JP3423363B2 - 熱接着された紙 - Google Patents

熱接着された紙

Info

Publication number
JP3423363B2
JP3423363B2 JP19663893A JP19663893A JP3423363B2 JP 3423363 B2 JP3423363 B2 JP 3423363B2 JP 19663893 A JP19663893 A JP 19663893A JP 19663893 A JP19663893 A JP 19663893A JP 3423363 B2 JP3423363 B2 JP 3423363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
heat
paper
adhesive
melting point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19663893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH073600A (ja
Inventor
庸輔 高井
博之 山本
宏 谷内
雄介 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwabo Co Ltd
Daiwabo Holdings Co Ltd
Original Assignee
Daiwabo Co Ltd
Daiwabo Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwabo Co Ltd, Daiwabo Holdings Co Ltd filed Critical Daiwabo Co Ltd
Priority to JP19663893A priority Critical patent/JP3423363B2/ja
Publication of JPH073600A publication Critical patent/JPH073600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3423363B2 publication Critical patent/JP3423363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の熱接着繊維に比
べはるかにセルロースとの親和性に優れた脂肪族系ポリ
エステル樹脂を熱接着成分とする熱接着性繊維をバイン
ダー繊維として用いた、セルロース系の繊維を主体繊維
とする紙に関する。
【0002】
【従来の技術】水離解性の紙の代表例は、トイレットペ
ーパーであり、これらはポバールやCMCなどの水溶性
高分子をバインダーとして用い、水中に投じられるとバ
インダーが溶解し、繊維がばらばらになり、水洗可能と
なる。水離解性の不織布は、特開昭61−296159
号および特開平1−306661号公報に見られる様に
水離解性の紙と同様、基本的には、水溶性高分子をバイ
ンダーとして用いており、使用時の耐水性に工夫がはら
われている。これらの水離解性の不織布および紙は、い
ずれもバインダー水溶液に含浸する方法で作られてお
り、経済的な熱接着加工法によって作られたものはな
い。また、現在一般に使われている耐水性が要求される
ティーパックやだしパックは一般的な合成繊維を用いて
作られているため、内部の空気が抜けにくく問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の一般的な紙は耐
水性がないため、水に濡れる用途には樹脂含浸や樹脂コ
ーティングして耐水性を付与した紙や、ポリエチレンま
たはエチレン−酢酸ビニル共重合体を熱接着成分とする
熱接着複合繊維で接着した特別仕様の紙が用いられる。
前記熱接着複合繊維はセルロース系繊維に接着しにくい
ので、一般に30%ほど添加しないと実用的な製品にで
きない。しかしこの添加量では空気を抱きやすいので、
これで作ったティーパックやだしパックは内部の空気が
抜けにくく使用時に浮き上がる欠点があった。また、上
記樹脂含浸や樹脂コーティングしたものは製造コストが
上昇し安価な使い捨て商品としては問題があった。従来
の水洗可能な使い捨て不織布は、バインダーに水溶性高
分子を用いた水離解性の不織布であり、耐水性が不十分
なため、ウエットテッシュなどの湿潤状態で用いる用途
に適用できず問題があった。特開昭62−184193
号公報に見られる水不溶性樹脂を部分使用したものもあ
るが、水不溶性樹脂で接着された部分は、水に離解せず
繊維の塊となり、水洗パイプがつまり易く問題があっ
た。
【0004】又、従来の水離解性の不織布や一般の紙を
根巻シートやポットなどに用いると、耐水性欠如のため
根巻作業中に破損したり、育苗中にポットが破損してし
まうという欠点があった。本発明は、前記従来の課題を
解決するため、耐水性があり、セルロース繊維に良く接
着し、そして微生物によって捕食可能な脂肪族ポリエス
テル樹脂を熱接着成分とする熱接着性複合繊維をバイン
ダーとして用いた、耐水性と微生物崩壊性のある紙を
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の紙は、セルロース繊維に良く接着し耐水性
と微生物崩壊性のある特定の脂肪族ポリエステル樹脂を
熱接着成分とする繊維長3〜20mmの熱接着性複合繊
維を5〜30重量%含み湿式抄紙されたものを熱接着性
繊維によって接着一体化している、レーヨンまたはパル
プなどのセルロース系繊維が主体の、親水性と耐水性に
優れたことを、そして耐水性向上のため紙本来の特徴で
ある水離解性は消失したが、これに替わり微生物崩壊性
を保持し、汚水中で崩壊する一種の水離解性を有するこ
とを特徴とする紙である。上記熱接着成分は融点(Tm
1℃)が50<Tm1<180の範囲にある脂肪族ポリ
エステル樹脂であり、好ましくは80≦Tm1≦140
の範囲にあるグリコールと脂肪族系ジカルボン酸の重合
体である。また微生物が生産する脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸重合体も好ましく用いられる。また、上記熱接着
性繊維は複合繊維であり、繊維形成成分であるもう一つ
の熱可塑性樹脂はその融点(Tm2℃)を100<Tm
2<230、好ましくはTm2<170であり、かつT
m1+20≦Tm2の温度範囲とする脂肪族ポリエステ
ルであり、好ましくはグリコールと脂肪族ヒドロキシカ
ルボン酸が重合した合成脂肪族ポリエステル樹脂又は脂
肪族ヒドロキシカルボン酸の重合体が好ましく用いられ
る。そして複合繊維の熱接着性成分は繊維表面の少なく
とも30%を占めることが必要であり、特に熱接着成分
が鞘成分であり、繊維形成成分が芯成分である鞘芯型の
複合繊維が好ましい。本発明の紙は上記熱接着性複合繊
維を5〜30重量%とセルロース系繊維を95〜60重
量%及びその他の繊維を0〜10重量%が混合湿式抄紙
され熱接着されていることを特徴とする
【0006】
【発明の実施の形態】一般に紙を製造する時用いるヤン
キードライヤーの加熱限度は、熱源であるボイラーの都
合上一般に150℃以下のため、その融点を少なくとも
10℃低い140℃以下とすることが好ましい。また接
着を十分にするためより好ましくは130℃以下とする
のが良い。
【0007】また、熱接着性繊維はその融点が50℃未
満であると保管に制限を生じ好ましくなく、繊維製造工
程において、作られる繊維は帯電防止剤や水中分散剤を
水溶液の形で塗布され、一般にこれを乾燥して製品にす
る都合上、その融点を少なくとも80℃以上、より好ま
しくは100℃以上とするのが繊維製造上良い。
【0008】本発明の熱接着成分に用いる脂肪族ポリエ
ステル樹脂には、融点(Tm1℃)が70<Tm1<1
30のグリコールと脂肪族系ジカルボン酸が重合した合
成脂肪族ポリエステル樹脂(APE)および、融点(T
m1℃)が90<Tm1<170の微生物によって生産
された脂肪族ヒドロキシカルボン酸重合体(PHB)を
都合よく用いることができ、融点(Tm1℃)が60℃
前後のポリカプロラクトン(PCL)も接着温度を低下
させる必要がある時は、50重量%未満の量であれば、
前記脂肪族ポリエステル樹脂に添加しても差し支えない
が、50重量%を超えると繊維間融着を生じるなど繊維
製造上の問題が多くなりあまり好ましくない。
【0009】なお、上記脂肪族ヒドロキシカルボン酸重
合体(PHB)はレーヨンなどのセルロース系繊維に対
し熱接着性が特に優れ、ポリエチレン(PE)やエチレ
ン−酢酸ビニル(EVA)に比べ1/3〜1/10の添
加量で同等の接着力を示し、上記合成脂肪族ポリエステ
ル樹脂(APE)とポリカプロラクトン(PCL)もこ
れに次ぐことが実験の結果判明した。これらを熱接着成
分とする熱接着性繊維は従来の熱接着性繊維を用いた場
合と同等の紙強力を得るためには、1/3以下の添加量
で良くなり、親水性の主体繊維であるセルロース系繊維
をより多く含有する紙となり、その結果本発明の紙は
親水性に富むものとなる。
【0010】また上記脂肪族ポリエステル樹脂はいずれ
も耐水性のため水には溶けず、かつ、熱可塑性樹脂であ
るから、熱処理すると耐水性のある接着物に容易にする
ことができるのである。しかも、該樹脂はいずれも水に
は溶けないが微生物崩壊性を有しているため、汚水中や
土壌中の微生物によって捕食されて消失できるので、汚
水中に捨てたり、土のなかに埋めると消失するので、処
分する時、水離解性に類似した性能を本発明の紙に与え
ることができ、好都合である。言うまでもないが、本発
明の熱接着性繊維を従来の接着繊維並みに添加すると、
強力が格段に向上した紙を得ることができる。
【0011】本発明の繊維形成成分として用いるもう一
つの熱可塑性樹脂は、熱接着性複合繊維として主として
用いる都合上、少なくとも熱接着成分の融点(Tm1
℃)よりその融点(Tm2℃)が20℃以上高くない
と、繊維形成成分を溶かさずに熱接着成分だけを溶かす
ことのできる接着加工温度(T℃)の制御が極めて困難
となりあまり好ましくなく、よりこのましくはTm1+
25≦Tm2の関係を満足する樹脂を選択することであ
る。なお、熱接着成分に用いる脂肪族ポリエステル樹脂
は熱的変化を受けやすいので、溶融複合紡糸する時、紡
糸温度はできるだけ低い方が繊維製造上好ましい。従っ
て、200℃前後で紡糸するには、その融点(Tm2
℃)を170℃未満とするのが最も好ましい。しかしな
がら、熱接着加工する上では、繊維形成成分は接着加工
機の最大温度より少なくとも20℃高い融点を持つこと
が好ましい。従って、少なくとも170℃以上、熱ロー
ルを考慮すると220℃以上の融点のものが好ましい
が、紡糸温度を考慮するとその融点(Tm2℃)は17
0≦Tm2<230の範囲も好ましい。
【0012】また、繊維形成成分は熱接着成分と接着性
の良いものが好ましく、特に紙では、熱接着性繊維をす
べて溶かし接着に使用すると、より該熱接着性繊維の添
加量を少なくすることが可能な場合も多く、繊維形成成
分も脂肪族ポリエステルとする
【0013】すなわち、本発明の繊維形成成分として用
いるもう一つの熱可塑性樹脂には、グリコールと脂肪族
系ジカルボン酸が重合した合成脂肪族ポリエステル樹脂
または脂肪族ヒドロキシカルボン酸重合体が好ましく用
いられる。
【0014】本発明の熱接着性繊維は、セルロース繊維
に良く接着し耐水性と微生物崩壊性を有する特定の脂肪
族ポリエステル樹脂を熱接着成分とし、該樹脂より融点
が少なくとも20℃高い脂肪族ポリエステル熱可塑性樹
脂を繊維形成成分とする複合繊維であって、その繊維断
面は、偏心もしくは同心円状の鞘芯型、両成分が背腹状
のサイドバイサイド型、両成分が交互に配列された風車
型もしくは積層型、繊維成形成分を芯成分とする多芯
型、および、両成分が単に混合されて溶融紡糸された混
合紡糸型等が都合良く、紙や不織布などの繊維組成物と
して熱接着し、該組成物の強力を保つ都合上、該熱接着
成分は、繊維表面の少なくとも30%を占めることが好
ましい。
【0015】また複合繊維の場合は両成分の面積複合比
(熱接着成分/繊維成形成分)は、70/30〜30/
70が都合良く、この範囲以外では溶融紡糸しがたい。
本発明の熱接着性繊維の溶融紡糸温度は、繊維成形成分
の融点(Tm2℃)より少なくとも高い温度、より好ま
しくはこれより20℃以上高い温度であって、熱接着成
分すなわち脂肪族ポリエステル樹脂が熱分解する温度
(Tm3℃)より低い温度、より好ましくはこれより2
0℃以上低い温度である。前記熱分解温度(Tm3℃)
は、樹脂によって異なり、一般に脂肪族ポリエステルは
230〜280℃であるので、好ましい溶融紡糸温度
(Te℃)はこの場合、210〜260℃以下となる。
従って、用いる繊維形成成分の融点(Tm2℃)は、1
90〜240℃以下、より好ましくは230℃未満、最
も好ましくは150〜220℃のものが良い。なお繊維
形成成分はその融点(Tm2℃)を100℃超とするの
が使用上および熱加工上都合が良い。溶融複合紡糸して
得られた未延伸糸は、熱接着成分の融点(Tm1℃)よ
り少なくとも15℃低い温度で少なくとも2倍、より好
ましくは2.5倍以上に延伸して繊維強力を向上させる
のが最も好ましい。
【0016】本発明の熱接着性繊維とは、紙用短カット
維を言う。本発明の紙とは、一般に言う紙の他に厚紙
や段ボール紙などの厚みを持ったものも含まれ、成形加
工には厚紙などが適している。本発明の熱接着性繊維の
繊度(デニール、d)は、機械捲縮を付与していない紙
用短カット繊維は、0.5〜10d繊維長3〜20m
である
【0017】本発明の熱接着性繊維を熱接着に供する場
合、その熱接着加工温度(T℃)は、熱風加工法におい
ては、Tm1+10≦T≦Tm2+20が最も好まし
く、熱ロール加工法においては、Tm1−10<T≦T
m2+20が好ましく、Tm1−5≦T≦Tm1+25
かつT≦Tm2+20が最も好ましい。
【0018】本発明に用いるセルロース系繊維は、レー
ヨンやアセテートなどのセルロースを原料とする化学繊
維、パルプなどの繊維状破砕物および、木綿、カポッ
ク、麻、こうぞ、および、わらなどの天然セルロース繊
維などであり、これらを都合良く用いることができる。
また、キチンなどのセルロースと分子構造が類似のもの
からなる繊維状物も同様に用いることが可能なためセル
ロース系繊維に含める。
【0019】本発明では、必要に応じ、主体繊維である
セルロース系繊維や熱接着性繊維以外の繊維を添加する
ことも好ましく、弾性や嵩を出すためにポリエチレンテ
レフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート
(PBT)などのポリエステル繊維、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン繊維およびビニロン繊維などの合成
繊維、そして、保水性を向上させるためにナイロン6、
ナイロン66、ナイロン12、ナイロン46などのポリ
アミド繊維やSWPなどの繊維状物を10重量%以下の
割りで添加しても良い。なお、これらの添加が過大にな
ると紙の強力が低下するので好ましくない。
【0020】本発明の紙は、セルロース系繊維を主体繊
維として親水性を発現しているため、これらの強力が実
用的な範囲で熱接着性繊維の添加量を少なくするのが好
ましいので、熱接着性繊維の添加量は5〜30重量%、
より好ましくは8〜20重量%、最も好ましくは10重
量%前後の量がよい。
【0021】
【発明の作用】本発明に用いる熱接着樹脂成分である脂
肪族ポリエステル樹脂は、セルロース繊維に良く接着
し、耐水性と微生物崩壊性を有するため、耐水性で、か
つ水離解性類似の接着樹脂消滅による繊維集合体の離解
性を有している。該樹脂の耐水性は、主として主鎖に親
水基を持ち側鎖にはあまり親水基を持たない、もしくは
化学的に隠蔽された樹脂であるため、水に難溶である特
徴を生じている。このため本発明の紙は耐水性があり水
洗が可能となる。
【0022】また、本発明の紙と不織布は、従来の熱接
着性繊維より格段にセルロース繊維との接着性が向上し
た熱接着性繊維を用いているため、本発明の紙は、一般
に多用されている熱ロール加工機、熱風加工機およびヤ
ンキードライヤー式抄紙機などで容易に製造でき、この
ため安価に提供できるのでディスポ商品として都合が良
い。
【0023】本発明の紙は主体繊維にセルロース系繊維
を使用しており、かつ接着成分に微生物崩壊性を有する
ポリエステル樹脂を使用しているので、水洗トイレにそ
のまま捨てても、数カ月の内に浄化槽内で消化されるの
で、赤ちゃんのお尻拭き用ウエットティッシュとして用
いると特に都合が良い。また、果実の防虫袋として使用
し、不要になった時、従来の様に焼却せず土中に埋めて
処分することができるので、焼却時周りの樹木を気にす
ることもなくなる。
【0024】
【実施例】[実施例イ〜ト、比較例チ] 昭和高分子社
製の融点89℃、190℃でのメルトインデックス(M
I)25g/10分の合成脂肪族ポリエステル[ビオノ
ーレ3000](樹脂A)、融点118℃、MIが25
g/10分の合成脂肪族ポリエステル[ビオノーレ10
00](樹脂B)、融点118℃、MIが45g/10
分の合成脂肪族ポリエステル[ビオノーレ1000]
(樹脂C)、ICI社製の融点164℃、MIが100
g/10分の微生物によって生産された生合成脂肪族ポ
リエステル[バイオポールBXPO30](樹脂D)、
UCC社製の融点60℃、MIが30g/10分の合成
脂肪族ポリエステル[TONE−P767](樹脂E)
および融点160℃、MIが35g/10分のポリプロ
ピレン(PP)を表1の組合せと条件で鞘芯型複合繊維
を溶融紡糸し、温水中で延伸して延伸糸とした。繊維性
能を常法で測定し結果を表1のイ〜チに示す。
【0025】
【表1】
【0026】さらに、抄紙用短カット繊維は、水分散性
増強のための繊維処理剤を含浸させた後、5mmに切断
して作成した比較例として融点が101℃のEVAを
用いた出願人の熱接着繊維NBF(E)と中密度PEを
用いた熱接着繊維NBF(M)(大和紡績株式会社製)
および日本エステル社製の低融点ポリエステルを接着成
分とし、芯成分をPETとする熱接着繊維メルティー4
080;3d、51mmを用意した。
【0027】[実施例1〜7、参考例、比較例1〜6]
出願人社製レーヨンRB1.5d、5mmまたNBK
Pパルプと実施例、参考例と比較例の短カット繊維を混
抄し、坪量約50g/m2の湿紙とし、熱プレス機を用
いプレス圧15kg/cm2で5分間プレスして紙とし
た。常法に従い3cm幅の強度と伸度を測定した。結果
を表2、表3に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【0031】実施例の紙を、無菌水に一昼夜浸漬した
が、紙の形態が保たれていた。また、実施例の紙を、市
販の大量に集積した腐葉土に埋め、一月後掘り起こした
ところ、いずれも紙の形態を保たず、各所に穴の開いた
ぼろぼろの状態となっていた。また実施例1の短カット
繊維を20部と2d×5mmのレーヨン短カット80部
を水中に分散させて抄紙し、90℃のヤンキードライヤ
ーで乾燥して紙とした。これを前記実施例と同様にして
試験した所、同様の結果となった。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【発明の効果】以上の通り、本発明の紙は、セルロース
との親和性に優れた樹脂を接着成分とする熱接着繊維を
使用しているため該繊維の添加量が少なく、セルロース
の親水性などの特徴をより生かすことができ、かつ耐水
性があるため、従来の紙では使用上問題があった水に濡
れる用途にも使用でき都合が良い。また、主体繊維と熱
接着成分は微生物崩壊性がある素材のため、汚水中で数
週間以内に紙が離解して少なくともばらばらになるの
で、水洗可能な使い捨て紙、たとえば赤ちゃんのお尻ふ
き用ウエットティシュなどや、土中で離解してしまう紙
製の根巻シートやポットなどに好都合である。また、経
済的な熱接着加工によって作られているため、加熱再成
形も可能であり、ピクニック用の紙製のお皿などに都合
良い。また、ハイキング、山登りあるいはキャンプなど
の使い捨てシートや包装材としてもちいると、使用した
場所に埋めて処分しても、環境破壊が従来の不織布に比
べ少ないので都合が良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D04H 1/54 D04H 1/54 A H (72)発明者 中野 雄介 兵庫県加古郡播磨町古宮877 ダイワボ ウ・クリエイト株式会社播磨研究所内 (56)参考文献 特開 平6−200458(JP,A) 特開 平6−248516(JP,A) 特開 平6−207320(JP,A) 特開 平3−146754(JP,A) 特開 昭57−136454(JP,A) 特開 平5−9809(JP,A) 特開 平3−33218(JP,A) 特開 平4−194026(JP,A) 特公 昭61−39410(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 D04H 1/00 - 18/00 D01F 8/00 - 8/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点(Tm1℃)が、50<Tm1<1
    80の温度範囲にある脂肪族ポリエステル熱可塑性樹脂
    の熱接着成分が繊維表面の少なくとも30%を占め、繊
    形成成分であるもう一つの熱可塑性樹脂がその融点
    (Tm2℃)を100<Tm2<230かつTm1+2
    0≦Tm2の温度範囲にある脂肪族ポリエステルとする
    複合繊維であり繊維長3〜20mmの熱接着性繊維5〜
    30重量%と、レーヨン繊維やパルプなどのセルロース
    系繊維95〜60重量%とその他の繊維0〜10重量%
    が混合使用され、該熱接着性繊維の熱接着成分で熱接着
    されて一体化している耐水性に優れた紙。
  2. 【請求項2】 熱接着性繊維は、熱接着成分がその融点
    (Tm1℃)を80≦Tm1≦140とする、グリコー
    ルと脂肪族系ジカルボン酸が重合した合成脂肪族ポリエ
    ステル樹脂および/または微生物が生産した脂肪族ヒド
    ロキシカルボン酸重合体である請求項1に記載の紙。
  3. 【請求項3】 熱接着性繊維は、繊維形成成分であるも
    う一つの熱可塑性樹脂がその融点(Tm2℃)をTm1
    +20≦Tm2<170とするグリコールと脂肪族系ジ
    カルボン酸が重合した合成脂肪族ポリエステル樹脂また
    は脂肪族ヒドロキシカルボン酸重合体である請求項1ま
    たは2に記載の紙。
JP19663893A 1993-06-07 1993-06-07 熱接着された紙 Expired - Fee Related JP3423363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19663893A JP3423363B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 熱接着された紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19663893A JP3423363B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 熱接着された紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH073600A JPH073600A (ja) 1995-01-06
JP3423363B2 true JP3423363B2 (ja) 2003-07-07

Family

ID=16361102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19663893A Expired - Fee Related JP3423363B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 熱接着された紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3423363B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059225A1 (ja) 2017-09-22 2019-03-28 株式会社巴川製紙所 熱可塑性繊維シート

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69631053T2 (de) * 1995-06-30 2004-06-03 Kimberly-Clark Worldwide, Inc., Neenah Wasserabbaubare mehrkomponentenfasern und vliesstoffe
US5916678A (en) * 1995-06-30 1999-06-29 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Water-degradable multicomponent fibers and nonwovens
CN1082113C (zh) * 1995-10-13 2002-04-03 尤尼佳股份有限公司 具有生物降解性的水解性纸材
US6589892B1 (en) * 1998-11-13 2003-07-08 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Bicomponent nonwoven webs containing adhesive and a third component
EP1237048A1 (en) 2001-03-02 2002-09-04 Ricoh Company, Ltd. External additive for electrophotographic toner, method for manufacturing the external additive, electrophotographic toner using the external additive, and image forming apparatus using the electrophotographic toner
JP3883430B2 (ja) 2001-12-14 2007-02-21 株式会社リコー 電子写真トナー用外添剤、電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成方法及び画像形成装置
US7169522B2 (en) 2002-03-12 2007-01-30 Ricoh Company, Ltd. Toner for developing a latent electrostatic image, developer using the same, full-color toner kit using the same, image-forming apparatus using the same, image-forming process cartridge using the same and image-forming process using the same
DE60336365D1 (de) 2002-07-15 2011-04-28 Ricoh Co Ltd Externes Additif für elektrophotographische Toner; Toner zur Entwicklung elektrostatischer Bilder, Zwei-Komponenten Entwickler, Bilderzeugungsverfahren und Bilderzeugungsvorrichtung
JP5134929B2 (ja) * 2007-11-30 2013-01-30 大王製紙株式会社 化繊混抄紙
JP5313488B2 (ja) * 2007-12-04 2013-10-09 大王製紙株式会社 ウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパー
CN114190616A (zh) * 2021-12-03 2022-03-18 厦门悠派无纺布制品有限公司 一种抗菌一次性无纺布内裤及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059225A1 (ja) 2017-09-22 2019-03-28 株式会社巴川製紙所 熱可塑性繊維シート
US11408125B2 (en) 2017-09-22 2022-08-09 Tomoegawa Co., Ltd. Thermoplastic fiber sheet

Also Published As

Publication number Publication date
JPH073600A (ja) 1995-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0972100B1 (en) Dispersible nonwoven fabric and method of making same
AU663281B2 (en) Wet wipe
JP3888693B2 (ja) ウェットワイプス
JP3423363B2 (ja) 熱接着された紙
AU736715B2 (en) Water-disintegratable fibrous sheet having layered structure and wiping sheet comprising the same
AU730649B2 (en) Methylated hydroxypropylcellulose and temperature responsive products made therefrom
JPH06248552A (ja) 生物分解性繊維組成物及びこれに有用な熱接着性繊維
WO1992005311A1 (en) Cellulosic pulp bonded by polyhydroxy acid resins
NL8720728A (nl) Niet-geweven vezelprodukt.
JPS63159599A (ja) テイ−バツグ用薄葉紙
JP2002177148A (ja) 飲料用フィルターバッグ
JPH03287896A (ja) 袋状不織布製品
JPH07133569A (ja) 生分解性不織布
JP2564713B2 (ja) 熱接着性複合繊維およびその繊維集合体
JPH07119073A (ja) 湿式不織布
JP2001003251A (ja) 水切り袋
JPH0327195A (ja) 水分散溶解性能を有する嵩高紙及びその製造方法
JPH04126894A (ja) 湿式不織布
JPH05106116A (ja) 耐久親水性を有する熱融着性複合繊維
JP2001207363A (ja) 水切り袋用不織布および水切り袋
JPH02300398A (ja) 嵩高紙
JPH09268434A (ja) ティ−バッグ用湿式不織布に好適な複合繊維
JP2000080590A (ja) 電気掃除機集塵袋用紙
JPH11300901A (ja) 水切り袋用シート
JP2005139566A (ja) ポリ乳酸繊維とパルプからなるスパンレース

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees