JP3421437B2 - Mis構造の製造方法 - Google Patents

Mis構造の製造方法

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JP3421437B2
JP3421437B2 JP22178094A JP22178094A JP3421437B2 JP 3421437 B2 JP3421437 B2 JP 3421437B2 JP 22178094 A JP22178094 A JP 22178094A JP 22178094 A JP22178094 A JP 22178094A JP 3421437 B2 JP3421437 B2 JP 3421437B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板に対して半導体
層、絶縁体層、金属よりなる電極を備えるMIS構造の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大型のガラス基板上に駆動回路を内蔵し
た液晶パネルの製造は、今日、高品位テレビ等の実現を
目的として、非常に注目されている。このような液晶パ
ネル等として利用される高性能の薄膜トランジスター
(以下、TFTと称する)には、駆動制御用にゲートが
設けられる。このゲートには、基板表面側に多結晶シリ
コン層を、この層の上側に絶縁層を備え、さらにゲート
電極を備えたものが一般的である(この構成により、ゲ
ート部はMIS構造を成している)。さて、今日、この
ようなMIS構造を製造する場合は、以下の様な工程を
採ることで、価格等の面で有利なガラス基板を使用でき
る低温化手法が提案されている。即ち、半導体層として
の多結晶シリコン層を形成するに、ガラス基板上にアモ
ルファスシリコンをプラズマCVDにより堆積し、さら
に、この堆積層をエキシマレーザーアニールにより処理
して、これを溶融凝固させて、多結晶シリコンを得る。
次に、形成された多結晶シリコン層の表面に酸化シリコ
ン(SiO2)或いは窒化シリコン(SiN)等のシリ
コン絶縁体層を、ECR−CVDにより形成する。そし
て、このようにして形成された絶縁体層の表面にゲート
電極を備えるのである。この工程を図4に示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記手
法は、廉価なガラス基板上にMIS構造となっているゲ
ートを構成できるため好ましくはあるが、エキシマレー
ザーアニールにより結晶化された多結晶は、結晶粒の大
きさが面内で均一でなく、作製したTFTの特性がバラ
付くといった問題がある。また、ECR−CVDを使用
するため、露出した多結晶シリコン表面に、絶縁膜(絶
縁体層)を堆積した場合、多結晶シリコン表面が界面と
なり、低い界面準位密度の良好な界面を得ることは困難
で、これを克服しようとすると水素プラズマによる表面
クリーニング等の特別な処理が必要となる。また、EC
R−CVD法では、ステップカバレッジ(段差被覆性)
が悪く、絶縁不良などの問題がある。
【0004】本発明はこのような従来の問題点に着目し
てなされたもので、例えばガラス基板上に、良質のゲー
トを形成することが可能であり、上記した問題を解消す
ることができるMIS構造の製造方法を得ることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による請求項1に係わるMIS構造の製造方法
の第1の特徴手段は、半導体層としての単結晶もしくは
多結晶シリコンからなるシリコン層を基板表面上に形成
する第1工程と、第1工程により得られたシリコン層の
上方空間に酸化性ガスを導くとともに、酸化性ガスに紫
外光を照射して、シリコン層の表面に酸化処理層を形成
する紫外線処理工程と、紫外線処理工程をおこなった
後、シリコン層の上に、絶縁性を有するシリコン化合物
からなる絶縁体層を形成する第2工程とを備えてなり、
同一のエキシマレーザーから前記基板表面に平行にレー
ザー光を照射して、前記第1工程で光励起気相成長法に
より前記シリコン層を形成し、前記紫外線処理工程で前
記酸化処理層(23)を形成し、前記第2工程で光励起
気相成長法により前記絶縁体層(22)を形成すること
にある。さらに、本発明による請求項2に係わるMIS
構造の製造方法の本願第2の特徴手段は、前記第1の特
徴手段において、前記第1工程において半導体層を形成
するに、ハロゲン化モノシランと水素、もしくはハロゲ
ン化モノシランとジシランと水素を組み合わせた第1原
料ガスを基板の表面上方に導き、この第1原料ガスを光
励起できる波長の励起光を第1原料ガスに照射して
記基板表面上に選択的に前記多結晶シリコンを形成し、
前記第2工程において前記絶縁体層を形成するに、シリ
コンを供給可能なシリコン源ガスと、酸素を供給可能な
酸素源ガスまたは窒素を供給可能な窒素源ガスとを組み
合わせた第2原料ガスを、前記基板の上方に導き、前記
第2原料ガスを光励起できる波長の励起光を前記第2原
料ガスに照射して酸化シリコン(SiO2)層または
窒化シリコン(SiN)層を形成することにある。上記
本願第2の特徴手段において、前記ハロゲン化モノシラ
ンが、塩化モノシラン(SiHxCl4-x,x=0,1,
2,3)、又は弗化モノシラン(SiHx4-x,x=
0,1,2,3)であることが好ましい。これが、請求
項3に係わるMIS構造の製造方法の本願第3の特徴手
段である。前記エキシマレーザーが、ArFエキシマレ
ーザーであることが好ましい。これが、請求項に係わ
るMIS構造の製造方法の本願第の特徴手段である。
【0006】
【作用】本願第1の特徴手段においては、第1工程にお
いて半導体層が、第2工程において、前記半導体層の上
部側に絶縁体層が形成される。そして、この第1工程と
第2工程との間に、紫外線処理工程が入る。そして、半
導体層と絶縁体層との層境界に酸化処理層が形成され
る。この層境界の性状が問題となる(多結晶シリコンの
場合が特に問題となる)が、本願のように、例えば、露
出した多結晶シリコンの表面に絶縁体層を形成(堆積)
しようとすると、この多結晶シリコン表面が界面となる
ため、そのままでは、低い界面準位密度の良好な界面と
はならない。しかしながら、紫外線処理工程を経て、多
結晶シリコン(或いは単結晶シリコン)の表面を紫外線
を利用して酸化すると、界面準位密度の小さい良好な多
結晶シリコン(或いは単結晶シリコン)/絶縁体層界面
を形成できる。ここで、この処理工程は、光励起手法に
よるため低温工程となっており、界面は良好に保持さ
れ、C−V特性も良好となる。この方法においては、半
導体層、酸化処理層、絶縁体層の形成において、それら
がレーザー光を使用する手法によるため、比較的低温で
の層形成(成膜)が可能であり、さらに、第1工程、紫
外線処理工程、第2工程を、例えば同一の成長室内で、
連続的におこなうことができ、製品の性能に悪影響を与
える、装置間移動、雰囲気ガスの変化等を最小に抑えて
良好な製品を得ることができる。この連続膜層形成の効
果は非常に大きく、TFTの特性が安定する。 さらに、
励起光の照射源としてエキシマレーザーを採用すること
により、この光源から、波長が安定しているとともに、
比較的大きなエネルギーの励起光を得て、多結晶シリコ
ンの形成、さらには絶縁体層の形成を行える。
【0007】さらに、本願第2の特徴手段においては、
第1工程において、第1原料ガスとして、ハロゲン化モ
ノシランと水素、もしくはハロゲン化モノシランとジシ
ランと水素との組み合わせが採用される。これらのガス
は、基板上に多結晶シリコンを堆積することが可能であ
る。このことは、今般、発明者らによって確認されたこ
とである。ここで、ハロゲン化モノシランを使用する場
合は、この原料よりハロゲンラジカルを発生できるた
め、このラジカルによるエッチングを有効に利用して、
良質な多結晶シリコンを得ることができる。さらに、ハ
ロゲン化モノシランとジシランとを共に、第1原料ガス
として使用する場合は、ハロゲン化ラジカルによるエッ
チング作用の利点を確保するとともに、両方のガスによ
り反応を促進して、高い速度で、多結晶シリコンを得る
ことができる。さらに、水素は結晶成長最表面のシリコ
ンの未結合手を終端し、ガス中のシリコン前駆体の表面
泳動を助長させて、結晶成長を促す。さらに、第2工程
においては、シリコン絶縁体層を形成する酸化シリコン
もしくは窒化シリコンを形成するのに、夫々必要な第2
原料ガスを基板上に導いて、層形成をおこなう。ここ
で、シリコン源ガスとしてはシラン(SiH4),ジシ
ラン(Si26)、トリシラン(Si38)等を挙げる
ことができる。さらに、酸素源ガスとしては、一酸化二
窒素(N2O)、一酸化窒素(NO)、一酸化炭素(C
O)、二酸化炭素(CO2)、酸素、オゾン等を挙げる
ことができる。一方、窒素源ガスとしてはアンモニア
(NH3)、ヒドラジン(N24)等を挙げることがで
きる
【0008】さらに、本願第3の特徴手段においては、
ハロゲンラジカルの供給源として塩化モノシラン(Si
xCl4-x,x=0,1,2,3)、又は弗化モノシラ
ン(SiHx4-x,x=0,1,2,3)を採用する。
そして、これらの化合物から励起光により、シリコンが
層形成材料として、ハロゲンラジカルが酸素等の不純物
あるいは不正配位シリコンのエッチング材料として供給
されて、成膜(層形成)が起こる。ここで、同じくハロ
ゲンラジカルを供給する場合においても、これらの化合
物は、入手が容易であるとともに、劇物に指定されてい
る例えば塩素ガス等に比べれば安全で、取り扱いが容易
である。さらに、ジシラン系の化合物でもないため、価
格的にも有利であり、実生産性についても優れている。
本願第の特徴手段においては、少なくとも、193n
mの紫外光を照射可能なArFエキシマレーザーを使用
して、ハロゲン化モノシランもしくはジシランを適切に
励起することにより、多結晶シリコンを堆積させること
ができる。
【0009】
【発明の効果】従って、比較的簡単な構成の装置を使用
して、実用性の高い安定した特性のTFTのゲート等を
構成するMIS構造を、安全且つ経済的な原料ガスを使
用して、容易に形成できるMIS構造の製造方法を得る
ことができた。
【0010】
【実施例】図1は発明の実施に使用する光励起気相成長
装置1の概略図である。真空ポンプ2によって所定の真
空度に排気される成長室3内に、サセプタ4に保持され
た基板5(例えばガラス基板;Corning705
9)が収納されており、加熱機構としてのヒータ6によ
って所定の温度に加熱されるようになっている。この成
長室3に対して、その室3内に原料ガスを供給可能な原
料ガス供給機構7が備えられており、ガス導入管8を経
由して原料ガスを供給するようにしている。一方、成長
室3に対して、基板表面付近のガス雰囲気を励起可能な
励起光9を照射可能な光源10が備えられている。膜層
形成にあたっては、光源10からの入射窓11を通し
て、水平配置の基板表面に対してこれとほぼ平行に、励
起光9を照射する。ここでは、光源10は、具体的に
は、発振波長が193nmであるArFエキシマレーザ
ーである。この波長の励起光は、ジシラン(Si26
を直接励起可能である。即ち、Si26は約220nm
付近に電子状態励起に伴う光吸収の吸収端を持っている
ため、結晶性シリコンの形成にあたって、ArFエキシ
マレーザーにより、直接これが励起されて、分子結合の
解離を起こす。
【0011】以下さらに、上記の原料ガス供給機構7及
び成膜制御系100について説明する。この原料ガス供
給機構7としては、ハロゲン化モノシランと水素もしく
はハロゲン化モノシランとジシランと水素を組み合わせ
た第1原料ガスを供給可能な第1原料ガス供給機構7a
と、シリコンを供給可能なシリコン源ガスと、酸素を供
給可能な酸素源ガスまたは窒素を供給可能な窒素源ガス
とを組み合わせた第2原料ガスを供給可能な第2原料ガ
ス供給機構7bと、さらに、酸化性ガスを供給可能な酸
化性ガス供給機構7cが備えられている。ここで、前記
ハロゲン化モノシランは、塩化モノシラン(SiHx
4-x, x=0,1,2,3)、又は弗化モノシラン
(SiHx4-x, x=0,1,2,3)等である。前記
シリコン源ガスとはシラン(SiH4)、ジシラン(S
26)、トリシラン(Si38)等で、前記酸素源ガ
スとは一酸化二窒素(N2O)、一酸化窒素(NO)、
一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)等で、前記
窒素源ガスとはアンモニア(NH3)、ヒドラジン(N2
4)等で、酸化性ガスとは酸素、オゾン等である。絶
縁体として酸化シリコンを得たい場合に、シリコン源ガ
スと酸素源ガスとの組み合わせが選択され、窒化シリコ
ンを得たい場合に、シリコン源ガスと窒素源ガスとの組
み合わせが選択される。図1においては、第1原料ガス
として、ジシランとジクロルモノシランと水素を、酸化
性ガスとしては酸素を、さらに、第2原料ガスとしてシ
ランおよび一酸化二窒素を使用する例を示している。
【0012】一方、前記第1原料ガス供給機構7aよ
り、第1原料ガスをサセプタ4上に載置される基板5の
表面上方に導き、励起光9を照射して、基板5の表面上
に選択的に半導体層21としての多結晶シリコンを形成
する半導体層形成手段101と、前記第2原料ガス供給
機構7bより、第2原料ガスを前記基板5の上方に導
き、励起光9を照射して、絶縁体層22としての窒化シ
リコン(SiN)層、もしくは酸化シリコン(Si
2)層を、半導体層21の上側に形成する絶縁体層形
成手段102とが備えられている。そして、図1に示す
ように、上記2者の手段101、102に加えて、前記
半導体層形成手段101による半導体層21の形成の後
で、前記絶縁体層形成手段102による絶縁体層22の
形成の前に、酸化性ガス供給機構7cより基板5の上方
空間に酸化性ガスを導き、この酸化性ガスに紫外光を照
射して、多結晶シリコンの表面に、酸化処理層23を形
成する紫外線処理手段103を備えている。
【0013】以上が本願の光励起気相成長装置1の構成
であるが、以下、本願のMIS構造の製造方法によっ
て、TFT50のゲート部51を製造する手順を説明す
る。このゲート部51は図2に示すように、前記のガラ
ス基板52からなる基板側に多結晶シリコンから成る半
導体層21を、さらに、この半導体層21の上部側に絶
縁性を有するシリコン化合物からなる絶縁体層22を備
えて構成されている。図2において、53は、夫々対応
する半導体部位に対する電極部であり、54はゲート電
極である。さらに、半導体層21の両端にはトランジス
タを形成するためのn型多結晶シリコン部55が備えら
れている。さて、本願の手法においては、製造工程は、
以下に詳細に説明する第1工程、紫外線処理工程、第2
工程を備えて構成される。ここで、全ての工程は、単
一、同一の成長室3内で、連続して行われる。
【0014】以下さらに、具体的に説明する。以下の例
においては、絶縁体層として酸化シリコン層を形成する
ものを示す。 1 基板上に半導体層を形成する第1工程(半導体層形
成手段による) この工程は、半導体層21を形成する場合に、ジシラ
ン、ジクロルシラン、水素を含む第1原料ガスを基板5
の表面上方に導き、第1原料ガスを光励起できる波長の
励起光を第1原料ガスに照射して、光励起気相成長法に
より、基板の表面上に選択的に多結晶シリコンを形成す
る工程である。具体的な実施条件を以下に箇条書きす
る。 成膜温度 200〜 450℃ ガス流量 ジシラン 0.5〜 3cc/min ジクロルシラン 5〜 50cc/min 水素 20〜 300cc/min 成膜操作圧力 0.1〜 10Torr レーザー ArF(193nm)10〜100mJ×10〜100Hz 上記条件の範囲において、結晶性シリコンの形成速度
に、差があるものの、所望の多結晶シリコン膜を得るこ
とができた。各ガスの流量比は上記の範囲で選択するの
が好ましい。
【0015】但し、上記の実施条件において、以下の条
件が最も好ましかった。 成膜温度 350℃ ガス流量 ジシラン 2cc/min ジクロルシラン 30cc/min 水素 200cc/min 成膜操作圧力 3Torr レーザー ArF(193nm)30mJ×100Hz
【0016】2 半導体層の表面に酸化処理層を形成す
る紫外線処理工程(紫外線処理手段による) この工程は、基板5の、上方空間に酸素を導くととも
に、酸素に紫外光を照射して、半導体層21の表面に、
酸化処理層23を形成する工程である。実施条件を以下
に箇条書きする。 処理温度 100〜 450℃ ガス流量 酸素 100〜1000cc/min 成膜操作圧力 0.1〜 100Torr レーザー ArF(193nm)10〜100mJ×10〜100Hz これらの条件の範囲において、半導体層21の表面に2
nm深さの酸化処理層23を形成することができた。
【0017】但し、上記の実施条件において、以下の条
件が最も好ましかった。 処理温度 350℃ ガス流量 酸素 500cc/min 成膜操作圧力 10Torr レーザー ArF(193nm)30mJ×100Hz
【0018】3 半導体層上に酸化シリコンの絶縁体層
を形成する第2工程(絶縁体層形成手段による) この工程は、以上の工程を経た後、シリコンを供給可能
なシランと、酸素を供給可能な一酸化二窒素とを組み合
わせた第2原料ガスを、基板5の上方に導き、第2原料
ガスを光励起できる波長の励起光を第2原料ガスに照射
して、光励起気相成長法により、酸化シリコン層を、半
導体層21の上方側に形成する工程である。具体的な実
施条件を以下に箇条書きする。 成膜温度 200〜 450℃ ガス流量 シラン 1〜 10cc/min 一酸化二窒素 10〜 500cc/min 成膜操作圧力 0.1〜 50Torr レーザー ArF(193nm)10〜100mJ×10〜100Hz これらの条件の範囲において、酸化シリコンの形成速度
に、差があるものの、所望の絶縁膜を得ることができ
た。
【0019】但し、上記の実施条件において、以下の条
件が最も好ましかった。 成膜温度 350℃ ガス流量 シラン 4cc/min 一酸化二窒素 400cc/min 成膜操作圧力 15Torr レーザー ArF(193nm)30mJ×100Hz
【0020】以上の工程を経た後、ゲート電極を設け
て、ゲート部を構成した。結果、同一の成長室3内で、
供給すべき原料ガス及び形成条件を少々、変化させるだ
けで、所望のMIS(上記の例の場合はMOS)構造を
得ることができた。本願の手法を採用する場合は、ステ
ップカバレージが良好であるとともに、多結晶シリコン
層と絶縁体層との界面準位密度も1×1011cm-2eV
-1がえられていた。そして、MOSダイオードのC−V
特性に関しても、ECR−CVDで得られる程度の良好
な特性のものが得られた。本願の方法を採用して得られ
たMIS構造(実質上はMOSダイオード)のC−V特
性を図3に示した。図において、横軸はゲート電圧
(V)であり、縦軸は最大容量(Cmax)に対する容
量比(%)を示している。図において、実線が本願のも
のを、破線がECR−CVDによるものを、一点鎖線が
LTO(低温CVD)によるものを、さらに二点鎖線が
APCVD(常圧CVD)によるものを示している。こ
れらの状態から判明するように、本願のものが、最もシ
ャープな立ち上がりを示しており、良質のゲートが構成
されていることが判る。
【0021】〔別実施例〕 上記の実施例においては、多結晶シリコンを得る場合
に、水素の他ジシランとジクロルシランとを組み合わせ
て第1原料ガスとしたが、形成速度を問題にしなけれ
ば、ジクロルシランに代表されるハロゲン化シラン単独
でも、これを励起・分解してハロゲンラジカルを系内に
得て、これにより不純物、不正配位置シリコン等をエッ
チングしながら、形成をおこなうことも可能である。ハ
ロゲン化シランとしては、SiH2 Cl2 、SiH2
2 、SiCl4 等を使用でき、これらの励起光として
は、波長157nm、172nm、193nm等の紫外
光を使用して結晶性シリコンの形成をおこなうことがで
きる。この場合は、シリコン、エッチング用のラジカル
原料を共に、単一の原料ガスにより供給することとなる
ため、例えば、原料ガス供給量等の条件が広がり、より
実用的な結晶性シリコンの形成方法となる。さらに、上
記の実施例において、多結晶シリコンを得る場合に、励
起光の光源として、発振波長193nmのArFエキシ
マレーザーを用いた例について説明したが、原料ガスを
励起できる波長を有するものであれば、他のエキシマレ
ーザー(例えばF2 レーザー、ArClレーザー等)を
使用することも可能である。 さらに、上記の実施例にお
いては、ガラス基板を使用する場合について説明した
が、本願においては、形成温度が従来のものより低く設
定できるために、単結晶基板の他、多結晶基板、非晶質
基板を使用することも可能である。また、本願の場合
は、半導体層と絶縁体層との間に紫外線による酸化処理
層を形成することが、界面状態を良好に維持する上で重
要なのであり、 本願のようにTFTのゲート部における
多結晶シリコンからなる半導体層と絶縁体層との界面
に、本願の手法を適応すると、とくに、TFTの特性を
良好に保つことができる。
【0022】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】光励起気相成長装置の構成を示す図
【図2】TFTのゲート部の構成を示す図
【図3】MIS構造のC−V特性を示す図
【図4】低温においてTFTを製造可能な従来の工程の
組み合わせを示す図
【符号の説明】
1 光励起気相成長装置 3 成長室 4 サセプタ 5 基板 6 加熱機構 7 原料ガス供給機構 7a 第1原料ガス供給機構 7b 第2原料ガス供給機構 7c 酸化性ガス供給機構 9 励起光 10 光源 21 半導体層 22 絶縁体層 23 酸化処理層 101 半導体層形成手段 102 絶縁体層形成手段 103 紫外線処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/78 627B (56)参考文献 特開 平4−332130(JP,A) 特開 昭60−241268(JP,A) 特開 平4−137766(JP,A) 特開 平2−230773(JP,A) 特開 昭60−218835(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336 H01L 21/205 H01L 21/31 H01L 21/316

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対して半導体層(21)、絶縁体
    層(22)、金属よりなる電極(54)を備えるMIS
    構造の製造方法であって、 前記半導体層(21)としての単結晶もしくは多結晶シ
    リコンからなるシリコン層を基板表面上に形成する第1
    工程と、 前記第1工程により得られた前記シリコン層の上方空間
    に酸化性ガスを導くとともに、前記酸化性ガスに紫外光
    を照射して、前記シリコン層の表面に酸化処理層(2
    3)を形成する紫外線処理工程と、 前記紫外線処理工程をおこなった後、前記シリコン層の
    上に、絶縁性を有するシリコン化合物からなる前記絶縁
    体層(22)を形成する第2工程とを備えてなり、 同一のエキシマレーザーから前記基板表面に平行にレー
    ザー光を照射して、前記第1工程で光励起気相成長法に
    より前記シリコン層を形成し、前記紫外線処理工程で前
    記酸化処理層(23)を形成し、前記第2工程で光励起
    気相成長法により前記絶縁体層(22)を形成する MI
    S構造の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程において前記半導体層(2
    1)を形成するに、ハロゲン化モノシランと水素とを組
    み合わせた第1原料ガス、もしくはハロゲン化モノシラ
    ンとジシランと水素とを組み合わせた第1原料ガスを基
    板(52)の表面上方に導き、この第1原料ガスを光励
    起できる波長の励起光(9)を第1原料ガスに照射し
    前記基板表面上に選択的に前記多結晶シリコンを形
    成し、 前記第2工程において前記絶縁体層(22)を形成する
    に、シリコンを供給可能なシリコン源ガスと、酸素を供
    給可能な酸素源ガスまたは窒素を供給可能な窒素源ガス
    とを組み合わせた第2原料ガスを、前記基板(5)の上
    方に導き、前記第2原料ガスを光励起できる波長の励起
    光(9)を前記第2原料ガスに照射して酸化シリコン
    (SiO2 )層または窒化シリコン(SiN)層を形成
    する請求項1記載のMIS構造の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化モノシランが、塩化モノ
    シラン(SiHxCl4-x,x=0,1,2,3)、又は
    弗化モノシラン(SiHx4-x,x=0,1,2,3)
    である請求項2記載のMIS構造の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エキシマレーザーが、ArFエキシ
    マレーザーである請求項1、2又は3記載のMIS構造
    の製造方法。
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