JPH05106116A - 耐久親水性を有する熱融着性複合繊維 - Google Patents

耐久親水性を有する熱融着性複合繊維

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JPH05106116A
JPH05106116A JP26478791A JP26478791A JPH05106116A JP H05106116 A JPH05106116 A JP H05106116A JP 26478791 A JP26478791 A JP 26478791A JP 26478791 A JP26478791 A JP 26478791A JP H05106116 A JPH05106116 A JP H05106116A
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JP
Japan
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fiber
mol
polyolefin
weight
conjugate fiber
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Pending
Application number
JP26478791A
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English (en)
Inventor
Toshinobu Koshoji
俊信 小障子
Yoshishige Shimizu
喜茂 清水
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】乾式不織布及び湿式不織布のいずれに対して
も、水洗あるいは温水による洗濯の後も親水性が低下し
ない耐久親水性の極めて優れた熱接着用繊維を提供す
る。 【構成】エチレンを10モル%以上含み、ビニルアルコ
ール含量をbモル%、酢酸ビニル含量をaモル%とする
とき、bが10以上であって、且つb/(a+b)の値
が0.11〜0.89の範囲にある3成分以上からなる
親水性共重合体5〜50重量%とポリオレフィン95〜
50重量%とのブレンドポリマーからなるポリオレフィ
ン繊維を鞘成分とし、融点150℃以上の熱可塑性ポリ
マーを芯成分とし、鞘成分と芯成分の比率が20:80
〜80:20である熱融着性複合繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久親水性を有する熱
融着性複合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維間熱接着により不織布等を製造する
ための熱接着性繊維は知られている。
【0003】例えばポリエチレンを接着成分とするポリ
プロピレンとの複合繊維、共重合ナイロンを接着成分と
するポリプロピレンとの複合繊維、ポリエチレンを接着
成分とするポリエチレンテレフタレートとの複合繊維、
あるいはエチレン−ポリビニールアルコール共重合体を
接着成分とするポリエチレンテレフタレートとの複合繊
維等がある。
【0004】最近ベビーおむつやおむつライナー、生理
用品などの衛生材料分野や外食産業向けのカウンターク
ロス、台所用品の流し台の水切り袋などの非衛生材料分
野や、シップ薬の基布や固定用シート、病院用手術衣、
マスク等のメディカル分野など、多数の分野に繊維間熱
接着繊維を使用した不織布が広く使用されている。これ
らの多くの不織布製品の中で特に、ベビーおむつ、生理
用品などのものについては、従来のもの以上に耐久性の
ある親水性能が求められている。しかるに、従来市販さ
れているものは、油剤等による表面処理の後加工方法に
よるものが殆どであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、油剤等
による表面処理の後加工方法では初期性能はあっても、
ある程度使用した場合に表面油剤が脱落し、性能が極端
に低下するものが多かった。その中でも、おむつの表面
材や生理用パットの表面材の湿式用不織布用途では、製
造工程上必ず抄紙工程を経るため、繊維表面への親水化
剤のコーティング方法では抄紙時に該親水化剤が脱落し
てしまい、最終製品では充分な性能が保持されていない
ものしか得られない。
【0006】従って、乾式不織布及び湿式不織布のいず
れに対しても、水洗あるいは温水による洗濯の後も親水
性が低下しない耐久親水性の極めて優れた熱接着用繊維
の開発をする必要がある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は以
上の状況に鑑み鋭意検討を行った結果、ポリオレフィン
と親水性ポリオレフィンとのブレンドポリマーを鞘成分
とし、融点150℃以上の熱可塑性ポリマーを芯成分と
する熱融着性複合繊維で耐久親水性を有することを見い
だし、本発明に到達した。
【0008】本発明の要旨は、エチレンを10モル%以
上含み、ビニルアルコール含量をbモル%、酢酸ビニル
含量をaモル%とするとき、bが10以上であって、且
つb/(a+b)の値が0.11〜0.89の範囲にあ
る3成分以上からなる親水性共重合体5〜50重量%と
ポリオレフィン95〜50重量%とのブレンドポリマー
からなるポリオレフィン繊維を鞘成分とし、融点150
℃以上の熱可塑性ポリマーを芯成分とし、鞘成分と芯成
分の比率が20対80〜80対20である熱融着性複合
繊維にある。
【0009】本発明の鞘成分の一構成成分であるポリオ
レフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ3−メチルブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1
等を挙げることができる。
【0010】本発明の親水性共重合体において、該共重
合体中に占めるエチレンの含量が10モル%未満では該
共重合体とポリオレフィンとの間に全く相溶性がなく、
該共重合体のドメイン層が形成され、ポリオレフィン繊
維が充分な親水性を示さず、好ましくない。該共重合体
中に占めるビニルアルコールの含量が10モル%未満で
はポリオレフィン複合繊維が充分な親水性を示さず好ま
しくない。従って、該共重合体中のエチレン含量が10
モル以上、ビニルアルコール含量bモル%のbの値が1
0以上という条件下で、酢酸ビニルの含量をaモルとし
たときのb/(a+b)の値を0.11〜0.89の範
囲とすることにより、該共重合体とポリオレフィンとの
相溶性を上げ、該共重合体とポリオレフィンとの密着性
を維持することができる。
【0011】本発明の複合繊維の鞘成分は、ポリオレフ
ィン95〜50重量%と親水性共重合体5〜50重量%
含むブレンドポリマーからなる。親水性共重合体が5重
量%未満の場合は複合繊維が充分な親水性を示さない。
親水性共重合体が50重量%を超えると繊維化が困難と
なる。
【0012】上記ポリマーを使用して芯鞘型複合紡糸を
行い、延伸することにより本発明の耐久親水性を有する
熱接着型複合繊維が得られる。鞘成分と芯成分の複合比
率は、20:80〜80:20容積%にする必要があ
る。鞘成分が20容積%未満になると、熱接着性が不十
分となるため好ましくない。また、鞘成分が80容積%
を超えると、熱接着後の接着繊維の形態安定性が失われ
好ましくない。
【0013】本発明の繊維は、ポリオレフィンと親水性
ポリオレフィンのブレンドポリマーと他ポリマーとの複
合繊維のみよりなる融着処理型繊維集合体としても用い
られるが、該繊維を10重量%以上含む他繊維との混合
処理繊維集合体としても用いられる。
【0014】繊維集合体として、特に20〜100mm
に切断したものは乾式用不織布バインダーとして、また
3〜10mmに切断したものは湿式用不織布バインダー
として好適であり、強度が大きく、耐久親水性のある不
織布を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明す
るが、本発明でいう耐久親水性の評価は、手抄き紙を試
作して水浸透性と水透過性の2つの方法により実施し
た。水浸透性は、試作した手抄き紙にビュウレットによ
り水を1滴滴下し、紙上に落下した水滴が吸収され、光
を当てたときの光沢がなくなった時間を肉眼で判定し
た。
【0016】また水透過性については、コットンリンタ
ーパルプ上に試作した手抄き紙を乗せ、ビュウレットに
より水滴を1滴滴下し、紙上に落下した水滴の集合状態
がなくなるまでの時間を肉眼で測定した。
【0017】耐久性については、試験紙をJIS L−
0217−103法に従って洗濯を10回繰り返し、1
0回後の水浸透性測定及び水透過性測定を行って性能を
評価した。
【0018】実施例1 常法によって得られたエチレン含量32モル%のエチレ
ン・ビニルアルコール共重合体30重量部を水40重量
部、氷酢酸200重量部、10規定の塩酸10重量部を
仕込んだ反応器に入れた後、温度40℃で4時間反応さ
せ、エチレンとビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合
体(親水性共重合体)を得た。該共重合体中のエチレン
とビニルアルコールと酢酸ビニルのモル比は、32:4
4:24であり、b/(a+b)は0.65であった。
【0019】この親水性共重合体Xと高密度ポリエチレ
ン(三井石油化学(株)製 Hizex 2200J)とを20:8
0(重量部)の割合で二軸押出機を使用して溶融混練し
てペレット化し、さらに乾燥した。
【0020】次いで、このポリマーを鞘とし、[η]
0.64のポリエチレンテレフタレートを芯として、芯
/鞘=50/50容積比で芯鞘複合紡糸を行った。紡糸
温度290℃で押し出し、750m/minで巻き取っ
た。
【0021】得られた未延伸糸をステープル用延伸機を
使用して、延伸倍率3.6倍に延伸し、3mmにカット
した。得られた繊維は、単繊維繊度3.0デニール、引
張強度3.72g/d、引張伸度35.1%であった。
【0022】該延伸糸80重量%と単繊維繊度2.5デ
ニール、繊維長3mmのポリエチレンテレフタレート繊
維20重量%を混合した後、角型タピー抄紙機で混抄
し、繊維紙を作成した。その後、ヤンキードライヤー型
のフエロ板熱円筒上で140℃、1分間乾燥し接着し
て、目付け50g/cm2 の手抄き紙を作成した。
【0023】続いて、親水性の評価を実施したところ、
表1に示す結果が得られ、耐久親水性を有していること
がわかった。
【0024】比較例1 密度0.958g/cm3 の高密度ポリエチレン(三菱
油化(株)製 三菱ポリエチJX−10)を鞘とし、
[η]0.64のポリエチレンテレフタレートを芯とし
て、芯/鞘=50/50容積比で芯鞘複合紡糸を行っ
た。紡糸温度290℃で押し出し、750m/minで
巻き取った。得られた未延伸糸を実施例1と同条件で延
伸を行った。得られた繊維は、単繊維繊度3.2デニー
ル、引張強度4.43g/d、引張伸度34.8%であ
った。
【0025】該延伸糸80重量%と単繊維繊度2.5デ
ニール、繊維長3mmのポリエチレンテレフタレート繊
維20重量%を混合した後、実施例1と同じ方法で、目
付け50g/cm2 の手抄き紙を作成した。続いて、親
水性の評価を実施したところ、表1に示す結果が得ら
れ、親水性を有していないことがわかった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】表1より明から明らかな如く、本発明に
よればポリオレフィンと特定の親水性ポリオレフィンの
ブレンドポリマーを鞘成分とし、融点150℃以上の熱
可塑性ポリマーを芯成分とした良好な耐久親水性を有す
る熱接着性複合繊維を提供することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンを10モル%以上含み、ビニル
    アルコール含量をbモル%、酢酸ビニル含量をaモル%
    とするとき、bが10以上であって、且つb/(a+
    b)が0.11〜0.89の範囲にある3成分以上から
    なる親水性共重合体5〜50重量%とポリオレフィン9
    5〜50重量%とのブレンドポリマーを鞘成分とし、融
    点150℃以上の熱可塑性ポリマーを芯成分とし、鞘成
    分と芯成分の比率が20:80〜80:20であること
    を特徴とする耐久親水性を有する熱融着性複合繊維。
JP26478791A 1991-10-14 1991-10-14 耐久親水性を有する熱融着性複合繊維 Pending JPH05106116A (ja)

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JP (1) JPH05106116A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH099949A (ja) * 1995-06-29 1997-01-14 Japan Tobacco Inc 水分散性乾式不織布およびたばこ用フィルター並びにそれらの製造方法
WO1998016672A1 (en) * 1996-10-11 1998-04-23 Chisso Corporation Filament nonwoven fabric and absorbent article using the same
US6696373B2 (en) * 1999-01-08 2004-02-24 Bba Nonwovens Simpsonville, Inc. Durable hydrophilic nonwoven webs and articles formed therefrom
EP1517788A4 (en) * 2002-05-15 2007-06-06 Ahlstrom Windsor Locks Llc IMPROVED ABRASION STRENGTH OF NONWOVENS

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