JP2001003251A - 水切り袋 - Google Patents

水切り袋

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JP2001003251A
JP2001003251A JP17400699A JP17400699A JP2001003251A JP 2001003251 A JP2001003251 A JP 2001003251A JP 17400699 A JP17400699 A JP 17400699A JP 17400699 A JP17400699 A JP 17400699A JP 2001003251 A JP2001003251 A JP 2001003251A
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fiber
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binder
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Hideyuki Tsujimura
英之 辻村
Hiromichi Okuwa
弘道 大桑
Hiroyuki Kawamoto
宏之 川元
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UNITIKA HANBAI KK
Unitika Ltd
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UNITIKA HANBAI KK
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 台所のコーナーあるいは排水口に使用する水
切り袋の用途に対し、生ゴミ処理機において生ゴミと同
時に分解処理が可能であるにもかかわらず、実用上にお
いては何ら問題のない強力を有するとともに、ゴミ捕集
性、水切り性も良好な水切り袋を提供する。 【解決手段】 繊維長100mm以下の生分解性を有す
る主体繊維と、繊維長100mm以下で鞘部の融点が芯
部の融点および主体繊維の融点または熱分解温度より2
0℃以上低い生分解性を有する芯鞘複合バインダー繊維
とからなる不織布からなる水切り袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所のコーナーや
排水口等に設けられた生ゴミを受けるゴミ入れにセット
して使用し、そのまま生ゴミ処理機等に投入でき、生分
解が可能な水切り袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】台所の三角コーナーや排水口の生ゴミ受
け用のバスケット等にセットして使用する水切り袋とし
ては、ネットや穴あきポリエチレンシート等で構成され
たものがあり、また最近では、これに代えて不織布で構
成された袋が使用されている。不織布製の水切り袋は従
来のネット製のものに比べてゴミ捕集性に優れ、ポリエ
チレンシート製のものに比べて水切り性、ゴミ捕集性に
優れているという長所がある。
【0003】しかしながら、上記のネット製や穴あきポ
リエチレンシート製あるいは不織布製水切り袋は、実用
に耐えうる強度を維持すべくポリエステル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン等の生分解性を有しない合成繊維あ
るいは合成樹脂で構成されているため、近年普及してい
る家庭用生ゴミ処理機にて生ゴミとともに処理すれば、
水切り袋のみ分解せず攪拌機に絡まってしまうという問
題点があった。
【0004】最近では、上記のような問題点を解決する
ため、合成生分解性繊維を使用した不織布からなる水切
り袋が提案されている(特開平9−142485号公
報)。しかしながら、この水切り袋は、これを製造する
に際し、単一ポリマーからなる合成生分解性繊維を使用
しているため、不織布化する際の熱圧着処理(カレンダ
ー処理、エンボス処理等)により、熱圧着部に存在する
合成生分解性繊維は、潰れて全融し樹脂化したフィルム
状となったり、圧着ロールに付着するなど、処理条件の
コントロールが困難であった。また、このような単一ポ
リマーからなる繊維が溶融することにより熱圧着された
不織布は、剛性が高く硬いために、三角コーナーやごみ
受けバスケットにセットする際、使い勝手に劣るもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題を解決しようとするもので、生ゴミ処理機において
生ゴミと同時に分解処理が可能であるにもかかわらず、
実用上においては何ら問題のない強力を有するととも
に、ゴミ捕集性、水切り性、使い勝手が良好で、さらに
不織布の加工性にも優れた水切り袋を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、繊
維長100mm以下の生分解性を有する主体繊維と、繊
維長100mm以下の生分解性を有する芯鞘複合バイン
ダー繊維とからなり、バインダー繊維はバインダー成分
となる鞘部の融点または軟化点が芯部の融点および主体
繊維の融点または熱分解温度より20℃以上低く、バイ
ンダー成分が溶融または軟化することにより構成繊維同
士が接着されてなる不織布からなり、不織布の目付が1
0〜40g/m2、バインダー繊維の混率が10〜50
重量%であることを特徴とする水切り袋を要旨とするも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の水切り袋は、生分解性を
有する主体繊維と生分解性を有する芯鞘複合バインダー
繊維とからなる。生分解性を有する主体繊維としては、
生分解性を有する脂肪族ポリエステルからなる繊維やセ
ルロース系繊維等が挙げられる。
【0008】脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポ
リグリコール酸やポリ乳酸のようなポリ(α−ヒドロキ
シ酸)またはこれらを主たる繰り返し単位とする共重合
体が挙げられる。また、ポリ(ε−カプロラクトン)、
ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒド
ロキシアルカノエート)やポリ−3−ヒドロキシプロピ
オネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3
−ヒドロキシプロピオレート、ポリ−3−ヒドロキシブ
チレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロネート、ポリ−
3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシ
オクタノエートのようなポリ(β−ヒドロキシアルカノ
エート)や、これらの繰り返し単位とポリ−3−ヒドロ
キシバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートの繰
り返し単位との共重合体などが挙げられる。
【0009】また、グリコールとジカルボン酸の縮重合
体からなるポリアルキレンアルカノエートの例として
は、例えば、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレン
サクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
アゼレート、ポリブチレンオキサレート、ポリブチレン
サクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレン
セバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオ
ペンチルオキサレートまたはこれらを主繰り返し単位と
するポリアルキレンアルカノエート共重合体が挙げられ
る。
【0010】本発明においては、生分解性能および融
点、実用性等の点から、上記の重合体の中で特にポリ乳
酸系重合体を好適に用いることができる。脂肪族ポリエ
ステルがポリ乳酸系重合体である場合は、ポリ(D−乳
酸)、ポリ(L−乳酸)、D−乳酸とL−乳酸との共重
合体、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、
L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、D−乳
酸とL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体との
群から選ばれる重合体が挙げられる。ポリ乳酸のホモポ
リマーであるポリ(L−乳酸)やポリ(D−乳酸)の融
点は約180℃であるが、ポリ乳酸系重合体として前記
コポリマーを用いる場合には、実用性と融点等を考慮し
てポリマー成分の共重合量比を決定することが好まし
く、D体/L体(共重合モル比)は、100未満/0を
超える〜90/10、10/90〜0を超える/100
未満であることが好ましい。
【0011】乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体
である場合におけるヒドロキシカルボン酸としては、グ
リコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒド
ロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ
ヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸等が挙げられる。こ
れらの中でも特に、ヒドロキシカプロン酸またはグリコ
ール酸を用いることが低コストの点から好ましい。
【0012】セルロール系繊維としては、木綿、レーヨ
ンあるいはパルプ、溶剤紡糸セルロース繊維等を好まし
く用いることができる。
【0013】なお、本発明に用いる主体繊維として、上
述の脂肪族ポリエステルからなる繊維およびセルロース
系繊維から選ばれる2種以上の繊維を用いてもよい。
【0014】生分解性を有する芯鞘複合バインダー繊維
は、芯部および鞘部ともに生分解性を有する重合体から
なり、バインダー成分となる鞘部の融点または軟化点が
芯部の融点および主体繊維の融点または熱分解温度より
20℃以上低い。鞘部の融点または軟化点と、芯部の融
点あるいは主体繊維の融点または熱分解温度との差が2
0℃未満であると、熱処理工程において芯部あるいは主
体繊維が軟化または分解変性して繊維形態を維持できな
いものとなり、その結果、得られる不織布は、柔軟性に
乏しく、剛性の高いゴワゴワしたものとなり、三角コー
ナーやごみ受けバスケット等にセットする際、使い勝手
に劣るものとなる。
【0015】バインダー繊維を構成する芯部と鞘部の組
み合わせとしては、上述の主体繊維の構成重合体として
挙げた脂肪族ポリエステルから20℃以上の融点差を有
するものを選択すればよい。
【0016】本発明においては、生分解性能および融
点、実用性等の点から、相互に融点を異にする2種のポ
リ乳酸からなる芯鞘複合型バインダー繊維を用いること
が好ましい。
【0017】相互に融点を異にする2種のポリ乳酸につ
いて説明する。ポリ乳酸を構成する乳酸モノマーは光学
活性の炭素を有しており、D体とL体の光学異性体が存
在する。L体に2モル%未満のD体を共重合させること
により、融点165℃以上のポリ乳酸を得ることができ
る。そして、D体の共重合比率を上げて10モル%以上
とすると融点は140℃以下となる。前者のポリマーを
芯部に後者のポリマーを鞘部に配置した芯鞘複合型ポリ
乳酸繊維をバインダー繊維として使用することが好まし
い。
【0018】本発明の水切り袋を構成する主体繊維およ
びバインダー繊維の繊維長は、100mm以下であるこ
とが重要である。繊維長が100mmを超えると、生ゴ
ミ処理機の攪拌バネに絡まる恐れがあるため好ましくな
い。本発明においては、水切り袋を構成する繊維の繊維
長を100mm以下とすることにより、生ゴミ処理機で
の機械的攪拌に対して容易に細分化でき、生ゴミと同時
に投入しても処理することが可能とする。
【0019】主体繊維およびバインダー繊維の繊度は、
水切り袋のゴミ捕集性、水切り性等に応じて適宜選定す
ることができ、特に限定されるものではない。一般に
は、1.5〜100デシテックス(以下、dtexと略
記する。)のものを用いることができる。繊度が大きく
なるほど、水切り性は優れるが、細かいゴミの捕集性に
劣る傾向となり、一方、繊度が小さくなるほど、細かい
ゴミの捕集性は優れるものの、水切り性に劣る傾向とな
る。
【0020】本発明の水切り袋は、主体繊維と芯鞘複合
バインダー繊維が混綿されてなり、芯鞘複合バインダー
繊維の鞘部のバインダー成分が溶融または軟化すること
により構成繊維同士が接着されてなる不織布からなるも
のである。
【0021】不織布に混綿されてなる芯鞘複合バインダ
ー繊維の混率は、10〜50重量%である。バインダー
繊維の混率が10重量%未満であると、構成繊維間の接
着力が不十分となり、所望する実用的な不織布強力が得
られない。一方、混率が50重量%を超えると、不織布
強力が高くなりすぎて生ゴミ処理機で容易にバラバラに
ならず、攪拌バネに絡まる恐れがあるため好ましくな
い。
【0022】不織布の目付は、10〜40g/m2の範
囲である。不織布の目付が10g/m2未満であると、
不織布を構成する繊維本数が少なく、目付ムラが発生す
るため、不織布強度が低下し、水切り袋本来の機能が損
なわれるため好ましくない。一方、不織布の目付が40
g/m2を超えると水切り性が低下する傾向となり、ま
た、生産コストも高くなる。
【0023】本発明の水切り袋を構成する不織布の製造
方法は、特に限定されるものではなく、通常行われてい
る乾式不織布の製造方法あるいは湿式不織布の製造方法
で良い。例えば、乾式法(カード法、エアレイ法等)に
よってウェブ化された繊維集合体あるいは湿式法により
シート化された繊維集合体を作成し、この繊維集合体に
エンボスロールやカレンダロールを用いて熱圧着する方
法や、熱風循環装置を用いて繊維交点を熱接着する方
法、超音波融着法により繊維接着を行う方法等がある。
【0024】エンボスロールやカレンダーロールを用い
た熱圧着法により処理する場合のロール設定温度は、ロ
ール線圧、処理速度にもよるが、バインダー成分の融点
以下とすることが好ましい。ロール設定温度がバインダ
ー成分の融点を超えると、繊維集合体がロールに巻き付
いて操業性が著しく劣るため好ましく。
【0025】次に、得られた不織布は、公知の製袋加工
方法により袋状とし、本発明の水切り袋とする。例え
ば、得られた不織布を折り曲げて2辺をヒートシールす
ることにより袋状形態としてもよく、また、得られた不
織布を2枚重ねあわせて三辺をヒートシールすることに
より袋状形態とすることもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例に記述した諸物性の評価法は、次のと
おりである。
【0027】(1)不織布強力 引張強力;JIS-L-1913-6.3記載の方法に準じ
て測定した。
【0028】(2)ゴミ捕集性 同一の生ゴミを捨てた場合のゴミ捕集性を以下のように
3段階で評価した。 1:捕集性良好。 2:普通。 3:捕集性不良。
【0029】(3)水切り性 同一の液状生ゴミを捨てた場合の水切り性を以下のよう
に3段階で評価した。 1:水切り性良好。 2:普通。 3:水切り性不良。
【0030】(4)生ゴミ処理機による生分解性 家庭用生ゴミ処理機にて生ゴミと同時に処理した場合の
分解性を以下のように3段階で評価した。 1:良好(処理日数10日以内で分解する)。 2:不良(攪拌バネに絡まって分解しにくい)。 3:不良(全く分解しない)。
【0031】実施例1 主体繊維としてレーヨン短繊維(5.6dtex×51
mm)を70重量%、バインダー繊維として芯部に融点
170℃、D体/L体の共重合モル比=2/98のポリ
乳酸を配し、鞘部に融点140℃、D体/L体の共重合
モル比=10/90のポリ乳酸を配したポリ乳酸バイン
ダー短繊維(芯鞘成分比率1:1(重量比)、4.4d
tex×51mm)を30重量%の割合で混綿し、カー
ドに通した後、クロスラッパーで積層してウェブとし、
熱エンボスロール(135℃、走行速度5m/min、
圧着面積率11%)にて処理を行ない目付18g/m2
の実施例1の不織布を得た。次にこの不織布を折り曲げ
て2辺をヒートシールすることにより実施例1の水切り
袋を得た。得られた不織布及び水切り袋の評価結果を表
1に示す。
【0032】比較例1 主体繊維としてレーヨン短繊維(5.6dtex×12
0mm)を使用したこと以外は実施例1と同様にして比
較例1の不織布及び水切り袋を得た。得られた不織布及
び水切り袋の評価結果を表1に示す。
【0033】比較例2 不織布の目付を8g/m2としたこと以外は実施例1と
同様にして比較例2の不織布及び水切り袋を得た。得ら
れた不織布及び水切り袋の評価結果を表1に示す。
【0034】比較例3 不織布の目付を50g/m2としたこと以外は実施例1
と同様にして比較例3の不織布及び水切り袋を得た。得
られた不織布及び水切り袋の評価結果を表1に示す。
【0035】比較例4 主体繊維とバインダー繊維の混率を95/5(重量%)
としたこと以外は実施例1と同様にして比較例4の不織
布及び水切り袋を得た。得られた不織布及び水切り袋の
評価結果を表1に示す。
【0036】比較例5 主体繊維とバインダー繊維の混率を40/60(重量
%)としたこと以外は実施例1と同様にして比較例5の
不織布及び水切り袋を得た。得られた不織布及び水切り
袋の評価結果を表1に示す。
【0037】実施例2 主体繊維として溶剤紡糸セルロース繊維(レンチング社
製「レンツチング・リヨセル」2.2dtex×40m
m)を50重量%、実施例1で用いたバインダー繊維を
50重量%の重量割合で混綿し、カードに通した後、ク
ロスラッパーで積層してウェブとし、熱カレンダーロー
ル(135℃、走行速度5m/min)にて処理を行な
い目付20g/m2の実施例2の不織布を得た。次にこ
の不織布を折り曲げてヒートシールすることにより実施
例2の水切り袋を得た。得られた不織布及び水切り袋の
評価結果を表1に示す。
【0038】比較例6 主体繊維としてポリエチレンテレフタレート短繊維
(6.7dtex×51mm)を50重量%、バインダ
ー繊維として芯部に融点256℃のポリエチレンテレフ
タレートを配し、鞘部に融点110℃の共重合ポリエス
テルを配してなるバインダー繊維(ユニチカ株式会社製
「メルティ」4.4dtex×51mm)を50重量%
の割合で混綿し、カードに通した後、クロスラッパーで
積層してウェブとし、熱カレンダーロール(100℃、
走行速度5m/min)にて処理を行ない目付20g/
2の比較例6の不織布を得た。次にこの不織布を折り
曲げてヒートシールすることにより比較例6の水切り袋
を得た。得られた不織布及び水切り袋の評価結果を表1
に示す。
【0039】実施例3 主体繊維として針葉樹パルプを70重量%、バインダー
繊維としてポリ乳酸芯鞘バインダー短繊維(芯鞘成分比
率1:1(重量比)、4.4dtex×5mm)を30
重量%の割合で混綿し、湿式抄紙法にてシート化し、さ
らに熱エンボスロール(135℃、走行速度5m/mi
n、圧着面積率11%)にて処理を行ない目付15g/
2の実施例3の不織布を得た。次にこの不織布を折り
曲げてヒートシールすることにより実施例3の水切り袋
を得た。得られた不織布及び水切り袋の評価結果を表1
に示す。
【0040】比較例7 バインダー繊維として比較例6に用いたバインダー繊維
を用い、熱エンボスロールの処理条件を100℃、走行
速度5m/min、圧着面積率11%とした以外は実施
例3と同様にして比較例7の不織布及び水切り袋を得
た。得られた不織布及び水切り袋の評価結果を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】表1より明らかなように、実施例1、2、
3で得られたいずれの不織布及び水切り袋は適当な不織
布強力を有し、かつ生ゴミ処理機による分解性が良好で
あった。さらにゴミ捕集性、水切り性についても良好な
ものであった。
【0043】一方、繊維長が100mmを超える主体繊
維を用いた比較例1の水切り袋は、家庭用生ゴミ処理機
の攪拌バネに絡まり、分解しにくいものであった。
【0044】不織布の目付が10g/m2である比較例
2の水切り袋は、不織布強力が劣るものであったため、
使用時に破れが発生し、実用的なものではなかった。
【0045】不織布の目付が40g/m2を超える比較
例3の水切り袋は、水切り製の劣るものであった。
【0046】バインダー繊維の混率が10重量%未満で
ある比較例4の水切り袋は、不織布強力の劣るものであ
ったため、使用時に破れが発生し、実用的なものではな
かった。
【0047】バインダー繊維の混率が50重量%を超え
る比較例5の水切り袋は、不織布強力が高すぎて、家庭
用生ゴミ処理機の攪拌バネに絡まり、分解しにくいもの
であった。
【0048】主体繊維および/またはバインダー繊維と
して生分解性を有しない繊維を用いた比較例6、7の水
切り袋は、家庭用生ゴミ処理機内で分解されるものでは
なかった。
【0049】
【発明の効果】本発明の水切り袋は、主体繊維およびバ
インダー繊維ともに生分解性を有する繊維を用いている
ために、生ゴミ処理機内で生分解が可能である。さらに
構成繊維の繊維長を100mm以下、目付を10〜40
g/m2、バインダー繊維の混率を10〜50%にする
ことにより、水切り袋としては実用的な不織布強力を得
ることができ、かつ生ゴミ処理機の攪拌バネに絡まるこ
となく容易に攪拌され、生ゴミと同時に処理することが
でき、ゴミ捕集性及び水切り性も良好な水切り袋を提供
することが可能である。
【0050】さらには、バインダー繊維として、芯鞘複
合形態であって、バインダー成分となる鞘部に、融点ま
たは軟化点が芯部の融点および主体繊維の融点または熱
分解温度より20℃以上低い重合体を配しているので、
不織布化の際の熱処理加工性に優れ、また、得られた不
織布は、熱接着部においては、鞘部のみが溶融または軟
化し、芯部および主体繊維は熱の影響を受けず、繊維形
態を維持した状態となり、実用的な強力と使い勝手に優
れた柔軟な水切り袋を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川元 宏之 大阪市中央区本町4丁目6番28号 ユニチ カ販売株式会社内 Fターム(参考) 4L047 AA12 AA21 AA27 AA28 AB02 AB09 BA09 BB09 CA19 CB01 CB10 CC16 EA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維長100mm以下の生分解性を有す
    る主体繊維と、繊維長100mm以下の生分解性を有す
    る芯鞘複合バインダー繊維とからなり、バインダー繊維
    はバインダー成分となる鞘部の融点または軟化点が芯部
    の融点および主体繊維の融点または熱分解温度より20
    ℃以上低く、バインダー成分が溶融または軟化すること
    により構成繊維同士が接着されてなる不織布からなり、
    不織布の目付が10〜40g/m2、バインダー繊維の
    混率が10〜50重量%であることを特徴とする水切り
    袋。
  2. 【請求項2】 バインダー繊維が相互に融点を異にする
    2種のポリ乳酸系重合体からなることを特徴とする請求
    項1記載の水切り袋。
  3. 【請求項3】 主体繊維がセルロース系繊維であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の水切り袋。
  4. 【請求項4】 主体繊維がポリ乳酸系重合体からなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の水切り袋。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003089958A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Teijin Ltd 熱接着性ポリエステル短繊維
JP2008266825A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Unitika Ltd ヒートシール性複合不織布
JP2014047450A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Oji Holdings Corp 吸収シート及びその製造方法
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