JPH05321764A - 気体燃料エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

気体燃料エンジンの燃料供給装置

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JPH05321764A
JPH05321764A JP12479192A JP12479192A JPH05321764A JP H05321764 A JPH05321764 A JP H05321764A JP 12479192 A JP12479192 A JP 12479192A JP 12479192 A JP12479192 A JP 12479192A JP H05321764 A JPH05321764 A JP H05321764A
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JP
Japan
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engine
fuel
hydrogen
valve
gas
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JP12479192A
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English (en)
Inventor
Kenji Morimoto
賢治 森本
Eiji Takano
栄二 高野
Tsutomu Fukuma
勉 福馬
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 始動時の逆火の発生を防止し、軽負荷運転域
での吸気と気体燃料との混合気のミキシングの向上を図
るとともに、高負荷運転域においては出力を向上させる
気体燃料エンジンの燃料供給装置を提供する。 【構成】 気体燃料を予め空気と混合して吸気ポート6
に供給する燃料予混合供給手段を備えた気体燃料エンジ
ンの燃料供給装置において、エンジンの燃焼室内に気体
燃料を直接供給する手段を吸気ポート6とは別個に設
け、エンジン始動時には、上記燃料直接供給手段のみを
介して気体燃料をエンジンに供給し、軽負荷運転域では
上記燃料予混合供給手段を介して、気体燃料をエンジン
に供給する。また、高負荷運転域では、上記燃料直接供
給手段を介して気体燃料をエンジンに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水素,メタン,
エタン等の可燃性気体を燃料として用いる気体燃料エン
ジンの燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば水素,メタン,エタン等の
可燃性気体を燃料とする気体燃料エンジンが種々提案さ
れている。特に水素は、燃焼によって炭酸ガスを生成す
ることなく、また、有害な未燃焼成分を排出することが
ないため、無公害エンジンとして期待されている。
【0003】ところで、上述のような気体燃料エンジン
に対する燃料供給方式としては、例えば特開平2-86923
号公報に開示されているように、気体燃料を気化器によ
って予め空気と混合してからエンジンの吸気ポートに供
給する予混合方式と、例えば特公昭58-36172号公報に開
示されているように、吸気ポートとは別個に設けた気体
燃料供給ポートから気体燃料を圧縮行程にある気筒内に
直接噴射する直噴方式とがあることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の予混
合方式では、エンジン停止時に吸気通路を通じてエンジ
ンに流れていた気体燃料が吸気通路および吸気ポート内
に残留しているため、エンジンを再始動させたときに、
吸気通路および吸気ポートを気体燃料が流れると、気体
燃料濃度が高くなり、発火しやすくなる。一方、再始動
時における気体燃料の流動により、静電気が発生し、こ
の静電気が原因で気体燃料が吸気通路で燃焼する、いわ
ゆるバックファイヤ(逆火)を発生するおそれがあっ
た。このため、特開平2-86923 号公報に記載された水素
エンジンでは、エンジンの始動に先立って、水素ガス供
給源とエンジンとの連通を遮断して、エンジンへの水素
ガスの供給を停止した状態で、エンジンを空転させ、残
留水素ガスを排気した後に始動を行なっているが、この
ような手間を要することは車両用エンジンとしての商品
性に問題がある。
【0005】また、可燃空燃比における空気に対する気
体燃料の容積率はガソリン等の霧化燃料とは比較になら
ない程大きいため(ほぼ2:1〜3:1)、上記予混合
方式では、空気吸入量が不足し、特にエンジンの高負荷
運転域での出力低下を来たすという問題があった。
【0006】これに対し、後者の直噴方式では、吸気通
路に対する逆火を防止しつつ、短時間のうちに大量の気
体燃料を燃焼室に吸入して、高出力を得ることができる
利点がある反面、アイドル状態のようなエンジンの軽負
荷運転域ではエンジン回転数が低く、スキッシュ流が弱
いために、燃焼室内の吸気と気体燃料との混合気のミキ
シングが良好でなく、異常燃焼を発生する問題があり、
かつ燃費も悪化するという問題があった。
【0007】このような事情に鑑み、本発明は、始動時
にエンジンの空転を行なうことなしに逆火の発生を防止
するとともに、エンジン始動後の軽負荷運転域での熱効
率を向上させて燃費を改善することができる気体燃料エ
ンジンの燃料供給装置を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、上記目的に併せて、エン
ジンの高負荷運転域での出力向上を図ることができる気
体燃料エンジンの燃料供給装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも水素ガスを含む気体燃料を吸気ポートに供給
して該気体燃料を予め空気と混合し燃焼室へ供給する燃
料予混合供給手段を備えた気体燃料エンジンの燃料供給
装置において、上記エンジンの燃焼室内に上記気体燃料
を直接供給する手段を上記吸気ポートとは別個に設け、
エンジンの始動時には、上記燃料直接供給手段のみを介
して気体燃料をエンジンに供給し、エンジン始動後は、
少なくとも上記燃料予混合供給手段を介して気体燃料を
エンジンに供給するように構成したことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成と併せて、高負荷運転域では、上記燃料直
接供給手段を介して気体燃料をエンジンに供給するよう
にしたことを特徴とする。
【0011】
【作用および効果】請求項1記載の発明によれば、エン
ジン始動時には、燃料直接供給手段のみを介して気体燃
料がエンジンに供給され、吸気ポートには燃料が供給さ
れないから、逆火の発生を防止することができる。
【0012】また、軽負荷運転域では、燃料予混合供給
手段を介して少量の気体燃料がエンジンに供給されるの
で、この少量の気体燃料が吸気通路内で空気とミキシン
グされ、エンジン回転数が低く、かつスキッシュ流が弱
い軽負荷運転域における混合気のミキシングの向上を図
ることができ、これによって、熱効率が向上し、燃費も
良好になる効果がある。
【0013】また請求項2記載の発明によれば、高負荷
運転域において気体燃料が燃料直接供給手段を介してエ
ンジンに供給されるから、高負荷運転域における出力の
向上を図ることができる効果がある。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】図1は、本発明が適用された、水素ガスを
燃料として用いるロータリピストンエンジンを示す概念
的構成図であり、2個のロータを備えたロータリピスト
ンエンジンを左右に展開して示したものである。
【0016】図1において、ロータリピストンエンジン
は、ペリトロコイド曲線を内周面とするロータハウジン
グ1内に三角形のロータ2を備えている。ロータ2の3
つの稜線部は、それぞれアペックスシールを介してロー
タハウジング1の内周面に当接しており、ロータハウジ
ング1の内周面、ロータ2の外周、ロータハウジング1
の両側面に装着されたサイドハウジング(図示は省略)
およびインタミディエイトハウジング3によって3つの
作動室4が画成され、これら作動室4がロータ2の偏心
回転に伴って容積変化してオットーサイクル動作を行な
うようになっている。そしてロータ2の偏心回転に伴っ
てエキセントリックシャフト5が回転駆動される。
【0017】なお、インタミディエイトハウジング3
は、図1の右側(フロント側)の気筒Fと、左側(リヤ
側)の気筒Rとの間に介設される壁部材であり、その前
後両面に各気筒F,Rのロータ2がそれぞれサイドシー
ルを介して当接摺動するようになっている。また、両気
筒F,Rのロータ2は、互いに180 °の位相差をもって
作動する。
【0018】各気筒F,Rの吸気行程の作動室4に臨む
サイドハウジングおよびインタミディエイトハウジング
3の所定位置には、吸気ポート6が開口しており、ま
た、ロータ2の回転に関して吸気ポート6のリーディン
グ側のロータハウジング内周面に水素噴射ポート7が開
口している(図2参照)。
【0019】水素供給源(図示は省略)は、例えば、水
素を吸蔵し、放出することができる水素吸蔵合金を備え
たメタルハライドタンクよりなり、この水素供給源と各
水素噴射ポート7との間には水素供給ライン9が形成さ
れており、この水素供給ライン9には、水素ガスを一定
圧まで減圧する圧力調整器10が介設されている。
【0020】圧力調整器10よりも上流側の水素供給ライ
ン9aには電磁弁11が設けられ、また圧力調整器10よりも
下流側の水素供給ライン9bには、運転者によって踏みこ
まれるアクセルペダル8と連動する水素流量調整弁12
と、アクチュエータとしてのステップモータ16により開
閉駆動される水素流量調整弁13と、常閉型の電磁弁14と
が介設されている。さらに、水素供給ライン9bには、圧
力調整器10と水素流量調整弁12との間、および両水素流
量調整弁12,13との間の位置にそれぞれ圧力センサ29,
30が配置されている。
【0021】水素供給ライン9bの下流端には2つに分岐
された水素供給ライン9c,9dが接続され、該水素供給ラ
イン9c,9dに供給された水素ガスは、ロータハウジング
1に取付けられた水素噴射弁15によって、水素噴射ポー
ト7から圧縮行程初期の作動室内に噴射されるようにな
っている。
【0022】水素噴射弁15は、図2に示すように、その
ケーシング17内に水素供給ライン9c,9dと水素噴射ポー
ト7とを連通させる弁通路18を備えており、該弁通路18
の開口部にポペット弁19が配設されている。
【0023】ポペット弁19は、ケーシング17に固定され
たガイド20に摺動自在に挿通されたステム19a を備えて
いるとともに、スプリング21によって先端のバルブフェ
ース19b がシート22側に押圧付勢されている。そしてス
プリング21の付勢力によって、ポペット弁19のバルブフ
ェース19b がシート22に密着すると弁通路18が密閉遮断
され、ポペット弁19がスプリング21の付勢力に抗して摺
動されることによって弁通路18を開くように構成されて
いる。
【0024】ポペット弁19のステム19a の斜め上方側に
は、カムシャフト23がケーシング17に回転自在に支持さ
れて設けられており、このカムシャフト23に設けられた
カム24がポペット弁19をスプリング21の付勢力に抗して
押圧操作して弁通路18を開閉するようになっている。カ
ムシャフト23は、図1に示すように、図中25で示されて
いるタイミングベルトまたはチェーンによってエキセン
トリックシャフト5と同期回転可能に連繋されており、
ポペット弁19はエキセントリックシャフト5の回転に同
期して所定のタイミングで開閉駆動されるようになって
いる。なお、両気筒F,Rのポペット弁19,19をそれぞ
れ駆動するカム24,24は、対応する気筒F,Rのロータ
2の位相差と等しく180 °の位相差をもって設けられて
いる。
【0025】水素供給ライン9bの途中に設けられて、ア
クセルペダル8と連動する水素流量調整弁12は、図3お
よび図4に示すように、そのケーシング26に設けられた
水素導入口27と水素導出口28とを連通する弁通路31をケ
ーシング26内に備えているとともに、弁通路31にはこれ
を開閉するポペット弁32が配設されている。
【0026】ポペット弁32は、アクセルペダル8に接続
されたアクセルワイヤ33の端部に連結されたステム32a
を備えており、このステム32a は、ケーシング26内に設
けられたポジションセンサ40内に挿通されている。そし
てポペット弁32は、ケーシング26内に縮装されたスプリ
ングSPによって、そのバルブフェース32b がバルブシ
ート34側に押圧付勢された態様で保持されている。
【0027】さらに、水素流量調整弁12のケーシング26
には、ポペット弁32をバイパスするバイパス通路35が設
けられており、このバイパス通路35に、ニードル弁より
なるバイパス通路弁36が配設されている。バイパス通路
弁36は、吸気負圧によって作動するダイヤフラム型アク
チュエータ37によってバイパス通路35を開閉するように
なっている。
【0028】このような構成により、アクセルペダル8
が踏まれていないときには、ポペット弁32のバルブフェ
ース32b がバルブシート34に密着して、弁通路18が密閉
遮断されるが、そのときの吸気負圧によってアクチュエ
ータ37が作動されてバイパス通路弁36がバイパス通路35
を開き、少量の水素ガスがバイパス通路35を通じて水素
導出口28側に供給されるようになっている。一方、アク
セルペダル8が踏みこまれると、ポペット弁32がスプリ
ングSPの付勢力に抗して図3の上方へ引上げられるこ
とによって弁通路31が開くようになっている。そして、
上記ポジションセンサ40によって検出されたポペット弁
32の開度は、フィードバック情報としてコントローラ
(ECU)70に入力される。
【0029】このような運転者の意志によって開閉制御
される水素流量調整弁12の下流側にも水素流量調整弁13
が配設されているが、この水素流量調整弁13は、アクチ
ュエータとしてのステップモータ16を介してコントロー
ラ70によって開閉駆動される流量調整弁であり、エンジ
ンの運転状態に応じて所定の空燃比が得られるように制
御される。この水素流量調整弁13の構成についての詳細
説明は省略するが、前述した調整弁12と同様に、ステッ
プモータ16で駆動されるポペット弁を内部に備えている
とともに、このポペット弁の開度をフィードバック情報
としてコントローラ70に出力するためのポジションセン
サを備えている。
【0030】ロータリピストンエンジンの吸排気系は、
以下に述べるような構成を有する。すなわち、図1のエ
アクリーナ38の下流の吸気通路39にベンチュリ部41が配
設され、このベンチュリ部41の下流に空気絞り弁42が設
けられている。空気絞り弁42は、アクチュエータとし
てのステップモータ43により開閉駆動され、かつその
開度を検知するポジションセンサ44が設けられている。
このポジションセンサ44によって検知された空気絞り弁
42の開度もフィードバック情報としてコントローラ70に
入力される。
【0031】吸気通路39の下流側は、2つの吸気通路39
a ,39b に分岐され、各吸気通路39a ,39b が各気筒
F,Rの吸気ポート6,6にそれぞれ接続されている。
【0032】一方、ロータハウジング1に形成された排
気ポート45には、排気通路46が接続され、両気筒F,R
の排気通路46,46が1本の排気通路47に合流され、この
排気通路47に、空燃比を検出するためのO2 センサ48が
配設されている。
【0033】さらに、水素供給ライン9bと吸気通路39と
の間には水素通路49が接続されている。この水素通路49
は、その一端が水素供給ライン9bにおけるステップモー
タ16をアクチュエータとする水素流量調整弁13と常閉型
の電磁弁14との間に接続され、他端がベンチュリ部41に
接続されていて、アイドル状態のようなエンジン回転数
が低く、スキッシュ流が弱い軽負荷運転域において、吸
気通路39内に少量の水素ガスを供給するための通路であ
る。この水素通路49には常閉型の電磁弁50が介設されて
いる。
【0034】上記電磁弁50は軽負荷運転域で開かれ、そ
の場合、水素供給ライン9bの下流端に介設されている電
磁弁14は閉じられる。したがって、ベンチュリ負圧によ
って、水素供給ライン9bから少量の水素ガスが水素通路
49を通じて吸気通路39内に供給されるので、この少量の
水素ガスが吸気通路39および39a ,39b 内において空気
と混合されるから、軽負荷運転域における混合気のミキ
シング状態が良好になり、熱効率が向上し、燃費性能も
向上する。
【0035】一方、始動時および高負荷運転域では、水
素通路49の電磁弁50が閉じられるとともに、水素供給ラ
イン9bの電磁弁14が開かれ、かつ吸気ポート6閉成時の
圧縮行程初期において水素噴射弁15が開作動されて、水
素噴射ポート7から作動室4内に水素ガスが直接噴射さ
れるように構成されている。
【0036】このように、始動時において水素噴射ポー
ト7のみから水素ガスを作動室4内に直接噴射している
のは、始動時に吸気通路39および吸気ポート6に水素ガ
スが流れると、静電気が生成されてバックファイヤが発
生するのを防止するためである。また高負荷運転域で
は、水素ガスをエンジンの作動室4内に直接噴射するこ
とにより、出力向上を図ることができる。なお、中負荷
運転域では、上記燃料予混合供給手段と上記燃料直接供
給手段との双方を作動させてもよい。
【0037】ここで、インタミディエイトハウジング3
に開口形成された吸気ポート6と、ロータハウジング1
の内周面に開口する水素噴射ポート7とは、ロータ2の
移動に伴って作動室4に開口することとなるが、その開
口タイミングは、図5に示されているように設定されて
いる。すなわち、排気行程終了時の上死点(TDC)か
らクランク角で32°経過した位置で吸気ポート6が開口
し、これから少し遅れた60°の時点で水素噴射ポート7
が開口する。吸気ポート6は、吸気行程終了時の下死点
(BDC)から50°の時点で閉口し、水素噴射ポート7
はこれから約100 °遅れて150 °の時点で閉口するよう
になっている。したがって、吸気ポート6はTDC後32
°からBDC後50°までのクランク角で288 °の範囲で
開口し、水素噴射ポート7は、TDC後60°からBDC
後150 °までのクランク角で370°の範囲で開口する。
なお、ロータリピストンエンジンの場合、TDCからB
DCまでの間はクランク角で約270 °である。
【0038】一方、始動時および高負荷運転域における
水素噴射弁15のポペット弁19の開閉タイミングは、吸気
ポート6の閉口(BDC後50°)と同時に開弁し、水素
噴射ポート7の閉口時期にほぼ等しいBDC後140 °の
時点で閉弁するように設定されている。したがって、ポ
ペット弁19は、BDC後50°からBDC後140 °までの
90°の範囲で開弁するように構成されている。
【0039】次に水素供給ライン9bの下流端に介設され
ている電磁弁14および水素通路49に介設されている電磁
弁50に対してコントローラ70が実行する開閉制御ルーチ
ンについて、図6および図7のフローチャートに基づい
て説明する。
【0040】まず、図6のステップS1において、双方
の電磁弁14および50がともに閉じているリセット状態と
する。次にステップS2でイグニッションスイッチがス
タータ作動位置(ST)にあるか否かを調べ、スタータ
作動位置にあればステップS3,S4でスタータ(始動
モータ)の作動とともに電磁弁14を開き、水素ガスが水
素噴射弁15を介して圧縮行程初期の作動室4内に直接噴
射される状態でエンジンを始動する。
【0041】次のステップS5では始動中のエンジン回
転数Neを検出し、ステップS6でエンジン回転数Ne
が設定値(300rpm以下であるクランキング回転数よりも
高い回転数で例えば500rpm)以上になったか否かを判定
する。そして、エンジン回転数Neが設定値に達しない
間は図7のステップS7に進み、イグニッションスイッ
チがスタータ作動位置にある間は図6のステップS5に
戻ってエンジン回転数Neを検出し、かつステップS6
でエンジン回転数が設定値以上になったか否かを判定す
る。
【0042】ステップS6の判定が「YES」となれ
ば、すなわち、エンジンの運転が開始されたと判定され
ると、ステップS8,S9で電磁弁50を開くとともに、
電磁弁14を閉じることにより、水素ガスが水素通路49を
通じて吸気通路39に供給され、吸気と混合されて吸気ポ
ート6から吸気行程の作動室4内に供給される。次にス
テップS10でアクセル開度Accを検出し、次のステッ
プS11でアクセル開度Accが設定値以上であるか否か
を判定する。そしてアクセル開度Accが設定値未満の
ときは軽負荷運転状態であるから、ステップS12,S13
で、電磁弁50が開かれ、かつ電磁弁14が閉じている予混
合状態を維持し、ステップS2へ戻るが、この場合はス
テップS2の判定が「NO」となるから、ステップS16
へ移ってイグニッションスイッチが点火位置(ON)に
あるか否かを判定する。ON位置にあればステップS10
を経てステップS11に進み、再びアクセル開度Accが
設定値以上になったか否かを判定する。
【0043】次にアクセル開度が設定値以上となったと
きは、高負荷運転状態であるから、ステップS14,S15
へ進み、電磁弁14を開くとともに電磁弁50を閉じ、始動
時と同様の直噴状態とし、ステップS2へ戻る。
【0044】また、始動時に図7におけるステップS7
の判定が「YES」になったとき、すなわちイグニッシ
ョンスイッチがスタータ作動位置以外の位置になったと
きには、ステップS17で電磁弁14を閉じ、かつステップ
S18でスタータを停止させて制御を終了する。
【0045】本発明は、上述したロータリピストンエン
ジンに限定されるものではなく、レシプロエンジンにも
適用可能なものであり、本発明をレシプロエンジンに適
用した例を図8および図9に示す。
【0046】図8はレシプロエンジンのポート配置を示
す図であり、図9は図1に対応する要素に同一符号を付
して示す概略的断面図である。
【0047】シリンダヘッド51には、2個の吸気ポート
52と、1個の排気ポート53と、1個の水素ポート54とが
燃焼室55に開口して形成されており、各ポート52〜54に
はそれぞれカム56,57によって開閉駆動されるポペット
弁58,59が設けられている。
【0048】水素供給ライン9bから供給される水素ガス
は、始動時および高負荷運転域において電磁弁14が開か
れ、かつ電磁弁50が閉じられることによって、水素マニ
ホールド60を介して水素ポート54に供給され、所定のタ
イミングで水素ポート54を開閉するポペット弁59によっ
て所定のタイミングで燃焼室55内に直接供給されるよう
になっている。
【0049】また、軽負荷時には、電磁弁14が閉じら
れ、水素通路49の電磁弁50が開かれることによって、少
量の水素ガスが水素通路49を通じて吸気通路39のベンチ
ュリ部41に供給され、吸気通路39内で空気と混合されて
吸気ポート52に供給されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料供給装置を備えたロータリピ
ストンエンジンの概念的構成図
【図2】図1の水素噴射弁を取付けた部分の拡大縦断面
【図3】アクセルペダルと連動する水素流量調整弁の拡
大縦断面図
【図4】図3のIV-IV 線に沿った縦断面図
【図5】各ポートおよび水素噴射弁の開口期間を示すタ
イミングチャート
【図6】コントローラが実行する制御ルーチンのフロー
チャートの一部分
【図7】図6の制御ルーチンに接続される制御ルーチン
のフローチャート
【図8】本発明による燃料供給装置を備えたレシプロエ
ンジンのポート配置を示す図
【図9】本発明による燃料供給装置を備えたレシプロエ
ンジンの概略的断面図
【符号の説明】
1 ロータハウジング 2 ロータ 4 作動室 6 吸気ポート 7 水素噴射ポート 9 水素供給ライン 12,13 水素流量調整弁 14,50 電磁弁 15 水素噴射弁 39 吸気通路 41 ベンチュリ部 49 水素通路 70 コントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水素ガスを含む気体燃料を吸
    気ポートに供給して該気体燃料を予め空気と混合し燃焼
    室へ供給する燃料予混合供給手段を備えた気体燃料エン
    ジンの燃料供給装置において、 前記エンジンの燃焼室内に前記気体燃料を直接供給する
    手段を前記吸気ポートとは別個に設け、エンジン始動時
    には、前記燃料直接供給手段のみを介して前記気体燃料
    を前記エンジンに供給し、エンジン始動後は、少なくと
    も前記燃料予混合供給手段を介して前記気体燃料を前記
    エンジンに供給するように構成したことを特徴とする気
    体燃料エンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 高負荷運転域では前記燃料直接供給手段
    を介して前記気体燃料を前記エンジンに供給するように
    構成したことを特徴とする請求項1記載の燃料供給装
    置。
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