JP3326031B2 - 溶融金属容器用上ノズルの補修方法 - Google Patents

溶融金属容器用上ノズルの補修方法

Info

Publication number
JP3326031B2
JP3326031B2 JP27971994A JP27971994A JP3326031B2 JP 3326031 B2 JP3326031 B2 JP 3326031B2 JP 27971994 A JP27971994 A JP 27971994A JP 27971994 A JP27971994 A JP 27971994A JP 3326031 B2 JP3326031 B2 JP 3326031B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractory
nozzle
upper nozzle
molten metal
metal container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27971994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08117988A (ja
Inventor
幸蔵 赤尾
正人 中島
尚俊 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Krosaki Harima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Krosaki Harima Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP27971994A priority Critical patent/JP3326031B2/ja
Publication of JPH08117988A publication Critical patent/JPH08117988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326031B2 publication Critical patent/JP3326031B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属容器の底部に
取り付けられた上ノズルの補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄産業で使用される溶鋼取鍋、タンデ
ィッシュなどの底部には、溶融金属を注出するためのノ
ズルが取り付けられている。スライディングノズルの上
部に位置することから、上ノズルと称される。この上ノ
ズルは、スライディングノズルおよびその下方に装着さ
れる鋳造ノズルと異なり、取鍋底部に組み込まれている
ことから、交換が容易でない。そこで、使用によって損
耗が進むと補修することが行われている。例えば、特開
昭55−54261号公報で提案された方法では、上ノ
ズル内孔に円筒状耐火物をモルタルで固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の補
修方法は、ノズル内孔の下方の損耗部には有効である
が、上方に対しては十分なものではない。ノズル内孔の
上方は損耗が大きいために、円筒状耐火物と溶損面との
隙間が上方では広くなるためである。また、ノズル内孔
の溶損部が上広がりであり、充填されたモルタルが溶融
金属容器の使用中に補修面からハクリ浮上しやすい。本
発明は、溶融金属容器用上ノズルの補修において、以上
の問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、溶融金
属容器の底部に取り付けられた上ノズルの補修におい
て、ノズル内孔に配合物全体の化学成分がAl 2 3
70wt%以上のアルミナ質円筒状耐火物を挿入し、こ
の円筒状耐火物とノズル内孔の損耗面との間に配合物全
体の化学成分がMgO:55wt%以上のマグネシア質
不定形耐火物を添加水にて調整して吹き付け充填するこ
とを特徴とする溶融金属容器用上ノズルの補修方法であ
る。
【0005】
【作用】図1は、溶融金属容器として溶鋼取鍋を例に挙
げ、溶鋼取鍋を横倒しにした状態で上ノズルを補修する
場合について示したものである。図中、点線は損耗前の
上ノズル(2)の形状である。この上ノズル(2)の下
方に装着されているスライディングノズルおよび鋳造ノ
ズルは、取り外しておく。
【0006】円筒状耐火物(3)の材質は、アルミナ質
とする。アルミナ質耐火物は熱間での容積安定性が高
く、耐食性および耐スポーリング性に優れている。しか
し、アルミナ質がいかに高品質であったとしても、円筒
状耐火物(3)自身が容器の稼動中に補修部位から外れ
てしまうとその効果はない。また、上ノズル(2)の溶
損形態が上広がりのために、損耗部全体をこの円筒状耐
火物(3)で充填することはできない。本発明では、ア
ルミナ質円筒状耐火物(3)を例えば上ノズル(2)の
下部から挿入後、この円筒状耐火物(3)と損耗部との
隙間にマグネシア質不定形耐火物(5)を吹付け充填す
る。
【0007】本発明によれば、不定形耐火物は吹付ノズ
ル(6)からの吐出圧力によって、隙間に密に充填され
る。そして、稼動時の溶鋼熱を受けてマグネシア質不定
形耐火物(5)からのMgO成分とアルミナ質円筒状耐
火物(3)のAl23成分とが反応し、界面部にMgO
・Al23質スピネルを生成する。このスピネル生成は
体積膨張を伴うことから、その迫り応力で不定形耐火物
(5)と円筒状耐火物(3)とは互いに強固に保持さ
れ、被補修部からの脱離が防止される。また、スピネル
はスラグ中のFeO,MgOなどの成分を固溶し、スラ
グの浸透を阻止する。これにより、不定形耐火物(5)
と円筒状耐火物(3)との界面の先行溶損が防止され、
円筒状耐火物(3)の脱離防止の効果はより大きなもの
となる。
【0008】本発明において、アルミナ質円筒状耐火物
およびマグネシア質不定形耐火物の具体的な製造方法は
特に限定されるものではない。アルミナ質円筒状耐火物
は、例えば、焼結アルミナ、電融アルミナ、合成ムライ
ト、ばん土けつ岩、シリマナイト、ボーキサイトなどの
アルミナ質原料を骨材の主材にする。必要により、さら
にマグネシア、スピネル、炭化物、炭素、ジルコン、ジ
ルコニア、窒化物、ほう化物、シリカ、クロム、繊維
類、金属粉、耐火性超微粉、焼結剤、硬化促進剤、硬化
遅延剤、解こう剤などをこれに組み合わせる。結合剤
は、成形方法などに合わせて、セメント類、リン酸塩、
ケイ酸塩、粘土、糊料、合成樹脂などを使用する。成形
方法は、例えば加圧成形または鋳込み成形とする。焼成
品、不焼成品のいずれでもよい。
【0009】マグネシア質不定形耐火物は、天然または
合成のマグネシアを主骨材とする。必要により、さらに
ドロマイト、石灰石、スピネル、炭化物、炭素、ジルコ
ン、ジルコニア、窒化物、ほう化物、シリカ、アルミ
ナ、粘土、クロム、繊維類、金属粉、耐火性超微粉、焼
結剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、解こう剤、湿潤剤など
をこれに組み合わせる。結合剤は、例えばセメント類、
リン酸塩、ケイ酸塩などを使用し、不定形耐火物が急速
に硬化するように調整をすることが好ましい。
【0010】配合物全体の化学成分割合は、アルミナ質
円筒状耐火物はAl23:70wt%以上、マグネシア
質不定形耐火物ではMgO:55wt%以上であること
が好ましい。Al23:70wt%未満のアルミナ質円
筒状耐火物あるいはMgO:55wt%未満のマグネシ
ア質不定形耐火物では、スピネル生成が不十分なことに
加え、他の成分の影響によるコ−ジ−ライト等の低融点
物質の生成量が増すため、本発明による補修効果に劣
る。
【0011】ノズル内孔の下部の吹付けは添加水を多め
に調整して隙間の狭い個所への充填を図り、隙間の広い
ノズル内孔の上部に対しては添加水を絞って流動性を押
さえることにより、吹付け時の不定形耐火物の流落を防
止することができる。補修後の乾燥は特に必要なく、直
ちに受鋼することができる。容器の稼動率向上の面から
熱間補修が好ましいが、本発明の方法は冷間、熱間のい
ずれでも可能である。
【0012】
【実施例】以下、本発明実施例とその比較例を示す。表
1は、各例で使用した円筒状耐火物である。表に示す配
合物を混練し、成形後、不焼成品は200℃乾燥、焼成
品はさらに1300℃で焼成した。成形体のサイズは、
補修対象の上ノズルの内孔に合わせて内径90、外径1
20、高さ350mmの円筒状とした。表2は、各例で
使用した不定形耐火物である。符号a〜eは、マグネシ
ア質である。また、符号hは、後述の比較例3で使用し
たモルタルとしての材質である。
【0013】表3は、表1の円筒状耐火物と表2の不定
形耐火物を使用した本発明実施例およびその比較例であ
る。補修対象は、250t溶鋼取鍋の上ノズルである。
取鍋を横倒しにし、治具を用いて円筒状耐火物をノズル
の下方から挿入し、本発明実施例1〜7および比較例1
〜2では、ノズルの損耗面と円筒状耐火物との間に不定
形耐火物を乾式ガンによって吹付け充填した。比較例3
は、円筒状耐火物の外周にモルタルを塗布した状態で、
ノズルの下方から挿入した。
【0014】
【表1A】
【0015】
【表1B】
【0016】
【表2A】
【0017】
【表2B】
【0018】
【表3A】
【0019】
【表3B】
【0020】試験結果が示すように、本発明実施例によ
れば、補修寿命が格段に向上した。円筒状耐火物と不定
形耐火物との界面の先行溶損もない。また、本発明実施
例であっても、化学成分で円筒状耐火物がAl23:7
0wt%以上、不定形耐火物がMgO:55wt%以上
のものを使用した場合において、補修寿命の向上がさら
に顕著である。
【0021】これに対し、アルミナ質の不定形耐火物を
使用した比較例1および比較例2は使用初期に円筒状耐
火物の抜け落ち、補修寿命に劣る。外周に不定形耐火物
を塗布して円筒状耐火物を挿入した比較例3は、実質
上、ノズル内孔の下方部しか補修できず、その効果も少
ない。
【0022】
【発明の効果】本発明による上ノズルの補修方法は、以
上のようにきわめて効果的なものである。その結果、補
修工数の低減、ノズルの高寿命化による容器稼動率の向
上などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の説明図である。溶融金属容器の底
部に取り付けられた上ノズルの補修状況を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 溶融金属容器の底部 2 上ノズル 3 円筒状耐火物 4 損耗面 5 不定形耐火物 6 吹付ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 尚俊 兵庫県高砂市荒井町新浜1−3−1 ハ リマセラミック株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−54261(JP,A) 特開 昭60−149885(JP,A) 特開 昭52−153833(JP,A) 特開 平7−214292(JP,A) 特開 平7−260369(JP,A) 特開 平3−213993(JP,A) 実開 昭57−70751(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 41/52 B22D 41/30 B22D 11/10 320 B22D 11/10 340

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属容器の底部に取り付けられた上
    ノズルの補修において、ノズル内孔に配合物全体の化学
    成分がAl 2 3 :70wt%以上のアルミナ質円筒状
    耐火物を挿入し、この円筒状耐火物とノズル内孔の損耗
    面との間に配合物全体の化学成分がMgO:55wt%
    以上のマグネシア質不定形耐火物を添加水にて調整して
    吹き付け充填することを特徴とする溶融金属容器用上ノ
    ズルの補修方法。
JP27971994A 1994-10-20 1994-10-20 溶融金属容器用上ノズルの補修方法 Expired - Fee Related JP3326031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27971994A JP3326031B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 溶融金属容器用上ノズルの補修方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27971994A JP3326031B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 溶融金属容器用上ノズルの補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08117988A JPH08117988A (ja) 1996-05-14
JP3326031B2 true JP3326031B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=17614929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27971994A Expired - Fee Related JP3326031B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 溶融金属容器用上ノズルの補修方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326031B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH710773B1 (de) * 2015-02-20 2019-04-30 Refractory Intellectual Property Gmbh & Co Kg Verfahren und Vorrichtung zur Reparatur einer feuerfesten Hülse eines metallurgischen Gefässes.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08117988A (ja) 1996-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6165926A (en) Castable refractory composition and methods of making refractory bodies
JP3200378B2 (ja) アルミキルド鋼の連続鋳造用ノズル
JP3326031B2 (ja) 溶融金属容器用上ノズルの補修方法
CA1269405A (en) Refractory compositions
JP2874831B2 (ja) 流し込み施工用耐火物
JP3128515B2 (ja) 鋼の連続鋳造用ノズル
JP2000203953A (ja) 高炉樋用キャスタブル耐火物
JPH116007A (ja) 転炉スラグカット用の耐火性、成形性に優れた耐火物及びこの耐火物を使用したスラグカット用ダーツ
JP2604310B2 (ja) 流し込み施工耐火物
US4468780A (en) Method of lining a steel-making furnace
JP3015305B2 (ja) 鋼の連続鋳造用ノズル
JPH0952169A (ja) 溶鋼容器羽口用耐火物
CN110395998A (zh) 钒铁喷枪用浇注料及钒铁喷枪浇注的方法
JPH09183674A (ja) 流し込み施工用不定形耐火物
AU742062B2 (en) Castable refractory composition and methods of making refractory bodies
JPH0671422A (ja) 取鍋敷部の内張り方法
JP3683306B2 (ja) 流し込み施工用耐火物
JPH0725668A (ja) 流し込み施工用耐火物
JP2795805B2 (ja) 取鍋れんが
JPH11100280A (ja) タンディシュ内張り用不定形耐火物
JP3014545B2 (ja) 流し込み施工用不定形耐火物
JPH0967170A (ja) 流し込み施工用耐火物
JP3981433B2 (ja) 耐火物吹付け施工方法
JP3621136B2 (ja) 不定形耐火物
KR100276255B1 (ko) 내침식성이 우수한 분무 보수재

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020625

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120705

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees