JP2001355523A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JP2001355523A JP2000176296A JP2000176296A JP2001355523A JP 2001355523 A JP2001355523 A JP 2001355523A JP 2000176296 A JP2000176296 A JP 2000176296A JP 2000176296 A JP2000176296 A JP 2000176296A JP 2001355523 A JP2001355523 A JP 2001355523A
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B23/00Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
    • F02B23/08Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
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    • F02B23/101Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder the injector being placed on or close to the cylinder centre axis, e.g. with mixture formation using spray guided concepts
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 改質された蒸発燃料を利用して、圧縮自己着
火燃焼の安定化を図る。 【解決手段】 燃料タンク18からの蒸発燃料を一時的
に保持するキャニスタ28と、キャニスタ28からパー
ジされる蒸発燃料を、EGRガスと混合することによ
り、圧縮自己着火燃焼に適した性状に改質する混合室
(改質手段)30と、を有する。制御部(判定手段)2
6により圧縮自己着火燃焼を行うと判定された場合、改
質された蒸発燃料を、第2分岐パージ通路38を通して
機関の燃焼室12へ噴射供給する(供給手段)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮自己着火燃焼
を実現可能な内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平7−332141号公報に
は、圧縮自己着火燃焼を実現可能なガソリン内燃機関が
開示されている。簡単に説明すると、吸気ポートに燃料
を噴射するエンジンにおいて、圧縮比を高めることによ
って、圧縮上死点付近の筒内(燃焼室内)の温度・圧力
を高め、圧縮自己着火燃焼を実現するようになってい
る。このような圧縮自己着火式のガソリン内燃機関で
は、火花点火式のガソリン内燃機関を上回る希薄燃焼限
界と低燃費とを図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに圧縮自己着火燃焼を実現するために圧縮比を高めた
場合、圧縮比を高めた分だけノッキング発生限界である
点火進角限界が遅角してしまう。このため、例えば理論
空燃比近傍の混合気で火花点火燃焼を行う全負荷運転時
に、通常の圧縮比の火花点火ガソリンエンジンに比し
て、大幅にトルクが低下するという問題点があった。
【0004】一方、特開平11−72039号公報や特
開平11−72038号公報には、1サイクル中に複数
回の燃料噴射を行う圧縮着火式内燃機関が開示されてい
る。つまり、圧縮行程中盤での少量の燃料噴射により圧
縮上死点までに酸化を促進し、低負荷時の燃焼安定限界
を拡大している。
【0005】しかしながら、ガソリンのようなセタン価
の低い燃料では、圧縮比を大幅に高めるか、吸気を加
圧、加熱するような手段を講じない限り、燃料の改質・
反応が十分に進まず、圧縮自己着火燃焼を安定的に行う
ためには更なる改良が望まれる。
【0006】特に、機関低負荷時には空気過剰率が大き
いため、予反応が起こり難くなり、また機関高回転時に
は、予反応開始から圧縮上死点までの実時間が短縮され
て十分な予反応が行われないために、自己着火燃焼が不
安定となり易い。このようなことから、自己着火燃焼を
行い得る運転領域が制限されてしまい、十分な燃費向上
等を図ることができない。
【0007】ところで、特開平9−96256号公報に
示されている火花点火式の多気筒内燃機関では、排気行
程にある気筒の残留ガス(EGRガス)を取り出し、こ
の高温なEGRガスを、そのときに吸気行程にある気筒
の燃料噴射弁の噴口付近へ噴射することにより、燃料の
気化・微粒化(予反応)を促進する技術が開示されてい
る。
【0008】この公報の技術を、仮に圧縮自己着火燃焼
の着火促進のために用いたとしても、EGRガスと燃料
との混合時間が短時間であるため、噴射する燃料に対し
て十分な熱エネルギーを付与することができない。つま
り、燃料を反応性の高い活性種に安定して改質すること
ができず、圧縮自己着火燃焼を安定して実現することは
難しい。
【0009】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、ガソリンのように反応性の比較的低い燃
料を用いた場合でも、安定して圧縮自己着火燃焼を実現
できる新規な内燃機関を提供することを一つの目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】ガソリンを燃料とする内
燃機関では、燃料タンク内の温度が約80〜90℃と比
較的高いため、全ガソリン燃料の中でも沸点が低い低沸
点成分は蒸発して蒸発燃料(エバポガス)となる。言い
換えると、燃料タンク内で低沸点成分が蒸発燃料として
分離された状態となる。
【0011】図6は、全ガソリン燃料のオクタン価に対
する各沸点成分のオクタン価の比を示している。同図に
示すように、90℃以下の低沸点成分(蒸発燃料)のオ
クタン価は、燃料全体のオクタン価に対して1〜2割程
度低いオクタン価となっている。従って、低沸点成分で
ある蒸発燃料は、ガソリン燃料全体に比して比較的反応
性が高い傾向にある。そのため、蒸発燃料は、比較的少
ないエネルギーの付与で、圧縮自己着火燃焼に適した性
状、つまり反応性の高い活性種へと改質させることがで
きる。
【0012】本発明は、圧縮自己着火燃焼を安定的に実
現するために、改質された蒸発燃料を有効に利用するこ
とを一つの特徴としており、これによって、自己着火促
進のために2回以上の分割噴射や内部EGR量の増加等
による筒内雰囲気温度の上昇等を必ずしも行う必要がな
くなる。つまり、自己着火促進のために分割噴射を行う
場合、例えば、主たる燃焼が開始するよりも前、より具
体的には圧縮行程前半または内部EGRを利用するため
にバルブオーバーラップ期間中に1回目の噴射を行い、
膨張行程から排気行程にかけて2回目以降の噴射を行う
ことになるが、この場合、1回目の燃料噴射による燃費
悪化(燃費向上代の目減り)を避けるのが難しい。ま
た、上記のように内部EGRの増加により筒内雰囲気温
度を上昇させて圧縮自己着火を促進する場合、吸入され
る空気量が筒内温度上昇により制限され、負荷範囲が制
限されるとともに、冷却損失が増大し、燃費悪化(燃費
向上代の目減り)が懸念される。
【0013】ところで、ガソリンを燃料とする火花点火
式内燃機関では、燃料タンクからの蒸発燃料が大気中へ
放出されることを防ぐために、蒸発燃料を一時的に吸着
するキャニスタが従来より好適に用いられる。また、キ
ャニスタから吸気系へ供給される蒸発燃料によって空燃
比が変動し、運転性を悪化させることを防ぐために、従
来より様々な方策が提案されている。これに対し、本発
明では、このような燃料タンクからの蒸発燃料を圧縮自
己着火燃焼における着火促進のために有効に活用するこ
とにより、上述したような方策を適宜に省略することが
可能となる。
【0014】また、改質された蒸発燃料を燃焼室内(筒
内)に直接供給する場合、その供給時期を制御すること
で、自己着火の着火時期制御を行うことが可能になる。
すなわち、改質された蒸発燃料は非常に反応性が高い物
質を多量に含むため、圧縮上死点近傍の高温・高圧雰囲
気下にある燃焼室内へ供給された場合、すみやかに着火
に至る。この蒸発燃料の着火により周辺の主燃料へ良好
に熱エネルギーが伝達されて、主燃料が蒸発燃料の着火
を機に燃焼することになる。
【0015】圧縮自己着火燃焼においては、燃料濃度
(空燃比),温度,及び圧力が着火性に対する重要なパ
ラメータとなる。例えば、同じエンジン構成では、燃料
濃度が濃い場合すなわち機関負荷が高い場合と、燃料濃
度が薄い低負荷の場合とでは、着火性及び圧縮上死点付
近での着火時期が異なることになる。燃料濃度が高い場
合、燃料濃度が薄い場合に比べ、着火時期が相対的に早
まり、ピストンによる圧縮と燃焼による圧力上昇とがほ
ぼ同時期に進行し、図5(a)に示すような急激な圧力
上昇によって激しい燃焼騒音を伴う燃焼となるおそれが
ある。したがって、負荷が高い場合には、着火時期を圧
縮上死点以降となるよう制御する必要がある。しかしな
がら、図5(c)に示すように、燃料濃度が低い場合
(低負荷時)に、上記の高負荷時と同様に着火時期を圧
縮上死点よりも遅角化させていると、燃焼による圧力上
昇時にはピストンが下降することになり、十分な圧力上
昇・熱発生が起こらず、安定した燃焼が行えなくなるこ
と(失火等)が懸念される。
【0016】したがって、反応性の高い改質された蒸発
燃料の供給時期を調整することによって、着火開始時期
を適宜に制御して、高負荷時や低負荷時にかかわらず、
図5(b)に示すような適切な圧力波形が得られる設定
とすることにより、幅広い運転領域で安定した圧縮自己
着火燃焼を実現し、燃費・排気性の更なる向上を図るこ
とができる。
【0017】すなわち、請求項1に係る発明は、圧縮自
己着火燃焼を実現可能な内燃機関であって、燃料タンク
からの蒸発燃料を一時的に保持するキャニスタと、この
キャニスタからパージされる蒸発燃料を、圧縮自己着火
燃焼に適した性状に改質する改質手段と、機関運転状態
に基づいて圧縮自己着火燃焼を行うか否かを判定する判
定手段と、上記圧縮自己着火燃焼を行うときに、上記改
質手段により改質された蒸発燃料を、機関の吸気系又は
燃焼室へ供給する供給手段と、を有することを特徴とし
ている。
【0018】また、請求項2に係る発明は、上記改質手
段が、上記蒸発燃料とEGRガスとを混合する混合室を
有することを特徴としている。
【0019】請求項3に係る発明は、上記改質手段が、
上記蒸発燃料を加熱する加熱手段を有することを特徴と
している。
【0020】請求項4に係る発明は、上記加熱手段が、
上記蒸発燃料が通流する加熱ラインを有し、この加熱ラ
インが、排気管の内部またはその近傍に配置されること
を特徴としている。
【0021】請求項5に係る発明は、上記供給手段が、
上記改質された蒸発燃料が燃焼室内に直接噴射されるよ
うに、上記改質された蒸発燃料を燃料噴射弁の噴口付近
に圧送する圧送手段を有することを特徴としている。
【0022】請求項6に係る発明は、上記改質された蒸
発燃料の燃焼室内への噴射時期と、主燃料の燃焼室内へ
の噴射時期と、がそれぞれ独立して設定可能であること
を特徴としている。
【0023】請求項7に係る発明は、上記改質された蒸
発燃料の燃焼室内への噴射時期を、圧縮上死点付近に設
定することを特徴としている。
【0024】請求項8に係る発明は、上記改質された蒸
発燃料の吸気系又は燃焼室への供給量を、機関負荷およ
び機関回転数の少なくとも一方に基づいて調整する供給
量調整手段を有し、機関負荷が低い又は機関回転数が高
いほど、上記供給量を相対的に大きくすることを特徴と
している。
【0025】請求項9に係る発明は、上記改質された蒸
発燃料の吸気系又は燃焼室への供給時期を、機関負荷お
よび機関回転数の少なくとも一方に基づいて調整する供
給時期調整手段を有し、機関負荷が低い又は機関回転数
が高いほど、上記供給時期を相対的に進角させることを
特徴としている。
【0026】請求項10に係る発明は、上記蒸発燃料の
濃度を検出する濃度検出手段を有し、上記蒸発燃料の濃
度が一定値以下となった場合、他の自己着火促進手段を
利用して圧縮自己着火燃焼を行うか、あるいは火花点火
燃焼を行うことを特徴としている。
【0027】請求項11に係る発明は、上記他の自己着
火促進手段が、吸気の加圧、吸気の加熱、点火スパーク
によるエネルギーアシスト、バルブタイミング変更によ
る内部EGR量の増大、及び複数回の分割燃料噴射の少
なくとも一つを利用したものであることを特徴としてい
る。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、圧縮自己
着火燃焼に適した性状に改質された蒸発燃料を利用し
て、圧縮自己着火燃焼を安定して引き起こすことが可能
になり、燃費性及び排気浄化性の向上を図ることができ
る。また、機関高負荷時等で火花点火燃焼を行う場合に
は、改質された蒸発燃料を供給しないことで、ノッキン
グを抑制し、高い出力を得ることが可能になる。
【0029】請求項2に係る発明によれば、蒸発燃料
が、高温のEGRガスと混合されることにより適宜に加
熱されて、圧縮自己着火燃焼に適した性状に改質され
る。この改質された蒸発燃料が圧縮自己着火燃焼におけ
る着火源となり、機関低負荷時や機関高回転時のように
自己着火が起こり難い運転状態においても、安定した自
己着火燃焼を行うことができる。
【0030】請求項3に係る発明によれば、加熱手段に
よる蒸発燃料の加熱度合によって、改質の度合を適宜に
調節することも可能になり、圧縮自己着火を安定的に引
き起こすための活性種を更に確実に得ることができる。
【0031】請求項4に係る発明によれば、加熱ライン
で蒸発燃料が加熱されることにより、この蒸発燃料を良
好に改質することができるため、蒸発燃料を改質するた
めの特別な機構等を用いることなく、簡素な構造で活性
種を得ることが可能になる。
【0032】請求項5に係る発明によれば、改質された
蒸発燃料を主燃料と同じように燃焼室(筒内)へ投入で
きるため、活性種としての改質された蒸発燃料が主燃料
の着火に効果的に寄与し、また、燃料噴霧の気化・微粒
化も同時に図れるため、安定した燃焼を行える上、未燃
HCやすすなどの排出も抑制することができる。
【0033】特に、請求項2,5の双方に係る発明によ
れば、主燃料の周辺にEGRガスを供給することがで
き、燃焼温度の低減が効果的に行えるため、少ないEG
R量でNOxを大幅に低減することができる。
【0034】請求項6に係る発明によれば、主燃料の噴
射時期によらず、改質された蒸発燃料の供給時期つまり
着火時期を調整することが可能となり、運転状態に応じ
て燃焼時期や燃焼速度を制御できるようになる。したが
って、圧縮上死点付近のどのタイミングで着火させるか
を意図的に制御可能になり、圧縮上死点付近での急激な
圧力上昇による燃焼騒音によって規定される高負荷限界
と、圧縮上死点付近での熱発生不足に起因する燃焼の不
安定化(失火等)により規定される圧縮上死点付近での
低負荷限界と、を緩和して、圧縮自己着火燃焼を行い得
る運転領域を拡大することができる。
【0035】特に、請求項7に係る発明のように、改質
された蒸発燃料の供給時期を圧縮上死点付近に設定し、
つまり圧縮上死点の前後で運転条件に応じた最適な供給
時期を選択することで、燃焼時期や燃焼速度を更に精度
良く制御でき、圧縮自己着火燃焼を幅広い運転領域で更
に安定して行うことができる。
【0036】請求項8に係る発明によれば、機関低負荷
時や機関高回転時のように自己着火が起こり難い運転状
態においても、十分な予反応が生じ、安定した自己着火
燃焼を行うことができる。
【0037】請求項9に係る発明によれば、機関低負荷
時や機関高回転時のように自己着火が起こり難い運転状
態においても、圧縮上死点までの期間に十分な予反応が
生じ、安定した自己着火燃焼を行うことができる。
【0038】請求項10に係る発明によれば、蒸発燃料
の濃度が一定値以下の場合、つまり蒸発燃料の供給量が
必要量を下回るような場合に、他の自己着火促進手段を
作動させて自己着火燃焼を行うか、火花点火燃焼を行う
ようにしたため、圧縮自己着火燃焼が不安定となること
で燃焼安定性が損なわれることを確実に防止することが
できる。
【0039】請求項11に係る発明によれば、蒸発燃料
の濃度が低いような場合であっても、自己着火促進手段
により圧縮自己着火燃焼を実現することが可能で、更に
幅広い運転領域において圧縮自己着火燃焼による燃費性
及び排気浄化性の向上を図ることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例に係る
内燃機関の全体構成を示している。各気筒のピストン1
0の上部には燃焼室12が画成され、この燃焼室12に
は吸気通路(吸気系)14及び排気通路(排気系)16
が接続されている。燃焼室12の略中央付近には、燃料
噴射弁22および点火プラグ24が配設されている。つ
まり、この内燃機関は、燃料タンク18より燃料通路2
0を介して燃料噴射弁22へ供給される燃料が、燃焼室
12へ直接的に噴射される筒内直噴式の構成となってい
る。また、制御部(ECU)26の制御により、点火プ
ラグ24の着火により火炎が伝播する形態の火花点火燃
焼と、火花点火により火炎が伝播する形態ではない圧縮
自己着火燃焼と、を機関運転状態に応じて切り換えて行
うようになっている。なお、圧縮自己着火燃焼とは、燃
焼室内の混合気が多点でほぼ一斉に着火する多点着火燃
焼と言い換えることもできる。
【0041】そして、この内燃機関は、燃料タンク18
の蒸発燃料を一時的に保持(吸着)するキャニスタ28
と、このキャニスタ28からパージされる蒸発燃料を、
圧縮自己着火燃焼に適した性状に改質する改質手段とし
ての混合室30と、を有しており、判定手段としての制
御部26により圧縮自己着火燃焼を行う運転状態にある
と判定された場合には、改質された蒸発燃料を、燃焼室
12(又は吸気通路14)へ供給するようになっている
(供給手段)。つまり、この供給手段は、改質された蒸
発燃料が燃焼室12内に直接噴射されるように、改質さ
れた蒸発燃料を燃料噴射弁22の噴口付近に圧送する圧
送器(圧送手段)32を備えている。
【0042】ここで、キャニスタ28からパージされる
蒸発燃料が通流するパージ通路34は、混合室30の下
流側で、吸気通路14のコレクタ部14aに接続する第
1分岐パージ通路36と、燃焼室12へ接続する第2分
岐パージ通路38とに分岐されている。パージ通路34
における圧送器32の上流側には、蒸発燃料(又はH
C)の濃度を検出する濃度検出センサ(濃度検出手段)
40と、このパージ通路34の流量を検出する流量検出
センサ42とが配設されている。また、第1分岐パージ
通路36には、パージ流量を調整する公知のパージコン
トロールバルブ44が設けられている。更に、第2分岐
パージ通路38には上記の圧送器32が配置されてお
り、この圧送器32は、第2分岐パージ通路38のパー
ジ流量を調整する機能も兼ね備えている。
【0043】なお、図の符号32’に示すように、圧送
器を例えばキャニスタ28の上流側に配置しても良く、
この場合、第2分岐パージ通路38にパージ流量調整弁
を別途設ける必要がある。
【0044】上記の混合室30には、排気通路16から
EGR通路46を通してEGRガスが供給されるように
なっており、このEGR通路46には、EGRガスの流
量を調節する公知のEGRバルブ48が配設されてい
る。
【0045】上記の制御部26は、周知のCPU及びメ
モリ等を備えたエンジンコントロールユニットであっ
て、上記の濃度検出センサ40及び流量検出センサ42
の他、スロットルバルブ50の開度を検出するスロット
ルセンサ52,排気通路16内のO2濃度を検出する排
気O2センサ54,冷却水温を検出する水温センサ5
6,作動油温を検出する油温センサ58,アクセル開度
センサ60,及びクランク角センサ62等の機関運転状
態を検出する各種センサが接続されている。これらセン
サからの検出信号等に基づいて、制御部26は、燃料噴
射弁22を駆動する噴射弁駆動ユニット64へ制御信号
を出力し、主燃料の燃料噴射時期及び燃料供給量を制御
するとともに、点火プラグ24へ制御信号を出力して点
火時期を制御する。また、上記のパージコントロールバ
ルブ44,圧送器32及びEGRバルブ48のそれぞれ
に制御信号を出力して、各通路36,38,46の流量
を調節する。
【0046】図2は、燃料噴射弁22の要部を示す断面
対応図である。この燃料噴射弁22には、上記の第2分
岐パージ通路38の一部を構成する補助パージ通路38
aが形成されており、この補助パージ通路38aは、ソ
レノイド22bで駆動される針弁22cによって開閉さ
れる主燃料の噴口22aに開口,連通している。従っ
て、補助パージ通路38a(38)を通流する蒸発燃料
は、主燃料の噴口22aに供給され、主燃料と同じよう
に燃焼室12へ直接的に噴射,供給される。
【0047】次に、本実施例に係る制御及び作用につい
て説明する。
【0048】圧縮自己着火燃焼は、火花点火燃焼に対
し、空気過剰率が大きい場合でも燃焼が可能であり、燃
費性能及び排気性能の向上を図ることができる。しかし
ながら、燃料としてのガソリンは、ディーゼル機関にお
ける軽油に対し、オクタン価が高く自己着火を引き起こ
し難いため、これまでは、圧縮比を高めるか、吸気温度
を高めるなど、圧縮行程後半における筒内状況を高温又
は高圧にしないかぎり、圧縮自己着火を安定的に起こす
ことが困難であった。一方で、ガソリンを燃料とするガ
ソリン機関は、ディーゼル機関に比して、火花点火燃焼
による高出力運転が可能である。したがって、図3
(a)の運転領域マップに示すように、運転条件に応じ
て圧縮自己着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替えること
で、圧縮自己着火燃焼による燃費の向上及び排気の清浄
化と、火花点火燃焼による出力の向上と、を高いレベル
で両立することが可能となる。
【0049】ここで、圧縮自己着火を安定的に引き起こ
すには、燃料を高い反応性を有する成分に改質すること
が有効であり、この実施例では、オクタン価が低く、比
較的少ないエネルギー付与で改質可能な燃料タンク内の
蒸発燃料を利用している。
【0050】すなわち、上記のキャニスタ28は、停車
中および運転中に燃料タンク18内で発生した蒸発燃料
を吸着する。機関運転中にキャニスタ28からパージさ
れた蒸発燃料は、上述したように改質性に優れており、
かつ、混合室30内で高温のEGRガスと混合されるこ
とにより、少なくとも一部がアルデヒド等の圧縮自己着
火燃焼に適した性状の活性種に改質された状態で、混合
室30内に貯蔵される。このように一旦アルデヒド等の
活性種に改質された蒸発燃料は、仮に機関停止等により
混合室30内の温度が下がった場合でも、改質前の性状
に再び戻ることはなく、再始動後には速やかに着火源と
して利用することができる。
【0051】そして、圧縮自己着火燃焼を行うときに
は、所定のタイミングで(EGRガスと混合されること
等により)改質された蒸発燃料を、第2分岐パージ通路
38(38a)を通して燃焼室12内に噴出する。この
改質された蒸発燃料の噴射時期は、着火時期に応じた適
切な時期に制御され、好ましくは圧縮上死点付近に設定
される。なお、圧縮上死点付近では筒内圧力が高いた
め、圧送器32によって蒸発燃料の噴出圧を筒内圧力以
上に設定する必要がある。このように活性種を含む蒸発
燃料を、所定の時期に燃焼室12内へ供給することによ
り、運転条件に応じた最適な時期に筒内で圧縮自己着火
燃焼を安定的に引き起こすことが可能になる。
【0052】図5の圧力波形の模式図を用いて説明する
と、例えば運転者の意志で負荷が高くなって燃料噴射量
が増加するような場合、図5(a)のような圧力波形に
近づくことで急激な圧力上昇が生じることのないよう
に、蒸発燃料の噴射時期を相対的に遅角化し、着火時期
を遅らせる。このように機関負荷が高い場合には、燃料
噴射量が多いために、上死点後に主燃焼が開始されて
も、燃焼は急速に進行して失火に至るようなことはな
い。その上、ピストン10の下降中に主燃焼が引き起こ
されることとなり、急激な圧力上昇にはいたらず、マイ
ルド(おだやか)な燃焼が行える。
【0053】一方、負荷が低くなる場合、仮に同様な燃
焼開始時期であっても燃焼速度が低下するため、図5
(c)に示すように、十分な圧力上昇・熱発生が得られ
ないままピストン10が下降し、失火に至ることが考え
れる。したがって、圧力が十分に高い圧縮上死点付近で
主たる燃焼を行なう必要があり、着火開始時期を負荷が
高い場合に比べて早める必要がある。したがって、図3
(c)に示すように、機関負荷が低いほど、着火開始時
期を早めるために、蒸発燃料の噴射時期を相対的に進角
化する。
【0054】このようにして、負荷によらず図5(b)
に示すような理想的な圧力波形が得られるように、蒸発
燃料の噴射時期を制御することで、幅広い運転領域で圧
縮自己着火燃焼を安定的に行うことができ、更なる燃費
性能及び排気浄化性能の向上を図ることができる。
【0055】また、蒸発燃料の着火時期(噴射時期)
は、このような機関負荷のみならず、機関回転数の変化
に対しても同様に制御される。すなわち、蒸発燃料の反
応・燃焼速度(時間)は、クランク角度に関わらず略一
定であるのに対し、ピストン運動(圧縮・膨張)速度は
クランク角度(機関回転数)に比例して変化する。この
ため、仮に機関回転数が低い場合と高い場合とで蒸発燃
料の着火時期(噴射時期)を圧縮上死点前の同一時期に
設定していると、低回転時では蒸発燃料が十分に反応・
燃焼されつつピストン(10)の圧縮により燃焼が加速
されるのに対し、高回転時では十分な熱発生が起こる以
前に上死点を通過してピストンが下降してしまうことに
なり、燃焼が十分に行われない虞がある。したがって、
圧縮自己着火燃焼領域を拡大するためには、機関負荷と
同様、機関回転数に応じて着火時期(噴射時期)を最適
に制御する必要がある。具体的には、図3(b)にも示
すように、機関回転数が高いほど蒸発燃料の噴射時期を
相対的に進角し、機関回転数が低いほど蒸発燃料の噴射
時期を相対的に遅角化する。
【0056】加えて、機関負荷・回転数に応じて、着火
源として投入する蒸発燃料の量を増減することも、確実
に着火を引き起こす上では重要になる。すなわち、機関
負荷が低い場合や機関回転数が高い場合、改質された蒸
発燃料の噴射量を多くすることで、燃焼初期の熱発生量
を増やして、確実に主たる燃料を着火させることができ
る。一方、機関負荷が高く燃料濃度が相対的に濃い場合
や、機関回転数が低く反応時間が十分にある場合は、少
ない着火源でも着火を引き起こせるため、着火源として
の改質された蒸発燃料の供給量(エバポ噴射量)を少な
くできる。これにより、発生量が限られている蒸発燃料
を着火源として有効に利用することができる。つまり、
図3(b),(c)に示すように、機関負荷が低い又は
機関回転数が高いほど、蒸発燃料の噴射量、言い換える
と全噴射量に対する蒸発燃料の供給量の割合を相対的に
大きくする。
【0057】蒸発燃料の噴射時期・噴射量は、混合室3
0の下流側に設けられた圧送器32によって調整可能で
ある。すなわち、制御部26による圧送器32のON/
OFF制御及びその作動期間の制御(デューティー制
御)によって、蒸発燃料の噴射時期と噴射期間(噴射
量)を最適に調整することができ、これらの制御部26
や圧送器32が、上記の請求項における供給量調整手段
及び供給時期調整手段に対応している。
【0058】図4は、制御部26による制御の流れを示
すフローチャートである。
【0059】まず、S(ステップ)10では、アクセル
開度センサ60に基づくエンジン負荷及びクランク角セ
ンサ62に基づくエンジン回転数を読み込み、図3
(a)の運転領域マップを参照して、現在の運転状態が
圧縮自己着火燃焼領域にあるか否かを判定する。
【0060】火花点火燃焼領域にあると判定された場
合、S11へ進み、圧送器32をOFFとして、改質さ
れた蒸発燃料の供給(エバポパージ)を行わない。つま
り、火花点火燃焼を行う。この間も、必要に応じて混合
室30にEGRガスを供給して、蒸発燃料の改質を行
う。EGRガスの供給量は、EGRバルブ48の開度で
調整され、エバポパージ中断期間が必要以上に長くなっ
た場合にはEGR供給を停止する。
【0061】S10で圧縮自己着火燃焼領域にあると判
定されると、S12へ進み、上記のエンジン負荷、エン
ジン回転数及び水温センサ56,油温センサ58で読み
込まれる油温,水温等に基づいて、改質された蒸発燃料
の供給(エバポパージ)が可能であるかを判定する。N
Oの場合にはS11へ進み、圧送器32をOFFとして
エバポパージを行わない(火花点火燃焼)。YESの場
合にはS13へ進み、濃度検出センサ40(及び流量検
出センサ42)の検出信号等に基づいて、パージ通路3
4中の蒸発燃料の濃度(HC濃度)を検出する。HC濃
度が一定値以下の場合、S14からS11へ進み、改質
された蒸発燃料の噴射,供給を行わず、蒸発燃料が十分
に充填・改質されるまで、火花点火燃焼を行う。
【0062】S14でエバポパージを行うと判断した場
合、S15,S16へ進み、機関運転状態・HC濃度等
に基づいて蒸発燃料の供給量(エバポ供給量)及び供給
時期(エバポ供給時期)を算出,設定する。S17,S
18では、主燃料の噴射量・噴射時期を算出,設定す
る。そして、このような設定に基づいて、噴射弁駆動ユ
ニット64や圧送器32等を駆動制御する。
【0063】主燃料の噴射時期は、蒸発燃料の噴射時期
とは基本的に独立して制御される。つまり、燃費・排気
性能を維持するためには、NOx,HC量に影響が大き
い筒内混合気分布を機関運転状態に応じて最適化する必
要があり、この筒内混合気分布は、主として主燃料の噴
射時期で制御し、これとは独立して、着火性の制御は、
主として蒸発燃料の噴射時期及び噴射量で制御する。
【0064】より詳しくは、負荷の上昇に応じて主燃料
の噴射量を増加させたときに、この主燃料の噴射時期の
設定を変えずにいると、濃い混合気の領域が増大し、N
Oxが大量に生成されることになってしまう。また、負
荷が低い場合、つまり主燃料の噴射量が少ない場合に
は、薄い混合気の領域が増大し、シリンダ壁付近に残る
リーン混合気が未燃HCとして排出される恐れがある。
したがって、機関負荷・回転数に応じて主燃料の噴射時
期を最適化する必要があり、その制御は、着火時期を制
御する蒸発燃料の噴射時期とは独立に制御されるべきで
ある。
【0065】好ましくは、パージ通路34内のエバポガ
スの空燃比がリーンとなり、すなわち、キャニスタ28
や混合室30内の蒸発燃料を使い果たしたような場合、
速やかに火花点火燃焼に切り替えるように設定する(図
4のS14→S11に相当)。
【0066】なお、圧縮自己着火燃焼を行っており、か
つ、ポンピングロスを低減するためにスロットルバルブ
50を全開としているような状態で、キャニスタ28か
ら効果的に蒸発燃料をパージするために、キャニスタ2
8と燃料タンク18との間に、蒸発燃料を吸気側(下流
側)に加圧,圧送する圧送手段としての圧送器32’
を、(上記の圧送器32と併用して)設けることも有効
である。
【0067】更に、キャニスタ28のサイズを大きくす
れば、吸着できる蒸発燃料を増やすことができるもの
の、車両レイアウト上の制約等によりむやみに大きくす
ることはできない。そこで、エンジン油水温が低いエン
ジン始動時等の、筒内温度が低く圧縮自己着火燃焼を起
こし難い場合に限って、改質された蒸発燃料を筒内に供
給して、この蒸発燃料を効果的に利用することにより、
キャニスタ28のサイズを過度に大きくすることなく、
安定した自己着火燃焼を実現できる。
【0068】なお、パージ通路34の一部(例えば混合
室30)を、排気通路16の内部又は近傍に配置される
加熱ライン(加熱手段)とすることにより、この加熱ラ
インの内部を通過する蒸発燃料が効果的に加熱され、改
質を更に促進することができる。
【0069】また、EGRガス温度が低い機関始動時等
においても改質された蒸発燃料を速やかに着火源として
活用するために、混合室30やパージ通路34の一部を
電熱ヒータ等の加熱手段により積極的に加熱することも
有効である。
【0070】更に、改質された蒸発燃料(の濃度)が一
定値を下回るような場合でも、他の自己着火促進手段を
利用して、圧縮自己着火燃焼を行い得るようにしても良
く、この場合、圧縮自己着火燃焼が可能な運転領域が拡
大され、更なる燃費性及び排気浄化性の向上を図ること
ができる。
【0071】上記他の自己着火促進手段としては、公知
のバルブタイミング変更機構を利用して、吸気弁と排気
弁の重合開弁時期(バルブオーバーラップ)を設ける等
により、内部EGR量を増加して、着火前の筒内雰囲気
温度を上昇させることや、あるいは燃料噴射を2回以上
に分けて行い、上記の重合開弁期間等に少量の燃料噴射
を行うことで、着火を促進すること等が挙げられる。更
に、吸気の過給や加熱により着火前の筒内雰囲気温度を
増大させるのも有効である。また、火花点火用の点火プ
ラグ周辺に火花点火で可燃の混合気を生成し、圧縮自己
着火時にエネルギーアシストとしての点火プラグを作動
させて自己着火時期を制御することで、自己着火領域を
拡大することも有効である。しかしながら、これら他の
自己着火促進手段を、上記の改質された蒸発燃料の供給
がない状態で利用すると、筒内温度増大による冷却損失
増大で燃費が十分に向上しなかったり、濃い混合気隗か
らのNOxやすすの生成が懸念されるため、部分的に利
用することが望ましい。
【0072】好ましくは、筒内への改質された蒸発燃料
の供給量は、燃費の悪化やトータル空燃比の変動による
運転性の悪化等を招くことのないように、筒内での予反
応を良好に促進させ得る範囲で、主燃焼の噴射量に対し
て十分に少なく設定される。
【0073】なお、本実施例では筒内直噴式の内燃機関
について図示説明したが、吸気ポート噴射式の内燃機関
に本発明を適用し、圧縮自己着火燃焼時に改質された蒸
発燃料を筒内に噴射することによって、本実施例と同様
な効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関の全体構成
図。
【図2】図1の内燃機関の燃料噴射弁の要部を示す断面
対応図。
【図3】(a)は、燃焼形態判定用の運転領域マップを
示し、(b),(c)は、上記マップのA−A’,B−
B’に対応する運転状態のときの蒸発燃料の噴射量及び
噴射時期を示す特性図。
【図4】本実施例の制御部による制御の流れを示すフロ
ーチャート。
【図5】圧縮自己着火時の筒内圧力波形を模式的に示す
特性図。
【図6】全ガソリン燃料のオクタン価に対する各沸点成
分のオクタン価の比を示すグラフ。
【符号の説明】
12…燃焼室 14…吸気通路(吸気系) 18…燃料タンク 26…制御部(判定手段) 28…キャニスタ 30…混合室(改質手段) 32…圧送器(圧送手段,供給量調整手段,供給時期調
整手段) 34…パージ通路 38…第2分岐パージ通路(供給手段) 46…EGR通路(改質手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 11/00 F02B 11/00 B 3G301 F02D 13/02 F02D 13/02 K 41/02 325 41/02 325J 351 351 380 380E 41/38 41/38 B 41/40 41/40 C F02M 25/07 510 F02M 25/07 510B 570 570J 570F 570L 27/02 27/02 J F02P 15/00 F02P 15/00 A (72)発明者 伊藤 輝行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G019 AA00 AA09 AB03 AB05 AB08 AC00 AC06 CA00 DA02 DC07 GA05 KA12 3G023 AA00 AA02 AA03 AB03 AB06 AC01 AC04 AC07 AC09 AD03 AG03 AG05 3G044 AA04 AA07 BA05 BA06 CA03 DA02 DA07 EA03 EA13 EA19 EA40 EA42 EA49 EA50 FA13 FA20 FA29 GA02 GA10 GA11 GA23 GA25 GA27 GA29 3G062 AA01 AA10 BA04 BA05 CA06 GA05 GA06 GA15 GA17 GA26 3G092 AA06 AA11 AA17 AA19 AB13 BA08 BB01 DA03 DC01 DC08 DE16Y DE17Y DE18Y DE19Y EA01 EA02 EA03 EA04 EA11 FA15 FA24 HA01Z HA06Z HB01Z HB10Z HD05Z HD07Z HE01Z HE03Z HE08Z 3G301 HA01 HA13 HA14 HA19 JA02 JA21 JA22 LA01 LA07 LB04 LB07 LC01 MA11 MA18 NE01 NE06 NE11 NE12 PA01Z PA11Z PB10Z PD02Z PD15Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮自己着火燃焼を実現可能な内燃機関
    であって、 燃料タンクからの蒸発燃料を一時的に保持するキャニス
    タと、 このキャニスタからパージされる蒸発燃料を、圧縮自己
    着火燃焼に適した性状に改質する改質手段と、 機関運転状態に基づいて圧縮自己着火燃焼を行うか否か
    を判定する判定手段と、 上記圧縮自己着火燃焼を行うときに、上記改質手段によ
    り改質された蒸発燃料を、機関の吸気系又は燃焼室へ供
    給する供給手段と、を有することを特徴とする内燃機
    関。
  2. 【請求項2】 上記改質手段が、上記蒸発燃料とEGR
    ガスとを混合する混合室を有することを特徴とする請求
    項1に記載の内燃機関。
  3. 【請求項3】 上記改質手段が、上記蒸発燃料を加熱す
    る加熱手段を有することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の内燃機関。
  4. 【請求項4】 上記加熱手段が、上記蒸発燃料が通流す
    る加熱ラインを有し、この加熱ラインが、排気管の内部
    またはその近傍に配置されることを特徴とする請求項3
    に記載の内燃機関。
  5. 【請求項5】 上記供給手段が、上記改質された蒸発燃
    料が燃焼室内に直接噴射されるように、上記改質された
    蒸発燃料を燃料噴射弁の噴口付近に圧送する圧送手段を
    有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の内燃機関。
  6. 【請求項6】 上記改質された蒸発燃料の燃焼室内への
    噴射時期と、主燃料の燃焼室内への噴射時期と、がそれ
    ぞれ独立して設定可能であることを特徴とする請求項5
    に記載の内燃機関。
  7. 【請求項7】 上記改質された蒸発燃料の燃焼室内への
    噴射時期を、圧縮上死点付近に設定することを特徴とす
    る請求項5又は6に記載の内燃機関。
  8. 【請求項8】 上記改質された蒸発燃料の吸気系又は燃
    焼室への供給量を、機関負荷および機関回転数の少なく
    とも一方に基づいて調整する供給量調整手段を有し、 機関負荷が低い又は機関回転数が高いほど、上記供給量
    を相対的に大きくすることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の内燃機関。
  9. 【請求項9】 上記改質された蒸発燃料の吸気系又は燃
    焼室への供給時期を、機関負荷および機関回転数の少な
    くとも一方に基づいて調整する供給時期調整手段を有
    し、 機関負荷が低い又は機関回転数が高いほど、上記供給時
    期を相対的に進角させることを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかに記載の内燃機関。
  10. 【請求項10】 上記蒸発燃料の濃度を検出する濃度検
    出手段を有し、 上記蒸発燃料の濃度が一定値以下となった場合、他の自
    己着火促進手段を利用して圧縮自己着火燃焼を行うか、
    あるいは火花点火燃焼を行うことを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載の内燃機関。
  11. 【請求項11】 上記他の自己着火促進手段が、吸気の
    加圧、吸気の加熱、点火スパークによるエネルギーアシ
    スト、バルブタイミング変更による内部EGR量の増
    大、及び複数回の分割燃料噴射の少なくとも一つを利用
    したものであることを特徴とする請求項10に記載の内
    燃機関。
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