JP3422096B2 - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜半導体装置の製造方
法に関する。より詳しくは薄膜トランジスタの活性層と
なる多結晶半導体薄膜の水素化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜半導体装置は絶縁基板を用いて製造
され、半導体薄膜を活性層として電界効果型のトランジ
スタを集積形成する。半導体薄膜が多結晶シリコンから
なる場合には、非晶質シリコンで構成した場合に比べ、
キャリアの実効移動度μeffが大きいという利点があ
る。しかしながら、一方で多結晶シリコン中には無数の
欠陥準位(トラップ)が存在する為、電界効果型トラン
ジスタの閾値電圧が比較的大きくなるという欠点があ
る。又、電界効果型トランジスタの駆動に要するゲート
電圧が大きくなるという欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した多結晶シリコ
ンのトラップ密度を減少させる為に、従来から種々の水
素化処理技術が提案されている。例えば、電界効果型ト
ランジスタの形成後、これをプラズマ化された水素ガス
雰囲気中に投入し熱アニールを行なう。これにより多結
晶シリコンの水素化を行ない欠陥準位を水素で終端化し
てトラップ密度の低減化を図っている。しかしながら、
この水素化方法は長時間の熱アニールが必要となり、生
産性等の点で効率が良くない。加えて、プラズマ中に含
まれる活性種によりトランジスタが損傷を受ける可能性
がある等の欠点を有している。プラズマ化された水素ガ
スを用いる方法に代えて、窒化シリコン膜を拡散源とす
る水素化処理方法も行なわれている。即ち、電界効果型
のトランジスタを形成した後プラズマCVD法により窒
化シリコン膜を成膜する。この窒化シリコン膜は相当量
の水素を含有している。次いで熱アニールを行ない、窒
化シリコン膜から水素を薄膜トランジスタの活性層に導
入する。しかしながら、これでは水素の供給量が十分で
ない為、水素化効率が悪いばかりでなく薄膜トランジス
タの特性を満足に改善する事がなかなか難しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は活性層を損傷する事なく効率的に水
素化の可能な薄膜半導体装置製造方法を提供する事を目
的とする。かかる目的を達成する為に以下の手段を講じ
た。即ち、本発明に従って薄膜半導体装置は以下の工程
により製造される。先ずトランジスタ形成工程を行な
い、多結晶半導体薄膜を活性層として電界効果型のトラ
ンジスタを基板上に形成する。次に第一成膜工程を行な
い、該トランジスタを被覆する様に水素が拡散可能な
一絶縁膜を形成する。続いて第二成膜工程を行ない、該
第一絶縁膜に重ねてこれよりも緻密性が高く且つ水素の
放散を抑制可能な第二絶縁膜を形成する。さらに、該第
二絶縁膜を介して該第一絶縁膜に水素イオンを打ち込む
水素注入工程を行なう。最後に熱アニール工程を行な
い、基板加熱により第二絶縁膜の存在下水素の上方放散
を抑制する一方下方拡散を促進させて該トランジスタの
活性層に水素を導入する。好ましくは、前記トランジス
タ形成工程では活性層の下方にゲート電極を設けたボト
ムゲート型のトランジスタを形成する。又前記第一成膜
工程では酸化物からなる第一絶縁膜を形成する。一方、
前記第二成膜工程では例えば窒化物からなる第二絶縁膜
を形成する。又、前記熱アニール工程では300℃〜4
00℃の温度で基板加熱を行なう。
【0005】上述した製造方法は例えばアクティブマト
リクス型液晶表示装置の製造に応用できる。即ち、アク
ティブマトリクス型液晶表示装置は本発明に従って以下
の工程により製造される。先ずトランジスタ形成工程を
行ない、多結晶半導体薄膜を活性層として電界効果型の
トランジスタを一方の基板上に集積形成する。次に第一
成膜工程を行ない、該トランジスタを被覆する様に非緻
密性の第一絶縁膜を形成する。続いて第二成膜工程を行
ない、該第一絶縁膜に重ねて緻密性の第二絶縁膜を形成
する。さらに該第二絶縁膜を介して該第一絶縁膜に水素
イオンを打ち込む水素注入工程を行なう。続いて熱アニ
ール工程を行ない、基板加熱により第二絶縁膜の存在下
水素の上方放散を抑制する一方下方拡散を促進させて該
トランジスタの活性層に水素を導入する。この後画素電
極形成工程を行ない、個々のトランジスタに接続して画
素電極を集積形成する。その後組立工程を行ない、予め
対向電極が形成された他方の基板を所定の間隙を介し該
一方の基板に接合する。最後に充填工程を行ない、該間
隙に液晶を封入してアクティブマトリクス型液晶表示装
置を完成する。
【0006】
【作用】本発明によれば、基板上に多結晶半導体薄膜を
活性層として電界効果型のトランジスタを集積形成した
後、その上に酸化物等からなる非緻密性の第一絶縁膜を
成膜する。さらにその上に窒化物等からなる緻密性の第
二層間絶縁膜を成膜する。その後、イオンインプランテ
ーションあるいはイオンドーピングにより第一絶縁膜中
に水素を注入する。最後に、熱アニールにて水素を拡散
させ活性層のトラップ密度を低減化し、トランジスタの
特性を改善している。一旦第一絶縁膜に水素イオンを打
ち込んだ後熱アニールを行なって水素化を実施している
ので、活性層に直接ダメージが加わらない。即ち、第一
絶縁膜がバッファあるいはシンクとして機能するので活
性層の損傷を防げる。又、イオンインプランテーション
あるいはイオンドーピングにより比較的大量の水素を注
入できる為、従来に比し水素化効率が高くなる。
【0007】
【実施例】以下図面を参照して本発明にかかる薄膜半導
体装置製造方法を詳細に説明する。図1は本発明に従っ
て製造された薄膜半導体装置の一例を示す模式的な断面
図である。本薄膜半導体装置を製造する為、先ずガラス
等からなる基板1の上にゲート電極2をパタニング形成
する。このゲート電極2はTa,Mo,Al等の金属あ
るいはこれらの合金を材料として用いる事ができる。本
例ではTaを採用している。その後陽極酸化法によりゲ
ート電極2の表面を酸化し、TaOx 膜3で被覆する。
続いてSiNx 膜4およびSiO2 膜5を順次成膜して
ゲート絶縁膜とする。その上に半導体薄膜6を成膜す
る。例えば、低温プロセスにより非晶質シリコンを堆積
して半導体薄膜6にする。続いてエキシマレーザ光等を
照射してレーザアニールを行ない、非晶質シリコンを多
結晶化する。続いてSiO2 膜等からなるエッチングス
トッパ7を形成する。次にn型の不純物を高濃度に含有
した半導体薄膜を形成し、同様にエキシマレーザ光等に
よりアニールを実施する。このn+型の半導体薄膜を島
状にパタニングし、ソース領域8及びドレイン領域9と
する。なお、ソース領域8とドレイン領域9との間に介
在する多結晶化された半導体薄膜6が活性層を構成す
る。次にMo等からなるソース電極10及びドレイン電
極11を形成しボトムゲート型の電界効果トランジスタ
を完成させる。なお半導体薄膜6とソース電極10との
間に介在するソース領域8はオーミックコンタクト層と
なる。同様にドレイン領域9もオーミックコンタクト層
として機能する。以上がトランジスタ形成工程である。
【0008】続いて第一成膜工程を行ない、ボトムゲー
ト型のトランジスタを被覆する様に非緻密性の第一絶縁
膜12を形成する。例えばSiO2 等の酸化物を全面的
に成膜して第一絶縁膜12とする。続いて第二成膜工程
を行ない、該第一絶縁膜12に重ねて緻密性の第二絶縁
膜13を形成する。この第二絶縁膜13の材料としては
例えば窒化物を用いる事ができる。例えば、SiH4
NH3 の混合ガスを原料気体として用いたプラズマCV
D法により窒化シリコン膜(プラズマ窒化シリコン膜と
称する)を全面的に成膜して第二絶縁膜13とする。な
お第二絶縁膜13としてはプラズマ窒化シリコン膜の
他、プラズマ酸化シリコン膜やプラズマ酸窒化シリコン
膜等を用いる事が可能である。この後水素注入工程を行
ない、該第二絶縁膜13を介して第一絶縁膜12に水素
イオンを打ち込む。例えば、10keV 程度の加速エネル
ギーで水素を第二絶縁膜13の下に位置する第一絶縁膜
12中に注入する。この水素注入工程ではイオンインプ
ランテーション又はイオンドーピングを採用できる。最
後に熱アニール工程を行ない、基板加熱により第二絶縁
膜13の存在下水素の上方放散を抑制する一方下方拡散
を促進させてトランジスタの活性層となる多結晶半導体
薄膜6に水素を導入する。この熱アニール工程は例えば
350℃で実施する。なお、第二絶縁膜13は上述した
様に水素化処理におけるキャップ膜として機能する他、
電界効果型トランジスタのパシベーション膜としての役
割を果たす。
【0009】上述した水素化処理によりトランジスタの
閾値電圧変動を抑制できると共に、活性層を構成する多
結晶半導体薄膜6の実効移動度μeffが極めて大きく
なり、トランジスタ特性が大幅に向上する。これは、多
結晶シリコンに含まれるダングリングボンドが水素によ
り終端化される為である。本発明による水素化処理の機
構は以下の通りである。即ちイオンインプランテーショ
ン又はイオンドーピングにより注入された第一絶縁膜1
2中の水素は、300℃以上の温度でSiO2中を拡散
し、多結晶半導体薄膜6に容易に導入される。この水素
が活性層中のトラップに結合する結果、トラップ密度が
減少する。これに加えプラズマ窒化シリコン膜からなる
第二絶縁膜13からも多少の水素が供給される。そし
て、このプラズマ窒化シリコン膜は水素が外部に放出さ
れる事を防ぐ役割も兼ねている。さらに、外部から加わ
る不純物に対するパシベーションとなる事は明らかであ
る。なお、本実施例では熱アニールの基板温度を350
℃に設定したが、これに限定されるわけではない。しか
しながら加熱温度が低すぎるとトランジスタ特性の改善
が余り行なわれない。又高すぎるとプロセス上の問題が
生じるので、300℃〜500℃が好ましい。さらにガ
ラス基板1の耐熱性を考慮した低温プロセスの観点か
ら、300℃〜400℃が適当である。又、本実施例で
はプラズマ窒化シリコン膜からなる第二絶縁膜13を基
板1の全面に形成しているが、少なくとも活性層となる
半導体薄膜6、ソース領域8及びドレイン領域9を被覆
する様に設ければ良い。以上の様に、本発明によればイ
オンインプランテーション等によりシリコン酸化物等か
らなる第一絶縁膜12に水素を注入した後、これを拡散
源として多結晶半導体薄膜6の水素化を行なっている。
第一絶縁膜12が水素のイオン注入に対しバッファもし
くはシンクとして作用する為、半導体薄膜6自体に損傷
を与える惧れが少なくなる。又、イオン注入により比較
的大量に水素を第一絶縁膜12に導入できるので、従来
に比し水素化効率を大幅に改善できる。
【0010】図2は本発明にかかる薄膜半導体装置製造
方法の他の実施例を示す模式的な断面図である。本実施
例ではボトムゲート型のトランジスタに代えトップゲー
ト型のトランジスタを形成している。図示する様に、ガ
ラス基板41の表面には多結晶半導体薄膜42が所定の
形状にパタニングされており素子領域を形成する。多結
晶半導体薄膜42には不純物が高濃度に拡散されたソー
ス領域Sとドレイン領域Dとが形成されており両者の間
にチャネル領域Chが設けられる。チャネル領域Chの
上方にはゲート酸化膜43及びゲート窒化膜44を介し
てゲート電極Gが形成されており、トップゲート型の電
界効果トランジスタを構成する。このトランジスタは第
一層間絶縁膜45により被覆されている。この第一層間
絶縁膜45に設けられたコンタクトホールを介して配線
電極46がソース領域Sに電気接続されている。第一層
間絶縁膜45の上にはさらに第二層間絶縁膜47が成膜
される。これら第一層間絶縁膜45及び第二層間絶縁膜
47はPSG等非緻密性の材料で構成されており、上述
した第一絶縁膜に相当する。第二層間絶縁膜47の上に
はITO等の透明導電膜からなる画素電極48がパタニ
ング形成されており、コンタクトホールを介してドレイ
ン領域Dに電気接続されている。第二層間絶縁膜47の
表面にはパシベーション膜49がパタニング形成され
る。このパシベーション膜49は例えばプラズマ窒化シ
リコンからなり、上述した緻密性の第二絶縁膜に相当す
る。かかるトップゲート型の構造において、パシベーシ
ョン膜49を介して第一層間絶縁膜45及び第二層間絶
縁膜47の何れかに水素イオンを打ち込む。この後基板
加熱によりパシベーション膜49の存在下水素の上方放
散を抑制する一方下方拡散を促進させてトランジスタの
活性層となる多結晶半導体薄膜42に水素を導入する。
なお、この後本薄膜半導体装置を用いてアクティブマト
リクス型の液晶表示装置を組み立てる場合は、予め対向
電極が形成された別の基板を所定の間隙を介しこのガラ
ス基板41に接合する。その後該間隙に液晶を封入する
充填工程を行なえばアクティブマトリクス型の液晶表示
装置が得られる。
【0011】次に図3及び図4を参照して、本発明にか
かる薄膜半導体装置製造方法の具体例を詳細に説明す
る。本例では低温プロセスによりボトムゲート型の薄膜
トランジスタを集積形成している。先ず図3の工程
(A)で、ガラス基板70の上にゲート電極71を形成
する。ゲート電極材料としてはMo,Ta,Al等の金
属あるいはこれらの合金を用いる事ができる。次に工程
(B)で、ゲート電極71を陽極酸化し、陽極酸化膜7
2で被覆する。続いて工程(C)に移り、プラズマCV
D法によりSiNx 膜73、SiO2 膜74、非晶質シ
リコン膜75を連続成膜する。SiNx 膜73とSiO
2 膜74はゲート絶縁膜として機能する。特に、SiN
x 膜73はNa+等可動イオンのゲッターとして機能す
る。
【0012】次に工程(D)で、レーザ光照射によるア
ニールを行ない非晶質シリコン膜75を多結晶シリコン
膜77に転換する。例えば、レーザパルスをワンショッ
トで照射し非晶質シリコン膜75の一括加熱処理を行な
う。これにより非晶質シリコン膜75は一旦溶融した後
結晶化し比較的大粒径の多結晶シリコン膜77に転換さ
れる。レーザパルスとしては例えばエキシマレーザ光を
用いる事ができる。エキシマレーザ光は強力なパルス紫
外光である為、非晶質シリコン膜75の表面層で吸収さ
れ、その部分の温度を上昇させるが、基板70まで加熱
する事はない。ガラス基板70に例えば厚み30nmの非
晶質シリコン膜75をプラズマCVD法で成膜した場
合、XeClエキシマレーザ光を照射した時の溶融閾値
エネルギーは130mJ/cm2 程度である。膜厚全体が溶
融するには例えば220mJ/cm2 程度のエネルギーが必
要である。このレーザアニールの後工程(E)に移り、
SiO2 膜76をエッチングストッパとして形成する。
これは、活性層の保護膜として機能するものである。次
に工程(F)で、燐等のn型不純物を高濃度にドーピン
グした非晶質シリコン膜78を成膜する。
【0013】図4の工程(G)に進み、再びレーザアニ
ールを行なって、非晶質シリコン膜78にドーピングさ
れた不純物の活性化を図る。これにより非晶質シリコン
膜78が低抵抗化される。続いて工程(H)で、低抵抗
化されたシリコン膜78をアイランド状にパタニング
し、ソース領域79及びドレイン領域80に加工する。
さらに、これらに重ねてソース電極81及びドレイン電
極82をパタニング形成する。
【0014】この後工程(I)で、PCVD法によりS
iO2 膜83及びSiNx 膜84を連続的に成膜する。
最後に工程(J)で、イオンインプランテーションある
いはイオンドーピングを行ない、SiNx 膜84を介し
SiO2 膜83に水素イオンを打ち込む。さらに、30
0℃〜400℃の温度範囲で基板加熱を行ない、SiN
x 膜84をキャップ膜として水素の上方放散を抑制する
一方、下方拡散を促進させてトランジスタの活性層とな
る多結晶質シリコン薄膜77に水素を導入する。
【0015】最後に、図5を参照して本発明により製造
された薄膜半導体装置を組み込んだアクティブマトリク
ス型液晶表示装置の一例を説明する。図示する様に、本
表示装置は一方のガラス基板101と他方のガラス基板
102と両者の間に保持された液晶103とを備えたパ
ネル構造を有する。一方のガラス基板101には画素ア
レイ部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆
動回路部は垂直駆動回路105と水平駆動回路106と
に分かれている。画素アレイ部104には互いに直交し
てゲートライン107と信号ライン108が形成されて
いる。両ライン107,108の交差部には画素スイッ
チング用の薄膜トランジスタ109が形成されている。
この薄膜トランジスタ109は本発明に従って水素化処
理を施されたものである。これと対応して画素電極11
0も形成されている。又、垂直駆動回路105及び水平
駆動回路106を構成する薄膜トランジスタも本発明に
従って水素化処理が施されている。このガラス基板10
1の周辺部上端には外部接続用の端子111が形成され
ている。この端子111は配線112を介して垂直駆動
回路105及び水平駆動回路106に接続している。他
方のガラス基板102の内表面には図示しないが対向電
極が形成されている。
【0016】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ト
ランジスタを被覆する様に非緻密性の第一絶縁膜を形成
し、これに重ねて緻密性の第二絶縁膜を成膜している。
第二絶縁膜を介して第一絶縁膜に水素イオンを打ち込ん
だ後、基板加熱により第二絶縁膜の存在下水素の上方放
散を抑制する一方下方拡散を促進させてトランジスタの
活性層に水素を導入する。一旦第一絶縁膜に水素を打ち
込んだ後、これを拡散源として活性層の水素化処理を行
なうので、半導体薄膜の損傷が防げるという効果があ
る。又、イオンインプランテーションやイオンドーピン
グにより水素を多量に打ち込む事ができるので、水素化
処理が効率化されるという効果がある。以上により、閾
値電圧及び動作に要するゲート電圧が十分低く、且つ実
効移動度が大きい電界効果型の薄膜トランジスタを製造
する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って製造された薄膜半導体装置の一
例を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明に従って製造された薄膜半導体装置の他
の例を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明にかかる薄膜半導体装置製造方法の具体
例を示す工程図である。
【図4】同じく製造方法の具体例を示す工程図である。
【図5】本発明に従って製造された薄膜半導体装置を用
いて組み立てられたアクティブマトリクス型液晶表示装
置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ゲート電極 6 半導体薄膜 7 エッチングストッパ 8 ソース領域 9 ドレイン領域 10 ソース電極 11 ドレイン電極 12 第一絶縁膜 13 第二絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶半導体薄膜を活性層として電界効
    果型のトランジスタを基板上に形成するトランジスタ形
    成工程と、 該トランジスタを被覆する様に水素が拡散可能な第一絶
    縁膜を形成する第一成膜工程と、 該第一絶縁膜に重ねてこれよりも緻密性が高く且つ水素
    の放散を抑制可能な第二絶縁膜を形成する第二成膜工程
    と、 該第二絶縁膜を介して該第一絶縁膜に水素イオンを打ち
    込む水素注入工程と、 基板加熱により第二絶縁膜の存在下水素の上方放散を抑
    制する一方下方拡散を促進させて該トランジスタの活性
    層に水素を導入する熱アニール工程とを行なう薄膜半導
    体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一成膜工程は、酸化物からなる第
    一絶縁膜を形成する請求項1記載の薄膜半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記第二成膜工程は、窒化物からなる第
    二絶縁膜を形成する請求項1記載の薄膜半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記トランジスタ形成工程は、活性層の
    下方にゲート電極を設けたボトムゲート型のトランジス
    タを形成する請求項1記載の薄膜半導体装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記熱アニール工程は、300℃〜40
    0℃の温度で基板加熱を行なう請求項1記載の薄膜半導
    体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 多結晶半導体薄膜を活性層として電界効
    果型のトランジスタを一方の基板上に集積形成するトラ
    ンジスタ形成工程と、 該トランジスタを被覆する様に水素が拡散可能な第一絶
    縁膜を形成する第一成膜工程と、 該第一絶縁膜に重ねてこれよりも緻密性が高く且つ水素
    の放散を抑制可能な第二絶縁膜を形成する第二成膜工程
    と、 該第二絶縁膜を介して該第一絶縁膜に水素イオンを打ち
    込む水素注入工程と、基板加熱により第二絶縁膜の存在
    下水素の上方放散を抑制する一方下方拡散を促進させて
    該トランジスタの活性層に水素を導入する熱アニール工
    程と、 個々のトランジスタに接続して画素電極を集積形成する
    画素電極形成工程と、 予め対向電極が形成された他方の基板を所定の間隙を介
    し該一方の基板に接合する組立工程と、 該間隙に液晶を封入する充填工程とを行なうアクティブ
    マトリクス型液晶表示装置の製造方法。
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