JP3420915B2 - 圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構 - Google Patents

圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構

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JP3420915B2 JP18538597A JP18538597A JP3420915B2 JP 3420915 B2 JP3420915 B2 JP 3420915B2 JP 18538597 A JP18538597 A JP 18538597A JP 18538597 A JP18538597 A JP 18538597A JP 3420915 B2 JP3420915 B2 JP 3420915B2
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  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電素子を用いたア
クチュエータ、及びこのアクチュエータを使用したヘッ
ドの微小移動機構に関し、特に、高精度に位置決めが可
能な圧電素子を用いたアクチュエータ、及びこのアクチ
ュエータを使用したヘッドの微小移動機構に関する。
【0002】近年、情報機器の精密化が進んでおり、微
小な移動距離が必要なアクチュエータの需要が高まって
いる。例えば、光学系の焦点補正や傾角制御、プリンタ
の印字装置、磁気ディスク装置のヘッドアクチュエータ
などでは、微小距離を移動制御することができるアクチ
ュエータが必要となっている。 このような情報機器の中でも、磁気ディスク装置は、近
年急激に市場拡大を遂げているマルチメディア機器のキ
ーデバイスの1つである。マルチメディア機器では、画
像や音声等をより大量に、かつ高速に取り扱うため、よ
り記憶容量の多い装置の開発が望まれている。磁気ディ
スク装置の大容量化は一般に、ディスク1枚当たりの記
憶容量を増加させることで実現する。しかし、ディスク
の直径を変えずに磁気ディスク装置を高記録密度化する
ためには、単位長さ当たりのトラックの数(TPI)を
大きくする、つまり、トラックの幅を狭くすることが不
可欠である。そして、記憶密度を急激に増加させるとト
ラックピッチが急激に狭まるため、記録トラックに対す
る読み書きを行うヘッド素子の位置決めを如何に正確に
行うかが技術的な問題となっており、位置決め精度の良
いヘッドアクチュエータが望まれている。
【0003】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置においては、高
精度の位置決めを行うために、一般にキャリッジ等の可
動部の剛性を向上させ、面内方向の主共振点周波数を上
げる試みがなされてきた。しかし、共振点の向上には限
界があり、仮に可動部の面内共振点を大幅に上げること
ができたとしても、可動部を支持する軸受けがばね特性
を示すことに起因する共振が発生してしまい、サーボ帯
域を高くすることが困難であった。
【0004】これらの問題を解決する手段の1つとし
て、ヘッドアクチュエータのアームの先端にトラックフ
ォロー用の第2のアクチュエータを設けることが提案さ
れている。この第2のアクチュエータは、ヘッドアクチ
ュエータの動作とは独立に、アームの先端部に設けられ
たヘッドを微小移動させることができるものである。例
えば、特開平3−69072号公報には、図24(a) に
示すように、ディスク装置100のメインアクチュエー
タ110の他に、アーム111の先端にサブアクチュエ
ータ120を設けたものが開示されている。このサブア
クチュエータ120は積層型の圧電素子123を2個使
用してヘッド114を微小移動させるものである。この
サブアクチュエータ120には、厚み方向に変位する圧
電素子を複数枚積層して構成される積層型の圧電素子1
23がヘッドの移動平面の中に2個設けられており、ヘ
ッドの移動平面の面内でヘッドの移動方向と同じ方向に
ヘッドが微小に変位できるようになっている。
【0005】更に、このサブアクチュエータ120で
は、積層型の圧電素子123は2本のアーム111の延
長方向に2個配置されており、2個の圧電素子123の
間の部分には、図24(b) にその詳細が示されるよう
に、揺動センタスプリング121が設けられている。こ
の揺動センタスプリング121は、センタアーム122
の長手方向に垂直な方向にセンタアーム122の両側か
ら内側に向かって複数本のスリット124を交互に設け
て構成される。この複数本のスリット122により、セ
ンタアーム122はスプリングとして機能し、積層型の
圧電素子123を与圧すると共に伸縮動作を増長する。
積層型の圧電素子123とアーム111の間は絶縁材で
電気的に絶縁されており、両端の電極からリード線が引
出されてこれを介して積層型の圧電素子123の駆動電
圧が与えられる。
【0006】この従来例における問題点は、積層型圧電
素子123の製造性が困難であること、高精度に加工さ
れた与圧バネ機構が必要なこと、リード線または線材に
よる積層型圧電素子123の電極の引出しが必要なこと
等である。更に、特許公報第2528261号に記載の
発明では、やはりアームの先端にトラックフォロー用の
微動アクチュエータを設けたヘッドの微小移動機構が開
示されている。ここでは、図25(a) に示すように、ヘ
ッドアクチュエータHAのキャリッジ5に突設されたア
クセスアーム2と、ヘッド4が先端部に取り付けられた
支持ばね3とを連結する連結板1にヘッドの微小移動機
構MTが設けられている。キャリッジ5は回転軸6に取
り付けられ、連結板1のアクセスアーム2への固定は、
アクセスアーム2に形成された固定用孔2aに、連結板
1の裏面に設けられた突起16を嵌合して接着剤等によ
って行われる。
【0007】ヘッドの微小移動機構MTが設けられる連
結板1には、固定領域10、可動領域11、伸縮領域1
2、ヒンジ部13、および空隙15が設けられている。
そして、図25(b) に示すように、伸縮領域12にはそ
の表裏に溝部12aが設けられており、この溝部12a
に圧電素子14が固定されている。連結板1の中心線に
対して線対称の位置にある圧電素子14は、同時に逆向
きに変形させられる。圧電素子14は図26(a) に矢符
にて示す厚さ方向に分極されている。そして、連結板1
が共通電極として接地され、両圧電素子14の外側面に
電源8,8′から異なる電位が与えられると、電源8に
より通電されたものは分極方向と逆向きの電界がかかっ
て長手方向に伸び、電源8′により通電されたものは分
極方向と同方向の電界がかかって長手方向に縮む。
【0008】図26(b) は、両圧電素子の表裏両側に圧
電素子14の外側面に電源8′から同じ電位が与えられ
る場合の構成を示すものである。この場合も、圧電素子
14は矢符にて示される厚さ方向に分極されている。そ
して、連結板1は同様に共通電極として接地され、両圧
電素子14の外側面に電源8′から同じ電位が与えられ
ると、図面左側の圧電素子14には分極方向と逆向きの
電界がかかって長手方向に伸び、図面右側の圧電素子1
4には分極方向と同方向の電界がかかって長手方向に縮
むので、図26(a) の構成と同じ動作が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような構成のヘッドの微小移動機構では、積層型圧電素
子の製造性と、素子外形寸法の精度が必要であり、アー
ムにも高い寸法加工精度が必要であるという問題があっ
た。更に、製造性が悪く、コストが高くなるという問題
があった。また、特許公報第2528261号に記載の
ような構成のヘッドの微小移動機構では、圧電素子が金
属材料に接着剤で貼られているために、圧電素子の変形
が接着層の変形により吸収されてしまい、金属部の変形
を起こすには不利である。従って、比較的剛性の高い連
結板を伸び縮みさせるには多くの力が必要でストローク
が確保できないという問題点があった。
【0010】そこで、本発明は、前記従来の問題点を解
消し、素子の厚さ方向に直交する方向に分極され、素子
の厚さ方向の両面に設けられた電極間に電圧を与えるこ
とによって素子が剪断変形する圧電素子を使用すること
により、圧電素子の高い寸法精度が必要されないと共
に、高精度の位置決めが可能な圧電素子を用いたアクチ
ュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッドの微
小移動機構を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の特徴は、以下に第1から第8の発明として示され
る。第1の発明の圧電素子を用いたアクチュエータは、
ベースとなる固定部材と、この固定部材上に並列に隣接
配置された圧電素子からなる2つの駆動部材と、これら
2つの駆動部材上に跨がって配置された可動部材とを備
え、各圧電素子の固定部材側の面と可動部材側の面との
間に印加される電圧によって動作する、圧電素子を用い
たアクチュエータであって、圧電素子には、素子の厚さ
方向に直交する方向に分極され、素子の厚さ方向の両面
に設けられた電極間に電圧を与えることによって素子が
剪断変形するものが使用され、駆動部材は、圧電素子が
その分極方向を互いに逆向きにされた状態で概ね平行に
配置されて構成されており、2つの圧電素子の各電極間
にそれぞれ同じ向きの電圧が印加されることにより、固
定部材に対して前記可動部材が回転駆動されるように構
成され、可動部材が、圧電素子によって直接駆動される
基部と、この基部から突出する移動量拡大部から構成さ
れ、基部にはこの基部を二分するような第1の切り欠き
が設けられており、この第1の切り欠きは、この基部に
重なる駆動部材の分極方向に平行な方向になっているこ
とを特徴とするものである。 第1の発明によれば、可動
部材が、圧電素子に直接駆動される基部と、この基部か
ら突出する移動量拡大部から構成されており、この基部
にはこれを二分するような第1の切り欠きが設けられて
いるので、この第1の切り欠きにより、この基部に重な
る駆動部材の変形が互いに妨げられることがなくなり、
素子変形を大きくできるため、移動量拡大部に大きな移
動量が得られる。
【0012】第2の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、第1の発明の圧電素子を用いたアクチュエータ
において、可動部材の基部と移動量拡大部の境界部に、
第1の切り欠きに直角な方向に第2の切り欠きが設けら
れており、第1と第2の切り欠きの先端部分に挟まれた
部位にヒンジ構造が形成されていることを特徴とするも
のである。 第2の発明によれば、第1の発明のアクチュ
エータにおいて、可動部材の基部と移動量拡大部の境界
部に第1の切り欠きと第2の切り欠きから構成されるヒ
ンジ構造が形成されているので、移動量拡大部に更に大
きな移動量が得られる。
【0013】第3の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録デ
ィスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッドと、こ
のヘッドを記録ディスク上で移動させるヘッドアクチュ
エータとを備えたディスク装置において、ヘッドをヘッ
ドアクチュエータの動作と独立に移動させるためにヘッ
ドアクチュエータの一部に第1または第2の発明の圧電
素子を用いたアクチュエータを使用したヘッドの微小移
動機構であって、固定部材がヘッドアクチュエータのヘ
ッドアームとして構成され、固定部材の先端部上に、駆
動部材に電圧を印加する電極が、2つ並列に設けられて
おり、駆動部材の分極方向が同じ方向であり、移動量拡
大部の一端に、ヘッドを先端部に取り付けたスプリング
アームの基端部が固着されていることを特徴とするもの
である。 第3の発明によれば、第1または第2の発明の
アクチュエータの固定部材がヘッドアクチュエータのヘ
ッドアームとして構成され、固定部材上に電極が併設さ
れた2つの駆動部材毎にそれぞれ設けられており、駆動
部材の分極方向が同じ向きであり、可動部材の一端にヘ
ッドを先端部に取り付けたスプリングアームの基端部が
固着されているので、安価で製造性が良く、精度の良い
ヘッドの微小移動機構が得られる。
【0014】第4の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録デ
ィスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッドと、こ
のヘッドを記録ディスク上で移動させるヘッドアクチュ
エータとを備えたディスク装置において、ヘッドをヘッ
ドアクチュエータの動作と独立に移動させるためにヘッ
ドアクチュエータの一部に第1または第2の発明の圧電
素子を用いたアクチュエータを使用したヘッドの微小移
動機構であって、固定部材がヘッドアクチュエータのヘ
ッドアームとして構成され、固定部材の先端部上に、駆
動部材に電圧を印加する電極が、2つ並列に設けられて
おり、駆動部材の分極方向が同じ方向であり、可動部材
が前記ヘッドを先端部に取り付けたスプリングアームと
して構成されていることを特徴とする。 第4の発明によ
れば、第1または第2の発明のアクチュエータ固定部材
がヘッドアクチュエータのヘッドアームとして構成さ
れ、固定部材上に電極が併設された2つの駆動部材毎に
それぞれ設けられており、駆動部材の分極方向が同じ向
きであり、可動部材がヘッドを先端部に取り付けたスプ
リングアームとして構成されているので、安価で製造性
が良く、また、部品点数も少なくて精度の良いヘッドの
微小移動機構が得られる。
【0015】第5の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、第1の発明に記載の圧電素子を用いたアクチュ
エータであって、駆動部材を構成する2つの圧電素子上
に、それぞれ下部の圧電素子と分極方向が平行かつ逆向
きの圧電素子が、それぞれ共通電極を介して同じ個数ず
つ、少なくとも1層積層されており、2つの圧電素子の
積層体の各圧電素子の各電極間に、各積層体内の各圧電
素子の変形方向が同じになる向きの電圧が印加されるこ
とにより、固定部材に対する可動部材の回転駆動量が増
大されるようにしたことを特徴としている。 第5の発明
によれば、各積層体内の変形方向が同じになるような向
きの電圧の印加により、固定部材に対する前記可動部材
の回転駆動量を増大させることができる。
【0016】第6の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、第1または第2の発明に記載の圧電素子を用い
たアクチュエータであって、圧電素子の固定部材側の面
に電圧を印加する電極が、圧電素子の分極方向毎に独立
して設けられていることを特徴としている。 第6の発明
によれば、可動部材を共通電極とすることができるの
で、可動部材を一方の電極に接続しなくて済む。
【0017】第7の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録デ
ィスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッドと、こ
のヘッドを記録ディスク上で移動させるヘッドアクチュ
エータとを備えたディスク装置において、ヘッドを前記
ヘッドアクチュエータの動作と独立に移動させるために
ヘッドアクチュエータの一部に第1,2,5,または6
の発明の何れかに記載の圧電素子を用いたアクチュエー
タを使用したヘッドの微小移動機構であって、固定部材
がヘッドアクチュエータのヘッドアームとして構成さ
れ、可動部材の一端に、ヘッドを先端部に取り付けたス
プリングアームの基端部が固着されていることを特徴と
するものである。 第7の発明によれば、第1,第2,第
7,又は第7の何れかの発明のアクチュエータの固定部
材がヘッドアクチュエータのヘッドアームとして構成さ
れ、可動部材の一端に、ヘッドを先端部に取り付けたス
プリングアームの基端部が固着されてディスク装置のヘ
ッドの微小移動機構が構成されているので、安価で製造
性が良く、精度の良いヘッドの微小移動機構が得られ
る。
【0018】第8の発明の圧電素子を用いたアクチュエ
ータは、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録デ
ィスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッドと、こ
のヘッドを記録ディスク上で移動させるヘッドアクチュ
エータとを備えたディスク装置において、ヘッドをヘッ
ドアクチュエータの動作と独立に移動させるためにヘッ
ドアクチュエータの一部に第1,2,5,又は6の発明
の何れかに記載の圧電素子を用いたアクチュエータを使
用したヘッドの微小移動機構であって、固定部材がヘッ
ドアクチュエータのヘッドアームとして構成され、可動
部材がヘッドを先端部に取り付けたスプリングアームと
して構成されていることを特徴とするものである。 第8
の発明によれば、第1,第2,第7,又は第7の何れか
の発明のアクチュエータの固定部材がヘッドアクチュエ
ータのヘッドアームとして構成され、可動部材がヘッド
を先端部に取り付けたスプリングアームとして構成され
ているので、安価で製造性が良く、また、部品点数も少
なくて精度の良いヘッドの微小移動機構が得られる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施の形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の実施例を説明する前に、図14を用いて
素子の厚さ方向に直交する方向に分極され、素子の厚さ
方向の両面に設けられた電極間に電圧を与えることによ
って素子が剪断変形する圧電素子31(以後、単に剪断
型圧電素子31と記す)の動作原理について説明する。
図14(a) に示すように、厚さ方向に垂直な方向に分極
されている圧電素子31(分極方向は図に点線で示す矢
印の方向であり、以後分極方向を点線の矢印で示す)
に、その上下の両面にそれぞれ電極22A,22Bを取
り付け、電極22Bを接地し、電極22Aに電圧Vを印
加した場合を考える。剪断型圧電素子31は滑り変形
(剪断変形)をする。従って、電極22Bを接地した状
態で電極22Aに電圧Vを印加すると、剪断型圧電素子
31は図14(b) に示すように、破線で示す元の状態か
ら、電極22A側は図に左方向に変形し、電極22B側
は図の右方向に変形する。
【0032】よって、電極22B側を固定しておけば、
電極22A側は図14(a) に破線の矢印で示す方向に変
形する。また、この状態で逆に電極22Aを接地し、電
極22Bに電圧Vを印加した場合は、電極22A側は図
14(a) に実線の矢印で示す方向に変形する。以下に説
明する実施例は、剪断型圧電素子31のこのような動作
原理に基づくものである。
【0033】図1(a) は本発明の第1の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ51の構成を示す組立
斜視図である。図1(a) に示すように、第1の実施例の
アクチュエータ51は、ベースとなる固定部材20と、
この固定部材20上に配置された駆動部材30、及び、
この駆動部材30の上に配置された可動部材40とから
構成されている。この実施例では固定部材20は導電性
金属から構成されている。また、駆動部材30は2つの
剪断型圧電素子31とその間に挟まれる導体層32とか
ら構成されている。駆動部材30を構成する2つの圧電
素子31の分極方向は点線で示す矢印の向き、即ち、素
子の厚さ方向と垂直で、互いに逆向きになっている。更
に、駆動部材30の上に積層される可動部材40も導電
性金属から構成されている。
【0034】なお、この実施例では、駆動部材30は2
つの圧電素子31の積層体から構成されているが、積層
する圧電素子31の個数は更に多くても良い。その場合
は、圧電素子31の分極方向は1つ置きに同じ方向を向
くようにし、隣接する圧電素子31の間には導体層32
が挿入される。また、図1(a) の実施例では、圧電素子
31に電圧を印加する電極は、導電性金属からなる固定
部材20、導体層32、及び導電性金属からなる可動部
材40であるが、図1(c) に示すように、圧電素子31
の上下の面にこれらの電極からの電圧が一様に圧電素子
31に印加されるための電極膜38を設けても良い。電
極膜38は、例えば、それぞれ0.2μm程度のクロム
層38Aと白金層38Bとから構成される。この電極膜
38はスパッタリングによって形成することができる。
【0035】更に、図1(a) の実施例の変形例として、
層32を導電性接着剤としても良い。この場合は、
圧電素子31の上下の面に電極膜38を設けなくても良
い。また、圧電素子31と固定部材20との接続、及び
圧電素子31と可動部材40との接続を導電性接着剤に
よって行うこともできる。この変形例では、電極膜38
を形成する工程が削減される利点がある。
【0036】更にまた、図1(a) の実施例の別の変形例
として、図1(d) に示すように、駆動部材30として、
単一の圧電素子31のみを使用しても良い。図1(b) は
(a) のアクチュエータ51を組み立てた状態を示すもの
である。この実施例では、固定部材20と可動部材40
がアンプ19を介してコントローラ18に接続されてお
り、駆動部材30の導体層32とコントローラ18は、
グランドに接続されている。従って、コントローラ18
から所定の極性の駆動信号が出力されると、この信号が
アンプ19で増幅され、所定の電圧が2つの圧電素子3
1の厚さ方向に印加され、第1の実施例のアクチュエー
タ51は図に二点鎖線で示す方向に変形する。アクチュ
エータ51の変形量は、印加される電圧の値が大きいほ
ど大きく、また、アクチュエータ51を構成する駆動部
材30における圧電素子31の積層枚数が多いほど、大
きくなる。
【0037】なお、図1(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ51
の変形方向は図示の方向と逆の方向になる。このよう
に、第1の実施例のアクチュエータ51は、固定部材2
0側を固定した状態で可動部材40側に動作制御が必要
な部材を取り付け、コントローラ18からの駆動信号の
極性及び振幅、或いはアンプ19の増幅率を調節して、
駆動部材30の圧電素子31への電圧の印加方向及び大
きさを制御すれば、その部材を直線的に微小距離だけ駆
動制御することができる。また、駆動信号を矩形波とし
た場合には、デューティ制御によって圧電素子31に印
加する電圧の大きさを制御することもできる。
【0038】ここで、第1の実施例のように、圧電素子
31の層数を増やすことにより可動部材40の単位電圧
当たりの変位(以下変位感度と記す)を大きくすること
ができる点について説明する。一般に、剪断型圧電素子
における変位λは、圧電素子の層数をn、圧電素子の剪
断変形定数をd15、印加電圧をVとすると、以下の式、 λ=n×d15×V (d15は材料により決定される定
数) で表される。即ち、変位感度γはλ/V=n×d15であ
り、圧電素子の層数に比例して大きくなる。
【0039】以下に示す表1は、剪断型圧電素子が1層
の場合と、2層の場合の圧電素子単体の変位感度γを測
定した結果を示すものである。この表1から2層の圧電
素子は、1層の圧電素子に比べ1.8倍の変位感度を示
していることが分かる。 〔表1〕層数と変位感度 ──────────────────── 素子層数 変位感度 1層素子 0.42nm/V 2層素子 0.76nm/V ──────────────────── 図2(a) は本発明の第2の実施例の剪断型圧電素子を用
いたアクチュエータ52の構成を示す組立斜視図であ
る。
【0040】図2(a) に示すように、第2の実施例のア
クチュエータ52は、ベースとなる固定部材20と、こ
の固定部材20上に配置された駆動部材30、及び、こ
の駆動部材30の上に配置された可動部材40とから構
成されている。この実施例では固定部材20の上には電
極21が設けられており、リードパターン22によって
図示しない電源に接続されている。固定部材21が非導
電性物質の場合は電極21は直接固定部材21の上に設
けられ、固定部材20が導電性金属の場合は、例えば、
ポリイミド等の絶縁層を介して固定部材21の上に設け
られる。また、駆動部材30は2つの剪断型圧電素子3
1が並列に並べられたものである。駆動部材30を構成
する2つの圧電素子31の分極方向は点線で示す矢印の
向き、即ち、素子の厚さ方向と垂直で、互いに逆向きに
なっている。駆動部材30の上に積層される可動部材4
0は導電性金属から構成されている。
【0041】この実施例においても、2つの圧電素子3
1の上下面にスパッタリングにより0.2μm程度のク
ロム層38Aと白金層38Bとからなる電極膜38が形
成されていても良い。また、圧電素子31の上下の面に
電極膜38を設けず、圧電素子31と固定部材20との
接続、及び圧電素子31と可動部材40との接続を導電
性接着剤によって行っても良い。
【0042】図2(b) は(a) のアクチュエータ52を組
み立てた状態を示すものである。この実施例では、固定
部材20の電極21がアンプ19を介してコントローラ
18に接続されており、可動部材40とコントローラ1
8とはグランドに接続されている。従って、コントロー
ラ18から所定の極性の駆動信号が出力されると、この
信号がアンプ19で増幅され、所定の電圧が2つの圧電
素子31の厚さ方向に印加されるので、第2の実施例の
アクチュエータ52は図に二点鎖線で示す方向に回転す
る。アクチュエータ52の回転量は、印加される電圧の
値が大きいほど大きい。
【0043】なお、図2(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ52
の変形方向は図示の方向と逆の方向になる。このよう
に、第2の実施例のアクチュエータ52は、固定部材2
0側を固定した状態で可動部材40側に動作制御が必要
な部材を取り付け、コントローラ18からの駆動信号の
極性及び振幅を調節して、駆動部材30の圧電素子31
への電圧の印加方向及び大きさを制御すれば、その部材
を微小距離だけ回転制御することができる。
【0044】図3(a) は本発明の第3の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ53の構成を示す組立
斜視図である。第3の実施例のアクチュエータ53は、
第2の実施例のアクチュエータ52の変形例である。図
3(a) に示すように、第3の実施例のアクチュエータ5
3は、第2の実施例のアクチュエータ52における駆動
部材30を多層化したものである。即ち、第3の実施例
のアクチュエータ53は、固定部材20と可動部材40
との間に配置された駆動部材30が、導体層32を挟ん
だ2層の圧電素子31から構成されている点のみが第2
の実施例のアクチュエータ52と異なる。
【0045】第3の実施例では、可動部材40の直下に
配置される2つの圧電素子31の分極方向は第2の実施
例と同じになっている。この場合、固定部材20の上に
配置される圧電素子31の分極方向は、上下方向および
左右方向に隣接する圧電素子31の分極方向と逆になっ
ている。この実施例においても、4つの圧電素子31の
上下面にスパッタリングにより0.2μm程度のクロム
層38Aと白金層38Bとからなる電極膜38が形成さ
れていても良い。また、圧電素子31の上下の面に電極
膜38を設けず、圧電素子31と固定部材20との接
続、及び圧電素子31と可動部材40との接続を導電性
接着剤によって行っても良い。
【0046】図3(b) は(a) のアクチュエータ53を組
み立てた状態を示すものである。この実施例では、固定
部材20の電極21と可動部材40とがアンプ19を介
してコントローラ18に接続されており、導体層32と
コントローラ18はグランドに接続されている。従っ
て、コントローラ18から所定の極性の駆動信号が出力
されると、この信号がアンプ19で増幅され、所定の電
圧が4つの圧電素子31の厚さ方向に電極21と可動部
材40から導体層32に向かって印加される。この結
果、それぞれの層が第2の実施例のアクチュエータ52
と同じ方向に回転するので、第3の実施例のアクチュエ
ータ53は、図に二点鎖線で示す方向に回転する。アク
チュエータ53の回転量は、印加される同じ電圧の値で
第2の実施例のアクチュエータ52の略2倍回転する。
【0047】なお、図3(a) ,(b) には、導体層32は
並列に並んだ圧電素子31に跨がるように配設されてい
るが、導体層32は、それぞれの圧電素子31の積層体
毎に別々に配設されていても良い。図4(a) は本発明の
第4の実施例の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ
54の構成を示す組立斜視図である。第4の実施例のア
クチュエータ54は、第2の実施例のアクチュエータ5
2の変形例である。
【0048】図4(a) に示すように、第4の実施例のア
クチュエータ54は、第2の実施例のアクチュエータ5
2における駆動部材30の2つの圧電素子31が一体化
された1つの圧電素子33で置き換えられたものであ
る。即ち、第4の実施例のアクチュエータ54は、固定
部材20と可動部材40との間に配置された駆動部材3
0が、一体型の圧電素子33から構成されている点のみ
が第2の実施例のアクチュエータ52と異なる。この一
体型の圧電素子33はその内部で平行で異なる2方向に
分極されている。分極方向は第2の実施例の2つの圧電
素子31の分極方向と同じである。
【0049】この実施例においても、圧電素子33の上
下面にスパッタリングにより電極膜38が形成されてい
ても良い。また、各部材間の接続を導電性接着剤によっ
て行っても良い。図4(b) は(a) のアクチュエータ54
を組み立てた状態を示すものである。この実施例では、
固定部材20の電極21がアンプ19を介してコントロ
ーラ18に接続されており、可動部材40とコントロー
ラ18とはグランドに接続されている。従って、コント
ローラ18から所定の極性の駆動信号が出力されると、
この信号がアンプ19で増幅され、所定の電圧が圧電素
子33の厚さ方向に印加される。この結果、一体型の圧
電素子33がねじれ変形するので、第4の実施例のアク
チュエータ54は図に二点鎖線で示す方向、即ち、第2
の実施例のアクチュエータ52と同じ方向に回転する。
アクチュエータ54の回転量は、第2の実施例のアクチ
ュエータ52と同じである。
【0050】図5(a) は本発明の第5の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ55の構成を示す組立
斜視図である。第5の実施例のアクチュエータ55は、
第2の実施例のアクチュエータ52の変形例である。図
5(a) に示すように、第5の実施例のアクチュエータ5
5が第2の実施例のアクチュエータ52と異なる点は、
可動部材40がその直下の2つの圧電素子31に重なっ
て直接駆動される基部43と、この基部43から突出す
る移動量拡大部44から構成され、更に、この基部43
にはこの基部43を二分するような第1の切り欠き41
が設けられている点のみである。そして、この第1の切
り欠き41は、この基部43に重なる駆動部材30の2
つの圧電素子31の分極方向に平行な方向になってい
る。
【0051】この実施例においても、2つの圧電素子3
1の上下面にスパッタリングにより電極膜38が形成さ
れていても良い。また、圧電素子31の上下の面に電極
膜38を設けず、圧電素子31と固定部材20との接
続、及び圧電素子31と可動部材40との接続を導電性
接着剤によって行っても良い。図5(b) は(a) のアクチ
ュエータ55を組み立てた状態を示すものである。この
実施例では、固定部材20の電極21がアンプ19を介
してコントローラ18に接続されており、可動部材40
とコントローラ18とはグランドに接続されている。従
って、コントローラ18から所定の極性の駆動信号が出
力されると、この信号がアンプ19で増幅され、所定の
電圧が圧電素子31の厚さ方向に印加される。この結
果、2つの圧電素子31はその分極方向に応じてそれぞ
れ図の矢印A,B方向に移動する。すると、移動量拡大
部44は矢印Cで示す方向に回転する。
【0052】なお、図5(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ55
の回転方向は矢印C方向と逆の方向になる。このよう
に、第5の実施例のアクチュエータ55は、固定部材2
0側を固定した状態で移動量拡大部44に動作制御が必
要な部材を取り付け、駆動部材30の圧電素子31への
電圧の印加を制御すれば、その部材を微小距離だけ破線
で示す矢印D方向に揺動制御することができる。
【0053】図6(a) は本発明の第6の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ56の構成を示す組立
斜視図である。第6の実施例のアクチュエータ56は、
第3の実施例のアクチュエータ53の変形例である。図
6(a) に示すように、第6の実施例のアクチュエータ5
6が第3の実施例のアクチュエータ53と異なる点は、
可動部材40がその直下の2つの圧電素子31に重なっ
て直接駆動される基部43と、この基部43から突出す
る移動量拡大部44から構成され、また、この基部43
にはこの基部43を二分するような第1の切り欠き41
が設けられており、更に、導体層32にも第1の切り欠
き41の部位で二分されている点のみである。そして、
この第1の切り欠き41は、この基部43に重なる駆動
部材30の4つの圧電素子31の分極方向に平行な方向
になっている。
【0054】この実施例においても、4つの圧電素子3
1の上下面にスパッタリングにより前述の電極膜38が
形成されていても良い。また、圧電素子31の上下の面
に電極膜38を設けず、各部材の接続を導電性接着剤に
よって行っても良い。図6(b) は(a) のアクチュエータ
56を組み立てた状態を示すものである。この実施例で
は、固定部材20の電極21と可動部材40がアンプ1
9を介してコントローラ18に接続されており、コント
ローラ18と導層32とはグランドに接続されてい
る。従って、コントローラ18から所定の極性の駆動信
号が出力されると、この信号がアンプ19で増幅され、
所定の電圧が圧電素子31の厚さ方向に印加される。こ
の結果、4つの圧電素子31はその分極方向に応じてそ
れぞれ図の矢印A,B方向に移動する。すると、移動量
拡大部44は矢印Cで示す方向に回転する。
【0055】なお、図6(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ56
の回転方向は矢印C方向と逆の方向になる。このよう
に、第6の実施例のアクチュエータ56は、固定部材2
0側を固定した状態で移動量拡大部44に動作制御が必
要な部材を取り付け、駆動部材30の圧電素子31への
電圧の印加を制御すれば、その部材を微小距離だけ破線
で示す矢印D方向に揺動制御することができる。そし
て、第6の実施例における移動量拡大部44の揺動量
は、第5の実施例における移動量拡大部44の揺動量の
略2倍とすることができる。
【0056】図7(a) は本発明の第7の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ57の構成を示す組立
斜視図である。第7の実施例のアクチュエータ57は、
第4の実施例のアクチュエータ54の変形例である。図
7(a) に示すように、第7の実施例のアクチュエータ5
7が第4の実施例のアクチュエータ54と異なる点は、
可動部材40がその直下の圧電素子33に重なって直接
駆動される基部43と、この基部43から突出する移動
量拡大部44から構成され、更に、この基部43にはこ
の基部43を二分するような第1の切り欠き41が設け
られている点のみである。そして、この第1の切り欠き
41は、この基部43に重なる駆動部材30の圧電素子
33の分極方向に平行な方向になっている。
【0057】この実施例においても、圧電素子33の上
下面にスパッタリングにより電極膜38が形成されてい
ても良い。また、圧電素子33の上下の面に電極膜38
を設けず、各部材の接続を導電性接着剤によって行って
も良い。図7(b) は(a) のアクチュエータ57を組み立
てた状態を示すものである。この実施例では、固定部材
20の電極21がアンプ19を介してコントローラ18
に接続されており、コントローラ18と可動部材40は
グランドに接続されている。従って、コントローラ18
から所定の極性の駆動信号が出力されると、この信号が
アンプ19で増幅され、所定の電圧が圧電素子33の厚
さ方向に印加される。この結果、圧電素子33はその分
極方向に応じてそれぞれ図の矢印A,B方向に移動す
る。すると、移動量拡大部44は矢印Cで示す方向に回
転する。
【0058】なお、図7(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ56
の回転方向は矢印C方向と逆の方向になる。このよう
に、第7の実施例のアクチュエータ57は、固定部材2
0側を固定した状態で移動量拡大部44に動作制御が必
要な部材を取り付け、駆動部材30の圧電素子33への
電圧の印加を制御すれば、その部材を微小距離だけ破線
で示す矢印D方向に揺動制御することができる。
【0059】図8(a) は本発明の第8の実施例の剪断型
圧電素子を用いたアクチュエータ58の構成を示す組立
斜視図である。第8の実施例のアクチュエータ58は、
第5の実施例のアクチュエータ55の変形例である。図
8(a) に示すように、第8の実施例のアクチュエータ5
8が第5の実施例のアクチュエータ55と異なる点は、
可動部材40の基部43と移動量拡大部44との境界部
に、第1の切り欠き41に直交する第2の切り欠き42
が可動部材40の両側から設けられている点のみであ
る。そして、この第1の切り欠き41の先端部と第2の
切り欠き42の先端部とで挟まれる部位に、ヒンジ45
が形成されている。
【0060】この実施例においても、圧電素子31の上
下面にスパッタリングにより電極膜38が形成されてい
ても良い。また、圧電素子31の上下の面に電極膜38
を設けず、各部材の接続を導電性接着剤によって行って
も良い。図8(b) は(a) のアクチュエータ58を組み立
てた状態を示すものである。第8の実施例のアクチュエ
ータ58のアンプ19を介したコントローラ18との接
続は第5の実施例と全く同じである。一方、第8の実施
例のアクチュエータ58では、コントローラ18から所
定の極性の駆動信号が出力されると、この信号がアンプ
19で増幅され、所定の電圧が圧電素子31の厚さ方向
に印加される。この結果、2つの圧電素子31はその分
極方向に応じてそれぞれ図の矢印A,B方向に移動する
が、移動量拡大部44の移動量は、ヒンジ45の作用に
より第5の実施例における移動量拡大部44の移動量よ
りも大きくなる。
【0061】なお、図8(b) において、コントローラ1
8からは正極性、負極性の両方の駆動信号が出力され
る。従って、前述の極性と逆の極性の駆動信号がコント
ローラ18から出力された場合は、アクチュエータ55
の回転方向は矢印C方向と逆の方向になる。このよう
に、第の実施例のアクチュエータ58は、固定部材2
0側を固定した状態で移動量拡大部44に動作制御が必
要な部材を取り付け、駆動部材30の圧電素子31への
電圧の印加を制御すれば、その部材を微小距離だけ破線
で示す矢印D方向に揺動制御することができる。
【0062】ここで、第8の実施例のヒンジ45の機能
について図15及び図16を用いて説明する。図15
(a) は第8の実施例のアクチュエータ58と同様のヒン
ジ構造を備えたアクチュエータAWHを示しており、
(b) はヒンジ構造のないアクチュエータAHLを示して
いる。(a) のアクチュエータAWHの可動部材40には
第8の実施例と同様の第1、第2の切り欠き41,4
2、及び2つのヒンジ45が設けられており、第1の切
り欠き41で二分された基部43の部位に圧電素子31
が設けられている。移動量拡大部44は第1の切り欠き
41の軸線方向に延長されており、その先端部にヘッド
等が取り付けられる。このアクチュエータAWHのヒン
ジ45の間の距離をEとする。一方、(b) のアクチュエ
ータAHLは、(a) のアクチュエータAWHから第1、
第2の切り欠き41,42を除いたものであり、2つの
圧電素子31の中心間距離をFとする。
【0063】ここで、変位拡大率は、(アクチュエータ
の変位)÷(素子単体の変位)である。そして、ヒンジ
構造では、変位拡大率はヒンジの幅と間隔に依存してい
る。ヒンジの幅を狭めることにより大きな変位拡大率を
得ることができる。よって、(a) のようにヒンジ45を
設けたアクチュエータAWHでは、圧電素子31に前述
のような変位を生じさせて移動量拡大部44を(a) に矢
印Sで示す方向に揺動させた場合は、その揺動中心は第
1の切り欠き41の中心線が第1の切り欠き41の先端
部と交差する点Gである。そして、この場合の変位拡大
率は、概ね、下式で表される。
【0064】変位拡大率=2×(可動部の長さL)/
(ヒンジの中心間距離E) 一方、ヒンジを設けない場合、圧電素子31に前述のよ
うな変位を生じさせて移動量拡大部44を(b) に矢印T
で示す方向に揺動させた場合は、その揺動中心は2つの
圧電素子31の間の領域の中心点Hである。そして、こ
の場合の変位拡大率は、概ね、下式で表される。
【0065】変位拡大率=2×(可動部の長さL′)/
(素子の中心間距離F) ここで圧電素子31は可動部材40の土台となってお
り、圧電素子31の中心間距離Fを狭めるのには制限が
ある。一方、ヒンジ45の中心間距離Eはその制約が無
いので、ヒンジ45の中心間距離Eは圧電素子31の中
心間距離Fよりも小さくできる。このため、原理的にヒ
ンジの無い場合よりも変位拡大率が大きくできる。
【0066】また、ヒンジ45が無い場合は、圧電素子
31の剪断変形という直進運動を剛体(可動部材40)
の回転運動に変換しているため、圧電素子31の剪断変
形を妨げる応力が可動部材の2つの素子間に発生し、圧
電素子31の変形をアクチュエータの変形に変換する効
率が悪い。一方、ヒンジ45を設けた場合、圧電素子3
1の剪断変形を妨げる応力はヒンジ45の部位のみにし
か働かないため、圧電素子31の変位が無理なく可動部
材に反映される。
【0067】これらの理由から、ヒンジ45を設けたこ
とにより可動部材40の変位を大きくすることが可能と
なる。図16(b) は、図16(a) に示す本発明の第8の
実施例のアクチュエータ58におけるヒンジ45を構成
する第1の切り欠き41の隙間を0.2mmとし、第2
の切り欠き42の隙間を0.3mmとした場合の、ヒン
ジ45の中心間距離と、変位感度の関係の有限要素法に
よる解析の結果を示すものである。この図からヒンジ4
5の中心間距離が小さくなればなるほど、変位感度が大
きくなることが分かる。一方、ヒンジを設けない図15
(b) の可動部材40の変位感度は約5nm/V程度であ
る。これと比べるとヒンジ45を設けた場合の可動部材
40の変位感度は、ヒンジの無い場合の6倍以上になる
ことが分かる。
【0068】このように、前述の圧電素子31の多層化
と同様に、可動部材40にヒンジ45を設けることによ
り、剪断効果を利用した圧電アクチュエータにおいて大
きな変位を持つことが可能となる。図9(a) は本発明の
第9の実施例の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ
59の構成を示す組立斜視図である。第9の実施例の剪
断型圧電素子を用いたアクチュエータ59は、第6の実
施例の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ56の変
形例である。
【0069】図9(a) に示すように、第9の実施例のア
クチュエータ59が第6の実施例のアクチュエータ56
と異なる点は、可動部材40の基部43と移動量拡大部
44との境界部に、第1の切り欠き41に直交する第2
の切り欠き42が可動部材40の両側から設けられてい
る点のみである。そして、この第1の切り欠き41の先
端部と第2の切り欠き42の先端部とで挟まれる部位
に、ヒンジ45が形成されている。
【0070】この実施例においても、圧電素子31の上
下面にスパッタリングにより電極膜38が形成されてい
ても良い。また、圧電素子31の上下の面に電極膜38
を設けず、各部材の接続を導電性接着剤によって行って
も良い。図9(b) は(a) のアクチュエータ59を組み立
てた状態を示すものである。第9の実施例のアクチュエ
ータ59のアンプ19を介したコントローラ18との接
続は第6の実施例と全く同じである。一方、第9の実施
例のアクチュエータ59では、コントローラ18から所
定の極性の駆動信号が出力されると、この信号がアンプ
19で増幅され、所定の電圧が圧電素子31の厚さ方向
に印加される。この結果、2つの圧電素子31はその分
極方向に応じてそれぞれ図の矢印A,B方向に移動する
が、移動量拡大部44の矢印C方向への移動量は、前述
のヒンジ45の作用により第6の実施例における移動量
拡大部44の矢印C方向への移動量よりも大きくなる。
【0071】図10(a) は本発明の第10の実施例の剪
断型圧電素子を用いたアクチュエータ60の構成を示す
組立斜視図である。第10の実施例のアクチュエータ6
0は、第7の実施例のアクチュエータ57の変形例であ
る。図10(a) に示すように、第10の実施例のアクチ
ュエータ60が第7の実施例のアクチュエータ57と異
なる点は、可動部材40の基部43と移動量拡大部44
との境界部に、第1の切り欠き41に直交する第2の切
り欠き42が可動部材40の両側から設けられている点
のみである。そして、この第1の切り欠き41の先端部
と第2の切り欠き42の先端部とで挟まれる部位に、ヒ
ンジ45が形成されている。
【0072】この実施例においても、圧電素子33の上
下面にスパッタリングにより電極膜38が形成されてい
ても良い。また、圧電素子33の上下の面に電極膜38
を設けず、各部材の接続を導電性接着剤によって行って
も良い。図10(b) は(a) のアクチュエータ60を組み
立てた状態を示すものである。第10の実施例のアクチ
ュエータ60のアンプ19を介したコントローラ18と
の接続は第7の実施例と全く同じである。一方、第10
の実施例のアクチュエータ60では、コントローラ18
から所定の極性の駆動信号が出力されると、この信号が
アンプ19で増幅され、所定の電圧が圧電素子33の厚
さ方向に印加される。この結果、圧電素子33はその分
極方向に応じてそれぞれ図の矢印A,B方向に移動する
が、移動量拡大部44の矢印C方向への移動量は、前述
のヒンジ45の作用により第7の実施例における移動量
拡大部44の矢印C方向への移動量よりも大きくなる。
【0073】図11は本発明の第8から第10の実施例
のアクチュエータ58〜60に使用する可動部材40の
ヒンジ45の構造の別の実施例を示すものである。前述
の実施例では、第1の切り欠き41はI字状であった
が、この実施例では、第1の切り欠き41の先端部がT
字状になっている点のみが異なる。このように、第1の
切り欠き41の形状はI字状に限定されるものではな
い。
【0074】図12は本発明の剪断型圧電素子を用いた
第11の実施例のアクチュエータ61の構成を示すもの
であり、(a) は駆動部材30のみの構成を示し、(b) は
(a)の駆動部材30を使用したアクチュエータ61の構
成を示す側面図である。図12(a) に示すように、第1
1の実施例では駆動部材30が通常の長さの圧電素子3
1と、この圧電素子31より僅かに長手方向の長さが長
い圧電素子34とから構成されている。この実施例の駆
動部材30では、圧電素子31と圧電素子34とは一端
が揃えられて積層される。従って、駆動部材30の他端
においては、圧電素子34の他端が圧電素子31の他端
から突出している。圧電素子31と圧電素子34との間
に挟まれる導体層32は、長い方の圧電素子34に合わ
せて積層される。従って、駆動部材30の他端側には導
体層32が露出する。第11の実施例ではこの導体層3
2の露出部を電極部としてリード線35を接続すること
ができる。
【0075】従って、図12(a) に示した駆動部材30
を固定部材20の上に配置して作られた第11の実施例
のアクチュエータ61では、(b) に示すように、導体層
32とリード線35との接続が容易になる。図13は本
発明の剪断型圧電素子を用いた第12の実施例のアクチ
ュエータ62の構成を示すものであり、(a) は駆動部材
30のみの構成を示し、(b) は(a)の駆動部材30を使
用したアクチュエータ62の構成を示す側面図である。
【0076】図13(a) に示すように、第12の実施例
では駆動部材30が通常の長さの2つの圧電素子31
と、この圧電素子31より僅かに長手方向の長さが長い
圧電素子34とから構成されている。この実施例の駆動
部材30では、2つの圧電素子31に圧電素子34が挟
まれ、3者は一端が揃えられて積層される。従って、駆
動部材30の他端においては、圧電素子34の他端が2
つの圧電素子31の他端から突出している。圧電素子3
1と圧電素子34との間に挟まれる導体層32は、長い
方の圧電素子34に合わせて積層される。従って、駆動
部材30の他端側には圧電素子34の両面に導体層32
が露出する。第12の実施例ではこの導体層32の露出
部を導体層32の電極部としてリード線35,36を接
続することができる。
【0077】従って、図13(a) に示した駆動部材30
を固定部材20の上に配置して作られた第12の実施例
のアクチュエータ62では、(b) に示すように、導体層
32とリード線35,36との接続が容易になる。な
お、(b) において23は固定部材20の上に設けられた
接地用のリードパターンを示している。第11、第12
の実施例においても、圧電素子31の上下面にスパッタ
リングにより電極膜38が形成されていても良い。ま
た、圧電素子31の上下の面に電極膜38を設けず、各
部の接続を導電性接着剤によって行っても良い。
【0078】図17(a) は本発明のアクチュエータにお
ける電極への配線構造の他の例を示すものである。前述
の実施例では、圧電素子への電圧の印加を、固定部材2
0の上にリードパターンが設けられたり、圧電素子3
1,33,34の電極や可動部材40と固定部材20上
のリードパターンとがリード線35,36で結合されて
いたが、この実施例ではFPC(フレキシブル印刷基
板)24によって圧電素子31への電圧の印加が行われ
るようになっている。なお、図17(b) は固定部材20
が導体である場合の図17(a) の固定部材20上の電極
の構造を示すものである。この場合は、固定部材20の
上に絶縁層25が形成され、この絶縁層25の上に電極
21が形成されている。
【0079】図18は前述の第1から第12の実施例の
アクチュエータ51〜62の何れかを使用する、ヘッド
の微小移動機構70を備えたディスク装置のヘッドアク
チュエータ80の構成を示すものである。第1から第1
2の実施例のアクチュエータ51〜62の何れかを使用
するヘッドの微小移動機構70では、固定部材20がヘ
ッドアクチュエータ80のヘッドアーム72として構成
される。また、可動部材40には、先端部にヘッドスラ
イダ71が取り付けられたスプリングアーム74の基部
が取り付けられる。
【0080】図19は本発明の第1の実施例のアクチュ
エータ51を使用したヘッドの微小移動機構70の構成
を示すものである。この実施例のヘッドの微小移動機構
70では、ヘッドアーム72(固定部材20)の先端部
に駆動部材30の底面全体に接続する1つの電極21と
リードパターン22,23が形成されている。電極21
の上に導体層32を挟んで2つの圧電素子31が積層さ
れた駆動部材30が配置され、その上にスプリングアー
ム74の基部を溶接等の手段によって取り付けた可動部
材40が配置される。可動部材40が図示しないリード
線によってリードパターン23に接続される。この実施
例のヘッドの微小移動機構70では、リードパターン2
2,23の間に電圧が印加されると、スプリングアーム
74は図のR,L方向に微小移動する。
【0081】図20(a) は本発明の第8の実施例のアク
チュエータ58を使用したヘッドの微小移動機構70の
構成を示すものである。この実施例のヘッドの微小移動
機構70では、ヘッドアーム72(固定部材20)の先
端部に駆動部材30の底面全体に接続する1つの電極2
1とリードパターン22,23が形成されている。電極
21の上には2つの圧電素子31が概ね平行に並んで配
置され、その上に可動部材40が配置される。可動部材
40には、第1の切り欠き41で分離され、それぞれ2
つの圧電素子31の上に重ねられる基部43と、この基
部43にヒンジ45によって接続する移動量拡大部44
とがある。移動量拡大部44にスプリングアーム74の
基部が溶接等の手段によって取り付けられる。可動部材
40はリード線に37よってリードパターン23に接続
される。この実施例のヘッドの微小移動機構70では、
リードパターン22,23の間に電圧が印加されると、
スプリングアーム74は2つのヒンジ45の間にある点
Gを中心にして、図のC,UC方向に微小角度だけ揺動
する。なお、可動部材40はグランドに接続されている
ことが望ましい。
【0082】図20(b) は図20(a) で説明した実施例
のヘッドの微小移動機構70の変形例を示すものであ
る。(b) の実施例が(a) の実施例と異なる点は、可動部
材40がスプリングアーム74自体となっている点のみ
である。そして、第1と第2の切り欠き41,42に挟
まれたヒンジ45によって分離されたスプリングアーム
74の基部43が駆動部材30の圧電素子31の上にそ
れぞれ重ねられる。この変形例のヘッドの微小移動機構
70の動作は図20(a) のヘッドの微小移動機構と全く
同じである。
【0083】図21は図20のヘッドの微小移動機構7
0の変形例の構成を示すものである。図21のヘッドの
微小移動機構70が図20(a) の微小移動機構70と異
なる点は、ヘッドアーム72上の電極形状、及び圧電素
子31の分極方向のみである。図20(a) の実施例で
は、ヘッドアーム72(固定部材20)の先端部に駆動
部材30の底面全体に接続する1つの電極21とリード
パターン22,23が形成されており、電極21の上に
は分極方向が逆の2つの圧電素子31が概ね平行に並ん
で配置され、その上に可動部材40が配置されていた。
そして、可動部材40の第1の切り欠き41で分離され
た基部43はそれぞれリード線37によってリードパタ
ーン23に接続されていた。
【0084】一方、図21の実施例では、ヘッドアーム
72(固定部材20)の先端部に駆動部材30の2つの
圧電素子31にそれぞれ接続する2つの電極26,27
が概ね平行に並んで形成されており、電極26,27の
上には分極方向が同じの2つの圧電素子31がそれぞれ
配置され、その上に導電性の可動部材40が配置されて
いる。この実施例のヘッドの微小移動機構70では、電
極26,27に接続するリードパターン28,29の間
に電圧が印加されると、スプリングアーム74は2つの
ヒンジ45の間にある点Gを中心にして、図のC,UC
方向に微小角度だけ揺動する。この実施例にはリード線
は不要である。
【0085】図22は図21で説明した実施例のヘッド
の微小移動機構70の変形例を示すものである。図22
の実施例が図21の実施例と異なる点は、可動部材40
がスプリングアーム74自体となっている点のみであ
る。そして、第1と第2の切り欠き41,42に挟まれ
たヒンジ45によって分離されたスプリングアーム74
の基部43が駆動部材30の圧電素子31の上にそれぞ
れ重ねられる。この変形例のヘッドの微小移動機構70
の動作は図21のヘッドの微小移動機構と全く同じであ
る。
【0086】図23は本発明の第11の実施例のアクチ
ュエータ61を使用したヘッド微小移動機構70の構成
を示すものである。第11の実施例では、前述のよう
に、駆動部材30が通常の長さの圧電素子31と、この
圧電素子31より僅かに長手方向の長さが長い圧電素子
34とから構成されており、圧電素子34の端部が圧電
素子31の他端から突出している。そして、圧電素子3
1と圧電素子34との間に挟まれる導体層32は圧電素
子34の一端に露出している。よって、この導体層32
の露出部を電極部としてリード線35を接続することが
できる。従って、この実施例のヘッドの微小移動機構7
0では、導体層32とリード線35との接続が容易にな
る。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の剪断型ア
クチュエータ、およびこのアクチュエータを使用したヘ
ッドの微小移動機構によれば、以下のような効果があ
る。 (1) 固定部材と可動部材の間に圧電素子からなる駆動部
材を接着によって積層しただけの構造であるため製造性
が良く、コストが低い。
【0088】(2) 駆動部材が直接可動部材を変位させる
ので、接着層が可動部材の変位に及ぼす影響が小さい。 (3) 素子の単位電圧あたりの変位量が、素子厚さに依存
しないため、素子を薄くでき、アクチュエータの薄型化
に適する。 (4) 駆動部材におけて圧電素子を複数枚積層して使用す
ることにより、駆動部材の単位電圧あたりのアクチュエ
ータの変位量である変位感度を増大させることができ
る。
【0089】(5) 可動部材の一部にヒンジ構造を採用す
ることにより、駆動部材の変位感度を増大させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第1の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図、(c) は第1の実施例の変形実施例を示す圧電素子
の上下の面に電極膜が設けられた圧電素子の側面図、
(d) は第1の実施例の別の変形実施例を示すアクチュエ
ータの側面図である。
【図2】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第2の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図3】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第3の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図4】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第4の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図5】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第5の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図6】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第6の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図7】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第7の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図8】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第8の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図9】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチ
ュエータの第9の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)
は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜
視図である。
【図10】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアク
チュエータの第10の実施例の構成を示す組立斜視図、
(b) は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示
す斜視図である。
【図11】本発明のアクチュエータに使用するスペーサ
のヒンジ構造の別の実施例を示す平面図である。
【図12】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアク
チュエータの第11の実施例の圧電素子のみの構成を示
す斜視図、(b) は(a) の圧電素子を使用したアクチュエ
ータの構成を示す側面図である。
【図13】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアク
チュエータの第12の実施例の圧電素子のみの構成を示
す組立斜視図、(b) は(a) の圧電素子を使用したアクチ
ュエータの構成を示す側面図である。
【図14】(a) ,(b) は本発明のアクチュエータに使用
する剪断型圧電素子の分極方向、電圧の印加方向による
圧電素子の変形の原理を示す説明図である。
【図15】(a) はヒンジ構造を備えた本発明のアクチュ
エータの平面図、(b) はヒンジ構造のない本発明のアク
チュエータの平面図である。
【図16】(a) は本発明のアクチュエータにおけるヒン
ジ構造の構成の一例を示す部分平面図、(b) は(a) のヒ
ンジ構造におけるヒンジの中心間距離と変位感度の関係
を示す線図である。
【図17】(a) は本発明のアクチュエータにおける電極
へのリード線の配線構造の一例を示す斜視図、(b) は
(a) のベースの構成を示す平面図である。
【図18】本発明のアクチュエータを使用するヘッドの
微小移動機構を備えたヘッドアクチュエータの構成を示
す組立図である。
【図19】本発明の第1の実施例のアクチュエータを使
用したヘッド微小移動機構の構成を示す組立斜視図であ
る。
【図20】(a) は本発明の第8の実施例のアクチュエー
タを使用したヘッド微小移動機構の構成を示す組立斜視
図、(b) は本発明の第8の実施例の変形例のアクチュエ
ータを使用したヘッド微小移動機構の構成を示す組立斜
視図である。
【図21】図20のヘッドの微小移動機構の変形例の構
成を示す組立斜視図である。
【図22】図21のヘッドの微小移動機構の変形例の構
成を示す組立斜視図である。
【図23】本発明の第11の実施例のアクチュエータを
使用したヘッド微小移動機構の構成を示す斜視図であ
る。
【図24】(a) はサブアクチュエータを備えた従来のヘ
ッドアクチュエータの平面図、(b) は(a) のサブアクチ
ュエータの拡大図である。
【図25】(a) は従来の他のヘッド微小移動機構を搭載
したディスク装置のヘッドアクチュエータの構成を示す
組立斜視図、(b) は(a) のヘッドアクチュエータにおけ
るヘッド微小移動機構を拡大して示す部分拡大組立斜視
図である。
【図26】(a) ,(b) は図25(b) の圧電素子の電源へ
の接続例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
20…固定部材 21…電極 30…駆動部材 31…剪断型圧電素子 32…導体層 33,34…剪断型圧電素子 40…可動部材 41…第1の切り欠き 42…第2の切り欠き 43…基部 44…移動量拡大部 45…ヒンジ 51〜62…第1から第12の実施例のアクチュエータ 70…ヘッドの微小移動機構 72…ヘッドアーム 74…スプリングアーム 80…ヘッドアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 幸弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中野 寿 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)発明者 井上 淳一 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)発明者 鈴木 徹也 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−236875(JP,A) 特開 平8−235803(JP,A) 特開 平2−151277(JP,A) 特開 平5−346304(JP,A) 特開 平7−193292(JP,A) 特開 平2−36578(JP,A) 特開 平8−308262(JP,A) 実開 平7−36462(JP,U) 実開 昭64−48061(JP,U) 実開 平4−48403(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 21/00 - 21/06 G11B 21/16 - 21/26 G11B 5/56 - 5/60 H01L 41/00 - 41/22

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースとなる固定部材と、この固定部材
    上に並列に隣接配置された圧電素子からなる2つの駆動
    部材と、これら2つの駆動部材上に跨がって配置された
    可動部材とを備え、前記各圧電素子の前記固定部材側の
    面と前記可動部材側の面との間に印加される電圧によっ
    て動作する、圧電素子を用いたアクチュエータであっ
    て、 前記圧電素子には、素子の厚さ方向に直交する方向に分
    極され、素子の厚さ方向の両面に設けられた電極間に電
    圧を与えることによって素子が剪断変形するものが使用
    され、 前記駆動部材は、前記圧電素子がその分極方向を互いに
    逆向きにされた状態で概ね平行に配置されて構成されて
    おり、 前記2つの圧電素子の各電極間にそれぞれ同じ向きの電
    圧が印加されることにより、前記固定部材に対して前記
    可動部材が回転駆動されるように構成され、 前記可動部材が、前記圧電素子によって直接駆動される
    基部と、この基部から突出する移動量拡大部から構成さ
    れ、 前記基部にはこの基部を二分するような第1の切り欠き
    が設けられており、 この第1の切り欠きは、この基部に重なる前記駆動部材
    の分極方向に平行な方向になっていることを特徴とする
    圧電素子を用いたアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の圧電素子を用いたアク
    チュエータであって、 前記可動部材の前記基部と前記移動量拡大部の境界部
    に、前記第1の切り欠きに直角な方向に第2の切り欠き
    が設けられており、前記第1と第2の切り欠きの先端部
    分に挟まれた部位にヒンジ構造が形成されていることを
    特徴とする圧電素子を用いたアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 少なくとも1枚の記録ディスクと、この
    記録ディスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッド
    と、このヘッドを前記記録ディスク上で移動させるヘッ
    ドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前
    記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に移
    動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求
    項1または2に記載の圧電素子を用いたアクチュエータ
    を使用 したヘッドの微小移動機構であって、 前記固定部材が前記ヘッドアクチュエータのヘッドアー
    ムとして構成され、 前記固定部材の先端部上に、前記駆動部材に電圧を印加
    する電極が、2つ並列に設けられており、 前記駆動部材の分極方向が同じ方向であり、 前記移動量拡大部の一端に、前記ヘッドを先端部に取り
    付けたスプリングアームの基端部が固着されていること
    を特徴とするヘッドの微小移動機構。
  4. 【請求項4】 少なくとも1枚の記録ディスクと、この
    記録ディスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッド
    と、このヘッドを前記記録ディスク上で移動させるヘッ
    ドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前
    記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に移
    動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求
    項1または2に記載の圧電素子を用いたアクチュエータ
    を使用したヘッドの微小移動機構であって、 前記固定部材が前記ヘッドアクチュエータのヘッドアー
    ムとして構成され、 前記固定部材の先端部上に、前記駆動部材に電圧を印加
    する電極が、2つ並列に設けられており、 前記駆動部材の分極方向が同じ方向であり、 前記可動部材が前記ヘッドを先端部に取り付けたスプリ
    ングアームとして構成されていることを特徴とするヘッ
    ドの微小移動機構。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の圧電素子を用いたアク
    チュエータであって、 前記駆動部材を構成する2つの圧電素子上に、それぞれ
    下部の圧電素子と分極方向が平行かつ逆向きの圧電素子
    が、それぞれ共通電極を介して同じ個数ずつ、少なくと
    も1層積層されており、 前記2つの圧電素子の積層体の各圧電素子の各電極間
    に、前記各積層体内の各圧電素子の変形方向が同じにな
    る向きの電圧が印加されることにより、前記固定部材に
    対する前記可動部材の回転駆動量が増大されるようにし
    た圧電素子を用いたアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の圧電素子を用
    いたアクチュエータであって、 前記圧電素子の前記固定部材側の面に電圧を印加する電
    極が、前記圧電素子の分極方向毎に独立して設けられて
    いる圧電素子を用いたアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 少なくとも1枚の記録ディスクと、この
    記録ディスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッド
    と、このヘッドを前記記録ディスク上で移動させるヘッ
    ドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前
    記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に移
    動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求
    項1,2,5,または6の何れか1項に記載の圧電素子
    を用いたアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機
    構であって、 前記固定部材が前記ヘッドアクチュエータのヘッドアー
    ムとして構成され、 前記可動部材の一端に、前記ヘッドを先端部に取り付け
    たスプリングアームの基端部が固着されていることを特
    徴とするヘッドの微小移動機構。
  8. 【請求項8】 少なくとも1枚の記録ディスクと、この
    記録ディスクに対して情報の読み書き動作を行うヘッド
    と、このヘッドを前記記録ディスク上で移動させるヘッ
    ドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前
    記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に移
    動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求
    項1,2,5,又は6の何れか1項に記載の圧電素子を
    用いたアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構
    であって、 前記固定部材が前記ヘッドアクチュエータのヘッドアー
    ムとして構成され、 前記可動部材が前記ヘッドを先端部に取り付けたスプリ
    ングアームとして構成されていることを特徴とするヘッ
    ドの微小移動機構。
JP18538597A 1997-04-17 1997-07-10 圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構 Expired - Fee Related JP3420915B2 (ja)

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