JPH09142946A - 不定形流し込み耐火物及びその成形体 - Google Patents

不定形流し込み耐火物及びその成形体

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JPH09142946A
JPH09142946A JP7327874A JP32787495A JPH09142946A JP H09142946 A JPH09142946 A JP H09142946A JP 7327874 A JP7327874 A JP 7327874A JP 32787495 A JP32787495 A JP 32787495A JP H09142946 A JPH09142946 A JP H09142946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、溶融金属用容器、特に溶鋼鍋のス
ラグライン部やRH等の二次精練用容器の内張り材に使
用される不定形流し込み耐火物に関して、耐食性、耐ス
ラグ浸透性に極めて優れ、かつ強度的にも焼成定形れん
がに匹敵する高温強度を発現し、結果として優れた耐用
性を持つ流し込み耐火物及びその成形体を提供する。 【解決手段】 粒子径が0.05mm以上で、化学成分
としてCaOが10〜70重量%、残部がMgOと3重
量%以下の不純物からなるMgO−CaO質合成クリン
カーを10〜70重量部と、粒子径が0.05mm以下
の、アルミナ、ジルコニア、チタニア、及びスピネルの
各微粉の内、1種あるいは2種以上を合計で1〜20重
量部と、10〜89重量部のMgO質クリンカーを配合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属用容器、
特に溶鋼鍋のスラグライン部やRH等の二次精錬用容器
の内張り材に使用される不定形流し込み耐火物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶鋼鍋のスラグライン部やR
H等の二次精錬用容器の内張り材には、高塩基度(Ca
O/SiO2 )スラグに対して化学的に安定な塩基性の
れんがが使用されてきた。しかしながら、昨今、れんが
施工には不可欠な築炉技能修得者の枯渇問題や、いわゆ
る3K作業レス化対策の面から、これらの耐火物の不定
形化が強く要求されている。
【0003】不定形耐火物は、プレス成形及び焼成を経
た定形れんがと比べて、緻密度、強度に劣る。また、材
質として塩基性のものは、気孔中に浸透したスラグが低
粘性化する傾向にあるため、一般的にスラグ浸透厚みが
大きい。その中にあって、作業が簡便な流し込み施工を
行うことができ、しかもスラグ浸透厚みが比較的小さい
塩基性不定形耐火物の例として、特開昭60−2186
8号公報に開示されているようなマグネシア骨材86〜
96重量%と、アルミナ超微粉及びシリカ超微粉合計量
で14〜4重量%とからなる不定形耐火物が提案されて
いる。
【0004】このマグネシア−アルミナ−シリカ系材料
は、不定形耐火物であることで築炉作業を必要とせず、
施工性の点で好ましい。また、スラグに対する耐食性に
ついては、高塩基性組成であることからかなり高い耐食
性を発現する。しかしながら、このようにシリカ成分を
含む材料は、高温下においてシリカ成分が溶融するた
め、熱間強度が極めて低い。また高塩基度スラグの浸透
により、容易にMgO−CaO−SiO2 系低融物(融
点1500℃以下)を生成するため、スラグ浸透厚みが
大きくなる。溶鋼の動きが激しく、物理的摩耗条件が加
味される二次精錬用容器の脱ガス精錬炉においては、こ
のように熱間で殆ど強度がない浸透層は、摩耗により連
続的に損耗し、極めて耐用性が悪くなる。
【0005】また、シリカ成分を含まないマグネシア−
アルミナ系材料の場合には、上記のような不定形耐火物
の組成範囲にすると、CaO−SiO2 系浸透スラグ中
に溶解することになるためスラグの粘性を高める働きを
するAl23成分は少なくなる。また、添加したアルミ
ナは高温下で使用中にすべて周囲のマグネシアと反応し
てスピネルへと化学変化を生じ、その結果粒子間の細孔
径が大きくなるため、耐火物中へのスラグの浸透を根本
的に抑制することはできない。
【0006】このようなマグネシア−アルミナ系材料に
対して、近年、特開平5−345680号公報に開示さ
れているようなマグネシア−カルシア系の不定形材料が
注目されている。これは塩基性材料の欠点である易スラ
グ浸透性を、材料中のCaO成分とスラグの反応により
生成する高融化合物2CaO・SiO2 の固相生成で抑
制しようというものである。CaO成分は、MgOより
さらに高塩基度スラグに対して安定であり、耐食性の面
では非常に優れている。しかし塩基性粒子のみの粒度構
成にすると、易水和性であるために微粒子の利用に限界
がでてくる。また加熱後には細孔径レベルがかなり大き
くなるため、目的通りにスラグの浸透をくい止めるのは
物理的に不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】不定形耐火物の場合、
焼成定形れんがのダイレクトボンドのような、高温、ス
ラグ浸透下においても即座には分断されない強固な結合
が存在しないため、強度の点で定形れんがより劣る。従
って、スラグの浸透を根本的にくい止めない限り、浸透
層部分の剥離といったいわゆる構造スポーリング現象を
抑止できず、定形れんがと比べて満足のいく耐用性は得
られない。
【0008】このように不定形耐火物では、スラグ浸透
を極力抑制することが重要となる。また、生じてしまっ
た浸透層の摩耗や剥離を少しでも軽減するためには、高
熱間強度化を指向することも重要である。
【0009】本発明は、溶融金属用容器、特に溶鋼鍋の
スラグライン部やRH等の二次精錬用容器の内張り材に
使用される不定形流し込み耐火物に関して、耐食性、耐
スラグ浸透性に極めて優れ、かつ強度面でも焼成定形れ
んがに匹敵する高温強度を発現し、結果として優れた耐
用性を持つ流し込み耐火物及びその成形体を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子径が0.
05mm以上で、化学成分としてCaOが10〜70重
量%、残部がMgOと3重量%以下の不純物からなるM
gO−CaO質合成クリンカーを10〜70重量部と、
粒子径が0.05mm以下の、アルミナ、ジルコニア、
チタニア、及びスピネルの各微粉の内、1種あるいは2
種以上を合計で1〜20重量部と、10〜89重量部の
MgO質クリンカーとを合計が100重量部となるよう
にして配合したことを特徴とし、さらにMgO質クリカ
ー10〜89重量部中、粒子径が0.05mm以下の粒
子は20重量部以下であることを特徴とする、溶融金属
用容器内張り用の不定形流し込み耐火物である。
【0011】また、この不定形流し込み耐火物から成る
成形体は、少なくとも使用開始時に、その成形体の平均
細孔径が5μm以下であることを特徴とする。尚、ここ
で言う平均細孔径とは、水銀圧入法により細孔径分布を
測定したときの、累積体積百分率で50%に相当する細
孔径値である。
【0012】塩基性マグネシア質耐火物は、鋼の精錬工
程における高塩基度スラグに対して高い耐食性を示す一
方、材料内部へのスラグ浸透が著しく大きく、摩耗や剥
離といった損傷が大きくなり、実炉で使用するのは難し
い。このスラグ浸透の主たる原因として考えられるの
は、浸透スラグの粘性と、使用中高温下における細孔径
レベルである。CaO−SiO2 系スラグがマグネシア
粒子間の気孔中を浸透していく際には、スラグ中にMg
O成分が溶解し、MgO−CaO−SiO2 系の粘性の
低いスラグとなることから、その浸透を抑制するのは難
しい。
【0013】また、マグネシア、カルシアは水和し易
い、膨張係数が大きい等の理由により、施工時には細孔
径が小さく緻密な状態でも、高温状態では細孔径レベル
が大きくなり、これもスラグ浸透の抑制には不利に働
く。また、緻密性が損なわれるといった意味合いで、高
熱間強度の発現も望めない。
【0014】さらに、不定形流し込み耐火物として使用
する場合、その施工水分の影響によるマグネシア及びカ
ルシアのスレーキング現象も大きな問題であるが、この
問題に関しては、特開平6−300438号公報による
乾燥方法にて解決されている。
【0015】本発明では、上記のようなスラグ浸透の軽
減、高温強度向上という未解決の課題を解決するため
に、不定形耐火物の粒子構成を次のようにした。すなわ
ち、骨材部分には高塩基度スラグに対する耐食性を保持
するため、マグネシア−カルシア合成クリンカー及びマ
グネシアクリンカーを用いる。また、スラグ浸透の抑制
及び高熱間強度発現のため、微粉部に用いるマグネシア
の量は極力制限し、かつ充填性向上等により浸透抑制を
図るべく、アルミナ、ジルコニア、チタニア、スピネル
等の微粉を微粉部に利用するものである。これによっ
て、本来塩基性耐火物が持つスラグに対する高耐食性を
維持したまま、耐火物中へのスラグの浸透を飛躍的に抑
制することが可能となった。これは、微粉部に使用した
上述の粒子が膨張係数が小さい、あるいは難焼結性のも
のであり、高温状態でも小さい細孔径レベルが維持さ
れ、物理的に浸透を抑制することができるからである。
【0016】さらに、アルミナについては、細孔内に浸
透したスラグ中に微粉部のアルミナ成分が溶解し、Al
23−CaO−SiO2 系の粘性の高いスラグ組成へと
変化したり、高融点の固相CaO・6Al23が析出し
たりして、浸透抑制方向に働く。また、ジルコニア、チ
タニア、スピネルについては、浸透スラグとあまり反応
せず、液相生成量を抑えることができることから、浸透
が大幅に抑制される。
【0017】これらの粒子を中心として微粉部を構成し
た場合、水和による弊害が無く緻密化が図れ、かつ焼成
時の微粉部粒子間に高温強度特性が劣るシリケートボン
ドが形成されるようなことがないため、高熱間強度の発
現が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】一般に、粒子径が0.05mm未
満のMgO−CaO質合成クリンカーを使用すると、水
和による弊害が顕著に現れ、施工体を形成できない。ま
た、粒子径が0.05mm以上であってもMgO−Ca
O質合成クリンカー中のCaO成分が、70重量%を超
えると同様に水和による弊害が大きく、10重量%未満
だと前述したようなCaO含有の効果が得られない。さ
らに、MgO−CaO質合成クリンカー中の不純物が3
重量%を超えると、クリンカー自身の耐食性が著しく低
下する。
【0019】一方以上述べたMgO−CaO質合成クリ
ンカーの材料全体中に占める割合が、10重量部未満で
は前述したようなCaO含有の効果が発揮されず、70
重量部を超えるとCaO成分過多により混練中に水和が
進み、施工体を形成できなくなる可能性がある。そこで
本発明では、MgO−CaO質合成クリンカーを、粒子
径が0.05mm以上で、化学成分としてCaOが10
〜70重量%、残部がMgOと3重量%以下の不純物か
らなるとした。
【0020】次にマトリックス部に使用するアルミナ、
ジルコニア、チタニア、及びスピネルの各微粉である
が、粒子径が0.05mmを超える粉末では、充填性の
問題から、緻密化、小細孔径化が図れず浸透を抑制でき
ない。これらの微粉が1重量部未満では添加の効果が発
現されず、20重量部を超えると耐食性の低下を招く。
そこで本発明では、粒子径が0.05mm以下の、アル
ミナ、ジルコニア、チタニア、及びスピネルの各微粉の
内、1種あるいは2種以上を合計で1〜20重量部配合
するものとした。
【0021】最後に残りのMgO質クリンカーである
が、全粒度域の合計としては最大89重量部まで使用可
能である。しかしそのうち、粒子径が0.05mm以下
の粒子が20重量部を超えると、水和や膨張の問題か
ら、小細孔径レベルを維持できなくなる。そこで本発明
では、MgO質クリンカー10から89重量部中、粒子
径が0.05mm以下の粒子は20重量部以下と限定し
ている。
【0022】以上のような不定形流し込み耐火物の各部
の詳細な粒度構成は、これから成る成形体において、少
なくとも使用開始時の平均細孔径が5μm以下に保たれ
るように設計する必要がある。すなわち、焼成後成形体
の平均細孔径が5μmを超えると、スラグ浸透を抑制し
難くなるからである。
【0023】そこで、MgO−CaO質合成クリンカー
の配合割合としては、30〜50重量部が最適であり、
アルミナ、ジルコニア、チタニア、及びスピネルの各微
粉は合計で5〜15重量部配合することが好ましい。
【0024】本発明で使用するマグネシア質、及び、ア
ルミナ、チタニア、スピネルの各クリンカーとしては、
残部不純物成分が2重量%以下の焼結品または電融品が
好ましい。残部成分が2重量%を超えると、熱間強度及
び耐食性の低下をもたらす。また、本発明で使用するジ
ルコニアは、未安定化品でもあるいはマグネシア、カル
シア、イットリア等で部分的にあるいは完全に安定化し
た焼結品または電融品でもよい。
【0025】配合された耐火性粒子に、分散剤、結合剤
等を添加することは従来の流し込み施工不定形耐火物と
同様である。分散剤としては、例えばトリポリリン酸ソ
ーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ等の無機塩類、ポリアク
リル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ等の有機塩類等があ
り、添加量は耐火性粒子100重量部に対して0.00
1〜1重量部が好ましい。結合剤としては、例えばCa
O成分を約10〜30重量%含有するアルミナセメント
を1〜10重量部、P25成分を約60重量%含有する
リン酸ガラスを0.1〜7重量部添加する。
【0026】また、本発明もMgO質クリンカーの代わ
りに、スピネル、ムライト、あるいはアルミナといった
耐火物クリンカーを、本発明で発揮される耐食性を損な
わない範囲で適宜使用しても良く、さらに必要により、
金属等のファイバー類、金属粉、硬化促進剤、硬化遅延
剤、その他の耐火性極微粉、シリカゾル、アルミナゾル
等を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよ
い。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例及びその比較例を示
す。表1は、本発明または比較例で使用したMgO−C
aO質合成クリンカーの種類を示す。クリンカーA、B
は本発明で限定した組成のものであるが、クリンカーC
はCaO成分が少なすぎ、Dは逆にCaO成分が多す
ぎ、EはMgO、CaO以外の不純物が多過ぎである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2A】
【0030】
【表2B】
【0031】
【表2C】
【0032】表2には、本発明の不定形耐火物成形体の
実施例、及び比較例の特性をまとめた。各試験方法は次
の通りである。 見掛け気孔率;1500℃×3Hr焼成後の試料につい
て、JIS−R2205に準じて測定した。 平均細孔径;1500℃×3Hr焼成後の試料につい
て、水銀圧入法により細孔径分布を測定し、累積体積百
分率で50%の細孔径値とした。 熱間曲げ強度;1500℃×1Hr保定後、曲げ強度を
測定した。 耐スラグ浸透性;重量比で鋼片:転炉スラグ=60:4
0の侵食剤を使用し、1650℃×3Hrの回転侵食試
験を行って、スラグの浸透寸法を測定した。 耐食性:前記の回転侵食試験後、試験片の溶損寸法を測
定した。 耐スポール性;1500℃で20分間加熱した後、大気
中で空冷する作業を繰り返し、剥落するまでの回数を求
めた。数値が大きいほど耐スポール性に優れる。 実機耐用性;いくつかの実施例、比較例の不定形流し込
み耐火物成形体を溶鋼鍋スラグライン部にて実使用し、
その耐用性を1ch当たりの平均損耗量mm/chで求
めた。数値が小さいほど耐用性に優れる。
【0033】尚ここでの実機試験は、不定形耐火物重量
に対して外掛けで4〜6重量部の施工水分を添加し、充
分な混練の後、取鍋スラグライン部の中子を使用して振
動を付与しながら流し込み施工し、所定の乾燥を施した
施工体について実施した。見掛け気孔率、平均細孔径、
熱間曲げ強度、耐スラグ浸透性、耐食性、耐スポール性
については、乾燥後施工中から特定の形状でサンプリン
グした試料についての結果である。
【0034】試験結果が示すように、本発明の不定形耐
火物実施例1〜6は、比較例1〜10に比べて焼成後の
細孔径レベルが低く、耐スラグ浸透性に優れており、熱
間強度、耐食性の点でも優れている。比較例1は、Mg
O−CaO質クリンカーの使用量が多すぎ、比較例3で
は0.05mm未満のMgO−CaO質クリンカーを使
用しているため、水和の問題で施工体が形成できない。
【0035】比較例2はMgO−CaO質クリンカーの
使用量が少なく、比較例4は使用したクリンカー中のC
aO成分量が足りないことから、CaO添加効果が発揮
されず、耐食性に乏しく、スラグ浸透も抑えられていな
い。比較例5で使用したクリンカーはCaO成分が多す
ぎ、混練、乾燥中に水和が過度に進行することから、焼
成後の気孔率が大きくなり、十分な特性を発揮できな
い。
【0036】比較例6で使用したMgO−CaO質クリ
ンカーは不純物が多く、熱間強度や耐食性に劣る。比較
例7は使用したアルミナの粒度が大きく緻密化が図れて
おらず、逆に比較例8は使用した微粉が多すぎて耐食性
が劣っている。
【0037】比較例9では0.05mm以下のMgO質
クリンカーの使用量が多すぎ、気孔率、細孔径ともに大
きくなり、浸透が抑制できていない。また、比較例10
は全体の配合割合として微粉部の量が少なく、平均細孔
径が5μmを超え、緻密性に劣っている。
【0038】また、本発明の不定形耐火物成形体を実機
にて評価した結果、本発明実施例のいずれの場合も比較
例と比べて極めて優れた耐用性を示した。
【0039】
【発明の効果】以上、特定の粒度構成、化学組成を有す
る不定形耐火物を流し込み施工し、硬化後、所定の乾燥
を施すことにより得られる本発明の不定形耐火物成形体
は、耐スラグ浸透性、熱間強度、耐食性の面で優れた特
性を発現する。その耐用性は、従来の不定形流し込み材
と比べて大幅に優れ、築炉作業の省力化、及び耐火物材
料コストの削減が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 壽志 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が0.05mm以上で、化学成分
    としてCaOが10〜70重量%、残部がMgOと3重
    量%以下の不純物からなるMgO−CaO質合成クリン
    カーを10〜70重量部と、粒子径が0.05mm以下
    の、アルミナ、ジルコニア、チタニア、及びスピネルの
    各微粉の内、1種あるいは2種以上を合計で1〜20重
    量部と、10〜89重量部のMgO質クリンカーとを合
    計が100重量部となるようにして配合したことを特徴
    とする、不定形流し込み耐火物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMgO質クリカー10〜
    89重量部中、粒子径が0.05mm以下の粒子は20
    重量部以下であることを特徴とする、不定形流し込み耐
    火物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の不定形流し込み
    耐火物から成る成形体であって、少なくとも使用開始時
    に、その成形体の平均細孔径が5μm以下であることを
    特徴とする不定形流し込み耐火物成形体。
  4. 【請求項4】 平均細孔径が、水銀圧入法により細孔径
    分布を測定したときの、累積体積百分率で50%に相当
    する細孔径値であることを特徴とする請求項3記載の不
    定形流し込み耐火物成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095729A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Itochu Ceratech Corp カルシア系クリンカー及びそれを用いて得られる耐火物
JP2008195578A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Yoshinaga Kazuhisa 結合材
JP2008273805A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Yoshinaga Kazuhisa 透水性コンクリート組成物

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JP2008195578A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Yoshinaga Kazuhisa 結合材
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