JPH06200805A - 水素エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

水素エンジンの空燃比制御装置

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JPH06200805A
JPH06200805A JP34836492A JP34836492A JPH06200805A JP H06200805 A JPH06200805 A JP H06200805A JP 34836492 A JP34836492 A JP 34836492A JP 34836492 A JP34836492 A JP 34836492A JP H06200805 A JPH06200805 A JP H06200805A
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air
engine
fuel ratio
fuel
ratio
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JP34836492A
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Kiyotaka Mamiya
清孝 間宮
Toru Shiraishi
徹 白石
Katsuhiro Yokomizo
克広 横溝
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Mazda Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃費及び走行性能を良好に保ちながら、いか
なるエンジンの運転状態であっても窒素酸化物の排出量
を低く抑えることができる。 【構成】 水素ガスを燃料の一部又は全部とする気体燃
料のロータリピストンエンジンへの供給量を調整する流
量調整弁25と、エンジンの負荷状態に応じて空燃比を
制御するコントロールユニット(ECU)27とを設け
た。エンジンからの窒素酸化物NOxの排出量が最大に
なるNOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転
領域を有する。ECU27は、同一エンジン負荷状態に
おけるエンジンの高回転領域の空燃比が低回転領域の空
燃比より高くなるように流量調整弁25の開度を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素ガスを燃料の一部
又は全部とする気体燃料を用いる水素エンジンの空燃比
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にガソリンを燃料とするガソリンエ
ンジンから排出される排気ガス中には、窒素酸化物NO
x、一酸化炭素CO及び炭化酸素HCの有害成分が含ま
れている。これらの有害成分は、空気吸入量と燃料量と
の割合、すなわち空燃比(あるいは空気過剰率λ)を理
論空燃比(空気過剰率λでは“1.0”)よりも大幅に
高くすると減少する。しかし、上記ガソリンエンジンに
あっては、上記空燃比を大幅に高くしてエンジンへの混
合気を極めて薄くすると、ミスファイヤを起こし易くな
るといった問題がある。また、混合気を薄くすると必要
なエンジントルクが得られないことになる。
【0003】これに対応すべく、例えば特開昭51−3
4308号公報に示されるように、混合気の空燃比可燃
範囲が極めて広く、混合気を極めて薄くしてもミスファ
イヤを起こすことのない水素ガスを燃料の一部又は全部
とする水素エンジンが開発されつつある。
【0004】ところで、この種の水素エンジンに燃料と
して使用される水素ガスは、燃焼しても一酸化炭素CO
及び炭化酸素HCは生じないが、理論空燃比付近の燃焼
速度が極めて速いために燃焼ガスが高温になり、ガソリ
ンエンジンと同様に比較的多量の窒素酸化物NOxが生
成される。この水素ガスの燃焼による窒素酸化物NOx
の排出量は、図5に示すように、空気過剰率λが“1.
0”となる値(理論空燃比)よりもやや高い値で最大に
なるが、混合気の濃度低下に対する窒素酸化物NOxの
排出量低下の傾向がガソリンよりも著しく大きい。この
ため、上記水素エンジンにあっては、窒素酸化物NOx
の排出量が充分に低く、且つ、エンジントルクの低下が
比較的小さい空燃比の値を選択することが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記水素エ
ンジンでは、エンジンの回転数が高くなると着火時の混
合気流動が速くなって燃焼速度が速まるため、エンジン
が高回転になるほど混合気を薄くしても窒素酸化物NO
xの排出量が低下しなくなる。このため、エンジンが低
回転のときには、窒素酸化物NOxの排出量が充分に低
くなる空燃比の値であっても、エンジンが高回転になっ
た時には、窒素酸化物NOxの排出量が高くなるといっ
た問題が生じる。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑み、燃費及び走
行性能を良好に保ちながら、いかなるエンジンの運転状
態であっても排気ガス中の窒素酸化物の排出量を低く抑
えることができる水素エンジンを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、水素ガスを燃料の一部又は全部とする気体
燃料のエンジンへの供給量を調整する供給量調整手段を
設け、エンジン負荷状態に応じて空燃比を制御する水素
エンジンの空燃比制御装置において、エンジンからの窒
素酸化物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より高
い空燃比でのエンジン運転領域を有し、このエンジン運
転領域では、同一エンジン負荷状態におけるエンジンの
高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くなる
ように上記供給量調整手段を制御する制御手段を備えた
ものである。
【0008】また、上記制御手段は、上記NOx最大空
燃比より高い空燃比とされるエンジン運転領域で、エン
ジンが高回転になるに従って次第に空燃比が高くなるよ
うに上記供給量調整手段を制御することが好ましい。
【0009】さらに、上記制御手段は、エンジン負荷が
所定負荷より高い高負荷域では上記NOx最大空燃比よ
りも低い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御
し、エンジン負荷が上記所定負荷以下の低負荷域では上
記NOx最大空燃比よりも高い空燃比になるように上記
供給量調整手段を制御することが好ましい。
【0010】
【作用】上記の構成によると、エンジンからの窒素酸化
物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃
比でエンジンが運転されているときに、同一エンジン負
荷状態でエンジンの回転数が高くなって高回転領域にな
ると、空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように
エンジンへの気体燃料の供給量が調整されることによ
り、窒素酸化物の排出量が抑制される。
【0011】また、NOx最大空燃比より高い空燃比と
されるエンジン運転領域で、エンジンが高回転になるに
従って次第に空燃比が高くされることにより、エンジン
の回転数の変化に対するエンジントルクの変化を小さく
できる。
【0012】さらに、高負荷域ではNOx最大空燃比よ
りも低い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供
給量が調整され、低負荷域ではNOx最大空燃比よりも
高い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供給量
が調整されることにより、高負荷域では高いエンジント
ルクが得られるとともに、低負荷域では窒素酸化物の排
出量が抑制される。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は本発明の一実施例による空燃比制御装置
を備えた水素エンジンの全体構造を示しており、当実施
例の水素エンジンはロータリピストンエンジンである。
また、当実施例では、気体燃料として水素ガスのみが用
いられている。
【0014】このロータリピストンエンジンは、ロータ
ハウジング1とその両側に位置するサイドハウジングと
により構成されたシリンダを有し、その内方に、3つの
作動室2を隔成する略三角形状のロータ3を備え、この
ロータ3が偏心軸4に支承されて偏心回転することによ
り、各作動室2が容積変化し、オットーサイクルを行う
ようになっている。2ロータのロータリピストンエンジ
ンにあっては、中間位置のサイドハウジング(インタミ
ディエイトハウジング)を挾んでその前後にシリンダが
形成され、それぞれの内方にロータ3が配置されてい
る。なお、図1では作図の便宜上、2つのシリンダを展
開して示している。
【0015】サイドハウジングには、空気を供給する吸
気ポート6が、吸気行程の作動室2に臨む位置に設けら
れている。この吸気ポート6には吸気通路7を介して空
気が導かれ、この吸気通路7には、ステップモータ9に
よって作動されるスロットル弁8が設けられるととも
に、エアクリーナ(図示省略)及び吸入空気量(空気充
填量)検出のためのエアフローメータ10等が配設され
ている。また、排気行程の作動室2に臨む位置において
ロータハウジング1には排気ポート11が形成され、こ
の排気ポート11に排気通路12が接続されている。ま
た、爆発行程の作動室に臨む位置においてロータハウジ
ング1には、点火プラグ13が取付けられている。
【0016】また、加圧された水素ガスをシリンダ内に
供給するため、上記吸気ポート6とは別個に作動室2内
に開口する水素ポート(気体燃料供給用のポート)15
を有し、この水素ポート15は、吸気行程途中から圧縮
行程途中まで作動室2に開口するような位置に設けられ
ている。この水素ポート15に対し、メタルハイドライ
ドタンク(以下MHタンクという)16からの水素ガス
を導く燃料供給通路17が設けられている。上記MHタ
ンク16は、その内部に水素を吸蔵、放出することので
きる水素吸蔵合金を備えており、このMHタンク16に
対し、水素充填用の通路、冷却水通路及び加熱水通路
(図示省略)が配設され、エンジンウォータジャケット
から供給される冷却水でMHタンク16の水素吸蔵合金
が加熱されることにより、水素が燃料供給通路17に放
出されるようになっている。
【0017】上記燃料供給通路17の上流部には圧力調
整器18が設けられ、この圧力調整器18は、MHタン
ク16から供給される水素ガスを適度の圧力に調圧し、
例えば略5気圧(3〜7気圧)に調圧するようになって
いる。また、燃料供給通路17の下流端部はタイミング
弁20を介して上記水素ポート15に接続されている。
このタイミング弁20は、エンジンの作動と同期して所
定タイミングで燃料供給を行うもので、例えば、上記水
素ポート15と燃料供給通路17との間の連通部分を開
閉するポペット弁21を有し、このポペット弁21がタ
イミング弁駆動用カムシャフト22に設けられたカムに
より開閉作動される。上記カムシャフト22は、ハウジ
ングに回転可能に支承されるとともに、その一端側に具
備されたプーリ23がタイミングベルト24を介して偏
心軸4に連繋されることにより、偏心軸4と同期回転す
るようになっている。
【0018】そして、吸気ポート6が上死点付近で開か
れて下死点付近で閉じられるように、ロータ3の回転に
伴う吸気ポート開閉のタイミングが設定される一方、タ
イミング弁20は、吸気ポート6が閉じた後の圧縮行程
前半の所定期間に開かれるように、その開閉タイミング
が設定されている。このように吸気ポート6が閉じて空
気の吸入が終了した時点からタイミング弁20が開かれ
て水素ガスの供給が開始されるようにしているのは、も
し空気吸入行程中に容積率の大きい水素ガスが吸入され
ると、空気の流入が阻害され易くなるとともに、吸気通
路側への水素ガスの流出によるバックファイアが生じる
懸念があるためである。
【0019】上記燃料供給通路17の途中には、流量調
整弁25が配設されている。この流量調整弁25は、コ
ントロールユニット(ECU)27からの制御信号に応
じて作動する電気的なアクチュエータ、例えばステップ
モータ26により作動されるようになっている。このE
CU27は、メモリ271及び流量制御手段272を有
し、上記エアフローメータ10、アクセル開度(アクセ
ルペダルの操作量)を検出するアクセル開度センサ2
8、エンジン回転数を検出する回転数センサ29、圧力
調整器18の下流の燃料供給通路17内の圧力を検出す
る圧力センサ30等からの検出信号を受け、ステップモ
ータ9へ出力する制御信号によりスロットル弁8の開度
(空気充填量)をアクセル開度に応じるように制御する
とともに、ステップモータ26へ出力する制御信号によ
り流量調整弁25を制御するものである。
【0020】上記メモリ271は、空気充填量及びエン
ジン回転数に応じて選定される空気過剰率λ(あるいは
空燃比)がマップ(図3)として予め記憶されるもので
ある。上記流量制御手段272は、このマップによって
求められた空気過剰率λの値から流量調整弁25の開度
(もしくはその開度に見合ったステップモータ駆動量)
を演算し、この開度に応じるように流量調整弁25を制
御すべく、ステップモータ26へ制御信号を出力するよ
うになっている。
【0021】次に、上記ECU27によって行なわれる
流量調整弁25の制御動作について図3のマップ及び図
4のフローチャートを用いて説明する。図3のマップ
は、エンジン負荷が高い高負荷領域に対応するAゾーン
と、エンジン負荷が低い低負荷領域に対応するBゾーン
とに分かれている。上記Aゾーンは、アクセル開度が、
例えば90%以上の高負荷状態での空気過剰率λの値を
設定する領域である。このAゾーンでは、窒素酸化物N
Oxの排出量が最大となる空気過剰率λの値より低い空
気過剰率λの値とされ、例えば略“1.0”に設定され
る。なお、Aゾーンは、全負荷状態WOTを上限として
いる。
【0022】上記Bゾーンは、アクセル開度が90%未
満の低負荷状態での空気過剰率λの値を設定する領域で
あって、このBゾーンでは、窒素酸化物NOxの排出量
が最大となる空気過剰率λの値より高い空気過剰率λの
値とされ、例えば“1.5”以上に設定される。また、
このBゾーンでは、エンジン回転数の上昇及びエンジン
負荷の低下に伴って空気過剰率λの値が次第に高くなる
ように設定されている。すなわち、ラインB1,B2,
B3,B4は、それぞれ空気過剰率λの値が、例えば
“1.6”、“1.8”、“2.0”、“3.0”とさ
れる運転状態を示し、各ラインB1〜B4はエンジン回
転数が高回転になるほど高負荷側(空気充填量が大きく
なる側)に変位し、且つ、左上側からB1,B2,B
3,B4の順になるようになっている。従って、等負荷
の状態を示すラインC,Dに沿ってみれば、高回転側ほ
ど空気過剰率λの値が次第に高くなっている。
【0023】このように、Aゾーンでの空気過剰率λの
値として略“1.0”(ほぼ理論空燃比に相当)を選定
したのは、Aゾーンのときには、アクセル開度が90%
以上の高負荷状態であるため、このアクセル操作に応じ
たエンジントルクを得るべく、空気過剰率λの値を小さ
くする必要があるからである。また、窒素酸化物NOx
の排出量は、図5に示すように、空気過剰率λの値が
“1.0”よりやや高い値(NOx最大空燃比に相当)
のときに最大となるため、この空気過剰率λの値を避け
るためでもある。この空気過剰率λの値“1.0”を選
定したことにより、窒素酸化物NOxの発生が抑えられ
つつ、必要なエンジントルクが得られる。
【0024】なお、排気通路12には図外の触媒を配設
しておき、高負荷時では上記触媒を利用して窒素酸化物
NOxを浄化することが望ましい。この場合、一般のこ
の種の触媒は空気過剰率λの値が略“1.0”のときに
最も効率よく窒素酸化物NOxを浄化するようになって
いるため、排気ガス中には、窒素酸化物NOxがほとん
ど含まれないことになる。
【0025】ここで、Bゾーンにおいて、高回転ほど空
気過剰率λの値が高くなるようにしている理由を図5を
用いて説明する。例えば、エンジン回転数が2000r
pmの場合の空気過剰率λの値と、窒素酸化物NOxの
排出量との関係は実線Eのようになり、空気過剰率λの
値が略“1.6”以上になると、窒素酸化物NOxはほ
とんど発生しないが、エンジン回転数が4000rpm
まで上昇すると、着火時の混合気流動が速くなって燃焼
速度が速まるため、二点鎖線Fに示すように、空気過剰
率λの値の増加に対する窒素酸化物NOxの排出量の低
下が上記2000rpmのときに比して鈍くなる。従っ
て、エンジン回転数が4000rpmのときには、空気
過剰率λの値をより高くして窒素酸化物NOxをほとん
ど発生させないようにする必要があるためである。
【0026】また、このように空気過剰率λを高く(リ
ーン化)することによって、窒素酸化物NOxの発生の
抑制を図るとともに燃費の向上を図っている。一方、A
ゾーンとBゾーンとの間での移行時のエンジントルクの
変化を小さくするために、AゾーンとBゾーンとの境界
での空気過剰率λの格差を必要以上に大きくならないよ
うにしている。
【0027】さらに、Bゾーンの空気過剰率λの値が徐
々に高くなるようにしたのは、エンジンが高回転になる
に従って混合気の濃度が次第に低くなるようにして、エ
ンジンの回転数の変化に対するエンジントルクの変化を
極力小さくするためである。
【0028】図4のフローチャートにおいて、まず、入
力情報としてアクセル開度、空気充填量及びエンジン回
転数が読み込まれ(ステップS1)、これらの入力情報
に基づいて、そのときのエンジンの運転状態が図3中の
Aゾーンにあるかどうかが判別され(ステップS2)、
Aゾーンにある場合には(ステップS2でYES)、空
気過剰率λの値として略“1.0”が設定される(ステ
ップS3)。そして、上記ECU27は、この空気過剰
率λの値から流量調整弁25の開度を演算し(ステップ
S4)、この開度に応じるように流量調整弁25を制御
すべく、ステップモータ26へ制御信号を出力する(ス
テップS5)。
【0029】一方、エンジンの運転状態がBゾーンにあ
る場合には(ステップS2でNO)、上記入力情報に基
づいて、図3中のBゾーンから空気過剰率λの値が抽出
される(ステップS6)。例えば、アクセル開度が80
%(図3の二点鎖線Cのライン)であってエンジン回転
数が2000rpmであれば、空気過剰率λの値として
“1.8”が設定される。この後、このアクセル開度の
ままで、例えばエンジン回転数が4000rpmまで上
昇すると空気過剰率λの値として“3.0”が設定され
る。
【0030】このように、アクセル開度が一定でエンジ
ン負荷が一定でも、エンジン回転数が上昇すると空気過
剰率λの値をより高く設定するので、エンジン回転数の
上昇による窒素酸化物NOxの排出量低下の鈍化に対応
して混合気の濃度が低くなり、窒素酸化物NOxの発生
が抑えられる。
【0031】また、図4のフローチャートにおいて、例
えば、エンジン回転数が2000rpmのときに、アク
セル開度が、例えば上記80%(図3の二点鎖線Cのラ
イン)から70%(図3の二点鎖線Dのライン)に低下
すると、空気過剰率λの値が“1.8”から“2.0”
(ステップS8)へ高くなる。このように、アクセル開
度が低下するようにアクセル操作された場合には、減速
時等であってエンジントルクを余り必要としない運転状
態であるため、同一エンジン回転数であっても空気過剰
率λの値をより高くして燃費の低減を図るようにしてい
る。
【0032】なお、上記実施例では、Bゾーンの空気過
剰率λの値がエンジン回転数の上昇及びエンジン負荷の
低下に伴って次第に高くなるように設定されているが、
空気過剰率λの値が段階的(例えば2段階)に高くなる
ようにしてもよい。
【0033】また、上記実施例では、気体燃料として水
素ガスのみを使用したが、これに限られるものではな
く、エタン、プロパン、都市ガス等と水素ガスとを混合
して使用するものであってもよい。
【0034】また、本発明はロータリピストンエンジン
に限らず、レシプロエンジンにも適用することができ
る。
【0035】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る空燃比制御
装置は、NOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン
運転領域では、同一エンジン負荷状態で高回転領域にな
ると、空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように
エンジンへの気体燃料の供給量を調整するので、燃費及
び走行性能を良好に保ちながら、エンジンからの窒素酸
化物の排出を確実に抑制することができる。
【0036】また、請求項2に記載のように、エンジン
が高回転になるに従って次第に空燃比を高くすることに
より、エンジンの回転数の変化に対するエンジントルク
の変化を極力小さくすることができる。
【0037】さらに、請求項3に記載のように、高負荷
域においてはNOx最大空燃比よりも低い空燃比になる
ようにエンジンへの気体燃料の供給量を調整し、低負荷
域においてはNOx最大空燃比よりも高い空燃比になる
ようにエンジンへの気体燃料の供給量を調整するので、
高負荷域では高いエンジントルクを得ることができると
ともに、低負荷域では窒素酸化物の排出量をより一層抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による水素エンジンの全体構
造の概略図である。
【図2】流量調整弁等に対する制御系統を示す概略図で
ある。
【図3】空気充填量とエンジン回転数と各ゾーンとの関
係を示すマップである。
【図4】コントロールユニットによって行なわれる流量
調整弁の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】窒素酸化物の排出量と空気過剰率との関係を示
す特性図である。
【符号の説明】
8 スロットル弁 10 エアフローメータ 17 燃料供給通路 25 流量調整弁 9,26 ステップモータ 27 コントロールユニット(ECU) 28 アクセル開度センサ 29 回転数センサ 271 メモリ 272 流量制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素ガスを燃料の一部又は全部とする気
    体燃料のエンジンへの供給量を調整する供給量調整手段
    を設け、エンジン負荷状態に応じて空燃比を制御する水
    素エンジンの空燃比制御装置において、エンジンからの
    窒素酸化物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より
    高い空燃比でのエンジン運転領域を有し、このエンジン
    運転領域では、同一エンジン負荷状態におけるエンジン
    の高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くな
    るように上記供給量調整手段を制御する制御手段を備え
    たことを特徴とする水素エンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記NOx最大空燃比
    より高い空燃比とされるエンジン運転領域で、エンジン
    が高回転になるに従って次第に空燃比が高くなるように
    上記供給量調整手段を制御するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の水素エンジンの空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、エンジン負荷が所定負
    荷より高い高負荷域では上記NOx最大空燃比よりも低
    い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御し、エ
    ンジン負荷が上記所定負荷以下の低負荷域では上記NO
    x最大空燃比よりも高い空燃比になるように上記供給量
    調整手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の水素エンジンの空燃比制御装置。
JP34836492A 1992-12-28 1992-12-28 水素エンジンの空燃比制御装置 Pending JPH06200805A (ja)

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DE4344715A DE4344715A1 (de) 1992-12-28 1993-12-27 Gaskraftstoffmotor und Luft-/Kraftstoff-Verhältnis-Steuersystem für den Motor
US08/172,894 US5413075A (en) 1992-12-28 1993-12-27 Gaseous fuel engine and air-fuel ratio control system for the engine

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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