JP2795805B2 - 取鍋れんが - Google Patents
取鍋れんがInfo
- Publication number
- JP2795805B2 JP2795805B2 JP6072472A JP7247294A JP2795805B2 JP 2795805 B2 JP2795805 B2 JP 2795805B2 JP 6072472 A JP6072472 A JP 6072472A JP 7247294 A JP7247294 A JP 7247294A JP 2795805 B2 JP2795805 B2 JP 2795805B2
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- Japan
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- brick
- ladle
- zircon
- alumina
- bricks
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鋼工程において転炉
より後工程で使用される取鍋の内張りに用いるための取
鍋れんがに関する。
より後工程で使用される取鍋の内張りに用いるための取
鍋れんがに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、取鍋れんがとしては、ロウ石れん
が、ジルコン(ZrSiO4 )−ロウ石れんが(特公昭
51−9769号公報参照)、ジルコンれんが(特公昭
57−50745号公報参照)、中アルミナ(Al2 O
3 )れんが、高アルミナれんが、あるいはマグネシア
(MgO)−アルミナ−カーボン(C)れんが(特開昭
56−92160号公報参照)が知られている。
が、ジルコン(ZrSiO4 )−ロウ石れんが(特公昭
51−9769号公報参照)、ジルコンれんが(特公昭
57−50745号公報参照)、中アルミナ(Al2 O
3 )れんが、高アルミナれんが、あるいはマグネシア
(MgO)−アルミナ−カーボン(C)れんが(特開昭
56−92160号公報参照)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
取鍋れんがにおいて、取鍋操業条件の過酷化に伴い、ロ
ウ石れんが、ジルコン−ロウ石れんが、あるいは中アル
ミナれんが等では、耐食性が低位なために耐用性の向上
が望めない。又、高アルミナれんがでは、スラグ浸潤が
著しく、構造的スポーリングにより耐用性の向上を望め
ない。更に、マグネシア−アルミナ−カーボンれんが
は、耐食性が優位にあるものの、熱伝導率が高いために
溶鋼温度が低下して地金付きを起こし易く、付着地金を
溶解するための温度補償が必要であり、かつ地金付きの
ためにれんが損傷状態の確認が困難となっている。そこ
で、本発明は、耐食性を良好にしつつ地金付きの発生を
防止し得る取鍋れんがの提供を目的とする。
取鍋れんがにおいて、取鍋操業条件の過酷化に伴い、ロ
ウ石れんが、ジルコン−ロウ石れんが、あるいは中アル
ミナれんが等では、耐食性が低位なために耐用性の向上
が望めない。又、高アルミナれんがでは、スラグ浸潤が
著しく、構造的スポーリングにより耐用性の向上を望め
ない。更に、マグネシア−アルミナ−カーボンれんが
は、耐食性が優位にあるものの、熱伝導率が高いために
溶鋼温度が低下して地金付きを起こし易く、付着地金を
溶解するための温度補償が必要であり、かつ地金付きの
ためにれんが損傷状態の確認が困難となっている。そこ
で、本発明は、耐食性を良好にしつつ地金付きの発生を
防止し得る取鍋れんがの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の取鍋れんがは、アルミナを主成分とし、こ
れにジルコンを原料とするジルコニアが5〜30重量%
含有され、かつ800℃の温度における熱伝導率が2K
cal/(h・m・℃)以下であることを特徴とする。
ここで、取鍋れんがとは、焼成または不焼成の取鍋敷れ
んが又は取鍋側壁れんが、あるいは取鍋ウェアーライニ
ング用流し込み材をいう。
め、本発明の取鍋れんがは、アルミナを主成分とし、こ
れにジルコンを原料とするジルコニアが5〜30重量%
含有され、かつ800℃の温度における熱伝導率が2K
cal/(h・m・℃)以下であることを特徴とする。
ここで、取鍋れんがとは、焼成または不焼成の取鍋敷れ
んが又は取鍋側壁れんが、あるいは取鍋ウェアーライニ
ング用流し込み材をいう。
【0005】
【作用】本発明の取鍋れんがにおいては、ジルコニアの
含有量から化学的な特性が限定され、かつ熱伝導率から
熱的な特性が限定される。
含有量から化学的な特性が限定され、かつ熱伝導率から
熱的な特性が限定される。
【0006】アルミナの原料としては、電融アルミナ、
焼結アルミナ、ボーキサイト、ばん土頁岩その他が用い
られる。ジルコニアの原料としては、ジルコンサンド、
ジルコンフラワー、ジルコンれんが屑その他が用いられ
る。ジルコニアの含有量が、5重量%未満の場合、スラ
グの浸潤が多くなり、構造的スポーリングを起こし易
く、耐用性の向上が望めず、又、30重量%を超える場
合、ジルコンを原料としていることから、必然的にシリ
カ(SiO2 )が多くなって耐食性の低下を招来し、耐
用性の向上を望めない。熱伝導率が、2Kcal/(h
・m・℃)を超えると地金付きを起こし易くなる。必要
に応じて粘土が、バインダーとして所要量添加される。
又、バインダーとしては、粘土の代わりに、乾燥を兼ね
た200℃程度の熱処理にてハンドリングに差し支えな
い程度の強度を発現するフェノールレジン、水ガラス等
を使用してもよい。一方、上記取鍋れんがは、Al2 O
3 原料及びZrO2 原料、必要に応じて粘土等のバイン
ダーを、ZrO2 が5〜30重量%となるように配合
後、常法により混練した後成形し、次いで熱伝導率が2
Kcal/(h・m・℃)以下となるように焼成して、
若しくは不焼成、あるいは成形することなく流し込み材
等として製造される。ここで、焼成温度は、1300℃
〜1650℃が好ましい。
焼結アルミナ、ボーキサイト、ばん土頁岩その他が用い
られる。ジルコニアの原料としては、ジルコンサンド、
ジルコンフラワー、ジルコンれんが屑その他が用いられ
る。ジルコニアの含有量が、5重量%未満の場合、スラ
グの浸潤が多くなり、構造的スポーリングを起こし易
く、耐用性の向上が望めず、又、30重量%を超える場
合、ジルコンを原料としていることから、必然的にシリ
カ(SiO2 )が多くなって耐食性の低下を招来し、耐
用性の向上を望めない。熱伝導率が、2Kcal/(h
・m・℃)を超えると地金付きを起こし易くなる。必要
に応じて粘土が、バインダーとして所要量添加される。
又、バインダーとしては、粘土の代わりに、乾燥を兼ね
た200℃程度の熱処理にてハンドリングに差し支えな
い程度の強度を発現するフェノールレジン、水ガラス等
を使用してもよい。一方、上記取鍋れんがは、Al2 O
3 原料及びZrO2 原料、必要に応じて粘土等のバイン
ダーを、ZrO2 が5〜30重量%となるように配合
後、常法により混練した後成形し、次いで熱伝導率が2
Kcal/(h・m・℃)以下となるように焼成して、
若しくは不焼成、あるいは成形することなく流し込み材
等として製造される。ここで、焼成温度は、1300℃
〜1650℃が好ましい。
【0007】以下、本発明の実施例について詳細に説明
する。 実施例1〜3 アルミナ原料としての焼結アルミナ、ボーキサイト、ジ
ルコニア原料としてのジルコンサンド、ジルコンフラワ
ー、ジルコン質れんが屑、及びバインダーとしての粘土
をそれぞれ表1に示す割合で配合し、ウエットパンにて
混練後、フリクッションプレスにてJIS並形状に成形
し、次いで所要の温度(1550℃)で焼成することに
より、各試作れんがを得た。
する。 実施例1〜3 アルミナ原料としての焼結アルミナ、ボーキサイト、ジ
ルコニア原料としてのジルコンサンド、ジルコンフラワ
ー、ジルコン質れんが屑、及びバインダーとしての粘土
をそれぞれ表1に示す割合で配合し、ウエットパンにて
混練後、フリクッションプレスにてJIS並形状に成形
し、次いで所要の温度(1550℃)で焼成することに
より、各試作れんがを得た。
【0008】
【表1】
【0009】表2に使用した原料の化学組成を示す。
【0010】
【表2】
【0011】比較例1〜2 比較のため、表1に併記した原料の配合で、実施例1〜
3と同様の方法により比較用のれんがを得た。
3と同様の方法により比較用のれんがを得た。
【0012】比較例3 実施例1と同様の原料の配合で、実施例1〜3と同様の
条件にて混練、成形した後、実施例1〜3より高い焼成
温度の1700℃で焼成して比較用のれんがを得た。
条件にて混練、成形した後、実施例1〜3より高い焼成
温度の1700℃で焼成して比較用のれんがを得た。
【0013】比較例4〜8 従来より使用されているロウ石−ジルコンれんが、ジル
コンれんが、中アルミナれんが、高アルミナれんが、及
びアルミナ−マグネシア−カーボンれんがを比較例とし
て用いた。
コンれんが、中アルミナれんが、高アルミナれんが、及
びアルミナ−マグネシア−カーボンれんがを比較例とし
て用いた。
【0014】上述した試作れんが1〜3、比較用れんが
1〜3、及び従来材質の比較用れんが4〜8の物性測
定、熱伝導率測定、及び侵食試験を行ったところ、表
3、表4に示すようになった。
1〜3、及び従来材質の比較用れんが4〜8の物性測
定、熱伝導率測定、及び侵食試験を行ったところ、表
3、表4に示すようになった。
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】この結果、本発明に係る取鍋れんがは、ア
ルミナ−マグネシア−カーボンれんがを除く比較例に比
べ、耐食性、すなわち耐溶損性と耐スラグ浸潤性を著し
く改善できた。又、各試作れんが及び比較用のれんがを
取鍋敷れんがとしては実機挿入し、地金付きの状況を確
認した結果、本発明に係る取鍋れんがは、地金付きが認
められなかった。したがって、本発明に係る取鍋敷れん
がは、アルミナ−マグネシア−カーボンれんがに比べ耐
食性が若干劣るものの、従来より使用されているロウ石
−ジルコンれんが、ジルコンれんが、中アルミナれんが
等に比べ耐食性を著しく改善でき、かつ熱伝導率をロウ
石−ジルコンれんがやジルコンれんが程度とすること
で、地金付きの問題を解決できることがわかる。
ルミナ−マグネシア−カーボンれんがを除く比較例に比
べ、耐食性、すなわち耐溶損性と耐スラグ浸潤性を著し
く改善できた。又、各試作れんが及び比較用のれんがを
取鍋敷れんがとしては実機挿入し、地金付きの状況を確
認した結果、本発明に係る取鍋れんがは、地金付きが認
められなかった。したがって、本発明に係る取鍋敷れん
がは、アルミナ−マグネシア−カーボンれんがに比べ耐
食性が若干劣るものの、従来より使用されているロウ石
−ジルコンれんが、ジルコンれんが、中アルミナれんが
等に比べ耐食性を著しく改善でき、かつ熱伝導率をロウ
石−ジルコンれんがやジルコンれんが程度とすること
で、地金付きの問題を解決できることがわかる。
【0018】なお、侵食試験は、試作れんが及び比較用
のれんがを、25×25×150mmに切断後、高周波
誘導炉にて転炉スラグを浮べた1650℃の溶銑中へ一
定時間浸漬後、切断して溶損量とスラグ浸潤量を測定し
た。又、敷れんがに限らず、取鍋側壁れんがあるいは取
鍋敷及び側壁用流し込み材として使用した場合にも、ほ
ぼ同様の効果が得られた。
のれんがを、25×25×150mmに切断後、高周波
誘導炉にて転炉スラグを浮べた1650℃の溶銑中へ一
定時間浸漬後、切断して溶損量とスラグ浸潤量を測定し
た。又、敷れんがに限らず、取鍋側壁れんがあるいは取
鍋敷及び側壁用流し込み材として使用した場合にも、ほ
ぼ同様の効果が得られた。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の取鍋れん
がによれば、ジルコニアの含有量から化学的な特性が限
定されるので、耐食性を従来のロウ石−ジルコンれん
が、ジルンコンれんが及び中アルミナれんが等に比して
著しく改善できると共に、熱伝導率から熱的な特性が限
定されるので、地金付きの発生を防止することができ、
ひいては取鍋れんがとして施工することにより、中間補
修回数を減少でき、かつ地金付きの問題も解決できる。
がによれば、ジルコニアの含有量から化学的な特性が限
定されるので、耐食性を従来のロウ石−ジルコンれん
が、ジルンコンれんが及び中アルミナれんが等に比して
著しく改善できると共に、熱伝導率から熱的な特性が限
定されるので、地金付きの発生を防止することができ、
ひいては取鍋れんがとして施工することにより、中間補
修回数を減少でき、かつ地金付きの問題も解決できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 道雄 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 八木 重器 和歌山県和歌山市湊1815番地 住友金属 工業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 久保 吉一 和歌山県和歌山市湊1815番地 住友金属 工業株式会社和歌山製鉄所内 (56)参考文献 特開 平7−237978(JP,A) 特開 平6−80477(JP,A) 特開 昭47−34909(JP,A) 実開 昭60−28956(JP,U) 特公 昭50−5657(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 41/02 C04B 35/101
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミナを主成分とし、これにジルコン
を原料とするジルコニアが5〜30重量%含有され、か
つ800℃の温度における熱伝導率が2Kcal/(h
・m・℃)以下であることを特徴とする取鍋れんが。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6072472A JP2795805B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 取鍋れんが |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6072472A JP2795805B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 取鍋れんが |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256436A JPH07256436A (ja) | 1995-10-09 |
JP2795805B2 true JP2795805B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=13490300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6072472A Expired - Lifetime JP2795805B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 取鍋れんが |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2795805B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW446690B (en) * | 1998-06-22 | 2001-07-21 | Showa Denko Kk | Refractories for casting a rare-earth alloy, their production method, and method for casting an rare-earth alloy |
-
1994
- 1994-03-17 JP JP6072472A patent/JP2795805B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07256436A (ja) | 1995-10-09 |
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