JP2896757B2 - 層状給気エンジン - Google Patents

層状給気エンジン

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JP2896757B2
JP2896757B2 JP7178376A JP17837695A JP2896757B2 JP 2896757 B2 JP2896757 B2 JP 2896757B2 JP 7178376 A JP7178376 A JP 7178376A JP 17837695 A JP17837695 A JP 17837695A JP 2896757 B2 JP2896757 B2 JP 2896757B2
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博之 小田
孟 松岡
晴男 沖本
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、層状給気エンジン
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、エンジンの燃費性、エミッシ
ョン性を改善する目的から、負荷に応じて燃焼室に供給
する燃料のうち着火に必要な燃料だけを着火装置の近傍
に偏在させて、この部分のみの空燃比を濃くして着火性
を向上した層状燃焼を行うようにして、全体として希薄
燃焼が実現できる層状給気エンジンが、例えば特開昭4
9−62807号、特開昭49−128109号、特開
昭51−1816号に見られるように公知である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかして、上記層状給
気エンジンにおいては、負荷に応じて層状燃焼と均一燃
焼とを変更するものではあるが、その切換え時に着目し
た考えはない。すなわち、層状燃焼と均一燃焼との切換
え時に切換えショックが発生し、運転性に悪影響を及ぼ
し、商品性が低下する恐れがある。 【0004】例えば、切換え時のショック対策として、
図4に示すように、負荷の変動に対してA点からB点に
おける切換え特性のように、徐々に噴射時期を変更する
ことで層状燃焼と均一燃焼とを切り換えることが考えら
れる。 【0005】しかしながら、層状燃焼時には、空燃比が
リーンになっているにもかかわらず点火装置まわりに燃
料を偏在させて燃焼を安定させている一方、均一燃焼時
には空燃比を理論空燃比またはそれよりリッチとして燃
焼を安定させているものであり、これに対して徐々に燃
料噴射時期を変更することで切り換えるようにしている
と、この切換時点では層状燃焼でもなく均一燃焼でもな
い中途な燃料分布状態となり、逆に燃焼不安定になり、
切換ショック対策とならないと考えられる。 【0006】そこで、本発明は上記事情に鑑み、低負荷
時では層状燃焼を行い高負荷域では均一燃焼を行うにつ
いて、燃焼状態の切換え時における切換えショックの発
生を改善した層状吸気エンジンを提供せんとするもので
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の層状吸気エンジ
ンは、燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給手段と、燃焼
室内に配設された着火装置とを備え、負荷の増加に応じ
て燃料供給量を増大し空気過剰率の変動で出力制御を行
うとともに、エンジン暖機後の低負荷時には燃料供給手
段から着火装置のまわりに偏在して燃料を供給して着火
することにより燃焼室全体の空燃比を理論空燃比よりも
リーンとした層状燃焼を行う一方、エンジン暖機後の高
負荷時には燃焼室内に分散して燃料を供給し着火するこ
とによる均一燃焼を行うようにした層状給気エンジンで
あって、層状燃料供給の噴射時期が、噴射燃料が着火装
置まわりに有効に偏在した状態で着火するように圧縮上
死点近傍の点火時期より所定量早い時期とされ、均一燃
料供給の噴射時期がこれより吸気行程側に進角された時
期とされ、前記空気過剰率が1以上のリーン領域で分散
燃料による失火が発生せず、かつ、層状燃焼によるスモ
ークが発生しない空気過剰率となる所定負荷状態におい
て、燃料噴射間隔が離れた均一燃料供給の早期噴射と、
層状燃料供給の後期噴射との切換えを、隣り合う燃焼サ
イクル間でオン・オフ的に切り換えるように制御する制
御手段を備えたことを特徴とするものである。 【0008】低負荷域においては層状燃焼による希薄燃
焼を行い、高負荷運転域においては均一燃焼を行い高出
力運転を確保する。またこの燃焼状態の切り換えは、所
定の負荷状態においてオン・オフ的に切り換え、あるサ
イクルまでは層状燃焼で、次のサイクルでは均一燃焼と
なり、それぞれのサイクルで安定した燃料分布状態とな
り、切り換えショックの少ない移行が行われる。 【0009】 【発明の効果】本発明によれば、低負荷域においては層
状燃焼による希薄燃焼を行って燃費性を向上する一方、
高負荷運転域においては増大した燃料を分散して均一燃
焼を行い、良好な高出力運転を確保することができる。 【0010】また、燃料噴射間隔が離れた均一燃料供給
の早期噴射と、層状燃料供給の後期噴射との切換えを、
あるサイクルまでは層状燃焼で、次のサイクルでは均一
燃焼となるように所定の負荷状態においてオン・オフ的
に切り換えることで、切換えの前後で安定した燃料分布
状態となり、切換えショックの少ない移行が可能とな
り、商品性を向上できる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。図1ないし図5は本発明の前提となる層状給気エン
ジンを示し、燃料供給手段を成層用の第1燃料供給手段
と分散用の第2燃料供給手段とにより構成した例であ
る。 【0012】図1に示すエンジンにおいて、1はピスト
ン2の上方に形成された副室を持たない一般のオープン
チャンバ形状の燃焼室、3は該燃焼室1に吸入空気を導
入する吸気通路、4は燃焼室1から排気ガスを導出する
排気通路、5は吸気弁、6は排気弁、7は排気通路4に
介装された触媒装置をそれぞれ示している。 【0013】上記燃焼室1には、点火プラグによる着火
装置8が配設されるとともに、この着火装置8のまわり
に燃料を供給する成層用燃料噴射ノズル9が配設され、
この成層用燃料噴射ノズル9には燃料噴射ポンプ10が
接続されて第1燃料供給手段11が構成されている。 【0014】一方、上記吸気通路3には、燃焼室1内に
燃料を分散供給する分散用燃料噴射ノズル12による第
2燃料供給手段13が介装されている。さらに、この分
散用燃料噴射ノズル12の下流には絞り弁14が配設さ
れ、この絞り弁14にはその開閉作動を行うアクチュエ
ータ15(アクセル操作には連動していない)が設けら
れて吸気通路3の開口面積を制御して吸入空気量を規制
する吸気絞り手段20が構成されている。 【0015】上記吸気通路3の下流側部分は図2に示す
ように、湾曲形成されて吸入空気を燃焼室1の接線方向
から導入し、燃焼室1内にその周方向に沿ったスワール
Sを生成するスワールポートに形成され、このスワール
により、第1燃料供給手段11の成層用燃料噴射ノズル
9から供給され着火装置8にて着火された着火燃料を空
気と十分に混合させるとともに、火炎を燃焼室1全体に
伝播させて、噴射燃料全体を十分に燃焼させるものであ
る。 【0016】上記第1燃料供給手段11の燃料噴射ポン
プ10、第2燃料供給手段13の分散用燃料噴射ノズル
12および吸気絞り手段20のアクチュエータ15の作
動は、制御手段16によって制御される。 【0017】上記制御手段16は、エンジンの要求負荷
を例えばアクセルセンサーによって検出する負荷検出手
段17からの負荷信号、およびエンジン冷機時を例えば
冷却水温度によって検出する水温センサー18からの検
出信号を受けるとともに、エンジン回転センサー19か
らのエンジン回転信号等を受け、成層用燃料噴射ノズル
9からの燃料噴射量および燃料噴射時期、分散用燃料噴
射ノズル12からの燃料噴射量をそれぞれ制御するとと
もに、絞り弁14の閉作動時期を制御するものである。 【0018】上記制御手段16は、水温センサー18の
検出信号に応じ、冷却水温度が設定値以下のエンジン冷
機時には吸気絞り手段20を作動して絞り弁14を閉
じ、吸入空気量を減少するとともに、第2燃料供給手段
13によって所定量の分散燃料を供給するものである。 【0019】また、この制御手段16による負荷に対応
した燃料供給量制御は、負荷検出手段17の信号を受
け、設定負荷以下の低・中負荷域における常用運転域で
は第2燃料供給手段13による分散燃料の供給は停止
し、第1燃料供給手段11による成層燃料を供給して層
状燃焼を行い、負荷の増加に応じてその供給量を増加
し、設定負荷を越えると成層燃料の供給量を減少させる
ものである。一方、第2燃料供給手段13による分散燃
料は、上記設定負荷近傍の負荷以上において供給を開始
し、第1燃料供給手段11による成層燃料の減少量を補
うとともに、負荷の増加に応じて全供給量が増加するよ
う分散用燃料の供給量を増加して層状燃焼から均一燃焼
に切換え移行するものである。その際、各噴射毎の噴射
量、噴射回数はエンジン回転数に対応して設定する。 【0020】すなわち、エンジンの負荷に対応した第1
燃料供給手段11、第2燃料供給手段13による燃料供
給量制御は、図3に示すように行う。この図3は負荷の
変動に対する燃料供給量Qの変動を空気過剰率λの変動
とともに示すものであって、前記絞り弁14は基本的に
全開状態で吸入空気量は一定であり、負荷の増加に対し
燃料供給量Qを増加して空気過剰率λを小さくし、すな
わち空燃比を濃くして出力制御を行うように設けられて
いる。燃料供給量Qにおいて、領域Iの燃料を第1燃料
供給手段11から供給し、領域IIの燃料を第2燃料供給
手段13から供給するものである。第1燃料供給手段1
1による成層燃料の供給はA点の設定負荷以下では負荷
の増加に応じて増大する一方、この設定負荷A点を越え
ると、第1燃料供給手段11からの燃料供給を減少し、
B点を越えた高負荷時には、成層用燃料噴射ノズル9の
カーボンによる目詰まり防止と加熱防止のために少量噴
射を継続する。 【0021】一方、上記第2燃料供給手段13による分
散燃料の供給はA点の設定負荷以上で供給を開始し、こ
れより負荷が増加すると第1燃料供給手段11による成
層燃料の供給減少を補うとともに、全体として負荷の増
加に対応して増加した燃料を供給するものである。 【0022】上記A点の設定負荷は、その時点における
空気過剰率λが均一混合気でも着火可能な着火限界の空
気過剰率λ以下となるような負荷状態に設定され、ま
た、B点の負荷は、その時点における空気過剰率λが層
状燃焼によっては空気利用率が低下してスモークが発生
し始める空気過剰率λ以上となるような負荷状態に設定
される。 【0023】よって、上記A点以下においては、燃料は
燃焼室1の着火装置8まわりに偏在して供給される層状
燃焼領域であり、B点以上が燃焼室1全体に燃料が分散
して供給される均一燃焼領域で、A−B間が層状燃焼領
域から均一燃焼領域への移行領域である。 【0024】これに対して本発明では、第1燃料供給手
段11による成層燃料供給と第2燃料供給手段13によ
る分散燃料供給の切換えは、上記の如く徐々に減少、増
大するように制御するものではなく、上記A点とB点を
一致させた所定負荷状態において、前記空気過剰率が1
以上のリーン領域で分散燃料による失火が発生せず、か
つ、層状燃焼によるスモークが発生しない空気過剰率と
なる所定負荷状態において、燃料噴射間隔が離れた均一
燃料供給の早期噴射と、層状燃料供給の後期噴射との切
換えを、隣り合う燃焼サイクル間でオン・オフ的に切換
えるものである。 【0025】次に、図4は負荷変動に対し、第1燃料供
給手段11による成層燃料の噴射時期(噴射開始時期)
と点火時期を示すものであり、前記A点の設定負荷以下
の成層化を行う領域では、噴射時期は圧縮上死点近傍の
点火時期より所定量早い時期に設定され、噴射燃料が着
火装置8まわりに有効に偏在した状態で着火を行う。上
記A点を越えてB点の分散化を行う領域に移行するのに
従って、噴射時期を進めて早い時期に噴射を行い、第1
燃料供給手段11から噴射された燃料の偏在を小さくし
て燃焼室1全体に分散させるようにする。また、アイド
ル運転時のような極低負荷時には燃料噴射時期および点
火時期は若干進めて安定性を向上している。 【0026】この第1燃料供給手段11による噴射時期
の制御についても、本発明では上記第1および第2燃料
供給手段11,13のオン・オフ的切換えに応じて、層
状燃焼から均一燃焼に移行するときにオン・オフ的に進
角するものである。 【0027】なお、エンジン冷機時において、上記第2
燃料供給手段13による分散燃料の供給を行う代りに、
第1燃料供給手段11による燃料噴射時期を、上記高負
荷時と同様に進角させることにより、吸気行程から圧縮
行程初期までの早い時期に噴射を完了し、その後の燃焼
室1内の吸入空気の流れによって燃料が分散するように
して、均一燃焼を得るようにしてもよい。 【0028】また、図4では点火時期は負荷変動に対し
て略一定に設定しているが、これは負荷の増大に応じて
点火時期を進めるように変化させてもよい。 【0029】一方、制御手段16による吸気絞り手段2
0の絞り弁14の開閉制御は、図5に示すように、基本
的には絞り弁14を全開状態としてノンスロットル運転
を行い、エンジン始動時もしくはアイドル時のような極
低負荷時には開度を小さくして吸入空気量を減少するも
のである。 【0030】また、エンジン冷機時には、図5中に鎖線
で示すように、低・中負荷域において広範囲に絞るもの
であり、負荷が低下するほど開度を小さくして吸入空気
量を減少することにより、空気過剰率を小さくし空燃比
をリッチにするものである。 【0031】その他、燃料供給が停止されている減速時
に触媒温度の低下を防止するとともにエンジンブレーキ
性能を向上するために、絞り弁14を閉じるように制御
するものである。 【0032】よって、上記層状給気エンジンによれば、
設定負荷A点以下の低・中負荷における常用運転領域で
は、層状燃焼を行って良好な着火性を得るとともに、希
薄燃焼を可能として燃費性を向上すると同時に、この成
層領域においては、絞り弁14を閉じることなく吸入空
気量を一定として、第1燃料供給手段11による燃料供
給量によって出力制御を行うようにしたことにより、絞
り弁14の絞り作動に伴うポンピングロスを大幅に低減
することができ、燃費性がより一層向上する。 【0033】また、上記設定負荷A点を越えた高負荷運
転域では層状燃焼から均一燃焼に移行して空気利用率を
増大してスモークの発生を伴うことなく高出力運転を行
うものであり、全領域において良好な運転性能と、ポン
ピングロスの低減による燃費性の改善が行える。 【0034】特に、層状燃焼と均一燃焼との切換えをオ
ン・オフ的に行うことで、切換え直前のサイクルでは安
定した層状燃焼または均一燃焼で、切り換え直後のサイ
クルでは安定した均一燃焼または層状燃焼となって移行
途中の不安定状態がなくなる。 【0035】さらに、エンジン冷機時には、燃焼室全体
に燃料を分散供給する第2燃料供給手段13により燃料
を供給するか、第1燃料供給手段11による燃料噴射時
期を進角して燃焼室1内に供給した燃料が分散するよう
にして均一燃焼を行うとともに、吸気絞り手段20によ
り絞り弁14を閉じて吸入空気量を減少して分散燃料の
空燃比をリッチ化し、これにより良好な暖機性を確保し
ている。 【0036】 【0037】また、上記例では第2燃料供給手段13の
分散用燃料噴射ノズル12は吸気通路3の途中に介装す
るようにしているが、この第2燃料供給手段13の分散
用燃料噴射ノズル12を第1燃料供給手段11の成層用
燃料噴射ノズル9と同様に燃焼室1内に開口するように
配設してもよく、その場合、この第2燃料供給手段13
により燃焼室1に直接供給する分散燃料の噴射時期は、
上記第1燃料供給手段11による燃料噴射時期より早
く、吸気行程から圧縮行程初期の間に噴射を完了するよ
うに設定し、第2燃料供給手段13による供給燃料が吸
入空気との混合によって燃焼室1内に均一分散するよう
にして、均一燃焼を得るものであり、エンジン冷機時に
は、第2燃料供給手段13によって燃料を供給するか、
第1燃料供給手段11による燃料噴射時期を第2燃料供
給手段13と同様に進角して均一燃焼を得るものであ
る。 【0038】図6ないし図9には本発明の前提となる他
の層状給気エンジンの例を示し、燃料供給手段を吸気通
路に設けた1つの燃料噴射ノズルにて構成した例であ
る。 【0039】図6および図7に示すエンジンにおいて、
22は燃焼室1の1次吸気ポート23に開口した1次吸
気通路、24は同じく2次吸気ポート25に開口した2
次吸気通路、26は排気ポート27に開口した排気通
路、28は1次吸気弁、29は2次吸気弁、30は排気
弁、8は点火プラグによる着火装置をそれぞれ示してい
る。 【0040】上記1次吸気通路22の下流側部分は燃焼
室1にスワールを形成するスワールポートに設けられる
とともに、上流側は2次吸気通路24と合流し、絞り弁
14による吸気絞り手段20の作動で吸入空気量が規制
され、上記2次吸気通路24にはスワールコントロール
バルブ31が介装されている。 【0041】また、上記1次吸気通路22には、1次吸
気弁28が開作動したときに、弁隙間から燃焼室1内の
着火装置8近傍に向けて燃料を噴射する燃料噴射ノズル
32が配設されて燃料供給手段33が構成されている。 【0042】上記燃料供給手段33および吸気絞り手段
20は、前例と同様の制御手段(図示せず)によって、
燃料噴射ノズル32からの燃料噴射量、噴射時期および
絞り弁14の開度が制御される。燃料供給手段33は、
負荷に応じて燃料供給量を増加することによって出力制
御を行い、その噴射時期の制御によって層状燃焼と均一
燃焼との切換えを行うようにしている。 【0043】すなわち、燃料噴射時期は、図8に示すよ
うに行うものであって、Sは噴射開始時期を、Eは噴射
終り時期をそれぞれ示している。前例の図3におけるA
点に相当する設定負荷以下の成層領域における燃料噴射
時期は、吸気行程の終期において1次吸気通路22が閉
じる直前の遅い時期に噴射して燃料が1次吸気弁28の
開弁隙間から燃焼室1内に流入し、着火装置8のまわり
に偏在するように供給し、圧縮行程においてピストン2
が上昇したときにも、燃料を燃焼室1の上部に偏在させ
て成層燃焼を行うようにするものである。その際、燃料
噴射終りを一定時期とし、噴射始めを早くし、負荷の増
大に応じて噴射量を増加するようにしている。 【0044】また、A点の設定負荷を越えると、噴射時
期を大きく進角して早くし、B点を越えた高負荷時には
噴射終りを一定にして、噴射始めを進角して負荷の増大
に応じて噴射時間を増加するものであって、吸気行程初
期からの燃料供給により、燃焼室1内に流入した燃料は
吸入空気の流れによって燃焼室1全体に分散し、均一燃
焼を行うものである。 【0045】上記のような前提例の制御に対して、本発
明では燃料噴射時期の切り換えをオン・オフ的に行って
層状燃焼と均一燃焼とを切り換えるものである。 【0046】なお、エンジン冷機時には、図8中に鎖線
で示すように、低負荷時においても噴射時期(開始時
期)を大きく進角して早くし、吸気行程初期からの燃料
供給に伴う燃料の分散化によって均一燃焼化を図り、噴
射量の増加は噴射始めを一定とし負荷の増大に応じて噴
射終りを遅らせることによって行っている。 【0047】また、2次吸気通路24に介装されている
スワールコントロールバルブ31は、前記設定Aから開
いて2次吸気通路24からも吸入空気を供給し、1次吸
気通路22により供給される吸入空気のスワールの強さ
が過大になるのを阻止し、燃焼速度の異常上昇にもとづ
く燃焼騒音、ノッキングの発生を抑制するとともに、吸
気抵抗を軽減して吸気効率を向上するものである。 【0048】この例における絞り弁14の開度の制御
は、図9に示すように行う。本例では成層領域における
燃料の成層化が、前例のものに比べて着火装置8まわり
への偏在割合が少なくなって低下するため、絞り弁14
は吸入空気量を低減するように絞る必要があるが、鎖線
で示す如き従来の気化器方式エンジンのように混合気充
填量で出力制御を行うものに比べて、その絞り開度は小
さく、ポンピングロスの低減が行えるものである。 【0049】この絞り弁開度は、エンジン冷機時におい
ては、鎖線で示す開度程度にまで絞り、吸入空気量を減
少させて空燃比のリッチ化を行う。 【0050】よって、本例においても、低負荷時には層
状燃焼による希薄燃焼を行って燃費性の向上を図る一
方、高負荷時には均一燃焼によってスモークの発生を伴
うことなく高出力運転を行うことができる。 【0051】また、エンジン冷機時には、吸入空気量の
減少による空燃比のリッチ化と、噴射時期の進角による
燃料の分散化とにより、良好な暖機性を得るものであ
り、早期に温度上昇を図り、触媒の活性化を行う。 【0052】なお、上記例における暖機後の噴射時期の
制御は、図8に示す如く噴射終りを一定(基準)にして
噴射始めを進角して負荷に応じて噴射量を増加するのに
代えて、噴射開始時期を一定(基準)にして噴射終りを
負荷の変動に応じて進角するようにしてもよい。 【0053】さらに、上記両例において、冷却水温すな
わちエンジン冷機状態の程度に応じて、吸気絞り手段2
0による吸入空気量の減少量、もしくは噴射時期の進角
等による均一化傾向度合を変更調整するようにしてもよ
く、温度が上昇するのに伴って吸入空気量を増加させる
とともに、層状燃焼に戻すものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の前提となる層状給気エンジンの概略構
成図 【図2】図1の例における燃焼室を模式的に示した平面
図 【図3】図1の例における負荷に対する燃料供給量の制
御を空気過剰率とともに示す特性図 【図4】図1の例における負荷変動に対し第1燃料供給
手段による成層燃料の噴射時期と点火時期を示す特性図 【図5】図1の例における負荷変動に対する絞り弁の開
度を示す特性図 【図6】本発明の前提となる他の層状吸気エンジンにお
けるシリンダヘッドを一部断面にして示す底面図 【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図 【図8】図6の例における負荷に対する燃料噴射時期制
御を示す特性図 【図9】図6の例における負荷に対する絞り弁の開度制
御を示す特性図 【符号の説明】 1 燃焼室 3 吸気通路 8 着火装置 9 成層用燃料噴射ノズル 10 燃料噴射ポンプ 11 第1燃料供給手段 12 分散用燃料噴射ノズル 13 第2燃料供給手段 14 絞り弁 15 アクチュエータ 16 制御手段 17 負荷検出手段 18 水温センサー 20 吸気絞り手段 32 燃料噴射ノズル 33 燃料供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖本 晴男 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 河野 誠公 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−151213(JP,A) 特開 昭57−62915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給手段と、燃焼室
    内に配設された着火装置とを備え、負荷の増加に応じて
    燃料供給量を増大し空気過剰率の変動で出力制御を行う
    とともに、エンジン暖機後の低負荷時には燃料供給手段
    から着火装置のまわりに偏在して燃料を供給して着火す
    ることにより燃焼室全体の空燃比を理論空燃比よりもリ
    ーンとした層状燃焼を行う一方、エンジン暖機後の高負
    荷時には燃焼室内に分散して燃料を供給し着火すること
    による均一燃焼を行うようにした層状給気エンジンであ
    って、 層状燃料供給の噴射時期が、噴射燃料が着火装置まわり
    に有効に偏在した状態で着火するように圧縮上死点近傍
    の点火時期より所定量早い時期とされ、均一燃料供給の
    噴射時期がこれより吸気行程側に進角された時期とさ
    れ、 前記空気過剰率が1以上のリーン領域で分散燃料による
    失火が発生せず、かつ、層状燃焼によるスモークが発生
    しない空気過剰率となる所定負荷状態において、燃料噴
    射間隔が離れた均一燃料供給の早期噴射と、層状燃料供
    給の後期噴射との切換えを、隣り合う燃焼サイクル間で
    オン・オフ的に切り換えるように制御する制御手段を備
    えたことを特徴とする層状給気エンジン。 2.前記燃料供給手段は、燃焼室内へ直接燃料を供給し
    層状燃焼を行うことを特徴とする請求項1に記載の層状
    給気エンジン。
JP7178376A 1995-07-14 1995-07-14 層状給気エンジン Expired - Lifetime JP2896757B2 (ja)

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