JP3422900B2 - 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体 - Google Patents

不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体

Info

Publication number
JP3422900B2
JP3422900B2 JP20665096A JP20665096A JP3422900B2 JP 3422900 B2 JP3422900 B2 JP 3422900B2 JP 20665096 A JP20665096 A JP 20665096A JP 20665096 A JP20665096 A JP 20665096A JP 3422900 B2 JP3422900 B2 JP 3422900B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spraying
refractory
spray
construction
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20665096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1030885A (ja
Inventor
泰次郎 松井
淳二 山田
澄生 榊
清人 笠井
真輝 仲保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP20665096A priority Critical patent/JP3422900B2/ja
Publication of JPH1030885A publication Critical patent/JPH1030885A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3422900B2 publication Critical patent/JP3422900B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低水分で混練された
不定形耐火物の材料特性を損なわずに安定した状態で吹
付け施工を行えると共に、流し込み施工体と同等レベル
の品質の吹付け施工体を得ることのできる不定形耐火物
の吹付け施工方法及びその施工体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、不定形耐火物の耐用性を向上させ
る手段として、混練時の添加水分量を低減して、乾燥脱
水時に生成する気孔を減少させた緻密質材料が使われる
ようになってきた。このような緻密質材料は、一般に緻
密化に伴う熱スポーリングを防止するためにワイヤーを
添加して使用され、これをスクイズ式圧送ポンプを用い
て圧送する場合には、ワイヤーによる搬送配管等の摩
耗、損傷の問題が生じる。前記スクイズ式圧送ポンプと
は、ゴムチューブ(ポンピングチューブ)内に混練され
た不定形耐火物を吸い込ませ、該ゴムチューブを回転ロ
ーラによって押しつぶしながら絞り出す形式のポンプで
ある。また、低水分量で混練された高粘性の材料では、
管内の圧損抵抗が大きくなり、スクイズ式圧送ポンプで
は高速高圧運転ができないため、管内に材料の閉塞が起
き満足できる施工を行うことが困難であった。このた
め、混練機で混練した不定形耐火物をバケットに一旦受
けて人力で施工したりするケースも発生している。この
バケットを使用する場合には硬化促進剤の量を正確に調
整することが難しく、吹付けノズル先端で添加する硬化
促進剤の添加量が少ないと吹付け時のリバウンドロスが
多く施工能力が低下したり、反対に添加量が多すぎると
吹付けノズル先端で閉塞したりして吹付け作業に支障が
あった。
【0003】このような従来の吹付け施工方法として
は、特開昭54−61005号公報に開示されているよ
うに、泥しょう状の不定形耐火物を圧送機によって輸送
管で圧送し、該輸送管の先端に設けられた先絞りノズル
で圧搾空気と共に、硬化促進剤を添加して吹付ける不定
形耐火物の吹付施工方法が知られている。また、不定形
耐火物の流し込み施工方法に関して、特開平6−241
666号公報には、低水分量で混練された不定形耐火物
を吐出圧力10kgf/cm2 以上で圧送し、該不定形
耐火物の圧密を維持し、連続して施工部に供給、充填す
る不定形耐火物の施工方法が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭54−61005号公報に記載の従来の圧送機を用
いる吹付け施工方法では、以下のような問題点があっ
た。一般に不定形耐火物に添加される水分量が多くなる
と、吹付け施工体の気孔率が増加し、機械的強度、及び
耐食性等を低下させる要因となる。このため、添加水分
量を抑制すると、圧送される混練された耐火物の粘性抵
抗が大きくなり、圧送圧力が増加し、高圧圧送が可能な
圧送機が必要となる。
【0005】しかし、従来のスクイズ式圧送ポンプで
は、混練物中のスチール製ワイヤーの添加によりチュー
ブ材の摩耗が大きくなる等の問題があり高圧圧送に限界
があり、さらに、スクイズ式、ピストン駆動式の圧送ポ
ンプを用いる吹付け施工法では、連続的な吹付けができ
ず、吹付け圧力等の施工条件が周期的に変動して、吹付
け施工体にラミネーションを発生させ、吹付け施工体の
耐用性が低くなる問題があった。また、前記特開平6−
241666号公報に記載の2台のピストンを交互に駆
動させる圧送機を用いて、流し込み材料を連続的に型枠
内に供給、充填して流し込み施工を行う方法は、流し込
み施工を本来の目的としたものであり、流し込み施工が
困難な混銑車内張り耐火物及びその補修等における吹付
け施工にそのまま適用しても、圧送条件と吹付け条件と
を適正に管理することが難しいために、吹付けノズル先
端が閉塞したり、吹付け時のリバウンドロスが大きくな
る等の問題点があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、低水分で混練された不定形耐火物を吹付け施工
して、吹付けノズルの閉塞を防止し、リバウンドロスを
減少させ、中断のない安定した吹付け施工が行え、吹付
け層内の品質のばらつきの少ない吹付け施工体を得るこ
とのできる不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工
体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の不定形耐火物の吹付け施工方法は、耐火粉末に水
分を2〜8wt%添加して混練された耐火物を、10〜
100kgf/cm 2 の搬送圧力で搬送し、吹付けノズ
ルを介して該吹付けノズル先端で該耐火物に添加した硬
化剤添加量に対して3〜13wt%の硬化促進剤を加え
ながら、施工面に4〜10kgf/cm 2 の吹き付け圧
力で吹付けて、その吹付け施工速度が2〜10kg/H
r/cm2 で、且つ前記吹付けノズルの1回のスキャン
により形成される吹付け層の厚みを10〜120mmに
し、吹付け施工体を複数の該吹付け層から形成する。請
求項記載の不定形耐火物の吹付け施工方法は、請求項
記載の不定形耐火物の吹付け施工方法において、前記
吹付け施工体の乾燥後の見掛気孔率が23%未満であ
る。請求項記載の不定形耐火物の吹付け施工方法は、
請求項1又は2記載の不定形耐火物の吹付け施工方法に
おいて、前記耐火物のスランプ値が5〜25cmであ
る。
【0008】請求項記載の不定形耐火物の吹付け施工
体は、耐火粉末に水分を2〜8wt%添加して混練され
た耐火物の吹付け施工体であって、前記吹付け施工体は
吹付けノズルを介して該吹付けノズル先端で前記耐火物
に添加した硬化剤添加量に対して3〜13wt%の硬化
促進剤を加えながら、施工面に4〜10kgf/cm 2
の吹付け圧力で、2〜10kg/Hr/cm 2 の吹付け
施工速度により形成され、前記吹付け施工体が複数の吹
付け層からなり、その少なくとも一つの吹付け層の厚み
が10〜120mmである。
【0009】耐火粉末には、アルミナ、シリカ、ジルコ
ニア、カルシア、マグネシア等の酸化物、炭化珪素等の
炭化物、窒化珪素、炭素、及び黒鉛が含まれる。硬化剤
とは、アルミナセメント、ポルトランドセメント、フェ
ノール樹脂等の硬化性を有する無機、及び有機質の硬化
剤をいう。特に好適に用いられる硬化剤としては、アル
ミナセメントあるいはマグネシアとシリカ超微粉の混合
物があり、これを耐火粉末と硬化剤の合量に対して2〜
10wt%配合することが好ましい。硬化促進剤とは、
前記硬化剤の硬化時間を調整するために使用する補助剤
であって、アルミン酸カリウム、珪酸ソーダ、珪酸カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、硫酸、硫酸塩、硝酸塩、炭酸ソーダ、炭酸カリ
ウム、リチウム塩、リチウム塩+アルミナセメント水和
物、2wt%以上のアルミナセメント水和物、ポルトラ
ンドセメント等が含まれる。なお、前記硬化促進剤は必
要に応じて、所定濃度の水溶液として使用することがで
きる。
【0010】耐火粉末に添加する水分が2wt%より少
ないと、耐火物を搬送配管に供給した時の流動抵抗が急
激に上昇し、過大な搬送圧力を必要とし、また吹付けノ
ズル、及び搬送配管内での閉塞が生じ易くなるので好ま
しくない。逆に、水分が8wt%をえると、流動抵抗
は減少するが、吹付け施工体の気孔率が増加して、強度
及び耐食性を悪化させる。更に、耐火粉末と硬化剤に添
加する水分量は2〜6wt%とすることがより好まし
く、この添加量により、圧送抵抗の解消あるいは低減、
所定施工厚みの形成、低気孔率による耐食性の向上が図
れる。耐火物を施工面に吹付ける吹付け施工速度が2k
g/Hr/cm2 より遅いと、施工時間が長くかかり、
吹付け作業能率が著しく減退すると共に、吹付けノズル
の1スキャン毎に形成される吹付け層における水分量等
の特性値のばらつきを大きくさせる要因となる。なお、
吹付け施工速度の上限は10kg/Hr/cm2 とする
ことが望ましい。これは、吹付け施工速度が速くなりす
ぎると、リバウンドロスが多くなると共に、未硬化状態
の吹付け層の上に吹付けられることになり、吹付け層を
安定に維持させることが困難となるためである。また、
吹付け施工速度の単位をkg/Hr/cm2 で表記する
が、これはkg×Hr-1×cm-2の意味であり、kg/
(Hr・cm2 )と同義である。吹付けノズルの1回の
スキャンにより形成される吹付け層の層厚みが10mm
より少ないと、多層施工した際のラミネーション傾向が
強まり、層間の剥離が問題となる。一方、1回のスキャ
ンにより形成される吹付け層の層厚みが120mmを
えると、吹付け施工体の熱スポーリングによる損傷傾向
が増大し、設備的にも過大な搬送圧力が必要となる。ま
た、上記の理由から吹付け施工時の1回のスキャンによ
り形成される吹付け層の層厚みは20〜60mmとする
ことがより好ましく、吹付け層の剥離、熱スポーリング
及びスラグや溶鉄の浸潤に伴う耐食性や耐剥離損耗性を
より向上できる。また、1回のスキャンにより形成され
吹付け層の層厚みは、例えば20〜60mm/sec
を表すものである。なお、この場合には1回のスキャン
に要する時間当りの量に換算したものを示している。
【0011】混練された耐火物の搬送圧力が10kgf
/cm2 より少ないと、所定の吹付け施工速度を維持す
ることが困難であり、耐火物の閉塞等のトラブルを発生
させるばかりでなく、耐火物が搬送中に充分圧縮されな
いために、吹付けノズルからの吐出時における吹付け粒
子塊の密度が低下して、吹付け施工体の密度等の品質特
性を劣化させる要因となるので好ましくない。また搬送
圧力が100kgf/cm2 より多いと、搬送用ポンプ
あるいは搬送配管等の搬送設備にかかる負荷が過大とな
り、メンテナンスコストが高くなる。硬化促進剤の添加
量が硬化剤添加量の3wt%より少ないと、充分な硬化
剤の硬化促進効果を期待できない。また硬化促進剤を1
3wt%をえて添加しても、硬化時間は殆ど変化せ
ず、原料コストが増加し、吹付け施工体の品質特性が損
なわれるので好ましくない。また、耐火粉末に混合され
る前記の硬化剤の添加量の範囲は2〜10wt%とする
ことが好ましい。この添加量が2wt%より少ないと耐
火物の硬化が悪くなるために吹付け層の流出が生じる。
一方、10wt%より多いと硬化剤量の耐火物に占める
割合が多くなり、耐火材及び耐火骨材が減少するために
吹付け層の耐食性が低下する。耐火物を施工面へ吹きつ
ける際の吹付けノズル先端部における吹付け圧力が4k
gf/cm2 より小さいと、吹付ける容量が低下して、
見掛気孔率が上昇して、耐食性が低下すると共に、十分
な吹付け層厚みを形成できず耐食性等に問題を生じる。
一方、10kgf/cm2 より大きいと、吹付け時にリ
バウンドロスが発生し、吹付け層の見掛気孔率が上昇す
ると共に、施工時におけるノズルの保持が困難となり、
機構についても強化が必要となる。
【0012】吹付け施工体の乾燥後の見掛気孔率が23
%以上になると、吹付け施工体の溶鋼、及びスラグに対
する耐食性が著しく低下し、製鋼、及び製銑用耐火物と
して使用することが困難となる。また、前記見掛気孔率
は20%未満で5%までとすることがより好ましい。耐
火物のスランプ値が5cmより少ないと吹付け後の吹付
け施工体の流動性が不足するために、リバウンドロスが
多くなる上に、気泡の巻き込み等により吹付け施工体の
充填密度を低下させ、均一施工体を得るのが困難であ
る。また、スランプ値が25cmをえると、垂直面あ
るいは傾斜面に吹付け施工する際に、流動性が高くなる
ために必要個所に所定厚さの吹付け施工体を吹付けるこ
とが容易でなく、原料ロスが多くなるので好ましくな
い。ここで、スランプ値とは、コンクリートJISA−
1101により規定されるスランプ試験方法により得ら
れる値である。具体的には上部及び下部が開放されてい
る上部内直径10cm、下部内直径20cm、高さ30
cmの円錐台形の鋼製容器を水平の板上に配置し、該鋼
容器の中に上部から測定試料を詰め棒で3層に分けて充
填した後、2〜3秒で上方に鋼容器を抜きとり、板上に
形成される円錐台状の測定試料の上部の下がった高さ分
をスランプ値としている。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の実施の形態
に係る不定形耐火物の吹付け施工方法を適用する吹付け
装置10の概略図である。吹付け装置10は図1に示す
ように、耐火粉末、硬化剤、及び水を混合混練するため
の混練機11と、該混練機11から排出される耐火物1
8が供給され、搬送配管13の基端部に耐火物18を圧
送するためのダブルピストンポンプ12と、空気を圧縮
して吹付けノズル14に供給するためのコンプレッサ1
5と、圧縮された空気に硬化促進剤を供給するための促
進剤供給装置16と、前記耐火物18、及び硬化促進剤
を含む圧縮空気が供給され搬送配管13の先端部に設け
られた吹付けノズル14とを有しており、吹付けノズル
14から耐火物18を施工面17に吹付けることにより
吹付け施工体33が得られるようになっている。
【0014】前記ダブルピストンポンプ12は、図2
(a)、(b)に示すように、混練機11で撹拌、混合
された耐火物18が投入されるホッパ19と、該ホッパ
19内の撹拌羽根20によって撹拌される耐火物18を
ホッパ19から排出するための2つの吐出管21、22
と、吐出管21、22のそれぞれの排出側端部である吐
出孔23、24、及び搬送配管13の基端部である圧送
孔25とがそれぞれ形成された3孔プレート26と、2
つの吸入吐出孔27、28を有して3孔プレート26に
摺動自在に設けられた2孔プレート29と、吸入吐出孔
27、28にそれぞれ固定配置される2台の作動シリン
ダ30、31と、この作動シリンダ30、31の端部に
連結されて、作動シリンダ30、31をそれぞれ駆動す
る油圧シリンダ30a、31aとを有している。2台の
作動シリンダ30、31はそれぞれが同期して逆方向に
往復運動するピストン32、32aを有しており、図2
(a)に示すように、油圧シリンダ30aを駆動して一
方の作動シリンダ30のピストン32が後退する場合に
は、吸入吐出孔27が吐出孔23の位置に合致して、ホ
ッパ19内の耐火物18が作動シリンダ30内に供給さ
れるように2孔プレート29の位置が図示しない油圧シ
リンダ等によって駆動される。
【0015】そして、油圧シリンダ31aを作動させ
て、他方の作動シリンダ31のピストン32aが前進す
ると共に、吸入吐出孔28に合致する圧送孔25から作
動シリンダ31内の耐火物18が搬送配管13へ押し出
される。なお、この間、一方の吐出管22の吐出孔24
は2孔プレート29により閉止状態に維持されるように
なっている。作動シリンダ30内の耐火物18が搬送配
管13へ押し出される時には、図2(b)に示すよう
に、吐出孔23が閉止状態となると共に、一方の吐出孔
24が吸入吐出孔28に、また圧送孔25が吸入吐出孔
27にそれぞれ合致する位置に2孔プレート29が図示
しない油圧シリンダによって横方向に摺動するようにな
っており、作動シリンダ30の中の耐火物18が圧送孔
25を介して搬送配管13に供給される。このように、
図2(a)、(b)とで示されるピストン32、32a
の往復運動と、2孔プレート29の往復摺動運動とをそ
れぞれ所定のサイクルで同期して作動させることによ
り、ホッパ19内の耐火物18を、油圧シリンダ30
a、31aで駆動される作動シリンダ30、31による
高圧力で搬送配管13に圧送することができる。なお、
2孔プレート29に、作動シリンダ30、31は固着さ
れ、これを駆動する油圧シリンダ30a、31aと共に
横方向に往復移動できる構造となっている。
【0016】続いて、本発明の第1の実施の形態に係る
不定形耐火物の吹付け施工方法を、前記吹付け装置10
を用いて施工面の一例である混銑車に適用した場合につ
いて説明する。表1の第1の実施の形態に示すよう
に、まず、アルミナ67wt%、シリカ14wt%、炭
化珪素14wt%からなる耐火粉末、及びアルミナセメ
ントである硬化剤5wt%に混練水を外掛けで+5.5
wt%添加して、混練機11で混合、混練して吹付け施
工用の耐火物18とした。
【0017】
【表1】
【0018】次に、前記耐火物18をダブルピストンポ
ンプ12に供給して、搬送圧力として25kgf/cm
2 にて搬送配管13に連続的に圧送すると共に、吹付け
圧力を8kgf/cm2 に設定し、吹付け施工速度(耐
火物18の供給速度)6t/h(=3.5kg/Hr/
cm2 )でコンプレッサ15の圧縮空気を用いて、硬化
促進剤の一例であるアルミン酸カリウムを前記硬化剤添
加量に対して12.4%、即ち前記耐火物18(耐火粉
末と硬化剤量の合計)に対して0.62wt%となる添
加量で吹付けノズル14に供給した。そして、吹付けノ
ズル14内で前記耐火物18と硬化促進剤、及び圧縮空
気とを効率的に混合しながら混銑車への吹付け施工を行
った。
【0019】なお、吹付け装置10に、吹付けノズル1
4を操作するマニピュレータ、施工箇所の照明装置及び
テレビカメラ等の監視装置を必要に応じて設けることに
より、混銑車内の吹付け状態の監視が可能であり、暗く
狭いスペース内においても遠隔操作により吹付け位置を
定めて、吹付け施工を効率的に行うことができる。ま
た、施工すべき混銑車内部のプロフィールをコンピュー
タの記憶装置に記憶させておき、該コンピュータにより
マニピュレータを制御して、記憶されたプロフィールに
沿って吹付けノズル14の位置を所定のスキャン速度で
移動させることもできる。この場合には、吹付けノズル
14の1回のスキャンにより形成される吹付け施工体3
3の平均層厚みが20〜25mmとなるように、例えば
ダブルピストンポンプ12、コンプレッサ15の作動条
件、及び吹付けノズル14の開度、スキャン速度等をコ
ンピュータ、あるいはオペレータにより制御すれば良
い。また、この1回のスキャンにおける吹付けノズル1
4の先端と施工面17との間の吹付け距離は、50〜1
00cmの範囲に維持すると共に、施工面17に形成さ
れる第1の吹付け層の厚みを25mmとして、該第
吹付け層の上にさらに吹付けを行った。この場合には第
の吹付け層の厚みが適正範囲に維持されているので、
続く吹付け層を安定に保持することができる。このよう
に吹付けノズル14の1回のスキャン操作もしくは複数
回のスキャン操作により、被施工体(施工面)である混
銑車の内張り耐火物あるいはパーマ耐火物の上に所望の
厚みの吹付け施工体33を形成させることができた。そ
して、表1のに示すように、最大施工厚みが100m
m、付着歩留が97wt%以上と粉塵の少ない吹付け作
業を行うことができ、得られたアルミナシリカ炭化珪素
質不定形耐火物からなる吹付け施工体33の乾燥硬化後
の見掛気孔率は18%となり、耐用回数は40ch(混
銑車における溶銑処理の回数)と良好な結果が得られ
た。
【0020】ここで、表2の、及び図5の吹付け装置
50に示す従来例1は、第1の実施の形態と略同一組成
割合の耐火粉末に硬化剤20wt%を添加して、さらに
+12wt%の混練水を添加し、これらを混練機51で
混練して、得られた耐火物を従来のスクイズ式圧送ポン
プ52を用いて搬送配管53に供給することにより、搬
送配管53の先端部に取付けられた吹付けノズル54か
ら耐火物を噴射して、吹付け施工を行った例を示したも
のである。
【0021】
【表2】
【0022】この場合には耐火物の圧送状態が間欠的と
なるために、吹付け施工体55にラミネーションを生じ
易く、また、混練時の水分が高く、且つ硬化剤も多いた
めに見掛気孔率は25%と高くなる。このため、表2の
に示すように耐用回数が20回となって、第1の実施
の形態に較べて低くなることが分かる。さらに、吹付け
施工速度を速くすることができない上に、粉塵の程度も
多くなる結果になった。
【0023】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
不定形耐火物の吹付け施工方法を、吹付け装置10を用
いて施工面の一例である製鋼用転炉に適用した場合につ
いて説明する。表1の第2の実施の形態に示すよう
に、まず、マグネシア(MgO)88wt%、炭素
(C)6wt%からなる耐火粉末、及びマグネシアとシ
リカの超微粉である硬化剤6wt%に混練水を外掛けで
+5.4〜5.5wt%添加して、混練機11で混合、
混練して吹付け施工用の耐火物18とした。
【0024】次に、前記耐火物18をダブルピストンポ
ンプ12に供給して、吹付け圧力8kgf/cm2 、吹
付け施工速度(耐火物18の供給速度)6t/h(施工
面積の単位平方cm当たり3.5kg/Hr)でコンプ
レッサ15の圧縮空気を用いて、吹付けノズルの先端で
硬化促進剤の一例である珪酸ソーダと混合しながら吹付
けた。更に、珪酸ソーダ(B)を前記硬化剤の添加量
(A)に対してB/Aが5.7%、即ち前記耐火物18
(耐火粉末と硬化剤の合計)に対して、0.34wt%
となる添加量で吹付けノズル14に供給した。
【0025】そして、吹付けノズル14内で前記耐火物
18と硬化促進剤、及び圧縮空気とを混合しながら製鋼
用転炉への吹付け施工を行った。この1回のスキャンで
形成される吹付け施工厚みを20mmとして、吹付け圧
力8kgf/cm2 、吹付け施工速度6t/hの吹付け
条件で施工して、最大施工厚み180mm、見掛気孔率
19%となるマグネシアカーボン質の吹付け施工体33
を得た。即ち、前記吹付け施工体33は、厚みが20m
mの吹付け層を複数積層させることにより形成される。
このとき、前記吹付け施工体33の硬化時間を予め1〜
30秒に設定しておくことにより、吹付け層の上に次の
吹付け層を積層させる際に、吹付け作業性を好適に維持
して、吹付け層の変形、歪み等が少なく、施工厚みが大
きな吹付け施工体33を得ることができる。また、耐火
粉末の種類成分、混練水量、硬化剤、あるいは硬化促進
剤の量等を1スキャン毎に異ならせて調整して、成分あ
るいは物性のそれぞれ異なる複数の吹付け層で形成され
た吹付け施工体33を得ることもできる。なお、前記耐
火物18に径0.1mm、長さ15mmのスチール製又
はステンレススチール製のワイヤーを必要に応じて1〜
3%添加することにより、吹付け施工体33の亀裂ある
いは剥離に対する抵抗性を付与することもできる。ま
た、ピロリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ等の分散
剤を耐火物18に対して1〜10wt%添加して、吹付
け時の施工作業性を調整することもできる。さらに、耐
火粉末には球に近い形状の粒子を用いることが、耐火物
18の流動性あるいは充填性向上の観点から好ましい。
【0026】図4は、乾燥後の吹付け施工体33の耐食
性指数及び見掛気孔率(気孔率)と、添加水分量との関
係を示した模式図であり、添加水分量を変化させること
により、気孔率、及び耐食性指数を制御できることが分
かる。このようにして例えば、各吹付け層における熱伝
導率、耐食性指数等の物性値を吹付け施工体33内で傾
斜させるように変化させ、転炉操業に伴う熱衝撃、溶鋼
浸食等を緩和させて、吹付け施工体33の損傷防止を図
ることも可能である。
【0027】そして、表1のに示すように、付着歩留
が97wt%以上と粉塵のない吹付け作業を行うことが
でき、得られた吹付け施工体33の気孔率は19%であ
り、実際の耐用回数は30ch(製鋼用転炉における溶
銑処理の回数)と良好な結果が得られた。
【0028】因みに、表2のに示す従来例2は、第2
の実施の形態と略同一組成割合の耐火粉末に硬化剤20
wt%を添加し、さらに+12wt%の混練水を添加
し、これらを混練機51で混練して、得られた耐火物を
従来のスクイズ式圧送ポンプ52を用いて搬送配管53
に供給して、吹付け施工を行った例を示したものであ
る。この場合には、混練水分が高いこと及び硬化剤の添
加量が多いために、リバウンドロスが多くなると共に、
耐火物の圧送が不連続となり、施工体にラミネーション
が生じ易くなる他に、気孔率が25%と高くなる。この
ため、表2のに示すように耐用回数が10chとなっ
て、第2の実施の形態に較べて低くなることが分かる。
【0029】続いて、本発明の第3の実施の形態に係る
不定形耐火物の吹付け施工方法を、施工面(被施工体)
の一例であるCAS浸漬管に適用した場合について説明
する。なお、前記CAS浸漬管とは、取鍋内の溶鋼に取
鍋の底部から不活性ガスを吹込むと共に、取鍋内に浸漬
管を挿入して溶鋼の真空精錬を行う取鍋精錬用の浸漬管
である。第3の実施の形態における吹付け装置は、前記
第1及び第2の実施の形態に使用したダブルピストンポ
ンプ12を空気圧送型回転ポンプ34に代えた構成のも
のであり、以下では空気圧送型回転ポンプ34のみにつ
いて説明する。空気圧送型回転ポンプ34は、図3に示
すように、耐火物18が送入される混練物供給孔36を
下部に有する混練物ホッパ35と、混練物ホッパ35の
混練物供給孔36及び空気供給孔37とが上部に配置さ
れ、下部には耐火物18の排出孔38を有すると共に、
その内部に空間部39を備えた基盤40と、該空間部3
9に回転自在に配置され少なくとも2つ以上の耐火物1
8の充填筒42、43を有する回転部材41とを有して
いる。
【0030】そして、回転部材41が図示しない駆動装
置の作動により回転して、図3に示すように一方の充填
筒42の上部が混練物供給孔36に合致したときに、混
練物ホッパ35内の耐火物18がその充填筒42に送入
される。一方、他方の充填筒43の上部が空気供給孔3
7に、その下部が排出孔38にそれぞれ一致して、図示
しないコンプレッサから圧縮空気が空気供給孔37を介
して充填筒43内に送入され、充填筒43内の耐火物1
8が排出孔38から搬送配管13に向けて圧送されるよ
うになっている。従って、回転部材41を所定の速度で
回転させると共に、圧縮空気及び耐火物18を空気圧送
型回転ポンプ34に供給することにより、ほぼ連続的な
動作で吹付け施工を行うことができ、大容量でかつ吐出
圧力の高い圧送が可能であり、スランプ値の変動等に対
して柔軟に対応できる。
【0031】第3の実施の形態に係る不定形耐火物の吹
付け施工方法においては、表1のに示すように、ま
ず、アルミナ(Al2 3 )88wt%、シリカ(S
iO2 )14wt%となる耐火粉末、及びアルミナセメ
ントである硬化剤6wt%に混練水を外掛けで+5.5
wt%添加して、混練機11で混合、混練して吹付け施
工用の耐火物18とした。次に、前記耐火物18を空気
圧送型回転ポンプ34に供給して、吹付け圧力8kgf
/cm2 、吹付け施工速度6t/hでコンプレッサ15
の圧縮空気を用いて、硬化促進剤の一例であるアルミン
酸カリウム(B)を前記硬化剤添加量(A)に対して
(B/A)10.0%、即ち前記耐火物18に対して平
均で0.6wt%となる添加量で吹付けノズル14に供
給した。
【0032】そして、吹付けノズル14内で前記耐火物
18と硬化促進剤、及び圧縮空気とを混合しながらCA
S浸漬管への吹付け施工を行った。このとき、1回の吹
付け操作(1スキャン)で形成される吹付け施工厚みを
20〜40mmとして、吹付け圧力8kgf/cm2
吹付け施工速度6t/hの吹付け条件で施工して、最大
施工厚み120mm、乾燥後の見掛気孔率18%となる
アルミナシリカ質の不定形耐火物からなる吹付け施工体
33を得た。ここで、前記吹付け施工体33は、厚みが
20〜40mmの吹付け層を複数積層させることにより
形成され、各スキャン毎の耐火粉末の成分量、混練水
量、硬化剤、及び硬化促進剤の量等をそれぞれ変化させ
ることも可能である。そして、表1のに示すように、
付着歩留が97wt%以上と粉塵のない吹付け作業を行
うことができ、実際の耐用回数は24ch(CAS浸漬
管における溶銑処理の回数)と良好な結果が得られた。
【0033】因みに、表2のに示す従来例3では、第
3の実施の形態と略同一組成割合の耐火粉末に硬化剤2
0wt%を添加し、さらに+12wt%の混練水を添加
し、これらを混練機51で混練して、得られた耐火物を
従来のスクイズ式圧送ポンプ52を用いて搬送配管53
に供給して、吹付け施工を行った例を示したものであ
り、前記表1のに較べて耐用回数が劣ることが分か
る。
【0034】次に、本発明の第4の実施の形態に係る不
定形耐火物の吹付け施工方法について説明する。まず、
表1のに示すようにAl2 3 が83wt%、SiO
2 が1wt%、MgOが10wt%、硬化剤として、
アルミナセメントを6wt%添加したものに水分+5.
9wt%を添加して混練する。そして、そのスランプ値
を17となるように調整して、硬化促進剤としてアルミ
ン酸カリウムを8.3wt%を吹付けノズル部で混合し
つつ、前記と同様に施工して最大施工厚み325mmの
吹付け層を得た。このように、混練した後のスランプ値
を所定の値とすることで、吹付け耐火物の流出を防止し
て厚い吹付け層の形成を可能とすると共に、混練耐火物
の圧送を容易に行うことができた。このスランプ値は耐
火粉末の粒度構成、超微粉の含有量、硬化剤の種類ある
いは配合量、混練水分量等の少なくとも一つを操作する
ことで制御でき、それぞれに応じて5〜25cmの範囲
で適宜選択できる。そして、前記の表1のに示すよう
に真空脱ガス炉の浸漬管を実際の精錬に用いたところ、
耐用回数は50chと極めて良好な結果が得られた。本
発明の第5の実施の形態に係る不定形耐火物の吹付け施
工方法は、前記表1のCAS浸漬管と同じ配合組成の
耐火物を用いて、1回のノズルスキャンで20〜40m
mの層を繰り返し積層させて最大施工厚み120mmと
したものである。このような第5の実施の形態において
は、薄い吹付け層を単層で使用する場合、あるいは10
mmより薄い層を積層させて用いる場合と比較して、大
幅に耐食性が向上し、吹付け層の全層にわたる総合的な
耐食性が発現できた。また、本発明の第6の実施の形態
に係る不定形耐火物の吹付け施工体は、表1のに示す
耐火粉末と硬化剤を低水分で混練した後に、吹付けノズ
ル部で硬化促進剤を所定量添加して混合しつつ、施工速
度を2〜10kg/Hr/cm2 で施工して、最大施工
厚み120mmとしたものである。これを乾燥して得ら
れた見掛気孔率が23%未満の不定形耐火物の吹付け施
工体を、混銑車、転炉、CAS浸漬管等に適用したとこ
ろ、スラグ及び溶鉄、溶鋼の浸潤による損耗、浸潤によ
る剥離に対して極めて良好な耐抗性を発現した。この乾
燥後の見掛気孔率は耐火粉末の粒度構成、超微粉の含有
量、硬化剤の種類あるいは配合量、混練水分量、吹付け
条件等を調整することで制御できる。本発明の第7及び
第8の実施の形態に係る不定形耐火物の吹付け施工体
は、前記の表1の、に示す吹付け施工体であって、
見掛気孔率が23%未満で且つ複数の吹付け層を有して
おり、スラグ、及び溶鉄、溶鋼の浸潤による損耗、浸潤
による剥離に対して極めて良好な耐抗性がある。更に、
少なくとも一つの吹付け層の厚みを10〜120mmと
することで、吹付け施工面に対する接合強度を向上させ
ることができる。このため、薄い層の積層からなる従来
の吹付け施工体に比較して、スラグ及び溶鉄、溶鋼の浸
潤による剥落の耐抗性も向上でき、全体としての不定形
耐火物の吹付け施工体の寿命を大幅に延長させる優れた
効果が得られる。
【0035】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこのような実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。本実施の形態においては、混銑車、転炉、
及びCAS浸漬管における冷間吹付けの場合について述
べたが、例えば高炉用樋、溶銑鍋、脱ガス炉等の二次精
錬炉、タンディッシュ等への適用も可能であり、熱間吹
付け及び冷間吹付け等の条件に限定されることなく本発
明が適用できる。
【0036】
【発明の効果】請求項1〜3記載の不定形耐火物の吹付
け施工方法においては、特定水分量の耐火粉末が混練さ
れた耐火物を施工面に吹付けて、その吹付け施工速度を
所定範囲として、且つ吹付けノズルの1回のスキャンに
より形成される吹付け層の層厚みを規定範囲としている
ので、使用環境に対応して適正化された条件の下で安定
した吹付け施工作業が行える。耐火粉末、硬化剤及び特
定量の水分が混練された耐火物を所定範囲の搬送圧力で
搬送配管を介して圧送して、吹付けノズル内の耐火物に
硬化促進剤を所定量添加して特定の吹付け圧力で吹付け
るので、低水分でありながら吹付け層内のラミネーショ
ン及びばらつきの少ない均質な吹付け施工体が得られる
と共に、リバウンドロスを減少させて粉塵発生量を抑制
し、かつノズル閉塞の少ない安定した吹付け施工を可能
とする吹付け施工体が特定厚みの複数の吹付け層から
なるので、使用状況に応じた材料構成とすることがで
き、材質のコストダウン及び耐用性の向上がさらに図ら
れる。また、複数層の耐火物層を設けてあるため、表層
面側の第1層が浸食されて、薄くなり、薄くなった層が
スラグや溶鋼の浸潤に伴って剥離しても、続く第2層が
所定の厚みを有しているので、これが繰り返されても、
十分に耐食性を発現し、それぞれの層の耐食性と総合的
な耐食性が向上する。請求項記載の不定形耐火物の吹
付け施工方法においては、吹付け施工体の乾燥後の気孔
率を特定範囲としているので、吹付け施工体の機械的強
度等が向上して、耐用性に優れた吹付け施工体が得られ
る。特に、請求項記載の不定形耐火物の吹付け施工方
法は、耐火物のスランプ値を特定範囲に規定しているの
で、吹付け作業性が適正に保持されると共に、吹付け施
工体の品質のばらつきをさらに抑制できる。
【0037】請求項記載の不定形耐火物の吹付け施工
体においては、耐火粉末に特定量の水分を添加して混練
された耐火物を施工面に吹付けて形成される吹付け施工
体であって、該吹付け施工体が複数の吹付け層からな
り、その少なくとも一つの吹付け層の厚みを規定してい
るので、吹付け作業中における粉塵を防止して、機械的
強度に優れ、熱衝撃抵抗性の高い組織とすることがで
き、耐用性を向上すると共に、材料構成を容易に変更し
て低コストの吹付け施工体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る不定形耐火物の吹付
け施工方法を適用する吹付け装置の概略図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれダブルピストンポン
プにおける作動状態の説明図である。
【図3】空気圧送型回転ポンプにおける作動状態の説明
図である。
【図4】吹付け施工体の耐食性指数及び見掛気孔率と、
添加水分量との関係を示したグラフである。
【図5】従来例におけるスクイズ式圧送ポンプを用いる
吹付け装置の説明図である。
【符号の説明】
10:吹付け装置、11:混練機、12:ダブルピスト
ンポンプ、13:搬送配管、14:吹付けノズル、1
5:コンプレッサ、16:促進剤供給装置、17:施工
面、18:耐火物、19:ホッパ、20:撹拌羽根、2
1:吐出管、22:吐出管、23:吐出孔、24:吐出
孔、25:圧送孔、26:3孔プレート、27:吸入吐
出孔、28:吸入吐出孔、29:2孔プレート、30:
作動シリンダ、30a:油圧シリンダ、31:作動シリ
ンダ、31a:油圧シリンダ、32:ピストン、32
a:ピストン、33:吹付け施工体、34:空気圧送型
回転ポンプ、35:混練物ホッパ、36:混練物供給
孔、37:空気供給孔、38:排出孔、39:空間部、
40:基盤、41:回転部材、42:充填筒、43:充
填筒
フロントページの続き (72)発明者 笠井 清人 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社 八幡製鐵所内 (72)発明者 仲保 真輝 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社 八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭59−104081(JP,A) 特開 平6−241666(JP,A) 特開 平1−159587(JP,A) 特開 平8−21688(JP,A) 特公 平2−27308(JP,B2) 特公 昭63−19795(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 1/16 F27D 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火粉末に水分を2〜8wt%添加して
    混練された耐火物を、10〜100kgf/cm 2 の搬
    送圧力で搬送し、吹付けノズルを介して該吹付けノズル
    先端で該耐火物に添加した硬化剤添加量に対して3〜1
    3wt%の硬化促進剤を加えながら、施工面に4〜10
    kgf/cm 2 の吹き付け圧力で吹付けて、その吹付け
    施工速度が2〜10kg/Hr/cm2 で、且つ前記吹
    付けノズルの1回のスキャンにより形成される吹付け層
    の厚みを10〜120mmにし、吹付け施工体を複数の
    該吹付け層から形成することを特徴とする不定形耐火物
    の吹付け施工方法。
  2. 【請求項2】 前記吹付け施工体の乾燥後の見掛気孔率
    が23%未満であることを特徴とする請求項1記載の不
    定形耐火物の吹付け施工方法。
  3. 【請求項3】 前記耐火物のスランプ値が5〜25cm
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の不定形耐
    火物の吹付け施工方法。
  4. 【請求項4】 耐火粉末に水分を2〜8wt%添加して
    混練された耐火物の吹付け施工体であって、 前記吹付け施工体は吹付けノズルを介して該吹付けノズ
    ル先端で前記耐火物に添加した硬化剤添加量に対して3
    〜13wt%の硬化促進剤を加えながら、施工面に4〜
    10kgf/cm 2 の吹付け圧力で、2〜10kg/H
    r/cm 2 の吹付け施工速度により形成され、前記 吹付
    け施工体が複数の吹付け層からなり、その少なくとも一
    つの吹付け層の厚みが10〜120mmであることを特
    徴とする不定形耐火物の吹付け施工体。
JP20665096A 1996-07-16 1996-07-16 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体 Expired - Fee Related JP3422900B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20665096A JP3422900B2 (ja) 1996-07-16 1996-07-16 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20665096A JP3422900B2 (ja) 1996-07-16 1996-07-16 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1030885A JPH1030885A (ja) 1998-02-03
JP3422900B2 true JP3422900B2 (ja) 2003-06-30

Family

ID=16526871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20665096A Expired - Fee Related JP3422900B2 (ja) 1996-07-16 1996-07-16 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3422900B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6358059B2 (ja) * 2014-11-26 2018-07-18 新日鐵住金株式会社 高炉ステーブクーラー周辺への不定形耐火物の施工方法
JP7192360B2 (ja) * 2018-09-28 2022-12-20 日本製鉄株式会社 転炉
CN110863083B (zh) * 2019-12-10 2024-03-26 苏州东大汉森冶金实业有限公司 一种单管双孔结构浸渍管及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1030885A (ja) 1998-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4377913B2 (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法、それに使用する吹付け材料、及び施工装置
CN1308260C (zh) 浇注成形耐火物用粉体组合物及其形成的预混合材、预混合材的施工方法及其耐火性硬化体
CN1077558C (zh) 用于生产致密浇注耐火材料的可浇注耐火材料组合物及其湿式喷射法
CN1365858A (zh) 不定形耐火材料的喷涂施工方法
JPH0925175A (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法
JP3422900B2 (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法及びその施工体
CN110860681A (zh) 一种连铸涂料中间包喷涂方法
WO2003033980A1 (fr) Procede d'application de materiau refractaire monolithique et materiau refractaire monolithique utilise selon ce procede
JP2006220348A (ja) 不定形耐火材の吹付け施工方法
JP3765522B2 (ja) 緻密質不定形耐火組成物の乾式吹付け施工方法
JP5372348B2 (ja) 熱間耐火物吹付装置、及び、熱間における不定形耐火物の吹付施工方法
JP3046251B2 (ja) 緻密質流し込み耐火組成物の湿式吹付け施工方法
JP3584852B2 (ja) 高炉炉壁の熱間補修方法
JP3721387B2 (ja) 高炉出銑樋用内張り及びその形成方法
JPH10122757A (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法
JP2003254672A (ja) 耐食性に優れた不定形耐火物の吹付け施工方法
JP3449673B2 (ja) 吹付け施工方法
JP2831976B2 (ja) 湿式吹付け施工法
JP2002220288A (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法
JP2000026169A (ja) キャスタブル耐火物の施工装置及び施工方法
JP3153209B2 (ja) 耐火物の湿式吹付け施工方法
JP2002048481A (ja) 不定形耐火物の湿式吹付け施工方法
JPH10111081A (ja) 不定形耐火物の吹付け施工方法
JP2001002477A (ja) 湿式吹付け施工方法およびこの方法に使用する吹付材
CN116713461A (zh) 一种长寿命钢包修复维护施工工艺

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees