JPH10111081A - 不定形耐火物の吹付け施工方法 - Google Patents

不定形耐火物の吹付け施工方法

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JPH10111081A
JPH10111081A JP28191096A JP28191096A JPH10111081A JP H10111081 A JPH10111081 A JP H10111081A JP 28191096 A JP28191096 A JP 28191096A JP 28191096 A JP28191096 A JP 28191096A JP H10111081 A JPH10111081 A JP H10111081A
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JP
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spraying
refractory
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spray
kneaded material
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JP28191096A
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Taijiro Matsui
泰次郎 松井
Junji Yamada
淳二 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不定形耐火物を施工体に吹付け施工するに際
して、特別に型枠を必要とすることなく、耐用性に優れ
た不定形耐火物を施工することのできる不定形耐火物の
吹付け施工方法を提供する。 【解決手段】 耐火粉末、硬化剤、硬化促進剤、水分を
含む耐火混練物を吹付けノズル11を介して、溶湯容器
16の施工面15に吹付ける不定形耐火物の吹付け施工
方法において、溶湯容器16の施工面15を複数の吹付
け領域18に区画して、吹付け領域18の仕切り壁17
を吹付けノズル11から吹付けられる耐火混練物により
予め形成した後、吹付け領域18毎に吹付けノズル11
を介して耐火混練物を吹付けて吹付け領域18に所望の
吹付け施工体を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不定形耐火物の吹付
け施工に際して、流し込み施工体と同レベルの品質を維
持すると共に、吹付け施工を効率的に行うことのできる
不定形耐火物の吹付け施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高炉用樋、混銑車、転炉、及び取
鍋等の溶湯容器の内張り材は、炉材原単位の低減、及び
生産性向上等の観点から、施工費用が比較的安く、機械
化の容易な不定形耐火物による施工方法が採用されるケ
ースが増加している。このような不定形耐火物の補修、
及び構築方法には、流し込み、及び吹付けによる施工方
法等が知られている。流し込み施工方法は、予め溶湯容
器の損耗部位に型枠をセットしておき、型枠と施工面と
の間に硬化剤を含む泥しょう状の耐火混練物を流し込ん
で、型枠内でこれを硬化させた後、該型枠を取り外して
流し込み施工体を得る方法である。
【0003】また、吹付け施工方法は、耐火粉末、硬化
剤、及び水分等を含む耐火混練物を吹付けノズルに供給
して、新たに構築すべき施工面、あるいは補修すべき施
工面に吹付けて付着させ、これを硬化させる方法であ
り、天井部及び側壁部等の補修に際しても型枠を必要と
せず、比較的容易に狭い範囲の施工を行える利点があ
る。そして、吹付け施工に使用される不定形耐火物の耐
用性を向上させるために、添加水分量を極力低減して、
乾燥脱水時に生成する気孔を減少させて緻密質となる耐
食性の高い緻密質施工体が使われるようになってきた。
このような緻密質施工体は、一般に緻密化に伴う熱スポ
ーリングの発生を防止するために長さが0.5〜10m
m、直径0.1mmのワイヤ片を添加して使用される
が、これをスクイズ式ポンプ等を用いて圧送する場合に
は、ワイヤ片により搬送配管が擦られて、摩耗、損傷す
る等の問題が生じる。前記スクイズ式ポンプとは、ゴム
チューブ(ポンピングチューブ)内に混練された不定形
耐火物を供給して、該ゴムチューブをローラによって押
し潰しながらゴムチューブの中の不定形耐火物を絞り出
す形式のポンプである。
【0004】このような従来の吹付け施工方法として
は、例えば特開昭54−61005号公報に開示されて
いるように、泥しょう状の不定形耐火物を圧送機によっ
て輸送管で圧送し、該輸送管の先端に設けられた先絞り
ノズルで圧搾空気と共に、硬化促進剤を添加して吹付け
る不定形耐火物の吹付け施工方法が知られている。ま
た、不定形耐火物の流し込み施工方法に関して、特開平
6−241666号公報には、低水分量で混練された不
定形耐火物を吐出圧力10kgf/cm2 以上で圧送
し、該不定形耐火物の圧密を維持し、連続して施工部に
供給、充填する不定形耐火物の施工方法が示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭54−61005号公報、特開平6−241666
号公報に代表されるような従来の流し込み施工方法及び
吹付け施工方法には、以下のような問題点があった。 流し込み施工方法 (1)流し込み施工に先だって型枠を設定する必要があ
るため、混銑車内等の狭い空間の環境下では、特に手間
と時間を要する。 (2)局部的な損耗箇所の補修に際しては、該損耗箇所
を覆うために過剰の耐火混練物を必要とし、炉材コスト
が高くなる。 (3)流し込み施工そのものが、補修を要する部位によ
っては不可能となる。 吹付け施工方法 (1)天井部、傾斜部等の壁面、及び比較的広い施工面
等に対して吹付け施工する場合では、吹付けられた不定
形耐火物が未硬化状態で流動して、精密な吹付けの厚み
と形状を保持させることが困難である。流し込み施工と
同様に施工すべき領域を予め型枠で設定する必要が生じ
る。 (2)型枠を設定する場合には、吹付け施工後に型枠を
取り外すか、あるいは耐火性型枠をそのまま残留させ
て、炉ライニングの一部とする。しかし、型枠の取り外
しの際に吹付け施工体を損傷させたり、あるいは残留さ
せた型枠と吹付け施工体との物理的特性あるいは耐食性
等の化学的特性が異なるために、この界面で稼働中に亀
裂、浸食等の欠陥を生じたりして、耐用性低下の要因と
なる。 (3)低水分量で混練される不定形耐火物は一般に高粘
性となるため、搬送配管内の圧損が大きくなり、スクイ
ズ式圧送ポンプのような形式のポンプでは高速高圧の運
転ができない。さらに、搬送管内に不定形耐火物の閉塞
が起きる等、安定した条件で吹付け施工を行うことが困
難であった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、不定形耐火物を施工体に吹付け施工するに際し
て、特別に型枠を必要とすることなく、耐用性に優れた
不定形耐火物を施工することのできる不定形耐火物の吹
付け施工方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の不定形耐火物の吹付け施工方法は、耐火粉末、硬
化剤、硬化促進剤、水分を含む耐火混練物を吹付けノズ
ルを介して、溶湯容器の施工面に吹付ける不定形耐火物
の吹付け施工方法において、前記溶湯容器の施工面を複
数の吹付け領域に区画し、該吹付け領域の仕切り壁を前
記吹付けノズルから吹付けられる前記耐火混練物により
予め形成した後、前記吹付け領域毎に前記吹付けノズル
を介して前記耐火混練物を吹付ける。溶湯容器とは、溶
銑鍋、混銑車、転炉、取鍋、タンディッシュ等のような
溶湯(溶鋼又は溶銑)の輸送又は処理のための耐火物で
内張りされた構造体をいい、高炉樋等も含まれる。耐火
粉末には、アルミナ、シリカ、ジルコニア、カルシア、
マグネシア等の酸化物、炭化珪素等の炭化物、窒化珪
素、炭素、及び黒鉛が含まれる。硬化剤とは、アルミナ
セメント、ポルトランドセメント、フェノール樹脂等の
硬化性を有する無機、及び有機質の硬化剤をいう。硬化
促進剤とは、前記硬化剤の硬化時間を調整するために使
用する補助剤であって、アルミン酸カリウム、珪酸ソー
ダ、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、硫酸、硫酸塩、硝酸塩、炭酸ソ
ーダ、炭酸カリウム、リチウム塩、リチウム塩+アルミ
ナセメント水和物、アルミナセメント水和物、ポルトラ
ンドセメント等が含まれる。なお、前記硬化促進剤は必
要に応じて、所定濃度の水溶液として使用することがで
きる。
【0008】請求項2記載の不定形耐火物の吹付け施工
方法は、請求項1記載の不定形耐火物の吹付け施工方法
において、前記耐火混練物中の水分の含有量が2〜8w
t%であり、前記溶湯容器の施工面に吹き付ける施工速
度が2〜10kg/(Hr・cm2 )である。水分が2
wt%より少ないと、耐火物を搬送配管に供給した時の
流動抵抗が急激に上昇し、過大な搬送圧力を必要とし、
また吹付けノズル、及び搬送配管内での閉塞が生じ易く
なるので好ましくない。逆に、水分が8wt%を越える
と、流動抵抗は減少するが、吹付け施工体の気孔率が増
加して、強度及び耐食性を悪化させる。施工面に吹付け
る吹付け施工速度が2kg/(Hr・cm2 )より遅い
と、施工時間が長くかかり、吹付け作業能率が著しく減
退すると共に、吹付けノズルの1スキャン毎に形成され
る吹付け層における水分量等の特性値のばらつきを大き
くさせる要因となる。なお、吹付け施工速度の上限は1
0kg/(Hr・cm2 )とすることが望ましい。これ
は、吹付け施工速度が速くなりすぎると、リバウンドロ
スが多くなると共に、未硬化状態の吹付け層の上に吹付
けられことになり、吹付け層の形状、及び品質を安定に
維持させることが困難となるためである。
【0009】請求項3記載の不定形耐火物の吹付け施工
方法は、請求項1又は2記載の不定形耐火物の吹付け施
工方法において、前記溶湯容器が混銑車である。
【0010】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しな
がら本発明の実施の形態に係る不定形耐火物の吹付け施
工方法について説明する。本発明の一実施の形態に係る
不定形耐火物の吹付け施工方法を適用する吹付け装置1
0は図1に示すように、耐火粉末、硬化剤、及び水から
なる耐火混練物を圧送して吹付けノズル11に供給する
ためのダブルピストンポンプ12と、吹付けノズル11
に硬化促進剤を供給するための圧縮空気用のコンプレッ
サ13と、供給される耐火混練物、及び硬化促進剤を溶
湯容器の一例である混銑車16の施工面15に吹付ける
ための吹付けノズル11とを有する。
【0011】ダブルピストンポンプ12は、図示しない
混練機により混練された耐火混練物を高圧圧送して吹付
けノズル11に供給するための少なくとも2基の油圧シ
リンダ機構を有する供給装置である。この2基の油圧シ
リンダ機構は同期してそれぞれ逆方向に往復運動するピ
ストンを有しており、一方の油圧シリンダの中に充填さ
れている耐火混練物がピストンにより押し出されて圧送
されるときに、他方の油圧シリンダーに耐火混練物が充
填されるようになっており、この圧送と充填の操作を交
互に繰り返すことにより耐火混練物の連続した高圧圧送
が行われるようになっている。なお、前記油圧シリンダ
は少なくとも10〜100kgf/cm2 の圧力の下で
2〜10kg/(Hr・cm2 )の吹付け施工速度の能
力を有する。なお、吹付け施工速度は、単位時間(H
r)、単位吹付け面積(cm2 )当りに吹付けられる耐
火混練物の量(kg)をいう。混練された耐火物の搬送
圧力が10kgf/cm2 より低いと、所定の吹付け施
工速度を維持することが困難であり、耐火物の閉塞等の
トラブルを発生させるばかりでなく、耐火物が搬送中に
充分圧縮されないために、吹付けノズル11からの吐出
時における吹付け粒子塊の密度が低下して、吹付け施工
体の密度等の品質特性を劣化させる要因となるので好ま
しくない。また搬送圧力が100kgf/cm2 より高
いと、油圧シリンダあるいは搬送配管14等の搬送設備
にかかる負荷が過大となり保守コストが高くなる。
【0012】吹付けノズル11は、圧送される耐火混練
物と圧縮空気によって輸送される硬化促進剤とをその先
端部で混合して、施工面15に吹き付けるノズルであ
り、図示しない駆動機構あるいは、手操作により、施工
面15に対して所定の吹付け距離を維持しながら所定の
速度で動かすことができる。混銑車16は、全長約14
m、直胴部の内直径が約2.8mの魚雷型の耐火材料で
内部をライニングされた溶銑運搬容器であり、高炉から
排出される溶銑を転炉等の精錬容器に輸送する。なお、
図1の施工面15は、混銑車16において略円筒状の内
壁をなす施工面15の一部を模式的に平面として表して
おり、施工面15が水平となるような場合の他にも、施
工面15が下方に向いて配置されるような天井部、及び
傾斜するような側壁部の場合等も含まれる。そして、前
記混銑車16内部のライニング材が損耗したときには、
損耗部位を熱間あるいは冷間の吹付け施工により補修し
て使用されるようになっている。
【0013】続いて、前記説明した吹付け装置10を用
いて、損耗した混銑車16の吹付け施工を行う、本発明
の一実施の形態に係る不定形耐火物の吹付け施工方法に
ついて説明する。ここで、表1の実施の形態に示す組成
割合の耐火混練物を混銑車16の施工面15に吹付け施
工するに際し、その吹付け領域18を以下のようにして
設定する。
【0014】
【表1】
【0015】まず、混銑車16の内壁の施工すべき部位
に吹付けノズル11の移動操作が支障なく行える適当な
範囲を設定して、これを吹付け領域18とする。なお、
熱間吹付けに際して、吹付け領域18における施工面
積、及び施工厚みを、以下に示すように内部に耐火混練
物を吹付けた時に発生する水蒸気圧が耐火混練物の硬化
後の破壊強度より低くなる範囲に設定することにより、
熱間吹付け時における爆裂を防止することもできる。前
記施工面積A、及び施工厚みLとで規定される吹付け領
域18に、前記耐火混練物を吹き付けた場合の水蒸気発
生量Qを、施工体の保有熱量、温度等の環境条件を用い
て予め算出することが可能である。このとき、前記吹付
け領域18の吹付け層中における水蒸気圧Δpは、例え
ば以下に示す水蒸気圧決定式(1)により求めることが
できる。 Δp=k・Q・L/A----------(1) 即ち、水蒸気圧Δpは水蒸気発生量Q、及び施工厚みL
に比例し、施工面積Aに反比例し、その比例定数はkで
ある。従って、その時点における水蒸気圧Δpが、吹付
け層の破壊強度より低くなるように、前記施工厚みL、
施工面積Aの組み合わせを選択することができる。この
ように、吹付け層中の水蒸気圧は、その吹付け層を構成
する不定形耐火物の破壊強度より低い値に設定されてい
るので、爆裂、亀裂あるいは剥離等の欠陥を生じること
がなく、使用した場合の耐用性を維持することができ
る。
【0016】そして、図1、及び図2(a)に示される
ように、吹付けノズル11を前記吹付け領域18の境界
に沿って所定の移動速度で移動させる。ここで、所定の
吹付け施工速度、例えば3.5kg/(Hr・cm2
で吹き付けることにより、前記吹付けられた耐火混練物
の硬化してなる仕切り壁17を、図3の平面図及び側断
面図に示すように形成させることができる。前記仕切り
壁17の深さDは、吹付け施工速度と吹付けノズル11
の移動速度を増減することにより所定の値、例えば20
〜100mmの範囲に調整することができる。また、こ
のような吹付け操作を繰り返し行うことにより、仕切り
壁17の深さを漸次、積み重ねて最終的に所望の深さD
とすることもできる。前記吹付けノズル11の移動操
作、及び吐出量の調整は、コンピュータを用いて行うこ
とも可能である。即ち、予め吹付け領域18等の制御デ
ータをコンピュータに入力しておき、図示しない吹付け
ノズル11の駆動装置、施工速度調整装置を該制御デー
タに基づいて制御してもよい。
【0017】次に、前記仕切り壁17で囲まれた吹付け
領域18に、吹付けノズル11を位置付けると共に、所
定の吹付け施工速度、及び移動速度となるように吹付け
ノズル11を制御して、図2(b)に示すように前記耐
火混練物を吹き付ける。そして、吹付けられて形成され
る硬化体の施工厚みを吹付け領域18の深さD以上とな
るようにし、吹付け層19を形成させることができる。
このようにして、隣接して配置された吹付け領域18に
ついても、順次同様の吹付け施工を行って、図2(c)
に示すような複数の吹付け領域18に対応する各吹付け
層19が一体に構成されてなる吹付け施工体を最終的に
得ることができる。そして、本実施の形態においては、
吹付け施工時間を短縮して効率的な吹付け施工が行える
と共に、吹付け施工体の耐用性を向上することができ
る。
【0018】以下では図4に示す比較例について説明
し、本発明の理解に供する。比較例においては図4
(a)に示すように、まず耐火れんが、木板あるいは鉄
板等を混銑車16の施工面15上に固定配置し、これを
仕切り壁20とする。このような仕切り壁20の施工面
15上への固定に際しては、仕切り壁20を予め施工面
15に埋設するか、図示しない支持部材により仕切り壁
20の周囲を支持することが必要であり、そのために多
大の時間と手間とを要する。また、接着剤等を用いて施
工面15に固定する場合には、その接着強度を確保でき
ない等の問題を生じる。そして、前記仕切り壁20で形
成された吹付け領域21に表1の比較例に示す組成割合
の耐火混練物を表1に示す吹付け施工条件で吹付けて、
図4(b)に示すように吹付け層22を形成させる。こ
のような吹付け操作を吹付け領域21毎に行って最終的
に図4(c)に示すように複数の吹付け層22、及び仕
切り壁20からなる吹付け施工体が得られる。なお、前
記仕切り壁20が、鉄板、木板等の場合には、隣接する
次の吹付け領域21の施工の際に、取り外す作業が必要
である。また、耐火れんがのような定形耐火物の場合に
は、耐火れんがで形成された仕切り壁20をそのまま残
して耐火ライニング材の一部として用いる。しかし、耐
火れんがと後から吹付け施工される吹付け施工体とで
は、その物理的特性、あるいは化学的特性を厳密に同じ
に構成させることは困難であり、これらの差異により、
この境界部に地金が侵入したり、あるいは亀裂等の欠陥
を発生させる要因となる。このため、表1の比較例に示
すように、前記実施の形態に較べて、吹付け施工時間は
長くなり、混銑車16炉体における吹付け施工体の耐用
回数は少なくなることが分かる。
【0019】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこのような実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態においては混銑車に
おける吹付けの場合について述べたが、転炉、CAS浸
漬管、高炉用樋、溶銑鍋、脱ガス炉等の二次精錬炉、タ
ンディッシュ等への冷間、及び高温下における適用も可
能であり、また、成分、耐食性、熱特性等の異なる吹付
け層を重ねて、多層となる吹付け施工体を形成させるよ
うな場合にも本発明の適用が可能である。
【0020】
【発明の効果】請求項1〜3記載の不定形耐火物の吹付
け施工方法においては、溶湯容器の施工面を複数の吹付
け領域に区画するので、それぞれ独立した施工条件で施
工面を計画的かつ正確に施工することができる。次に、
吹付け領域の仕切り壁を吹付けノズルから吹付けられる
耐火混練物により予め形成して、吹付け領域毎に吹付け
ノズルを介して耐火混練物を吹付けて吹付け領域に吹付
け施工体を形成させるので、従来のように型枠の取付
け、取り外し作業が省略でき、効率的な作業を行うこと
ができる。また、仕切り壁と吹付け施工体との物理的あ
るいは化学的特性が同一となり、、亀裂等の欠陥を生じ
ることがない。このため吹付け施工体の耐用性を向上さ
せることができる。
【0021】特に、請求項2記載の不定形耐火物の吹付
け施工方法においては、耐火混練物中の水分、及び溶湯
容器の施工面に吹き付ける施工速度を特定範囲にしてい
るので、吹付け施工体を緻密に形成することができると
共に、効率的な吹付け施工を可能とする。また、請求項
3記載の不定形耐火物吹付け施工方法においては、溶湯
容器が混銑車であるので、混銑車内部の狭い施工空間に
特別に仕切り壁を取付けることなく、吹付けノズルから
吐出する耐火混練物の硬化体により仕切り壁を形成させ
て、更に計画的、かつ正確な吹付け施工を効率的に行う
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る不定形耐火物の吹
付け施工方法の概略図である。
【図2】同施工方法の施工手順を示す概略図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ仕切り壁の平面図及
び側断面図である。
【図4】比較例の施工手順の説明図である。
【符号の説明】
10 吹付け装置 11 吹付けノ
ズル 12 ダブルピストンポンプ 13 コンプレ
ッサ 14 搬送配管 15 施工面 16 混銑車(溶湯容器) 17 仕切り壁 18 吹付け領域 19 吹付け層 20 仕切り壁 21 吹付け領
域 22 吹付け層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火粉末、硬化剤、硬化促進剤、水分を
    含む耐火混練物を吹付けノズルを介して、溶湯容器の施
    工面に吹付ける不定形耐火物の吹付け施工方法におい
    て、 前記溶湯容器の施工面を複数の吹付け領域に区画し、該
    吹付け領域の仕切り壁を前記吹付けノズルから吹付けら
    れる前記耐火混練物により予め形成した後、前記吹付け
    領域毎に前記吹付けノズルを介して前記耐火混練物を吹
    付けることを特徴とする不定形耐火物の吹付け施工方
    法。
  2. 【請求項2】 前記耐火混練物中の水分の含有量が2〜
    8wt%であり、前記溶湯容器の施工面に吹き付ける施
    工速度が2〜10kg/(Hr・cm2 )であることを
    特徴とする請求項1記載の不定形耐火物の吹付け施工方
    法。
  3. 【請求項3】 前記溶湯容器が混銑車であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の不定形耐火物の吹付け施工
    方法。
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