JP2003171862A - 長繊維不織布およびポリオレフィン系フィルム複合体 - Google Patents
長繊維不織布およびポリオレフィン系フィルム複合体Info
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Abstract
れた熱接着性能を有し、また、優れた機械的強力を有す
る長繊維不織布を提供する。 【解決手段】 芯鞘型複合長繊維からなる長繊維不織布
であり、鞘部が、密度が0.890〜0.920g/c
m3、融点が75〜115℃のポリエチレンからなり、
芯部が、該ポリエチレンの融点より45℃以上高い融点
を有するポリエステルからなる長繊維不織布。また、該
長繊維不織布がポリオレフィン系フィルムを貼り合わせ
るための材料として用いることが好ましい。
Description
料、一般工業資材、農業資材、生活資材等の広い分野に
おいて使用可能な芯鞘型長繊維不織布に関するものであ
る。
る不織布、すなわち、熱可塑性樹脂を溶融し、紡出させ
た糸条群を高速気流で引き取り、延伸、開繊してネット
コンベア上に捕集、堆積させて不織ウェブを形成し、繊
維同士を溶融接着等により一体化した長繊維不織布は、
乾式不織布や湿式不織布に比べて生産性が高く、また、
引張強度等の機械的性質に優れていることでよく知られ
ている。
おいて、ポリアミドあるいは芳香族ポリエステル等の熱
可塑性樹脂、単成分を構成重合体とする長繊維不織布
は、不織布強力は優れているものの、柔軟性、ヒートシ
ール性等を要する用途には好適に用いることができると
はいえない。
オレフィン系重合体からなるスパンボンド不織布は、柔
軟性、ヒートシール性等には優れているが、オレフィン
系重合体からなる繊維は、ポリアミドやポリエステル系
重合体からなる繊維に比べて、繊維強度が劣り、従っ
て、不織布の強度も弱く、それに伴いヒートシール部の
強度等も弱いという問題があった。
ステルやポリプロピレンを配した芯鞘型長繊維不織布
は、ポリアミドあるいは芳香族ポリエステル単独からな
る不織布よりは強力は劣るものの、ポリオレフィン系重
合体単独からなる不織布よりは強力が高く、シートシー
ル性が良好であることで良く知られている。この芯鞘型
長繊維不織布は、鞘部のポリエチレンは、密度が0.9
2g/m3を上回る高密度ポリエチレンが最も一般的に
用いられている。このような高密度ポリエチレンは、融
点が130℃程度であり、ヒートシールの際には、13
0℃以上の熱処理温度に設定される。近年、不織布と他
の材料との複合化がよく行われており、貼り合わせる材
料としても多岐にわたってきている。複合する他の材料
として、例えば、ポリエチレン重合体を主成分とした微
多孔フィルム等の熱収縮が大きい材料と熱接着させる場
合においては、鞘部の高密度ポリエチレンを溶融させる
ために130℃以上もの熱処理温度を施したのでは、ポ
リエチレン微多孔フィルムが、著しく熱収縮したり、接
着面が歪んだりするという問題があり、得られた複合材
は、フィルムの収縮等により、見栄えが悪く、微多孔性
を備えた状態で良好に接着できたとはいえない。また、
熱処理温度を下げると、両者の接着力が弱くなるという
問題がある。
チレンに替えて、融点が100℃程度のチーグラー・ナ
ッタ触媒により得られるポリエチレンを用いることが考
えられ、これにより、上記高密度ポリエチレンよりも熱
処理温度を低く設定することが期待できる。しかし、こ
のチーグラー・ナッタ触媒によるポリエチレンを鞘部に
配し、芯部にポリエステル等の高融点の熱可塑剤樹脂を
配して、芯鞘型複合紡糸を行おうとすると、紡糸温度を
設定する際、融点の高いポリエステルが溶融する温度
に、紡糸温度を設定する必要がある。すると、紡糸温度
とチーグラー・ナッタ触媒によるポリエチレンの融点と
の差が大きく、チーグラー・ナッタ触媒によるポリエチ
レンは低分子量物や共重合物が多いために、溶融紡糸の
際に、鞘部のポリエチレン中の低分子量物が熱分解を起
こし、紡糸口金直下での発煙や紡出糸表面のべたつき等
により、紡糸性や開繊性が悪化するという問題があっ
た。
解決し、ヒートシール性を有し、特に低温領域でのヒー
トシール加工において、優れた熱接着性能を有し、かつ
機械的強力に優れる長繊維不織布であり、かつ、製造す
るにあたって、紡糸性や開繊性に優れた長繊維不織布を
提供することを課題とするものである。
鑑み、芯鞘型複合長繊維不織布において、主に強度を担
う芯成分としてポリエステルを用い、鞘成分としてポリ
エチレンを用いた場合に、開繊性、紡糸性および熱接着
性を改善すべく鋭意検討した結果、比較的低い融点を有
し、かつ密度が特定の範囲の低密度ポリエチレンを用い
ると、得られる長繊維の機械的強度が優れ、かつ、低温
領域でのヒートシール性を有する芯鞘型長繊維不織布を
得ることができることを見出した。
範囲に調整したメタロセン系重合触媒により得られたポ
リエチレンを使用することによって、高温紡糸時に鞘部
のポリエチレンの熱分解を減少させることに着眼し、開
繊性、紡糸性に優れた芯鞘型複合不織布を得ることがで
きることを見い出した。
らなる長繊維不織布であり、鞘部が、密度が0.890
〜0.920g/cm3、融点が75〜115℃のポリ
エチレンからなり、芯部が、該ポリエチレンの融点より
45℃以上高い融点を有するポリエステルからなること
を特徴とする長繊維不織布を要旨とするものである。
て、前記ポリエチレンが、メタロセン系重合触媒により
得られたものであり、そのQ値(重量平均分子量/数平
均分子量)が1.5〜3.5であることを特徴とする長
繊維不織布を要旨とするものである。
ン系フィルムと貼り合わせるための材料であることを特
徴とするポリオレフィン系フィルム複合用長繊維不織布
を要旨とするものである。
レンが溶融または軟化することによってポリオレフィン
系フィルムと複合していることを特徴とするポリオレフ
ィン系フィルム複合材を要旨とするものである。
複合長繊維からなるものであり、鞘部が、密度が0.8
90〜0.920g/cm3、融点が75〜115℃の
ポリエチレン(以下、低密度ポリエチレンと称する。)
からなる。
20g/cm3を超えると、低密度ポリエチレンの融点
が高くなり、長繊維不織布において、低温域での熱接着
性が悪くなり、本発明の目的を達成することができな
い。一方、低密度ポリエチレンの密度が0.890g/
m3未満であると、長繊維の表面がべたついたり、ま
た、スパンボンド法で長繊維不織布を得る際の開繊性が
悪化するため、長繊維不織布は、風合いおよび地合いの
劣ったものとなる。
が75℃〜115℃のものであり、好ましくは90〜1
10℃のものである。融点ピークが115℃を超える
と、低温でのヒートシール性が劣り、本発明が目的とす
るものではなく、一方、融点ピークが75℃未満である
と、長繊維不織布を製造する際に、溶融紡出した長繊維
は冷却されにくく、また、長繊維の表面がべたつくた
め、開繊性が悪くなり、得られる長繊維不織布は、地合
いの劣ったものとなる。
タロセン系重合触媒により得られたものであることが好
ましく、そのQ値(重量平均分子量/数平均分子量)が
1.5〜3.5であることが好ましい。Q値が小さい
程、低密度ポリエチレンの分子構造において、結晶の大
きさが比較的均一であり、分子量分布が狭い。低密度ポ
リエチレンのQ値が3.5を超えると、相対的に低分子
量のものが増えるため、溶融紡糸の際にその低分子量の
ものが熱分解したり、また発煙を生じたりするため、製
糸性に劣るものとなる。一方、Q値が1.5未満の低密
度ポリエチレンは、ポリエチレン自体の製造が難しく、
たとえ製造ができたとしても、製造コストが極めて高く
なる。
エチレンと芯部に配するポリエステルとの融点差は45
℃以上とするため、また、ポリエステルとして、融点が
200〜260℃程度のものをより好ましく用い、溶融
紡糸する際の紡糸温度は、ポリエステルが溶融する温度
を基準に設定するために、250℃〜295℃の範囲と
なる。このような温度では、低密度ポリエチレン中に存
在する低分子量のものは、熱分解を起こし、発煙し、紡
糸性が劣る。そこで、本発明においては、Q値を特定の
範囲に設定することが好ましく、それにより、低分子量
のポリエチレンの量をできるだけ少なくし、高温紡糸時
に、鞘部のポリエチレンの熱分解を減少させて、紡糸性
を良好とすることができる。低密度ポリエチレンの分子
構造において、結晶の大きさが比較的均一であり、分子
量分布が狭いものの方が、溶融紡糸する際に優れた曵糸
性を示すのである。
メルトフローレートは、10〜60g/10分であるこ
とが好ましい。このメルトフローレートが60g/10
分を超えると、溶融粘度が低すぎるために繊維の均斉度
が劣り、延いては紡糸の状態が悪化する傾向となる。逆
に、メルトフローレートが10g/10分未満である
と、溶融粘度が高すぎるために高速製糸性に劣る傾向と
なる。
しては、上記低密度ポリエチレンを用いるが、本発明の
目的を阻害しない範囲で高密度ポリエチレンやポリプロ
ピレンを少量ブレンドしたものであってもよい。上記低
密度ポリエチレン以外の他の重合体のブレンド量は、3
0質量%未満であることが好ましく、より好ましくは、
10質量%未満である。他の重合体のブレンド量が30
質量%を超えると、低温でのヒートシール性に劣り、本
発明の目的を達成することができなくなる。
必要に応じて、艶消し剤、顔料、結晶核剤などの各種添
加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよ
い。
る前記低密度ポリエチレンの融点より、45℃以上高い
融点を有するポリエステルからなる。
リエステルの融点との差が45℃未満であると、ヒート
シールや他の素材と複合するための熱処理の際に、熱に
よって、芯部のポリエステルがダメージを受けて、得ら
れた長繊維不織布または複合材の機械的強力が低下す
る。また、本発明で用いる低密度ポリエチレンの融点と
の差が45℃未満のポリエステルとなると、融点が16
0℃未満のものであり、現実にそのような融点の低いポ
リエステルは、生産性、操業性に劣り、コストが高いも
のとなり好ましくない。
しく用いられるものとしては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレン
テレフタレートが挙げられる。また、前記したアルキレ
ンテレフタレートを主成分として他の成分を少量共重合
してなる共重合ポリエステルを用いることもでき、他の
成分としては、酸成分として、イソフタル酸、アジピン
酸などのカルボン酸、ジオール成分としてテトラメチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコー
ル成分が挙げられる。共重合ポリエステルを用いる場
合、アルキレンテレフタレート単位が80モル%以上で
あることが、重合体自体の耐熱性および繊維強度の点か
ら好ましい。共重合成分が20モル%を超えると、繊維
の配向性が劣り、また、融点も下がるためである。
レフタレートが好ましく用いられ、共重合ポリエステル
としては、エチレンテレフタレートを主たる主成分と
し、イソフタル酸を20モル%未満の範囲で共重合した
ものを好ましく用いることができる。
考えて、その融点は、160℃以上であることが好まし
く、さらには、200℃以上であることが好ましい。ま
た、ポリエステルの融点の上限は、鞘部の低密度ポリエ
チレンとの融点差を考慮し、260℃程度とする。
〔η〕は、0.5以上、好ましくは0.6以上のもの
が、製糸性および得られる長繊維の機械的強度の点で好
ましい。
鞘部の複合比は、用途に応じて適宜決定すればよいが、
鞘部の比率が少なくなりすぎると、ヒートシール性が劣
る傾向となり、一方、鞘部の比率が多くなりすぎると、
繊維強度および不織布の強力が劣る傾向となる。一般
に、芯部と鞘部の複合比(質量比)は、20/80〜8
0/20の範囲にすることが好ましい。
繊維が堆積して、一体化してなるものである。一体化す
るための不織布化の方法としては、一般の不織布化手段
を用いればよく、例えば、熱エンボス処理や熱風処理等
の熱処理により、繊維同士が鞘部の溶融または軟化によ
り熱接着してなる熱接着不織布、また、繊維同士がニー
ドルパンチ等により機械的に交絡してなる交絡不織布等
が挙げられる。本発明においては、熱エンボス処理によ
り部分的に熱接着してなる長繊維不織布であることが好
ましい。
造方法について説明する。
ボンド法により効率良く製造することができる。すなわ
ち、芯部としてポリエステル重合体チップを用い、鞘部
に低密度ポリエチレン、あるいは必要に応じて、ドライ
ブレンド法等で低密度ポリエチレンにポリプロピレンあ
るいは高密度ポリエチレン等を混合した重合体チップを
用い、芯鞘型複合断面となる紡糸口金を用いて溶融紡糸
する。このときの紡糸温度は、芯部の融点よりも30〜
40℃程度高い温度に設定する。したがって、上述した
好ましいポリエステルを用いる場合は、紡糸温度は、2
50℃〜295℃の範囲となる。
いて、目的繊度となるように牽引細化して引き取る。そ
して、吸引装置から排出された糸条群を開繊させた後、
コンベアネット上に集積させて不織ウエブとし、この不
織ウエブを熱エンボス装置に導き、熱圧接処理を施し
て、芯鞘型複合長繊維からなる長繊維不織布を得ること
ができる。
成を有するものであり、低温領域でのヒートシール性が
良好であることから、ヒートシールを要する用途に好適
に用いることができる。
密度ポリエチレンを溶融または軟化させて、これを接着
成分とし、他の材料と接着することにより貼り合わせる
ことも可能であるため、他の材料と貼り合わせるための
複合用の材料として、好適に用いることができる。他の
材料としては、不織布、織り物、編み物等の各種布帛
や、湿式シート、フィルム等が挙げられる。
チレンと相溶性を有するものが好ましく、特にポリオレ
フィン系フィルムが好ましく、これと複合させることに
より、ポリオレフィン系フィルム複合材として、包装材
や衛生材料等に好適に用いることができる。
は、そのフィルムの構成樹脂がポリエチレンであること
が好ましい。また、本発明の長繊維不織布は、鞘部の低
密度ポリエチレンの融点が低いため、熱処理設定温度を
100℃程度としても、十分に軟化または溶融して、他
の材料と複合化することができるため、微多孔ポリエチ
レンフィルムであっても、フィルムが有する微多孔を損
することなく、また、フィルムを収縮させることなく、
良好に貼り合わせることができる。
下記方法により複合することができる。すなわち、熱ロ
ールや熱風等の熱処理により、本発明の長繊維不織布の
鞘部を構成する低密度ポリエチレンを溶融または軟化さ
せ、他の材料を貼り合わせ、必要に応じて、熱や圧力等
をかけて両者を接着一体化させて、複合材を得る。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例における各特性値は、以下のようにし
て求めた。 (1)ポリエステルの極限粘度[η];フェノールと四
塩化エタンとの等質量比の混合溶媒100ccに試料
0.5gを溶解し、測定した。
の示差走査熱量計DSC−7型を用い、昇温速度20℃
/分で測定した。
(g/10分);JIS K 6922に記載の方法に
より測定した(温度190℃、荷重21.18N)。
ト(g/10分);JIS K 6921に記載の方法
により測定した(温度230℃、荷重21.18N)。
る紡糸口金より、溶融紡糸し、吸引装置により引き取り
細化した糸状群が、吸引装置を経て開繊装置より排出す
る状態を観察し、開繊の状態で評価した。評価は以下の
4段階で行った。 ◎:集束糸が無く、開繊状態は極めて良好 ○:集束糸は若干あるが、開繊状態は比較的良好 △:集束糸が多く、開繊状態が悪い。 ×:殆どの糸状群が密着し、開繊していない。
m幅);合繊長繊維不織布試験法(JIS L 190
6)に準じて、東洋ボールドウイン社製テンシロンRT
M−500型を用いて、幅50mm、長さ200mmの
試験片を、把持間隔100mm、引張速度100mm/
分の条件で測定し、試料10点の平均値を求め、引張強
力とした。なお、引張強力については、長繊維不織布の
MD方向(機械方向)、CD方向(MD方向に直交する
方向)共に求めた。
(CD方向)×150mm(MD方向)の試料片(長繊
維不織布)2枚を重ね合わせ、長手方向(MD方向)先
端から50mmの所をヒートシールテスターで熱圧着
(ダイの温度を100℃、110℃、120℃のそれぞ
れの温度を設定、面圧98N/cm2、接着面積10m
m(MD方向)×30mm(CD方向))した。熱接着
部の剥離強力は、JIS L 1089のT剥離測定法に
準じて、東洋ボールドウイン社製テンシロンRTM−5
00型を用いて、幅30mmの試験片を、把持間隔10
mm、引張速度100mm/分の条件で測定し、5点の
平均値を求め、ヒートシール強力とした。
0.70のポリエチレンテレフタレートを用い、鞘部の
ポリエチレンとして、メタロセン系重合触媒を用いて重
合された、メルトフローレート20g/10分、Q値
2.2、密度0.904g/cm3、融点102℃の低
密度ポリエチレンを用いて、下記スパンボンド法にて芯
鞘型長繊維不織布を製造した。
置を用い、紡糸温度280℃にて芯鞘型複合断面となる
紡糸口金より、繊維質量に占める鞘部の質量比率が50
質量%となるよう溶融紡糸し、吸引装置により繊度3.
3dTexとなるように引き取り細化させ、吸引装置か
ら排出された糸条群を開繊させた後、移動する捕集面上
に捕集・堆積させて、長繊維が堆積してなる不織ウェブ
とした。この不織ウエブを、エンボスロール(エンボス
突起部の面積率21%)とフラットロールとからなる熱
エンボス装置に導き、両ロールの表面温度95℃、線圧
294N/cmの条件下で部分的に熱圧接処理を施し、
目付40g/m2の長繊維不織布を得た。
繊性を表1に示す。
/10分、Q値4.9、密度0.957g/m3の高密
度ポリエチレンを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、目付40g/m2の芯鞘型長繊維不織布を製造し
た。
繊性を表1に示す。
/10分、Q値3.7、密度0.925g/m3の直鎖
状低密度ポリエチレンを用いた以外は、実施例1と同様
にして、目付40g/m2の芯鞘型長繊維不織布を製造
した。
繊性を表1に示す。
g/10分、Q値2.2、密度0.920g/m3のポ
リプロピレンを用いたこと、紡糸温度を230℃とした
こと以外は実施例1と同様にして目付40g/m2の芯
鞘型長繊維不織布を製造した。
繊性を表1に示す。
は、不織布強力、熱接着性共に優れており、スパンボン
ド法における開繊性も良好であり、得られた不織布の地
合いは極めて優れていた。
不織布強力、開繊性は実施例1と同様に優れていたが、
低温域(100〜120℃)でのヒートシール性は殆ど
無く、本発明が目的とするものではなかった。
が著しく、殆ど開繊していない状態であり、地合が悪
く、不織布製品として使用できる状態のものではなかっ
た。
的良好であったが、不織布強力、ヒートシール性が実施
例1に比べ顕著に劣っており、本発明が目的とするもの
ではなかった。
貼り合わせを行った。すなわち、実施例1で得られた長
繊維不織布の片面を80℃に加熱されたロールに接触さ
せた後、線状低密度ポリエチレンからなる微多孔フィル
ムと長繊維不織布とを、長繊維不織布の加熱ロールに接
触させた面がフィルム側となるように重ね合わせ、10
0℃に加熱された一対のロール間に通して、加圧するこ
とにより、両者を貼り合わせて、ポリオレフィン系フィ
ルム複合体を得た。
は、長繊維不織布と微多孔フィルムとの接着は良好であ
り、微多孔フィルムの有する透湿性や風合いを維持する
ものであった。
を用いたこと以外は、実施例11と同様にして微多孔フ
ィルムとの貼り合わせを行ったところ、長繊維不織布に
微多孔フィルムが接着せず、複合体を得ることはできな
かった。
を用い、加熱された一対のロールの温度を130℃に設
定した以外は、実施例11と同様にして微多孔フィルム
との貼り合わせを行ったところ、得られた複合体は、微
多孔フィルムが収縮して表面が凹凸となり、見栄えの悪
いものであり、また、微多孔フィルムの孔がつぶれ、透
湿性を維持するものではなかった。
繊維不織布であって、鞘部が、密度が0.89〜0.9
20g/cm3、融点が75〜115℃のポリエチレン
からなり、芯部が、該ポリエチレンの融点より45℃以
上高い融点を有するポリエステルからなるため、柔軟性
と風合い、地合いに優れ、また、芯部にポリエステルを
配していることから、高い不織布強力を有し、また、鞘
部に融点が低く、密度の低いポリエチレンを配している
ため、低温領域(100℃付近)であっても、良好な熱
接着性を有する。また、芯部と鞘部との融点差が大きい
ため、ヒートシール部においても、芯部が熱によるダメ
ージを受けることなく、高い強力を保持することができ
る。
るものであるので、医療材料、衛生材料、一般工業資
材、農業資材、生活資材等の広い分野において使用可能
で、また、各種他の材料と好適に貼り合わせることがで
きる。
不織布とポリオレフィン系フィルムと複合してなるポリ
オレフィン系複合材は、特に強度、柔軟性、ヒートシー
ル性を同時に求められる包装材料や衛生材料に好適に用
いることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 芯鞘型複合長繊維からなる長繊維不織布
であり、鞘部が、密度が0.890〜0.920g/c
m3、融点が75〜115℃のポリエチレンからなり、
芯部が、該ポリエチレンの融点より45℃以上高い融点
を有するポリエステルからなることを特徴とする長繊維
不織布。 - 【請求項2】 ポリエチレンが、メタロセン系重合触媒
により得られたものであり、そのQ値(重量平均分子量
/数平均分子量)が1.5〜3.5であることを特徴と
する請求項1記載の長繊維不織布。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の長繊維不織布
が、ポリオレフィン系フィルムと貼り合わせるための材
料であることを特徴とするポリオレフィン系フィルム複
合用長繊維不織布。 - 【請求項4】 請求項1または2の長繊維不織布の鞘部
のポリエチレンが溶融または軟化することによってポリ
オレフィン系フィルムと複合していることを特徴とする
ポリオレフィン系フィルム複合体。 - 【請求項5】 ポリオレフィン系フィルムの構成樹脂が
ポリエチレンであることを特徴とする請求項4記載のポ
リオレフィン系フィルム複合体。 - 【請求項6】 ポリオレフィン系フィルムが微多孔ポリ
エチレンフィルムであることを特徴とする請求項4記載
のポリオレフィン系フィルム複合体。
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