JP3423751B2 - セラミックス直線抵抗体とそれを用いた中性点接地抵抗器 - Google Patents

セラミックス直線抵抗体とそれを用いた中性点接地抵抗器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送変電用中性点接地抵
抗器などに用いられるサ−ジ吸収に好適な直線抵抗体、
特に酸化亜鉛を主成分とするセラミックス直線抵抗体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる直線抵抗体はオ−ムの法則に従
う電圧−電流特性を持ち、近似的にlogI=αlog
V/C(Iは電流、Vは電圧、Cは定数)で表した場
合、非直線指数αが1.3以下であることが望ましい。
このような抵抗体を、送変電時の電流バランスが地絡な
どで崩れたとき発生するサージを吸収する中性点接地抵
抗器などに適用する場合、抵抗値自体はなるべく高く
(例えば、100Ωcm以上)、抵抗の温度係数はゼロ
または正の値を持つことが重要である。
【0003】さらに、高電界が印加された時これらの特
性が、経時的に劣化しにくいことが要求される。このよ
うな直線抵抗体のうち代表的なものは次の2つである。
一つは、例えば、特開昭56−4206号に記載され
た、炭素−酸化アルミニウム−粘土系であり、もう一つ
が例えば特開昭61−256701号に記載されたの酸
化亜鉛を主成分にし、他の酸化物を加えた系である。
【0004】このうち前者は、炭素を導電粒子として酸
化物絶縁系に分散させ、その量や接触度合で抵抗値を調
整している。一方後者の酸化亜鉛系では、基本的には酸
化亜鉛結晶粒及び亜鉛スピネル結晶粒との複合相であ
り、抵抗値はこれら結晶粒の体積比で調節されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、送電電圧の高圧
化に伴い送変電用機器などに用いる直線抵抗体に対して
も、抵抗値、抵抗安定性などの仕様に関して、厳しい条
件が要求されてきている。特に超高圧送電になると、抵
抗体に対する条件はより一層苛酷なものとなる。例え
ば、中性点接地抵抗器用の抵抗体(約100φ,厚み2
5mm)を例にとると、通常運転時には電流は殆ど流れ
ず(数mA以下)、温度上昇も少ないが、一旦地絡など
によりサージを吸収すると、抵抗体素子には約10A以
上の電流が流れ、温度は急上昇し、そのため抵抗劣化を
生じ、送変電システムが破壊してしまうことが予想され
ている。このようなことから当然抵抗体としては、大電
流が流れたとき抵抗劣化を起こしにくい特性が強く求め
られている。
【0006】上記従来の技術による抵抗体を中性点接地
抵抗器の抵抗体としてそのままこのような電界条件下に
供した場合、本発明者らが確認した結果では、例えば炭
素系抵抗体では抵抗率の低下や、炭素の酸化による大き
な特性変動のために、抵抗体寸法を大きくしたり、数を
多くするなどして抵抗値を大きくするなどの対策を講じ
る必要がある。
【0007】しかしながら、これは価格の上昇、機器の
大型による設置面積の増大などの問題を生ずる。一方酸
化亜鉛系抵抗体は、特開昭61−256701号に記載
されているように、優れた電流−電圧特性の直線性と抵
抗温度係数を示すものである。しかし約10Aの高電界
が連続的に印加された場合、初期の間こそ特性は維持さ
れるが長時間通電(20秒以上)の場合には、抵抗率が
極端に低下したり、他の特性の劣化が観測され、しかも
元に回復しないという欠点があり、システム保護という
安全面では問題になることがわかった。すなわち従来の
抵抗体では、高電界の連続通電に対して特性の安定性に
ついては検討されていなかった。
【0008】本発明者らは、従来の酸化亜鉛系の抵抗体
では、高電界負荷時の抵抗低下の時間変化があり安定性
が充分でないことを見出した。そこで本発明は、中性点
接地抵抗器用の抵抗体として好適なセラミックス直線抵
抗体、およびその抵抗体を使った中性点接地抵抗器を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に発明者らは検討を重ねた結果、高電界のもとで高抵抗
を示す材料は直線性が必ずしも良くないこと、同時に抵
抗温度係数も負でその絶対値も比較的大きくて使用条件
の変化に対して抵抗値を一定に保つことが困難であるこ
とに気づいた。また従来の酸化亜鉛系のセラミックス抵
抗体に立方晶の酸化ジルコニウムを添加したものが、も
ともとの特性をそれほど損なわないこと、さらに実験の
繰返しによる特性変動もきわめて少ないことを見出し
た。そこで中性点接地抵抗器用の抵抗体として好適なも
のを種々検討した結果、本発明に至ったものである。
【0010】すなわちその骨子は、特性としては電流密
度が0.3A/cm2を越えるような電界が30秒間印
加されたときに100〜1000Ωcmの抵抗率を示
し、かつ電界印加直後の抵抗率と比べたときにその低下
率が50%以内のセラミックス抵抗体である。抵抗体の
組成は酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウムを基本成分にして、これに酸化カ
ルシウム、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化イッ
テルビウムのうち少なくとも一種類以上含まれているも
のである。
【0011】これら酸化物の量としては、酸化亜鉛68
〜90モル%、酸化アルミニウム5〜20モル%、酸化
マグネシウム3〜10モル%、酸化ジルコニウム0.4
〜20モル%、酸化カルシウム、酸化イットリウム、酸
化セリウム、酸化イッテルビウムの一群は酸化ジルコニ
ウムの添加量に対して3〜10モル%であることが望ま
しい。さらに検討の結果、上記抵抗体組成に酸化珪素を
0.1〜5モル%添加することにより、セラミックス磁
器の焼結性を増加させることができ、またマンガン酸化
物0.1〜1重量%の添加もセラミックス磁器の特性を
安定化させるのに効果のあることを見出している。
【0012】本発明のセラミックス直線抵抗体は一般の
窯業的製造方法で得られる。すなわち、所定量の酸化物
粉末を秤量後、ボ−ルミルなどを用いて十分に混合し、
これを800℃前後の温度で仮焼きする。この粉末にポ
リビニルアルコ−ルなどの適当なバインダを加え造粒
し、金型を使って成形する。成形体は電気炉を用いて大
気中1000〜1400℃で焼成し、得られた焼結体の
上下端面を軽く研磨して、アルミ溶射して電極を形成し
抵抗体を得る。
【0013】なおこの場合のディスク形状については、
特開昭63−55904号で公知のように、中心部分に
貫通孔を設けた構造であっても良いことはいうまでもな
い。また出発原料として酸化物の代わりに、例えば炭酸
塩などを用いても何等問題はない。またあらかじめ酸化
ジルコニウムに規定量の酸化カルシウム、酸化イットリ
ウム、酸化セリウム、酸化イッテルビウムの一群を固溶
させた前駆体(粉末、スラリーなど)を用いることも好
ましい。さらに電極としても金や白金、パラジウムなど
を用いても差し支えない。
【0014】
【作用】従来の技術のうち酸化亜鉛系抵抗体は、電流−
電圧特性の直線性に優れ、抵抗範囲が広く、しかも正の
抵抗温度係数を有するという特徴を持っている。この利
点を大きく損なうことなく、かつ高電界での長時間使用
に耐えられるようにするには、焼結体構造をそれほど大
きく変えることなく、かつ抵抗変化の原因となる自由キ
ャリアの変動を抑制させれば良い。この抵抗体は酸化亜
鉛を主成分にしているため、その抵抗特性は、結晶粒界
での過剰酸素、表面吸着酸素、酸素欠陥などの酸素に関
するファクターの影響を特に受けやすく、高電界負荷時
に、時間と共に素子温度が上昇し金属−酸素の結合が切
れやすくなり、抵抗値の急激な低下を招く。素子内部で
酸素濃度に分布が生じたときに(すなわち抵抗分布が生
じたとき)、それを元の状態に補うように酸素イオンが
移動すれば全体の抵抗変化率はきわめて小さくなる。
【0015】本発明の特徴は、この系に酸素の濃度勾配
があるときに酸素イオン伝導性を示す酸化ジルコニウム
を添加したことである。酸化ジルコニウムが焼結体内部
に均一に分布することによって電界負荷時の酸素濃度の
不均一性が緩和され、この組成そのものが持つ特性を維
持しうるものと考えられる。また酸化カルシウム、酸化
イットリウム、酸化セリウム、酸化イッテルビウムは酸
化ジルコニウムの結晶相を主として立方晶に安定化さ
せ、酸素イオン伝導能を向上させるのに有効である。
【0016】次に本発明で範囲を限定した理由について
述べる。まず抵抗率が100Ωcmより小さいと抵抗器
自体を小型化するには有効ではない。一方1000Ωc
mより大きい場合であるが、使用条件の変化に対して抵
抗の電流−電圧特性の直線性が不安定になり、抵抗器の
設計上、抵抗値調整が難しくなるという欠点がある。
【0017】次に組成に関してであるが、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム
を基本成分にする。酸化亜鉛が68モル%より少ない場
合は、高抵抗相であるスピネル相が支配的になり抵抗率
の著しい上昇と抵抗温度係数の低下を招いて好ましくな
い。酸化アルミニウムが20モル%を、酸化マグネシウ
ムが10モル%を、酸化ジルコニウムが20モル%を超
えた場合も上記と同理由によって好ましくない。また酸
化亜鉛が90モル%を超えると抵抗率の急減が、酸化ア
ルミニウムが5モル%より少ない場合や酸化マグネシウ
ムが3モル%より少ない場合は、抵抗温度係数が極端に
低くなり直線性が失われるなどの問題が生じ、本発明の
抵抗体としては相応しくない。また酸化ジルコニウムが
0.4モル%より少ない場合には添加による特性安定化
の効果がみられない。
【0018】本発明では上記基本成分に酸化カルシウ
ム、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化イッテルビ
ウムのうちから少なくとも一成分以上を添加することを
必須とするが、この添加成分量は酸化ジルコニウムに対
して3〜10モル%が望ましい。その理由は、3モル%
より少ない場合には酸化ジルコニウムへの固溶の度合が
小さいため特性改善の効果が見られず、また10モル%
より多い場合には、異相の出現による特性劣化、焼結し
づらくなることなどからセラミックス磁器として問題が
多いためである。
【0019】また本発明による組成に酸化珪素を添加す
るのもセラミックス磁器の焼結性を高めるのに効果があ
る。ただし添加量は5モル%以下が好ましい。これより
多くなると焼結過程でガラス相の生成を生じ、特に抵抗
の直線性が悪くなる。またこれらの組成に対して少量の
マンガン酸化物の添加も効果がある。焼結体製造の際、
成形体を4〜5個積み重ねて焼成するが、この時空気の
循環の不均一性などが原因となって最下段、中ほど、最
上段の試料の特性にバラツキがみられることがある。マ
ンガン酸化物の添加はこのバラツキを低減するのに効果
がある。ただし添加量が1重量%を超えた場合には、焼
結性が著しく悪くなるので好ましくない。
【0020】尚、酸化亜鉛を主成分とする抵抗体とし
て、抵抗値が電圧に対して急激に変化するもの、いわゆ
る非直線抵抗体(バリスタ−)が良く知られているが、
これは非直線係数が普通10以上のものを指し、例えば
避雷器への応用で典型的であるように、抵抗が急変する
性質を積極的に利用しようとするものであり、それ故本
発明の概念はこれとは本質的に意味を異にすることを銘
記しておく。しかし酸化物の電気的特性を酸化ジルコニ
ウムの酸素イオン伝導性を利用して制御する手段自体は
他の組成系にも適用可能なものである。
【0021】
【実施例】以下本発明を具体的実施例により説明する。
【0022】〔実施例 1〕出発原料粉として酸化亜鉛
(純度99.9%)、酸化アルミニウム(純度99.9
9%)、酸化マグネシウム(純度99.9%)、酸化ジ
ルコニウム(純度99.9%)、酸化イットリウム(純
度99.9%)を用意し、表1に示す組成になるように
所定量秤量した。これらを酸化ジルコニウムを玉石とし
てボ−ルミル混合(溶媒は純水)36時間おこない、こ
の泥漿を乾燥後、大気中850℃、4時間保持で仮焼き
した。得られた粉末に対して3重量%ポリビニルアルコ
−ルを、粉末100g当たり7ml加え混練後、32メ
ッシュのふるいを全通させ造粒した。造粒粉を金型を用
いてφ20×2mmに成形し、大気中1250℃、2時
間保持で本焼成した。得られた焼結体の上下端面を約
0.5mmづつ研磨し、そこに電極としてアルミニウム
を溶射し目的のセラミックス抵抗体を得た。
【0023】表1には合わせて各試料の特性を示す。こ
こで抵抗率は直流1V/cmを印加したときの電流から
求めた。直線性は、直流1V/cmと50V/cmとを
0.3秒印加したときの抵抗率の比較で、30%以内の
抵抗減少率の場合を〇で、それより大きい場合を×で表
している。また抵抗変化率は、電流密度0.3A/cm
2を負荷し、30秒経過後の抵抗値の減少程度を示した
ものである。
【0024】
【表1】
【0025】図1に典型的な抵抗値−時間特性(表1の
抵抗変化率に相当するもの)を示す。
【0026】表1及び図1から明らかなように、本発明
の組成によるセラミックス抵抗体では低電流域での抵抗
率や、電流−電圧特性の直線性が優れているばかりでは
なく、大電流が注入された時の、抵抗変化率が40%程
度に抑えられ、従来品に比べて格段に優れている。これ
は中性点設置抵抗体用の抵抗体素子としては有利な点で
ある。これに対し従来組成である酸化亜鉛系抵抗体で
は、抵抗率の急激な減少が特に目立っている。
【0027】また基本成分が最適組成範囲から外れてい
ると、例えば試料番号4、27,36に見られるよう
に、抵抗と抵抗の直線性を同時に満足出来なくなった
り、抵抗変化率が極端に悪くなる。また添加成分である
酸化イットリウムの量が最適組成を逸脱すると、試料番
号5や19の様に本発明の目的にあわなくなってくる。
また特性の他にも磁器として焼けづらくなり、耐圧や信
頼性の点で問題となる。しかしながらこれらの組成であ
っても、別の使用目的であれば、抵抗体として充分に使
用できるものである。
【0028】〔実施例 2〕実施例1で用意した原料粉
の他に、炭酸カルシウム(純度99.9%)、酸化セリ
ウム(純度99.9%)、酸化イットリビウム(純度9
9.9%)を用いて、実施例1と同様の方法で試料を作
り、これら添加成分が抵抗特性に与える影響を調べた。
評価方法は実施例1と同じである。表2に合成した試料
の組成と得られた結果を示す。
【0029】表2のように、カルシウム、イットリウ
ム、セリウム、イッテルビウムの酸化物であれば、単独
でも複合添加でも本発明の目的に合うセラミックス抵抗
体素子が得られる。しかし添加量が本発明から逸脱する
と、試料番号1、5に見られるように特に抵抗変化率が
悪く目的にあわなくなってくる。
【0030】
【表2】
【0031】〔実施例 3〕実施例1とほぼ同様な製造
プロセスで本発明の組成に対して、さらに二酸化珪素
(純度99.9%)を添加したものを焼結温度のみを種
々変えて検討した。評価は、破断面観察(画像解析)に
よる気孔率及び実施例1と同じく抵抗率変化率である。
表3に結果をまとめて示す。
【0032】試料番号3、4に見られるように二酸化珪
素を微量添加することで、焼結温度を約100〜200
℃下げても気孔率は7%以下でありセラミックス磁器と
しての焼結は充分である。しかも電気的特性への影響は
ほとんど無い。しかし添加量が5モル%を越えると、試
料番号9に見られるように抵抗率変化抑制の効果は悪く
なる。これは粒界部にガラス相が生成され始めるためと
推定される。
【0033】
【表3】
【0034】〔実施例 4〕本発明の組成に対して、マ
ンガン酸化物(二酸化マンガン、純度99.9%)を添
加し、φ50×20mmの成形体を作った。これを図2
に示すようにアルミナ基板1の上に乗せ、成形体2間に
酸化亜鉛粉3を敷いて4段に積み重ねて箱型電気炉で1
250℃、2時間保持で焼成した。結果を表4に示す。
マンガン酸化物を添加しない場合では、上に置いた試料
と下にある試料とでは、抵抗値が20%程度異なるが、
微量添加することによって特性の変動はきわめて少な
く、安定した製品の製造につながることが可能となる。
しかし過剰な添加は、逆に焼結性を阻害し、特性も安定
せず好ましくない。
【0035】
【表4】
【0036】〔実施例 5〕本発明の組成によるセラミ
ックス直線抵抗体(φ97×25mm、中心部にφ38
の貫通孔を設けたドーナツ構造)を2400枚製造し、
これを10並列、4直列方式で組み込んだ中性点接地抵
抗器(全体抵抗400Ω)を試作した。これに0.3A
/cm2の電流を30秒通電した結果、試験中、試験後
共に抵抗特性や中性点接地抵抗器には異常の見られない
ことを確認した。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によるセラミッ
クスの直線抵抗体は、大電流通電時における抵抗率の経
時変化が小さく、従来から知られている抵抗体に比べ
て、少なくとも3倍以上は特性的に優れており、従って
このような抵抗体を送変電システムの中性点接地抵抗器
などに供した場合、その信頼性、寿命などは大きく改善
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】大電流通電時による試料の抵抗の時間変化を示
す図である。
【図2】試料焼成時に抵抗体を4個積み重ねた様子を示
す断面図である。
【符号の説明】
1…アルミナ基板、2…抵抗体、3…酸化亜鉛粉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 誠一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 庄司 守孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平5−205910(JP,A) 特開 平5−121213(JP,A) 特開 昭50−139111(JP,A) 特開 平2−308503(JP,A) 特開 平6−168802(JP,A) 特開 平7−130503(JP,A) 特開 平1−189901(JP,A) 特開 昭61−256701(JP,A) 特開 昭61−7604(JP,A) 特開 昭62−136802(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 1/00 - 17/00 C04B 35/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧−電流特性が直線であるセラミック
    ス直線抵抗体において、前記抵抗体を構成するセラミッ
    クスが、酸化亜鉛68〜90モル%、酸化アルミニウム
    5〜20モル%、酸化マグネシウム3〜10モル%、酸
    化ジルコニウム0.4〜20モル%からなる主成分と、
    酸化カルシウム、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸
    化イッテリビウムの群の内から選ばれた少なくとも一種
    類以上の添加剤とからなる焼結体であって、前記酸化カ
    ルシウム、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化イッ
    テリビウムの一種類以上の合計が、前記酸化ジルコニウ
    ムの量に対して、3〜10モル%含むことを特徴とする
    セラミックス直線抵抗体。
  2. 【請求項2】 前記抵抗体を構成するセラミックスが
    0.1〜5モル%の酸化珪素を含んでいる請求項1に記
    載のセラミックス直線抵抗体。
  3. 【請求項3】 前記抵抗体を構成するセラミックスがマ
    ンガン酸化物0.1〜1重量%含んでいる請求項1また
    は2に記載のセラミックス直線抵抗体。
  4. 【請求項4】 絶縁性ガスを封入したタンク内に、直並
    列に設置された抵抗体を有する電力用の中性点接地抵抗
    器において、前記抵抗体が酸化亜鉛68〜90モル%、
    酸化アルミニウム5〜20モル%、酸化マグネシウム3
    〜10モル%、酸化ジルコニウム0.4〜20モル%か
    らなる主成分と、酸化カルシウム、酸化イットリウム、
    酸化セリウム、酸化イッテリビウムの群の内から選ばれ
    た少なくとも一種類以上の添加剤とからなる焼結体で構
    成され、前記酸化カルシウム、酸化イットリウム、酸化
    セリウム、酸化イッテルビウムの一種類以上の合計が、
    前記酸化ジルコニウムの量に対して、3〜10モル%含
    むセラミックス直線抵抗体で構成したことを特徴とする
    中性点接地抵抗器。
  5. 【請求項5】 前記抵抗体を構成するセラミックスが
    0.1〜5モル%の酸化珪素を含んでいる請求項4に記
    載の中性点接地抵抗器。
  6. 【請求項6】 前記抵抗体を構成するセラミックスがマ
    ンガン酸化物を0.1〜1重量%含んでいる請求項4ま
    たは5に記載の中性点接地抵抗器。
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