JP2002048481A - 不定形耐火物の湿式吹付け施工方法 - Google Patents

不定形耐火物の湿式吹付け施工方法

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正史 大住
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英二 元木
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AGC Plibrico Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐火炉壁の吹付け補修などの如き少量の施工に
適する不定形耐火物の湿式吹付け施工方法を提供する。 【解決手段】耐火性骨材、耐火性粉末および液体を含む
不定形耐火物組成物であって、該組成物中の全粒子の9
5質量%以上の粒子直径が、圧送配管の内径に対して
0.20以下である組成物を混練した坏土を、圧送ポン
プにより内径が35mm以下の圧送配管により吹付けノ
ズルまで圧送し、該吹付けノズルから吹付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不定形耐火物の湿
式吹付け施工方法に関し、特に、小規模の不定形耐火物
の吹付けや耐火炉壁の吹付け補修などのような少量の施
工に適する不定形耐火物の湿式吹付け施工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、不定形耐火物の湿式吹付け施工方
法として、例えば特開平9−25175号公報に提案さ
れるような幾つかの方法が提案されている。しかし、こ
れらの吹付け施工方法は、主に不定形耐火物を大量に施
工することを念頭にしており、装置全体が非常に大き
く、吹付け条件や吹付け材料についての制限が緩やかで
あり、従って装置費も高く、小規模の不定形耐火物の吹
付けや耐火炉壁の欠損部の補修のような少量の施工に必
ずしも適するものではなかった。
【0003】耐火炉壁の欠損部の補修のような少量の施
工の方法としては、塗込み工法、各種ミニガンを使用し
た吹付け施工などが知られている。しかし、これらの方
法は、極めて補修箇所が小さい場合に簡易で有用である
が、逆に小さ過ぎてしまい、大型の工業的な耐火壁など
のある程度の大きな部分の補修に使用すると作業が煩雑
になり、また、補修箇所の施工体の品質がばらつくなど
のおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、装置全体が
小さく、かつ作業も煩雑にならず、施工体の品質にばら
つきなどがなく、優れた均一な品質を有する、小規模の
不定形耐火物の吹付けや耐火炉壁の吹付け補修などのよ
うな少量の施工に適する新規な不定形耐火物の湿式吹付
け施工方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく、少量の施工に適する不定形耐火物の湿式
吹付け施工方法について研究を行なったところ、耐火性
骨材、耐火性粉末および水などの液体を含む不定形耐火
物組成物を混練した坏土を、圧送ポンプにより圧送配管
を経由して吹付けノズルまで圧送し、該吹付けノズルか
ら前記坏土を吹付けにより、少量の施工を行なう場合、
前記圧送配管の内径を従来より小さくすることは当然に
要求される。しかし、このような小さい内径の圧送配管
を使用して施工した場合には、従来どおりの不定形耐火
物組成物を混練した坏土を使用した場合には、短時間の
うちに圧送配管内で粒子がブリッジングし、閉塞現象が
おこり、また、スクイズポンプの吐出抵抗が増大し、圧
送量が著しく低下してしまい、正常な吹付け施工ができ
ないことが判明した。
【0006】本発明者は、その原因について究明したと
ころ、上記坏土を形成する不定形耐火物組成物に含まれ
る各粒子の大きさ、特に耐火性骨材などの粒子の大きさ
が問題であり、上記問題の解決のためには、これらの粒
子直径が、上記圧送配管の内径に対して所定の値よりも
小さい値を有さなければならないことを見出した。
【0007】さらに、耐火壁などの補修の場合には、吹
付け施工される上記坏土に急結剤を注入し、吹付け施工
の過程において急結剤の注入量を変化させ、特に、吹付
けの最終段階においてのみ急結剤を坏土に注入すること
により。優れた品質の施工体が得られることも判明し
た。
【0008】かくして、本発明は、耐火性骨材、耐火性
粉末および液体を含む不定形耐火物組成物を混練した坏
土を、圧送ポンプにより圧送配管を経由して吹付けノズ
ルまで圧送し、該吹付けノズルから前記坏土を吹付けす
る施工方法であって、前記圧送配管の内径が35mm以
下であり、かつ前記不定形耐火物組成物中に含まれる全
粒子の95質量%以上が、前記圧送配管の内径に対して
0.20以下の粒子直径を有することを特徴とする不定
形耐火物の湿式吹付け施工方法を提供する。
【0009】また、本発明は、前記圧送配管の下流に
て、前記坏土に対して急結剤を注入し、かつ前記坏土に
対する前記急結剤の注入量を吹付け施工中に変化させ、
特に、前記坏土に対する前記急結剤を吹付け施工の最終
段階にて注入することを特徴とする不定形耐火物の湿式
吹付け施工方法を提供する。以下に、本発明について更
に詳しく説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の不定形耐火物の湿式吹付
け施工方法(以下、単に本吹付け施工方法ともいう)に
おいては、耐火性骨材、耐火性粉末および液体を含む不
定形耐火物組成物(以下、単に本耐火物組成物ともい
う)を混練した坏土を圧送ポンプにより、内径35mm
以下の圧送配管を経由して吹付けノズルまで圧送し、該
吹付けノズルから前記坏土を湿式吹付けする。この場
合、圧送配管の内径が35mmを超えると単位時間当り
の吹付け量が大きくなりすぎ、本発明の目的とする少量
の湿式吹付け施工に適さない。一方、圧送配管の内径
が、過度に小さいと圧損失が生じるので、なかでも32
mm以下が好ましい。圧送配管の長さは、ポンプ動力に
も関係するが、40m以下であると少量の吹付け施工に
適するため好ましい。なお、圧送配管としては、圧送ポ
ンプと吹付けノズルを接続できるものであれば特に特定
されず、既知の金属配管やゴムホースなどが使用でき
る。
【0011】本吹付け施工方法においては、上記のよう
に、本耐火物組成物中の粒子の95質量%以上が、前記
圧送配管の内径に対して0.20以下の粒子直径を有す
る、すなわち、(本耐火物組成物中の95質量%以上の
粒子直径/圧送配管の内径)の比率が0.20以下であ
ることが必要である。ここで、粒子直径とは、JISで
規定される標準ふるいを使用して求められる。上記の比
率が0.20を超えると圧送配管内で粒子がブリッジン
グして閉塞しやすくなる。なかでも、上記の比率は、
0.18以下が好ましい。また、上記の粒子直径/圧送
配管内径の比率は、本耐火物組成物中の粒子の95質量
%以上としたが、本耐火物組成物中の粒子の97質量%
以上、特には100質量%が上記の比率を有するのが好
ましい。
【0012】かくして、本吹付け施工方法における本耐
火物組成物を形成する耐火性骨材および耐火性粉末は、
上記の条件を満足するするように選ばれる。すなわち、
耐火性骨材としては、アルミナ、ボーキサイト、ダイア
スポアー、ムライト、カイヤナイト、バン土頁岩、シャ
モット、ケイ石、パイロフィライト、シリマナイト、ア
ンダリュウサイト、クロム鉄鉱、スピネル、マグネシ
ア、ジルコニア、ジルコン、クロミア、窒化ケイ素、窒
化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、黒鉛などの
炭素、ホウ化チタンおよびホウ化ジルコニウムから選ば
れる1種以上の使用が好ましい。これらの耐火性骨材
は、粒子直径が好ましくは12mm以下、特には10m
m以下が好ましい。また、2種類以上の粒度、例えば粗
粒、中粒および細粒の組み合わせが使用されるが、この
場合、他の粒子も考慮し、粒子の95質量%以上が、粒
子直径/圧送配管の内径の比率が0.20以下になるよ
うにする必要がある。
【0013】また、本耐火物組成物に含まれる耐火性粉
末は、耐火性骨材の隙間を埋めて耐火性骨材を結合する
結合部を形成するもので、平均粒子直径が30μm以下
のものが好ましいその好ましい例としては、次のものが
例示される。アルミナセメント、アルミナ、チタニア、
ボーキサイト、ダイアスポア、ムライト、バン土頁岩、
シャモット、パイロフィライト、シリマナイト、アンダ
リュウサイト、ケイ石、クロム鉄鉱、スピネル、マグネ
シア、ジルコニア、ジルコン、クロミア、窒化ケイ素、
窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ホウ化チ
タン、ホウ化ジルコニウム、カイヤナイト、耐火粘土、
カオリン、ベントナイトまたはヒュームドシリカなどの
無定形シリカ。これらは、単独または併用して使用され
る。
【0014】耐火性粉末の一部または全部として、アル
ミナやヒュームドシリカなどの平均粒子直径が10μm
以下、好ましくは5μm以下の耐火性超微粉を使用する
と、組成物に含まれる水などの液体の量を減らすことが
でき、かつ混練後の坏土に良好な自己流動性を付与でき
る。またアルミナやシリカは、粉末だけでなくアルミナ
ゾル、シリカゾルやコロイダルシリカなどで使用しても
よい。特に、耐火性粉末の一部としてアルミナセメント
を使用した場合には、アルミナセメントが不定形耐火物
の結合剤として機能し、施工体は常温から高温までの広
い範囲で強度を維持できる。本耐火物組成物には、結合
剤として、リン酸、リン酸アルミニウムなどのリン酸
塩、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどのケイ酸
塩、リグニングスルフォン酸塩、水溶性フェノールなど
を粉末もしくは水溶液として加えることができる。
【0015】本耐火物組成物には、良好な自己流動性を
坏土に付与するために、必要に応じて、分散剤が添加、
使用される。分散剤としては、テトラポリリン酸ナトリ
ウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどの縮合リン酸
塩、ポリカルボン酸塩類、ポリアクリル酸塩類、メラミ
ンスルフォン酸塩類およびβ−ナフタレンスルフォン酸
塩類から選ばれる1種以上が好ましく、本耐火物組成物
の耐火性骨材と耐火性粉末の合量100質量部に対して
0.02〜1質量部添加することが好ましい。
【0016】本耐火物組成物には液体が含有され、混練
されて坏土が形成されるが、かかる液体としては、好ま
しくは水であるが、これらは単体として、例えば水とし
て加えてもよいし、また、耐火性骨材、耐火性粉末、あ
るいは分散剤などの成分を、水溶液、ゾルなどの形態で
加える場合の同伴水として加えることができる。含有さ
れるる液体の量は、水の場合には、施工された不定形耐
火物の気孔率を小さくして耐火物としての良好な特性を
確保できるように、本耐火物組成物中の固形分100質
量部に対して15質量部以下、さらには12質量部以下
とするのが好ましい。本耐火物組成物中の液体が少なけ
れば、坏土中に含まれる耐火性骨材が沈降して坏土が不
均質化するのを抑制でき、気孔率が小さく均質な組織の
不定形耐火物の施工体を得ることができる。
【0017】本耐火物組成物を形成する耐火性骨材およ
び耐火性粉末、さらに必要に応じて使用される分散剤
は、上記したように、これらを形成する粒子の95質量
%以上が、粒子直径/圧送配管の内径の比率が0.20
以下を満足することが必要である。かくして、なかでも
粒子直径の大きい耐火性骨材の粒子は、これを満足する
ように十分に注意して準備することが必要である。
【0018】本発明において、上記坏土を圧送するのに
使用される、圧送ポンプとしては、市販品を使用できる
が、スクイーズポンプまたは回転容積型一軸偏心ネジポ
ンプを使用するのが好ましい。スクイーズポンプとは、
弾性を有するチューブをローラでしごいて坏土を圧送す
るポンプなどをいう。圧送ポンプが、スクイーズポンプ
であって、内径35mm以下のゴム製のポンピングチュ
ーブからなる加圧搬送経路を有する場合にはさらに好ま
しい。
【0019】吹付けノズルとしては、湿式吹付けで通
常、使用されるものが利用できる。例えば、テーパーノ
ズルなどが例示される。吹付けノズル先端部の断面積
が、圧送配管断面積の80%以下であると耐火炉壁への
付着量がよく、リバウンドロスが少なくなり、健全な施
工体を得ることができる。
【0020】本発明において、上記圧送配管の下流部、
特に吹付けノズルの近傍において、上記坏土に対して急
結剤が添加されると不定形耐火物施工体が吹付け後にだ
れることなく良好な耐火物となるので好ましい。なお、
吹付けノズル近傍とは、吹付けノズルまたは吹付けノズ
ルに近い部分の配管をいう。急結剤としては、粉末また
は液体のものが使用可能である。吹付け施工する坏土中
の水分量を必要最小限にとどめて良好な耐火物特性を確
保するため、好ましくは粉末の急結剤が使用される。水
溶液の急結剤を使用する場合、なるべく濃い水溶液を使
用する方が吹付け後の施工体の緻密性が低下しにくいた
め好ましい。
【0021】粉末の急結剤の搬送には粉末の添加量を均
一に制御できる装置が好ましく使用でき、通常は圧縮空
気をキャリアーとして急結剤を搬送する装置が使用され
る。また、液体の急結剤を使用する場合も供給量を均一
に制御可能な液体ポンプが好ましく、使用する急結剤の
種類に応じて適宜選定が必要であるが、プランジャーポ
ンプ、ダイヤフラムポンプ、回転容積型一軸偏心ネジポ
ンプなどが好適とされる。
【0022】急結剤としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウムなどのケイ酸塩、アルミン酸ナトリウム、ア
ルミン酸カリウム、アルミン酸カルシウムなどのアルミ
ン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリ
ウムなどの炭酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫
酸マグネシウムなどの硫酸塩、CaO・Al23、12
CaO・7Al23、CaO・2Al23、3CaO・
Al23、3CaO・3Al23・CaF2、11Ca
O・7Al23・CaF2などのカルシウムアルミネー
ト類、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシ
ウムおよびこれらの複合物または混合物から選ばれる1
種以上が使用できる。また、上記に限定されることな
く、既知の急結剤、凝集剤なども使用できる。
【0023】急結剤の所要量は、急結剤の種類によって
ある程度変化するので、急結剤の種類と、急結剤を注入
した後の配管の長さなどによって注入量を調節するのが
好ましい。また、液体の急結剤の場合は、上記粉体の急
結剤を水などで分散した溶液として使用できる。
【0024】上記急結剤のなかでも、入手が容易であっ
て安価であり、かつその特性が優れていることから、ア
ルミン酸ナトリウムの粉末または水溶液を使用するのが
好ましい。アルミン酸ナトリウムはその融点が高いので
耐火物の耐火度を低下させず、坏土中に注入すると加水
分解してNaOHの他にAl(OH)3のゲルを生じて
坏土を急速に硬化させる。
【0025】急結剤の注入量は、分散剤を除く本耐火物
組成物100質量部に対して、乾量基準の質量で0.0
5〜3質量部とするのが好ましい。0.05質量部より
少ないと、性能のよい急結剤であっても急結速度が不足
して吹付け施工された坏土が流れ落ちることになり、3
質量部を超えて多く注入すると急速に硬化して吹付け施
工が難しくなったり、耐熱性や耐食性などの耐火物とし
ての性能が低下することになる。
【0026】本吹付け施工方法においては、坏土に対す
る急結剤の注入量を吹付け施工中に変化させることによ
り耐久性などの特性に優れた施工体が得られるため好ま
しい。例えば、耐火炉壁の隙間を補修するような場合、
施工開始時には急結剤を添加せず、施工の最終段階、好
ましくは、終了直前に急結剤を注入する方法や施工開始
時には、所定量の急結剤の数質量%〜数十質量%の急結
剤を注入し、施工の経過とともに急結剤の量を増やして
いき、最後に所定量の急結剤を注入する方法などが選ば
れる。このような急結剤の注入法を採用することにより
施工体の内部には急結剤が少ないかまたは含まれないた
め耐火特性に優れ、一方、表面付近は充分な急結剤があ
るため強度特性に優れる施工体が得られる。
【0027】また、本吹付け施工方法においては、必要
に応じて、本耐火物組成物100質量部に対して、好ま
しくは、0.002〜0.2質量部の遅延剤を添加する
ことにより、混練した坏土の可使時間を確保でき、安定
して耐火物を吹付け施工できる。遅延剤には、シュウ
酸、ホウ酸、リンゴ酸、クエン酸、リグニンスルフォン
酸塩などの弱酸が好ましく使用できる。
【0028】本吹付け施工方法においては、上記坏土
が、自己流動性を有する場合には、施工の作業性がよ
く、また得られた施工体も良好な特性を示すの好まし
い。かかる自己流動性は、本耐火物組成物に約20℃の
水を加えて混練した直後の坏土を、上端内径50mm,
下端内径100mm、高さ150mmで上下端が開口し
た円錐台形状のコーン型に混練直後の坏土を流し込んで
充たし、コーン型を上方に抜き取って60秒間静置した
ときの広がり直径(2方向の広がりを測定した平均値、
以下フロー値という)により表示する。
【0029】坏土は、フロー値が165mm以上あれば
自己流動性を呈する。しかし、圧送ポンプと圧送配管で
混練された坏土を施工現場に容易に、かつ滞りなく送れ
るようにするためには、圧送ポンプで圧送する坏土のフ
ロー値は180mm以上とすることが好ましい。さら
に、坏土のフロー値は200mm以上とするのが特に好
ましい。フロー値が大きい坏土を使用すれば、圧送ポン
プの吸い込み抵抗と圧送配管内の流動抵抗を小さくで
き、圧送配管の直径の低減や坏土の比較的長い距離を圧
送するのに役立つ。
【0030】かくして、本発明の方法によれは、小規模
の不定形耐火物の吹付けや耐火炉壁の吹付け補修などの
ような吹付けが行われるが、かかる場合、吹付けされる
耐火炉壁は、好ましくは50〜500℃に加熱されてい
るときには、急結剤の量が室温に比べて少なくて済み、
しかも得られる施工体の特性も良好であることが判明し
た。なかでも、かかる温度は、100〜400℃、特に
は200〜350℃である場合に特に良好である。
【0031】
【実施例】以下、例1〜例4および例7〜例10は本発
明の実施例を、また例5および例6は本発明の比較例を
示す。
【0032】例1〜例7 耐火性骨材として、表1に示すように、Al23 、S
iO2 及びFe23の含有量がそれぞれ43質量%、
53質量%及び0.9質量%のシャモット質骨材であっ
て、それぞれの粒度は以下に定義する粒子直径を有する
ものを使用した。荒粒A:10〜6mm、荒粒B:6〜
4.0mm、粗粒A:4〜3.5mm、粗粒B:3.5
〜1.68,中粒:1.68〜1mm、細粒:1.68
mm以下、微粒:0.15mm以下。
【0033】耐火性粉末として、Al23 とCaOの
含有量がそれぞれ74質量%と25質量%で平均粒子直
径が8μmのアルミナセメント、Al23 の純度が9
9.6質量%で平均粒子直径が4.3μmのバイヤーア
ルミナ及びSiO2 の純度が93質量%で平均粒子直径
が0.8μmのヒュームドシリカを用いた。また、分散
剤としてP25 とNa2 Oの含有量がそれぞれ60.
4質量%と39.6質量%のテトラポリリン酸ナトリウ
ムの粉末を用いた。
【0034】耐火性骨材と耐火性粉末及び分散剤を調合
し、これに対して表1に示す量の水(耐火性骨材と耐火
性粉末は内掛け質量%、他はいずれも外掛け質量%)を
加え、100kg容量のモルタルミキサー中で3分間混
練して坏土とした。
【0035】各坏土の流動性は、混練した各坏土を上端
内径50mm、下端内径100mm、高さ150mmで
上下端が開口した円錐台形状のコーン型に混練直後の坏
土を流し込んで充たし、コーン型を上方に抜き取って6
0秒間静置したときの広がり直径を2方向についてノギ
スで測定し、その平均値をフロー値とした。
【0036】急結剤には、アルミン酸ナトリウム水溶液
(比重:1.50〜1.53、20℃、粉体濃度が約6
0質量%)を用い、表1に示した調合の坏土を調製し、
垂直な400mm角の木製壁面(アンカーは設けず)に
約70mmの厚さに吹付け施工を行った。これらの試験
は、特に断りのない限り約20℃の室内で、組成物約2
0℃の水を混合して行った。
【0037】なお、上記の例では圧送ポンプとして、内
径25mmおよび32mmのポンピングチューブを備え
るスクイーズ式圧送ポンプを用い、圧送速度を混練した
坏土で約1トン/時間とし、圧縮空気注入口から0.4
〜0.6MPaに調節した圧縮空気を注入して吹付けノ
ズルに坏土を供給した。
【0038】また、液状急結剤を定量的に坏土に注入す
るため、回転容積型一軸偏心ネジポンプを用い、表1に
示す急結剤の注入量に調節した。
【0039】なお、上記実施例で使用された吹付け施工
装置では、圧送ポンプから圧縮空気の注入口までの圧送
配管を、内径が32mmまたは25mmで、長さが20
mのゴムホースとし、圧縮空気および急結剤の注入口か
らノズルまでは、上記ゴムホースと同じ内径を有する鋼
管とし、その先端部に長さ100mmのテーパーノズル
を接続した。各圧送配管、ノズルなどは、内部に段差が
ないように接続した。ここで、圧縮空気および急結剤
は、Y字管によって坏土へ注入するが、坏土への注入前
に、圧縮空気および急結剤を混合した。
【0040】吹付けノズルおよびゴムホースは十分小さ
く軽量なので、また、圧送配管をゴムホースとしている
ため、ゴムホースの及ぶ範囲での移動と方向の変更が容
易であるので、吹付けノズルは手で持って操作し、壁面
に吹付け施工した。本発明の施工方法では、吹付け施工
時のリバウンドと粉塵の発生はほとんどなく、また、圧
送配管の内径が小さいため、従来の湿式吹付け施工方法
と比べて、吹き付けノズル部の質量が小さく、作業環境
は極めて良好であった。
【0041】施工壁面に厚さ約100mmに吹付け施工
した施工体を20℃の室内に24時間放置し、各施工体
から4cm×4cm×8cmの直方体状の施工体試料を
採取し、採取した試料を110℃で24時間乾燥した
後、JIS R2205に規定された方法に準じて気孔
率、嵩比重および圧縮強度を測定した。それらの結果を
表1に示す。
【0042】なお、表1において、最大粒子直径とは、
本耐火物組成物中の全粒子の95質量%以上が有する最
大の粒子直径を示し、◎は非常に良好、○は、良好、×
は、不可を示し、また、各項目の単位はそれぞれ以下の
通りである。水分量:質量%、フロー値:mm、坏土可
使時間:分、圧送配管内径:mm、最大粒子直径:m
m、急結剤:質量%、見掛気孔率:%、圧縮強度:MP
a 。なお、これらは、後記する表2においても同じで
ある。
【0043】
【表1】
【0044】例8〜例10 吹付け対象を、例1〜例7の平坦な木製壁面の代わり
に、耐火炉壁の欠損を修復することを想定し、幅が25
mm、垂直方向が700mm、奥行きが200mmの隙
間をシャモット煉瓦により設け、その隙間に吹き付けを
行った。
【0045】粉体組成物として、例3で使用したのと同
じものを使用し、また急結剤も例3と同じ濃度のアルミ
ン酸ナトリウム水溶液を使用したが、該急結剤の添加の
方法を以下のようにして行なった。すなわち、例8で
は、常に所定量の急結剤を添加して隙間に吹き付け施工
した。例9では、前半において所定量の半分の量を、後
半または最終段階において、所定量を添加して隙間に吹
き付け施工した。そして、例10では、急結剤を常に添
加せずに隙間に吹き付け施工した。例10では、LPG
(液化天然ガス)ガスバーナーにより、隙間のシャモッ
ト煉瓦の表面温度300℃に熱しつつ、前半において所
定量の半分以下の急結剤を添加し、後半において所定量
を添加して隙間に吹き付け施工した。
【0046】それらの結果を表2に示す。なお、例8で
は、隙間の奥行部に僅かに空気穴が生成しているのが確
認された。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の不定形耐火物の吹付け施工方法
によれば、装置全体が小さく、かつ作業も煩雑になら
ず、施工体の品質にばらつきなどがなく、優れた品質を
有する、小規模の不定形耐火物の吹付けや耐火炉壁の吹
付け補修などのような少量の施工に適する新規な不定形
耐火物の湿式吹付け施工方法が提供される。
【0049】さらに、耐火壁などの補修の場合には、吹
付け施工される上記坏土に急結剤を注入し、吹付け施工
の過程において急結剤の注入量を変化させ、特に、吹付
けの最終段階においてのみ急結剤を坏土に注入すること
により。優れた品質の施工体が得られることも判明し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 克美 東京都港区芝四丁目1番23号 日本プライ ブリコ株式会社内 (72)発明者 大住 正史 東京都港区芝四丁目1番23号 日本プライ ブリコ株式会社内 (72)発明者 元木 英二 神奈川県茅ヶ崎市本村二丁目7番8号 日 本プライブリコ株式会社内 Fターム(参考) 4K051 LA02 LJ04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐火性骨材、耐火性粉末および液体を含む
    不定形耐火物組成物を混練した坏土を、圧送ポンプによ
    り圧送配管を経由して吹付けノズルまで圧送し、該吹付
    けノズルから前記坏土を吹付ける施工方法であって、前
    記圧送配管の内径が35mm以下であり、かつ前記不定
    形耐火物組成物中に含まれる全粒子の95質量%以上
    が、前記圧送配管の内径に対して0.20以下の粒子直
    径を有することを特徴とする不定形耐火物の湿式吹付け
    施工方法。
  2. 【請求項2】前記圧送ポンプが、内径35mm以下の加
    圧搬送経路を有する、スクィーズポンプまたは回転容積
    型一軸偏心ネジポンプである請求項1に記載の不定形耐
    火物の湿式吹付け施工方法。
  3. 【請求項3】前記圧送配管の下流にて、前記坏土に対し
    て急結剤を注入する請求項1または2に記載の不定形耐
    火物の湿式吹付け施工方法。
  4. 【請求項4】前記坏土に対する前記急結剤の注入量を吹
    付け施工中に変化させる請求項3に記載の不定形耐火物
    の湿式吹付け施工方法。
  5. 【請求項5】前記坏土に対する前記急結剤を吹付け施工
    の最終段階にて注入する請求項3に記載の不定形耐火物
    の湿式吹付け施工方法。
  6. 【請求項6】耐火炉壁の欠損部を、請求項1〜5のいず
    れか一つに記載の不定形耐火物の湿式吹付け施工方法で
    補修する不定形耐火物の湿式吹付け施工方法。
  7. 【請求項7】前記耐火炉壁が、50〜500℃に加熱さ
    れている請求項6に記載の不定形耐火物の湿式吹付け施
    工方法。
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