JP3420832B2 - 高圧ホース - Google Patents
高圧ホースInfo
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Description
補強層とワイヤー補強層とを用いた高圧ホースに係わ
り、更に詳しくはホース全体の耐疲労性を著しく向上さ
せた高圧ホースに関するものである。
f/cm2以上の圧力流体) を輸送する高圧複合ホースとし
ては、ゴム材料または樹脂材料の可撓性材料から成る内
管と外管との間に、芳香族ポリアミド繊維等の繊維補強
層と金属ワイヤーから成るワイヤー補強層を積層させて
構成したものが知られている。
成る補強層を用いた高圧ホースとしては、本願出願人が
出願した特開平5-272667号公報に開示されており、また
繊維性補強材料を、複合ホース全体の強度の3〜40%
負担させた可撓複合ホースとしては、特公平3−800
95号公報に開示されている。
維性補強材料を、複合ホース全体の強度の3〜40%負
担させた可撓複合ホースにあっては、本願発明者等が衝
撃耐圧試験等を行った結果、繊維補強層の耐圧負担比率
を40%以下に設定したものでは、繊維補強層が先に破
損し、耐疲労性が悪く、寿命が短いと言う問題があっ
た。即ち、耐圧負担比率が小さくなればなるほど、耐圧
負担比率の小さい側の疲労破断が早期に発生し、ホース
全体の寿命が短くなるものである。
以上に設定した場合には、ワイヤー補強層が先に破断し
てしまうことが判った。従って、繊維補強層と金属ワイ
ヤーとから成る補強層を用いた複合高圧ホースとして
は、繊維補強層と金属ワイヤーとの耐圧負担比率をバラ
ンス良く設定させることが耐疲労性を向上させ、経済的
な複合高圧ホースを製造し得ることが判った。
案出されたもので、特に繊維補強層の耐圧負荷比率を4
4%〜65%に設定することにより、耐疲労性を著しく
向上させ、経済的な複合高圧ホースとすることが出来る
高圧ホースを提供することを目的とするものである。
成するため、可撓性材料から成る内管と外管との間に、
編組構造またはスパイラル構造にした繊維補強層とワイ
ヤー補強層を中間ゴム層を介して配置した高圧ホースに
おいて、前記繊維補強層をデニール当たりの引張り強さ
が15gf以上であり、かつ切断伸度が5%以下の繊維か
ら構成し、前記両補強層における耐圧負荷比率を前記繊
維補強層が44%〜65%となるように設定したことを
要旨とするものである。また、前記繊維補強層の耐圧負
荷比率は、好ましくは50%〜60%の範囲がよく、繊
維補強層としては、デニール当たり引張り強さが15gf
以上であり、切断伸度が5%以下の芳香族ポリアミド繊
維であることが好ましい。また、前記内管及び外管の可
撓性材料として、ゴムまたは樹脂材料を使用することが
できる。
ストランド空間の100%を使用し、編組工程中に複数
層に配列された小径のワイヤを不規則に束ねた構造とす
ることも可能である。
補強層の耐圧負荷比率を44%〜65%に設定すること
により、ホースの耐疲労性が著しく向上し、ホースの寿
命を著しく延ばすことができ、経済的にも優れた高圧ホ
ースとすることが出来るものである。
実施例を説明する。図1は、この発明を実施した複合さ
れた高圧ホース1の一部切欠した斜視図を示し、この高
圧ホース1は、最内層に配設されたゴムまたは樹脂材料
等の可撓性材料から成る内管2上に、補強層としてデニ
ール当たり引張り強さが15gf以上であり、切断伸度が
5%以下の芳香族ポリアミド繊維から成る繊維補強層3
を配設し、この繊維補強層3上に、補強糸との密着性を
良好とするために中間ゴム層4を介してワイヤー補強層
5を配設し、更にこのワイヤー補強層5上には、補強層
を保護するために、ゴムまたは樹脂材料等の可撓性材料
から成る外管6が配設されている。
は、編組構造またはスパイラル構造にし、繊維補強層3
の耐圧負荷比率を44%〜65%の範囲、好ましくは、
50%〜60%に設定してある。また、ワイヤー補強層
5としては、図2及び図3に示すように、繊維補強層3
及びワイヤー補強層5の耐圧負担比率をバランス良く設
定するために、利用できるストランド空間の100%を
使用し、編組工程中に複数層に配列された小径のワイヤ
5aを不規則に束ねた構造、即ち、ハイパック構造とし
ている。
しては、例えば、実公昭49-11053号公報等に開示されて
いるように、静的破裂性能及び動的衝撃性能を有する流
体ホース用のワイヤ編組構造であり、比較的小径の高抗
張力ワイヤで作るのに適し、更にストランドワイヤが編
組工程中、二層またはそれ以上の層に配列され、またワ
イヤが不規則な向きに束ねられたことを特徴としたもの
である。
の破壊圧力,衝撃圧力試験,衝撃圧力試験品の故障モー
ドについて、数種類の高圧ホース1を実験した結果を以
下の表ー1に示す。なお、実験の条件としては、繊維補
強材として、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)1
500デニール,金属ワイヤに直径0.25mmを用い、呼び
径12mm,内管としてゴム層を用い、その外側に芳香族ポ
リアミド繊維を編組し、中間ゴム層を介してワイヤー補
強層を編組した。また、芳香族ポリアミド繊維とワイヤ
ー補強層との負荷比率を調整するため、ワイヤー編組
は、ハイパック構造とした。
香族ポリアミド繊維)と第2層ワイヤとの耐圧負荷比率
が69%:31%の場合には、衝撃圧力試験品の故障モード
においては、第1層アラミドでは異常が認められない
が、第2層ワイヤでは、全面に疲労破断が生じ、耐疲労
性が著しく悪く、ホースの寿命を延ばすことが難しい。
アミド繊維)と第2層ワイヤとの耐圧負荷比率が34%:
66%の場合には、衝撃圧力試験品の故障モードにおいて
は、第2層ワイヤでは、異常が認められないが、第1層
アラミドでは、全面に疲労破断が生じ、耐疲労性が著し
く悪く、ホースの寿命を延ばすことが難しい。これに対
して、例3の第1層アラミド(芳香族ポリアミド繊維)
と第2層ワイヤとの耐圧負荷比率が60%:40%及び例4
の第1層アラミド(芳香族ポリアミド繊維)と第2層ワ
イヤとの耐圧負荷比率が50%:50%の場合には、衝撃圧
力試験品の故障モードにおいては、第1層アラミド及び
第2層ワイヤ共に、異常が認められず、衝撃圧力試験に
おいても、少なくとも60万回はOKとなっている。
の寿命を延ばすことは出来ないが、衝撃圧力試験品の故
障モードとしては良好であるものとして例2及び例5を
挙げることが出来る。即ち、例2の第1層アラミド(芳
香族ポリアミド繊維)と第2層ワイヤとの耐圧負荷比率
が65%:35%の場合には、衝撃圧力試験品の故障モード
においては、第1層アラミドでは異常が認められず、第
2層ワイヤでは、局部的破断が生じたが、衝撃圧力試験
においては、少なくとも41万回はOKとなっており、
高圧ホースとしての耐疲労性やホースの寿命として十分
であり、また例5の第1層アラミド(芳香族ポリアミド
繊維)と第2層ワイヤとの耐圧負荷比率が44%:56%の
場合には、衝撃圧力試験品の故障モードにおいては、第
1層アラミドでは局部的破断が生じたが、第2層ワイヤ
では異常が認められず、衝撃圧力試験においては、少な
くとも43万回はOKとなっており、高圧ホースとして
の耐疲労性やホースの寿命として十分である。
3及びワイヤー補強層5は、編組構造またはスパイラル
構造にし、繊維補強層3の耐圧負荷比率を44%〜65
%の範囲、好ましくは、50%〜60%の範囲に設定す
ることによって、複合ホース全体の耐疲労性が著しく向
上し、ホースの寿命を著しく延ばすことができ、経済的
にも優れた高圧ホースとすることが出来るものである。
耐圧負荷比率を44%〜65%に設定したので、耐疲労
性を著しく向上させることが出来、またホースの寿命を
著しく延ばすことができることから、経済的な複合高圧
ホースとすることが出来る効果がある。
部切欠した斜視図である。
大平面図である。
大断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 可撓性材料から成る内管と外管との間
に、編組構造またはスパイラル構造にした繊維補強層と
ワイヤー補強層を中間ゴム層を介して配置した高圧ホー
スにおいて、前記繊維補強層をデニール当たりの引張り
強さが15gf以上であり、かつ切断伸度が5%以下の繊
維から構成し、前記両補強層における耐圧負荷比率を前
記繊維補強層が44%〜65%となるように設定したこ
とを特徴とする高圧ホース。 - 【請求項2】 前記繊維補強層の耐圧負荷比率を50%
〜60%に設定した請求項1に記載の高圧ホース。 - 【請求項3】 前記繊維補強層を構成する繊維が芳香族
ポリアミド繊維である請求項1または請求項2に記載の
高圧ホース。 - 【請求項4】 前記内管及び外管をゴムまたは樹脂材料
により構成した請求項1ないし請求項3のいずれかに記
載の高圧ホース。 - 【請求項5】 前記ワイヤー補強層が、利用できるスト
ランド空間の100%を使用し、編組工程中に複数層に
配列された小径のワイヤを不規則に束ねた構造とした請
求項1ないし請求項4のいずれかに記載の高圧ホース。
Priority Applications (1)
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JP14749794A JP3420832B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 高圧ホース |
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JP14749794A JP3420832B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 高圧ホース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0811250A JPH0811250A (ja) | 1996-01-16 |
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Family
ID=15431724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP14749794A Expired - Fee Related JP3420832B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 高圧ホース |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3420832B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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1994
- 1994-06-29 JP JP14749794A patent/JP3420832B2/ja not_active Expired - Fee Related
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