の(A)に示す超リタード燃焼(これは前述した実施例1と同様である)の特性Aと、図4の(B)に示す圧縮行程噴射で圧縮上死点前に点火した場合の特性Bと、を対比して示している。図示するように、超リタード燃焼では、筒内温度が非常に低い冷間始動直後の間は、特性BよりもHC生成量が大となり、その後、筒内温度がある程度暖まると、HC生成量は、非常に小さくなる。
そこで、本発明では、始動直後の所定の期間内(例えばHC生成量が特性Bよりも大である図3のT1までの間)はこの超リタード燃焼を禁止し、例えば、図4の(B)に示す圧縮行程噴射のBTDC点火とする。これにより、HC生成量は、一点鎖線で示すような特性で得られる。
また、排気温度の特性に着目すると、図5に示すように、特性Aの超リタード燃焼に比べて特性Bは温度上昇が緩慢となるが、例えば始動からT1までの間、超リタード燃焼を禁止し、圧縮行程噴射のBTDC点火としても、超リタード燃焼に切り換えた後、一点鎖線で示すように速やかに温度上昇するので、最終的な目標である触媒が活性化するまでの所要時間は、当初から超リタード燃焼とした場合と殆ど大差のないものとなる。
図6は、冷間始動時に実行される本発明の燃焼制御の処理を示すフローチャートであって、ステップ1で内燃機関1が始動したことを検出したら、ステップ2へ進んで、筒内温度の推定を行い、ステップ3で、推定した筒内温度が所定温度(燃料気化に必要な最低限の温度)に達したか否か判定する。筒内温度は、図7に示すように、始動後、ある時定数でもって徐々に上昇するものとして、始動時の水温、積算吸入空気量、機関回転数、負荷、等のパラメータを用いて推定することができる。さらに制御の簡易化のために、単純に始動からの経過時間でもって所定温度に達したか否かの判定を行うようにしてもよい。
ステップ3で所定温度に達していないと判定したら、所定温度に達するまでの間は、超リタード燃焼を禁止し、ステップ4へ進んで、前述した図4(B)の圧縮行程噴射のBTDC点火とする。そして、所定温度に達したら、ステップ5へ進んで、超リタード燃焼とする。なお、超リタード燃焼としては、上述した実施例1のほか、実施例2、3のように分割噴射とすることもできる。また、ステップ4の燃焼形態としては、一般的な均質燃焼、一般的な成層燃焼、あるいは吸気行程噴射と圧縮行程噴射とを行うBTDC点火、などのいずれであってもよい。
次に、図8は、排気温度に基づいて、超リタード燃焼を禁止する期間を定めた実施例を示している。つまり、排気系温度が低い冷間始動直後は、排気通路内でのHCの酸化が十分に促進されず、筒内で生じた未燃HCがそのまま外部へ排出され易くなるが、排気温度がある程度高くなれば、排気通路内で未燃HCが酸化される。このフローチャートは、図6の実施例と類似したものであり、ステップ1で内燃機関1が始動したことを検出したら、ステップ2へ進んで、排気温度センサ13により検出した排気温度の読み込みを行い、ステップ3で、検出した排気温度が所定温度(HCの酸化に必要な最低限の温度)に達したか否か判定する。排気温度は、図9に示すように、始動後、ある時定数でもって徐々に上昇するので、排気温度センサ13による直接的な検出に代えて、始動時の水温、積算吸入空気量、機関回転数、負荷、等のパラメータを用いて推定することもできる。さらに制御の簡易化のために、単純に始動からの経過時間でもって所定温度に達したか否かの判定を行うようにしてもよい。
ステップ3で所定温度に達していないと判定したら、所定温度に達するまでの間は、超リタード燃焼を禁止し、ステップ4へ進んで、前述した図4(B)の圧縮行程噴射のBTDC点火とする。そして、所定温度に達したら、ステップ5へ進んで、超リタード燃焼とする。なお、超リタード燃焼としては、上述した実施例1のほか、実施例2、3のように分割噴射とすることもできる。また、ステップ4の燃焼形態としては、一般的な均質燃焼、一般的な成層燃焼、あるいは吸気行程噴射と圧縮行程噴射とを行うBTDC点火、などのいずれであってもよい。
次に、図10は、筒内温度および排気温度の双方を考慮して、超リタード燃焼を禁止する期間を定めた実施例を示している。なお、ここでは、筒内温度は、単純に始動からの経過時間でもって示されるものとし、排気温度は、排気温度センサ13によって直接に検出するようにしているが、それぞれを、上述した他のパラメータから推定することも可能である。ステップ1で内燃機関1が始動したことを検出したら、ステップ2へ進んで、始動からの経過時間を読み込み、かつステップ3で、排気温度センサ13により検出した排気温度を読み込む。次に、ステップ4で、始動からの経過時間が所定時間(燃料気化に必要な筒内温度に達しうる時間)に達したか否か判定し、かつ、ステップ5で、検出した排気温度が所定温度(HCの酸化に必要な最低限の温度)に達したか否か判定する。
ステップ4もしくはステップ5で所定時間ないし所定温度に達していないと判定したら、超リタード燃焼を禁止し、ステップ6へ進んで、前述した図4(B)の圧縮行程噴射のBTDC点火とする。そして、始動からの所定時間が経過し、かつ排気温度が所定温度に達したら、ステップ7へ進んで、超リタード燃焼とする。なお、前述したように、超リタード燃焼としては、上述した実施例1のほか、実施例2、3のように分割噴射とすることもでき、また、ステップ4の燃焼形態としては、一般的な均質燃焼、一般的な成層燃焼、あるいは吸気行程噴射と圧縮行程噴射とを行うBTDC点火、などのいずれであってもよい。
本発明に係る内燃機関全体のシステム構成を示す構成説明図。 本発明の超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を示す特性図。 本発明による冷間始動直後のHC生成量の特性を示す特性図。 超リタード燃焼(A)と圧縮行程噴射のBTDC点火の例(B)の特性図。 本発明による冷間始動直後の排気温度の特性を示す特性図。 本発明の燃焼制御の一実施例を示すフローチャート。 筒内温度の推定の説明図。 本発明の燃焼制御の異なる実施例を示すフローチャート。 排気温度の推定の説明図。 本発明の燃焼制御のさらに異なる実施例を示すフローチャート。 従来技術における筒内の乱れの変化を示す説明図。
符号の説明
3…燃焼室
10…触媒コンバータ
13…排気温度センサ
14…点火プラグ
15…燃料噴射弁
25…コントロールユニット

Claims (5)

  1. 筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う一方、始動直後の所定の期間内はこの超リタード燃焼を禁止することを特徴とする筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  2. 超リタード燃焼における点火時期は、圧縮上死点後15°〜30°CAであることを特徴とする請求項1に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  3. 超リタード燃焼においては、圧縮上死点後の燃料噴射に先だって、吸気行程中もしくは圧縮行程中に、さらに燃料噴射を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  4. 超リタード燃焼における空燃比は、理論空燃比もしくは若干リーンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  5. 超リタード燃焼を禁止した始動直後の期間は、吸気行程中もしくは圧縮行程中に燃料噴射が行われ、かつ点火時期が圧縮上死点前に設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
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